パーフェクト教室〜偽りの笑顔〜

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1:霜月:2014/01/10(金) 17:38 ID:h4U

えーっと、ジャンルは『いじめ』です。
こんな駄作を誰かが読んでくれることを祈ってます。あと、アドバイス等もよろしくお願いします。

2:霜月:2014/01/10(金) 17:48 ID:h4U

☆〜★〜登場人物〜★〜☆

*綺秋 実夜梨[きあき みより]
本作の主人公。人見知りで気弱。
【容姿】
幼児体型で髪型は黒髪のツインテール

*新島 水音 [にいじま すいね]
とても強気で傲慢。
【容姿】
少し背が低い。髪型は茶髪のフェーブのロング

*水谷 歌歩 [みずたに かほ]
ムードメーカで人気者。
【容姿】
容姿端麗。髪型はミディアムの明るい茶髪

*西沢 結花 [にしざわ ゆいか]
大人っぽい。冷静でクール
【容姿】
モデル体型。髪型は黒髪でポニーテール。

3:霜月:2014/01/10(金) 18:23 ID:h4U

『星華オーヴェスト中高学園』・・・そこはお金持ちだけが入園を許される、いわば天国。
そんな学園に、私が入園しようとしている。

「はじめまして、綺秋 実夜梨です。よろしくお願いします」

中学生2ーB組は私を見てザワザワしている。
こういうフインキが苦手な私はどうしていいかわからず固まってしまっていた。

「はーい、静かに!!いい?みんな仲良く出来るわよね?」

「できる!!」
「え、ちょ、可愛い!!」
「ちっちゃーい」

様々な声が聞こえてくる。

「綺秋さん、席はあそこよ」

「あ、はい・・・」

教室の窓側の一番後ろだった。ざわつくみんなを横切り、席に座った。
席に座ると茶髪のフェーブかかった女の子が話しかけてきた。

「よろしく。私は新島 水音よ」

「よろしくお願いします・・・」

「ふーん・・・。ま、私の方が可愛いわ」

なんだ、この女の子は。
新島さんの第一印象が悪くなったと思っていると、先生が口を開いた。

「あ、別に気にしなくてもいいことだけれど、理事長の娘様だから変な真似はしないようにね?」

「「「えーーーーーーーー!?!?」」」

教室に今日一番の叫び声が上がる。
私はうっかり耳を塞いでしまった。

「せ、先生!!そんなこと言わなくても・・・」

4:しょこら:2014/01/10(金) 18:53 ID:Htg

おぉ〜来ましたよ〜!やっぱ霜月はセンス?あるね!上手く褒めることができないがすごく面白くて楽しみな小説!

5:霜月:2014/01/10(金) 19:16 ID:h4U

>>しょこら
ありがとう!!本当に来てくれると思わなかったよ!!
センスあるなんて///
ないよ、センスなんか><他の方に比べたら駄作以下だよ!!
でも、頑張るので見てて下さい`・ω・´

6:霜月:2014/01/10(金) 20:33 ID:h4U

「うふふっ。でもみんな!!理事長の件は気にしなくてもいいから、仲良くしてあげてね」

「ハーイ」とあちらこちらで声が上がる。このクラスはなんだか安心でき・・・そう、かな。

授業はあっという間に終わりを告げた。まるで一瞬のようだった。

「実夜梨!!一緒に帰ろ」

その頃の私は友達も少しできていた。
あれだけ印象の悪かった水音さんとも今は仲良くなっていた。

「うーん・・・。ごめんね、今日は提出しなくちゃいけない書類を書くから一緒には帰れないの」

そういうと水音の顔色がサッと変化した。まるで青紫のような色になった。

「どうしたの?」

よく見ると水音は小さく震えていた。何からの震えなのかはわからない。

「・・・ッ。そんなの家でやればいいじゃない!!」

「水音さん?」

「いいからサッサと帰るわよ!!この私が一緒に帰ってあげるのだから光栄に思いなさい!!」

私は水音さんの剣幕に押されてそろそろと席を立った。
水音は「当然でしょ」と言ってるようにも思えた。
しかし、なにかに怯えているような気もした。

ガラッ

そう思考回路を巡らせていると、教室のドアが開いた。

7:霜月:2014/01/10(金) 20:58 ID:h4U

「あっれれ〜?実夜梨ちゃんじゃ〜ん!!」

私と水音さんしかいない教室に元気な声が響いた。
声の主は「水谷 歌歩」。そして水谷さんの後ろにいるのは「西沢 結花」。
この二人はクラスでもみんなの中心にいて、目立っていたため早い段階で顔と名前を覚えた。

「何してるの?こんなところで」

ニコニコしながら私達に近づいてくる水谷さん。西沢さんも後ろからついてきている。

「えっと・・・。」

私が事情を話そうとしたその瞬間。

「行くわよ!!」

そう言って水音さんは私の腕を引いて走り出した。
私はバランスを崩しそうになりながらも水音さんのスピードに付いていく。

「どこ行く・・・のっ!!」

そう言った水谷さんは水音さんに足をかけて転ばせた。
私まで巻き沿い!?と思っていたら、西沢さんが私を引っ張った。
水音さんに捕まれていたが、その手はスルッとほどけ、私は西沢さんのおかげで転けずにすんだ。

8:霜月:2014/01/10(金) 21:24 ID:h4U

「に、西沢さん、ありがとうございます」

「結花って呼んで。それと、敬語じゃなくてもいいわよ。」

「じゃあ・・・、ありがとう結花」

そういうと結花は美しく微笑み、「どういたしまして。実夜梨」と言った。

「痛いぃ・・・」

水音さんがゆっくりと起き上がろうとした。
「大丈夫」と声をかけようと思い、駆け寄ろうとした。
しかし、結花がそれを遮った。

「お前は一生這いつくばっときゃいいんだよ!!」

「あぅっ!!」

まさかだった。
水谷さんが罵倒を飛ばしながら起き上がろうとした水音さんの背中を踏みつけている。
間の前の光景はそう、ただの『いじめ』だった。

「水谷さん!?なにを・・・」

「実夜梨。これはこのクラスの常識なのんだよ。」

水谷さんの声は先程の元気で明るい声とはうってかわり、冷たく、怖いな声だった。

「常識?」

私はあり得ないと思った。
いじめが常識?そんなはずはない。いじめは犯罪。どう考えてもいけない。

「お父様に言いつける・・・」

「残念、それは無駄。許可だって取ってあるし。」

「ウソ・・・」

私はただただ、動けなくなってしまった。
ショックと目の前の光景に呆然とした。

9:霜月:2014/01/10(金) 23:39 ID:h4U

「ごめんね、初めてだからわからないでしょ?順を追って説明するわ」

結花がそっと私の手を握り、教室の外へ行った。

「実は、水音は犯罪者の娘なの。」

「え!?」

犯罪者の娘?水音さんが。嘘だ。だってここは・・・

「でも、ここはお金持ちだけが許される学園だよ?犯罪者の娘が入園できるはずないよ」

結花は少し迷ったような表情をした。
夕日の光に照らされるその表情はとても美しいと思ってしまった。
結論がでたのか、やがて結花は口を開いた。

「犯罪者の娘だからって貧困って決めつけてはいけないわ。裕福な家庭だって所詮人間。罪だって犯しかねないわ。」

結花の言葉は一つ一つに重みがあり、そして残酷だった。

「なんの事件を起こしたの?」

私は何故か気になる小さな疑問を投げ掛けた。唐突な質問も結花は丁寧に答えてくれた。

「水音の父親は政治家で、同僚の政治家が昇格したことに嫉妬して殺害したのよ。」

殺害・・・。その罪は重いよね。うん。
いじめた理由はよくわかった。でも・・・。

「じゃあ、なんでお父様はいじめなんて許可したの?」

お父様がそんなことを許すとは到底思えない。よっぽどの理由があったからだと思う。

「学園の恥になるから、処罰するように、頼まれたのよ。私達がね。」

ああ、そっかぁ。
お父様がいじめの原因だったんだ。なんだ、そっかそっか。うん、もう納得せざるおえないよ。

「・・・。そっか、ありがとう。丁寧に教えてくれて感謝するよ」

結花は何もいわず微笑んだ。

10:霜月:2014/01/11(土) 12:34 ID:h4U

「お願い、もう・・・やめ・・・」

「は!?きっもー。触んなよ!!汚れるだよーがよっ!!」

教室へ戻ると、水音さんは泣きながら水谷さんにせがんでいた。
水谷さんは水音さんの手を踏んで払い除けた。

「あっ、おかえり〜」

私たちに気付いた水谷さんはニコニコして私たちを見た。

「結花と実夜梨ちゃん、すっかり打ち解けてるね〜。いいなぁ」

いいなぁと言われましても。
口には出さずに、「エヘヘ」とだけ言っておいた。

「じゃあ、あたしとも仲良くしてよ。早速だけど、実夜って呼んでいい?」

唐突だなぁ・・・。
でも、水谷さんはみんなの中心的人物。フレンドリーなのは当たり前か。

「うん、いいよ。よろしくね」

「じゃあ私のことも歌歩って呼んでね!!」

私は今この瞬間友達になれた。
この幸せなフインキを台無しにしたのは水音の泣き声だった。

11:霜月:2014/01/11(土) 13:36 ID:h4U

「うわーーーん!!!」

その泣き声に少しビクッとして、結花の制服の裾をそっと握った。

「うっせーんだよ!!てめー、ちょっとは黙っとけ!!このクソ野郎!!」

そう言って歌歩は水音の腹部を強く蹴った。

「ヴっ・・・」

水音の悲痛な呻き声が上がった。
私はその呻き声に不快感を覚えた。

「実夜〜。大丈夫?まぁそのうち慣れるから安心してね!!」

私はコクリと頷いた。

「あの、もう今日は帰っても言いかな?書類も書かなくちゃいけないし・・・」

歌歩は「わかったよ〜」と言うと、結花が「気をつけて帰りなさいよ」と心配そうに言った。

私はただその言葉だけが嬉しくって、幸せな気分で家についたのだった。

12:霜月:2014/01/11(土) 13:59 ID:h4U

次の日、教室へ行くと何故か視線が集まった。
なにか違和感を感じながら席に着いた。

「おはよ、実夜!!」

そう言って真っ先に私の机に来たのは、昨日友達になったばかりの歌歩だった。

「おはよう、歌歩」

歌歩はニコリと微笑むと、机の上にファッション雑誌を広げた。

「な、なに?この雑誌」

「へー、知らないんだぁ!!」

ニヤニヤしている歌歩に少し戸惑いながらいると、やっぱり視線が集まっているのが気になる。

「ね、歌歩」

こそっと歌歩に耳打ちした。

「ん?どうしたの」

「なんかみんなこっち見てない?」

「うん、まぁ仕方ないよ」

仕方ない?なんでだろう。

「転校生だからみんな値踏みをしているの。」

あー、そっか。ここは星華オーヴェスト学園。
みんなプライドが高いんだった。

「でも気にしなくていいよ。」

気になるんだけど・・・。
でも、いつまでも気にしていちゃ駄目だと思い、みんなの視線を意識の外側に置いた。

「おはよう。」

声をかけてきたのは結花だった。

「おはよ、結花!!」

「おはよう、結花」

私の友達が揃った。
2人しかいない友達に囲まれると安心んする。大勢は苦手だ。
友達だと思っていた水音さんは今では友達なんかじゃない。

「今日の担当はアイツらよね?」

「あー、うん、そうそう!!」

二人は私は前で訳のわからない会話を始めた。

13:霜月:2014/01/11(土) 18:13 ID:h4U

「あの、なんの話・・・かな?」

戸惑っている私を見て、二人は「あっ」と言うかのような表情をした。

「ごめんごめん。今日の水音を痛めつける担当のこと。」

歌歩が説明するも、なんのことかさっぱりだ。

「担当って・・・?」

「毎日同じ人が痛めつけるわけじゃないのよ。男子2人組、女子2人組っていう感じで構成されているの。」

「つまり、今日は男子二人が水音さんを痛めつけるということ?」

「そうそう!!理解が早いね〜」

その時、水音さんが教室へ入ってきた。

「あ、水音おはよう!!」

なにを思ったのか、歌歩は水音に駆け寄った。
ニコニコと二人で話していると、周りに人が集まってきて、ひとつの輪ができた。

「こ、これは一体?」

水音はいじめられてるはずなのに、なぜみんなに囲まれているのだろう。

「これは先生にいじめなんかないって主張しているの。いわゆるカモフラージュってやつかしら。」

「カモフラージュ・・・。」

14:霜月:2014/01/14(火) 16:56 ID:p/o

結花の言ったとおりだった。
先生が来たらまったくいじめなんてないかのようにみんな笑顔でニコニコしていた。
わたしにもちょくちょく友達ができ始めたが、わたしは心からみんなを信用できなかった。

そして私は聞いてしまった。

「実夜梨ちゃんってここに来たばかりでしょ?」

「なんかいじめのこと、先生にチクリそうじゃない?」

「あ〜、偽善者っぽいし?」

「ってか偽善者かよ!」

「あはは、だってそうじゃな〜い?」

これは女子たちがトイレでひそひそと話していた。

だから嫌なんだよ、いじめをしてる人とか。
ありもしないことをペラペラと・・・。ほんとバカみたい。

15:しょこら:2014/01/14(火) 21:04 ID:Htg

>>霜月
おぉ。暇がなくて後で読もうと思っててやっと今、来たらすごくたまってた…w今読んだけどすごくスラスラ読めたよ!なんとなくこういう物語は他の人が書くと展開バレバレなんだけど、霜月のは全然分かんないやっ!w
すごく上手!私、霜月の小説好き〜!

16:霜月:2014/01/15(水) 15:54 ID:UFw

>>しょこら
ありがとう!!
しょこらが唯一の読者だよ!!しょこらのその一言一言が本当に嬉しくて、胸に響いてくるよ!!
しょこらのおかげですごく元気でた!ありがとう♪

17:霜月:2014/01/15(水) 17:42 ID:UFw

放課後を迎えた。
女子たちの悪口はもう気にしないことにして、私は4人で教室に居た。

「お前、やらねーの?」

「お前がやれば?」

「じゃ、遠慮なく」

バシャ

教室に水がこぼれる音が聞こえた。それと同時に笑い声や鳴き声が聞こえてきた。

「綺秋はしねーの?」

急に話しかけられて一瞬だけドキッとしたあと、落ち着きを取り戻した。

「う、うん。わたしはまだ慣れていないからいいの。」

「ふーん。ま、早めに慣れろよ。」

私はうなずいた。彼はそれを見届けると、もう一人の男子と水音いじめを再開した。
皆さんはもう、気付いていると思うが、私は歌歩と結花と一緒にはいない。
今日の担当の男子二人と居る。

なぜ私はいじめもしないのにここにいるのか。…それは5時間目の10分休みだった。

18:霜月:2014/01/15(水) 18:00 ID:UFw

___10分休み___

「実夜梨、ちょっといいかな?」

「なに?」

次の授業の準備をしていた私に、歌歩と結花が話しかけてきた。

「もしかして、いじめの事先生にチクったりしないわよね?」

結花がそうやってヒソッと言った。

「ないよ。お父様が認証しているくらいなら認めざるおえないって思ってるから。」

そういうと二人は安心したような表情をした。
すると、歌歩は男子の名前を呼んだ。
男子二人がこちらに来ると、歌歩は自己紹介を始めた。

「今日の担当、相川翔雅と内田舞彦だよ!良い奴らだから安心してくれていいらね」

相川翔雅と呼ばれた男子は黒髪で少しはねている髪をした、美しい顔立ちをしていた。
内田舞彦は少し色素の薄い茶髪で、髪の短いかわいらしい顔立ちだった。

「よろしくな。」

「よろしく〜」

「は、はい!よろしくお願いします」

自分の声がどんどん小さくなるのが分かった。ついでに歌歩がクスッと笑ったのも分かった。

「…で、どうして彼らを私に?」

19:しょこら:2014/01/15(水) 22:15 ID:Htg

霜月すごいね!よく一日連続更新できんね!私にはそんな気力がないよ!面白い内容もよく思い浮かぶね!憧れるよ!ほんっと褒めんの下手でごめんw

20:霜月:2014/01/17(金) 17:00 ID:Mt2

>>しょこら
ありがとう!!
いやいや、本当にしょこらからの言葉は嬉しいよ!しょこらみたいな読者がいるから頑張れるの^^
いつもありがとう!これからもよろしくね♪

21:霜月:2014/01/17(金) 17:21 ID:Mt2

歌歩は思い出したように、「あぁ」と言った。

「水音いじめに慣れてないでしょ?だから一か月間は担当の子のいじめる様子を見てもらおうと思って。」

「で、今日の担当はこの2人って訳。」

結花が付け足した。
わたしは軽くうなずいた。なら、一か月間は放課後には残れってことか。
ま、特に予定何てないんだし、いっか。

「それとも、いじめなんてしたくない?」

歌歩がニコニコしながら聞いた。
私はその笑顔が妙に怖くって、黙り込んでしまった。

「どうなの?」

結花に後押しされて、まるで固まってしまったかのように私は動けなくなった。

その時

「はーい、みんな!授業始めるわよ〜」

ドアを開けて入ってきたのは、先生だった。
その瞬間、緊迫した空気がほぐれ、緊張も解けた。

「じゃ、放課後までには答えを聞かせてね!」

ニコッと笑って、歌歩は自分の席へと戻った。結花も微笑んでくれた。
けれど、その笑顔は私には逆効果で、恐ろしく感じてしまったのが本音だった。

22:しょこら:2014/01/17(金) 18:58 ID:Htg

こんな面白いのになんで皆読まないんだろ。運営さん、小説宣伝板作ればいいのにw

23:霜月:2014/01/18(土) 12:29 ID:wxw

>>しょこら
いやいや、駄作だからみんな読まないんだよ〜!まだまだ実力不足だし、みんなが読まないのも無理ないよw
それに、しょこらもあたしが誘ったから読んでくれてるんであって、知り合いでもない人の小説なんて読まないでしょ〜?
いつもコメントありがとう!

