【思い付き小説!!トス無視事件の後のトビオちゃんが、合宿中に来ちゃいます。影山ノットにょた化】
「か、影山…?」
「なんだよ」
あ、そのドスの効いた声は影山ですね。でもなんで小さいんだ?しかもジャージは北川第一
「もしかして…これは過去の影山がこっちに来て、今の影山はあっちに行ったんじゃ…」
「スガさんそれなんの知識っすか!?」
「Pi◯ivとかでよくあるだろ、それ」
スガさんの話によると、今の影山は無事らしい。なら部活だ!!
「影山!トスくれよ!!」
「……嫌だ」
トス、という言葉に反応した。
やっぱりあの事件が起きた後…の影山なのか?じゃあ今日は影山のトスは…
「お前は勝利に必要だと思わねぇ。
お前にトスを上げるより、俺のサーブ、アタック、ブロック、そしてトスを強化する方が俺のためになる。」
“一人で戦えるように”
なぜ、一人で戦おうとするのか
なぜ、孤独でいようとするのか
俺には、分からない。
ーーーー
「っ!!!」
ジャンプサーブの練習をする影山に、全員が唾を飲んだ。
俺との試合の時は普通のサーブだった。だからたぶん、ジャンプサーブの練習を始めてまだ間もない。
なのに、もう形は大王様のそれに近い。
「おーおー、やってるねぇ」
「ヘイヘイヘーイ!!おもしろいものが見れるって聞いたぜ」
そうだ、今は合宿中だ。俺たちは今日は特別に練習に参加してないけど、音駒や梟谷、森然、生川の人たちは普通にいる。
「あれが中三のカゲヤマくんか?」
「音駒…東京の強豪校か」
「小っさくてかわいいな!!」
「梟谷…東京の強豪校、そして木兎光太郎」
さすが影山。バレーの知識だけは豊富だ。
「何しに来たんですか?」
「そんな顔するなよツッキー」
「カゲヤマくんと試合をしようと思って来たんだよツッキー」
「あの、ツッキーってやめてもらえませんか」
影山と試合。でも、影山はトスを上げない。
「いいですよ。俺はどこのチームに入ればいいんですか」
「あ、いいのね影山!!」
そうだったー。こいつって王様とか天才とかの前にバレー馬鹿だったなー
「俺たちが、ツワモノを揃えてやろう。だからカゲヤマくんはこっちだ」
「え、ちょ、ちょっと待ってください!」
か、影山とチームが違ったら俺が…
「なんだチビちゃん。今の君にカゲヤマくんのトスは上がらない。なら、こっちで思う存分トスを打たせる方がカゲヤマくんのためにならないか?」
「うぐっ…」
続く
【>>722の思い付き小説の続き!】
黒尾さんチームには、黒尾さん、木兎さん、夜久さん、木葉さん、リエーフ、影山。
そして俺たち烏野は、俺、澤村さん、菅原さん、旭さん、西谷さん、田中さんだ。
そして両チーム、控えセッター・審判として研磨と赤葦さん。
「じゃあこっちは、サーブで」
「……レシーブで」
まずは影山のサーブからだ。
「外したら、すみません」
「いいっていいって。さ、一本」
軽く頭を下げる影山の頭に手を置く木葉さん。いつもの影山なら、菅原さんたちにそれをされたら少し嬉しそうにするのに、今の影山は何も反応しなかった
「うちの影山に触らないでもらえますかね!」
「落ち着けスガ!!」
……菅原さんは反応してたけど。
「カゲヤマくんナイッサー!」
黒尾さんの声のあと、影山は深呼吸をして、一気にボールを上げて打つ。
「西谷!!」
やっぱり中3だからか?いつもの影山のサーブより弱い…殺人レベルなのは変わりないけども!
「旭!!」
そして菅原さんのトスを、思い切り旭さんが打つ。しかしそれは、黒尾さんとリエーフに止められた。
(あんなスパイク、俺のチームの奴らは間違いなく止められねぇ…これが“関東の強豪の力”…!)
キラキラした目で黒尾さんたちを見る影山。
「どうかしたか?カゲヤマくん」
「…いえ、やっぱり強豪だなって」
「…! 盗めるモノは、盗みなさいよ」
わしゃわしゃと黒尾さんが頭を撫でると、今度は少しだけ嬉しそうにはにかんだ。
「何抜けがけしてんだよ黒尾!!」
「夜久!カゲヤマくんの前で蹴らないで!」
「なあ影山!飛雄って呼んでいい?次俺にトスちょーだい!」
「ずるいぞ音駒一年!!」
「そう言うお前もな木兎!」
「あーもう!ほらさっさと試合再開すんぞ!」
賑やかなコートを前に、コート上の王様は、唖然としていた。
続く