パーフェクト教室〜偽りの笑顔〜

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1:霜月:2014/01/10(金) 17:38 ID:h4U

えーっと、ジャンルは『いじめ』です。
こんな駄作を誰かが読んでくれることを祈ってます。あと、アドバイス等もよろしくお願いします。

259:汐羅:2014/04/23(水) 16:34 ID:SNw

ー補足ー
>>252-256
絶対同一人物ですよね。
貴方の気持ち悪い小説文と意味の解らない「うーん」で2レスも無駄にしないでください。
このスレのレスは私が小説を書くか、愛読して下さっている読者様、アドバイス等を下さる読者様の為のレスです。
あなたみたいな荒らしがレスしていいスレではありません。
もう二度と来ないでください。次来たらマジで叩きます。敬語なんて使いませんので。
以上。



☆〜★〜続き〜★〜☆


「実夜梨・・・」

「・・・お母様?」

心配そうに私の顔を覗きこんでいるのは多分、お母様だろう。
視界がボヤけてよく見えないんだが。

「そうよ。でもどうして家の前で倒れていたの?」

「え、家の前で倒れていたってどういうこと?」

「そのままよ。覚えてないの?」

「うん、全く・・・。」

だって私屋上で水音に会ったから。・・・水音はどうしてあんなところにいたんだろうか。それに誰にも言うなって、どうして?
そこまで考えると、急に疲労感が襲ってきた。

「まぁいいわ。今日は安心して眠ってくれていいわよ。学校にはお休みすると連絡したから。」

「ありがとう。」

学校に行かなくていいと思うと、急に眠気が襲ってきた。
お母様の顔がぼやける。

深い眠りに落ちると、ある夢を見た。
しかし、それは『夢』なんかじゃないって、すぐに思い知ることになるなんて、今はまだ予想できなかった。

260:汐羅:2014/04/23(水) 16:35 ID:SNw

あ、あああ!安価ミス!

× >>252-256
〇 >>252-253

261:しょこら:2014/04/23(水) 18:37 ID:h4w

やはりですな!!((

よく荒しくるのはきっと汐羅の小説が人気だからだね!!
実夜梨、倒れたりすること多いねw

262:匿名さん:2014/04/23(水) 20:57 ID:6qU

叩くのは得意だぜw叩きマグロ一丁ですなw
>>259
二回連続で倒れますか…w

263:永年:2014/04/23(水) 21:12 ID:PHo

初コメさせて頂きます。
ここまで読んで、凄く感動しました!
自分のとは大違いですな(-.-;)
手本とさせていただきます。
今後ともよしなに…

264:匿名さん:2014/04/23(水) 21:22 ID:6qU

よしなに…w

265:永年:2014/04/23(水) 21:24 ID:g9o

>>264
そう言わずに(笑)

266:匿名さん:2014/04/23(水) 22:39 ID:6qU

よしなにってなんですか?w

267:汐羅:2014/04/24(木) 15:45 ID:sSU

>>しょこら
ありがとう!
人気かどうかはなぞとして、荒らしはもうこないでほしい・・・

う〜ん・・・。確かにそうだねw
私としては「実夜梨の体は弱い」って表現したかったんだけどねw
まあこれからは倒れるネタ控えめにしますw

>>262
得意ならまた荒らしがきたら叩き頼んでいいですか?w

2回目は倒れると言うか、寝たんですよね。わかりにくくてすみません

ついでにですが、「よしなに」は「よろしく」とかそういう意味ですよ〜

>>永年様
コメントありがとうございますー!!!!
荒らしがきた後だから読者様がきてくださるか本当に心配していたんですが、読んでくださってありがとうございます!
感動して頂けましたか!?感動ものって書くのが難しくて、伝わるかな・・・とか思ってたんです!w
永年様も小説書いていらっしっゃるんですか!?・・・読んでみたいですw
手本になるかはわかりませんが、こちらこそ今後ともよしなにです!

268:汐羅:2014/04/24(木) 16:22 ID:sSU

私が見た夢、それは歌歩が私のカバンの中を見て学校で問い詰めるという夢。
やけにリアルで目覚めたときは身震いをしたほどだ。
ちなみに今夜になっている。そして私は起きて、勉強中である。

「実夜梨、お友達が来てるわよ。」

と、お母さんがノックしてそういった。
けれど、正直今はもう他人とは会いたくなかった。明日にしてくれ。

「断ってきて。会いたくないって。」

「・・・本当にそれでいいの?」

「いいの。勉強中だからもういいでしょ?」

そういうと、ドアの外でパタパタと階段を下る音がした。
ホッとしてもう一度ノートと睨み合う。難しい問題に取り掛かっていたため、集中力が切れないうちにサッサと解いてしまおうと試みることにした。


現時刻は23時26分。思いのほか勉強していたようだ。
まぁ、最後の方は集中力が完璧に切れてノートに落書きしていたんだけれどもね?

トイレに行こうと部屋を出ようとすると、扉にノックがかかった。

「お嬢様、夜食にございます。」

夜食。そういえば私、なんにも食べてなかった。お腹すいたなぁ。
なんて思いながらドアを開けると、召使が美味しそうな料理を部屋に運び入れた。
夜食とは思えないほど豪華な料理だ。まぁ、これが普通なんだけどね。

「ありがとうー。」

軽〜く返事を返して席に着く。
召使が部屋から出ていくと、さっそく料理に手を付け、空腹を満たすのだった。

269:汐羅:2014/04/24(木) 17:35 ID:sSU

翌日、私がモソモソと朝食のフレンチトーストを頬張っているときだった。
呼び鈴が鳴り、お母様が「こんな時間に誰よ・・・」と呟きながら玄関の方へ向かった。
私は他人事のようにテレビを見ていた。

「実夜梨、三井美加って子が迎えに来てくれたわよ。」

「ゴフッ」

朝から盛大な女の子らしくなさを発揮した。
お母様からの冷たい視線は正直痛い。

「ゲホッゲホッ・・・美加が?」

絞り出した声で聞くと、お母様はうなずいて「早くいってらっしゃい」と言った。
仕方ないなぁ、もう。
なんて冗談かましながら、ナイフとフォークを置いて準備を始めた。


「お、おはよう美加」

「おはよう実夜梨。行くわよ。」

と、無理やり会話をすすめて私の手を引いた。


しばし無言なまま足をすすめていた。
だって喋る話題ないし。実に奇妙な光景じゃない?これ。
だって現のいじめっこ&いじめられっこだよ?なんで一緒にいるんだって話だよね。

「・・・ねぇ、美加」

「なによ」

沈黙を突き破った私の一言儚く、短すぎる答えで返された。
なんか虚しい気がするのは気のせいだろうか。うん、気のせいだ。
そう思い込み、話を進める。

「なんで急に迎えに来たりしたの。散々いじめてたくせに。罪滅ぼしのつもり?」

「・・・ごめんって言いたかっただけよ。」

「はぁ?」
「一回で聞き取りなさいよ。ごめんって言ってるの。」

「は、はぁ・・・。で、え?やっぱり罪滅ぼしのつもりで来たの?」

「別に私はいじめについて謝ってないのよ。別の事よ、別の事。」

「なに?別の事って」

「ま、学校行ったらわかるわよ。」


学校に着いて下駄箱を開けると、いつも通りぐちゃぐちゃだった。
覚えのないゴミやらが入っていると言ういつもの感じ。うん、いじめについてはやめる気絶対ないな。
少々怒りのこもった笑みを美加に送ってやった。

270:しょこら:2014/04/25(金) 20:10 ID:h4w

私からも荒しこないことを願う。w
本当に汐羅人気!!上手だし!!これからも頑張って!!

よしなにってよろしくって意味なんだ…w

271:汐羅:2014/04/26(土) 09:08 ID:gp.

人気じゃないよ!?本当にもう駄作者・・・!
今思ったけどもう29レスで300行くんだね。・・・早いw

272:汐羅:2014/04/26(土) 09:09 ID:gp.

廊下を進み、教室に着いた。
いじめ継続中ならまた机の上にいろいろ置いてあるんだろうな。ついでに机の中もぐっちゃぐちゃだろうな。
美加にバレないように溜息をこぼすと、いつも通りドアを開けた。
すると、いきなり飛び込んできた衝撃の光景に目を疑った。

「え、な、なんでなにも置いてないの?」

自分の机の上を凝視し、振り返って美加に驚きながら聞いてみた。
美加は呆れたように溜息を付き、両手に腰を当てて私を見た。

「あんたドMなわけ?なにもないんだから喜ぶとかなんとかしなさいよ」

「そんなわけないでしょ!?いや、ただ純粋に驚いただけじゃん!?」

「ふーん」

美加は適当に受け流すと、自分の席へとスタスタと歩いて行った。
私は呆気にとられてしばらくはその場を動けずにいた。
夢でも見ているんだろうか。今朝見た夢よりこっちの方が夢感ハンパないんだけど?
自分の席にフワフワした足取りでいくと、メモ書きが置かれている事に気が付いた。

『先に言っておくけど、どうなろうと私に頼らないで自分で何とかしなさいよ。
 あと、もう謝ったから私のせいにするのはやめるのよ。       美加 』

「は?」

思わず声が漏れる。
全く書いてある意味がわからない。いや、意味は分かるけど意図が分からないって言った方が正しいかも。てかどっちでもいい。
でも自分で何とかしろとか私のせいにするなとか本当に何に対して言ってるんだ。
メモはご丁寧に机にテープで張られてあるため、ベリッと破り、クシャッと握りしめる。
そして、このメモ書きの第一印象を心の中で言い放った。
・・・これくらい口頭で言えよ!


気持ちを落ち着かせ読書を初めて数分後、教室のドアが勢いよく開く音がした。
大抵の視線がソッチに行くと思う。でも、私は別に見ようとも思わない。
どちらかというと久々の妨害のない読書を楽しんでいたかった。
いつもなら突き刺さる様な視線と陰湿な悪口に耐えて、いじめの後片付けなど、時間に追われていた。
でも、今日はそれが無い。のんびりとゆっくりと読書ができる。
しかし、小説を読んでいるときはその世界に入り込み過ぎてしまうのは私の悪い癖だ。
大事なことも忘れてしまうという盲点も有する。

「実夜」

という聞き慣れているのに随分と懐かしい気もする声で一気に現実に引き戻された。
同時に恐怖のような感情も生まれ、顔を上げようとできない。とりあえず返事はなしだ。無視無視。
小説を読んでいて気づきませんでしたよ?アピールのために次のページを捲る。
と、いきなりバッと小説が取られた。
さすがにそれは見過ごせない。キッと上を睨みつける。

「・・・返してくださいよ、相川さん」

低い声でそう言うと、相川さんも負けじと私を睨んできた。
私は視線を逸らして、周りを見渡そうとした。でも、できない。
なぜって?そりゃああれだよ。歌歩と結花と相川さんと内田さんに机を囲まれてるからだよ。
ちょっと、本当にこの状況なんなの?

「というかわざわざ4人揃ってまで私に何の用ですか。」

心当たりがない。
話しかけるなと以前言ったら、皆納得して話しかけなくなった。いじめだってばれていないはずだ。

「もうしらっばくれるのもやめてよ」

「は?意味分かんないんだけど?私がいつどこでなんのことをしらっばくれたの?」

「今ここでいじめについてしらっばくれたでしょ。」

結花が淡々と告げる。
確かにその通りだよ。いじめについてしらばっくれてるー・・・え!?
驚いて結花を見る。

「その反応は肯定と受け取っていいのかしら?」

「ダメに決まってんじゃん。誰から聞いた作り話なの?」

慌てて言葉を返す。平然を装ったが、果たしてどうなっているのだろうか。
とりあえず一回気持ちを落ち着けようと努力してみる。でも、深く考えれば考えるほど頭の中が混乱する。
まずなんでいじめの事がバレてるの?・・・多分、アレかな。

273:汐羅:2014/04/26(土) 09:09 ID:gp.

「じゃあこのノートはどう説明するんだ?」

内田さんが一冊のノートを机の上に置いた。
そのノートは、カバンに入れたはずの落書きされたノートだった。
・・・あ、なんだ。やっぱりノートなんだ。予想的中。

「それは昔のですよね?昔いじめられてましたし、その時のですよ」

冷静に答えた。このノートについてはもう対策法は考えてあった。
多分この方法で来るだろうなと思って昨晩言い訳を考えた。
幸いにもこのノートは新品だったため、学年や名前、教科は書いていなかった。中身の白紙だ。
こんなノート、いくらでも言い訳はできる。

「ふーん。」

あれ?なんか反応薄いんだけど。
もっと動揺するものだと思っていたばかりに、少し面喰ってしまった。

「とりあえず、来て。実夜」

「嫌です。」

「じゃあこのノート、全校生徒にバラしてもいい?」

「脅しですか。最低ですね」

「そう、脅しだよ。最低なのはどっちだろうね」

歌歩はそう言い残すと結花と内田さんと共に早々と教室を去って行った。
なんだ、あきらめてくれたんだ。
とか思って肩の力を抜くと、相川さんが私の掴んだ。

「きゃっ」

そして腕を引っ張られ、席から立ち上がる。
多分、このまま屋上に連れて行かれるんだと直感的に判断した私は、美加に視線で助けを求めた。
しかし、美加は見事に視線を逸らし、「私に頼るなって言ったでしょ」と私に聞こえるくらいの声の大きさで言ってくれた。
地味にショックだ。ということは頼るべきは自分か・・・。
そんなことを考えていると、いつの間にか教室のドア付近まで来てしまっていた。
このままじゃ、本当に屋上行きだ。
「やめてください!」

一応声を掛けてみて、やめてくれるか試してみる。
でも、相川さんは振り返ってくれもしないで、足を止めようともしない。
私は絶対行くもんかと踏みとどまった。そして壁に手をついて前に進まないように固定する。
相川さんは急に私が止まったことにとって、少しバランスを崩しかけた。
しかし、すぐに体制を整えると、私を見た。怒っているようだ。

「往生際が悪い!」

「無理矢理連れて行こうとしないで下さい!私は行きたくないんです!」

「だから無理にでも連れて行こうとしてるんだろうが!」

「その行為最低ですよ!男性としての恥を知りなさい!」

「う・・・!だぁぁあああ!もういいからサッサと来いって!」

急に手を離したかと思うと、次の瞬間には足が地面から離れていた。
そして上には相川さんの顔。
これは・・・なんだっけ、乙女の憧れとかなんやら言われてるお姫様抱っこか。
・・・ってなんでこうなる!?

「ちょ、相川さん何やってんスか!」

「こうでもしないとお前こねーだろ!?」

「逆に行く気失せますよ!おろしてください!私はこんな形で乙女の理想を奪いたくありません!」

「乙女の理想?」

「鈍感!本当に鈍感!」

「いみわかんねーよ!」

「分からなくていいですからとりあえずおろしてください!」

「無理だってっば!」

とかなんとか言い合いしてたらいつの間にか屋上に行っちゃってた。
いつかこの理想の代償は払ってもらうからな。ま、お姫様抱っこなんて私には理想でもなんでもないけどね。

274:しょこら:2014/04/26(土) 13:24 ID:h4w

お、そろそろ最終回迎える感じかな??
なんかそれっぽい…でもまだみたい!!

美加は仲直りさせようとしてるのかな?ならいいヤツ!!まぁ悪いやつだけど…w

275:りったん:2014/04/26(土) 14:39 ID:pBA

美加が、謝った…ww
そろそろ最終回なの…!?

276:汐羅:2014/04/26(土) 18:32 ID:Qis

>>しょこら
え?そんな風に見える?w
どっちでしょうw美加は悪者か善者か・・・。

>>りったん
お久しぶりですね!
最終回ではないです♪まだまだいろいろ解決してないのでw
翔君の恋心とか、翔君の恋心とか・・・(汗)
とりあえずまだですww

277:汐羅:2014/04/26(土) 18:37 ID:Qis

さて、どうやってこの状況を切りぬけるべきなのだろうか。
別に後ろに屋上の出口があるから出ようと思えば出られる。
・・・でも、今逃げたら絶対教室で問い詰めるだろうなぁ。よし、チャイムが鳴るまで適当に時間稼ぎでもしよっと。

「・・・で、こんなところにお姫様抱っこまでして連れてこられたんですがどういう事ですか。」

「お姫様抱っこ?」

歌歩が顔をしかめながら聞き返してきた。とりあえず頷く。
すると歌歩と結花と内田さんが冷たい目線で相川さんを見た。相川さんは明後日の方向を向いている。
今のうちに逃げ出せないだろうか。
ソッと出口に向けて移動していると、歌歩は私に向き直ったたため、私はぴたりと動きを止める。

「美加に聞いたの。」

「なにをですか?」

「いじめだよ。実夜梨いじめられてたんでしょ?」

美加〜〜!!!あいつ私を困らせるためにわざと言ったんでしょ!
それでバレとところで私に「あんだけバラすなって言ったのに」的な感じでいじめを悪化させるつもりか!本当にズル賢いんだから!
というわけで知らないふりをすることにした。

278:汐羅:2014/04/26(土) 18:45 ID:Qis

〜余談〜

次回だけ書き方変えたいと思います。
どちらの方が見やすいかアンケート取りたいと思ってます!
はい、というわけです。

279:汐羅:2014/04/26(土) 19:20 ID:Qis

「なんか言ってよ」

しまった。考えすぎて間を開けてしまった。

「別にいじめられてなんかいませんよ。美加のガセネタですよ。美加って相当な暇人なんですね」
「なんでそうやっていつも否定するの?」
「なんでって、事実じゃないからですよ。事実じゃないから否定してなにがいけないんですか?」

歌歩は悔しそうな顔をして私を睨みつけた。
フッ。私に口論で勝とうなんざ100年早いね。あとは最終スパートをかけるだけだ。

「こんなくだらない話に付き合わせないでください。
前にも言いましたが、私貴方たちが大嫌いなんですよ。もうしゃべりたくもないっていいましたよね?
 ガセネタで私の時間を潰すとか本当に最低ですね。あぁ、もうまじで気分悪い。」

4人の氷の様に冷たい視線が痛すぎる。
でも一応私は真実を話すわけにもいかない身でもあるので、4人の氷の視線に、次はバカにしてやる。

「ていうかアンタらどんだけ私の事が好きなの?ガセネタで屋上にまで呼び出すとか」

鼻で笑って、心底馬鹿にしてますという目で4人を見た。
あぁ、私ってこういう修羅場が好きなのかな。なんかめちゃめちゃ楽しいし。笑えてきちゃうわ。

すると、屋上のドアが唐突に開け放たれた。
もしかしたら先生が注意しに来たのかもしれない。なら都合がいい。
期待しながら振り返ると、まさかの期待外れの人物だった。正直今、要らない存在だわ。

「あ〜・・・もう何で美加が来るわけ?」
「どうせあんたの事だから否定してるんだろうなって思ったのよ。いじめられてるくせに。」

美加って本当になにしにきたの?自爆でもしに来たわけ?なんで事実喋っちゃってんの?本物の馬鹿か。

「・・・いじめられてないって。ガセネタとか本当にやめてよ。この年でそんな噂流すとかおこちゃまなんだね、美加って」
「おこちゃまなのはあんたでしょ」
「美加にだけは言われたくないわ〜」
「実夜梨みたいなチビがそんなこと言っても全く説得力ないわよ。」
「ひ、人のコンプレックスをそんなサラッと言ってのけるなっ!私だって好きで小さいわけじゃないもん!」
「ま、別になんでもいいわ。とりあえず全部歌歩たちに吐いちゃえば?許可するし」

今まで仲の良さげな会話を交わしていると、美加がそんなことを言ったのですぐさま私は演技モードに入る。
美加って私をそこまでして困らせたいのだろうか。嫌な奴。

「許可ってなんの?美加に支配されるわけでもないんだから許可とそんなものないし」

笑って答える。今起こったら逆に怪しまれる。これは笑顔で済ませるのが吉だ。
すると、歌歩が後ろから私の肩を叩いた。
一瞬、私の頭の中はパニックに陥った。恐怖心がこみあげてきて、その手勢いよく払いのけた。
思わず目の前にいる美加にぶつかってしまった。

「・・・あ、ごめん」

一応謝っておく。美加はプイッと顔を逸らしてしまった。
機嫌が悪そうだ。私、そんな怒られることしたっけ?

「なんでそこまでビビるの?」

不意に聞こえた歌歩の声に、思わず振り返ってしまう。
歌歩は悲しそうな表情を浮かべ、自分の手を握りしめている。私が払いのけた右手だ。

「え、あ、ごめ・・・」

罪悪感が襲ってきて、私はおもわず謝りそうになる。
でも、今自分における状況を思い出すと、その言葉はすぐさま飲み込んだ。
だって、今は歌歩たちは私の敵だ。敵に情けをかけてはいけない。

「ビ、ビビってなんかいないし。歌歩の汚らわしい手で触れられて欲しくなかったからに決まってるでしょ?」
「実夜梨」
「えぇい、うるさい!美加は黙ってて!」
「そういうわけにはいかないっつーの。」
「黙れないのなら教室に帰る事!!」
「帰らないわよ。実夜梨、あんた一回頭冷やせよ」

美加に言われ、ハッとした私は深呼吸をして、気持ちを落ち着かせた。

280:匿名さん:2014/04/26(土) 21:13 ID:6qU

美香いいやつ!

281:りったん:2014/04/26(土) 21:21 ID:pBA

だよね!!よかったぁ。
最終回とかじゃなくて…ww

美加が悪い人なのか、いい人なのか
分かんなくなってきたww

敬語じゃなくていいよ!!

282:汐羅:2014/04/27(日) 12:45 ID:h4U

>>280
コメントありがとうございます!
美加はいいやつですか??
ネタバレ含むので詳しくは言えませんが、そのまま美加をいいやつだと信じててやってくださs((

>>りったん
呼びタメ許可ありがとう♪

うん、最終回はまだまだw
頑張って長く続けようと思っていたらいつの間にか問題が増えていって、その問題まだ解決できてないw

美加は○○やつだよw


〜読者の皆様へ〜
小説の書き方ですが、
通常通りの書き方と>>279の書き方、どちらの方が見やすいですか??
最低3人の返事が来たら続き書きますので、よろしくでs((
(というかどこに違いがあるかわかりますか?分かりにくかったらすみません(-_-;))

283:匿名さん:2014/04/27(日) 15:08 ID:6qU

んー…ぶっちゃけあまり変わらないように見えるかな。

284:りったん:2014/04/27(日) 17:44 ID:pBA

んー・・・どっちかっていうと通常かなぁ。

285:汐羅:2014/04/27(日) 17:50 ID:kVM

>>283
ですよねー・・・(^^;
じゃあ、変えなくていいと言う事でいいんですか?

>>りったん
なるほど。
じゃあ通常どおりが一票ということで。

286:しょこら:2014/04/27(日) 18:24 ID:kQs

美加はいいやつだってことを信じてる!!←

通常通りでいいと思う!!

気になる…翔くんの恋心とか翔君の恋心とか翔く(ry

287:りったん:2014/04/27(日) 18:37 ID:pBA

>>汐羅
水音の影が薄くなって来てるような……ww
>>しょこらさん
美加は、いいやつっぽいですよね!!
しょこらさんもタメでいいですか?

288:匿名さん:2014/04/27(日) 20:01 ID:6qU

水音「 」

289:匿名さん:2014/04/27(日) 20:17 ID:6qU

水音「解せぬ」

290:永年:2014/04/28(月) 15:04 ID:aPw

>>279の方が見やすいですねー

291:汐羅:2014/04/28(月) 18:11 ID:ezE

>>しょこら
信じててやってwww

通常通り2票目〜

>>りったん
で・す・よ・ね?
別に忘れているわけじゃないですよ?・・・フフフッ

>>288-289
www
確かに水音からしたらそうかもしれませんねw

>>永年様
おお!初めての>>279票ですね!
投票ありがとうございます!

〜投票について〜

期間的には明日までとさせていただきます!
いまのところ通常どおりが候補ですね。

〜お願い〜

>>300レスは作者が取らせていただきますので、ご了承ください。
あと、取らないでください。

292:汐羅:2014/04/28(月) 18:12 ID:ezE

「・・・でも私はいじめられてなんかいない。」

「お前いつまで嘘ついてるつもりなんだよ!」

私がぽつりとつぶやくと、相川さんが突っかかってきた。
少しだけビクついちゃったんだよね。あぁ、情けない。

「嘘とか言わないでよ。嘘言ってるのはそっちでしょ?」

「いいえ。私たちの話は真実よ。クラス全員が認めたわ。」

「はぁ?どういうこと?」

「実夜梨が倒れて家に帰ってからあのノートについてクラスに聞いてみたのよ。
そしたら美加が名乗り出てくれてね。そしたら皆つられたようにいじめたと証言したのよ。」

結花の言葉は私の今まで抑えてきた感情の引き金となった。
嘘でしょ?なんでクラスのみんなまで真実語っちゃってんの?まずバレたらマズいんじゃないの?そこまでして私に苦痛を味あわせたいの?
・・・なんで私の努力を無駄にするの?
わざと喧嘩もした。バレないように細心の注意を払っていた。どれだけ辛くても耐え抜いてきた。
なのに、どうして・・・!

「・・・なんで?」

「え?」

「なんでなの!?一体、一体私が何をしたっていうの!?」

抑えきれなかった。私はもう我慢の限界を迎えていた。
私が大声を出したことによって、私以外の全員が一瞬怯んだように見えた。

「実夜」

「うるさい!あんたみたいな奴が話しかけてこないで!」

歌歩が何か言おうとしたが、今の私は他人の話を聞いていられる心の余裕を持ち合わせていなかった。
今は自分の気持ちをまき散らしたかった。

「大体歌歩達はなんで私に構ってくるわけ!?嫌いって言われたんだからほっときゃいいじゃん!」
「そんなこと」

「そんなことできないなんて寝言は言わないでよね!なに、私がそんな美しい友情に付き合うと思ってんの!?
せいぜい偽りの友情としか付き合わないし!というかもう友達なんて要らないから!」

「実夜梨。あんた一回落ち着けよ」

「こんな私にしたのは美加、あんたのせいじゃない!」

「・・・」

美加は黙ってうつむいた。
分かってる、美加だってきっと罪悪感でもあるんだと思う。きっと何か事情でもあるんだと思う。
ここで美加を責めるのはおかしいのではじゃないか。
それに、私が言いたいのはこんな事じゃないんだ。本当に伝えたいことはもっといっぱい他にある。

「お願いだからもう、私に構ってこないでよ・・・」

自分でも気が付かないうちに弱弱しい声でそう言って、涙を流した。

「実夜!?」

「もうやめてよ・・・。私の名前を呼ばないで」

立っているのも辛くなり、その場にしゃがみ込んで膝に顔をうずめた。
コンクリートの地面に涙が落ちて、色が滲む。

「もういやだ・・・。なんで私ばっかりこんな目に合わなくちゃいけないの?我慢しなくちゃいけないの?構われなくちゃいけないの?」

私は考えることをやめ、思った事をすべて吐き出した。
まるで独り言を言っているように、そう、すべて。

「もう一人で良いのに・・・。皆私を空気みたいに扱ってしまえばいいのに・・・。」

涙の止まる気配は一切なく、むしろ大粒になってきている気がする。
声は徐々に小さくなっていって、膝はガタガタと震え始める。
それでも私は言葉を止めようとはしない。

「我慢もたくさんしたし、罪悪感の中で喧嘩もした。悟られないように注意を振り払った。
 なのに、どうして・・・」

頬を伝っては落ちる涙を初めて拭った。
その涙は生暖かくて、冷たかった。

「実夜。」

「私がいじめられている真実も、私の存在も、全部消えちゃえばいいのに・・・」

「・・・実夜。」

「どれだけ我慢しようが結果が同じならこんなの終わらせてしまいたい・・・」

「実夜!」

「いつか失う命なら、もういっそ、ここで」

「実夜梨!!」

大声で私の名前を呼ぶ声。
初めてその声が私の耳に届き、顔を上げる。涙で視界がボヤけている。

「それだけは口にしちゃダメだよ!!一体自分をなんだと思ってるの!?」

歌歩が怒ったような顔で私に向かって叫んだ。
歌歩が冗談でもなんでもなく、真剣に怒っていると、怖い。

293:しょこら:2014/04/28(月) 23:10 ID:kQs

>>りったんs
ですよね!!
はい!タメどころか呼び捨てでいいですよ!!