24:霜月:2014/01/18(土) 12:49 ID:wxw

___ そして今 ____

今私は教室に居る。だから私は結局あの二人を恐れて、「そんのことはない」と、答えてしまった。
本当は、いじめなんてしていいのかと、戸惑いもある。恐れもある。
ただ、私は一人になるのが怖かったからいじめをしようと思ってしまった。
私はただの臆病者なんだ。


「綺秋?」

「えっ?」

不意に名前を呼ばれ顔を上げると、内田さんの顔がすぐ近くあった。
それに驚いた私は、悲鳴を上げることもなく椅子ごと後ろに転んだ。

「はっ!?どうしたんだ?」

頭を強く打ちつけた私は、頭を押さえながら起き上った。

「大丈夫か?ほらっ」

内田さんが手を差し出してくる。私はドギマギしながら内田さんの手を取り、立ち上がった。

「ありがとう、ございます」

「あははっ、何かんでんだよ」

笑われた。頬が赤くなり、少し俯いてしまった。
気を取り直して前を向くと、水音が私を睨んでいた。

25:しょこら:2014/01/18(土) 13:58 ID:Htg

>>sonia
結構周りの人のも読むっちゃ読むよ〜!書き込みしてないだけでw結構周り学園系小説あるね〜

26:しょこら:2014/01/18(土) 13:59 ID:Htg

今回のもすごくいいねb

27:海莉:2014/01/18(土) 14:04 ID:Qpg

題名に惚れて読んでみたら...
内容にも惚れました!

すごい面白いです!

ほかとは全く違う感じの「いじめ」のストーリーで
新鮮な感じがします(*´∀`*)

コメントは控えますが、
いつも見るので、頑張ってください!

28:霜月:2014/01/19(日) 19:26 ID:i82

>>しょこら
でも、あたしの小説は誘われてなかったら見てなかったでしょw

>>海莉様
嬉しいお言葉ありがとうございます!!
題名や内容に惚れて頂いたなんて・・・!!新鮮な感じがって・・・!!
もう心から感激する言葉をありがとうございます!
見て頂けるだけでも本当にうれしいです!
ありがとうございます、頑張ります!

29:霜月:2014/01/19(日) 19:44 ID:i82

一瞬ぞっとした。臆病な私は睨まれただけでもこのありさまか・・・。
だが、心とは裏腹に言葉は自然と出てきてしまった。

「・・・。なによ、水音。何か用?」

相変わらず水音は睨んでいる。私は逃げ出そうと脳内では考えていたのに動けない。
まるで、歌歩が私に問いかけた時の感じだった。

「ふーん、もしかして嫉妬してるんだぁ・・・」

私は無意識に顔をにやりと歪ませながら言った。
水音はカッと顔を赤くして、言い返してきた。

「ばっかじゃないの!?」

私は腰まであるツインテールを揺らしながら水音のフェーブかかった長い髪を引っ張った。
そして耳元でそっと囁いた。

「あんた、誰に向かってそんな口聞いてるわけ?」

私は水音の髪をより一層強く引っ張った。

「いっ・・・」

水音が悲痛の声を上げた。私はその声に妙に興奮した。

「きゃははっ。もっとその悲痛の声を上げなさい!」

30:霜月:2014/01/19(日) 19:56 ID:i82

そう言った瞬間だった。

ガラッ

唐突にドアが開いた。私を含めて4人は一斉に振り向いた。

「アラ・・・?皆さん何をしているの?」

想定外だった。まさかの先生だ。このクラスのいじめを知らない先生だ。
ヤバい。
そう思った。ここでいじめがバレれば私のせいになり、私は必ず孤立するだろう。
本能的に体は動いていた。

「みんなで喋っていただけです。」

「じゃあ、なんで水音ちゃんの髪を引っ張っているの?」

「ヘアアレンジです!女子だからおしゃれくらいはしたいんですよ。いけませんか?」

ニコッと笑っただけで何も言わなかった。
ばれたかな。だとしたらヤバいかも。
えも、そんな心配は無用だった。先生は机の上にあるファイルを持つと、教室から出て行った。
私は安心してホッと息をついた。

31:霜月:2014/01/19(日) 20:10 ID:i82

今日はこれ以上学校に居るのは危険だと推測した相川さんに従う事にした。
それにより、私と相川さん、内田さんはたまたま途中まで帰り道が一緒だということで、3人で並んで歩いていた。
話す話題は無く、ただただ無言で歩いていた。

私は自分自身の行動が怖かったとしか考えられなかった。自分のものとは思えないような行動、口、声に怯えていた。
髪を引っ張り、罵倒を飛ばし、挙句の果てには先生まで騙した。・・・そして妙に興奮していた。

私はどこかおかしくなってしまったのだろうか?
この教室に来てから自分が変になったことがよくわかる。そして自分自身が知らなかった自分を発見した。

孤独・孤立を恐れ、必死で笑顔を振りまいていた私。
臆病な私。
いじめに興奮する私。
簡単に人を騙せる私。

何処まで私が居るのだろうか。もうわけがわからない。私は多重人格なんかじゃない。ただの女子中学生。一般人。凡人。常識人。

様々な感情が脳内を選挙する。これは本当に自分の脳なのかと、疑ってしまうほどだった。
苦しい。
もうわからない。

・・・誰か助けて。

32:霜月:2014/01/21(火) 16:50 ID:WrY

気が付いた時には、私は家の前に立っていた。もちろん周りには誰も居なかった。

「いつの間に・・・。」

私の思考は疲れ切っていた。それゆえ、考える気も起らなかった。
私は鍵を開き、家の中へと入っていった。廊下は静まり返り、人の気配すらなかった。

私の母は、私が幼い時に亡くなっており、父は理事長と言うこともあり、夜中に返ってくることが少なくなかった。
徐々に父との会話は少なくなり、最近では話すことが無かった。

私は孤独なんだ。

ダメダメ、明日も水音をいじめる方法を考えなくっちゃ。
歌歩と結花はいつもどうやっていじめてるのかな。聞いてみたいな。

「もー疲れた。」

私はゆっくりと着替え、自分の部屋へ行った。部屋に入るとともに、私はベッドに沈み込んだ。

33:しょこら:2014/01/22(水) 22:04 ID:Htg

わぁぁ!!二人目の読者だ!なんか私も嬉しいw霜月おめでとう!!

34:バニカ:2014/01/23(木) 18:48 ID:5EQ

今日初めて見たけど…
しもっち、上手やん! びっくりした(笑)
そういえば小説書いてるって言ってたね!

35:バニカ:2014/01/25(土) 11:37 ID:qUc

上げときます

36:霜月:2014/01/25(土) 13:13 ID:TGc

>>しょこら
ありがとう!私も二人目の読者者様が来て下さるとは思ってなかったw

>>バニカ
ありがとう!なんかリア友に見てもらうと恥ずかしいわーw!
バニカで3人目の読者様wめっちゃ嬉しい♪
上げてくれてありがとうね!

37:霜月:2014/01/31(金) 16:41 ID:M/6

次の日、学校へ行くと、女子二人に声を掛けられた。

「ねぇ、2年B組に転校してきた綺秋さんだよね」

「えっ、あの・・・」

人見知りの私はこんなに急な会話なんて慣れてないので、うまく舌が回らない。
あたふたしていると、もう一人の女子がにこっとしてこういった。

「ごめんね〜!でも、転校生っていうから一度喋ってみたかったんだ!」

「そ、そうでしたか・・・」

ごめんなさい、優しい彼女同様に優しく返せませんでした。お許しください
なんて心の中で謝罪を述べていると、唐突に話しかけてきた。

「B組っていいクラスだよね!」

「・・・え?」

「えって、そうでしょ?B組のみんな性格だっていいし、容姿だっていい人多いじゃん?」

「そうそう。それに男子とか特にかっこいい人そろってるよね!C組なんかブサメンばっかじゃん!」

「綺秋さん、うらやましい!」

二人の会話についていけない。B組がいいクラスだなんて、わかりきったこと。でも、どうしても認められない。
いじめがあるクラスだから?自分がわからなくなったクラスだから?きっとこんな事じゃない。

・・・偽りの笑顔が多すぎるクラスだからだ。

38:& ◆f8Qs:2014/02/06(木) 16:53 ID:w3k

初めまして、野薔薇です。
頑張ってください☆

39:霜月:2014/02/06(木) 17:29 ID:jho

>>野薔薇様
ほ、本当に見ていただけるとは・・・!!感謝の気持ちでいっぱいです!!
読者様4人目、本当にありがとうございます!
駄作ですが、頑張ります!

40:霜月:2014/02/12(水) 16:17 ID:fXU

「綺秋さん?どうかした?」

「・・・あっ、すみません。私急ぐので・・・」

変な考えをしたくなかった私は早めに会話を切り上げることにした。
「ごめんね」と言って彼女たちは行ってしまった。

教室に入ると、歌歩と結花が私の方へ歩み寄ってきた。

「おはよう、実夜梨!」

「おはよう。」

「お、おはよう」

なんか挨拶がぎこちない気がした。でも、今ここで変に動揺したらもっと変に思われる。それだけは避けたかった。

「歌歩、お願いがあるんだ。」

「どうしたの?」って聞くように、歌歩はにこにこしながら首をかしげた。今聞いても大丈夫かな。

「あの、水音をいつもどうやっていじめてるの?私はじめてだから何もわかんなくって・・・」

歌歩と結花が目を見開くのがわかった。そんなに変な事言ったかな。
すると、背後から声がした。

「よく言うぜ。昨日あれだけの事をしておいて。」

驚いて振り返ると、内田さんと相川さんがいた。いつの間に・・・!

「あっ、それは、その、言っちゃダメです!」

慌てていると、なぜかわからないが、滑って後ろに派手に転んだ。
その様子を歌歩は笑い、結花は?となっており、内田さんは呆れ、相川さんは冷たい目で私を見ていた。

「いったたたたた・・・」

頭を打った。内田さんと相川さんの前では2回目だ。恥ずかしいにもほどがある。

「え、えへ、ごめんなさい・・・」

笑ってごまかしておいた。ああ、もう最悪だぁ・・・。

41:しょこら:2014/02/12(水) 22:38 ID:.L6

最近こっち来てなかった!!ゴメン!!やっぱり面白いね!ずっと読んでなかったからちょっと内容忘れちゃたので最初っから読んだらめっちゃ面白かったw溜めて読むのっていいね!(`・ω・´)

42:霜月:2014/02/15(土) 17:26 ID:h4U

>>しょこら
いつもありがとー>∀<めっちゃ嬉しいよ!!面白いって言葉だけが支えだよ♪
これからも頑張るのでよろしくお願いします(`・ω・´)ゞ

43:霜月:2014/02/18(火) 17:20 ID:f5s

歌歩がすごく笑ってる。爆笑レベルだよ。

「ほら、実夜梨。早く立って」

結花に言われ、慌てて立とうとしたらグキッと嫌な音が足から鳴った。
一瞬何の音か分からなかったが、すぐに足に痛みが走ると何の音か分かった。

「いった〜・・・」

足をひねった。まじで痛い。これは保健室行きだね。うん。

「大丈夫か?」

「保健室行きます。」

即答すると、頑張って立ち上がろうとした。うぅ・・・、なんか今日ツイてなさすぎじゃん・・・

「内田。」

歌歩が内田さんに呼びかけた。

「えぇ〜、マジかよ。初めてなんだぜ?」

「初めてが実夜梨って最高じゃん。めっちゃ可愛いよ、実夜梨。」

「そりゃあその辺の女子よりは・・・」

と、そこまで言ったところで内田さんは顔を赤くして八ッとした。
無言で私に近ずくと、私は宙に浮いた。

「行くぞ」

「はっ?えっ?ちょ、ちょっと内田さん!!」

私は内田さんにお姫様抱っこされる形で保健室へと向かった。

44:霜月:2014/02/19(水) 17:11 ID:lYI

「捻挫ね。しばらく安静にしてて」

「はい・・・」

包帯をぐるぐる巻かれている自分の足をさすりながら答えた。すると横に居た内田さんが口を開いた。

「よかったなぁ、捻挫ですんで」

「捻挫ですよ!?ね・ん・ざ!くじいたどころじゃないんですよ!」

「綺秋さん、お静かに。」

私はシュンと縮こまり、「すみません」と言った。

「とりあえず教室帰る?それともベッドに寝てる?」

「あっ、帰ります。はい。」

「じゃあ絶対無理しちゃだめよ。あとは体育もダメ。それにー・・・」

保険の先生の長い長い教室に帰る条件を聞き、なんか頭が痛くなってきた。

「あー、あのっ。わかりました。やっぱり保健室で2時間目まで寝させて頂きます。頭も痛くなってきました。」

「あらそう。じゃあ、どうぞ」

「内田さん、ありがとうございました。」

「いーっていっーて。じゃ、またな」

そういって保健室を出て行った。私はベッドに横たわった。

「綺秋さん、私は職員室に戻るわね。」

「わかりました。ありがとうございました」

ドアが開く音と閉まる音が聞こえると、辺りは静かになり、グラウンドからの「1、2、3、4、」と生徒の掛け声が聞こえる。

もう最悪じゃん。水音をいじめることもできなければ、皆に迷惑までかけた。
私って厄介者として見られてるのかな。水音いじめをやめてターゲットが私になっちゃったりして。
まぁ、仕方ないや・・・。

私は意識がだんだんと遠くなっていく。瞼が重い。チャイムが鳴った音と同時に眠りについた。

45:霜月:2014/02/24(月) 17:37 ID:TtI

〜歌歩side〜

「実夜梨って結構ドジなのね。」

内田が実夜梨を保健室に連れて行ったのを見届けると結花がポソリと呟いた。
舞彦はサッサと自分の席に座っていた。

「確かにね〜」

私は結花の呟きをしっかり聞いていた。
もしかしたら結花は実夜梨の事が嫌いなのかもって思う。

「勘違いしないでね。私は実夜梨のことを嫌ってなんかいないわ。」

結花はまるで私の心を丸々読んだかのように言った。
驚いた反面ホッとした。
私は実夜梨の事が好きだった。
初めて会ったときから可愛いなって思ってた。どこかドジでオドオドしていて守りたいな、とも思った。
中身を知れば知るほどもっと好きになった。こんな感情は初めてだった。

「歌歩、あんたもしかしてソッチ系だったの?」

結花が頬をひきつらせながら言って来た。また心を読まれたのかな。
私は確かにそうかもしれないなって思った。男子でこんな感情にはならない。
私は答えを出せなかった。迷っていた。

「フフッ、どうだろうね」

だから私は結花には何も言わず、悪戯っぽく笑ってやった。

46:霜月:2014/02/26(水) 15:41 ID:7Hw

〜結花side〜
「実夜梨って結構ドジなのね。」

私はうっかり呟いてた。まぁ、別に間違ったことは言ってないし良いと思うけど。

「確かにね〜」

小さく呟いたはずなのに歌歩は聞き逃さなかったようだ。
歌歩の声は明るい。口も笑っている。だが、目は笑っていなかった。
私は溜息を飲み込んで告げた。

「勘違いしないでね。私は実夜梨のことを嫌ってなんかいないわ。」

歌歩は一瞬驚いたような表情をして次に安心したような表情を浮かべた。
なんとなくなんだけど、歌歩はもしかしたら実夜梨の事が好きなのかもしれない。
歌歩は実夜梨から目を離すことはあまりなかった。
話す時も頬を染めていたような気がするのは気のせいなのか。
男か、お前は!、なんて最近思うようになった。
・・・まさか、ね。
でも私は聞かずにはいられなかった。

「歌歩、あんたもしかしてソッチ系だったの?」

なんとか笑顔を作った。多分、笑えてると思う。
歌歩は明らかに迷っていた。
しばらくの沈黙のあと、歌歩は悪戯っぽく笑いながらこういった。

「フフッ、どうだろうね」

多分いや、明らかにソッチ系だよ。自覚していいのよ、歌歩。

そう言いたかったが、その言葉は飲み込み、ただ私は微笑んだ。

47:愛凛羽:2014/02/26(水) 16:07 ID:.3E

上手いですね!
私なんて、足元にも及ばないっ…
て、読みながら考えていました。
おもしろいです!

