【>>730の続き。そろそろガチで本編更新やってくわ。たぶん】
「夜久!!」
「ッ!!」
田中さんのサーブを夜久さんが見事にレシーブで上げる。そのままボールは、セッターの影山のところへ行く。
(トス打つか…?それともツーか…!)
(影山はトスを打たない的なことを言ってたからたぶんツーアタック!)
俺たち全員がそう思っただろう。
だから、影山のツーアタックに備えた。なのに、
「カゲヤマくん!」
「!!」
「居るぜ!!」
そのままトスは木兎さんに打たれた。そしてツーに備えていた俺たちは反応が遅れ、スパイクは床に叩きつけられた。
“居るぜ!!”
これは、俺が影山に言った言葉。
ーー俺が言うべき言葉。
それを他人に、奪られた。
ーー
「あの、俺のトス…どうでした?」
自信なさげに聞く影山。あのトスは、たしかに俺たちが打ってたトスとは少し違った。
いつもより速いトス
「ちょっと速かったけど、俺がタイミング合わせたらバッチリだぜ!ヘイヘイヘーイ!!」
「え、」
「飛雄!今度は俺に打たせて!!」
「リエーフ!お前はレシーブだろ!!!」
続く
【>>732の続き】
「ーー!…お、びお!」
影「ん、」
「飛雄ーー!!」
影「ッ!」
誰かに名前を呼ばれた。反射的に俺の体はすぐさま起き上がる。
影「……あれ、及川…さん?岩泉さん、国見、金田一まで…!」
あたりを見回すと、ここは合宿場の体育館ではない。けれど、知っている。
影(北川…第一、?)
自分が過去に通っていた、中学だ。
及「あ、お兄さん目覚めた?」
影「覚めたって、あんた俺のこと呼んでたじゃないですか」
そりゃ起きるわ、と言いたいのを抑えながら、北川第一のジャージを着る及川さんを見る。
及「え、呼んでないけど…呼んでたのはうちのクソ生意気な後輩。俺らお兄さんの名前知らないし」
影「え、」
自分のジャージが、黒い。
そうか。及川さんと岩泉さんがいるってことは、ここの俺は中一だから烏野の俺は知らねぇのか。…それより
影「及川さん、ちっさいっスね」
及「はあ!?高校生と比べないでよ!!つーかまだまだ伸びるしッ!!」
うるさいのは変わりないのか…チラッと金田一たちの方を見る。
影「……中一の頃、金田一と国見と身長変わらなかったよな?」
むしろ俺の方が少しデカかった気がする。なのに今は2人に身長を抜かされた。
岩「それより、あんた誰なんだ。どこからどうやって入ってきた?なんで寝てた?」
国「それに、なんで俺たちのこと知ってんの?OBの人って感じじゃないけど…」
岩泉さんと国見の質問に、あたふたする。
一番ここで戸惑ってんのは俺だ。岩泉さんと国見の質問をそのままバットで打ち返したい。
影「……未来の、影山飛雄っス。…東京で合宿してました…たぶん」
続く