あと少しで300!!すごい!!頑張って!!
汐羅の実夜梨の涙がコンクリートに落ちたときの表現が上手!!

294:汐羅:2014/04/29(火) 07:45 ID:3ug

>>しょこら
うん、頑張る〜!!!w

、上手?ありがとう!
なんかそうやって褒めてもらえると素直に嬉しいw

295:りったん:2014/04/29(火) 10:17 ID:pBA

>>しょこら
ありがとう!!うちのことも、タメ、呼び捨てで!!

>>汐羅
うん!しょこらが言ってるように、
表現の仕方が上手!!

296:汐羅:2014/04/29(火) 18:09 ID:SPA

>>りったん
ありがとう!
本当に書き方とか表現とか難しくていつも困ってるよ・・・(汗)

297:汐羅:2014/04/30(水) 16:11 ID:fBE

〜投票について〜

はい、では締切ですね!
通常票が3票と多かったので通常通りと言う事で・・・
こうなると何のために投票したのか意味ないですよね・・・。
>>279の方が良いと言って下さった永年様、ご希望に添えることができなくて申し訳ありません!

298:汐羅:2014/04/30(水) 16:50 ID:fBE

「なんでそんなこと考えるわけ!?」

「なんでって、仕方ないじゃない!」

イラッとしてしまった私は泣いているとは思えないほどのキッパリとした声で言った。
私はそんなに偽善者ぶった言葉聞きたくなかった。
しかし、歌歩も負けじと強めに言い返してくる。

「私がどうしてこんなに実夜梨の事を気にしてるか分かってるの!?」

「知ってるわけないじゃん!心が読めるわけじゃないんだし!」

「わ、私は実夜梨が好きだからだよ!」

「・・・は?」

何この展開。シリアスな空気じゃなかったっけ?
ほらほら、この場にいるみんな呆然として言葉失って歌歩を凝視してるじゃん。

「私は実夜梨が好きだから、実夜梨になにかあったら心配するよ!」

いや、私だって歌歩の事好きだよ?でもそれはおかしいって!理由になってないって!
ていうか本当になにこれ、ドッキリ?なにかの罰ゲーム?

「だから実夜梨が死ぬなら私も死ぬ!」

「はぁあ!?」

歌歩から放たれた言葉に驚きすぎた私だった。でも、仕方ないよね?

「実夜梨とずっと一緒にいたい!」

どんなプロポーズだよ。練習台に使うのは勘弁してほしい。
というか本当にシリアスな空気はどこに行った。

「だから仲直りしてよ。死ぬなんて言わないでよ」

「ふざけてんの?」

思わず今まで溜めていた気持ちを口に出してしまった。
すると、クスクスと笑い声が聞こえてきた。
声の主は結花だった。久々に見た彼女の美しい笑顔。

「そりゃ、そういわれても仕方ないわよ、歌歩。」

結花が微笑みながら歌歩に言うと、歌歩は「いいじゃん!」と頬を膨らませた。うん、子供。

「どさくさに紛れて告るなよ〜」

「先越されたな。」

相川さんはよしとして、内田さんの発言が引っ掛かる。
なんで先越されたになるの?
私が首を傾げていると、相川さんは顔を真っ赤にさせながら内田さんに殴りかかった。内田さんは相川さんの拳を華麗に交わしていた。すごい。
すると、美加が私の肩に手を置いた。

「これでも歌歩たちと仲直りする気ないの?」

「・・・うん。ないよ。だって散々迷惑かけちゃったし?」

私は今更ながら後悔している。でも、自業自得だしもう諦めている。

「でも歌歩は仲直りしようって言ってるのよ?」

「それは歌歩だけじゃん。」

「アホ」

と美加に頭を軽くシバかれた。痛くは無かった。

「だったら結花は笑ってないわよ。普通に反対するでしょ」

「あっ」

不意に声が漏れた。確かにそうだと思う。

「でも」

「ウジウジウジウジしててウザい。いいからさっさと仲直りしてこい馬鹿。」

美加は私の背中を押した。それ同時に気持ちも前に押された。
でも、これからどうすればいいの?

299:匿名さん:2014/04/30(水) 17:33 ID:6qU

さぁ、どうなるかな…

300:汐羅:2014/04/30(水) 17:55 ID:fBE

☆祝☆300と言うことでパーフェクト教室〜偽りの笑顔〜を一時中断いたします!


☆〜★〜主な登場人物紹介〜★〜☆

*綺秋 実夜梨[きあき みより]
 本作の主人公。人見知りで気弱。
 【容姿】
 幼児体型で髪型は黒髪のツインテール

 *新島 水音 [にいじま すいね]
 とても強気で傲慢。
 【容姿】
 少し背が低い。髪型は茶髪のフェーブのロング

 *水谷 歌歩 [みずたに かほ]
 ムードメーカで人気者。
 【容姿】
 容姿端麗。髪型はミディアムの明るい茶髪

 *西沢 結花 [にしざわ ゆいか]
 大人っぽい。冷静でクール
 【容姿】
 モデル体型。髪型は黒髪でポニーテール。

 *相川 翔雅 [あいわか しょうが]
 元気だけが取り柄のスポーツバカ。
 【容姿】
 長身で黒髪で少しはねている髪をした、美しい顔立ち

 *内田 舞彦 [うちだ まいひこ]
 クール&毒舌
 【容姿】
 平均身長で少し色素の薄い茶髪で、髪の短いかわいらしい顔立ち

*三井 美加 [みつい みか]
言葉はきついが、優しく友達思い。
【容姿】 平均値より少し高い身長で、茶色と黒の混じった髪は高めの所で緩いお団子にしている。




☆〜★〜あらすじ〜★〜☆
 お金持ちのみが入園を許可される『星華オーヴェスト中高学園』に転入してきた実夜梨。
 実夜梨を待っていたのはあたたかい笑顔が溢れたクラスだった。
 が、そのクラスにはいじめがあることを知った実夜梨は・・・


☆〜★〜これまでの読者様〜★〜☆
 *しょこら 様
 *海莉 様
 *バニカ 様
 *野薔薇 様
 *愛凛羽 様
 *りったん 様
*花恋 様
 *なな 様
 *レイラ&テツヤ 様
 *もみじ 様
 *モエ 様
 *いっちゃん 様
 *夕月 様
 ** 様  
*ショコラ姫 様
*ちくわ 様
*匿名さん( ID:6qU) 様 
*永年 様  

        計18名様


☆〜★〜これまでの読者様へのコメント〜★〜☆
 まず初めに、りったん様!
>>200の時は本当に申し訳ありませんでした・・・!大切な読者様を忘れるだなんてもう、私最低ですね!本当にごめんね!

300まで見てくださって、本当にありがとうございます!感謝の気持ちでいっぱいです・・・!!
読者の皆様からは優しい言葉や励ましの言葉など心温まるコメントを書いていてくださってくれて嬉しいです!
そして感謝の反面、私は読者の皆様に何もできていないので、なんだか申し訳ないです・・・。
そういえば荒らしさんが来ましたねー・・・。「汐羅じゃない」と言って下さっていた方、本当に感謝いたします!

そういえば、「敬語じゃなくていいよー」と言って下さる読者様がいらっしゃるんですよね!
あれは本当に親近感が湧いて温かい気持ちになりますね〜!!
敬語って堅苦しくて本当は少し苦手です(^―^;)

読者様の中で読者様同士が仲良くなってくださっていると私も嬉しいです!
雑談はほどほどとして、この小説がきっかけで友達が増えていってくれるのであれば、レスを使っていただいても結構ですので!

本当にありがとうございましたぁ!!これからもよろしくお願いします!

☆〜★〜投票について 〜★〜 ☆
 どうでもいいかもしれない投票に参加して下さった、匿名さん( ID:6qU)様、りったん様、しょこら様、永年様・・・。
本当にありがとうございました!!(≧∇≦)
これからまた投票していただく機会があるかもしれないのでその時はまた頼みます(*_ _)
他の方々も、また機会の投票待ってます^^


☆〜★〜最後に〜★〜 ☆
先程読者様にコメントを書いているとき、嬉しすぎて興奮で心臓バクバクしてました。
じゅ、18名様なんて・・・!!!と思って5回ほど数え直してみましたが、18名様でした・・・!

 さてさて、本当に300ですね・・・!私は夢の中にいるんでしょうか?
せいぜい100まで続いたらいい方かなー、なんて当初は考えていたんですよ。・・・まさかの3倍ですよ!?w
本当に喜びと驚きが交えて大変な心境におります(^^;)
 では次は4倍目指したいと思います!

 まだまだ初心者で下手くそな汐羅ですが、精一杯努力したいと思います!
 新たな読者様が増えることを祈りつつ、文章力を磨いていけるように頑張ります!
 なので我が子を見守る親の様に超温かい目で見守ってやってください!

301:汐羅:2014/04/30(水) 17:57 ID:fBE

>>299
どうなるでしょうか?w
楽しみにしてて下さると嬉しいです!

302:ちくわ:2014/04/30(水) 17:57 ID:6qU

おめ!

303:ちくわ:2014/04/30(水) 17:59 ID:6qU

あと、うちも二次創作書き始めたんでよろです!

304:ヨウカズ◆R.:2014/04/30(水) 18:03 ID:23U

300おめでとうございます!
今日かきはじめたばかりのものです…((
書いてみても「読みやすい文章」というものがよくわからず、レス数の多いこの作品を読ませていただきました。
話の展開がスピーディ、なのに内容に重みがある。
まだ謎な部分もちらほらあったので、これから読み続けたいなと思いました。
では失礼致します(´∀`

305:ちくわ:2014/04/30(水) 18:50 ID:6qU

>>303
http://ha10.net/ss/1398851345.html
です!
できれば読んでください。

306:永年:2014/04/30(水) 20:08 ID:vL2

300おめですー

通常通りでも良かったと思いますー

青天の霹靂という小説書いてますー

307:ちくわ:2014/04/30(水) 20:41 ID:6qU

>>1は、小説家目指していますか?
いますよね?いないと怒りまs((((

308:伊織:2014/04/30(水) 22:13 ID:uU2

初コメです(^o^)
初めまして!
以前から読ませていただいております。
300突破おめです。
ちょくちょく見に来るので
その時はヨロシクです
応援してますよーっ!!
ちなみに男です。 

309:りったん:2014/05/01(木) 20:39 ID:pBA

なんか、仲直りしそうww

310:汐羅:2014/05/02(金) 18:33 ID:.mw

>>ちくわ
ありがとう!!

私は小説家志望だよーwまだまだ下手っぴなんだけどねw

OK〜!また読みに行くね♪

>>ヨウカズ様
ありがとうございます!!そして小説デビュー(?)おめでとうございます!
読みやすい文章になっていたか心配ですが、見て頂けて心から感謝いたします!
とても嬉しいお言葉ばかり、感動しました!
ぜひ、読み続けてくだs((
本当にありがとうございます!またヨウカズ様の小説も読ませていただきます!

>>永年様
ありがとうございます!!
投票の件ではありがとうございました^^
私も最初の方は>>275のような書き方をしようかな、と思っていたんですよ。
結局今のような書き方にしましたが、>>275の書き方に賛成して頂けて嬉しかったです!

では、また永年様の小説を覗かせて頂きます♪

>>伊織様
初コメありがとうございます!
以前から読んで頂けていたとは嬉しい情報です(・ω・*)
こうしてコメントして頂けてとっても嬉しく思います!
こちらこそ、よろしくお願いします♪
応援ありがとうございますー!!!
性別までご丁寧にどうもです!

>>りったん
フッフッフッ・・・( ̄ー ̄)

311:汐羅:2014/05/02(金) 18:34 ID:.mw

>>310
安価ミス・・・
正しくは→>>279

312:汐羅:2014/05/02(金) 18:35 ID:.mw

>>310
安価ミスです・・・。
正しくは→>>279
でした。申し訳ありません

313:汐羅:2014/05/02(金) 18:38 ID:.mw

>>311-312
復重すみません!レスが無駄になってしまいました・・・。
自業自得ですね。ごめんなさい。
では、続きです↓



助けを求めて振り返って美加を見るけど、美加はフイッと視線を逸らせて明後日の方向を向いた。
仲直りしてこい、って本当に何言えば良いわけ?言いたいことが多すぎて要約できないんだけど!
・・・あ。

「そういえば、美加。」

美加に近づいていく。美加は「なんで戻ってくんだよ」と眉をひそめた。
でも、私はそんなことを気にしようと思わなかった。

「なんで私をいじめたわけ?」

「え、えぇえ!?」

私がそう聞くと、さっきまで結花と話していた歌歩が驚きの声を上げた。
その声で一番驚いたの私なんだけど。

「それは放課後に、ね。」

美加はそれだけ言うと、早々と屋上を去っていった。
私たちは呆然としちゃって、何も言葉を発せることができなかった。
まぁ、内田さんは興味なさげに欠伸をしていたけど。

「自由勝手な人よね、美加って」

それは肯定しよう。歌歩も「うんうん!」と頷いている。相川さんは苦笑いをしていた。
・・・さてと、美加も帰っちゃったし私も教室戻ろっかな。
すると、背後から声を掛けられた。

「どこいくの?」

「え、教室?」

疑問に疑問で返してしまった。まぁ、特に問題があるわけじゃないんだけど。
でも、本当に教室に帰った方が良いよね?

「まだ実夜に返事聞かせてもらってないんだけど」

「返事って?・・・まさか」

仲直りしようの返事、だよね?どうしよう、まだ気持ちの整理ついてないんだけど・・・!
私が内心焦って戸惑っていると、歌歩は私の手を掴んだ。
え!?と歌歩のいきなりの行動に更に私の頭の中はパニック状態。

「私と付き合ってくれる?」

「・・・え?」

歌歩は今平然と告白した。しかも、私と言う女に。色々と間違ってる。うん、本当に色々と。
タイミングやら告る性別やら。そりゃもう、色々と。
私は呆然とするより、人生初の告白が女だという複雑な気持ちと気恥ずかしさがこみあげてきた。

「ねぇ、どうなの?」

「・・・いや、歌歩女でしょ!?」

ようやく絞り出された言葉がこれだった。正論は言ったんだから間違いではない気がする。
歌歩は「そうだよ」と軽く言った。・・・ですよね、女装男子とかじゃないですよねー・・・。

「問題ある?」

「あるよ!?私は普通に男子を好きになるよ!?」

「そんな小さいこと言わないでよー」

「小さくないし!歌歩ってソッチ系だったの!?」

「うん、そだよー」

「ごめん、私は常識人だから。付き合えない」

フッたのは間違いではないよね?私って常識人だよ?
歌歩は「なんで〜」とブー垂れていたけど、仕方ない。私に罪は無い。

「じゃあ、教室戻ろっか〜。」

「え、お前立ち直り早くね!?」

相川さんが後ろで驚愕の声を上げる。歌歩は振り返ってピースサインを出した。
次々と屋上を去って行く。私は一人、取り残されるような気がした。
まぁ、仕方ないんだけどね?
そう自分に言い聞かせて孤独に耐えようとした。

「実夜?」

「ん?」

なぜか声を掛けられて、顔を上げる。そこには歌歩たちがいた。
なんで?

「ほら、行くよ?」

「え、なんで?私は」

「まーだそんな事言ってんの?誰ももう気にしてないよ?」

歌歩に言われて、驚きで目を見開く。
だって、散々迷惑かけたし、許されて良いことなの?

「大丈夫だって。」

そう言って歌歩は私の腕を掴んだ。そして、強制的に屋上から出て行った。
その時に、誰かが私たちの様子を冷たい視線で見ていたのは誰も気付くことはなかった。

314:ヨウカズ◆R.:2014/05/02(金) 21:19 ID:23U

なんやかんやあっても、何事もなかったように元に戻っていく…
家族みたいな友情で好きですね(´∀`

315:匿名さん:2014/05/04(日) 21:12 ID:6qU

そういえば水音のことすっかり忘れてました。
彼女のことを思い出すとまた一波乱ありそうで………

316:汐羅:2014/05/05(月) 17:14 ID:HMs

>>ヨウカズ様
ありがとうございます♪
温かい友情ってやつを一度書いてみたかったのでw


>>315
水音影薄いw
>>325さんは勘が鋭そうですね〜!

317:汐羅:2014/05/05(月) 17:16 ID:HMs

>>316
安価ミス
ただしくは>>315です。

最近なんかミスが多いので、気を付けます

318:汐羅:2014/05/05(月) 17:25 ID:HMs

なんとか無事(?)仲直りできた。
これは喜ばしい事なのか、それとも、また気を遣わなくてはならない疲れの原因となるのか。
それは今の私にはわからないことだった。

「実夜。でもどうして私たちにいじめの事言わなかったの?」

歌歩の声に反応して、歌歩に顔を向ける。
今はお昼休み。授業は順調に進み過ぎて怪しいくらいだった。

「迷惑かかるかなって。それに心配かけたくなかったし。」

「へぇ。まぁ、逆に迷惑かかった気がしたのは私だけなのかしらね?」

結花がニヤニヤしながら言ってきた。
結花ってば、楽しんでる。これ、絶対楽しんでる。

「ごめん」

これ以上結花の好きにさせてたまるか、としおらしく謝ってやった。
結花は驚いたように私を見つめた。私が結花の好きにさせるとでも?

「全く・・・。絶対反省して無いでしょう」

「ううん。これ以上ないくらい反省してるよ。」

これは曇りのない真実だ。でも、私は反省より、別の事の方が大きい。
沢山迷惑かけて、沢山傷つけた。沢山笑顔を奪った。
なのに、歌歩たちはまた私を以前と変わらぬ笑顔で迎えてくれた。
いじめから救ってくれた。
私を気にかけてくれていた。
だから、私は・・・

「でも、感謝の方が大きいかな。」

これが一番の気持ちだった。
「ごめん」とか、「反省してる」とか、そんな言葉じゃない。

「ありがとう」

ただ、この一言で良かった。
長々と感謝の言葉を語るより、ずっと気持ちが伝わる。
証拠にほら、

歌歩も結花も翔君も舞君も、みんな優しい微笑みを浮かべているでしょう?

319:匿名さん:2014/05/05(月) 19:06 ID:6qU

ああああああ!もうこれはオチ見え見え…

320:りったん:2014/05/05(月) 22:48 ID:pBA

>>汐羅
おぉー!!仲直りしたー!!!
でも、美加が実夜梨をいじめてた理由が気になるww
あと。水音の存在が〜・・・

321:汐羅:2014/05/06(火) 09:39 ID:Ou2

キーンコーンカーンコーン キーンコーンー・・・
放課後を知らせるベルが鳴り、静まり返っていた教室は賑わいを取り戻した。
私も帰ろうかな。

「実夜。」

ガッシリと腕を掴まれてしまった。もちろん、掴んだのは歌歩だが。
なに?と振り返ると、歌歩はクイクイと腕を引っ張った。
訳は分からないが、とりあえずついて行ってみることにする。いや、もう諦めただけなんだけど。



「遅い」

連れてこられたのは屋上。しかも屋上に着いたと思ったらいきなり文句言われるってどうなの。
舞君ひどい。翔君も笑ってるんじゃないよ。

「ごめんごめん。実夜がとぼけてて・・・」

いや、私のせいにするの?ひどいわ。まじでひどい。
私がジト目で歌歩を見つめていると、屋上のドアが開く音がした。
振り返ると、結花と美加がいた。
なんか珍しい組み合わせだな〜とか思っていたら、美加は私の方を見た。見たと言うより、機嫌を窺っているみたいだった。

「ところでなんでこんなところに集まってるの?」

思わず舞君を見た。
舞君は、呆れたような表情をしていたが、ご丁寧に教えてくれた。
「三井にいじめた理由聞くんだろ?」、とのこと。あぁ、なるほど。

「で、なんで実夜をいじめたの?」

歌歩が唐突に切り出した。
美加は怯える事も、顔を歪ませることもせず、ただただ青く澄んだ空を見つめていた。
そして、どこかうわの空で話し出した。

「・・・頼まれた、からかしら」

「はぁ?ふざけてんのかよ」

翔君がどこか怒ったような声を上げる。
私は自分の為に怒ってくれているとわかって、嬉しかった。

「いたって本気よ」

「そんなことはいいの!誰に頼まれたの!?」

次は歌歩が叫び声のような悲痛な声を上げる。
私は自分の事のように悲しんでくれているとわかって、嬉しかった。

「誰でもいいじゃない」

「よくない。その人物くらい言えよ」

舞君が親の仇かの如く憎しみのこもった声を出した。
私は自分の事のように憎しみが浮かんだことがわかって、嬉しかった。

「言わないわ」

「なんでなのよ。お願いだから教えて」

結花はどこか焦ったように早口で言った。
私は自分の為に焦ってくれていることがわかって、嬉しかった。

「実夜梨が聞いて平気なら。」

「ん?私なら別に平気だよ」

多分。

「・・・新島水音。」

「「「「は/え?」」」」

見事に翔君、歌歩、舞君、結花の声がハモッた。
私に至っては・・・驚きで声も出なかった。

322:汐羅:2014/05/06(火) 09:40 ID:Ou2

「・・・新島水音。」

「「「「は/え?」」」」

私はそれを聞いた瞬間、思考が停止したのが分かった。
何も考えられない。言葉の意味が理解できない。

「私は水音からいじめを依頼されたのよ。実夜梨と水音は姉妹だそうね。」

「なんで、知ってるの?」

声が詰まる。動揺している自分が目に浮かぶ。
いや、ここはいったん落ち着いて一つずつ質問していくのが吉だろう。

「水音から聞いたのよ。」

「一つずつ聞いていくから、すべて嘘無く答えてね」

深呼吸を何回か繰り返して、落ち着いたところで美加を見る。
口は真一文字に閉ざされ、顔色は少し悪い。・・・覚悟してるんだなぁ。
改めて美加にも美加で大変なんだなと思った。

「まず、なんで水音の言う事を聞いているの?」

「・・・脅されたから。」

「脅された?」

思わず聞き返すと、美加は始めた表情を変えた。
悲しみや憎しみ、怒り、痛みを混ぜ合わせたような、暗くて寒気がしそうな表情に変化した。
そして、美加は絞り出すように、感情を抑えるように話し始めた。

美加の話を要約すると、こうだ。
美加は誰かに手紙呼び出され、集合場所にいたのは水音だった。
用件を聞くと、水音は急に美加に襲いかかってきて、地面に押し倒され、ナイフを突きつけられた。
美加は不敵な笑みを浮かべ、こう言った。

「このまま刺されたくなかったら、綺秋実夜梨がボロボロになるまで精神苦痛を与えなさい」

喉にナイフを突きつけられている美加には拒否権が無く、頷くしかなかった。

「もし言う事を聞かなかったら殺すから。」

水音は満面の笑みでそう言うと、美加の上から退いた。けれど美加は恐怖でしばらく動けなかった。
そんな美加を見た水音は愉快そうに微笑み、美加の顔の真横にナイフを落とした。

「私は本気だから。人なんてあっという間に殺せちゃうんだからね」

水音は軽快な声で言うと、その場から立ち去った。
立ち去った水音のその目は、邪気と狂気に満ち溢れていた。

323:汐羅:2014/05/06(火) 10:11 ID:Ou2

今の話は真実なのだろうか。あまりにも突飛で、現実味が全くない。
ナイフだの殺すだの脅すだの、まだまだ私たちには手の届くことのない領域だと思ってたのに。

「で、次は?」

美加は表情をもとの無に戻していた。
先程の表情からどうやったらこんな無表情に変えることができるのだろう、なんて思った。

「次は?」

「え、あ、うん。」

表情の事ばかり考えていたため、次の質問が遅れてしまった。
早くしないと、学校の完全下校時刻に間に合わなくなる。

「美加って、結局私の事助けてくれたよね?でも、美加はどうなるの?」

「いったい何が言いたいわけ?」

美加は眉を寄せ、怪訝な顔で私を見ている。伝わらなかったらしい。
もっと簡単に言うべきだったかな。え、あれ?でも結局どうなるんだ?

「だから、美加って脅されてたんだよね?でも結果的には私を助けてしまったし、私自身ボロボロにはならなかったんだけど。」

自分にも、美加にも分かるように言葉を出す。
美加は私を助けた。私をボロボロにすることはできなかった。水音の約束は果たせれていない。
・・・それって

「美加は、水音を裏切ったことになる。・・・まさか!!」

この言葉を言い放った瞬間、私はやってしまった。
これだけは言ってはいけなかった。最悪の結末が頭に浮かぶ。
美加は、儚そうに笑って、頷いた。
やめてよ、頷かないでよ。否定してよ。なんで?なんでこれだけで・・・!!!
そして、美加は言ってしまった。一言ずつ、ゆっくり、ハッキリと。






「ワ」




「タ」




「シ」




「ハ」




「コ」




「ロ」




「サ」




「レ」




「ル」

324:汐羅:2014/05/06(火) 11:22 ID:h4U

>>319
ま・じ・で・す・かー!!!???
ま、まぁ今までの展開も結構在り来たりでしたからねw
見え見えで当然ですよねw

>>りったん
水音ほんとに影薄いよねww
でも、これから結構濃くなってくるかも?w

325:匿名さん:2014/05/06(火) 16:12 ID:6qU

け、警察に通報して、それからおばちゃんちでしばらくとめてもらって、(勿論全員で)
全員で全員の身を警戒して、いつも一緒にいる!
あと、理事長にチクる!