48:霜月:2014/02/26(水) 16:15 ID:7Hw

〜水音side〜
私は独り、本を読んでいた。
今は先生がいないから皆私を空気のように扱う。
タイミングが良い。ほら、今日もきた。
何がきたのかと言うと、メール。しかも空メール。いつもこうやっていじめてくる。
だいたいの場合は空メールだが、『死ね』『消えろ』『ウザい』だとか書いてある時もある。
もう、慣れてきたのが現実。

私は時期を待つ。・・・何の時期かって?
・・・復讐の時期にきまってるじゃない。

私は誰にも見られぬようにフフフッと笑った。

49:霜月:2014/02/26(水) 16:22 ID:7Hw

>>愛凛羽様
ありがとうございます!
私にはもったいないお言葉ばかり・・・!とても感激です!!
本当にありがとうございます!

50:愛凛羽:2014/02/26(水) 16:42 ID:.3E

いえいえ♪
私なんかホントに駄作の小説書いてて…
こんな上手い小説みた事なくて…
ついつい調子に乗りました💦
すみません💦

51:霜月:2014/02/26(水) 16:48 ID:7Hw

私が目を覚まして保険の先生が職員室に戻って数分後、昨日メアドを交換したばかりの歌歩からメールが届いた。

『やっほ〜!今授業中だけど実夜が心配でメールしちゃった☆足は大丈夫??(´・ω・`)』

私は苦笑した。
授業中だからってすごいな。よく先生にばれないでメール打てるな〜・・・
とりあえず返信しておこっかな。

「『ありがと♪安静にしておけば大丈夫って言われたからヘーキだよ!』。・・・送信っと。」

まぁ、返信は来ないだろう。授業中だからね。あ〜、暇だな。ねよっかな。
とかなんとか考えて十数秒。
  ピロリーン♪
メールの着信音。まさか。

『ホントにぃ?でもお大事に(・ω・)』

歌歩!?どんだけ早打ちしてるんだ・・・。
正直呆れる。授業中+早打ち、とかギャルかっ!なんて思っちゃったりする。
返信はやめておいた。一生終わらない気がするし。
ふぁ〜・・・、眠くなってきたな。

私はスマホをポケットにしまうと、2度寝した。

52:霜月:2014/02/26(水) 16:50 ID:7Hw

>>愛凛羽様
いえ、本当に嬉しいお言葉かけていただいて心の励みです!
これからもガンバります!ありがとうございました!

53:霜月:2014/03/01(土) 15:26 ID:h4U

私もう一度目覚めたのは起こされたからだった。

「えぇ!?もうお昼なんですか!?」

「そうよ。早くお弁当食べてらっしゃい。」

「ありがとうございました」

頭を下げて、先生の長い条件を聞かない内にさっさと保健室を出た。


教室に戻ると、歌歩と結花がお弁当を食べていた。私はニコッと微笑みかけておいた。

「実夜梨〜!!一緒にお弁当食べようよ!」

歌歩に手招きされて私は歌歩と結花の座っているところへ机を移動させた。

「よく寝てたね〜」

「うん、まぁ仕方ないよ」

照れ臭かったが、いっそのことネタに変えちゃえ、と言う思いが強かった。

「結花、そのお弁当可愛いね」

「そうかしら?適当に詰めてきたんだけど」

「ええー、これで適当なの!?そんなこと言われちゃ私のお弁当糞以下だよ」

「実夜梨。それはないわよ」

「そんなことないって!!」

歌歩が耳打ちしてきた。
なんだろう、と思って歌歩に体を寄せた。

「水音のお弁当なんて洒落っ気もないから」

水音を見ると、お弁当を隠して食べていた。

54:花恋:2014/03/02(日) 12:06 ID:vJM

花恋です。
いきなりすいません
この小説とーても面白いです
頑張ってください
実夜梨がこれからどうなるのか
楽しみです。
更新待ってます。
長文すいません

55:霜月:2014/03/03(月) 16:36 ID:WfE

>>花恋様
ありがとうございます!!
面白いだなんて、すっごく嬉しいお言葉ですっ!
バンバン更新出来る様に頑張ります!

56:霜月:2014/03/03(月) 17:23 ID:WfE

「なんで?」

「さぁ、知ーらない!見てきたら?」

歌歩の言葉通りに水音のお弁当を見に行こうと席を立った、否、立とうとした。

「いっ・・・!」

勢いをつけて立ったため、捻挫部分にズキンッという痛みが走った。
なんだとぉ!?このタイミングでかよっ!
とかなんとか思ってるのもつかの間、机に脚が絡まって転びそうになる。
ああ、もうこのドジさはなんとかならないものかね。
ビタァン!という鈍い音がして、教室中の視線が集まる。正直見ないでほしかった。

「ちょっ、実夜!?なんがあってどうなったらこうなったの!?」

「バカ、捻挫だよ!大丈夫?実夜梨ちゃん」

「今日2回目じゃね?」

「それ、禁句な。」

「怪我ない?・・・ってもうあるか」

「とりあえず立ったらどうかな?」

私は皆に囲まれ、みるみるうちに頬が赤く染まってゆく。穴があったら入りたい。もう死んでも構わないよ、うん。
ふと水音と目があった。水音はバカにしたように鼻で笑った。苛立ちがして、水音をキッと睨んだ。
すると、今までずっと黙っていた結花の唇が動いた。

「水音。あなたなに人を馬鹿にしてるわけ?転ぶなんて誰にもあることでしょ?」

「え?なんのことかな?」

「しらばっくれてんじゃないわよ。私、この目でちゃんとみたんだからね。」

「私も見たよ!鼻で笑ったよね?」

歌歩も参戦する。すると中心的人物のふたりだからなのか、皆信じ始めた。

「なに?水音、実夜梨のことバカにしたの?」

「うっわ〜・・・、ないわお前」

「じゃあ水音は転んだことないのかよって話だよね。」

「俺、前水音が転んでるとこ見たことあるぜ?」

「なにそれ、バカにできないじゃん」

皆して口々に水音を見て、悪口を言っていく。そして、誰か一人がこう告げた。

「ねぇ・・・。少し早いけどやっちゃおうか?」

57:霜月:2014/03/03(月) 17:45 ID:WfE

やるって、なにを?なんておかしな質問はしない。しなくてもわかる。

「いいかもね、それ」

「うん、やっちゃおうやっちゃおう。」

「いいのかしら?私を苛めてた時に先生来たら?」

水音が反論する。あらあら、在り来たりな質問ですことで。
でもね、水音。それはおかしいんだよ。

「バーカ、今日午後から先生いねーよ。補習だろーが。」

男子生徒がそう告げると水音は顔を歪めた。唇をかみ、悔しそうな表情をしている。
まぁ、最初っから逃げ道なんてないでしょうに。

「いつまで床に寝そべってるの?」

結花に言われて気が付いた。私、まだ立ち上がってなかった。
「アハハッ」と笑って誤魔化したが、時すでに遅し。歌歩、笑ってるよ。隠しきれてないよ。

結花の力を借りて立ち上がると、水音の甲高い叫び声が聞こえた。

「うるっさいなぁ・・・」

歌歩が顔をしかめた。さっきまでの笑顔が嘘みたいだ。

「ほかのクラスにばれない?」

私が心配したのはそこ。
いくらなんでもお昼だから他のクラスに聞こえてもおかしくはないのだろうか、と。
だがものの見事に心配は打ち砕かれた。

「大丈夫だよ〜。秘密なんだけど、この学年のガラス特別に防音性になっててね〜」

「あっ、そうなの〜・・・」

笑っておいたが、心の中ではものすごく感心してる。あ、もちろんお父様にだよ?
いじめのためならそこまでするかってね。ある意味ですごいよ。

「水音は私たちから逃げられないから」

歌歩がそう呟いた。呟いたような気がした。
でも水音の悲鳴にかき消され、正確には分からなかった。

58:霜月:2014/03/03(月) 18:10 ID:WfE

「ねぇ、今何か言った?」

「ううん、なんでもないよ?」

なに、それ。
私は何とも言えない気持ちになった。表現しがたいかな。
なんていうか、こう、ムカついたような、さみしいような、そんなような感情に襲われた。

「ねぇ、私に言えないことなの?だめなの?ねぇ」

多分私はしつこいんだろう、と思った。いや、もう本当に。
でも私の口は止まらなかった。止まろうとしなかった。
歌歩が口を開く前に次の言葉を投げかけた。

「なんかそれヤだよ。私だけ知っちゃいけないことなの?」

「違うの、そうじゃないの。」

「じゃあなんで教えてくれないの?誤魔化すの?」

「それは・・・」

「はら、言えないでしょ?」

歌歩は顔を俯かせて黙り込んだ。結花は何も言わずに私を見つめている。

「たしかに私は途中から来たよ。なのに教えろだなんてあつかましいにもほどがあるって自分でも分かってる。
 だからって私はハブかれるの?そうなの?」

「だから違うって!」

歌歩が急に声を荒げた。
いつもは気弱で多分今だったらびくついてるだろう。でも、今はびくびくしてるなんてこと出来るはずなかった。

「声を荒げるってことは図星だったってわけ?」

今、クラスの目線は水音に行ってる。騒がしくもある。
ゆえに私たちの会話は聞こえていないだろう。そう願いたい。
私は聞こえてるか聞こえていないかも分からない声で二人に微笑みかけた。

「もういいよ、ありがとう」

そういって静かにクラスを出た。
背後で歌歩が涙を流し始めてとも気づかずに。

59:霜月:2014/03/04(火) 16:57 ID:4G.

「ハァ・・・」

私は屋上で盛大な溜息をついていた。
なんであんなこと言っちゃったんだろうか。それと、あとあの表現しがたい感情はいったい何者なのだろうか。
ああもうやだやだ。なんでこんなに今更後悔してんだろ。馬鹿みたいじゃない?

私は足を保健室へと向けた。
午後の自習を受ける気にもなれず、ただただ体が重たかった。眠りたかった。この世界の情報をシャットダウンしたかった。

先生には「精神疲労と足の痛みなので放課後までベッドを貸して下さい。」と言っておいた。
ありがたいことに、先生は何も聞かず、気前よく貸してくれた。

「じゃあ先生は職員室に戻ってるわね」

先生は私の返事を聞かず、出て行った。
私、何かしたっけ?と思ったが気にしないことにした。

60:なな ◆570g:2014/03/05(水) 22:09 ID:Pgg

霜月さんの小説、グッとくる!!(・ω・b
面白いね** 応援してます!
よかったら、「友達物語※実話です」と、「ななの小説」ってスレも見てくれない(><
駄作だけどww

61:霜月:2014/03/06(木) 16:24 ID:1CU

>>なな様
ありがとうございます!
とっても嬉しいお言葉感謝です!
わかりました、見てみますね♪とっても楽しみです!

62:霜月:2014/03/06(木) 16:57 ID:1CU

ベージュのカーテンで周りがつつまれている。寝るには最適の場所だ。
まったく眠れなかった。むしろ目がパッチリ覚めてて何のためにベッドに入っているのかわからないくらい。
保健室のドアが開く音がした。

「・・・実夜梨」

わたしの名前を呼ぶ声がする。もちろん声の主はわかっている。間違えるはずもない。
出来れば返事はしたくなかった。歌歩に言う事なんてない。

「ねぇ、寝てないんでしょ。なら話を聞いてよ。」

「話なら明日でいいから」

「嫌だよ。それじゃ実夜梨と喧嘩別れになるでしょ。私はそれが嫌で来たんじゃん」

なにそれ。さっきあんなに嘘ついておいてよく言うよね。
と、口に出したかった。でも、歌歩の気持ちを無駄にしたくなかったし、裏切りたくないと思っている自分がどこかにいた。

「実夜梨にはちょっとだけ嘘ついてた。」

歌歩は切なそうな声で言った。・・・泣いた?

「いつかは言うつもりだったよ。でも今言っちゃうね」

歌歩は一呼吸置いた。
そんなに覚悟のいる事なのだろうか。私にはよくわからなかった。

「水音の授業料、教材料、その他の集金は実夜梨の父親が払っていたの。」

・・・え?払っていたってことは父が立て替えていたってこと?私たちの家系のお金の中から?

「実は水音は実夜梨の双子の妹なんだよ。だから実夜梨まで来たときは本当にどうしょうかと思ったんだよ」

先程の衝撃の事実に重なり、今度はもっと衝撃的で重要な情報が歌歩から発せられた。
双子って、私一人っ子だよね?そんな事お父様からもお母様からも聞いたことなかった。

「でね、水音はある事情によって別の親に引き取られて、実夜梨は綺秋家の中で裕福に暮らしてきたの。」

言葉が出なかった。
表情も出なかった。
感情も消えていた。
私の頭の中真っ白なのか真っ黒なのか分からなかった。

「でも水音はこのことを知ってるよ。」

「・・・嘘だ」

私は無意識のうちに呟いた。ロボットのような無機質かつ消え入るような声だった。

「真実だよ。・・・今は気持ちの整理が済んでいないよね。この続きはまた明日・・。じゃあね」

歌歩が出ていく時には、私は糸が切れた操り人形のようにうなだれていたのだった。

63:レイラ:2014/03/07(金) 09:51 ID:Bpo

おもしろいです!
私もかいていますけど…
早く続きを読みたいです!!

64:霜月:2014/03/07(金) 16:48 ID:seA

>>レイラ様
嬉しいお言葉ありがとうございます!
どんどん更新出来る様に頑張ります!
レイラ様の小説を見かけたらまた読ませていただきますね♪楽しみです!

