「男二人でイルミネーション?」
怪訝な顔をしたカズマに言われたのはそんな言葉だった。
「ほんとだったらタイヨウもいく予定だったんだよ。けど都合が合わなくってさ」
マジかよ、なんて笑いながら、カズマは入場券を見つめている。その瞳は細められていて、あまり乗り気じゃないのか、なんてクロノに思わせてくる。
まぁでも確かに男二人でイルミネーションは、なんかなぁ.....と思い直したクロノは、カズマに渡していた入場券を奪い取って言った。
「嫌ならいい。違うやつ探すし」
きびすを返そうとすると
「だーれが行かねぇっつったよ」
カズマの声が空っぽの教室に響いた。
そしてぴょんと腰かけていた机から飛び降りる。
あっという間に入場券を奪い返され、「楽しみにしてるぜ」なんて言葉を吐いて、にやあと笑ったカズマを愛しくなんて思わないようにクロノは「お前なぁ.....」なんて呆れた顔をしてみせた。
>>657 (未完) >>660 >>661(繋がってるけど書きたいとこだけ)