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高尾達が付き合って一週間程経つのだが……
一向に進展がない。ホントに付き合ってんのかアンタらは。
つまりはそういう事だ。「カレカノ」というよりかは「友達」って感じ。
「花日達ってマジで付き合ってんの?」
「う、うん……」
付き合ってるのは本当みたい。
初心だなあ。私が彼氏なんて作ったらここまで純粋で居られないかも。……あ、だから私ってモテないのかな。
自分で欠点を見つけて勝手に落ち込んでると、まりんが私にこう言った。
「大丈夫だって。星ちゃん大人っぽくてカッコイイし!」
「そ、そう?ありがと」
まあ大人っぽいとはよく言われるけど。
だからといって顔は言い訳でも悪いわけでもない。友達からは「中の上位?」とよく言われる。その度に「私に聞かれても」ってなるけどね。
「結衣はどうなの?」
「えっ!?」
いつまでも私がこの話を独占する訳にはいかないので、結衣に話を振った。
「わ、私は……別に」
「大丈夫でしょ。結衣美人だしそのうち彼氏出来るって」
「あ、星ちゃん!?」
だって事実だし?結衣は謙虚しないで胸を張っていいも思う。美人だし。
大人っぽいかって言われるとそうでも……って感じだけどね。まだ年相応じゃないのかな。
まあこの場合は私の精神が先に行き過ぎてるだけだと思うけど。
「じゃあさ、恋愛マスターと言われるお姉さんを持っているまりんは?」
「私は特に……だってクラスの男子子供じゃん」
「ああね」
納得した。まりんはそういうタイプだから。
私もよく言われるけど大人からしたら私達の大人っぽいって「ませてる」だもんね。まりんもそんな感じだろうな。
そんな会話をしながらゆったりとしてると、突然「キャー!」と叫び声が聞こえてきた。
何だと思い振り返ると、桧山、その他男子が女子のスカートめくりをしている所を目撃してしまった。
そしてそれを見て結衣激怒。桧山を追いかけに行った。
「あの二人って仲良いの?」
「あ、いやね、あの二人は喧嘩友達ってやつじゃないかな。去年も喧嘩してたし」
「ふーん」
付き合うフラグか〜?と冗談込みで言うと、桧山と結衣が同時に「ないない!」と言った。息ぴったりじゃん。
時間があるので前から気になってたことをまりんに言ってみた。
「まりん、このクラスって何か恋愛ばっかじゃない?前の学校ここまで無かったよ」
「言われてみるとそうだねー。心愛と花日バチバチしてるし」
田舎の方も進んでるんだなー。
私は少しだけ感心した。
誤字訂正
顔は言い×
顔は良い○