【>>773の続き!はやく終われ!!】
「影山ー!!」
「影山君!おはようございます!」
「影山!元気にしてた?」
「来てあげたよ、影山」
「!! みかん!やちさん!やまぐち!つきしま!」
影山の病気の事は菅原や影山の担任、武田によってすぐにバレー部や影山のクラスに知らされた。
全員が驚いたが、病気の事をすぐに受け入れた。特に一年は月島を含め、全員が毎日休み時間になると保健室に通っている。
「みかんじゃない!日向!」
「うるせぇ。お前はみかんだ」
「まあまあ、日向も影山も落ち着いて。」
「ほら影山、この前折り紙欲しいって言ってたデショ」
月島が折り紙を影山に渡す。影山はそれを受け取ると、キラキラと目を輝かせた。
「折り紙…!」
「そういえば影山って折り紙折れるのか?」
「折れねぇ」
日向の問いかけに首を振りながら答える影山。
「影山君、折って欲しいものとかありますか?良ければ私が折りますよ!」
「……つる」
「鶴かぁ…誰かにプレゼントでもするの?」
山口がそう問いかけると、影山は頬を赤らめながら持っていた折り紙で顔を少し隠した。
「…いつも、夕方に来てくれる兄ちゃん」
「…! じゃあ私と一緒に折りましょうか」
「え、でも俺…つる折った事ねぇ…」
寂しそうに答える影山を見た4人は、顔を見合わせた。
そして、日向がガシガシと影山の頭を撫でた。
「大丈夫だ!谷地さんが一緒に折ってくれるからな!!」
「うんうん。それに鶴なら俺も折れるから、谷地さんと一緒に教えるよ、折り方」
「それは心強いです!!影山君は器用だからすぐにマスターするよ!」
「それに…プレゼントなんデショ。自分で折った方が気持ちがこもっていいんじゃない」
影山は嬉しそうに笑った。
ーー
「影山、遊びに来たべ〜」
「!! 兄ちゃん!」
タタタッと影山が駆け寄る。
「これ!兄ちゃんにあげるために、やちさんとやまぐちと折ったつる!」
影山が差し出したのは黒い鶴。彼は笑顔でソレを受け取る。
「黒の鶴…俺達の色」
切なそうに影山を抱き締める彼の目は、濡れていた。
ーー
「愛してるべ、影山…でもお前はこの言葉を明日には忘れてしまうから、毎日この言葉を送るよ。」
「……もう、忘れませんよ。菅原さん」
「影山、お前…記憶が…?」
「ただいまです、菅原さん」
「かげ、やま…!かげやっ、影山ぁ…!」
「っ、苦しいっす…」
「あ、悪い…」
「菅原さん、返事していいですか」
「…!おう」
「俺も、あなたを愛してます。もう、どこにも行きません」
こんな未来が、来るかもしれない。
end
また今度、これの解説書きます。