326:汐羅:2014/05/07(水) 15:16 ID:.92

>>325
それが一番の解決法ですかね!
理事長は最後亜たりしかでてこないんですよw

327:匿名さん:2014/05/07(水) 22:32 ID:6qU

えwこれ最後らへんじゃないんだ…orz

328:しょこら:2014/05/10(土) 14:28 ID:kQs

久々にきたっていうか最近全然きてなくてごめん!! 300おめでとう!! 次は400!!いけるかな?w頑張って!!
え これ最後らへんじゃないんだ…w
まぁまだ汐羅の小説が読めると思うと嬉しい!!w
実夜梨とか仲直りできてよかった!!
水音怖っwどうなるん!?シリアス…w全員無事であってほしい…!!

329:あゆみ:2014/05/10(土) 21:05 ID:cEM

初コメです。ここまで読んで、とても感動しました!!私は、小説とか書かないので、アドバイスはできないのですがこれからも、頑張ってください!続きを、楽しみにしています♪

330:汐羅:2014/05/11(日) 14:42 ID:/Fg

>>327
う〜ん・・・。
あともうちょっとありますね。
400までは行くと思いますね。

>>しょこら
ありがとうね^^*
しょこらよ、翔君のこと忘れてないかね?w
まぁ、書かなくていいならもうすぐ終わるからw
それに、パーフェクト教室が終わった後の小説の案もう思いついてるしw

>>あゆみ様
ありがとうございます!!!
感動して頂けて本当に嬉しいです!感動モノって書くのが本当に難しくて・・・(汗)
温かいコメントありがとうございました!

331:汐羅:2014/05/11(日) 15:57 ID:/Fg

私は今、理事長室でお父様に水音の事を話していた。
私の横には美加、歌歩、結花、翔君、舞君が座っていた。

「・・・で、私にどうしろと?」

お父様は他人事のように言った。無性に腹が立ったのは紛れもない事実だった。
でも、今はそんなことを構っている暇はない。
だって、美加の命が危ないんだから。

「水音を退学処分とし、二度と星華オーヴェスト中高学園に入らせないようにしてください。」

「それは意味あるのか?」

「え?」

「考えてみなさい。新島を退学処分にしてこの各園に入らせないようにしたところで新島が三井の命を狙っていることに変わりは無い。」

お父様は淡々と告げた。私は、確かになぁ、なんて思ってしまっていた。
水音が学園に来なっても美加の命はいつでも狙える。
・・・じゃあ、どうすれば?

「方法は一つしかないわね」

「結花?なにかいい案でもあるの?」

「水音と仲直りするしかないでしょう?」

結花はもうあきらめた、とでも言うように微笑んだ。
その美しい微笑みは横から飛んできた呆れた声によって崩された。

「はぁ?お前正気か?」

「正気よ。じゃあ舞彦はなにかいい案あるのかしら?」

「ねーから困ってんだろうがよ。」

ヤバい、この二人が口論を始めるとものっすごい言葉が飛び交うから、今すぐ止めないと・・・!

「ちょ、二人ともストップ!ここ理事長室だし、今口論してる場合じゃないでしょ!?」

な、ナイス歌歩!
私が何て言えば口論が止まるかな、なんてトロトロ考えていたら歌歩がサッサと止めに入った。
理事長とこの状況のことを言ったなら口論も止めざるを得ないよね。
しかし、結花と舞君はコソコソと口論を続行していた。往生際が悪いなぁ・・・。

「でも、本当にどうするんだ?」

珍しく静かだった翔君が言ったので、私はもう一度考えてみた。
しかし、とても安全かつ平和に終わる案は思い浮かばなかった。
それに、私の頭に浮かぶのは最悪のシナリオだった。
誰かが転校する。誰かがいじめられる。誰かが泣く。・・・誰かが死ぬ。

「もういいわよ」

「美加?」

「もう死んでもいいって言ってんの。」

「はぁ!?何言ってんだよ!」

美加の言葉に翔君は声を荒げた。私の翔君と同じように声を荒げる寸前だった。
美加は動揺もせず、ため息をついた。

「別に覚悟の上でしたことだし、アンタらにまで迷惑かけようだなんて思ってねぇし。それにもう、私も疲れたし。」

その言葉に、私の中の何かがキレた。

332:汐羅:2014/05/11(日) 17:16 ID:ae2

美加は言葉では強気だったけど、美加自身は俯いていた。

「美加。ほんっと私ムカついてきたんだけど。」

「なんでよ」

「自分勝手にもほどがあるよ。もうあたしら巻き込まれてるんだから。」

「まだ間に合うから、実夜梨達は関係ないってことにしとけばいいんじゃないの?」

「もう手遅れだよ!」

「大丈夫だから。なんとかしてみせるから。私が死ねば終わること何だし、さ」

気のせいだろうか。美加の声が震えている気がする。
でも、私の怒りも最高潮だった。

「そうじゃない!私も一回もう水音と会ってるの!」

「・・・え?」

美加がようやく顔を上げた。
美加の顔にはうっすらと涙が浮かんでおり、顔色が悪かった。
・・・なんだ、美加も怖いんじゃん。

「私さ、水音と昨日屋上で喋ったんだよね。その時点で私、関係者。おーけー?
 ついでに美加が水音らしき人と電話してるの見ちゃったし。」

「み、見たの!?・・・わかった。」

美加はもうあきらめました、と言わんばかりにうなだれた。
でもね、美加。それだけじゃないんだ。

だって私、お姉ちゃんだもん。

333:汐羅:2014/05/11(日) 17:43 ID:ae2

「これで私と美加は運命共同体だよ。もう一人じゃないから。」

「別に一人でも良かったんだけど・・・。」

うんざりしたような顔をしている美加ににやりと微笑んで、頬をつねってやった。
あ、美加って案外ほっぺた柔らかいなぁ。

「ふぉふぉ!ふぁにふんふぉよ! (訳:ちょっと!なにすんのよ!」

「さっきまで泣いてたくせに何言ってるの!」

「ふぁいてふぁい! (訳:泣いてない!」

「さっきから何言ってんの〜?」

ケラケラと笑うと、美加が私の頬をつねってきた。
う、しまった。両手を不自由にさせておけばよかった・・・

「いふぁいいふぁいー! (訳:痛い痛いー!」

「こらぁ!そこふざけないの!」

結花の喝が入ると、私も美加もお互いほっぺたから手を離した。
ジンジンする。美加って力強いなぁ。

落ち着いて姿勢を正してソファーに座り直した。

「おとうさ・・・寝てるの!?」

お父様にどうすればいいか聞こうとしたら、お父様は寝ていた。
娘の命がかかってるというのに、呑気ですこと。

「実夜、仕方ないよ。屋上戻ろ」

「・・・そ、うだねー。お父様一回寝たら起きないし。」

でも、私知ってる。お父様は嘘寝だということを。
私を騙せると思ってるのかな?何年お父様と居てると思ってるんだろう。
それに、お父様はきっとこのことに関して関わりたくないんだろう。だって、水音だって自分の娘なんだしね。
そのことは誰にもいわず、理事長室の扉を閉めた。

334:しょこら:2014/05/11(日) 23:51 ID:kQs

翔くん…ね!!もちろん覚えてるよ!!ww
好きだったんだねー翔くん。
美加死なないでくれるとありがたい!!っていうかみんないい人であってほしい!!w水音もねw
HAPPY ENDかBAD ENDか。HAPPY ENDを私は望む。w

335:匿名さん:2014/05/12(月) 05:22 ID:6qU

>>334 同じく。

うう…お腹壊した…

336:汐羅:2014/05/12(月) 17:18 ID:bCg

>>しょこら
ネタバレしないでよwまぁ、元から知ってるかw
告白法とかシチュエーションとか楽しみにしててくれると嬉しい♪
どっちの終わり方になると思う?w

>>335
ありがとうございます!
お腹壊したって大丈夫ですか?心配です・・・

337:汐羅:2014/05/12(月) 17:20 ID:bCg

屋上に着いた私達は、それぞれ思い思いの場所に行った。
外の様子は暗くて星が美しく瞬いていた。ケータイで時間を確認すると、もう8:48分だった。
・・・お父様が理事長で良かった。
私は一番端っこのフェンスにもたれかかっている。そして、横には結花がいる。

「・・・結花、私決めたよ。」

「え?」

「私が美加を守る。」

「何言ってるの?それじゃ実夜梨の身が危なくなるわよ!」

「それでもいいの。たとえ私がどうなろうとも・・・」

美加は守る。
それが今私に出せる唯一の解答だった。
私は、どこまでも続く闇の中に輝く満天の星空を見つめながら言った。

「水音とは仲直りできる気がしない。それに、水音は何を仕掛けて来るか分からない。
そんな今だからこそ、一人が犠牲にならないと生きていけない。・・・そう思う。」

この世界はゲームなんかじゃない。漫画でもない。アニメでもない。
「ごめんなさい」「もういいの。仲直りしましょう」「うん、仲直りね」
なんて甘っちょろい世界じゃない。

・・・ここは現実だ。

「実夜梨一人でなにができるっていうの?」

「確かに私一人じゃできないかもしれないけど、やらないよりはマシ。私の命で美加が救えるなら喜んで差し出すよ。」

美加は私に大切な事を教えてくれた。
いじめの辛さや友情と言う名の希望、友達がいるという暖かさ。
美加はこれ以上ないくらい私に学ばせてくれた。これから生きていくうえで大切な経験をさせてくれた。

「今度は、私が美加に恩返しするんだ。命の尊さを教えてあげるんだぁ!」

美加は私が死んだら散々罵ればいい。
そばにいる人が一人消えたと言う寂しさを知ればいい。
もう二度と会えない悔しさを味わえばいい。
命は尊いものだと知ればいい。
そして、悲しみ、悔やみ、嘆き・・・成長していけばいいんだ。
そう思って、結花に笑顔を向けた。

「だから、もう何も悩まなくていいよ。これは私と美加の・・・ううん、私の問題だから。」

「寝言は寝てから言いなさい」

「結花たちにはなーんにも関係ないから。今まで通りの生活しててね。
 あ、今の話は歌歩たちに内緒ね?私は結花を信用して話したんだからさ。」

結花はとうとう押し黙ってしまった。
よしよし、それでいいんだ。結花達は何も言わずに引き下がってくれればいいんだ。
満足気に私は美加の名を呼んだ。

「美加ー・・・ってアレ?美加は?」

暗くてよく見えない上に、気配すらも感じられない。
そして、私は分かった。美加の姿が屋上にはなかったという事を。

「歌歩、美加知らない?」

というか歌歩自体どこにいるのかわからない。
その場で正面を向き、聞こえるくらいに叫んでみた。すると、前の方から声がした。

「知らないよー?それより実夜、何処にいるの?」

「一番端っこのフェンスに凭れかかってるけど。歌歩は?」

「あ、多分実夜の前だと思う。」

「じゃあそっち行くね?結花、行こ」

結花は何も言わなかった。どんな表情をしているのかもこの暗闇の中じゃわからない。
私は結花の手を取ると、フェンスに沿って前へと歩みを進めた。

338:しょこら:2014/05/14(水) 07:23 ID:kQs

あ、そっかネカバレになるのかwすみません!!w
美加どこいったぁぁぁぁああああ
っていうかなんかBAD END っぽいんだけど…ww
>>335 お大事に!!

339:汐羅:2014/05/14(水) 15:20 ID:EsM

「翔君と舞君はどこー?」

私は歌歩に近づきながら歌歩に問いかけてみた。
まさか翔君と舞君までいないとか言わないよね?いなかったらホラー並みに怖いよ。

「相川と内田は私の横にいるから大丈夫ー!」

あぁ、いるのか、良かった。心底安心したよ。
安心して足を進めていると、私の手を握る結花の手の力がこもった。

「ん?どーしたの、結花。」

聞いてみるも、応答は無し。ただ手の力が増すのみだった。
正直に言おう。痛い。
ま、いいや。なんか結花、甘えてるみたいで可愛いな。

「あ、実夜見えたー」

「えっ、嘘!歌歩何処ー!?」

歌歩は意外に猫目か。確か結花も猫目じゃなかったけ?私の親友は目が良いらしい。
しかし私の目は夜、役立たずである。

「こっちこっちー」

声のする方を頼りに前へ前へ突き進んでいると、誰かにぶつかった。
「キャッ」と可愛らしい悲鳴が聞こえたので、ぶつかったのは歌歩だとわかった。

「あ、ごめん歌歩っ」

「いいよいいよー。実夜だよね?」

「うん。翔君と舞君はいる?」

「いるぞー。」

「いる。」

「じゃあ、結花と歌歩と翔君と舞君はいるんだね?・・・美加は?」

そうだ。美加がいないのだ。
いつの間にいなくなったのだろうか。屋上のドアが開閉される音は聞こえなかったはずだ。
なんだか嫌な予感がする。胸騒ぎが止まらない。・・・一体なんで?

「美加って屋上に来てたか?」

舞君の呟きに私は少しだけ安心した。
だって、ここにきてないのであれば理事長室にいるはずだよね。理事長室なら安心だよね。

「じゃあ、迎えに行こっか。でもなんでこなかったんだろ」

歌歩の声は耳元で聞こえた。近い気もするけど、別に問題があるわけじゃないから目を瞑ることにする。
私は歌歩に屋上の出入り口まで誘導をお願いすると、歌歩は快く引き受けてくれた。

夜の目が効かない私は歌歩の制服の裾に掴まってひょこひょこ歩いている。
そして、なぜか夜の目が効くはずの結花が私の手を握っている。
いや、別に嫌ってわけでもない。むしろ好かれてるんだって安心できる。・・・でもなんかいつもの結花じゃないみたいだよ!?
私の結花のイメージは、大人っぽくて我が道を突き進むお姉さん。
でも、今の結花はまるでお姉ちゃんに甘えて手を握る妹だよ!?
なんか悪い物でも食べちゃったかなぁ。なんか心配だよ。

「ねぇ、結花」

「・・・」

まさかの無言だよ。シカトですよ。
あ、もしかして眠たいのかな。いやぁ、さすがお嬢様。夜更かしは美容にもよくないよね。

「眠たいの?」

「ハハハッ。いくらなんでもこの時間に寝る奴はいねぇだろ」

私は真剣に聞いたんだけど?笑わないでくれるかな、翔君や。
ま、なんでもいいや。
それより美加だよ。美加はいったい何が目的で理事長室に残った訳だ。
・・・。

「ダメだ、わからん」

私の考える能力は著しく低下していた。
疲れたんだろうなぁ、私。家に帰ったらゆっくり休もうかなぁ。

340:汐羅:2014/05/14(水) 15:23 ID:EsM

>>しょこら
別にいいよw
読者様もほぼ100%気づいてると思うしw
BAD ENDっぽい!?w

341:りったん:2014/05/17(土) 10:31 ID:pBA

最近コメ出来なくてごめん!!!
いや〜。やっぱり好きなんだね〜ww
翔君、実夜梨のことww

342:汐羅:2014/05/17(土) 12:47 ID:.Aw

>>りったん
ううん!またみてくれてありがとう♪
その通り。翔君は実夜梨の事が好きww

343:汐羅:2014/05/17(土) 12:48 ID:.Aw

「どーしたぁ?」

声の主は翔君だと思う。
声的にもだし、舞君がこんなバk・・・ゴホンッ、元気のある喋り方をしないだろう。

「いや、なんで美加一緒に来なかったんだろうって考えてみたんだけどね。全っ然答えが見えてこないんだよね」

「まず人の思考を考える時点でオレにはわからない行為だわ」

「え?普通じゃないの?」

「別に考えなくてよくね?自分の言いたいこと言ってる方がいいし。」

「自己中ってやつじゃない?」

「だって黙ってたらなにも伝わんねーじゃねーか。それに相手に合わせてるだけだったら自分の為にも相手の為にもなんねーだろ?」

あぁ、なるほどな。一理あると思う。
すると、前にいた歌歩がケラケラ笑い声を上げた。

「相川がマトモな事言ってるー!」

「オレはいつだってマモトだっつーの。歌歩と一緒にすんな」

「いやいや、絶対私のほうがマトモだよ。ねぇ、実夜?」

「実夜梨、別に合わせなくてもいいんだぞ?」

急に私に話題を振るとは何事だ。
まぁ、でも私は正直者だ。キッパリと意見を言わせてもらうよ。

「私は舞君の方がマトモだと思う。」

私がそういうと、二人は「それズルい!」的な事をそれぞれ言った。私知らないもん。
すると、歌歩が歩く速度を速めた。だから私の手は制服から離れてしまった。
ヤバいじゃん。私何も見えないし・・・。
身の危険?を感じた私は一旦立ち止まることにした。

「でもさ、私はまだマトー・・・キャアアァアア!!」

歌歩が何かを言おうとして、悲鳴を上げた。
歌歩に何が起こったか全くと言っていいほどわからなかった。
私は反応に遅れ、前から思いっきり胸を押された。
悲鳴も上げられずに私の体は後ろに傾いた。私は傾いた自分の体を支えるほど力を持っていなかった。
力は無いくせに、なぜか考える力だけはあるんだ。
頭打ったら危ないよね?こういう時は体を一回転させて顔から地面に突っ込むのかベスト。・・・結花、手離してるね。よかった。
と、いうわけで体を一回転させて、地面に突っ込むのを待つ。

「いったーーーー!!!」

歌歩の声が聞こえる。こけたのかな?できれば状況説明を求む。
ま、今更状況を知ったところでなにも変わりは無いんだけど。

ドサッ

・・・ドサッ?
地面ならドンッ!とかバンッ!とかそういう痛々しい音がしない?でも、今なったのは生ぬるい音。
それに、全然痛みを感じない。むしろ柔らかい物に倒れ込んだみたいな・・・
不思議に思った私は何が見えるわけでもないが、顔を上げてみた。

・・・温かい。

これが率直な感想だった。
暗闇で何も見えない。何が起こったのか、状況もよくわからない。
でも、これだけは分かる。


私は暗闇の中で誰かに倒れ込み、誰かとキスをしてしまった。


相手もよくわかっていないらしい。一言も声を上げない。
でも、私は状況を早々と理解してしまっているため、声を発するよりは相手を考える方が先だった。
後ろにいたのは翔君と舞君。・・・どっちとキスしたの?
正直、めちゃくちゃ恥ずかしい。ファーストなんだけど・・・。

「きゃああああああああぁぁああああぁぁぁ!!」

そんな時だった。
私の羞恥心さえも忘れさせてしまうような悲鳴が、ドアの向こうから聞こえた。

344:汐羅:2014/05/19(月) 17:53 ID:JJU

「この声、美加!?」

歌歩が声を発する。歌歩も、美加の声を見分けられるくらいになったんだ。
・・・じゃなくって!!!
私はキスに関して考える前に、自然と体が動いて、誰よりも早く駆け出していた。



「美加―!!」

美加の名前を呼びながら廊下を走り抜ける。
暗い暗い廊下を走るのは本当に心細くって、夜の学校と言う事もあり怖い。
でも、美加になにかあったら、と考える方がよっぽど怖い。

「あっ!?」

私は本物のドジっ子だ。何もない所で足をもつらせて転んだ。
すると、足に何かが刺さったような気がした。
足を動かしてみると、鋭い痛みが足に走った。

「実夜!」

後ろから歌歩の声が聞こえる。足速いな、歌歩。
歌歩は私に近づいて、しゃがみ込んだ。

「大丈夫!?」

「−・・・」

私は返事をせずに、自分の足に何か刺さったようなので足に手を滑らせる。
わかった。本当に刺さっちゃったんだ。

「歌歩、ごめん。ちょっと血付いちゃうかもしれないから私から離れて」

「え?」

歌歩の反応をよそに、私はアレを抜いた。
悲鳴を上げそうなくらいに痛かった。涙がにじんでくる。

その時、廊下に明かりが灯った。

「わりぃ、遅くなった!」

視線が集まって行く先にいたのは、翔君だった。
小走りで近づいてきて、うっすらと汗がにじんでいる。きっと翔君が電気をつけてくれたんだと思う。

「あ、ありがとう、相川!で、実夜―・・・ひっ」

私に視線を戻した歌歩は小さく悲鳴を上げた。
それもそのはず。だって私の足には血が流れていたから。

「み、実夜梨、それー・・・!」

「実夜梨、どうしたんだよ!」

「実夜梨、なにがあった?」

私の足を見てみんなの顔が青ざめている。これは刺激が強いかな。
私はそれを誤魔化すように目尻に涙をためたまま微笑んだ。

「あ、アハハッ。転んだ時に刺さっちゃったみたいで・・・。」

「アハハじゃないでしょーが!何が刺さったの!?」

私は先程抜いたばかりのアレを見せた。
先端に地味に血が付いている。私の血だ。

それは、画鋲だった。

345:しょこら:2014/05/20(火) 20:47 ID:kQs

最近コメしてなくてごめん!!
が、画鋲?マジカヨ!!がびょーん((((
っていうか!!キ、キスやないかい!!翔くんか!?翔くんなのか!?wwすげぇ楽しみw
実夜梨の足に画鋲が刺さったあと、美加はどーなった!?危なくね!?もうこんな状態になったら普通耐えきれないよww

346:りったん:2014/05/21(水) 23:07 ID:pBA

えっ!?
実夜梨、キスしちゃったの!?どっち?!
翔君か?!舞君か?!

画鋲って痛いよ!絶対痛い!

347:汐羅:2014/05/22(木) 18:23 ID:JmY

>>しょこら
いやいや、全然いいよ!?w
さて、どっちでしょうww
確かに危ないねw

>>りったん
いや〜、ラストに近づいてきてるからなんか刺激がほしくてねw

私も一回画鋲が指に刺さったことがあったんだけど、まじで痛かったよ!
涙止まらなかったw

348:汐羅:2014/05/22(木) 18:24 ID:JmY

転んだ時にブスッって行っちゃったみたいだ。でも、なんでこんなところに画鋲が?
の前に血だよ、血。ドッバドバでてるよ。

「みみみみ、実夜!」

「私はみみみみ実夜じゃないよー。あぁ、誰かハンカチ持ってない?」

私が冗談を言いながら真面目にきいてみると、結花がポケットから慌ててハンカチを出した。
そんなに急がなくってもいいのに。まぁ、でもありがたく受けとー・・・って、あぁ。

「ごめん、汚れるよ?」

「馬鹿ね、気にしないわよっ!早く血止めなさいよ。」

結花は慌てた表情でハンカチを当ててくる。
あいたたたた。ちょ、結花力が強い。

「ごめん、私ここで休んでてもいいかな?だからみんなは美加探しに行ってくれる?」

「でも・・・」

歌歩がモゴモゴと言っている。何かそんなに迷う事があるだろうか?
すると、歌歩は名案を思いついたかのように

「あ。そうだ、内田。あんたお姫様抱っこしてよ。」

「はぁ?」

「だーかーらー。前も保健室に実夜梨連れて行ったみたいにお姫様抱っこしてって言ってるのっ」

「・・・ハァ」

なんか内田さんは深―いため息をついた。
私はと言うと、アレだ。出血止めるのに必死で、会話についていけてない状態。
あぁ、もう。早く血止まらないかなぁ。

「ぅえっ!?」

変な声が出た。お恥ずかしい。
というか、いったいどんな状態なんだよ、これ。なんかすっごいデジャヴ感があるだけど。
あぁ、思い出した。なんか保健室に連れて行ってもらった時とよく似てる。
・・・あれ、確かお姫様抱っこじゃなかったっけ?

「ちょいちょいちょいちょい舞君!?なにしてんのかなー?」

「動けねえ病人は黙って大人しくしておくこと。」

「いや、歩けー・・・ないけど、置いて行ってくれてもいいし!」

「危ないだろ。夜の学校に怪我した女を一人にするわけねーじゃん」

そんなカッコイイ台詞言われたら黙るしかないじゃんか。
私はもう諦めて大人しくお姫様抱っこされることにした。

349:汐羅:2014/05/25(日) 10:04 ID:hQE

さて、いったい美加はどこにいるのだろうか。見当もつかない。
でも今の私は足を怪我しているため、動こうにも動けない。一体どうしたら良いのだろうか。

「ねぇ、舞君。一旦おろしてくれないかな?やっぱり自由に動けないと不便だよ、私も舞君も。」

「別に問題ない。それに、どこか行きたいなら言ってくれれば行くから。」

「そっ、か。ありがとう。」

まぁ、もともとおろしてくれるなんて思ってなかったから別にいいんだけどね?
一応聞いてみただけだよ?おろしてくれたらおりるつもりでしたよ?

