日向がスパイクを打つと、それを止めようと音駒の7番(犬岡)が飛ぶ。
「んぬうぅ〜っくそっ!!」
まだ止められてはいないものの、さっきまで離していた点数が、どんどん縮められる。抜かされるのも、時間の問題だ。
(あの7番…だんだん日向に付いて来てる…?)
「音駒の方、タイムアウト後からブロックをサイドに寄せたな…」
「うん…ディケートシフト…?」
ディケートシフトとは、ブロッカー3人を右、又は左に片寄せるブロックの配置である。
(このブロック…エースを徹底マークする為かと思ったけど、もしかして…)
チラリと日向を見る影山。
((日向の動きの誘導…?))
影山と鳥養の考えが、重なった。
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「………」
犬岡は静かに先程のタイムアウトで研磨たちとの会話を頭に浮かべる。
『…翔陽が前衛にいる時はブロックは皆、右に寄ってみて。
見た感じ翔陽はただ単純に、ブロックがいない所に真っ先に突っ込んで行くんだ。
その翔陽を避けるようにして、他のスパイカーが入ってくる。
だからブロックを片方に寄せれば、ブロックのいない側に動くと思う。
あとはMBがひたすら1対1(マンツーマン)で追っかける。
犬岡が翔陽とマッチアップ多いから頑張ってね』
『ハイッス!!』
『MB以外は翔陽無視して、他のスパイカーにつくといいと思う…』
『よっしゃ!!』
さーせん、キリ悪いけど限界なんでおわりますw続きはまた明日書くね★
>>130の続きw
猫「ーーまあ、それでもあの10番に付いて行ける奴は限られてると思うけどな」
芝「犬岡くん、大きいけどすばしっこいですもんね!」
猫「頭使ったプレーは全然ダメだけどな。
ーーが、ひとつの事を徹底してやらせればーー」
犬(10番を追いかける10番を追いかける)
猫「大いに力を発揮する」
犬岡が、日向のスパイクに触った。球(ボール)は夜久がレシーブで返す。
犬「俺だって攻撃も負けないぜ!!」
日「俺だってブロックも負けない!」
(速攻来る…!)
その球は孤爪の手に渡ったが、犬岡にトスは上がらずにネットの向こう側に落ちた。
“ツーアタック”だ
急いで西谷が拾いに行くが、間に合わずに床に落ちる。
影「おい、力みすぎんなよ。ちょっとのスキも見られてる」
日「おっ?おう」
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フェイントの球を田中がギリギリで拾う。そして、西谷がカバーする。
影「ライト!!」
しかし、影山がトスを呼んだ。これには菅原も日向も驚く。
西谷は影山にトスを上げた。
影(視えた…!)
影山は思いきり、サイドライン沿いまっすぐにストレートを打った。
これには東峰も田中も日向もショックを受ける
影「オイ、今のが“ストレート”だかな!サイドライン沿いまっすぐ!ちゃんとコースの“打ち分け”できるようになれよ!」
日「うぐぬ〜」
田「アイツのハイスペック、マジ腹立つわ〜」
ビシッと日向を指差す影山を、ギリギリと睨み付ける田中。背後では菅原が頷いている。
芝「すっごいですねーっ!烏野高校のセッター!」
猫「ああ」
芝「でも、孤爪さんだって派手じゃないけどスゴイです!」
猫「…ふム
…他人が苦手で、他人の目を気にするが故、他人を良く観察する
孤爪(アイツ)は“予測”が上手いんだ。『コイツはこういうタイプできっとこう動く』って予測が
…でも、音駒(ウチ)の強さはそこがポイントじゃないけどな」
猫又が、ニヤリと笑った。