65:霜月:2014/03/07(金) 17:08 ID:seA

私はあれからどうやって帰ったのか全くと言っていいほど覚えていなかった。
気が付いたらベッドで涙を流していた。

「うっ・・・くぅっ・・・」

声を押し殺して泣いた。今大声で泣くようなことをしたら精神崩壊がありうる。
一気に頭に情報を詰め込み過ぎだよ。少しずつ少しずつ真実を知っていきたかったんだよ。
歌歩には悪いことしちゃったな・・・。
私の事を思って言わないようにしようと思ってくれていたのに、私がしつこかったから。強引だったから言わないといけないようになったんだよね。
明日謝らなくっちゃ。許してもらえるまで何度でも。

「ゴホッゴホッ」

泣きすぎてむせた。
本当にヤバいかも。今泣き続けないと今すぐにでも大暴れしちゃう。
でもそろそろお母様が帰ってくる時間だよね。いい加減泣き止まないと。



あれから何時間が過ぎたんだろう。私は眠りへと誘い込まれていた。
辺りはとても静かで、時計の針が着々と進んでゆく。清々しい鳥の鳴き声が聞こえる。

「・・・ハァ」

泣き終えたは私は眠りについたからか、精神崩壊の心配は無く冷静にため息をついた。
・・・私は誰を信じればいいの?
だってそうじゃん。お父様やお母様は私に何も言わず嘘までついていた。
歌歩や結花は出会ったばかりで何も知らない。
私の周りには誰も居ない。
自分自身も自分を見失い始めてる。

一体どこに私の味方が居るの?

66:霜月:2014/03/07(金) 17:26 ID:seA

[味方なんていないいない。何期待してんだ、バーカ]

[そんなことない!あなたがまだ自覚して無いだけよ]

[お前に味方がいるくらいなら世界は狂ってるな]

[信じて、私はあなたを信じてr・・・]

あーーーもーーーうるさいっ!!!
なんなの、この脳内の意味不明のバトルはっ!いい加減鬱陶しいわーーーー!!!

なんて考えてるほど私の気持ちに余裕はないことに今更ながら思い出す。意味不明なのは私じゃん・・・

「実夜梨ー!ごはんよ」

下からお母様の声がする。

「うっ、うん今いくー」

信じられないとわかって初めての会話がご飯かよ。なんかもっと重要な話が良かったー。
・・・なんてね。もう話したくないのが正直な気持ちだった。

でもしっかりお父様とお母様に話をつけなくっちゃ。

ホントにそれでいいの?知らなくてもいい真実はあるよ

知ってもいいじゃん

ショックを受けのは自分だよ

・・・真実なんてどれも残酷だよ そんなのわかりきったことじゃん


私は部屋を出た。

67:霜月:2014/03/07(金) 18:02 ID:seA

「今日は実夜梨の好きなカルボナーラよ」

お母様はニコッと微笑んで私が座れるよう私の席を引いた。
「ありがとう」と言うと、いつものように座った。そう、いつものように。

「実夜梨、学校はどうだ」

お父様が口を開いた。いつものように私は丁寧に言った。

「おかげ様でもう慣れてきております。」

カルボナーラに舌鼓を打っておきたかったが、今はそんなどころではない。
私の中には得体の知れない緊張感が襲ってきていた。

「・・・お父様」

「なんだ」

「どうして私にはなにも教えず水音には教えていたのですか」

お父様の方がピクリと反応した。ビンゴだ。
お父様はやはりこの話を避けているようだ。

「なんのことだ」

「私は水音の姉なんですよね。血が繋がってるのですよね」

「・・・どこの作り話だ。」

「いえ、誤魔化さらなくても結構です。私、お聞きしましたので」

「親を信じないのか」

・・・信じる、かぁ。
その言葉は嫌いだな。私がその言葉でどれだけ惑わされてきたのかお父様は知ってるくせに。
そう、ずぅっと昔から。

「申し訳ございません。私は今誰も信じておりません。」

「なに?」

「ご友人、自分、親。すべて信じておりません。」

そういった瞬間、頬に痛みが走った。お母様の叫び声。カシャンとフォークの落ちる音。様々な音が重なった。
私は椅子から落ち、頬を押さえた。
・・・殴られた。
目の前にはお父様がものすごい鬼のような顔で私を睨み据えていた。

「ハァ・・・、ハァ・・・」

お父様は肩を上下に揺らしていた。

「お父様っ・・・!」

私だって負けていない。涙にぬれた瞳でお父様を睨みつけた。

「なんだ、その眼はぁっ!!!!」

ほぼ叫び声だった。耳に劈くような声だ。・・・耳障りにもほどがある。

「もうっ、いいです。わたしもうこの家にはいられません。」

お母様が泣き始めた。お父様は拳を壁に叩きつけた。
さすがいい家だ。お父様の殴りでさえも壊れることもなく、ヒビすらも入らなかった。

「こんな偽りが多い家なんて私は大っ嫌いです!」

私は自室に戻り、ありったけの荷物をかばんに詰め込み、荒々しく家を出て行った。

行くあてなんて無いまま。

どこまで行くのかも決まっていなかった。

涙を流しても走るのをやめなかった。


・・・どこか、開放感があった。

68:霜月:2014/03/07(金) 18:22 ID:seA

走り続けて、かれこれ5分。マラソン並みだよ、この距離は。
体力も限界でそこらへんにあった公園で一休みすることにした。
これからどうしよう。何も考えずに出てきたし、本当にヤバくない?

「あっれー?もしかして実夜?」

はいそうです、実夜ですよ。
ちょいと黙っててくだされ。私は今考え中でしてね、はい。

「やっぱ実夜じゃーん!何してるの?」

うるさいってば。
歌歩じゃ無かったら許せなかったよ?ねぇ、かー・・・

「歌歩!?」

改めて顔を上げると、やっぱり歌歩がいた。
歌歩のみならず、結花、相川さん、内田さんまでもがいた。

「今更ー?でもこんな時間に何してるの?もう7時だよ?」

「家出してきたんだけど。」

「いっ、家出!?なんでまた家出なんてしたの?」

「深い事情があるんですー。歌歩たちこそなにしてるの?」

「私たちは相川の家でお泊まり会するの。」

「へ〜そうなんだ。ねえ、この辺にホテルって無いかな。」

「なんで?」

「家出したって言ったじゃん。行くあてが無いからホテルにとりあえず行こうかなーって」

てかなんで3人のほうに寄ってってんの。それほど悩むこと?
おい、歌歩よ。何悩んでるのだ。スマホで調べればいいでしょうが。
・・スマホ?
そうだ!スマホがあるじゃん!

「歌歩!」

「実夜!」

「「え?」」

同時だった。
私が口を開くより先に歌歩が口を開いた。

「よし、相川の家行くよ!」

69:霜月:2014/03/08(土) 08:56 ID:TNw

どうしてこんなことになったのだろうか。私たしか断ったよね?
なのになんで相川さんのお宅に上がらせてもらっているのだろう。

「なんで私までお泊り会に参加してるんですか・・・?」

「行くとこ無いんでしょ。おとなしく翔雅の家に泊めてもらいなさい。」

「そうそう!相川の家は広いし!」

「いや、わかってるよ広い事なんて!実際に家にあがらせてもらってるんだしね!?」

今相川さんと内田さんはお風呂に入っている。
歌歩と結花と私は相川さんのお部屋でガールズトーク(?)をしている。

「しっかしなんでまた家出なんかしてきたわけ?」

やっぱりそれ聞きますよねぇ、はい。なんとなくわかってましたよ。
まぁ、歌歩と結花なら言っても害はないけど・・・。

「お父様に真実を問い詰めたら怒られた。それで殴られて家出してきた。」

「なっ、殴られたの!?」

「うん、まぁ。」

「大丈夫!?病院行く!?」

「歌歩、うるさいわよ。大袈裟。」

結花ナイスツッコミ!
さてと、歌歩にあの話の続きを聞こうかな。今なら聞ける気がするし。

70:霜月:2014/03/08(土) 10:59 ID:TNw

「歌歩、あの話の続きを教えてくれない?」

私が放った一言で空気が一変した。和やかな空気から緊張感の張りつめた空気になった。
あ、なんかここじゃ言っちゃまずかったかな。

「・・・実夜が聞きたいなら言うよ。でもちゃんと聞ける?」

「もちろんだよ。聞けないんだったらわざわざ空気を変えてまで言わないよ。」

「そっか、じゃあ言うね。」

いよいよだ。これですべての真実が分かる。これで私もすっきりできる。
さぁ、試合開始。


「あなたの父親は浮気をしていたの。それで二人の愛人がいたの。a子とb子とするね。」

浮気かぁ。大人ならではの悩みだよね。

「もうa子の方が実夜梨と水音を産んだの。でもb子はa子の子じゃないと喚き散らしたの。」

「ちょっと待って!本当はa子の子なのにb子は違うって言ったってことで良いの?」

「そう。それで水音はb子に引き取られていった。これが一番の解決法だったみたいなの。そして実夜梨は実の親、a子のもとで暮らしてきた。」

頭の中グッチャグッチャ。整理したい。まぁ、理解できてるし良いか。

「それで実夜梨と水音は疎遠になってしまった。だから今まで言われなかったんじゃないかな。」

はぁ、とため息をついた。
どうあがいたって私は水音の姉なんだ。最低で最悪な妹なんだ。

「大丈夫?」

結花が私を見つめてくる。私は首を縦に振り、ニコッと微笑んだ。

「ありがとう。真実を知れて嬉しかったよ」

歌歩と結花はほっとしたように微笑み返してくれた。

71:霜月:2014/03/08(土) 11:17 ID:TNw

「あ〜、疲れた。」

歌歩の声でさっきの緊張感が無くなった瞬間、試合終了のベルが脳内に響き渡った。
と、同時に部屋の開く音が聞こえた。

「何の話してたんだ〜!?」

「相川うるさい!」

歌歩が瞬時に反した。すごい瞬発力だなぁと感心してしまっている自分がいた。

「風呂行くか?」

「行こっか、結、実夜」

「そうね。」

「私は良いよ。てゆーか家で入ってきたし。」

「家出の準備万端だったんだ〜!じゃ、行くよ!結」

「わかってるから騒がないの。」

はいしゃいでる歌歩と冷静に歌歩の対処をしている結花を相川さん、内田さんと見送った。
なんだ、さっきの緊張感は。別人?と疑いたくなった。

「にしてもなんで家出してきたんだ?」

あ、またその質問ですか。まぁ、二人には言ってないし。

「殴られたんで怒って出てきちゃいました」

私はにこっと微笑んで言った。
相川さんはポカンとしていた。内田さんは顔をしかめていた。
私、なんかおかしいこと言ったっけ?

「殴られたって・・・大丈夫なのか?」

「ありがとうございます、内田さん。私はこの通り元気でございます。」

しまった。いつもお父様に喋るみたいに言ってしまった。
まぁ・・・、いいか。別に困ることでもないしね。

「すごい喋り方だな〜」

「お気になさらず。私の癖でございまして」

「大変だなぁ。」

「いえ、別に癖なので大変だとかそういうのはございませんよ」

私は正直この喋り方、めんどくさかった。もうやめようかな。

「あーもうやっぱやめます。めんどくさい」

「本音でたな」

「もういいじゃないですか!私だって人間なんですよっ!?」

そうキレ気味に言うと、相川さんと内田さんに笑われた。なんで?
まぁ、笑ってくれてるなら何でもいいや。

72:霜月:2014/03/08(土) 11:43 ID:TNw

歌歩と結花がお風呂から上がってきて、夕食も終わり、(ってゆうか食べてきた)恒例の怪談話と行くらしい。

「実夜は怖い話苦手?」

「そりゃあもう驚くほど。いい?私は金縛りにあっただけで3日間夜眠れなかったんだから。」

「へぇ、綺秋って金縛りにあったことあんだ!どんな感じだった!?」

「気になります?相川さん。」

「気になる!ってか敬語止めね?」

「・・・了解」

私は短く答え、明かりを消した。


「私が小6の頃だったんだけど、生暖かい風で目が覚めたわけ。それで寝返り打とうと思って体を動かそうと思ったの。」

ただ今の時刻午前1時30分。部屋は暗く、声だけしかわからない状態だった。
まぁ、怪談話なんだしこれくらい普通かな。

「案の定動かなかったわけよ。どうしようどうしようって考えてるうちに足音が聞こえてきたの。ヒールみたいな」

「キャアアアアアアアア!!!」

「歌歩早いって!!」

結花が歌歩を叩いた。なんでどこにいるか分かるんだろう。猫目か。

「それで、どんどん足音が近づいてくるの。とうとう耳元まで来た瞬間、目だけが開いて、開けたら血まみれの女の人が私に馬乗りになったの!!」

「イィィィヤアァァァァァァ!!」

73:霜月:2014/03/09(日) 09:13 ID:leU

「歌歩うるさいって!」

私がそういうと、歌歩はなぜか反論してきた。

「だって実夜がそんな怖い話するからいけないんじゃん!」

「おかしいでしょ。怪談話しよう!って言ったのは歌歩、あんたでしよ。」

さすが結花!頼りになるねぇ。
相川さんは笑っていて、内田さん寝てる・・・かも。

「内田さん寝てる?」

「爆睡ー。」

「それに比べて相川さんは元気だね〜」

「なんでさん付け?タメで良いって言ったじゃん」

「いやいや、タメじゃん。ねぇ、歌歩、結花。」

私が二人に賛同を求めたら、歌歩は意地悪そうににやりと口角を上げた。
結花は知らないわよ、と視線だけで言っていた。
・・・なんなんだよ、この二人は。

「まぁ、さん付けなしでいいしな。」

相川、上手い事まとめたね。うん、最善策だったよ。

「じゃあ、歌歩もあんな感じだしもう寝ようか。」

「了解。」

「そうね。」

「なんかごめんね・・・」

謝られてもねぇ。なんかあたしたちが悪者みたいじゃん?違うけど。
電気はもう消えてるし、後は寝るだけだね。

「おやすみ〜」

「おやすみ」

「おやすみ!」

「・・・おやすみなさい」

私はそういった2分後に眠りの中へと旅立った行った。

74:霜月:2014/03/09(日) 09:27 ID:leU

「・・・来たっ!」


「お前なんか死んじまえ!!」


「やだっ、こっち来ないで!気持ち悪い!」


「なにその目!こっち見ないでよ!」


「ブリっ子なんか消えろ」


「対して可愛くもないくせに」


「自分の立場分かってないの?」


「気色悪いなぁ・・・」


「退学してよ、いい加減」


「必要ないよ、存在自体。」


「うっわ!なんか睨まれたし!」


「まだまだ実感して無いんだ」


「そんなに私たちに構ってほしいんだ」


「表出る?」


「嫌だ!私触りたくもない!」


「私も・・・」


「俺もちょっと無理」


「てかもうゴミ箱入ってろよ」




世界の回転。真っ暗になった、

75:霜月:2014/03/09(日) 09:40 ID:leU

「・・・夜・・・!!実夜・・・!!実夜梨!」

「キャア!!」

誰かに大声で呼ばれ、私は悲鳴を上げながら飛び起きた。電気がついている。何で?
頭の中がパニックに陥り、何がどうなってるんだか。

「実夜梨。大丈夫?」

「・・・結花?」

「そうよ。」

目の前には心配そうに私を見つめていた。
私が首をかしげると、結花は溜息を付き、私の頭をなでた。

「明日言ってあげるわ。今はお休み。」

「・・・そうだね、分かった。おやすみなさい」

「おやすみ、実夜梨。」

結花の声はとても優しく、安心出来た。
結花は丁寧に電気まで消してくれて、最後には微笑んでくれた。

「ありがとう。」

私の声は届いただろうか。

76:霜月:2014/03/09(日) 10:24 ID:leU

翌朝、目覚めたきっかけと言えば、まさかの口論だった。

「はぁ!?あんたが近寄ってきたんでしょ!この変態!」

「お前の寝相が悪いからだろーが!」

「・・・うるさい」

私がぽつりと呟くと、なぜか口論の嵐が去って行った。・・・だいぶ静かになったな。

「なんの口論してたわけ?」

私が寝起きの声で聞くと、歌歩が抱き着いてきた。
私はその衝撃&突然の事で悲鳴も上げずに布団に倒れ込んだ。

「聞いてよ実夜!!」

「きっ、聞くから揺さぶらないで!」

歌歩は意外と素直に言う事を聞いてくれた。
あぁ、よかったよかった。私は今マジで吐くかと思ったからね?