その時―――

「あっれ〜?なんでお姉ちゃんがここにいるの?置いてきたんじゃないんだぁ」

背後からすごく明るく軽い声が聞こえた。皆が一斉に振り返る。
私は舞君が振り返ってくれないとその声の正体が分からないため、舞君が振り返ってくれるのを待つ。
そして、私は声の正体を目に入れてしまった。

そこにいたのは、水音だった。

350:汐羅:2014/05/25(日) 10:26 ID:hQE

「お姉ちゃん、足怪我してんでしょ?置いていくと思ってたー」

愉快そうに笑いながら水音はそういった。水音は私が怪我をすることを知っているような口ぶりだった。
頭が呆然としている今、私はなぜ知っているのかなんて考えることができなかった。

「なんで知ってるの!?」

歌歩が強く言い放った。正直、ビクッとなったのは言うまでもない。
しかし、水音は表情を変えず、淡々と告げた。

「だってこける様に細工したの私だもん。糸張って、画鋲置いて。
まさか本当にグサッっていくとは思わなかったけどね。ホントドジだよね、お姉ちゃんは。」

水音はバカにしたように笑みを浮かべた。多分、皆ムカッと来ただろうな。
だって、普段怒ることがあまりない結花が舌打ちしたんだし。

「・・・でも、糸なんてなかったよ!」

「お姉ちゃんが引っ掛かった時に切れたんでしょ?そうなるように柔くしておいたんだから。」

さも当然の様に水音は言った。いや、別に今は私のけがの原因なんかどうでもいい。
ただ私が気になるのは、なぜ水音がここにいるのか、だ。

「なんで水音がここにいるの?」

なるべく、平然を装って。落ち着いているように装って。
歌歩はそんな私に驚いたのか、目を見開いて振り返ってきた。私は取り乱すと思っていたらしい。

「裏切り者には報復を、ってやつ。」

「美加になにをしたの?」

認めたくないけど、なんとなくわかっていたんだ。ここに水音がいる理由。
美加を襲う。下手したら殺される。
なにが美加を守る、だよ。とんだヒーローじゃん。

「なにもしてないけど?」

「嘘だ。本当のことを言って。」

「ホントホントー。ま、美加は階段から落ちたけど?」

「えっ」

「一応言っとくけど、私は落してないからね。」

水音はどれだけいうと、クルリと背を向けて闇に溶け込むように姿をくらませた。
誰も追わなかったのは、多分美加の方が重要だからなんだと思う。

351:汐羅:2014/05/25(日) 10:48 ID:hQE

そこから美加の発見までは早かった。私のケータイにお父様からメールが来た。
美加は私立病院で眠っていて、右手を骨折したが、大事には至らなかったらしい。
それを聞いたとき、全身から力が抜けていくような気がした。
そして、ついでにだが、私の足の怪我も診てもらうことになったのだった。



私は三日間病院で安静にしているようにと言われ、今は病院のベッド上にいる。
結構快適な空間で、思ったより楽は出来た。けれど、私の頭の中は決して楽ではなかった。
水音が何故私たちの前に姿を現したのか、何故美加に手を出さなかったのか。
そればかりを考えてしまい、夜は寝つけが悪い。

「実夜梨」

今声を掛けたのは同じ病室の美加。お父様のコネで同室にしてもらった。
美加はもう目を覚ましていて、こうやってよくしゃべっている。

「ねぇ、本当に落とされてないんだよね、水音に。」

「なんで声を掛けただけなのにそんなこと聞かれなきゃいけないのよ。まぁ、落されてないけど。」

そうなのだ。階段から落ちたのは完全に美加の不注意らしい。
暗くて足元が見えなくて、踏み外して落ちてしまった、とのこと。
ちなみに、理事長室に残ったのは教室に忘れ物をしたから理事長に教室の鍵を貸してもらおうとしたから、だそうだ。
全く、人騒がせな。どれだけ心配したと思ってんだ。

「じゃあなんで水音がいたんだろ。」

「私に報復しようと思って、勝手に私が怪我したからできなかったんじゃないの?」

「だったら私たちに美加が階段から落ちたって伝える必要なくない?」

「あんたらの反応が見たかっただけじゃないの?」

そんな簡単な理由じゃないと思う。なにか、水音には裏があるはずだ。でも、それが分からない。
あぁ、もう頭の中がヤバいよ。パンクしそうなんだけど。
美加はそんな私を気遣ってか、もうしゃべらなくなった。
・・・いや、ただ眠たくなっただけだ。決して気遣ったわけじゃない。やっぱ、美加は美加だ。

「美加・・・。」

私は眠りに落ちた美加の頭をそっと撫でた。

「なにがあっても美加は私が守るから。絶対に。・・・私の命なんていらないから」

352:りったん:2014/05/26(月) 14:53 ID:pBA

実夜梨めっちゃいい子じゃん!
水音は、自分の中で最初の時とイメージが
変わったな……ww

353:汐羅:2014/05/26(月) 17:39 ID:A/E

>>りったん
たしかにwリアルにこんな良い子いないw
水音の最初のイメージってどんなのだったの?

354:汐羅:2014/05/26(月) 18:21 ID:A/E

鏡に映るのは元気に立ち上がっている自分。いつもと同じツイテールをして、いつもと同じ制服を着ている。
私は改めて制服のシワを伸ばして、自分の姿を確認する。

「なんか私、ヤツれてる?」

目元には薄いクマができてあり、全体的に暗い人、と印象を与えてしまうような自分だった。
あぁ、これは少しメイクで隠した方が良いパターンだね。早起きしてよかった。
そして、ドレッサーの前に座ってメイクを始めた。

入院してから早3日が経った。正直まだ足は痛むときもあるけれど、歩いたり、走ったりすることはこれと言って問題は無かった。
その間の授業は舞君が親切にノートをとっておいてくれて、それをいつも渡しに来てくれた。
その間の当番は翔君が代わりにやっていてくれた。
その間の私の周りの世話は歌歩と結花がやってくれることもあった。
・・・何気に私、メッチャみんなにお世話掛けてるし。すっごい罪悪感あるんだけど。

まぁ、そんなこんなで退院をして、今日から学校に行くんだ。
ちなみに、美加はあと1週間入院生活を送るそうだ。
へっ、ざまぁww
・・・はい、嘘です。本当にごめんなさい。


いつも通り教室に入ると、みんな私を有名人かのように出迎えてくれた。
中でも、歌歩はすごかった。いきなり抱きついてきて、泣き始めたんだから。
いや、アンタはどれだけ私に溺愛してるんだよってツッコミを入れなかった私をほめてほしい。

「あっ、実夜梨、今メイクしてるでしょ?」

ゲッ。何故にバレた。めっさナチュラルメイクのつもりなんだけど。
目立つ(?) 所と言えば色つきリップ程度だと思うのだが。

「なんでわかったの?」

「なんかいつもと違うんだよね。フインキって言うか、なんか大人っぽいんだよね」

「いやいや。私はいつまでたっても背が伸びない幼児だよ。」

「フインキ限定だよ!?誰が実夜梨自身を大人っぽいと言った!?」

「え、ちょ、それはそれで失礼じゃない!?ねぇ、結花、翔君、舞君!?」

おかしいよね!?と気持ちを込めて視線を送ってみるも、効果なし。
結花は「そうかしら?」とニヤニヤと笑みを浮かべ、翔君は「そうか?」と首を傾げ、舞君は「別に」と興味なさげに欠伸をした。
・・・一体なんなんだ!!

「ま、まぁ背なんていずれ伸びるって!」

翔君が焦ったようにフォローを入れてくれる。あぁ、優しい少年。君は私のエンジェルだよ。
・・・あ、ダメだ。翔君が天使になってしまったところを想像すると吐き気してきた。ウエェ〜ッ・・・。

「ありがとう、翔君。やはり君は人間が向いているよ。部活頑張れよ。」

「・・は?」

翔君=部活と言っても過言ではないくらい元気がいいスポーツ少年だ。きっといいスポーツ選手になれるさ。
異論は認めません。

「・・・なんか実夜梨キャラ崩壊してる。」

歌歩がボソッと呟いた。しっかり耳に届いたぞ。その言葉、忘れないからね?
そんなことを思いながら私は聞こえていないふりをしたのだった。

355:しょこら:2014/05/26(月) 23:30 ID:kQs

なんか舞くんも実夜梨のこと好きみたいな感じに思えてきたw
え、汐羅画鋲刺さったことあるん!?大丈夫だった!?

>>りったん
私も水音のイメージ変わったw最初はいじめられててかわいそうだなーと思ってたけど今ではムカつくわ((

356:りったん:2014/05/27(火) 00:57 ID:pBA

汐羅>>
しょこらが思ってるのと
おんなじ感じだよ。
しょこら>>
あ、それうちも思った!翔君と舞君。二人とも
実夜梨のこと好きなんじゃね?って!ww

357:汐羅:2014/05/27(火) 14:00 ID:Yzc

>>しょこら
大丈夫だったけど、本当にあの時は痛かった・・・。
地味なトラウマww

水音も美加もいないと言う事で、しばらくの間は5人の恋愛事情書くから、その時分かるよw

>>りったん
なるほどー。
確かに水音、性格変わってきたよねw

358:紺音 シキ:2014/05/27(火) 14:38 ID:Yzc

そういえば、歌歩も結花もメイクしてるよね。何でだろう。
私は普段からメイクをしないのでなんでメイクが必要なのかがよくわかっていなかった。
・・・だって今日メイクしてきたのはクマ隠しだし。

「なんで歌歩も結花もメイクしてるの?」

「そりゃ自分を可愛く見せるためじゃん!」

「えぇ?歌歩すっぴんでも十分可愛かったけど?」

「いつすっぴんみたの!?」

「翔君の家、泊まりに行った時かな。」

えぇぇー・・・と歌歩が変な声を漏らす。別に私は悪いこと言ってない。真実を言ったまでだもんね。
自分を可愛く見せるため、かぁ。誰に可愛く見せるんだろ。
・・・まさかっ

「歌歩好きな人いるの!?」

「ふぇえ!?」

勢いよく聞いてみると、歌歩は驚いたような顔をした。しかし、そこの顔はみるみるうちに真っ赤になった。
うん、これ図星っぽいね。いいねぇ、青春だ。
結花もその様子察したらしく、ニヤニヤしている。ていうかニヤニヤしてても美しい結花が羨ましいんだけど。

「だーぁもう!!いるよいるよぉっ!いるからもうやめてぇえ!!」

まだだれも何も言ってないのに・・・。自爆しちゃいましたね、歌歩。
翔君もケラケラ笑ってるし、結花もニヤニヤを通り越して、もう声を上げて笑っている。
・・・あれ?舞君が静k−・・・えぇ!?寝てるじゃん!

「舞君自由奔放過ぎ・・・。」

苦笑いで呟くと、翔君がハハハッと笑った。それは肯定の意ととっていいんだね?
そういえば、舞君にも彼女とかいるのかな・・・。
いるよね、きっと。だって舞君かっこいいもん。それに、こんな自由なところも可愛いって思っちゃうし。
・・・あれ?なんだろう。なんかすっごく、胸が痛い。

359:紺音 シキ:2014/05/27(火) 14:51 ID:Yzc


 〜お知らせ〜

@ ハンネ変えました!

 ハンネ変えさせていただきましたー。読み方は普通に「こんね しき」です。
 ホントどんだけ変えるつもりだって感じですよねw
 霜月→汐羅→紺音シキ、とこの小説スレのみでも3回目ですよ。多分これで最後だと思います。
 えーっと、呼び方はご自由にどうぞ。
 これから、紺音シキとしてよろしくです。m(_ _)m


A 短編集始めました!
 
 はい、新しくできた短編小説版でスレ立てさせていただきました。
 URLはこちら↓
 http://ha10.net/test/read.cgi/short/1401168110/l50
 見てくださるかは皆様のご自由ですが、見てくださると嬉しいです。
 

360:しょこら:2014/05/27(火) 22:04 ID:kQs

お!!実夜梨は、ま…あぶねぇネタバレなるよ。w歌歩は誰のこと好きなんだれ…翔くんかな?それともまだ小説にでてない脇役かな?w

361:あゆみ:2014/05/27(火) 22:50 ID:cEM

最近この小説読んでいなかったけど……
久しぶりに、たまった文読むのもいいですね!
歌歩の好きな人?気になりますね……

362:りったん:2014/05/28(水) 00:06 ID:pBA

しょこら>>
実夜梨の好きな人って、ま…君だよね!?ww
ネタバレになるのかな?

歌歩の好きな人、気になる〜!

363:紺音 シキ:2014/05/28(水) 13:14 ID:Yok

>>しょこら
やっぱりあそこまで書いたらわかるよねw
もうネタバレしていいよw
歌歩の好きな人はー・・・w

>>あゆみ様
また読んでくれてありがとうございます!
なんか書いていくにつれ、訳が分からなくなってきてしまいましたw
きっとすぐに分かると思うのでお楽しみに!

>>りったん
ネタバレおkでっす。
歌歩の好きな人は多分近いうちに分かると思う!w

364:紺音 シキ:2014/05/29(木) 12:43 ID:lW2

「実夜?」

歌歩に名前を呼ばれ、我に返る。・・・私、今何考えていた?
実夜が不思議そうに私を見ている。私はそれを誤魔化すために笑って首を振った。

「なんでもないよ。」

「なに?内田なんか見つめちゃってぇ〜。あっ、もしかして内田に恋しちゃってるとか!?」

「いや、それはない、かな。」

なんか詰まった。逆に怪しまれるかな。うん、怪しまれたら怪しまれたでいいや。
歌歩はなぜか興味を失ったようだった。なぜ。

「ま、実夜の好きな人くらい把握してるからいーんだけどね。で、相川はどうなのよ」

「おっ、俺!?」

なんだ、その反応は。好きな人いるんだ。
私はそう思って歌歩を見ると、歌歩はニヤッと口角を上げて翔君を見ていた。
その笑顔はまさに悪魔。今にも角と尻尾と羽が生えてきそう。そして翔君は今にも食べられそうな哀れな子羊。
うぇぇ。翔君子羊似合わない。逆にキモい。結論、翔君は人間が一番お似合い。
・・・あれ?なんかすっごい話がずれてる気が・・・。

「いなーい、なんて言わせないよ?」

「いやいや、いないって!!」

「ホントかニャ〜?」

うわ、今の歌歩なんかすっごく可愛かったんだけど!「ホントかニャ~?」ってヤバいって!翔君も赤面してる!
破壊力やばい!!
すると、結花が私の方をジッと見ていた。

「なに?」

「いや、なんでもないのよ。・・・ちょっと、いいかしら。」

首を傾げると、グイっと腕を引かれ、強制的に教室から出て行かされた。なんでだ。
というか、翔君の好きな人知りたかったなぁ。面白いネタになりそうなのに。

365:紺音 シキ:2014/06/01(日) 13:50 ID:4nk

そして、朝の会が始まるチャイムが鳴ったと同時に屋上に着いた。
結花はこのことを分かっていたように平然としている。

「ねぇ、あの4日前の事なんだけど。」

「4日前?・・・あぁ、屋上の件で?」

「そうよ。あれって冗談でしょう?」

「ううん。至って本気だけど。」

私は屋上のドアの前に立っているのも落ち着かないから、手すりの方によって、手すりに肘を掛けた。
すると、結花も横に立った。

「なんで実夜はすべて背負い込もうとしちゃうわけ?」

「いや、前にも言ったように私の問題だから。」

「じゃあ、私たちは関係ないって言うの?」

「うん。」

「なんでそう思うわけ?」

「だって、美加は巻き込まれただけだし、水音は私の妹だし、私にも責任があるよね。ね?結花たちになんの関係もないじゃん」

私がキッパリ言うと、結花は眉をひそめた。でも、これ事実なんだから。
私は結花の考えていることが分からず、正直怖かった。もしまた巻き込まれるなんて言われたら・・・。考えただけでも寒気が走る。

「・・・さて、そろそろ教室もどろっか?」

「・・・えぇ。」

結花は若干怒りを含めた声をしていた。ま、そりゃそっか。
私は気づかないふりをして教室へと足を進めた。

366:紺音 シキ:2014/06/01(日) 14:49 ID:4nk

その日は何事もなく過ぎて行き、普通に家に帰って行った。
家にはお母様もお母さまも居なくて、いるのは召使だけだった。

「ただいまー」

「お帰りなさいませ。」

召使は角度がきれいすぎるお辞儀をして、私の手からカバンを奪い取った。
マンガのような明るくてかわいい召使や、すっごくスマートなイケメン召使は居るはずもなく、堅苦しい機械のように完璧すぎる召使しかいない。
まるで、人間の心を捨てたみたい。人形かっての。

「・・・あ。」

不意に思い出した。
オバサンとの、会話。「なぜ、召使が必要なの?」的な事をしゃべっていたと思う。ついでに、「家族って?」とも聞かれたような・・・。
なんか、最後の方、はぐらかされたような気がするんだよね。気のせいかな?
・・・よし。

「ごめん、私出掛けて来る。」

「お着替えは?」

「いらない。」

「お車はいかがいたしましょうか?」

「いらない。」

あぁ、もう。なんかうっとしい。私に構ってほしくない。
私は何だかイライラして、家を出た。




なんだか久々にも感じる翔君の家。ついこの間きたばっかりなのにね。
インターホンを押すと、誰も出てこなかった。ということは翔君もまだ帰ってないってことか・・・。そういえば部活だから帰れないとか言ってたな。
ま、いいや。別に翔君に用があるわけじゃないんだしね。
・・・じゃなくって、まず誰も居ないんじゃ来た意味ないじゃん。

「・・・?」

私は正直、翔君の家に違和感を覚えていた。
誰も居ないのは仕方がないかもしれない。でも、どうして門があいているの?閉め忘れるはずがないだろう。

「し、失礼しまーす・・・。」

もしかしたらインターホンに気が付いていないだけかもしれない。中に誰かいたら、でいいんだ。
「門閉め忘れてますよ」と伝えよう。
広い庭を通り抜け、玄関のドアに手を掛けると、鍵が開いてあった。なんで?
とりあえず入ってみよう。このままじゃ相川家に泥棒入っちゃう。

「すみませーん!誰かいますか?」

応答なし。
すみません、お邪魔します。
心の中で言うと、靴を脱いでお邪魔した。別にオバサンなら勝手に入っても怒らないと思うし。何かあったら事情を説明しよう。
オバサンも翔君もいい人だから、許してくれる。

前、お泊り会に来た時に覚えたリビングの場所。そこに行って、ドアを開けてみた。
シーンと静まり返っていて、人がいる気配がない。
確か、台所の横に階段があるんだっけ?うん、ちょっと二階にも行っておこうっと。
そう思って台所に行った。

「・・・え?」

私は目を疑った。次に、私の頭は真っ白になった。
私の目に映るのは、赤く染まった床、赤色が付いた壁、赤くなった・・・


オバサンの姿だった。

367:しょこら:2014/06/03(火) 00:01 ID:kQs

オバサァァァァァアアアン!!!オバサンの死亡フラグの回収ここできた…wオバサンのこと少し忘れてt((((
本当におばさんいい人なのに…水音か!?水音がやったのか!?あれか大事なものを奪うぞてきな←

368:美桜:2014/06/03(火) 20:04 ID:fOM

なんか展開がすげぇ

369:りったん:2014/06/03(火) 23:04 ID:pBA

おばさん死んだの?!えっ?!死んじゃったの?!
誰がやったんだー!!

370:紺音 シキ:2014/06/04(水) 16:25 ID:XEQ

>>しょこら
忘れてな・・・いよ!(汗)
水音、かもね?w

>>美桜様
いやぁ、頑張って予想不可の展開を作れるようにしてみましたw
予想できたでしょうか?

>>りったん
さて、どっちでしょうか?w
まぁ、楽しみにしてて!

371:紺音 シキ:2014/06/04(水) 17:01 ID:XEQ

それからの記憶は正直曖昧だ。
確か、私はその場にしゃがみ込み、しばらくの間呆然としていた。
そこに翔君が帰って来て、その様子を見るなり救急車と警察を呼んだ。
その後、私を家の外まで出してくれたんだっけ?
全てにおいてぼんやりとしか思い出せない。それに、今現在私が警察署で聞き取りされるまでの事は全く覚えていない。

「綺秋さん?」

「へ・・・?」

「すみません、気持ちが混乱しているのは分かりますが、お話だけ聞かせていただいてもよろしいでしょうか?」

「あ、はい、どうぞ・・・。」

「では、なぜ綺秋さんはあの場にいたのですか?」

「えっと・・・。以前オバサッ・・・相川さんとのお話させていただきまして、その続きを聞きに行っただけです。」

「通常通り呼んでいただいて結構ですよ。・・・ええっと、ではなぜ家に入られたのですか?」

「門が開いていたので、もしかしたら閉め忘れたのかと思ってオバサンに教えようと家に上がりました。」

「その時応答はありましたか?」

「いえ、ありませんでした。鍵も開いていたので、不審に思ってオバサンを探しました。」

「そうですか・・・」

まぁ、こんな調子で取り調べは進められていった。私は覚えている事を正直に話した。
警察の人は無表情で仕事だから、と言うように淡々と質問を投げかけてきた。私の気持ちなんてまるで知らないみたいだった。

「・・・では、これで終わらせていただきます。」

取り調べは1時間以上続いた。疲れたのは確かだ。
それに、最後言われた。

「あなたも容疑者候補だと言う事を忘れないで下さいね。」

わかってるよ・・・。
私は心の中で警察官に対抗して、視線だけで不満を訴えた。

「あの、ところで・・・。」

私は怒りを頑張って抑え、ずっと気になっていたことを聞こうとした。
相変わらず警察の人は無表情だ。

「オバサンは、どうなったんですか・・・?」

「意識は失っていますが、命に別状はありません。」

372:りったん:2014/06/05(木) 20:21 ID:pBA

よかったぁ。
オバサン。死ななくて…。

373:しょこら:2014/06/05(木) 20:55 ID:kQs

よかったオバサン生きてる!!
なんかオバサン正義のヒーローっぽいw←   みんなに愛されてる

374:あゆみ:2014/06/10(火) 15:06 ID:cEM

よかった!死んでいないのですね!

375:Ng Ng:2014/06/10(火) 21:13 ID:Mtw

はじめまして!ずっと読ませていただいております!!

376:紺音 シキ:2014/06/11(水) 15:40 ID:0bM

>>りったん
ここで死んじゃったら私結構批判くらいそうじゃん!?w
まぁ、なんであれ生かすつもりだったんだけどね!

>>しょこら
正義のヒーローw
でも、実夜梨にとってはそうなのかもね!w

>>あゆみ様
はい、死なないと言う事にさせていただきました!
最初は生死をさまよい、その後状態を持ち直した、なんて設定にしようかなと思ったんですけど、長くなりそうなのでやめましたw
結論、オバサン死なないww

>>Ng様
ありがとうございます!
ずっと読んで頂けていただなんて、本当に嬉しいですっ!!
面白いでしょうか・・・。なんか今更になって不安になってきたんですが!!w
ま、まぁ・・・。これからもよろしくお願いします!

377:紺音 シキ:2014/06/11(水) 15:41 ID:0bM

その瞬間、私は安心しきってしまい、立つ力を失ってその場に崩れ落ちた。
目の奥が熱い。視界が歪み、ため息が零れ落ちた。

「よか・・・っ」

最後まで言葉にならなかった。私はその場に蹲り、体を震わせた。
オバサンが無事だった。死ななかった。
喜びと安堵の混ざった感情は、涙となって、ボロボロと私の瞳から落ちて行った。



その後、警察署から出ると、まず一番に私の家に待機してもらっている翔君のもとに向かった。
正直、そっとしておいた方が良いかもって思った事もあった。でも、きっと一人になる方が辛いと思う。誰かといるほうが、ずっと気がほぐされるのではないかって思う。
そして、走って走って、ようやく家に着いた。

「ハァっ、ハアッ・・・翔君・・・!」

リビングに駆け込み、翔君の名前を呼んだ。
すると、ソファーで横になっていた翔君が、ムクリと体を起こした。

「ん・・・?あ、あぁ、実夜梨か。」

「あの、えっと・・・」

なんでだろう。こんな肝心な時に言葉が出てこない。言いたいことがいっぱいあったのに、頭が真っ白になっちゃってる。ダメだなぁ、私。
私が「えっと」とか「あのー・・・」とか繰り返していると、翔君が困ったように笑顔を浮かべた。

「無理しなくていいってー。」

「あ、や、別に無理してるわけじゃないんだけどねっ」

慌てて手を振ると、翔君がハハハッと笑った。
でも、その笑顔はどうみても作り笑いで、いつもみたいな無邪気な笑みではなかった。
だから、私は一旦冷静になって、真剣な表情を浮かべた。

「・・・それに、無理してるのは翔君のほうじゃんか。無理して笑ったりしないでよ。」

「えっ・・・。ん、あぁ。悪い。」

私がそういうと、翔君は笑顔を消し去って素の表情、暗くて悲しそうな表情を浮かべた。
ホッとしたのはつかの間、翔君がポツリと話し始めた。

「なんか、ごめんな。巻き込んじまって。」

「えっ!?・・・ううん、勝手に家に入っちゃった私が悪いんだし。それに、翔君が謝ることじゃないよ。」

「いや、本当に悪かったよ。」

「だからいいってば。・・・オバサン、一命は取り留めたみたい。」

だから、安心して、
そう言おうと思った。でも、あと一歩というところで口を噤んだ。
あんな悲しげな表情を浮かべている翔君にそんな無責任な言葉かけられるはずがない。

「そ、か。」

「うん。で、警察の人に聞いたんだけど、翔君の家はいろいろ調べたいから3日間は不在にしてほしいって。」

「え、それマジか・・・」

「うん、だからね?私の家でお父さんと一緒に3日間過ごしてもらおうって思ってるんだ。それでいいよね?」

私がそういうと、翔君は何か言いたげに口を開いた。
けれど、翔君は優しげな微笑みを浮かべた。

「じゃ、あ。よろしく。」

私は「りょーかいっ!」と微笑み返した。
ようやく翔君の素の笑顔が見れて嬉しくて浮かれていたからか、翔君の頬がほんのり紅色に染まっていたことを私は知らなかった。

378:Ng Ng:2014/06/11(水) 16:31 ID:Mtw

ずっと難民にいたんですよ…
解放(?)されたのでよかったです!
とっても面白いです!!

379:紺音 シキ:2014/06/12(木) 18:55 ID:Ihs

>>Ng様
そうなんですかっ!
難民にいるなかで読んで頂けてて、本当に嬉しいです!
ありがとうございます!

380:恋音 ラミ:2014/06/13(金) 19:06 ID:xeU

すいません。初書き込みです‼︎とても小説うまいですね〜❤︎感動してしまうくらいの文才です‼︎よければこれからお願いします。ちなみに今、ボカロにはまっているので恋音 ラミです。😚

381:暁月:2014/06/13(金) 21:35 ID:9sU

すごく面白いです♪*
この前徹夜して全部読み直しました〜w
前『*』と言う名前で来たものですw
続き頑張ってください!!!

382:紺音 シキ:2014/06/14(土) 07:03 ID:kfo

>>恋音 ラミ様
ありがとうございます!!
う、上手いだなんて、なんてもったいないお言葉を・・・!!
感動してしまうって、そんな、ks文才ですよw
こちらこそ、よろしくお願いします♪
あ、私もボカロが好きでこんなハンネになりましたww

>>暁月様
ありがとうございます!
え、徹夜されたんですか!!??
こんな小説の為に暁月様が徹夜を・・・
本当にありはとうございます!!すっごくすっごく嬉しいです!!
『暁月』ってとっても素敵なハンネですね♪

383:紺音 シキ:2014/06/14(土) 07:26 ID:kfo

〜お知らせ〜

 お知らせと言うほどでもないんですけどねw
 読者の皆様とぜひとも雑談をして仲を深めていきたいなぁ、と思いまして・・・。
 
 http://ha10.net/test/read.cgi/pr/1401605882/l50

 ↑こちらのスレは私がスレ主です!
 雑談目的のスレですので、私と同じ気持ちをもってらっしゃる読者様はきていただけると嬉しいです!
 
 あ、もちろんですが読者様以外もきていただけると幸いです!

 
 以上、お知らせでした♪

384:凛:2014/06/14(土) 15:07 ID:hko

おもしろいですね!

改めてよろしくお願いします
凛です!(にっきー)
小説すごいです
見習いたいくらい
これからも応援してます!

http://ha10.net/test/read.cgi/novel/1402222289/l5
私も小説書いてるのでよかったら見に来てください

385:紺音 シキ:2014/06/15(日) 16:42 ID:KLU

>>凛様
ありがとうございます!!
いえいえ、本当に文才がなくっていつも困ってるんですよ・・・
こちらこそよろしくお願いします^^

では、さっそく見に行かせてもらいます!

386:しょこら:2014/06/15(日) 23:51 ID:kQs

実夜梨、家に男子泊めるとか恥ずかしいとかないのかな…?ww
ある意味すごいね実夜梨。w

387:にっきー:2014/06/17(火) 19:27 ID:7HY

私の小説見てくれてありがとう!( ̄▽ ̄)

これからよろしくお願いしますね!
お互い頑張りましょう!