「で、なにがあって翔君と歌歩が口論してるの?」

「翔君?」

「翔雅君の事ー」

「ああ、なるほどね」

「うん。・・・じゃなくって、なんで口論なんかしてたのって聞いてるの!」

なんだ、この会話。コントか、マジで。
歌歩ってなんか抜けてるよなぁ・・・。天然ちゃんなんだろうなぁ、歌歩って。

「なんかね、相川が朝起きたら私の横に寝てたわけ!絶対相川が近寄ってきたんだよね!」

「いや、それはおかしいって!絶対歌歩が近ずいてきたんだろ!」

・・・くだらなっ。
まさかの高校生がこんなくだらないことで口論いたしますかー。

「どっちもどっちじゃな〜い・・・?」

「「なんで!?」」
うおっ、見事にハモったね〜。うん、すごいすごい。

「なに拍手してるの、実夜。」

「いや、別に。この口論の決着なんてつかないでしょ。だって寝相じゃん。どうにもならないでしょ。」

なぜ黙りこくるのだ。いいのか?こんな小娘に負けて。
でも・・・、いまはそれはそれで都合がいいや。この二人が天然で良かった。

「わかったら二人合わせてごめんなさい、ね。」

「嫌だぁ・・・」

「俺も」

「じゃあ私歌歩の事嫌いになるし、翔君とはもうしゃべらない。」

嘘だがな。

「「ごめんなさい」」

なんなの?この二人。そんなに私のこと好きなの?・・・あ、ラヴの方じゃなくてライクの方でね。
もちろんだよ?そんな自分が好きなわけじゃないんだし。
・・・にしても舞君と結花がまだ寝ててよかった・・・。
なんでって、そりゃそうだよ。歌歩も翔君も二人の毒舌の刑を喰らわなくってよかったね。

77:レイラ:2014/03/09(日) 22:53 ID:I7A

霜月さん上手い!
話しの続きが気になる~
(#^ω^#)ワクワク

78:霜月:2014/03/10(月) 17:43 ID:DRk

>>レイラ様
ありがとうございます!
頑張ってたくさん更新したいと思います!

79:霜月:2014/03/11(火) 17:09 ID:Lrg

「あっ、そうだ。実夜、夜、大丈夫だった?」

「え?」

なに、昨日なんかあったっけ。
もしかしたら私がなにかしたのかな、なんて心配になる。

「寝ながら、皆死んじゃえばいいのに、って言ってたんだけど」

「嘘でしょ!?」

私は歌歩の言葉を遮り、勢いよく言った。
私の声がうるさかったのか、結花と舞君が起きてきた。
とうの歌歩と翔君は驚いているようだった。

「あっ・・・、ごめん」

私はぼそっと謝罪の言葉を述べ、俯いた。
・・・なんで今更こんなことを思い出さなきゃいけないんだろう。私は変われたはずなのに。

「実夜梨。昨日泣いてたけど大丈夫だったの?」

結花がこう言ってきた。
結花が言ったことでピンッと来た。

「もしかして結花、あの時私を起こしたのって泣いてたから?」

「ええ、それもあるわ。あと絶対殺してやるって言ってたから。」

歌歩が私の肩をつかんで揺さぶってきた。

「なっ、何があったの!?どんな夢を見たの!?」

歌歩は本気で心配してくれているようだった。
でも、あの過去には触れてほしくない。私は忘れようってそう決めた記憶だから。

「なにもなかったよ。」

せっかくできた友達に嘘をつくのは罪悪感しかなかったけど、言いたくない過去ってものもあるんだよね。
だってそうじゃん。うん、そうだよね。私は正しいよ。

「なにもないわけないじゃん。」

「でも、何も夢なんて見てないよ」

「ならなんであの時過剰に反応したの?」

「それは・・・」

思わず口ごもった。
だって嘘ついてるんだし、言い訳なんて見つからないし。

「・・・信用されてないのは分かるよ。だって会って対して経ってないもん。」

「信用して無いなんて一言も」

「でも、私だって実夜の役に立ちたいよ。」

単純な一言だった。
ものっすごく単純で。・・・そして、奥深い一言だった。

「驚かないで聞いてくれる?」

「うん。」

「ほかのみんなも?」

「ええ。」

「おー」

「了解」

「信用してるからね」

私はそういって微笑むと、深く息を吸った。
そうして前をまっすぐ見据え、誰にも話したくない、触れられたくない過去を語り始めた。

80:霜月:2014/03/11(火) 17:36 ID:Lrg

___当時小学6年生___

何でなのかなぁ・・・。私ってそんなに汚いのかな?

「うざいうざいうざい」

私ってそんなに妬ましい子なのかな

「いやっ、こっち見た!」

「キャア!!」

私は急にかけられた冷たい水に驚いて悲鳴を上げた。
ぱっとミズノ飛んできた方向を見ると、男子がバケツを手にし、笑っていた。

「ざまぁみろっ!」

そういって私の髪を引っ張り、殴り、蹴っていった。
私はこんなの当たり前なんだって思っているから別に平気だった。
今までのも見てもらって分かるように、私はいじめにあっている。
理由はお金持ちだから、と言うだけだった。
初めは「なんでなんで?」って泣き喚いたものだったが、嫉妬だってわかると怒るのもなくのも馬鹿らしくなってきた。
周りから見ればあきらめている、としか見えないのだろうけど。

「なんでこいつ泣かねぇの?つまんねぇよ」

答えてあげる。馬鹿らしいからだよ。
心の中で細く微笑んで、私は教室を出た。
びちょびちょになった服を着てる気にはなれないからだ。
私はトイレの中で携帯を取り出すと、執事にかけた。

「もしもし、変えの服持って来てくれない?・・・うん、そうだけど?良いから早目にね」

私がいじめられているなんてことはお父様もお母さまも知っている。
でも私は別に気にしていないからいいって言って転校はしない。

「中学間での我慢だから・・・」

私はこう思うことによっていじめを乗り切れた。

81:しょこら:2014/03/11(火) 18:23 ID:.L6

きた!きたよ!最近来てなくてごめん!まとめ読みおもしろかった♪すごい読者さん増えたね!おめでとう☆怪談で悲鳴あげてる歌歩が面白かったwそれとツッコミw「歌歩うるさい!」ってねwやっぱ面白いなー!まさか水音と姉妹だったなんて!霜月すごいなー!

82:霜月:2014/03/11(火) 18:41 ID:Lrg

>>しょこら
いつもありがとう!
なんかごめんね、強制的に読ませたみたいで・・・。
歌歩は地味に私のお気に入りキャラw面白いって言ってもらえてうれしいよ!
読者様が増えていただいて本当に感謝しかないよw
これからもよろしく!

83:しょこら:2014/03/12(水) 16:55 ID:.L6

強制的じゃないよ!霜月の小説面白いし♪やっぱ歌歩いいね!こちらこそよろしく!

84:霜月:2014/03/12(水) 17:25 ID:rNI

>>しょこら
ありがとう!!

85:もみじ:2014/03/12(水) 17:34 ID:64Y

あ、コメします
今までコメしなかったけど、ずっと見てて、更新待ってました!!!
タブン、コメしないだけで、見ていた人、たくさんいると思います!

だから頑張ってください!

86:霜月:2014/03/12(水) 17:53 ID:rNI

そんなある日の放課後、私はいじめっ子に呼び出しを喰らった。
まぁ、いかないわけないし。だって行かなかったら明日めんどくさくなるし。


指定された体育館裏まで来ると、いつものメンバーのお揃いだった。
男子4人に女子2人。勢力的に言うと向こうの方が圧倒的に有利だった。
罰に逃げようとも言い返そうとも思わないし、別に良いんだけどね?

「よくも怖気づかずに来たわね」

そりゃあ、怖くないし。

「なにされるか分かってないんだろ?」

どうせいじめるんでしょ?知ってるっつー・・・え?
私は目を疑った。いじめっ子が持っているのはナイフだった。

「なんだよ、その驚いた顔は」

当たり前でしょうが!ナイフを出されて驚かない馬鹿がどこにいるんだっ!
私はキッっと相手を睨みつけた。
変に挑発しないのが正解だな。大人しくしてるか。
と、思っていた矢先に押し倒された。

「悲鳴も上げねーとか、こいつ頭いってんじゃね?」

んなことで悲鳴あげるかっつーの。押し倒されるなんざ日常的でしょ。

「あーもうマジで不愉快。もう刺しちゃえ」

「はぁ?」

多分本気で刺す気は無いんだろうなぁ。いまの抜けた声が証拠だし。

「私がやるから貸して。」

女子がナイフを持った。私の平和的な考えはすぐに消え去った。
だって、あの目はマジだし。命が危ないかも。
私は背を向けた。

「あっ!逃げんのかよ!」

私は走った。
今ならまだ間に合う。死なない。
そんな思いだけで走った。
でも、私は大切なことを忘れていた。・・・彼女は陸上部のエースなん・・・


ザクッ


プシャッ


ピシャッ


え・・・?

男子と女子の焦ったような声がした。
どうやら私は背中を切りつけられたらしい。
不思議と痛みは無かった。意識だけは遠ざかってっ行った。
私が薄れる意識の中で見たもの、それは。


狂ったような目をした彼女


焦った男女


飛び散った私の血だった。

87:霜月:2014/03/12(水) 17:56 ID:rNI

>>もみじ様
ありがとうございます!
見ていて下さったとは驚きです!!コメントを書いていただいて感謝いたします!
ホントに見ていて下さると私も嬉しいですね!読者様のコメントだけが私の心の支えですのでw
これからも頑張らせていただきます!

88:しょこら:2014/03/12(水) 18:10 ID:.L6

今回はいじめられっこ目線?なんかすごい急展開w面白いw

89:レイラ:2014/03/12(水) 20:08 ID:I7A

キャー!この展開待ってました的な?!
頑張ってください!!

90:バニカ:2014/03/13(木) 20:28 ID:xU6

霜!久しぶりに来たらめっちゃ進んでてびくったww
まだ全部読めてないけどまたゆっくり読むね(*^▽^*)

歌歩。。。
そういう展開もありなん!?

91:しょこら:2014/03/14(金) 15:28 ID:.L6

あと少しで10だね!!頑張れっ♪頑張れ♪応援してるよー!

92:霜月:2014/03/14(金) 16:17 ID:Q16

>>しょこら
ありがとう!展開が変わるようにがんばってみたよw
応援ありがとう!

>>レイラ様
ありがとうございます!
これからの展開を楽しみにしていただければ幸いです!

>>バニカ
そーゆー展開があってもいいかなって思ってw
ゆっくり読んでね!


〜余談〜
コメントをくださっている読者のみなさま、ありがとうございます
読者の皆様にお願いがあるのですが、>>100レスは作者がとらせていただきますので、とらないでください。
生意気で申し訳ございません・・・。
よろしくお願いします!

93:霜月:2014/03/14(金) 17:00 ID:Q16

「実夜梨!!」

目が覚めて一番最初に見た景色は、心配そうに私を見つめる母の姿だった。
・・・ここ、どこ?

「実夜梨ッ・・・!!」

母は目覚めた私を見るなり泣き崩れた。
私は泣き崩れる母を慰めることも出来ず、ただただパニックに陥ってるだけだった。
周りを見渡すと、病院だということが分かった。
その瞬間、背中にズキンッ!という痛みが走った。

「いっ・・・」

私は思わず声を漏らした。
なんなの、この痛みは・・・!

「傷はしばらく痛みますよ。深い切り傷でした。」

医者らしき人物がいつの間にか病室に入ってきて、病状を告げた。
深い切り傷・・・?なんのことだろう。・・・あぁ、ナイフかぁ

「なにがあったの?」

母はいつの間にか息を整え、なにがあったのか聞いてきた。
私はいい訳なんて思いつくほど脳が回っておらず、馬鹿正直に答えてしまった。

「いじめっ子に・・・。ナイフで切りつけられ・・・」

最後まで声が続かず、「た。」が出てこなかった。
母は驚愕で目を見開き、茫然としていた。
虚ろになった意識もそろそろはっきりしてきたころ、病室の扉が開いた。

そこに居た人物は、思いがけない人だった。

94:霜月:2014/03/14(金) 17:20 ID:Q16

私の前に現れたのは、私の背中を切りつけた張本人だった。
今更だけど、彼女の名は『阿字野 美琴』(あじの みこと)。
美琴はあの時のような狂っているような目はしておらず、反省してます、とかそんなような感じだった。

「なにか御用ですか?」

私は強めの口調で言い放った。美琴は少し怯んだ。
なんで怯むわけ?怯みたいのはこっち何だけどさ。

「あの、ごめんなさい」

美琴の口から出された言葉に無性に腹が立ってきた。

「・・・謝って許されると思ってんの?」

私は絞り出すような声で言った。
何でって、感情を表に出さないようにしてるから。
美琴は何も言わず俯いていた。

「この背中の傷、私もまだ見てないけど深いって聞いた。痛みだってある。」

ダメだ、口が勝手に・・・。

「跡が残るかもしれないんだよ?どう責任とってくれんの?」

私の声はシンとした病室によく響いた。

95:霜月:2014/03/14(金) 17:51 ID:Q16

___現在___

「そのあとどんな会話をしたかも覚えていないの。
 覚えているのは美琴が退学になったことと、いじめられなくなったこと、私が転校したこと、背中に傷が残ったことだけ。」

ふぅ、とため息をついた。正直話し終えて安心した。
私が暴走することもなく無事に終えられた。

「「「「「・・・」」」」」

なんで誰もしゃべらない訳!?私話終えたよ〜・・・?
とか呑気にツッコミを入れていると、翔君が口を開いた。

「大変だったんだな。」

「うん」

なんで翔君までもう一回黙るんだろ。もっと会話しよーよ。
私は笑顔でこう言った。

「ありがとう」

全員が俯いていた顔を上げて私の方を見た。
さすがに視線が集まると思っていなかったからギョッとしたけど、すぐに微笑んだ。

「話、聞いてくれてありがとう」

「・・・なんで?」

「私ね、他人にこの話したの初めてなんだ。でね、きっとこの話したら引かれるだろうなぁって思ってたんだよね。」

いじめられた上に背中に深い切り傷がある女だなんて気持ち悪いに決まってる。
下手したらキモイって面と向かって言われるかも。

「でも・・・、みんなは何も言わずに聞いてくれたよね。気持ち悪いだとかそんなこと言わずに。」

「言うわけないじゃん!!」

歌歩が急に立ち上がり、私を上から見下げた。
なんだなんだ。
地味なパニック状態になって挙動不審になりかけた。

「だいたいねぇ!なんで実夜が気持ち悪いの!?どこも気持ち悪くないし、むしろお疲れ様って言いたいよ!」

「お疲れ様?」

「だって、実夜、今までそのき・・・」

歌歩が急に泣き出した。
え?なに?なにこれ。私何か悪いことしたっけ?

「実夜は今までその傷と過去を背負ってきてっ、本当にっ辛かったよ・・・ね!!」

歌歩は私を抱きしめた。歌歩の涙が私の膝に落ちた。

泣いてくれてありがとう。

私はそういう代わりに、歌歩を強く抱きしめ返した。

96:霜月:2014/03/14(金) 18:13 ID:Q16

「じゃあこの話は胸の奥にしまっておいて、今日はお泊り会最終日だし楽しもうじゃないの」

結花が空気をリセットし、翔君も「そうだなっ」と言って立ち上がり、舞君も「了解」といって立ち上がった。
私は泣いている歌歩の背をさすっていた。

「歌歩、どうしよっか」

「泣かせておく方が良いと思う」

舞君の言う通りにしようと思い、歌歩の背中をさすり続けた。



気づけば昼になっていた。
何気ない雑談でここまで時間が経つとは思っていなかった。

97:しょこら:2014/03/14(金) 21:00 ID:.L6

やっぱ小説面白い〜!今 >>91 みて笑ったwあと少しで10だね〜ってw100でしたw
100まで本当にあと少し!ここまですごい小説かいたね!おつかれさま〜!そしてこれからも頑張れ!小説が続く限りいつまでも応援するよ!やっぱ100は霜月だよね♪

98:霜月:2014/03/15(土) 09:58 ID:Xh2

>>しょこら
ありがと〜!!
しょこらみたいに応援してくれる方が居てくれて本当に嬉しい!!