388:紺音 シキ:2014/06/17(火) 20:03 ID:h4U

>>にっきー様
いえいえ、本当に面白い小説でした*
こちらこそよろしくお願いします♪

ぜひ、>>383のスレに来てください!
にっきー様といろいろお話したいです!!w

389:紺音 シキ:2014/06/18(水) 14:32 ID:.Uk

そうこうしているうちに、いつの間にか夜になってしまっていた。
これまでの時間の間、私も翔君もオバサンのことでの精神的ショックが大きすぎて一言もしゃべらなかった。
トイレに立った時、鏡で自分の顔を見た私は、ふと自分の表情に嫌悪感がわいた。
本当に辛いのは翔君のはずなのに、まるで私の方がずっと辛いような顔をしていたから。
やっぱり私は、最低な奴なんだ。



このことはすぐに歌歩と結花と舞君の耳に入り、3人はものすごく慌てた様子で家になだれ込んできた。
歌歩なんか、先に入った玄関に入った結花と舞君を押しのけて私に飛びついてきた。
いや、それは翔君にするべきところじゃないの?

「・・・で、翔、お前はその3日間の間どうすんだ?」

「あー・・・、実夜梨の家に泊めてもらおうことになった。」

「なぁにぃい!?」

舞君の問いかけに翔君が答えると、歌歩が物凄い勢いで翔君の胸倉をつかんだ。
いやいやいや、翔君かなり心にダメージ負ってるんだよ!?そんな人の胸倉掴むとか、常識外れだし!
慌てて歌歩を翔君から歌歩を引きはがすと、歌歩は私の腕を掴んで、リビングを出た。

「ちょ、歌歩何!?」

「実夜、相川を家に泊めるって正気!?」

「うん。だって、オバサンの第一発見者私だし、誘ったのも私。それに、いま翔君を一人にしておく方が心配だよ。」

「でも、だからって、一つ屋根の下だよ!?もし実夜になにかあったら・・・!」

「・・・うーん、歌歩が何を心配しているのか分からないけど、別に私は大丈夫だよ?」

「え・・・?・・・あ、そ、そっか。実夜って天然だったよね。なら大丈夫か・・・。相川も告れる状態じゃないだろうしね。」

なにやら歌歩がぼそぼそと言い出した。全く聞こえないんだけど。
私が怪訝そうな顔で歌歩を見ていると、歌歩は満面の笑みになって、私を見た。

「じゃ、3日間楽しんでね!」

そういうと、歌歩は一人リビングに入って行った。
まったく。わけわからんね。



歌歩たちは一応心配していたものの、ほとんどふざけて帰って行った。
けれど、そのおふざけのせいもあってか、私も翔君も、少しだけ表情が明るくなっていた。

「でも、なにが『実夜になんかあったら許さないから』なんだろう。歌歩っていったい何を心配しているんだろ。」

私が首を傾げて翔君に尋ねてみると、翔君も腕を組んで考え込んでいた。
けれど、答えは出なかったようだ。

「オレにもわかんね。胸倉つかまれて言われるようなことだったのか?」

「ていうか2回も翔君の胸倉つかむ歌歩の神経の方がよっぽど謎だね。」

「ハハッ、確かにな〜」

穏やかなフインキのまま、私たちは夕食を食べ、眠りに着いた。
明日が良い日になりますように、と祈りながらー・・・・

390:由梨:2014/06/22(日) 15:35 ID:2G.

うわぁぁぁ………

なぜこんなハラハラドキドキの展開の小説を書けるんですかあああ??

あ、ごめんなさい、つい興奮してしまいましたm(__)m

小説をついこの間書き始めた[由梨]と言います。

読者…なんて身にも及ばない私ですけれどどうか[読者]と作者様に認めてもらえる様、努力します。

後、大変生意気なお願い事だとは分かっているのですが…お願い事してもいいですか?

私の小説を師匠様(作者様)に見ていただきたいのですけれども……

本当に生意気なお願い事ですよね、すみません。

小説の名前は「いじめ……戦いの始まり……」です!

あの、こんな下手な駄作小説見たくないと思えば別に見なくても構わないので…

お時間頂戴してすみません。。。

どうかよろしくお願い致します。

           由梨

391:由梨:2014/06/22(日) 15:38 ID:2G.

後、自分のこと【駄作者】なんて思わないで下さい!

こんなに多くの読者様がいらっしゃって本当に尊敬してます!

私の小説は2名しかいませんので…

392:紺音 シキ:2014/06/23(月) 17:30 ID:Wwg

>>由梨様
はじめまして〜!

由梨様はもう読者様ですよ!!
こんなに嬉しいコメントをいただいておきながら読者様として認めないとか、どんだけ最低なんですか!!
最初コメントを読ませていただいたとき、もう感動でつい、笑っちゃいましたw
「フ・・・フフフッ」って気持ち悪い声まで漏らしてしまいましたよ!?
ていうか、本当に自分って気持ち悪い・・・。

し、師匠様!?私にそんな称号与えるのはもったいないですよ!
そんなのいっくらでも見に行かせていただきますよ!というか見せてください!!

いえいえ、私なんてまだまだですよ!
リアルでノートに書いてる小説なんかいつも「あー、もう!なんでこんな駄作になるわけ!?」っとキレて丸めてゴミ箱いきですw
私もこんなに読者様がいらっしゃるなんて、驚きですw
なんで皆さんこんな駄作にコメントなんか書いてくださるんだろう・・・といつも不思議に思ってますw

ではでは、由梨様の小説を拝見しにいってきます!!
コメント&心温まるコメントありがとうございました!

393:あゆみ:2014/06/23(月) 18:07 ID:cEM

あの…
わたしも、紺音 シキ様みたいな
小説書きたいなって思って、書き始めました……!!
『吹奏楽部員の日常♪』って題名です。
いちごミルク#と言う名前で、
書いています。駄作ですけど、
よかったら、読んでください。
宜しくお願いします!

394:紺音 シキ:2014/06/24(火) 18:27 ID:zBg

>>あゆみ様
わ、私みたいな小説書いちゃったら、もうグッチャグチャになっちゃいますよ!?w
小説連載おめでとうございます!
ぜひざひ見たいです!
今から見に行ってきます!

395:いちごミルク#:2014/06/24(火) 22:09 ID:cEM

ありがとうございます。この小説の
続きを読むのが、いつも以上に
楽しみになりました!
紺音 シキ様、頑張ってください!!

396:しょこら:2014/06/24(火) 22:29 ID:kQs

汐羅超人気やね!!大人気!汐羅の小説みて小説かきはじめたっていう人も結構いるし、ほんとすごい!!
これからも応援してるよ〜!(´∀`*)

397:あゆみ:2014/06/25(水) 14:17 ID:cEM

395は、私です。

398:匿名希望:2014/06/25(水) 20:16 ID:Dho

面白いですね!

399:紺音 シキ:2014/06/26(木) 14:46 ID:kZc

>>あゆみ様
ありがとうございます!!
あゆみ様のコメントにはいつも元気をもらってます!
これからもよろしくお願います♪
あゆみ様も頑張ってくださいね!!

>>しょこら
えっ、あっ、ありがとう///
なんかめっちゃ照れるんだけどww
でも、人気って言ってもらえて本当に嬉しい♪
本当にいつもありがとう!

>>匿名希望様
ありがとうございます!
いつもその一言をもらえるように、と頑張ってますw
頑張ってると見てもらえてるかは不明ですけどw
コメントありがとうございました!

400:スレ主ざまぁwwwww:2014/06/28(土) 18:03 ID:Ww6

400(‘ω<)-☆

401:由梨:2014/06/29(日) 18:36 ID:2G.

>>400
そういうことはよくないと思いますが。

402:あゆみ:2014/07/02(水) 16:03 ID:cEM

続き、待ってます!
早く書いてください!!

403:にっきー:2014/07/02(水) 20:17 ID:AKs

お久しぶりです!
テストが終わったので来ました!

これからも頑張ってください

404:りったん:2014/07/08(火) 14:27 ID:pBA

久しぶり!
やっぱり面白いよ!!
それにしても、シキの影響ってすごいね!!!!
大人気だしww

405:紺音 シキ:2014/07/09(水) 15:36 ID:Iyw

☆祝☆400と言うことでパーフェクト教室〜偽りの笑顔〜を一時中断いたします!
(今回は2度に分けて書かせてもらいます!)


☆〜★〜主な登場人物紹介〜★〜☆

*綺秋 実夜梨[きあき みより]
 本作の主人公。人見知りで気弱。
 【容姿】
 幼児体型で髪型は黒髪のツインテール

 *新島 水音 [にいじま すいね]
 とても強気で傲慢。
 【容姿】
 少し背が低い。髪型は茶髪のフェーブのロング

 *水谷 歌歩 [みずたに かほ]
 ムードメーカで人気者。
 【容姿】
 容姿端麗。髪型はミディアムの明るい茶髪

 *西沢 結花 [にしざわ ゆいか]
 大人っぽい。冷静でクール
 【容姿】
 モデル体型。髪型は黒髪でポニーテール。

 *相川 翔雅 [あいわか しょうが]
 元気だけが取り柄のスポーツバカ。
 【容姿】
 長身で黒髪で少しはねている髪をした、美しい顔立ち

 *内田 舞彦 [うちだ まいひこ]
 クール&毒舌
 【容姿】
 平均身長で少し色素の薄い茶髪で、髪の短いかわいらしい顔立ち

*三井 美加 [みつい みか]
言葉はきついが、優しく友達思い。
【容姿】 
平均値より少し高い身長で、茶色と黒の混じった髪は高めの所で緩いお団子にしている。


☆〜★〜あらすじ〜★〜☆
 お金持ちのみが入園を許可される『星華オーヴェスト中高学園』に転入してきた実夜梨。
 実夜梨を待っていたのはあたたかい笑顔が溢れたクラスだった。
 が、そのクラスにはいじめがあることを知った実夜梨は・・・


☆〜★〜これまでの読者様〜★〜☆
 *しょこら 様
 *海莉 様
 *バニカ 様
 *野薔薇 様
 *愛凛羽 様
 *りったん 様
 *花恋 様
 *なな 様
 *レイラ&テツヤ 様
 *もみじ 様
*モエ 様
*いっちゃん 様
*夕月 様
*暁様  
*ショコラ姫 様
*ちくわ 様
*匿名さん( ID:6qU) 様 
*永年 様  
*ヨウカズ様
 *伊織様
 *あゆみ様
 *美桜様
 *Ng様
 *恋音 ラミ様
*にっきー様
*由梨様
*匿名希望様

        計27名様

406:しょこら:2014/07/11(金) 21:28 ID:kQs

祝400おめでとう!!たくさんキャラいるね…wあと、たくさん読者増えたね!!!!!これからも頑張って!楽しみにしてるよ〜♪

407:りったん:2014/07/11(金) 22:59 ID:pBA

ついに400までいったね!!おめでとう!!
これからも、シキのこと応援してるからね!!

408:匿名希望:2014/07/12(土) 14:07 ID:bcU

面白いです!
400おめでとうございます!

409:紺音 シキ:2014/07/15(火) 20:36 ID:Rmo



☆〜★〜これまでの読者様へのコメント〜★〜☆
いつもご愛読ありがとうございます!!
読者の皆様のおかげで400という素晴らしい数字のレスまで辿り着くことができました!!
どれもこれも読者の皆様の支えがあってこそです!

コメントなどでは私に対しての温かいコメントや、登場人物の応援コメントなどをたくさん書いていただき、感謝してもしきれないですw
逆に温かいコメントが多すぎて、「え、なんか気遣わしちゃってる!?」なんて心配になってきますw
でも、それだけ読者の皆様が優しくて心の清い方々だと思うと、心配なんてどこ吹く風。
嬉しくて嬉しくて、舞い上がっちゃいますw

なんか、このストーリーの結末を予想してしまっている方がいらっしゃるような・・・w
例えば、翔君が実夜梨のことをs((蹴・・・オバサンが死n((ゲフン、ゴホン・・・
・・・危ない、ネタバレしてしまうところだった。
 
さて、おふざけはここまでにして・・・
改めまして読者の皆様、本当にありがとうございます!!
 
☆〜★〜最後に〜★〜 ☆
さて・・・、とうとうやってきました400!今でも夢なんじゃないかって疑っちゃいますw

読者様が・・。27名!!??100レスの間に9名の読者様が増えたんですよね!?
・・・まじですか。
何度目を擦って、何度画面を見直して、何度数え直しても・・・27名!!!
やばいやばいやばい。これは事件でs((殴

なんか、短くなっちゃいましたね・・・。
もっと長くするつもりで二つに分けて書いたのに、全く意味がなかったw

あ・・・、ではここでアンケート取りたいと思います!!
パーフェクト教室〜偽りの笑顔〜はもう少しで完結します。そこで、次の新作を考えているのですが、3つ候補があります。
皆様の投票で次の新作を決めたいと思います!!

1、時間に限りがある少女の成長を描いた感動(?)ストーリー
2、異世界にトリップしてしまった少女の伝記的なもの
3、幼馴染との純愛ラブストーリー

・・・です!!
読者様はもちろん、読者様でない方でも結構です!どうか、投票してやってください!!

本当にここまでこれて嬉しく思います!!
次は500目指して頑張っていきますので、実夜梨達の応援&実力なしの紺音 シキをよろしくお願いします!!

410:にっきー:2014/07/15(火) 20:48 ID:Dfk

3か1かな!
これからも頑張ってね!

411:りったん:2014/07/15(火) 23:48 ID:pBA

えっ?!もうすぐ完結なの!?
面白かったのにな〜

んー・・・うちも、1か3だな〜。
次も頑張ってね!!!

412:紺音 シキ:2014/07/16(水) 18:18 ID:0Fc

>>400
えー・・・、400おめでとうございます?

>>由梨様
ありがとうございます!
たしかにできれば読者様にとってほしかったなぁ・・・って思いますw

>>あゆみ様
ありがとうございます!
私もひまができたらババーッって書いちゃいますね!

>>にっきー様
お久しぶりです!!
私もいろいろな意味でテスト終わりましたw
ありがとうございます!にっきー様もfight!!

おぉ!投票ありがとうございます!
1か3、ですね!了解しました!

>>りったん
ありがとう!!
そ、そんなことないよ///!!??影響って、別にそんな壮大な物じゃないし!!??
・・・なんかツンデレっぽくなってしまった・・・w
大人気ってw
でも、まぁ・・・りったんの瞳にそう映ってるなら、そうなのかな?
・・・ごめん、やっぱ自意識過剰だわw

その言葉がホントに嬉しい!!
りったんは私の永遠の読者様だよ!!!

まぁ・・・、まだまだいろいろ解決させなきゃいけないんだけどねw
面白かった!?お世辞でもすっごく嬉しい!

投票ありがとう!
りったんもいか3、だね!おk〜!

>>しょこら
ありがとう♪
そう?w
自分じゃそんなに出してるつもりなかったw
う〜ん・・・、まぁ、100レスの間に9人も増えると思ってなかったから、ちょっとは作者らしくなれてきたかな?
というかそうあってほしいという願望w決して自惚れているわけではないw

>>匿名希望様
ありがとうございます!!
その一言で「頑張ろう!!」って思えます!!
次も面白いって言ってもらえるよう努力します!!

413:由梨:2014/07/16(水) 20:10 ID:2G.

私も1か3ですね!

414:紺音 シキ:2014/07/17(木) 12:34 ID:hpo

>>由梨様
投票ありがとうございます!!
1か3ですね♪

415:紺音 シキ:2014/07/19(土) 19:33 ID:woY

〜水音side〜

あーもうやんなっちゃうわね。

「実夜梨・・・。」

真っ暗な場所で私は一人、呟いた。
頭に浮かんでいるのはずっと、彼女の事ばかり。

「いつか、きっと・・・」


目を閉じた。

416:りったん:2014/07/20(日) 21:18 ID:pBA

えぇ!?何この終わり方!!
続きめっちゃ気になる〜!!

417:紺音 シキ:2014/07/21(月) 19:06 ID:6ME

>>りったん
ww
実は、この続きがもうちょっとあったんだけど、時間なくてここまでしか書けなかったw
まぁ、でも、続きが読みたくなるような終わり方になってよかったw

418:りったん:2014/07/21(月) 22:33 ID:pBA

そうなんだ!
じゃあ続き早く見せてくれぇ〜ww
気になってしょうがないww

419:暁月=碧月:2014/07/21(月) 23:00 ID:9sU

あわわ
もう完結してしまうのですか?!
少し悲しいですが面白かったです!!

私は3に投票させて頂きます*
すごく楽しみにしています!

主様ならどんな話しでも上手く書ける
と思うので3以外でも全然いいんです
が…自分的には3は絶対ドキドキハラ
ハラさせてくれるような話かもしれな
い……!!!!とおもいましてw

でも、本当最終話も楽しみです!!!!
このお話が終わってもまた新しいお話
読者にならせてもらいますね^^

では長いことすみませんでした!!!
頑張ってくださいね!!!!!*♪

420:紺音 シキ:2014/07/22(火) 18:38 ID:GxU

>>りったん
よし、こっちも頑張ってみる!!
なかなか更新できないけど、見捨てないでね!?w


>>暁月=碧月様
まだまだ解決しなければいけないことはたくさんあるんですが、もうちょっとかなって所です!
それまでお付き合いください!

投票ありがとうございます!
ようやく1と3に差ができましたね!
現時点では、1が4票、3が5票です。3になる確率が高いかなーって思います。

えぇ!!??
私、そんな文才ないですし、きっと次の小説も駄作になると思いますよ!?w
ドキドキハラハラ・・・。
わかりました!もし、3になったらドキドキハラハラする恋愛を書きますね!

ありがとうございます!
次の小説の読者様になっていただけるだなんて、もう感動で言葉も出ません・・・!
ほんっとうにありがとうございます!!

421:紺音 シキ:2014/07/22(火) 18:54 ID:GxU

〜お知らせ(宣伝?w)〜

 パーフェクト教室を読んでいただいている方、いつもありがとうございます!
 
 ・・・さて、葉っぱ天国で小説を書かせていただいている紺音 シキですが、
 「小説家になろう!」というサイトで、最近小説の投稿を始めました!
 
  http://ncode.syosetu.com/n9414ce/

 内容は学園生活での友情や恋愛を描いた作品となっています。
 (R15指定になっていますが、R15は保険です。)
 
 上記URLの小説はこの「パーフェクト教室〜偽りの笑顔〜」の登場人物のみを使
 用し、全く違うストーリーとなっています。
 主人公は綺秋実夜梨です。この作品と同じですね。
 題名も、「パーフェクト教室〜偽りの笑顔〜」を引っ掛けております。

 もし、「実夜梨たちの別の物語が読みたい!」とか思って下さるココロの優しい
 方がいらっしゃったら、見ていただければ幸いです♪
 
 「小説家になろう!」の方も力を入れていくつもりでいますが、葉っぱ天国の「
 パーフェクト教室〜偽りの笑顔〜」を放棄するつもりは全くありません!
 最終話まで、責任もって書いていくつもりです!


 これからも、よろしくお願い致します!


                                    〜紺音 シキ〜

422:りったん:2014/07/22(火) 23:17 ID:pBA

見捨てないよ!……たぶん…ww笑

うん!そっちも読むね!

423:紺音 シキ:2014/07/24(木) 17:17 ID:.q.

>>りったん
おぅふ(^p^)
怖い事言うなよ・・・w

よろしく!

424:紺音 シキ:2014/07/24(木) 17:34 ID:.q.

〜水音side〜

私は今、誰にも言えないところで誰にも言えない生活をしている。
私はひとりぼっちには慣れているから、別に良いんだけどね。

私は、真っ暗な部屋の中で、手を伸ばす。
まるで、ありもしない希望の光を探すかのように。

いいんだ、ひとりぼっちで。
どうせ私は、最低で傲慢で嫌な奴なんだから。
酷い事もたくさんした。最低な事もたくさん言った。
酷い事もたくさんされた。最低な事もたくさん言われた。

息が苦しくって、寒くって、もう、なにがなんだかわからなくなって・・・。



「もう、ひとりは嫌だ・・・!!」



気づいたら、そういっていた。

頬を伝う一筋の涙は、暗闇に飲み込まれていった。

425:りったん:2014/07/24(木) 19:53 ID:pBA

>>シキ
うっそーww
大丈夫だよ!!見捨てないからww

426:紺音 シキ:2014/07/26(土) 13:10 ID:4d.

>>りったん
よかった・・・!
というか、飽きられないようにするのが作者だよね!!うん、頑張るっ。
駄作者だが、あがいてみるw

427:りったん:2014/07/26(土) 16:12 ID:pBA

うん、頑張って!!
シキは駄作者じゃないよ!!

428:りったん:2014/07/29(火) 23:39 ID:pBA

>>シキ
あ、そうだ!あのねシキ。
「虹色教室〜十人十色の花咲く笑顔〜」
読んだよ!!すっっっっっごく面白かったよ!!

429:紺音 シキ:2014/07/30(水) 11:03 ID:6y2

>>りったん
ありがとう!
いやいや、私はまだまだ駄作者だよ・・・。

ま・じ・で!?
ありがとう!いや、本当にありがとう!
最近短編の方に力入れちゃってぜんっぜん更新できてないんだけど、短編もあと2つで終わるから、もうすぐ更新できると思う!
パーフェクト教室も更新する!

430:にっきー:2014/07/30(水) 13:47 ID:CmA

お久しぶりです!
やっぱ小説うまいですね!

これからも頑張って!
うちも頑張らないとなー

431:紺音 シキ:2014/07/31(木) 10:00 ID:rHg

>>にっきー様
お久しぶりです♪
ありがとうございます!
更新率がかなり低下しているんですが、完結までお付き合いください!

にっきー様もfightです!

432:バニカ:2014/07/31(木) 10:39 ID:4Qk

久しぶりに来た(`・ω・´)
ここから読もうとするとかなりの時間かかるんで
僕はもう読むの諦めたが
完結まで頑張ってな(/・ω・)/

433:紺音 シキ:2014/07/31(木) 10:41 ID:rHg

その瞬間。


「水音」

光が差し込んで、凛とした声が降り注ぐ。
私は、ずっとさげていた顔を上げた。

「どう、してここに……?」

そこにいた人物に驚き、目を見開く。
様々な感情が混ざり合って、声が震える。

「……行こう」


その人物は、私の手を掴むと私をまぶしい世界へと連れ出した。

434:紺音 シキ:2014/07/31(木) 10:43 ID:rHg

>>バニカ
うん、まじで久しぶり〜
私もここまで長くなってしまうとは思わなかった。
ありがとうなぁ。あがいてみるわw

435:紺音 シキ:2014/07/31(木) 11:08 ID:rHg

〜結花side〜

今、私たちは教室にいる。特に用事は無かったが、先生に鍵を借りて教室に入った。
最近、歌歩が告白するかしまいかで、ものっすごく悩んでいる。
ほんっと歌歩の頭の中はお花畑よね。今、翔雅のお母様が襲われちゃって大変なところなのに。

「お花畑ってどういうことっ!?」

「あら。声に出しちゃっていたかしら。ま、言葉のとおりよ」

「恋する乙女の気持ちを考えてよ!?」

「恋したことないから知らないわよ」

「はぁ〜……。どうしよう」

そう言って歌歩は机にうなだれた。ハァ、本当に世の中って平和。
まぁ、翔雅のお母様が襲われていてそれはないんだけどね。やっぱり、水音なのかしら?あの子ならしかねないをよね。

「ねぇえー……。どうしたらいいかなぁ」

「知らないって言ってるでしょう?というか、誰に告白するわけ?」

まず、それを聞いていない。相談にのれって言うなら相手を言うべきじゃないの。
歌歩は、一瞬で顔を紅に染め上げて、私を見つめた。……これが恋する乙女の表情なのね。
言おうか言わないでおくか、悩んでいた様子だったが歌歩は、私の耳元に口を寄せてきた。



「××××」


私は、うっすらと微笑みを浮かべた。

436:紺音 シキ:2014/07/31(木) 11:23 ID:rHg

〜翔雅side〜

オレは今、自分の部屋とはまた別の部屋のベッドに横たわっていた。
ここは、実夜梨の家。そして、実夜梨が用意してくれた部屋。家具などはそろっており、まるでマンションの一室のようだ。
そこで、オレはある人物とメールのやりとりをしていた。

『大丈夫か?なんかあったら言えよ』

『今は大丈夫だ。……オレさ、今日実夜梨に告るな』

『なんでまた今日なんだよ。まぁ、勝手にすればいい』

『まぁ、そういうと思った。また詳しく話すよ』

『わかった。すまない、ちょっとだけやめる。また連絡する』

『了解。ありがとうな』

ケータイをベッドに上に落とす。ボスンと乾いた音がする。
オレは横を向いた。

早く、気持ちを伝えたい……

437:紺音 シキ:2014/07/31(木) 11:29 ID:rHg

〜舞彦side〜

もう、8時か……。
俺は、腕時計を確認してため息をつく。

『8時に公園で待ってます』

なんてメールをもらった時には正直驚いたが、行かないわけにはいかない。
だって、俺はアイツのことがー……

「っ」

声が聞こえて、公園の入り口を見るとアイツがいた。
息を切らしていて、だいぶ急いで走って来てくれたんだな。

「あのっ」

438:紺音 シキ:2014/07/31(木) 11:36 ID:rHg

〜美加side〜

もう、後戻りはできないー……っ
ドキドキする心臓を押さえつけ、足を踏み入れる。

「私っ」

あの人は、私の頭をなでて優しげな微笑みを浮かべた。
一気に緊張の糸がほどけて、思いを告げた。

「じゃあ、これからよろしくな」

「はいっ」

彼女から聞いていた、あること。
私は彼女との契約を交わし、見事に契約成立となった。


……これで、いいのよね?×××。

439:紺音 シキ:2014/07/31(木) 11:44 ID:rHg

〜歌歩side〜

「っー……」

涙を流しているのに、気付かれないように俯いて歩く。
帰り道が反対で良かった。泣いてるなんて気づかれちゃ、恥ずかしいもんね。

ずっと、ずっと好きだった……。大好きなんだよ……っ!

今ある現実は夢のようで、信じがたいものだった。
涙が溢れて止まらない。神様は、イジワルだ。

……ありがとう。

440:にっきー:2014/07/31(木) 12:03 ID:uzw

その小説の才能
見習いたいくらいです!!

私の方も小説更新するので暇あったらまた
アドバイスとかよろしくお願いします!

お互い頑張りましょう

441:紺音 シキ:2014/08/02(土) 17:54 ID:A42

>>にっきー様
そんな……!見習われるほどの才能ありませんよ(汗)
にっきー様の方がどれほどの才能があることか……!!

こちらこそ、よろしくお願いしますね!
私なんかがアドバイスできるかはわかりませんが、出来る限りアドバイスします!
私の方もアドバイスして下さい!辛口でもなんでもいいので!

そうですね!
にっきー様の小説、すっごく面白いのでまた見に行きます!

442:ぽん。:2014/08/02(土) 18:10 ID:qZg


とっっっっっても面白いですっ、!
一時中断は少々寂しかったですが新作ものも気になる要素点々とあったので更新、心待にしておりまっす!

後、祝400・おめでとうございますっ!
私、シキ様の小説を見て小説を書きはじめたので…(最近←)ずっと見させていただいてたのですがコメントする勇気がなかったのです……でも、勇気振り絞ってコメントしてみました!!

更新頑張ってくださいね*
応援しております!

443:妃芽:2014/08/02(土) 23:02 ID:Z6U

え、ちょっと待って!!!ww
どゆこと?

実夜梨は舞君が好きで、
翔君は実夜梨が好きで、
舞君は“?”で、美加も“?”で、歌歩も“?”で、
結花だけいない。

ってこと??笑

444:紺音 シキ:2014/08/04(月) 15:24 ID:fcM

>>ぽん。様
あああぁ、ありがとうございます〜!!!
そんな、いい小説になるかなんて全く保証できませんよ!?
でも……、心待ちにして頂けているなんて感激ですっ!!!!

本当にですか!?また見に行ってもいいですか?と言うか、行きます(キラッw
コメントありがとうございます!
ぽん。様のその勇気が私の力に変わってくるので、これからもコメント頂ければ幸いです!

ぽん。様も小説更新頑張ってください!
お互い良い作品に出来る様に日々の努力に力を入れましょう♪
最後まで生意気ですいません!


>>妃芽
そういうことですねw
なんか自分でもこんがらがっていたので、こうしてまとめていただいて感謝です!

445:にっきー:2014/08/04(月) 17:10 ID:Bys

やっぱり面白いですね!

文才があるうう!

では、タメでいきますw←いいとおっしゃったのでw

私の方も更新したからよかったらみてね!


いいところで止まってるから早く続き読みたい!
更新楽しみにしてるよ!

446:妃芽:2014/08/05(火) 21:52 ID:Z6U

>>シキ
何か、敬語になってるよ?笑

447:妃芽:2014/08/05(火) 21:55 ID:Z6U

>>シキ
あぁ、ごめん!!!うち、りったんだよ!!

448:紺音 シキ:2014/08/06(水) 10:37 ID:5dU

>>妃芽
りったんだったのね!!
確かに初対面にしてはなんか馴れ馴れしいな〜って思ったw
ハンネ変えたの?可愛いっ!

449:妃芽:2014/08/06(水) 10:42 ID:Z6U

>>シキ
あはは。ごめんね〜!
そう、変えたの!!可愛い?ありがとう!!

450:紺音 シキ:2014/08/06(水) 10:55 ID:5dU

>>妃芽
うん、すっごく可愛い!
……ごめんね、なんて読むの?

451:紺音 シキ:2014/08/06(水) 11:07 ID:5dU

〜実夜梨side〜

私は一体どうしたらよかったのだろう。なにがしたかったのだろう。
後ろを振り返ると、またため息が漏れる。

「これから、だなぁ」

そうつぶやきながら、私は空を仰いだ。

452:しょこら:2014/08/06(水) 17:21 ID:QTI

歌歩もやっぱり乙女ねw

453:紺音 シキ:2014/08/09(土) 12:28 ID:K.c

>>しょこら
wwww
でも、一回百合疑惑のシーンあったよねw
自分で書いてても「あれ?これは……」と思ったし

454:れき:2014/08/11(月) 19:26 ID:eKU

お久しぶりでっす!!!
Ngです!
たまにれきも使うのでよろしくお願いします☆
れきって呼んで下さい!
個人の感想ですが、翔君は実夜梨と付き合ってほしい←
やっぱり面白い!
あと、タメ口でいいですか…?

455:紺音 シキ:2014/08/12(火) 09:19 ID:4tg

>>れき

呼びタメ全然おkだよ♫ むしろそっちの方がありがたい(´∀`*)
私も呼びタメさせてもらうね!

おぉ〜、れきは翔君と実夜梨派かぁ^^
結構そっちの人多いんだよねw 私もその一人だけどww

コメントありがとう! これからもよろしくね♪

456:紺音 シキ:2014/08/13(水) 19:04 ID:4y.

〜歌歩side〜

次の日、私は真っ先に歌歩の元へ向かった。
だって、私の恋を応援してくれた大事な大事な、親友だもん。

「おはよう、結」

「おはよう。で、結果はどうだったの?」

「……ごめんね」

私は俯いた。結に合わせる顔がなくて、キュッと胸が締め付けられるような気がした。
 ごめんね、じゃ表しきれない。この気持ち、どうしたらいいの?
 苦しくて苦しくて、思わず顔を上げた。まるで、助けを求める様に。

「歌歩……」

 結は、そんな私を儚げな笑みで私を見つめていた。
 結は今どんな思いをしているのかな?どんなことを考えて私を見ているのかな?
 そう思うと、自然と涙が頬を伝って、制服を濡らした。

「私のことは気にしないでいいわよ。そんなことより……」

「でもっ」

「おめでとう。いいのよ、舞彦は歌歩を選んで付き合う事になったんでしょう? 舞彦は好きになった人には一途だから安心しなさい」

「……あり、がとうっ」

私は泣きながら、結に言った。
涙のせいだよね、結も泣いているようにみえるのはー……。


昨日、結は言った。「私も舞彦が好きだった」って。
その時、私は結に、告ろうと思ってるだなんて相談したのは大間違いだったと、後悔した。
でも、結は誰よりも優しくて温かい微笑みを浮かべて、こう言った。
「歌歩には敵わないって知ってるから。絶対舞彦と幸せをつかむのよ」……そう言った。

昨日の結の微笑みは私の胸にジワリを染みてきて、舞に告白するときも、ずっと結の微笑みが頭に浮かんでいた。
けれど、それは私にとって勇気にもなったが、プレッシャーともなって心に圧し掛かってきた。
絶対フラれちゃいけない。絶対失敗できない。
だから、舞が「俺でいいのか?」って言った時は、涙腺が思いっきり緩んでしまった。

その後、私は送っていくと言う舞を断りに断って、一人で帰った。
その途中、嬉しくて涙を流した。切なくて涙を流した。安堵で涙を流した。
舞にずっと好きだったって、結にありがとうって、家に帰るまで涙を流し続けた。


そして今、きちんと結に結果を伝えて泣いてしまった。なんか、最近泣き虫になった気がする。
こんな時、実夜ならなんて言うかな?「おめでとう」「泣きすぎ「よかったね」……。

早く実夜に言いたい。実夜に会いたい。

私は、涙のせいで霞んだ瞳で教室のドアを見つめた。

457:れき:2014/08/14(木) 13:52 ID:Xm.

やばいやばい
実夜梨舞君あきらめて翔君と幸せn((
もういじめじゃないwww

ありがとう!シキって呼ぶね
これからも応援してるよ(*ω)b

あのさ、
実夜梨→舞
翔→実夜梨
舞→歌歩
歌歩→舞
結花→舞
だよね??(´・ω・`)?
あと、歌歩はまだ実夜梨のこと好き(恋愛感情)なの?www
もう舞君いるから好きだけど親友って感じなのかな…

458:紺音シキ:2014/08/16(土) 18:12 ID:m8w

>>れき
確かにそうかもw
あ、ネタバレになるかもしれないけど、もうちょっとしたらいじめ表現出てくるよw

ありがとう´∀`*
すっごい嬉しい!

そういうことっ! わかりやすくまとめてくれてありがとう*
今思えば舞彦人気だなw女子全員のハート射止めてやがるw
また、舞彦に恥ずかしい思いさせてやろう(^言^)w

歌歩はもう、実夜梨のことは親友として見てるよ^^

459:紺音シキ:2014/08/17(日) 00:15 ID:m8w

 私が泣き止む頃、相川と舞が教室にきた。なんだか、相川の表情が曇っている。
 いつもならうるさい声でしゃべりながら来るくせに、なんで今日は静かなわけ?なんか調子狂いそう・・・・・・。
 
「おはよ、結花、歌歩」

「おはよう、舞彦。あと翔雅」

「あぁ、おはよー」

「おはよっ、舞、相川っ」

 ヤバい、めっちゃドキドキする・・・・・・!!付き合ってから初めてのあいさつってこんな緊張するんだぁ。
 ていうか、付き合うのだって初めてだから舞の顔も見れない気がする。
 どうしよう、相川に言った方がいいのかな?でも言えるような状態じゃなさそうだし・・・・・・。どうしよう?

「翔雅、なにかあったの? うかない顔してるけど?」

 結花は単刀直入にバッサリと聞いた。結花って時々人の傷口抉ろうとするよね。
 相川は、言うか言わないか悩んでいた様子だったが、結論がついたようだ。
 
「実は、昨日から実夜梨が帰ってこねぇんだよ」

「「・・・・・・え?」」

 私と結花の声がピッタリ重なる。
 え、今、実夜梨が帰ってきてないって言ったよね?え、なんで?
 頭の中が混乱する。

「まぁ、実夜梨にもきっとなにかあるんだろ」

「まぁ、そうだよな・・・・・・」

 そう言いながらも、相川の表情は今だ冴えない。
 一体どうしたものか・・・・・・。

460:紺音シキ:2014/08/17(日) 01:45 ID:m8w

「つーか、なんで翔雅がそんな落ち込んでんだよ。」

「仕方ないんじゃない? まだ好きって言えてないじゃないの」

「あ、そっかー。なら落ち込むよね。実夜梨ならきっとすぐ帰ってくるから」

「おい、お前らってあー・・・・・・、もういいや」

 初めて相川が実夜梨のことが好きだって認めた。すごい、一体どんな風の吹き回し?
 とか、少し冗談じみたことを考えていると、ガッターン!と派手に机の倒れるような音がした。
 何事かと思って振り替えると、そこにいたのは、街本菜月だった。

「街本? 街本って美加の友達の?」

「あ、そうだったわね。忘れてたわ」

461:紺音シキ:2014/08/17(日) 15:38 ID:m8w

 結花、地味に酷いこと言うなぁ・・・・・・。一応クラスメイトなんだけど?
 でも、私は菜月がすっごく苦手。容姿も性格もしゃべり方も全部苦手。
 美加と仲がいいみたいだけど、最近しゃべってるところを見なくなった気がする。
 ・・・・・・じゃなくって!

「ちょっと、なにしてるの?」

 私は近くにいた男子に聞いた。
 すると、男子は他の人とアイコンタクトを交わし、私に言った。

「次のターゲットが街本なんだよ」

「えっ? うそ! 理事長からはなにもー・・・・・・」

「理事長から直々に依頼にきたんだぜ? それのどこが嘘になるんだよ」

「理事長から、直々に・・・・・・?」

「そ。これからは新島でも綺秋でもない、街本だ。わかっとけよ? これからも指揮するのは水谷と西沢なんだから」

 呆然とする私を横目で見ながら、男子はまた、街本の方へ行った。
 今度の標的は街本?そんなの美加が許さないよ。それに、きっと実夜梨が「美加の友達に手を出すな」って怒ると思う。
 急いで止めないと・・・・・・!
 その時、美加が教室に入ってきた。それと同時に、街本に水が襲う。
 ヤバい、美加がっ・・・・・・!

「・・・・・・おはよう、歌歩」

「え、お、おはよう?」

「早速始まってるじゃん。なに? 歌歩たちは混ざらないわけ?」

「ちょ、ちょっと待って! 美加はいいの!?」

「なにが?」

「なにがって、友達でしょ!?」

「・・・・・・そうだよ。大切な幼馴染みだったよ」

「なら!」

「でも、もうそれは前のこと。もう、菜月なんかどうだっていいし」

 美加はそれだけ言うと、自分の席に行った。その姿はなんだか、イキイキしていた。
 まるで、街本が標的になったことで、憑き物がとれたみたいだった。
 一体、美加と街本の間になにがあったの?

 私がそれを聞こうと席を立ったと同時に、美加も立ち上がった。
 どこに行くつもりなんだろう?と見ていると、意外にも相川の席に行った。

462:にっきー:2014/08/19(火) 15:26 ID:TLQ

美加と街本・・・
きになるううう!

久しぶりに見に来たよ!
続きが気になるwww.頑張って!

それとフリートークに雑談スレたてたから
よかったら来てね!
http://ha10.net/test/read.cgi/frt/1408091915/l5

463:紺音シキ:2014/08/19(火) 16:32 ID:h7c

>>にっきー
近いうちに分かると思うよ!

ありがとう! 嬉しい♪
いえす!頑張るぜw

おぉ〜!ぜひ行かせてもらいます!

464:紺音シキ:2014/08/19(火) 17:53 ID:h7c

「翔雅、ちょっと屋上きてくれない?」

「はぁ? なんでだよ」

 相川は不満そうに顔をしかめる。すると、美加はなにを思ったのか、相川の耳元に口を寄せた。
 なにかを告げているようで、美加が離れたときには相川は目を見開いて驚いていた。
 美加はいったい何を話したのかな?

「……行くぞ」

 相川は美加の腕を掴んで立ち上がった。その表情は、なんだか怒っているように見えた。
 すると、美加は「あ」と声を漏らし、相川の手を振り払った。

「私から話しておいてなんなんだけど、やっぱり昼休みでいい?」

「なんでだよっ!」

「いいの? 私言ってあげないわよ」

「……わかったよ」

 美加はそんなことを言いながらも、その表情は少し悲しそうに見えた。
美加の口からいつ「ごめん」と飛び出してくるか分からないぐらいの落ち込みようだった。
 私は思わず、立ち上がってしまった。

「美加!」

「なに?」

「え、えっと……。あの、なんで街本が標的になっても平気なの?」

「嫌いだから。それ以上の理由なんてある?」

「……そんな単純な理由じゃないでしょ? 今までの美加見てたらわかる」

「そんな単純な理由なのよ」

 美加はそういいながらも私に近づいてくる。
 すると、さっき相川にしたみたいに耳元に口を近づけた。美加の吐息がかかってくすぐったい。

「また、放課後に屋上に来てくれたら教えてあげる」

 それだけ言うと、美加は自分の席へと戻って行った。
 ほんと、だんだけ謎を残したら気が済むわけ?
 心の中で呆れながら私も大人しく席に着くことにした。

「きゃあぁっ!」

 席に着いた瞬間、菜月の耳を引き裂くような金切り声が上がった。
 菜月の声は耳がキンキンするから嫌い。大袈裟だし、騒がしい。嫌いな所ばっかりある。
 なにがあったのかなーと思ってちらっと視線を向けてみると、髪を引っ張られている菜月がいた。

「……その程度でギャアギャアうるさいんだけど」

 不機嫌そうな声が聞こえて、菜月からその声の主に視線を向ける。
 声の主は、美加だ。声のみならず、表情までもが不機嫌だった。

「じゃあアンタがされてみなさいよ!」

 菜月も負けじと反抗してくる。あーあ。それでみんなに火をつけることになっちゃってるってわかんないのかな?
 美加のさっきはでの不機嫌な表情と声は消え去っており、菜月を嘲笑っていた。

「散々やられたわよ」

 その笑顔は今までの美加の中で一番黒くて、恐ろしい笑顔だった。
 クラス中は静寂に包まれ、菜月は怯えて声を出せないでいる。
 私は、恐怖よりも先に、疑問に思った。
 「散々やられた」って美加は言った。でも、私は美加が標的にされている事なんて見た事が無い。
 ……美加は、一体いつされたの?

465:妃芽:2014/08/19(火) 22:48 ID:Z6U

>>シキ
遅くなってごめんね!?
名前の読み方は「ひめ」だよ〜!!

え、実夜梨どこいっちゃったの!?!?

466:紺音シキ:2014/08/20(水) 09:34 ID:m8w

>>妃芽
 「ひめ」!? やば、超かわいい!!
 「ひめたん」って呼んでいい?
 ネーミングセンスない? うん、知ってる。

467:妃芽:2014/08/21(木) 00:30 ID:Z6U

>>シキ
ありがとう///
いいよ!ひめたんって可愛いね!
あるよ、ある!!

468:さくら:2014/08/21(木) 01:28 ID:VEw

遅くにごめんね!
入れて下さい!さくらです!
タメ口OKですか?

469:紺音シキ:2014/08/21(木) 13:02 ID:qK6

>>ひめたん
ならばお言葉に甘えてw
いやいや、本当にネーミングセンスが全くないのw
だからいつも小説書くとき一番悩むの名前w

>>さくら様
おkです! 
あ、わかってると思うんですが、小説には入らないでください(汗)
呼びタメおkです♫ 私も次からさせてもらいますね!

470:妃芽:2014/08/22(金) 00:04 ID:Z6U

>>シキ
でも、いつも小説の名前いい名前ばっかじゃん!

471:紺音 シキ:2014/08/22(金) 10:44 ID:FtE

>>ひめたん
 それはないねw
 在り来たりな名前を並べてるだけじゃんw

472:妃芽:2014/08/22(金) 22:16 ID:Z6U

>>シキ
それこそないねw
だってさ。普通に「きあき みより」
とか出る?ごめん、ひらがなでww
すごいって!

473:ローズ:2014/08/22(金) 23:19 ID:vDQ

初めまして!ローズです!
面白いですね。私の小説とくらべると、レベルが違いすぎます!
応援します!

474:紺音 シキ:2014/08/23(土) 12:43 ID:dWE

>>ひめたん
 いやいや、普通だと思うよ?
 まぁ、私はなにを思って「きあき みより」ってつけたのか忘れたけどw
 すごくはないよ!?w

>>ローズ様
 嬉しいです! もう、なによりうれしいです!
 ローズ様も小説書いてらっしゃるんですか? 見たいです!w
 また教えてくれませんか?
 コメント&応援ありがとうございます!

475:妃芽:2014/08/23(土) 13:20 ID:Z6U

>>シキ
いや、普通にはその名前は出てこないよ。

476:ローズ:2014/08/23(土) 15:32 ID:vDQ

江戸っ子太郎という作品です!
以外と人気がない…

477:紺音シキ:2014/08/24(日) 10:29 ID:m8w

>>ひめたん
 そうかなぁ……?
 でも、「かほ」とか「ゆいか」とか結構在り来たりじゃない?

>>ローズ様
 おぉ!ありがとうございます^^
 早速見に行かせてもらいます!!
 

478:妃芽:2014/08/25(月) 11:52 ID:Z6U

>>シキ
んー・・・まぁ「かほ」とか「ゆいか」とかはそうかもだけど、
「しょうが」とか「まいひこ」とかはありきたりじゃないでしょ。

479:ローズ:2014/08/25(月) 13:49 ID:vDQ

早く続き読みたいなあ(ーωー)

480:紺音 シキ:2014/08/25(月) 18:36 ID:ai6

>>ひめたん
 そうかなぁ……
 まぁ、そういうことにしておこうか笑

>>ローズ様
 すみません! 最近コメばっかでしたね汗
 次のレスは続きです!

481:紺音 シキ:2014/08/25(月) 18:37 ID:ai6

「ま、もうアンタは忘れてるかもね?」

 美加はそれだけ言うと、教室から出て行った。その瞬間、クラスの空気が少しだけ緩んだような気がした。
 街本は、ポカンとしていて、開いた口が塞がっていなかった。
 けれど、それもほんの数秒間。また、街本の金切り声があがる。どうやら、再開したようだ。
 
「ねぇ、今のどういう事だと思う?」

「……」

「結?」

「……えっ、あぁ、ごめんなさいね。どうしたの?」

「美加と街本になにがあったのかなって」

「さぁ、わかんないわ。だって、あの人たちとは関わりがないからね」

「そうだよねー……」

 さすがに結にでもわかんないかぁ。というか、わかったらおかしい。
 はぁ、とため息をついて逃げるように舞の席に行った。
 舞は本を読んでいたようだったけど、私に気が付くと本を閉じて、私を見た。

「どうした?」

「いやぁ、わかんないんだけど舞の所にきちゃった。ダメ?」

「いや、むしろ嬉しいよ。なんかあったら相談しろよ?」

「ん、ありがとう」

 ほのぼのとしたフインキにこのまま溺れてしまいたかった。
 もう考えたくない。美加のことも、クラスのことも、実夜梨のこともー……。

「やめてぇっ!!」

 しかし、街本の声で現実に引き戻されてしまった。ちっ、いいところだったのに……。
 そう考えていると、ふと思った。
 柄にでもないことを思っちゃった。恋って怖い。
 苦笑いを浮かべていると、舞が不思議そうに首を傾げていた。

「急に苦笑い浮かべるって、正直キモいんだけど」

「あのね、一応私彼女だよ? まぁ、そんなところも好きだけどさ。」

「な、何言ってんだよ……!」

 あ、照れてる。なにこの可愛い生き物。ちょっと、実夜梨に匹敵するんだけど?男のくせにずるくないか?
 そういえば、舞と相川って見た目と性格逆だよね。
 舞は毒舌なくせして顔は可愛いよね。背は私より高いけど、男子の中では低い方なんだよね。
 相川は元気なくせに顔は綺麗だよね。背は男子の中の中間よりは少し高いくらいだったよね。
 まぁ、私は舞のことを好きになっちゃったんだから、見た目なんて関係ないけどね。

482:にっきー:2014/08/25(月) 19:35 ID:k0U

まちにまった更新!!

舞!!!かわいいいい!
そそ!話変わるけど新しい小説書き始めたんだ!
http://ha10.net/test/read.cgi/novel/1408782130/l5
よかったら見てええ!君の隣でも更新したから暇あったら見てください!

最近フリートークで見かけないから心配したよー!
また話そうね!★

483:妃芽:2014/08/25(月) 22:21 ID:Z6U

>>シキ
そういうことにしといて!笑

おぉ、舞と歌歩カップルっぽい!笑
正直、舞と歌歩が付き合ったらどんな感じなのかなって
思ってたから。結構カップルっぽいね!笑
で、実夜梨はどこいったの??

484:ローズ:2014/08/26(火) 01:27 ID:vDQ

呼び捨てでいいです!私もいいですか?

485:紺音 シキ:2014/08/26(火) 13:27 ID:omQ

>>にっきー
 www
 まじか!! みるみる、絶対見る!
 君の隣で、またコメントするね!

 ごめん!
 なんか入りずらいって言うか、最近行ってないから行きづらかったw
 でも、今日行くね!

>>ひめたん
 おkw

 よかったぁ、私恋愛経験ないからどんなのがカップルか分かんなかったからw
 ひめたんが言うなら大丈夫だね!

 それはネタバレになるので言えないよー
 でも、絶対わかるから!

>>ローズ
 ありがとう!
 私も呼びタメおkだよ♫

486:妃芽:2014/08/26(火) 14:02 ID:Z6U

>>シキ
そうなの!?意外。シキが恋愛経験ないのww

おk、楽しみにしてる!!

487:紺音 シキ:2014/08/26(火) 14:58 ID:omQ

>>ひめたん
 いぇす
 初恋もなければ告ったこともないぜ(ドヤァ

 ありがとう*

488:紺音 シキ:2014/08/26(火) 15:00 ID:omQ


「お、俺だって歌歩のこと好きだけどな……?」

 舞は恥ずかし気に横目で私を見ながら言った。
 ヤバいなぁ、こんな表情されたらもう誰にも舞を渡したくなくなっちゃう。別に、ヤンデレになるつもりもないけどね。
 私は自分の顔が真っ赤に染まっているのに気が付かずに、うんうんと、必死にうなずいた。



「幸せそうでなによりよ」

 席に戻ると、結がそんなことを言ってきた。
 結も、舞のことが好きだったんだよね。それは、今もなのかな……。それだったら、さっきの私の行動は見せつけてるとしか思えない。嫌味にしか見えない。

「歌歩、聞いてる?」

「あのさ、結。結は今でも舞のことが好きなの?」

「フフッ、そんなわけないじゃない。こんなに幸せそうにしてる歌歩を見て諦めないわけないでしょう?」

「でも」

「余計な心配はしなくていいのよ」

 結はそういって私の頭をなでた。そのいつも通りの柔らかな手つきにホッとする。
 私はごめんと一言だけ告げ、自分の席に戻った。もう本玲なっちゃうし。

 ……やっぱり、実夜はきていない。

489:ドクパン(元ローズ):2014/08/26(火) 20:06 ID:vDQ

実夜梨どうしちゃったのー?(;д;)

490:紺音 シキ:2014/09/02(火) 18:52 ID:x1Y

>>ドクパン
 いつかわかるから楽しみにしててね♪

491:紺音 シキ:2014/09/07(日) 16:20 ID:hw.