99:霜月:2014/03/15(土) 10:36 ID:Xh2

「じゃあ、昼食いに行く?」

家で食べればいいじゃん、と言おうと思ったけど、やめた。
私はお泊り会途中参加の身なんだから余計な口出しはやめておこうと思ったから。
歌歩は泣き止み、話に参戦していた。

「相川の家はだめなの〜?」

「いや、別にかまわないけど折角みんなそろってんだし外でよくね?」

「それもそうね。お昼ご飯食べに行ったついでにプリクラでも行きましょうか」

「メンドくさ・・・。」

「内田!あんた折角のいいフインキをぶっ壊しにしないでよ!」

歌歩は本当にさっきまで泣いていたのかと思うほど元気だった。
舞君は適当に歌歩を流してるし、結花は翔君とどこに行くか話し合ってるし。
私は傍観者なんだけどね。

「実夜梨はどこ行きたい?」

「ふぇ!?」

傍観者なんだからいきなり声掛けないでよ!ちくしょー。変な声出ただろうが。
なんて結花に行ったら毒舌のパレードが来るから言わないでおこう。

「どこでもいいよ」

と言っておいた。
結花は「そう」といってまた話し合いを始めた。一方の歌歩と舞君は相変わらずだし。
なんかいいよね、こういうのって。青春った感じがするよね〜・・・。
ホントにこんな人たちがいじめなんてしてるのか、何て疑っちゃうよ。
まぁ、あそこは偽りの笑顔の教室なんだし、仕方ないんだけど。だいたいの人は私の事、見下してるんだろうなぁ。

でも、歌歩と結花と翔君と舞君は信じていたい。疑いたくない。

そんなことは自分次第なのにね、って自分の中の自分が意地悪くいった。
わかってるよ、そんなこと。
信じるのも疑うのも私があの4人をどう見るかで決まってくるってことくらい知ってるよ。
だから、まず一歩進んだって考えるよ。

ここからが本当の『偽りの笑顔』との勝負なんだ。

100:霜月:2014/03/15(土) 11:07 ID:Xh2

祝☆100と言うことでパーフェクト教室〜偽りの笑顔〜を一時中断いたします!

☆〜★〜主な登場人物紹介〜★〜☆

*綺秋 実夜梨[きあき みより]
本作の主人公。人見知りで気弱。
【容姿】
幼児体型で髪型は黒髪のツインテール

*新島 水音 [にいじま すいね]
とても強気で傲慢。
【容姿】
少し背が低い。髪型は茶髪のフェーブのロング

*水谷 歌歩 [みずたに かほ]
ムードメーカで人気者。
【容姿】
容姿端麗。髪型はミディアムの明るい茶髪

*西沢 結花 [にしざわ ゆいか]
大人っぽい。冷静でクール
【容姿】
モデル体型。髪型は黒髪でポニーテール。

*相川 翔雅 [あいわか しょうが]
元気だけが取り柄のスポーツバカ。
【容姿】
長身で黒髪で少しはねている髪をした、美しい顔立ち

*内田 舞彦 [うちだ まいひこ]
クール&毒舌
【容姿】
平均身長で少し色素の薄い茶髪で、髪の短いかわいらしい顔立ち


☆〜★〜あらすじ〜★〜☆
お金持ちのみが入園を許可される『星華オーヴェスト中高学園』に転入してきた実夜梨。
実夜梨を待っていたのはあたたかい笑顔が溢れたクラスだった。
が、そのクラスにはいじめがあることを知った実夜梨は・・・


☆〜★〜これまでの読者様〜★〜☆
*しょこら 様
*海莉   様
*バニカ  様
*野薔薇  様
*愛凛羽  様
*花恋   様
*なな   様
*レイラ  様
*もみじ  様
        計9名様


☆〜★〜これまでの読者様へのコメント〜★〜☆
ご愛読ありがとうございます!
皆様のコメントにはいつも元気をもらっております!
中には大ファンとおっしゃってくれている方もおり、嬉しさ反面恥ずかしさを感じております///
100に行くまでに9名と言う方々が読んでくれて本当に嬉しく思っています!
これからもこんな小説&霜月を見守ってやってください!


☆〜★〜最後に〜★〜☆
本当に100まで行くと思いませんでしたw
これも皆様のおかげです!
こんな小説ですがまだ見ぬ皆様にご愛読いただけるよう努力を積み重ねたいと思っております!
これからもよろしくお願いします!

101:しょこら:2014/03/16(日) 11:06 ID:ez-LUs

100おめでとう!次200かな!?これからも頑張れッ!なんかずっと水音をみずねってよんでたw

102:しょこら:2014/03/16(日) 11:08 ID:ez-IkA

iD違うのは親のケータイだからでっす!

103:霜月:2014/03/16(日) 17:26 ID:I/A

>>しょこら
うん、200目指して頑張る!
残念、みずねじゃ無いんだよねぇ。でもPCで打つ時はみずねって打ってるよ!

104:もみじ:2014/03/16(日) 17:43 ID:64Y

>>101
私も、そう呼んでましたw


100おめでとうございます!これからも頑張ってください!

105:霜月:2014/03/16(日) 17:46 ID:I/A

楽しい時間はあっという間に過ぎた。
お昼は適当に済ませ、その後ゲーセンに行き、舞君が太鼓の〇人でフルコンボ取った。舞君はゲーマーだったようだ。
そして翔君宅に戻り、夜を迎えた。

「で、実夜はどこ行くの?家出中でしょ?」

今まで楽しすぎて忘れていたが、私は家出中だった。

「どこ行くって言われても決まってないよ」

私は焦っているようなそぶりを見せず、冷静を装った。
でも、本当にどうしようかな・・・。行き場が無いだなんてどうしようもない。

「じゃあ、もう一泊すれば?」

「なんでそう歌歩が言うのよ。ここは翔雅の家でしょ」

「いや、別にいいぜ。母さんに聞いてみる。」

そういうと、翔君は電話を始めた。
結花は本当にツッコミが上手だなぁ。今度ツッコミのコツ教えてもらおーっと。
なんて呑気に考えていたら、歌歩が頭を下げた。

「ごめん!私の家にこれれば良かったんだけど、妹とか兄がいるから・・・」

「いや、謝らなくていいじゃん。てか頭下げないでよ。歌歩何も悪くないんだし」

元々は家出した私が悪い。誰も謝らなくていいし、罪悪感なんて感じなくていい。
まぁ適当にホテルを転々としますか。

「私の家も無理みたい。」

「俺の家もちょっと・・・」

結花と舞君がそういった。謝られ無くて安心した。
私は「いいんだよー?」と笑顔で言った。
そうだ、マンション。マンション買っちゃえばいいんだ。

「で、相川はどうなの?」

歌歩が翔君を見た。どうやら電話は終わっていたようだ。

「いいってよ。」

「ホントに!?・・・じゃあ、少しの間お世話になってもいい?その間にマンション探すから。」

「・・・てゆーか俺男なんだけど。」

「ああ、別に平気。翔君を男として見てないから。」

「なぬっ!?それはそれで傷つくんだけど」

私が笑うと、部屋は笑いに包まれた。

「まぁ、そういうことだし、私帰るわね」

結花がそういうと、歌歩と舞君も「帰る」と言い出した。

106:霜月:2014/03/16(日) 18:22 ID:4HU

>>もみじ様
やっぱりみなさん「みずね」って呼んじゃいますかw
でもこれを機に「すいね」って呼んでいただければ幸いです^^
ありがとうございます、これからも頑張ります!

107:霜月:2014/03/17(月) 17:01 ID:Fu2

歌歩と結花と舞君を見送り、私は改めて翔君に頭を下げて謝った。

「本当にごめんね。私が家出なんて馬鹿なことしなかったら翔君にまで迷惑かけなかったのに・・・」

「は!?いいよ別に!!だから顔上げろよっ、なんか同級生に頭下げられたらなんて言えばいいのか・・・」

なんて心の広い人なんだ・・・!
私は言われた通り頭を上げ、「ありがとう」と微笑んだ。

「じゃあ、風呂行ってくるな。」

「あ、うん、分かった。私なにしてればいい?」

「なんでもいいよ。でも、部屋は荒らすなよ〜?」

「荒らさないよっ!私を何だと思ってるの?」

「ジョーダンだよ」

笑いながら翔君は出て行った。
なんかアレだなぁ・・・。ええっと、同居?っていうの?うん、なんかそんなやつ。
でも私母親様に挨拶して無いよね。しなきゃいけないんじゃ・・・。
そう思っていた矢先に、ドアが開いた。

「しょーちゃん、着替えなんだけど・・・」

「え?」

いきなり声がしたから目を丸くしてしまった。
しかも私だけでなく相手も丸くしていた。

「あの・・・」

「あー!もしかしてあなたが実夜梨ちゃん!?かーわーいー!!!」

「え?え?え?あのっ、えぇっと」

「あっ、ごめんなさいね。私翔雅の母です。にして実夜梨ちゃんなんて可愛いの?」

「あ、母親様でいらっしゃいますか。御存じにおられますが、綺秋実夜梨と申します。」

「礼儀正しいのねっ!オバサン嬉しいわぁ」

嬉しいって・・・。
とかなんとか思ったけど、いつも父親に見せている笑みを浮かべた。

「あの、私お世話になる身ですしなにかお手伝いとかできることは無いでしょうか?」

「え?いいの?」

「はい、本当にこうして家においていただけるだけでも罪悪感ハンパないので、お役に立てることはないかと。」

「じゃあ、一緒に夕飯つくりましょうか!」

「はい!」

私は元気よく返事し、翔君の部屋を出た。

108:霜月:2014/03/17(月) 17:24 ID:Fu2

グツグツと心地の良い音。フワッと食欲をそそるいい香り。
私はこんな感覚が久しぶりで、楽しくて仕方なかった。

「やけに楽しそうね、実夜梨ちゃん」

フフッと笑われてしまった。
でも私は羞恥心なんてものは無かった。満面の笑みで返した。

「はい!私料理とか作るのすっごく久々でとても楽しいんです!」

「そうだったの?いつもお母さんが作ってくれてたの?」

「あっ、いえ・・・。召使が作ってくれていました。母の手料理なんて食べたことないです。」

そう告げると、オバサンは心底驚きました、という表情で私を見た。

「召使なんて雇っていたの?」

「はい。屋敷に数十人ほど。・・・相川家は雇っていないんですか?」

「えぇ。だって、と。スープ出来たわね。並べましょうか、テーブルに。」

私は微笑んで頷くと、お皿に人数分のスープを注いだ。

109:霜月:2014/03/17(月) 17:57 ID:Fu2

そして私が人数分並べ終えると、オバサンはソファーに座る様言った。
私はお言葉に甘え座ると、オバサンも横に座った。

「私の家が召使を雇わないわけはね、家族がいるからよ」

え?家族がいるから召使が必要ないってどういうこと?
オバサンは私の考えを見透かしたように微笑んだ。

「家族がいればなんだってできるでしょ?召使なんかいたら家族だけで会話何てできないじゃない?」

「別にしなくたってよくないですか?」

「え?普通するでしょ。学校であった事とか悩み相談とか」

「しませんよ。」

「・・・。家族は実夜梨ちゃんにとってなに?」

「生み親にしかすぎません。優しさだとか愛情だとかそんな甘ったるい物は貰っていません。」

オバサンは私を見つめた。可哀想だとか同情とか、そんなの一切ない、暖かな目で。
私は魔法にかかってしまったかのように目線を逸らすことができなかった。

「じゃあ、今度話すわね。」

オバサンはにこっと笑って言った。
もっとなんかシリアスな感じになるかと思っていたのにいまの笑顔ですべてが吹き飛んだ気がした。
私は空を空振りしたときみたいな「え?」と言う感覚に陥った。
が、オバサンの笑顔はなぜか何も言えないような笑顔だった。
怖いだとかそんなんじゃなくて、安心し過ぎれる笑顔だった。

「・・・そうですか。楽しみに待ってます」

私も微笑み返した。

その時、翔君が入ってきた。

「実夜梨?と母さん、なにしてんの?」

「ちょっとした世間話だよー。多分翔君には難しすぎて分かんないかもね」

悪戯っぽく笑ってからかってやると、翔君はムッとした表情をした。

「なんだよー!俺にだってわかるっつーの」

「へえぇ?じゃあ今の経済状況、説明してよ?」

翔君を追い込み、私が優越感に浸っていると、横にいたオバサンがいつの間にか食卓に着いていた。

「実夜梨ちゃん、しょーくん。食べましょ。このスープは実夜梨ちゃんの手作りよ〜」

「おおっ、うまそー!いっただきまーす!」

翔君は子供みたいに目を輝かせて食卓に着いた。
なんでたかが食事だけであんなに興奮できるんだろう。私にはわかんないや。

「実夜梨?はやく座れよー」

翔君に声を掛けられ、曖昧な笑みを浮かべておく。
まぁ、悩んでても仕方ないよね。
私は食卓に着いた。

110:しょこら:2014/03/17(月) 19:46 ID:.L6

今回も面白かったw実夜梨、普通におばさんって心の中で言ってるよwみずねって変換してるんだwこのまま行けば200行けそうだね!

111:霜月:2014/03/18(火) 17:02 ID:kfo

>>しょこら
ありがとう!
いやぁ、お母様って呼ぶのも変かなーって思ったからオバサンにしといたw
うん!もちろん目標は200!がんばろー!

112:霜月:2014/03/18(火) 17:43 ID:kfo

夕飯を食べ終わり、私が食器洗いをしているとオバサンがきた。
私は水を止め、今度は何をすればいいですか?と聞いた。
オバサンは少し考えていた様子だったが、すぐに笑顔を見せた。

「お風呂に行ってらっしゃい。」

私は素直にうなずくと、オバサンは微笑んだ。
と、私は重要な事に気が付いた。サーッと血の気が引いていくのが分かる。

「・・・私パジャマ忘れて来た」

「えぇ!?」

オバサンは驚愕して、声が裏返っていた。
私は私でどうしよう、と顔色が冷めていた。

「う〜ん・・・。しょーちゃーん!」

「なにー?」

なんで今翔君が関係あるのかな。そんなことよりパジャマだ。私、服のまま寝るなんてこと絶対いやだぁ・・・。
すると私が悩んでいる横で会話を始めた。

「実夜梨ちゃん、パジャマないみたいだからしょーちゃんの貸してあげて?」

「はぁ?俺男だってば。」

「いいじゃない。少々大きくても大丈夫だって!それにお母さんのパジャマだと大きすぎるからね」

「いや、だからって・・・」

「気にしちゃだめよ。」

「・・・。しゃーねぇなぁ」

私は翔君が階段を上る音で我に返った。
するとオバサンが私を見ながらニコニコしていた。なんか嫌な予感が・・・。いや、やめよう。気にしないでおこう。

「パジャマは心配しないで、お風呂に入ってらっしゃい。」

「え?ああ、はい」

まぁ、別に心配しなくてもいいのならいいや。お言葉に甘えちゃおっと。



私はお風呂場の場所を聞き、さっそく湯船に入った。

「ふぅ・・・」

私はこの2日を振り返ってみた。
なんか最近皆に迷惑かけてばっかりじゃない?てかもう疲れた。この入浴剤すっごいいい香りする。
さて、そろそろシャワー使おうかな。
鏡で改めて自分の背中の傷を見た。体自体をひねらないといけないをわけだからこの体勢結構きつい。

「・・・痛いなぁ」

深い切り傷。
傷自体は痛まない。でも、心は痛む。
この傷は忘れることのできない過去を物語っている。

私はお風呂を上がった。

113:霜月:2014/03/18(火) 18:19 ID:kfo

で、でかい・・・。
私はお借りしたパジャマを着てみてどう思った。
たしかに翔君は背高いし、カッコイイし、面白いけどってあれ?なんかほかの事語ってるような・・。
ま、まぁ気にせずに!うん、大きくったって問題なし!貸して貰っただけでありがたいし!