 先生が入って来て、教室はいつも通りいい子ちゃんを演じている。その証拠に、誰もしゃべろうとしない。
 それは私だって例外じゃない。もし、いじめなんかバレたりしたら退学になってしまう。このクラス全員……。

「ん? なんで街本は泣いているんだ?」

「そ、それは……」

「いじめられてでもいるのか?」

「違います! あの、お恥ずかしい話なんですが、彼氏にフラれちゃったんです」

「それならいいんだ。まぁ、このクラスでいじめなんておこるわけないがな」

 そういって先生はハハハッと声を上げて笑った。
 ……あのー、誰も笑ってないことにお気づきでしょうか?あと、おこるわけないことないじゃないですか。

「まぁ、HR始めるぞー」

「あのっ、先生!」

「お、どうした西沢」

「実夜梨は、綺秋さんが来てないんですが……」

「あー……。でも、なにも連絡きてないぞ」

「そ、うですか……」

 結はそういって静かに席に着いた。その表情は暗かった。
 言っちゃ悪いけど、結だけが心配してるってわけじゃないんだからね?
 私も舞も相川も皆心配してるんだよ。結だけがそんな残念そうな顔しないでよ……。
 なんだか無性にムカついてくる。私って結構独占欲強い系女子?うわぁ、なんだか嫌だな。
 

「おい、顔が凶暴だぞ」

「うっさいよ!」

「そこ! 相川と水谷静かにしなさい!」

「「ちっ」」

 先生に注意され、私と相川は同時に舌打ち。
 まぁ、それだけ苛立っているってことにしとこっと。

492:匿名さん:2014/09/07(日) 21:44 ID:SUk

前に1年間くらい読者だったんですけど、ID変わっちゃったしわからんよな。

493:妃芽:2014/09/12(金) 22:16 ID:Z6U

もしかして、水音と実夜梨。
一緒にいたりして……!?ww

494:紺音 シキ:2014/09/16(火) 19:56 ID:FEM

>>匿名さん様
 う〜ん……そうですね。
 ハンネとか教えていただければ嬉しいのですが……

>>ひめたん
 それは言えないなぁ……ニヤリ
まぁ、そのうちをわかるよ笑

495:紺音 シキ:2014/09/18(木) 18:25 ID:lsg


「舌打ちするな。じゃあ、今日のHRはここまで。一時限目は移動教室だから遅れないように!」

「起立、礼」

 学級委員長が号令を終わらせ、クラスメイトたちは思い思いに会話に花を咲かせる。
 私はただ一人、自分の独占欲をどうやってなくすかを考えるしかなかった。

「おーい、行かないのか?」

「ん……? あ、舞かぁ。ううん、行くけど」

 教材を手に持ち、立ち上がる。
 ほんの少しだけ背の高い舞の横に並び、教室をでた。

「どうかしたのか?」

「んー……。ねぇ、やっぱり独占欲の強い女子って嫌だよねぇ」

「いや、別に。まぁ、過剰な嫉妬とか監禁とかはごめんだけど」

「え、私ってそんなことしそうなイメージある?」

「ない。普通に愛してくれそう」

「そっかぁ、よかった」

 ほっと安堵のため息を漏らし、目的の教室にたどり着く。
 それにしても、舞って結構ああいうことアッサリ言っちゃうタイプなんだ。
 私はそんなことを思って、舞の横顔を見てみる。そこで、私の考えは間違いだったことに気が付く。
 舞の頬は赤く染まっていることに気が付いたからだ。結構、シャイボーイだ。

496:紺音 シキ:2014/09/25(木) 18:41 ID:WDE



 そして、昼休み。
美加と街本の関係がどうしても気になってしまって、放課後まで待てる気がしない。
聞きに行くことにした。

「美加、あのちょっといい?」

「あの話は放課後にしかしないからね?」

「うっ……。なんで?」

「昼休みは先客が入っててね」

 そういうと、美加はさっさと教室から出て行ってしまった。
 ……まぁ、いいか。どうせ放課後になったら聞けるんだし。
 それにー……

「なぁ、明日どこ行く?」

 それに、昼休みは舞とのデートの計画練りたいしね。

497:紺音 シキ:2014/09/25(木) 18:56 ID:WDE

〜美加side〜

 う〜ん……。やっぱり屋上は風がきついなぁ。屋上選んだのはちょっと失敗だったかも。
 ちらりと連れてきた翔雅をみると、小難しそうな顔をしていた。

「で、なんだよ」

「なんだよとは?」

「わかってんだろ。いいから早く言ってくれよ」

「……実夜梨からの伝言でしょ?」

「そうだよ」

 今日は翔雅は興奮しないんだ。まぁ、されても困るけど。
 翔雅は実夜梨からの伝言を早く聞きたいようだ。
 当たり前か、好きな人からだもんね。

「『今までありがとう。いつか、会えたらー……』以上」

「……は?」

「は? じゃないの。これが実夜梨からの伝言なの」

「どういう意味だよ……」

 翔雅は、実は苛立っていたようだ。きつく唇をかんで、悔しそうな表情を浮かべている。
 ほんとうに実夜梨って意地悪だなぁって思う。
 それに、このままじゃさすがに翔雅が不敏すぎる。……まぁ、言っちゃってもいいよね?

「ねぇ、これから私が言う事を放課後まで内緒に出来る?」

「は?」

「今まで通り過ごせる? 笑顔でいられる?」

「……おう」

 翔雅の目は本気だった。これはきっと信用できるよね。なんせ、実夜梨が……

「早く言えよ」

「あ、そうね。じゃあ、教えてあげる」

 私は焦らすように一息置き、翔雅の目を真っ直ぐ見つめる。
 これは、冗談なんかじゃないと伝えるため。

「実夜梨が今、どこにいるか」

498:妃芽:2014/09/25(木) 22:40 ID:Z6U

えっ?どこ!?どこに実夜梨がいるの!?
え、てかなんで、美加がそれを知ってるの!?

499:紺音 シキ:2014/10/05(日) 15:36 ID:OLA

>>ひめたん
 最終回に近づいてきたから、もうネタバレはできないかなぁ?w
 でも、読んでればわかるよ!(多分……笑)

500:紺音 シキ:2014/10/05(日) 15:38 ID:OLA

 ☆祝☆500と言うことでパーフェクト教室〜偽りの笑顔〜を一時中断いたします!


 ☆〜★〜主な登場人物紹介〜★〜☆

 *綺秋 実夜梨[きあき みより]
 本作の主人公。人見知りで気弱。
 【容姿】
 幼児体型で髪型は黒髪のツインテール

 *新島 水音 [にいじま すいね]
 とても強気で傲慢。
 【容姿】
 少し背が低い。髪型は茶髪のフェーブのロング

 *水谷 歌歩 [みずたに かほ]
 ムードメーカで人気者。
 【容姿】
 容姿端麗。髪型はミディアムの明るい茶髪

 *西沢 結花 [にしざわ ゆいか]
 大人っぽい。冷静でクール
 【容姿】
 モデル体型。髪型は黒髪でポニーテール。

 *相川 翔雅 [あいわか しょうが]
 元気だけが取り柄のスポーツバカ。
 【容姿】
 長身で黒髪で少しはねている髪をした、美しい顔立ち

 *内田 舞彦 [うちだ まいひこ]
 クール&毒舌
 【容姿】
 平均身長で少し色素の薄い茶髪で、髪の短いかわいらしい顔立ち

 *三井 美加 [みつい みか]
 言葉はきついが、優しく友達思い。
 【容姿】 
 平均値より少し高い身長で、茶色と黒の混じった髪は高めの所で緩いお団子にしている。


☆〜★〜あらすじ〜★〜☆
 お金持ちのみが入園を許可される『星華オーヴェスト中高学園』に転入してきた実夜梨。
 実夜梨を待っていたのはあたたかい笑顔が溢れたクラスだった。
 が、そのクラスにはいじめがあることを知った実夜梨は・・・


☆〜★〜これまでの読者様〜★〜☆
 *しょこら 様
 *海莉 様
 *バニカ 様
 *野薔薇 様
 *愛凛羽 様
 *妃芽 様
 *花恋 様
 *なな 様
 *レイラ&テツヤ 様
 *もみじ 様
 *モエ 様
 *いっちゃん 様
 *夕月 様
 *暁様  
 *ショコラ姫 様
 *ちくわ 様
 *匿名さん( ID:6qU) 様 
 *永年 様  
 *ヨウカズ様
 *伊織 様
 *あゆみ 様
 *美桜 様
 *れき 様
 *恋音 ラミ 様 
 *にっきー 様
 *由梨 様
 *匿名希望 様
 *ぽん。 様
 *ドクパン 様
 *さくら 様

        計30名様


☆〜★〜これまでの読者様へ〜★〜☆  

 いつも、温かいコメントや御観覧ありがとうございます!
 私の勝手な事情もあり、なかなか次話を投稿できない日が続いており、本当に申し訳ありません。
 「え、まだ最終回じゃないの?」という声を聞くこともありましたが、500〜600うちに終わると思います。
 この物語もそろそろ終盤へと近づいてまいりました。どうか最後までお付き合い願います。

 これからもコメントや感想よろしくお願いします


☆〜★〜最後に〜★〜 ☆
 いつの間にか500まできましたね……!自分でも驚きです。
 つい最近まで400おめでとう!とか言っていたような感覚に陥ってます、はい。

 そして、100のうちに3名も読者様が増えていたことに感謝、感激、驚愕です。
 最後まで見てくださると幸いです。

 私の新たな小説の内容を投票しているのですが、これはパーフェクト教室の最終まで受け付けています。
 ↓ 投票対象にあたる小説の内容 ↓

 1、時間に限りがある少女の成長を描いた感動(?)ストーリー
 2、異世界にトリップしてしまった少女の伝記的なもの
 3、幼馴染との純愛ラブストーリー

 読者様以外でも、「見てみたい」とか思ったものがある方は投票よろしくお願いします。
 現時点での一番人気は3の「幼馴染との純愛ラブストーリー」ですね。
 それにしても、私の幼稚園児が書くような文章を見たいと思って下さる方はいるのでしょうか……。

 パーフェクト教室とは関係ないのですが、私はそろそろ葉っぱ天国を卒業しようかと考えております。
 ですが、小説板にはとどまるつもりです。その他の板にはもう行かないつもりでいます。
 パーフェクト教室の最終をお届けしたあと、投票によってきめる小説、コラボ小説を連載していきたいと思ってます。
 ちなみに、コラボ小説は「にっきー」様とです。私から頼みました。
 内容的には乙女系になってますので、どちらかというと女性向けかと。興味がある方はぜひ、読んでみてください。


 神出鬼没な紺音ですが、温かい目で見守ってやってくださると、幸いです。

501:紺音 シキ:2014/10/05(日) 17:18 ID:OLA

〜歌歩side〜

「じゃあ、明日、1時に迎えに行くから準備しといて」

「うん! すっごく楽しみ!」

「俺もだよ」

 舞はフッを微笑みを浮かべた。私は、それだけで恥ずかしくなって頬が赤くなってしまう。
 そんな様子を、クラスメイト達は冷ややかな視線で見ていたことに気が付いたのは、結に言われたからだ。

「すっかりバカップルにまで昇格したわね。おめでとう」

「なにそれ!」

「いや、このクラスにリア充はわんさかいるけど、教室でそんな会話するのはあんたたち二人くらいよ」

「そ、そんなことないもん!」

「そんなことあるから周りからの視線が冷たいんでしょうが」

「なんで!?」

「非リアの嫉妬とリア充の羨みでしょうよ。それくらい気が付きなさい」

「……そうだな」

「舞!?」

「続きはまた二人でな」

 そういって舞は教室から去っていた。不機嫌な訳でもなく、むしろ機嫌がよさそうに。
 不思議に思いながらも、舞がいなくなった今、しゃべる相手は結しかいなかった。
 別に、友達がいないわけじゃないけど、他の人は信用ならないのだ。なんとなくね。

「で、翔雅はどこに行ったのよ?」

「あ、本当だね。どこ行ったんだろー」

「もはや翔雅でさえも相手にしなくなったのね……。あんた、舞にばっかり夢中になってると友達なくすわよ?」

「大丈夫! 実夜と相川は広い心を持ったもの同士だから!」

「そういう問題じゃないわよ。まぁ、別に私は歌歩が孤立しようがいいんだけどね」

「なにそれ、酷い!」

「だって、歌歩が孤立しても私は見捨てないから」

「……今、不覚にもキュンときた」

「私、そっち系の趣味ないから」

 結はそういって、自分の机に戻って行った。机の中から本をだし、メガネをかけて読み始めた。
 結は、暇になると自分の机へ戻って読書を始める。何の本を読んでいるかは一度も教えてもらった事が無い。
 誰も知らないのだ、結がいつも呼んでいる本の内容は。
 まぁ、別段興味の無い私は、いつも黙って結が本を読んでいる様子を見ているだけだ。

 その時、教室のドアが開き、美加と翔雅が入ってきた。

502:紺音 シキ:2014/10/05(日) 17:19 ID:OLA

〜美加side〜

 すべてを話し終えると、翔雅は生気が飛んだみたいにぼぅとしていた。
 まぁ、当然なんだろうけど。私だって、それを知った時はもう泣きそうになったんだから。

「……なぁ、これはいずれ、歌歩たちに言うのか?」

「えぇ、放課後に私のこと話すじゃん? その時一緒に喋ってしまうつもり」

「そうか、なら放課後まで我慢すりゃーいいんだろ? 楽勝じゃん!」

 そういって、翔雅はニッと笑みを浮かべた。驚きで目を見開いてしまった。
 たった数秒前まで、死人みたいな目をして空を見上げていたくせに、どうしてこうも笑顔を浮かべることができるのだろう。私には絶対無理だ。
 
 けれど、それは強がりでしか過ぎない。心の奥底は、ボロボロに傷ついている。
 きっと、何度も何度も我慢して明るく振る舞い、笑ってきた翔雅だからできたことなんだろう。
 でもその分、大切にしていたものを失った時の悲しみや悔しさは人一倍大きく感じ取ってしまう。
 実夜梨は、そんな翔雅の強さも弱さも知っている。
 
 しかし、実夜梨は翔雅を選ぶことは無かった。
 実夜梨が選んだのは…………なのだから。

503:紺音 シキ:2014/10/05(日) 17:19 ID:OLA

〜相川 母side〜

「そう……。わかったわ。本気なのね?」

「こんな大変な時に、ごめんなさい」

 病院のベッドに横たわって話を聞いていると、相手は頭を下げた。
 確かに今は、ある人に殺されかけて入院してるせいで、家には息子をひとりにしてしまっている。人生の中で二度もない大変な時だ。
 
 でもそれは、相手を引き留める理由にはならない。

「そうね。あなたを無関係にしてしまうつもりなんかないの。でも、引き留める理由にもならない」

「……」

「こっちのことは大丈夫だから。思うようにしたらいいと思うの」

 そう言うと、相手は涙を流し、私の手を握ってきた。
 相手は涙が枯れるまで、震えるその手を私の手から離さなかった。

504:紺音 シキ:2014/10/05(日) 17:29 ID:OLA

〜歌歩side〜

「じゃあ、早く話してよ! 街本と美加の関係!」

「だからって言って、5、6時限目サボるってどうなの?」

 美加は呆れ気味に私を見て来る。
 私は、美加が教室に帰ってくると、二人の腕を掴み、有無も言わさず屋上へと放り込んだ。
 結にはついてきてくれるように言い、舞はいつものように図書室に行ったとふんだ私は、図書室から舞を引っ張り出してきた。
 こうして今、屋上での説明会を行っているのだ。いや、行わせようとしているのだ。
 放課後まで我慢できる気がしない。それに、放課後には街本いじめに参加しなくてはならないのだ。

「わかったわよ……。私はいいけど、あんたたちは大丈夫なの?」

「私は別に平気だけど」

「オレもだいじょーぶ!」

「俺も特に問題ない」

「当たり前だけど、私は無問題! ほら、早く説明して!」

「ん……」

 美加は面倒だといわんばかりに、腕を組みながらフェンスに体を預けた。
 フェンスが新しいからって、なんて危ないことを。万が一壊れちゃえば、真っ逆さまに地面に落ちていくよ。
 美加は、すぅと目を閉じると、静かに口を開いた。

505:紺音 シキ:2014/10/06(月) 12:43 ID:DOw


「私と菜月は正真正銘の幼馴染で、親友だった」

 私は、美加のその言葉を聞いて、少しだけ胸が締め付けられた気分になった。
 私が知っている限り、美加と街本は二人で一人みたいに、ずっと一緒にいた。
 なのに、……それはもう過去形になっちゃってる。
 二人の間に何があったのか、どうしてそうなってしまったのか、私はそれを美加に聞くしかなかった。

「だけど、菜月は実夜梨を陥れてしまった。私はそれを許すことは出来なかった」

「え、ちょ、菜月が実夜梨を陥れたってどういうこと!?」

「私、水音に言われて実夜梨をいじめたって言ったわよね? でもそれは違った。水音も私と同じで、脅されていた」

「お、脅されていた?」

「私に実夜梨をいじめるよう脅せって脅されてたから、私を脅した。……すべては、菜月の仕組んだことだった」

「……それは、理事長と美加しか知らないことなの?」

「えぇ。なに? 結花、他の人に知られるとまずいの?」

「別に」

 美加と結の会話を小耳にはさみながら、私は頭の中で整理を始めた。
 ……つまり、美加を脅したのは水音も脅されたからで、水音を脅したのは街本ってことでいいんだよね。

「で?」

「それで、いじめが始まったってわけ」

「ねぇ、どうして美加は実夜梨の味方するのよ? それまで、全く実夜梨と喋っていなかったじゃない」

「……私、最初は気づかなかったんだけど、理事長に言われて気づいたの」

「なにを?」

「私の父と、実夜梨の母が兄妹なの。つまり、実夜梨と水音とは従姉妹同士だったの。」

「「……えぇえ!?」」

 私と相川の驚愕の声が綺麗にハモる。舞は目を見開いていて、結は口元に手を当てて驚いている。
 美加は、まだ目を閉じている。一向に開ける様子は無い。

「実夜梨も私も最近知ったばっかりなんだけどね。だから、私は実夜梨が今どこにいるか知ってる」

「うっそ! じゃあ、教えて!!」

 私は、つい声を荒げてしまう。私は、実夜のことになると感情的になってしまうようだ
 でも、今は私が感情的になろうがどうでもいい。
 今は、実夜のことだ。

506:紺音 シキ:2014/10/06(月) 19:09 ID:Ebo

「……実夜梨は今、ここにはいないよ」

「え?」

「実夜梨は、海外にいる実夜梨の祖母の家に水音と一緒にいる」

「……え?」

「それに、当分帰ってくるつもりはないって」

その言葉を聞いた瞬間、屋上に吹いている風が冷たく、私を貫いたような気がした。
 言葉が出てこなくなり、頭が真っ白になる。

 もう実夜は近くにいない。
 あの無邪気な笑顔も、可愛い声も、温かい温度も、もう、なにもない。
 そんなの、いやだ。
 
「……いやだ……」

 そう言葉に出し、頬を伝う暖かい物が風で舞って行くのをこの目で見届ける。
 そんな言っても、実夜が帰ってくることはない。目の前に現れることはない。
 
「いやだよぉ……!!」

 私はとうとう、立つ力を失い、地面に座りこんだ。
 そんな私を見て、舞が心配そうに駆け寄ってくる。舞だってショックなはずなのに、なんて優しいんだろう。
 相川は、遠くを見ている。まるで、この事実を事前に知っていたかのように。
 結は、呆然として言葉を発することがができていなかった。
 美加は相変わらず、目を閉じたままだった

「……歌歩、泣くのはまだ早いよ」

「ふぇ……?」

「翔雅、ちょっときて」

「え、お、おぉ……」

 言われるがまま、翔雅は美加の元へ寄って行く。そして、何かを受け取ってまた、戻ってきた。
 翔雅は今にも泣きそうな表情を浮かべていた。
 な、なんなんだろう……。
 
「はい。これ、歌歩と舞彦の……」

 私たちに近づいてきた翔雅は、一通の手紙を私たちに差し出した。
 色も柄もついていなくて、ただ、シンプルに「歌歩へ」と書いてあるだけ。
 でも、この字は……。

「全員受け取ったわね? 実夜梨から」

 そう、実夜梨の字だった。
 私は震える手で、そっと手紙を開いた。

507:紺音 シキ:2014/10/06(月) 19:10 ID:Ebo

[水谷 歌歩へ
 
 ずっと、秘密にしててごめんなさい。歌歩に心配かけたくなくて、黙っていることにしてたの。                  
 次は、いつ会えるかな? ごめんね、まだ私も決めてないし、考えてもないんだ。
 
 とりあえず、水音と一緒に祖母の家に来てみたんだけど、やっぱり歌歩たちがいないと寂しい。
 静かな部屋にいると、いつも歌歩たちの笑い声が聞こえてきそうで、泣きたくなる。
 んー、まぁ当然だけど聞こえないよ?
 夢の中ではいつも歌歩たちと笑って、泣いて、じゃれあったりしてるの。
 うん、子供っぽい夢だなって自分でもわかってる。でも、見ない日はないんだよね……。
 だからって言って、もうその夢は見ないわけじゃないよ。一日に一回、歌歩たちを見たいし!

 余談だけど、舞くんとお付き合い始めたんでしょ? お幸せに! 今までありがとう。大好き。
                       
                                    綺秋  実夜梨より]

508:紺音 シキ:2014/10/06(月) 19:11 ID:Ebo

[内田 舞彦へ
 こんな形で別れを言う事になっちゃって、正直私としてはショックなんだよね。
 望んだお別れは出来なかったけど、今まで本当にありがとう。
 
 歌歩と付き合う事になったんだよね! おめでとう! お似合いだよ〜。
 理由は知らないけど、私も実は舞くんのこと好きだったんだよ。
 初恋だったんだよ〜。いつの間にか好きになってたの。
 今だから言えるけどね!
 都合よくこんなこと言うのはズルいかな? でも、もう会わないもんね。
 かなり高いよ、会う事のない可能性。断言できちゃう。
 歌歩と付き合ってるとはいえ、こんなに恥ずかしいこと書いちゃったんだもん。
 えぇ、そうです。羞恥心のあまり合わせる顔が無いってことっす、はい。
 
 すっごく楽しかった思い出の中に、舞君だけは外さないでおくね! じゃ、さようなら!
            
                                    綺秋  実夜梨より]

509:紺音 シキ:2014/10/06(月) 19:11 ID:Ebo

[西沢 結花へ
 
 全部ひっくるめて、ごめんを言わせてね。
 次にあったときは、なにもかも、全部話すつもりでいるよ。
 多分、いつかは会えると思うよ。私は信じてる。
 
 言わなくても分かってもらえてると思うけど、大好き。あ、友情の方でだよ!?
 結花以上にいいお姉さんはいないよ。
 ルールに従いながらも自己流のスタイルを貫き通す姿は、私の憧れだった。
 さすがに、結花みたいな人にはなれるような気がしないし、なりたくもない。
 なんていったって、結花は結花だもん。私みたいな奴が結花にはなっちゃだめだもん。
 
 今までありがとう。本当は、もっとしゃべりたいことがいっぱいあったけどね……。

                                    綺秋  実夜梨より]

510:紺音 シキ:2014/10/06(月) 19:12 ID:Ebo

[相川 翔雅へ
 あー……えっと、なんだろう。いざ、手紙を書くとなると言葉が出てこないや。
 なんだか緊張してきちゃうなぁ。まるでラブレター書くみたい!
 
 たま〜に、翔君のこと考えると、胸が苦しくなるんだ。
 頑張っている翔君もよく見るけど、稀にみせる疲れたよう表情も、私はよく見かけたよ。
 すっごく辛そうで、苦しそうで。見てるこっちは、切なさを覚えたくらいだった。
 気を張り過ぎだよ、翔君は。ほら、肩の重荷を下ろさなきゃ。
 でも、私はもう近くにはいられない。だから、次会った時は幸せな笑顔を一番に見せてね。
 
 好きな人が出来たら、一番に私に報告してね! ……夢の中で、ね?

                                   綺秋  実夜梨より]

511:紺音 シキ:2014/10/06(月) 19:17 ID:Ebo

〜美加side〜

 ……あ、気付いみたい。翔雅と歌歩が目尻に涙をためながら微笑みを浮かべている。
 まさか、真っ先に気付いたのがあの二人だったとはなぁ。
 実夜梨残念だったな、予想は大外れだ。
 ……さて。

 そろそろ、時間だなぁ。

512:れき:2014/10/06(月) 21:20 ID:AYU

お久しぶりです!
青春ですねー(´∀`)
気づいたら500までいってて…!!
おめでとうございます!!
応援してます!

513:紺音 シキ:2014/10/07(火) 18:09 ID:WkU

>>れき様
 お久しぶりです♫
 いつも、温かいコメントありがとうございます!

514:ドクパン:2014/10/13(月) 03:04 ID:hWo

あの、にっきーさんとのコラボ小説教えてください!

515:にっきー:2014/10/19(日) 09:45 ID:EPQ

久しぶりに来て見たよ!

本当に本当に小説上手だね!

青春して見たいと思ったほどに!


レス500おめでとう!

516:妃芽:2014/11/02(日) 21:14 ID:G4k

シキ>>
なかなか来れなくてごめんね??
なんか。感動するね〜!!
続き早く読みたいな♪

517:小桃(元ドクパン):2014/11/06(木) 15:00 ID:Bm6

シキ、最近来てない…

518:紺音 シキ:2014/11/06(木) 19:00 ID:tus

>>にっきー
 いつもありがとう〜!!
 いやいやいや、にっきーには劣るよ!!
 にっきー天才だもん♫

>>ひめたん
 いやいや、いつも読んでくれて本当に嬉しい♡
 ありがとう…!ひめたんmj天使!!笑
 これからもよろしくね!

>>小桃
 ごめんね汗
 最近部活やら勉強やら忙しくて…!!
 これからは更新率あげられるように頑張るね!
 いつもありがとう!

519:にっきー:2014/11/07(金) 07:22 ID:HME

それと交流のスレ上げといたからみといて!(^^)

520:紺音 シキ:2014/11/07(金) 18:12 ID:BpE

>>にっきー
 了解!
 もう、小説版以外にはいかないって決めたけど、交流版のにっきーとのスレには行くよ!
 あのスレだけは行った方が良いね……!

521:小桃:2014/11/07(金) 18:37 ID:Bm6

シキー(;д;)フリートーク版来てくれる?
あっ、元ドクパンだよ

522:ちー:2014/11/07(金) 18:48 ID:KHE

乱入してごめんなさい。
手紙の謎がわかっちゃいましたw
あと、小説とっても面白いです。
頑張ってください!

523:小桃:2014/11/07(金) 20:37 ID:Bm6

今、大福デカっていう小説書いてるよ〜

524:紺音 シキ:2014/11/08(土) 13:00 ID:CwQ

>>小桃
 ん〜……。まぁ、いっか!
 じゃあ、せっかくだから行かせてもらうね!!
 誘われたら行くことにするね〜

 おk、また見とくね〜♫

>>ちー様
 おおぉお!!まじですか!
 気づいて頂けてすっごい嬉しいです!
 温かいコメントまでありがとうございます♡

525:紺音 シキ:2014/11/08(土) 14:03 ID:CwQ

〜歌歩side〜

「実夜の奴……」

 私は手紙を見つめながら微笑んだ。ふと横を見ると、それが相川も同じだった。
 実夜が伝えたかったこと、ちゃんと伝わったよ。本当に素直じゃないんだから……!
 

「でも、これをどうして美加が?」

「頼まれたの。言ったでしょ?従姉妹だって」

 美加は、実夜のことを思い出しているかのように、開けた目を再び閉じた。
 その時、6時限目が始まるチャイムが鳴り響いた。
 その音に反応して、美加に背を向けて結たちの方を向く。

「今なら間に合うかな。相川行く?」

「……いや、今日はいいわ」

「そっか。結と舞は?」

「私は戻るわ」

「俺も。もうすぐテストだし」

「私も戻ろっかな。美加は?」

 私が美加の方を向いたとき、美加はなぜかフェンスの上に乗っていた。
 ……なにしてんだろう。フェンスは低いけど、後ろに落ちたら落ちるのに。
 そんな私の視線に気が付いたのか、美加は私の方を向いた。

「どうしたの、美加」

「んー……。休憩しようと思って」

「なんでそんなところで休憩するのよ。保健室でも行きなさいよ」

 私が問いた答えに、結が反応する。結の声は少し冷たい。どうもお怒りのご様子だ。
 ちなみに私は、なんで結が不機嫌なのかは知らない。
 というか、今は美加の方が大事だ。

「保健室じゃ、低すぎるから」

「は?」

「休憩するには高い所じゃないとできないのよ」

「なんでよ、早く保健室行きなさいよ!」

「結、落ち着いて……」

 ここまで結が不機嫌なところを見たのは、久々だ。そんなに実夜梨のことを怒っているのだろうか。ちゃんと手紙まで残してくれたのに。
 私が宥めると、結は少しだけ落ち着いた様子を見せた。

「ねぇ、翔雅」

「どうしたー?」

「いずれ実夜梨と会うでしょ? 伝言頼むから、絶対伝えてよ」

「え、美加も会うだろ? なんでわざわざ伝言なんー……」

「少しだけ長い休憩をしてくるから、元気でねって言っといて」

 その言葉に嫌な予感を感じたのは、おそらく私だけじゃないだろう。
 結たちの様子を見たいのに、どうしても美加から目を離せない。離したら後悔しそうな、そんな感覚に襲われた。
 美加は、さきほどまで閉じていた目を開き、私たちの顔を順々に見て、言った。

「ちょっと、疲れただけだから」

 美加は微笑みを浮かべた。
 手を伸ばしても意味なんかない。わかっていても伸ばさずにはいられなかった。
 私の手は空を切るだけで、なにも掴めない。
 さっきまで美加はいたのに、なにもいない。

 残ったのは、儚げでこの世の何よりも美しい、美加の微笑みだけだった。

526:綾波レイ:2014/11/14(金) 17:45 ID:.ao

元小桃だよー!フリートーク板に来てね!

527:匿名希望:2014/11/14(金) 21:43 ID:BmI

>>85
のもみじです。おひさしぶりです!

528:匿名希望:2014/11/14(金) 21:48 ID:BmI

勘違いでした。
>>245のちくわです…
申し訳ございませぬ

529:紺音 シキ:2014/11/15(土) 11:55 ID:qIg

>>綾波レイ
 うん、行くね〜!
 でも、どのスレに行けばいいのかわかんなくて……汗

>>ちくわ様
 おひさしぶりです!
 また見て頂けて嬉しいです♫

530:匿名希望:2014/11/15(土) 13:03 ID:kL2

ゴミ

531:妃芽:2014/11/16(日) 22:35 ID:G4k

>>シキ
いやいや、天使なんて…///w
お世辞でも嬉しいよ!w ありがとっ!
うん、よろしくね!!
ところで、手紙の謎ってなんなの!?

>>匿名希望さん
ゴミじゃないですよ。シキの小説、すっごい
面白いんです!

532:紺音 シキ:2014/11/17(月) 18:21 ID:dm.

>>匿名希望様
 ご意見ありがとうございます!
 500レス超えているので、読むのは大変だったでしょうね……。
 たとえ1レスしか読んでない、流し読みでも、わざわざ閲覧いただきありがとうございました♫
 ゴミ小説で、あなた様の貴重なお時間をとってしまい、申し訳ありませんでした。

>>ひめたん
 ほんとに天使だわ……!!
 手紙の謎?それは気づいてからのお楽しみってことで♫
 ヒントは……結構ありがちかも?全部ひらがなにしてみるとか!
 

533:康:2014/11/17(月) 19:08 ID:Pl6

初めまして!

康です!この小説を読ませていただきました!

もう面白くて本当に感動しました!

これからも頑張ってください!!

534:妃芽:2014/11/17(月) 20:58 ID:G4k

>>シキ
いやいや、天使なんて…///w
え〜・・・?笑 分かんないよ〜?笑
ひらがなで読んだんだけどなぁ…w

535:ももるみ :2014/11/19(水) 18:14 ID:hXU


はじめまして!
昨日、タイトルに惹かれて
少し読んでみよう… と思ったら止まらなくなりました!
とても面白いです!
シキさんは天才ですか!? 天才ですね!!
展開がすんごく気になります!
これからも応援してます!
あと、シキさんが良ければタメで
話してください!!

長文失礼しました(;_;)

536:紺音 シキ:2014/11/20(木) 21:13 ID:8MQ

>>康様
 初めまして!
 ホントですか!お、お疲れ様でした(⌒_⌒;
 そしてそして、温かいコメント&閲覧ありがとうございます!!

>>ひめたん
 ん〜…。
 じゃあ、ちょっと読む方向変えてみてはいかがですかな?w
 横じゃなくて……( ̄ー ̄)

>>ももみる
 なら、呼びタメで……ヽ(*´□`*)ッ
 ありがとう!読むの、結構大変だったと思うんだけど……汗
 天才じゃないよ!?私なんてただのksだよヾ(;´Д`●)ノ
 本当にありがとう♥
 あ、あとももみるも呼びタメでいいよ〜^^

537:ももるみ :2014/11/20(木) 23:07 ID:hXU

>>536

読むのはねー、すごい長かったけど
面白くてスイスイ読めちゃったよ!!

じゃあ、シキ って呼ぶね !!

あと、 ももみる じゃなくて ももるみ だよwww

どっちでもいいけどね!!

538:にっきー:2014/11/30(日) 12:33 ID:50w

久々に来たよ!

シキって本当に小説上手!
感動したよおおお!
泣けた!切ない!


最近あんまり来てないけどがんばって!
コラボ小説も一緒に頑張ろう!

来週の今頃受験だから
それが終わったらまた来るね!

それと交流板更新しといたよ

539:紺音 シキ:2014/12/11(木) 19:41 ID:Krs

>>ももるみ
うおっ、まじでごめん!!ほんとにごめん!
これからは気を付けるよー!!

ぜひ呼んで♫

ありがとう!そういってくれると本当に心の支えになる〜( ´∀`)
ほんとうにお疲れさま❤


>>にっきー
まじか、ありがとう!!にっきーよりはずっと下手だよwww

うん、頑張ろう!
なかなか行けなくて本当にごめんね。

受験頑張って!!
……今頃じゃ遅いかな?でも、私はずっとにっきーを応援してるよ!!

おk、また確認しとくね!

540:紺音 シキ:2014/12/12(金) 18:04 ID:vLc

※注意※
 ・ぶっちゃけ猟奇的ですww
 ・主人公狂っちゃってます。
 ・流血表現が苦手な方は、何も見なかったことにしてブラウザバックです。
 ・それでも平気!という方は、読んでやってください。

541:紺音 シキ:2014/12/12(金) 18:04 ID:vLc

〜実夜梨side〜

 急降下してゆく映像を何も言わず見つめた。映像とは、私が美加にプレゼントした万年筆にカメラを埋め込んでおいたのだ。そのカメラの存在は美加も知っている。
 だから、美加が翔君に託した伝言の意味は無い。私が今までの会話をずっと聞いてきたから。
 歌歩と翔君が一番に隠したメッセージに気付いて、涙を浮かべてくれた時は私も泣きそうになったくらいに鮮明な映像が撮れる高性能カメラだ。この高性能さも美加は把握している。
 それを踏まえたうえで、美加は身を投げた。

 やっぱりこうなったか。

 その瞬間、勢いよく椅子から立ち上がった。
 私、今なんてことを考えたの……!?やっぱり、やっぱりこうなったかって、そう思った!?そんなの、まるで私がこうなることを知っていたかのような……。
 と、ここまで考えて、思考を一時停止させる。自分の考えと気持ちを落ち着かせようとしたが、肩を上下に揺れる。
 涙なのか汗なのかはよくわからない液体が、頬を伝って落ちた。
 そして、私は確信した。

 私、実は美加がいつかこうするだろうと思って期待していたんだ。
 だから今まで美加に手を出さずに済んでいた。仲良くできていた。振り回されても、暴言吐かれても耐えられていた。
 
 私、実は美加のことを恨んでいたんだ。
 こんなのが私の従姉妹?とどこかで思っていた。殺意すら芽生えていたのかもしれない。


 だって、今私、微笑んでいるのだから。


「は、ハハハハッ。アッハハハハハッ!! ハハハ、アー……」

 お腹の底から笑いが込み上げてきた。自分でもなんで笑っているのか分からない。
 美加がいなくなった喜び?悲しみ?自分の愚かさに?気が狂っただけ?
 ……きっと、全部だ。

 画面の奥で叫び声が遠くに聞こえる。誰が叫んだかなんて、真っ赤に染まった画面でもすぐにわかった。
 キャアアアッ、だって。ホントに馬鹿みたいな芝居をいつまでも続けるんだね、お前は。もっと過激な他人の人生の終わりを何度も見てきてるくせに。
 まぁ、なんだっていい。だって、私もお前と同類だから。
 私もお前も他人の人生の終わりを喜ぶような最低で最悪で非常識な考えをした、人間の皮をかぶった悪魔。
 それが、私だ。

「お姉ちゃん……?」

 水音が不思議そうに私を見ている。
 そんな水音を見て、私の笑いは止まった。だが、口元を笑みを浮かべたままだ。

「水音、こんなお姉ちゃんでごめんねー」

「……どういうこと?」

「ううん、なんでもない」

 そういって、水音に背を向ける。そして、真っ赤に染まった画面と向き合う。
 私は画面に向かって、机の上に置いてあったペンを突き当てた。その瞬間画面が粉々になって崩れる。
 思ったより脆かったな。それとも、私が無意識にかなりの力を加えたのかな?なんて思いながら、赤い液体が滴る手を見つめながら微笑んだ。
 粉々に割れた画面は、真っ赤な色から黒く変色し始める。やがて砂嵐の音を響かせるのだった。

542:伊東:2014/12/12(金) 23:41 ID:5ZM

面白いですね❗️
一気に読んだので、かなり時間がかかりました(笑)
これからも頑張ってください( ´ ▽ ` )ノ

543:紺音 シキ:2014/12/13(土) 10:15 ID:fpE

>>伊東様
 ありがとうございます(嬉´艸`)
 お疲れ様でした!伊東様の貴重なお時間を削っていただき、本当に感謝します!
 温かい応援コメント、ありがとうございます!

544:紺音 シキ:2014/12/13(土) 10:52 ID:fpE

〜水音side〜

 急降下してゆく映像を見届けた私は、別に何とも思わなかった。
 美加を脅したのだって菜月に言われてやったこと。

 菜月は私を脅した時、こう言った。
 『いじめられてたって告げ口してもいいのぉ〜? 実夜梨を脅せばどうとでもなるしぃ』

 つまりは実夜梨に、お姉ちゃんに、危害が及んでしまう。
 だから美加を犠牲にすることにした。私にとってお姉ちゃんは命より大切な物だから。
 美加なんてどうでもいい。

 その時、パリンッと、何かが割れる音がした。
 視線をそちらに向けてみると、お姉ちゃんがペンを突き立てて画面を割っていた。
 ……そんなに美加を憎んでいたんだ。

 お姉ちゃんは美加が急降下してゆく映像を見て、最初こそ驚いていたが、笑い始めた。
 こんなこと言うのもあれだが、その時のお姉ちゃんは狂気と歓喜に満ち溢れていた。
 学校で見せいたような気弱なフインキなんて消え失せてしまっていた。
  
 お姉ちゃんを初めて見たときは、気弱そうで本当に私の姉かと疑った。
 だが、今回でわかった。お姉ちゃんと私は正真正銘の姉妹だ。

「お姉ちゃん、血でてるよ」

「知ってる。……なんか水音、嬉しそうだね」

「うん、嬉しいから」

 だってお姉ちゃんと私の共通点を見つけることができたからね。
 共通点、それは、『狂っている』ことだ。

545:雪:2014/12/25(木) 19:55 ID:ZRo

初めまして。
雪です。

546:妃芽:2015/01/13(火) 14:24 ID:G4k

シキ〜!!
なかなか来れなくてごめんね!?
なんか、意外だった!!実夜梨があんな感じなの。
でも、すっごく、面白いね!!

547:れもん:2015/01/17(土) 17:49 ID:G4k

シキ〜??

548:紺音 シキ:2015/01/19(月) 18:35 ID:g32

>>雪様
 はじめまして!
 

>>ひめたん
 いやいや、私も全然これてない笑
 最初、実夜梨は「悲劇のヒロインちゃん」にしようと思ってたんだけど、面白さがないからやめた。
 でも、実夜梨は狂っているだけであって、悪者ではないんだよねー。
 悪者はもう出てるけどw

549:紺音 シキ:2015/01/19(月) 18:58 ID:g32

〜宣伝〜
 
 あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い致します。
 
 今更感ハンパないですが、これが言いたかったです笑
 今思えば、いつの間にか葉っぱ天国歴が1年をすぎていたことにおどろきました。
 確か、私が葉っぱ天国にきたのは小学校6年生の5月ごろでしたね。
 まさかの、最初のレスはアンチ版でした。今ではアンチ版をクリックすることすらなくなりましたね。


 というか、小説と関係ない事&どうでもいい事すみません。
 本題(?)になるんですが、少しだけ宣伝しようかなー……みたいなこと思いました。

 http://ha10.net/novel/1411033163.html

 上記のURLは、私の愛読している小説の作者『にっきー』様とのコラボ小説です。
 ズバリ、キーワードは「恋愛」「逆ハーレム」「高校生」「乙女ゲーム風」……ですかね。
 見ての通り、乙女の妄想を詰め込んだような小説となってますw
 
 ですが、にっきーは現在受験中の為、なかなか小説を書くことができずにいます。
 ですので、私が進行させていただいています。
 閲覧して下さる場合は、そのへんのご理解をお願いします。

 
 ……以上です!長々とすみませんでした。

550:にっきーー:2015/01/22(木) 15:42 ID:hV.



受験終わったよー!

これで自由笑

そして受かりました!


小説一緒に書こうね!

それとお願いなんだけどコラボ小説の
続きシキにお願いしてもいい?
シキがもう一回書いて続きはうちがまた書くから!

ちょっと今の場面書きにくくて

ごめんね!


あとシキとのスレ教えてー
貼って!(≧∇≦)
無くした

551:紺音 シキ:2015/01/22(木) 19:13 ID:LuU

>>にっきー
 了解!
 祝福とか、小説の事とかは専スレにかくね!

 http://ha10.net/yy/1409212168.html

552:れき:2015/01/27(火) 18:51 ID:zcU

シキさん久しぶり!!
れきですーー(^ω^)
5ヶ月ぶり!
覚えてますかね(´・ω・`;)
狂った!!実夜梨が狂った!!

そういえば、この学園って制服とかあるの?あったら教えてほしい...

553:妃芽:2015/01/27(火) 22:19 ID:9YY

シキ>>
明けまして、おめでとう!!こちらこそ、
よろしくね!!
よかったぁ!!
この実夜梨も面白いね!!

554:紺音 シキ:2015/03/14(土) 22:13 ID:fZs

>>れき様
 おお!お久しぶりです、覚えてますとも!!
 実夜梨狂っちゃいましたw
 いやー、どうしてこうなったんでしょう……w

 ありますよ!
 女子↓
 ・冬服…白いブレザーに茶色チェックのネクタイかリボンタイ。プリーツスカート・首元・手首の裾はタイと同じ茶色チェック柄。
 ・夏服…白のカッターシャツに茶色チェックのプリーツスカート。
 男子↓
 ・冬服…黒いブレザーに紺色チェックのネクタイ。ズボン・首元・手首の裾はネクタイと同じ紺色。
 ・夏服…白のカッターシャツに紺色チェックのズボン。

>>ひめたん
 ありがとう♡
 実夜梨の性格がガラッと変わっちゃったから反応が心配だったんだよね汗
 これからもよろしくね♪

555:にっきー:2015/03/15(日) 22:47 ID:tZY



シキ!(≧∇≦)
ごめんね汗

小説更新ありがとう
近いうち書きます!(≧∇≦)

しきじしんの小説も頑張ってね!

556:紺音 シキ:2015/03/16(月) 09:52 ID:ukc

>>にっきー
 いやいや、こちらこそ遅くなって本当に申し訳ない汗
 よろしくね♡

 にっきーもね!!

557:紺音 シキ:2015/03/16(月) 10:04 ID:ukc

〜歌歩side〜
 
 あれから、学校中は大騒ぎだった。
 教室で授業を受けていた生徒がなにかが落ちるのが、窓から見えて慌ててみたら、人だったということから始まった。
 そこからテレビ局が来るわ、新聞記者が来るわ、警察来るわで、生徒たちは強制帰宅となった。
 屋上にいた私たちは、警察に事情聴取を受けた。

「ですから、三井さんが飛び降りる直前まで喋っていたことを聞かせてくれればいいんです」

「屋上でお互い自由時間をとっていただけだ。俺は本を読んでいたし、歌歩は結花と自撮りしてたし、翔雅はケータイいじってた」

「内田さん、本はどこですか?」

「ここ」

「ポケットサイズですか。一応調べさせていただいても?」

「ご自由に。歌歩、さっき撮った自撮りだして」

「うん」

 舞に言われるがまま、携帯を取り出す。自撮りなんかしていないのに、どうしよう。
 ……そうだ。

「ちょっと編集してあるんですがいいですか?」

「構いませんよ」

「どうぞ」

 丁度、教室で昨日撮った結との写真をいじってたんだよね。だから撮った日付が今日になってる。
 警察もそこまで調べないだろう。なにしろ、容疑者じゃ無いから。

「……はい、ありがとうございます。では、相川さんは携帯でなにをしておられたのですか?」

「普通にゲームしてた」

「記録は残っていますか?」

「ん」

 相川はかなり無愛想に携帯を突き出す。相川が腹の底から怒ってる……。久しぶりに見た。
 なぜ怒っているのかはわからない。実夜梨を悲しませたからか、純粋に美加がいなくなったからか。

「……一応アリバイはとれました。最後に、なぜ飛び降りられたのか心辺りはありますか?」

 その瞬間、なぜかイラッとした。
 私たちが知っているわけないでしょ?菜月がいじめられている理由について聞いただけ。なのに、どうして飛び降りたのかなんて、分かるわけないじゃん!

「ん……の……」

「え?」

「そんなの、そんなのわかってるなら飛び降りなんてさせるわけないでしょ!? ちょっとは考えてよ!!」

「歌歩、落ち着きなさい」

「結はどうして落ち着いてられるの!? だってムカつくじゃん! 美加の奴、勝手にいなくなったせいで私たちが疑われてるんだよ!?」

「だからと言って、美加が謝りに来る?」

「こないよ! でも、ムカつくもん? 少しでも仲良くなれたと思ったのに、なにも言ってくれなかった美加に!」

「……」

「せっかく、せっかく友達になれたって思ってたのは私だけだったの!? 美加は私たちなんかどうでもよかったの!?」

 そう考えると辛くなってきた。
 美加がそんな大切な事を抱えていたなんて気づきもしなかった。気づいてあげたかった。 
 友達で、友達でいたかったよ、美加……!!

558:紺音 シキ:2015/03/16(月) 11:12 ID:ukc

次の話は結構暗いです!
「自殺」「殺人」などのワードが出てきますので、ご注意ください。

警察視点ですが、私は警察に対する知識は皆無です。
ですので、いろいろおかしい点がありますが、目をつむってやってください。

559:紺音 シキ:2015/03/16(月) 11:12 ID:ukc

〜警察官side〜

 『星華オーヴェスト中高学園』
 彫られている校門を抜けると、まるでお城のような学園が堂々とそびえたっている。
 通称、「星ヴェスト学園」。知らない人はまず、いないだろう。
 ここは勉学と部活動にも力をいれ、全国から選抜されたエリートが招集されるお金持ちだけが入学を許された学園。

 そんな、人生の勝ち組のような生徒が集まったこの学園で、事件が起こった。


 被害者および加害者は、三井美加という中学2年生の女子生徒だった。
 現場は屋上。死因は飛び降りによる自殺だった。

「警部、どう思われますか?」

 警部補である俺が一緒にきていた警部に尋ねると、警部は眉間にしわを寄せた。
 どうやら、俺と同じようなことを考えているのだろう。
 
「おかしいと思う。なぜ友人4人の前で、なぜ授業中の時間帯で飛び降りなんて行ったのだ?」

「たしかにそうですね」

「それに、なによりまだ彼女は中学生だ。まだまだ未来ある年齢じゃないか」

「お言葉ですが、年齢は関係ないかと。人間はなにを考えるかわかりません」

「だが……」

「なにを考えるかわからないからこそ、こうして事件が起きているんじゃありませんか」

 俺が言うと、警部は「そう、だな……?」と首を傾げながら曖昧に返事をした。
 なんでこの人が警部になったのか、俺はいまだわからない。思わずため息をつきそうになる。

「よし、その場にいた4人に話を聞こうか」

「はい、わかりました」

「話はオレが聞こう。お前は現場に行ってくれ」

「はい」



 警部と話していた理事長室から屋上へと向かうと、すでに捜査結果が出ていた。
 まず、自殺か殺人かだが、80%自殺の可能性が高かった。
 手すりの指紋は三井美加本人ので間違いなかったし、三井美加が直前に置いたと思われる手紙の指紋は三井美加のものだった。
 
 俺が気になったのは、手紙だ。これは見てもいいものなのか?
 手袋をして手紙を見ると、宛先は「綺秋 実夜梨へ」と書かれていた。
 綺秋実夜梨……?
 水谷歌歩、西沢結花、相川翔雅、内田舞彦……どれもちがう。そんな人は4人の中にいなかった。
 
「なぁ、この学園に綺秋実夜梨という生徒はいるのか?」

「さきほど調べましたが、「みより」という生徒の該当者は何人かいましたが、綺秋という苗字はいませんでした」

「綺秋……。どこかで聞いた名なんだがな」

「ああ、それでしたら、学園長様かと思われます。綺秋様ですよ」

「……なにか、関係はあるのだろうか。これを借りてもいいか?」

「はい、後程お返し頂ければ」

 許可を得た俺は、警部の元へ向かった。



 屋上へ行くと、4人の生徒は帰宅したらしく、警部しかいなかった。
 警部、と声を掛けて近寄る。

「手紙がありました。この名前に覚えはありませんか?」

「……あぁ、学園長様だろう? その娘さんだよ、知らなかったのか?」

「娘さん……!? それはいま、何処にいらっしゃるのですか?」

「今は海外だ。だが、理事長曰く個人情報だから言えないと言っていた」

「ですが、そんなことを言っている場合では……」

「あぁ、だが、拒否されて無理に踏み込めば信用問題に関わる」

 いつもは言い返せる警部だが、今日はいつにまして真剣そのものだった。
 この事件は全国的に有名になるのだろうと、警部はわかっているのだろう。

「彼女と三井さんは親しい仲におり、その場にいない親友に手紙を残すのは普通だろう」

「そうなのですか?」

「あぁ。事情聴取のあと、理事長様が言っていたよ」

「……そうですか」

「あと、手紙はなるべく早めに返却するようにと言ってたよ。絶対中身を見ないで、無傷で返せと」

「そんな! これが唯一の手がかりではないのですか!?」

「これは三井さんの意思の塊だ。宛先人の許可なしに覗けるはずがないだろう」

「……失礼しました」



 この後、俺は自らこの事件を辞退した。
 理由は言えない。あの手紙の内容を見てしまったのがいけなかった。
 ……本当に、本当に三井美加は中学生なのか?綺秋実夜梨は何者なんだ?

 この事件が迷宮入りとなり、時効となって人々の記憶から薄れて行くまで、俺は二人の女子生徒におびえ続けるのであった。

560:風花:2015/03/20(金) 19:11 ID:s5E

おぉ!!すごい面白いです!!

昨日から読み始めてやっと終わりました・・・。

もうすぐ終わるのは、少し残念ですけど、続いてる間は続き楽しみにしています!!

気になるなぁ・・・。

これからも頑張ってくださいね!

長文すみません。

561:紺音 シキ:2015/03/21(土) 14:55 ID:qhM

>>風花様
 き、昨日からΣ(・ω・ノ)ノ!それはお疲れ様でした!
 こんな拙い文章を、風花様の時間を割いてまで読んでいただけるなんて、私は幸せ者ですね♫
 
 ありがとうございます(´ω`*)
 そう言っていただけると、ほんっとに嬉しいです!!!

 温かいコメントありがとうございました!(o^−^o)

562:紺音 シキ:2015/04/12(日) 16:01 ID:uNM

〜翔雅side〜

 取り調べ後、歌歩が「一人は嫌だ」という発言から、オレの家に集まることになった。

 オレは椅子に座り、舞彦は壁に凭れて立ち、歌歩はソファーにうずくまり、結花は絨毯の上に座っている。
 誰も何もしゃべらない。静寂が包み込む。
いつもなら、オレや歌歩が何かしらテンションを上げようとするが、今日はそんなことできるわけがない。


「……ねぇ、ものすごく最低なこと言ってもいいかしら?」

「最低な、こと」


 不意に結花が口を開き、歌歩がやや放心状態で結花の言葉を繰り返す。
 そういえば、結花はさっきから全く表情を変えない。無表情とはまた違う、なんとも言えない表情。
 

「……皆、実夜梨がきてから変わったわよね」

「……え?」

「全部、実夜梨がきてからじゃない。水音はあのまま退学まで追いつめて消えてもらうはずだったのに!」

「でも、もう学園にはいないだろ」

「それは実夜梨と海外いったからでしょ? それに、美加だって死ぬことはなかった。街本だってターゲットになることはなかった。
 このクラスの未来が狂ったのは、実夜梨がきたからじゃないっ」


 確かに、結花の言っていることは正しいのかもしれない。実夜梨がきたことによって、クラスの日常が変化した。
 ……でも、それをすべて実夜梨に押し付けるのはおかしい。
 そう考えると、無性に腹が立ってきた。


「それに、翔雅のお母様も実夜梨と仲良くなってから事件が起きた」

「……結、もうこれ以上言わないで」

「挙句の果てには逃げる様に海外行き。……全部、実夜梨のせいなんじゃ――きゃっ!」

「これ以上言わないでって言ったでしょ!!」


 オレは正直、目の前の光景に驚きを隠せなかった。
 いつもは絶対に人を傷つけようとしない歌歩が、結花を押し倒し、馬乗りになって結花を睨んでいる。
 どうすればいいかわからず、舞彦を見ると、とても冷ややかな視線で二人を眺めていた。


「全部、実夜梨のせい? 実夜はそんなことしないっ」

「どうしてそう言い切れるのよ!」

「だって、実夜は手紙に書いてくれたもんっ。ずっとしんゆうだよ、って! 結は書いてなかったんでしょ!」

「え、えぇ、書いてなかったわよ」

「そりゃそうだよねっ!」

「どうしてそう言い切れるのよ!!」


 目の前で繰り広げられる口論の声が、どんどん遠ざかってゆき、自分の考えに浸る。
 「ずっとしんゆうだよ」、か。実夜梨らしい。
 オレは「あなたがすきです」だったっけな。ということは、次に会った時は両想いってわけか。

 なんてどうでもいいことを考えていると、結花のうめき声が聞こえてきた。
 意識をそちらに戻すと、歌歩は結花の襟首を掴んで、泣きながら揺さぶっていた。
 いつの間に泣いたのだろうか。それも知らないと言う事は、口論の内容を全然聞いてきなかったことになる。


「ほんとっ、酷いよ……! ずっと、ずっと信じてたのにっ……!!」

563:匿名:2015/08/18(火) 16:59 ID:B0w

続きはかかないのですか?


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