「大丈夫か?やっぱでかいよね」

「うん。・・・あぁあ!ごめん!悪気はないからね!?」

「ん?いや別にいいぜ?実夜梨ちっちゃいもんな。他の女子より遥かに。」

「しかたないもーんだ!私だって好きで背ぇ低いわけじゃないもん!」

「知ってるっつーの」

「翔君は無駄に大きいよね」

「ざんねーん。俺は平均身長より少し高いだけでーす」

「うっわ・・・。何こいつ。ムカつく」

「本音でたなっ!」

根っから本音ですぜ。
とかなんとか会話をしていたらオバサンが私達を見てほほえましそうに微笑んだ。

「仲良いのね〜。」

「御冗談を。」

私はお手上げ、というように両手を上に上げた。
すると、翔君が唇を尖らせた。

「なんだよー」

「冗談だし。私が翔君を嫌う訳ないじゃんか。」

すると翔君はは?と即座に返してきた。
なにかおかしいこと言ったっけ。
私が首をかしげると、翔君はすべてを悟ったかのように笑みを浮かべた。いや、正確には苦笑いだ。

「実夜梨、それはあんま異性に言うなよ。」

「は?なんで。」

「いや、いいんだ。」

気になるけど、まぁ詮索する気もないしいいんだけど。



今晩は翔君の部屋で寝ることになった。
昨日と同じ布団で寝ようとすると、翔君は折り畳みベッドを出してくれた。
ありがたくお借りした。
明日は学校かぁ・・・。
なんか不安に襲われたが、今は深い眠りにつく方が優先的だった。

114:霜月:2014/03/19(水) 18:16 ID:WWE

その日は夢は見なかった。まるで死んだかのように眠りについていた。
そして爽やかな朝を迎えた。


「いってきまーす」

「いってらっしゃい、実夜梨ちゃん。」

私は学校に行くべく準備を済ませて、そして玄関のドアノブに手を掛けて挨拶を済ませていた。

「しょーちゃんの事は気にせずにいってらっしゃい」

「では、遠慮なく」

私はそう言って家を出た。
翔君はまだ朝ご飯を食べていた。
もちろん私は待たない。待つこともなく学校へ向かった。



教室に入ると、いきなり水が飛んできた。
まぁ、鈍感(?)な私はよけることができず、モロ被り。
うわ・・・。つめた。
ぽたぽたと髪から垂れる水滴をぼーっと眺めていると、見覚えのある女子が慌てて近ずいてきた。

「うわ、実夜梨ごめん!」

彼女の名は『三井 美加』(みつい みか)。
このクラスの第二の中心的人物。ん?もちろん第一は歌歩と結花だよ、うん。

「なにしてたの?」

私が落ち着いてそう聞くと、美加はえっと声を漏らした。
あ、多分こいつ反省して無いな。

「水音にかけようとしてた水を水音が避けてその、実夜梨にかかっちゃったの」

さいですか。
まぁ別に気にしてなんかないけど。慣れっこだし。

「別に良いよ。着替えて来るね」

私は微笑みを見せると、早々と教室を出た。
と、何の偶然か歌歩と結花と翔君と舞君に会った。丁度教室に入ろうとしていたところだった。

「あ、おはよう」

「実夜!?なんで濡れてるの!?」

「ん?別に。てゆーか着替えたいからもう行くね」

私は無理やり会話を打ち切り、更衣室へと急いだ。

115:しょこら:2014/03/19(水) 18:26 ID:.L6

実夜梨、翔のこと好きなんじゃ?と思ってしまったwどーなんだろ…w

116:霜月:2014/03/19(水) 18:43 ID:WWE

-歌歩side-

お泊り会翌日、私はいつもより早く出た。
特に理由は無かったけど、なんか早起きしたから。

「歌歩」

ん?誰だ、こんな朝早くに。
と思って振り返ってみると、結花だった。

「おはよ、結!今日早いね」

「ええ、歌歩こそね。私は部活の残りをやってしまおうと思ったからよ。」

「そうなんだ〜。私はなんとなくだよ!」

「理由になってるの、それ」

そう言って微笑む結は女神様だった。
やっぱり私って男より・・・?いやいや、そんなことあるはずない!

「おーっす、おはよー」

気の抜けた挨拶は間違えることはないだろう。
私は振り返らずに答えた。

「おはよ、内田っ!」

「なんで舞彦はそんなに気が抜けてるのかしらね」

「知るかよ。こういう性格なんだ。」

「仕方ないって、結!保育園の時からこういうやつだったし!」

「フォローになってねぇ」

「だってマジじゃんか」

「なんでもいいから。」

結の言葉で一旦口論戦中止となった。
ちくしょー。今度覚えててよねっ!

「おはよっ!ハァハァ・・・」

元気よく声を掛けて来たのは息切れした相川だった。
よっぽど焦ってたんだろうね。ボタン掛け違えてるし。

「おはよっ、相川!」

「おはよう」

「おはー」

それぞれの挨拶が終わったところで、学園が見えた。
なんか何度見ても本当に自分がこんなお金持ち学校にかよっているのかと疑いたくなる。
星華オーヴェスト中高学園。
見た目はもちろん、内装もどこのお城だ、と聞きたくなる位豪華では華びやか。
生徒もプライドは高いが美しく、礼儀のなった子がほとんど。
そんな学園に通っているという実感がいまだにわかない。
とかなんとか考えて、門をくぐった。
と、一言かけておくか。

「相川。ボタンなおしな。

117:霜月:2014/03/19(水) 19:19 ID:WWE

>>しょこら
その辺はネタバレなので言えないけど、どうだと思う?w
あ、読んでくれてありがとう!


〜★〜余談〜☆〜
なんかいじめから関係ない話になっていってるような・・・。
なんとかいじめに戻して行きたいと思いますw

118:霜月:2014/03/20(木) 10:00 ID:h4U

-実夜梨side-

私は更衣室で素早く予備の制服に着替え、教室へ戻った。
歌歩は私の姿を見るなり飛び付いてきた。歌歩は私より背が高く、私はバランスを崩しかけた。

「実夜!!大丈夫だった?美加から聞いたよ。」

「ん?平気だけど。」

しらっとした顔で答えると、歌歩は安堵のため息を漏らした。
そんなに心配しなくてもいいのに。
そう思ったけど、心配してくれている歌歩に失礼だ。口になんか出せるはずもない。だから代わりの言葉を口にした。

「ありがとう」

119:霜月:2014/03/20(木) 10:36 ID:h4U

私は今日のことは忘れようと思った。たいしたこともないし、誰も悪くない。
だから私は油断してしまう。

次の日は水鉄砲の流れ弾ならぬ流れ水が飛んできてまたびしょびしょになった。
そのまた翌日はハサミが飛んできた。
危ういところで避けたが、直撃してたら顔に突き刺さっていた。
更に翌日、私の机がひっくり返っていた。美加によると水音が暴れたときに倒れたそうだ。
翌日、ノートが破かれていた。
翌日、靴がなかった。
翌日、体操服がなかった。
翌日、階段から落とされかけた。
翌日、無視されるようになった。
翌日、睨まれるようになった。
翌日、確実に私めがけて水が飛んできた。
翌日、悪口の書かれた手紙が何通も机の中にあった。
翌日、・・・・!!!



   いじめだと、確信した。

120:霜月:2014/03/20(木) 11:14 ID:h4U

いじめだと確信してから数日がたったある日。原因不明の熱を出した。体温計で測ってみると、38.6度あった。
けれどオバサンや翔君に迷惑をかけたくなかったので、何事もないかのように学校へ行った。
体は重く、足元はたまにフラつく。けれど、私は平然を装った。

「おはよう、実夜梨。」

登校中、結花が声をかけてくれた。
私は「おはよう〜」と笑みを浮かべながら答えた。
すると、結花が眉をひそめた。

「実夜梨。あんた顔赤くない?」

「え。気のせいでしょ?」

「気のせいじゃないわよ。本当に赤いわ。」

「そっかそっかぁ。暑いもん」

「まぁ、そうね。」

結花が納得してくれてよかった。熱があるのに学校に来ているだなんて口が裂けても言えない。
すると、後ろから口論が聞こえた。

「だーかーら!!それはあんただったでしょうが!!」

「いや。絶対お前だ。俺がそんな失態を晒すはずがない。」

「私だってそんなことしないし!!」

とかなんとか。
ああ、朝から元気だなぁなんて思っていると、結花が後ろを振り返って声をあげた。

「あんたたちすっごいうるさい。近所迷惑だってわからないわけ?」

さすが結花。
すると翔君が後ろをから追いかけてきた。

「ハァハァハァ・・・。ちょっ、実夜梨早いって!!」

「いやいや、翔君が遅いだけじゃん」

「7時30分に出るとか早すぎだって!!俺の家から学校まで15分程度で着くぞ!?」

「ちょっとでも早く行きたいじゃん?


「もう一回言うな。早すぎだって!!!」

普段通りのこの会話。
なにもかもが平和で。
何が平和じゃないか。
それすらわからない。
でも教室ではわかる。
皆笑顔を浮かべてる。
いいことのはずだが。
その笑顔が偽りなら。
皆笑顔を張り付けて。
心なんかずっと前に。
なくなっているのに。
笑っている人間達が。
笑顔を浮かべる理由。
そんなの存在しない。
だってここは完璧な。



   パーフェクト教室だから

121:しょこら:2014/03/20(木) 12:17 ID:.L6

まさか実夜梨がいじめられるとは…!!

122:霜月:2014/03/20(木) 13:05 ID:h4U

>>しょこら
読んでくれてありがとう^^
まぁちょっとした展開ですw
暖かい目で見守ってやってくだせぇw

123:しょこら:2014/03/20(木) 20:18 ID:.L6

実夜梨のいじめが始まったら水音のいじめはどうなるんだろうか…

124:霜月:2014/03/21(金) 12:25 ID:9cs

>>しょこら
楽しみにしててね!
今は時間が無いから書けないけど、また書くね!
だからこれからもよろしくね

125:霜月:2014/03/21(金) 17:51 ID:LMI

私は直接的な暴力や暴言なんてものの痛みは無く、ただただ精神的な痛みを受けていた。
今日は下駄箱に大量の悪口が書かれた自由長が入っていた。
私はそれを誰にも見られないようにかばんにしまうと、いつも通り教室に入った。

「おはよう、実夜梨!」

皆が笑顔で挨拶してきた。いつもなら水か何かぶっかけてくるくせにね。
まぁ今日は仕方ないんだろうね。だって歌歩と結花と翔君と舞君が居るから。
さすがパーフェクト教室だ。

「おはよう」

だから私もニコッと微笑んで挨拶を交わした。

「さてと、水音いじめはじめますか〜!」

美加がクラス全体に言った。
第一の中心的人物でもないくせにでしゃばりやがって。
なんてことも思ってしまった。あーあ、もうちょっと感情を豊かにしなきゃなぁ。

席に着き、用意をしているとき、目の前で広がっている水音いじめを見ていた。
水音いじめなのだが、やむことは無かった。
「え?普通ターゲットは一人でしょ?」とか思う人もいるかもしれない。
ここはそんな甘っちょろい訳が無い。
表向きでは水音いじめが盛んに行われている。
しかし裏では私をいじめるのが中心的になっている。

本当にパーフェクト教室はすごい。
裏と表の使い分けが上手い。上手過ぎる。
表では完全に「実夜梨は私たちの仲間」というオーラを出している。
歌歩たちに見つからないようにしている。
だから私も協力してやろうではないか。その完璧な笑顔の最後のパズルのピースを私が埋めてあげる。


「いじめられていない」という事実をパーフェクトに歌歩たちの目から欺いてあげる。

126:りったん:2014/03/22(土) 00:55 ID:pBA

すっごく面白いです!!
翔君は実夜梨が好きなのかな?
って思っちゃう場面かありました。
とにかく、凄く面白いです!!!!

127:花恋:2014/03/22(土) 09:55 ID:vJM

とても面白い!
実夜梨いじめられてる。
何でぇー 早く続きが見たいです
翔君と実夜梨お似合い

128:しょこら:2014/03/22(土) 21:13 ID:ez-3xk

歌歩たちは実夜梨がいじめられてるの知らないんだね!当たり前かww
読者増えた!なんかもう霜月人気者だね!すごい!これからもガンバれ\(*⌒0⌒)b

129:霜月:2014/03/23(日) 09:44 ID:o.2

>>りったん様
コメントありがとうございます!
予告ですが、翔君が実夜梨のことをどう思っているかはいずれわかりますよー^^
楽しみにしていてくれると嬉しいです♪

>>花恋様
毎度コメントありがとうございます!
実夜梨がいじめられる展開、最初はやめようかなーと思ったんですけど思い切ってやってみましたw
楽しんでいただければ幸いです!
実夜梨と翔君の展開もあたたかい目で見守ってやってください!

>>しょこら
うん、その『知らない』がこれからの展開の鍵になってくるから必要になってくるんだよね〜。
に、人気者なんかじゃないって!
確かに読者様が増えてくれるのはありがたいけどさっ!
でもこんな私の小説を見ていただいてる読者様は私にとって恩人なんだよね♪

130:霜月:2014/03/23(日) 14:07 ID:o.2

授業終わりの休憩時間になり、私はふぅ、と溜息をついた。
そういえば私って熱あるんだったっけ。なんかもうすっかり忘れてたわ。
私が机に突っ伏していると美加がきた。教室を見まわしてみると、歌歩たち4人は居なかった。

「どうしたの」

「ふふっ。」

と笑ったかと思うと、いきなり胸倉を掴まれた。
その汚い手で触れんなよ、って言いたかったけどメンドくさいしやめた。
私は大人しく掴まれることにした。

「てめぇ歌歩たちにこのこと言ってねぇだろうな」

低い声で言ったということは、私を怖がらせようとしているんだろうか。全く怖くないし。
私は薄く微笑みを浮かべた。

「言ってるわけないじゃん。もし言ってたならあんたたちに仲良くしてくれてないと思うけど?
 え、もしかしてそんなことも分からない馬鹿だったの?」

「なっ」

私が微笑みながらこういうと予想すらできなかっただろうな。

「なに言ってんだよ」

「意味ぐらい理解して下さいよ〜。説明メンドいんで」

私はおちゃらけてやった。ははっ、クラスのほとんどが目を丸くしてる。
私の態度に美加がより一層怒ったのは確かだ。

「てめぇふざけんなよ」

「ふざけてないじゃん。」

と、私の頬を叩こうとしたその瞬間、例の4人が入ってきた。
女子の手が濡れてるってことはトイレかな。男子は付き添い、的な?
美加が慌てて私の胸倉を放すと、とびきりの笑顔と甘い声で私に話しかけてきた。

「でさっ、すごくおもしろかったの」

なにがだよ。
とジト目で美加を見ていると歌歩が近づいてきた。

「なになに?なんのはなし?」

「え!?えー・・・っと。」

美加は急に話しかけられて明らかに戸惑っていた。
私は心の中でハァ、とため息をつくとニコッと笑顔を見せてこういった。

「映画の話だよ。でも歌歩の嫌いなミステリーだけど、聞く?」

「え。いい」

歌歩は苦笑を浮かべて結花たちのもとへ戻った。
美加は美加で自分を庇った事に驚いているのか、目を見開いて私を見ていた。
勘違いすんなよ。私はお前のためにやったんじゃない。自分の為だ。
私はそれを視線だけで伝え、授業開始のチャイムが鳴った。

131:花恋:2014/03/23(日) 15:40 ID:vJM

続き早く読みたーい。
美加ないわぁー
実夜梨頑張っれ!

132:しょこら:2014/03/23(日) 23:25 ID:.L6

美加の「映画の話だよ。でも歌歩の嫌いなミステリーだけど、聞く?」
のセリフを現実で言われたら避けられてるみたいで自分が歌歩だったら悲しいw
実夜梨の美加への返事のしかたがかっけぇw

133:霜月:2014/03/24(月) 08:30 ID:AlY

>>花恋様
いつもコメントありがとうございます!
これからも実夜梨を応援してやってください!

>>しょこら
いつもありがとぉぉぉ!!!
確かにそうかもねw
あ、あと「映画の話だよ。でも歌歩の嫌いなミステリーだけど、聞く?」 は実夜梨のセリフだよ〜^^
実夜梨は怖い物知らずなのかねw自分で書いてても分からなくなってきたw

134:愛凛羽:2014/03/24(月) 09:20 ID:.3E

お久しぶりです!
相変わらず面白いですね!

135:霜月:2014/03/24(月) 09:33 ID:AlY

昼休み、私は美加たちに呼び出しされた。このシチュエーション何度目だろうか。

「ねぇ、明日のいじめはなしにしてあげる代わりに誰かにデートを申し込んできなさいよ。」

「はぁ〜?」

私は思いっきり不満そうな声を出してしまった。
案の定、美加は私のツインテールを引っ張った。なんか慣れて来たのか痛くない。

「良いわね?今日中よ」

そう言って美加たちは去って行った。一体何がしたいんだか。


と、いうわけで誰かにデート申請をしなければならなくなったわけだが、誰にどうするか考えないとね。
翔君はダメ。これ以上迷惑かけられないしね。
あ、舞君にしてみようかな。


「舞君」

「なんだ?」

舞君は翔君と一緒に中庭でお昼ご飯を食べていた。
歌歩と結花が居なくて良かったよー。からかわれるのも面倒だし。

「私とデートしようよ。」

「は?」

あ、やっぱりそういう反応になるよねー。分かってました。でも自分の身を守るためだもんねー。仕方ないし。
言い訳を探し終えた私はニコッと微笑んだ。

「デートって言っても映画身に行くだけなんだけど。丁度チケット2枚あるし一緒にどう?」

「あ、映画なら行く。」

「じゃあ今週の日曜日ね。楽しみにしてるから」

そう言って私は教室に戻った。
ああもう、疲れた。熱があるのに今日一日頑張ったなぁ。ってまだ一日終わってないけどね。

136:霜月:2014/03/24(月) 09:37 ID:AlY

>>愛凛羽様
コメントありがとうございます!
お久しぶりですね♪再度読んでいただけて光栄です!
面白いと言ってもらえて本当に私は幸せです!

137:霜月:2014/03/24(月) 15:20 ID:Wbo

「実夜梨。」

教室に戻ると、美加が待ち伏せしていたようだった。わざわざご丁寧に仁王立ちして腕を組んでらっしゃる。
私はなんとなく素通りしたい気分になった。てか早く座りたい。
そういうわけにもいかず、私は立ち止った。

「なに?もうデートは申し込んできたけど?」

「早くない?」

「当たり前じゃん。」

トロトロしてられますかっての。
美加は少し悔しそうな顔をした。私が人見知りだと知っているからだろう。残念だけど私にも友達いるんだよね。

「ふ、ふん!」

そう言って美加は自分の席へと戻った。何がしたかったのかなー。別に興味ないけどさ。
ため息をつくと、美加は私を睨んだ。私は苦笑いするしかなかった。

私は席に着き、机の中のノートを取り出した。
ああ、やっぱり。
そこには今日書かれたであろう、新しい落書きがあった。なんとなくあるってわかってたけどね。
ノートを破り捨て、今日持ってきた新しいノートを机の中に入れた。

「実ー夜!」

「きゃぁ!」

いきなり後ろから抱き着かれ、変な声を上げてしまった。
もちろん誰が抱き着いてきたのかは分かってるけど、こうして急に抱き着かれるのは勘弁してほしい。

「歌歩、やめてよ」

もしさっきのノートを見られたのならば私はどうにもこうにも誤魔化せなかっただろう。

「ごめんごめん〜!あまりにも実夜が可愛くって!」

「勘弁してよ・・・。じゃなくって可愛いってなに!?」

「言葉の通りじゃんかぁ」

「言葉の通りって、意味位解ってるって。」

「じゃあ説明必要ないね。」

「最初っから説明して何て頼んだ覚えはないけど!?」

「うんうん。知ってる」

「だよね。」

こうして普通に笑顔を浮かべて喋っていられるのもこのパーフェクト教室のおかげなんだろうけど。
歌歩がこの笑顔も偽りだって気が付いていないのは、天然だからなのだろうか。
少なくとも私は気が付いているから。
ほら、今歌歩だって笑っていないでしょ?頬ひきつってるよ。
私が歪んだ笑みを浮かべてしまっていたことは、自分でも気が付かなかった。

138:花恋:2014/03/24(月) 15:37 ID:vJM

水音のいじめはどうなるんだぁー
はやく続きが読みたい。
舞彦デートOKしてくれて良かったぁー

139:霜月:2014/03/24(月) 15:56 ID:Wbo

>>花恋様
ありがとうございます!
なんか水音の存在薄くなってきちゃいましたねw頑張って濃くさせたいと思いますw
舞彦がデートを拒否すれば実夜梨はきっともっといじめがひどくなっていたかもしれませんね〜。

もう一つの私の小説、読んでいただいて感謝します!

140:りったん:2014/03/24(月) 16:35 ID:pBA

凄く面白いです!!!!
続きが気になる!!

141:しょこら:2014/03/25(火) 13:06 ID:.L6

本当だwよくみたら実夜梨のセリフだw
えっ霜月他にも小説かいてるん!?全然気づかんかった… あんま小説板いかないからなー…
見に行くね!!
舞彦にデート誘うとき横に翔くんいたら超嫉妬しそうw

142:霜月:2014/03/25(火) 16:10 ID:wpY

>>りったん様
ありがとうございます!
また面白いと言っていただけて心から感謝いたします!

>>しょこら
ありがとうー!!今花恋様が読者さまになってくれてて本当に嬉しかったなぁ♪
ネタバレします。次、翔君視点で書きます。そこでしょこらが考えたことが出て来るよw
あ、小説のURL↓

http://ha10.net/test/read.cgi/novel/1395284687/l50

143:しょこら:2014/03/25(火) 18:55 ID:.L6

ネタバレーキター!!!ww
じゃあ次翔くんが嫉妬するのか!すごい楽しみ♪♪
あっちの小説見に行ったよ!!

144:霜月:2014/03/26(水) 10:11 ID:h4U

>>しょこら
あっちにもコメントくれてありがとう!!
楽しみにしててくれると嬉しい♪

145:しょこら:2014/03/26(水) 11:03 ID:.L6

じゃあめっちゃ楽しみにしてんねww

146:霜月:2014/03/26(水) 17:32 ID:Dfw

-翔雅side-

俺が舞彦と中庭でご飯を食べているときだった。
歌歩と結花は部活のメンバーと食べるらしく、居なかった。実夜梨は知らない。

「なぁ、最近実夜梨さ、俺等と居る時間少なくね?」

「知らねぇよ。飽きたんじゃね?」

「それはねぇだろー」

「翔、お前一緒に住んでんだろ?俺より実夜梨のことは知ってるだろ。」

「誤解を招くような言い方すんなっ!」

舞彦を思いっきり叩くと、舞彦は不満そうに俺を見た。
いや、お前が悪いね。
と、視線でメッセージを送ってやると、舞彦も視線で言い返してきた。

なんで俺が悪いんだ。

誤解される言い方したからだろうが。

誰に誤解されるんだよ。俺ら以外ここにいねぇだろうが。

と、言われて俺がどう言い返そうか、迷っていた時だった。

「舞君」

と女子の声。振り返ると実夜梨が居た。
なんかタイミングよくね?と思って舞彦を見たら頷かれた。伝わったんだな。

「なんだ?」

実夜梨はそう問われると、少しホッとしたような笑みを浮かべてこういった。

「私とデートしようよ。」

「はぁ?」

舞彦は何とも言えない微妙な表情になっていた。
で、俺はと言うと驚きで口を開けっぱなしになっていた。

「デートって言っても映画身に行くだけなんだけど。丁度チケット2枚あるし一緒にどう?」

映画?映画は確か舞彦が好きだったな。

「あ、映画なら行く。」

「じゃあ今週の日曜日ね。楽しみにしてるから」

147:バニカ:2014/03/26(水) 19:58 ID:xU6

めっちゃおそくなったけど。。。
100おめでとー!(*^▽^*)
全然読めてなかったから一気読みしますww
次は200目指して頑張っていってほしいです!私も一読者としてこらからも応援していくんで
よろしく(*´ω`) ps:交流でスレ作ったからまた来てね。関係ない話すまそん。m(__)m

148:モエ:2014/03/26(水) 20:22 ID:gw2

がんばれ!
おもしろいね^^

149:霜月:2014/03/27(木) 09:36 ID:h4U

>>バニカ
ありがとう!!!
マジで100行くと思わなかったから嬉しいわー♪
200目指して頑張るな(`・ω・´)ゝ
一気読みがんばれwつまらんかもしれんけどなw

了解♪交流版行くなー

>>モエ
来てくれたの!?ありがとう〜!!!!
面白いって言ってくれてすっごく嬉しい!!
これからもよろしく♪

150:霜月:2014/03/27(木) 12:06 ID:h4U

え?なんだ、なにが起こってるんだ?てかなんで実夜梨の奴急に舞彦をデートなんかに誘ってんだ?
なんか頭の中がグルグルグルグル回って気分悪い。いや、なんかもっと違うなんていうか、沸き上がるような、もっと、こう・・・。
とかなんとか俺が心の中で葛藤していると、実夜梨は足早にこの場を去った。

「翔、手ぇ止まってる」

「お?ん、あぁ。」

気付いたら手が止まっていたようだった。
舞彦はデートに誘われても平然としていた。慌てるわけでも、照れるわけでもなかった。
そんな舞彦を見ているとだんだんと腹が立ってきた。なんでかわからないが、妙に苛立ちがする。

「急になんだったんだろうな、実夜梨。」

舞彦がポソリと言った。

「・・・俺に聞かれても知らねぇよ。」

「なにキレてんだよ。」

「キレてねぇよ」

「キレてるだろ。」

「あー!!!もう腹立つな!!」

俺は思わず立ち上がった。
勢いがついていたから俺らが座っていたベンチがガタガタと揺れた。

「とにかく座れ。ついでに落ち着け。」

「落ち着いてられるか!!ってえ?」

えーと?なんで俺キレてんだっけ?
そんなことを思っていると、舞彦がハァ、とため息をついた。

「やっぱお前はお前だな。」

「バカにしてるだろ!?」

「あぁ、してる」

「てめぇムカつくなー」

「知ってる」

くっそー。本当にムカつくぜ。スカした態度がより一層腹立たしいぜ・・・。
でも本当になんでキレてたんだったかな。なんか沸き上がるようなこの気持ちって・・・。

151:しょこら:2014/03/27(木) 18:56 ID:.L6

翔くん!!それは恋なのだよ((

152:霜月:2014/03/28(金) 11:54 ID:lS.

>>しょこら
ハハ八w翔君がいつ気づくのか楽しみにしてくれればうれしいw

153:霜月:2014/03/28(金) 12:23 ID:lS.

-実夜梨side-

水音のいじめは最近増していた。

水音いじめは以前まで主に「精神的」の方が多かった。まぁ、私も精神面を攻められているが。
水を掛けたり、ノートを破ったり、無視されていたり。私も同じような被害を受けている。

しかし、最近水音いじめは違っていた。
「肉体的」のほうが中心的になって来てた。
髪を引っ張ったり、殴ったり、蹴ったり、踏みつけたり。
仕掛けているのは大抵美加だった。
歌歩たち4人は精神面を攻めるほうが良いらしく、最近はいじめに参加していなかった。
だからこそ、美加がリーダーシップをとり、肉体面を攻めることができている。

私は傍観者として見ている。
歌歩たちとは一緒に行動しようとは思えなかった。
理由は、いじめられているということがバレるリスクを避けるため。もう一つは、迷惑を掛けたくないから。
ほとんど自己中心的な理由だけど、とにかく歌歩たちと共に行動はしたくない。


「精神面じゃなきゃバレるかもしれないのにね。」

「そうよね。実夜梨はどう思う?」

「・・・え?何の話だっけ。」

「もう、ちゃんと聞いててよねっ」

歌歩はそういって私を叩いた。私は作り笑いを浮かべておいた。最近作り笑いが上手になってきたような気がする。
私たちは今下校中だ。授業は無事に終わり、歌歩たちと帰っていた。

「水音いじめなんだけどさー、精神面じゃなきゃバレちゃわない?って喋ってたの!」

「あ、そう・・・」

「実夜梨、あんた顔赤いわよ」

「えー?そんなことないって・・・。」

あぁ、足元がふらつく。耳鳴りもするし、本当にもう何なの?
歌歩たちの声も雑音に聞こえてしまう。

「実夜梨っ!」

と言う声を最後に、私の視界は真っ暗になった。

154:霜月:2014/03/28(金) 13:57 ID:lS.

-美加side-

「あぁもうっ!!!!」

私は目の前で泣きながらうずくまっている少女の腹を蹴飛ばしながら叫んだ。
少女はうめき声をあげながら更に小さくうずくまった。

「美加〜。どうしたぁ?」

そう気だるそうに言ったのは、『街本菜月』(マチモト ナヅキ)。
菜月はキッパリいうとギャル。メイクは濃いし、髪も金に染まっている。
皆からは距離を置かれることが多いが、私はそんなことはない。
菜月は小さいころからの幼馴染で親友だから。

「どうしたってなにが?」

「なぁんかイライラしてなぁ〜い?」

その喋り方は正直やめてほしいけど、言ったら殴られそうで怖い。だからやめておく。
確かに私は菜月の指摘通りイライラしていた。

「菜月はムカついてないの!?あの綺秋実夜梨っ!!」

「べぇつにぃ〜。あんな子どぉ〜でもいいしぃ?」

いや、もう本当に喋り方嫌い。聞き取りにくいし。

「だって何してもスカした態度してるし本当にムカつく!」

「強いんだねぇ〜」

「そこがムカつくんだよっ!!効いてませんって感じがして嫌なんだよなっ!!!」

「あぁいう子ほど効いてんのじゃなぁぁい?」

ああもう、そんな事菜月に言われなくてもわかってるよ!!
・・・でも、私は裏で効かれてても意味が無いんだ。
私は正面で実夜梨が泣いてほしい。苦痛に顔を歪めてほしい。苦しみ、のた打ち回ればいい。

私はいつの間にか歯を食いしばって、水音を踏みつけていた。
水音は涙を流していた。
そう、私が見たいのはこの表情だよ。実夜梨がこの表情をしてほしいの。

 だから私は腹いせに水音を殴り続けた。

155:霜月:2014/03/28(金) 17:02 ID:lS.

-実夜梨side-

目が覚めると、私の視界には真っ白な天井が広がっていた。
えぇっと?ここはどこだっけ。ていうか私は何をしてたんだ?

「実夜っ!」

「え?」

「起きたのね、よかったわ。」

「歌歩と結花・・・?」

声を聞いてすぐにわかった。
私は起き上ろうとして、出来なかった。力が全く入らない。なんでだ?

「あぁ、まだ起きちゃだめよ。寝てなさい。」

と、結花が言ったかと思うと、ガチャッと扉を開閉する音がした。

「あら、実夜梨ちゃん起きたのね。」

「オバサン・・・?ということはここ、翔君の家?」

声的にはオバサンで間違いないだろう。そしてオバサンがいるのは翔君の家しかない。
でもなんで私は翔君の家で寝てるんだろう。

「そうよ。」

「歌歩ちゃん、結花ちゃん、オバサン買い物に行ってきてもいいかしら?」

「いいですよっ!」

「その間実夜梨はお任せください。」

と、再び扉の開く音と閉まる音がした。

「あの、なにが起きてるわけ?」

「今日熱があるのに学校来たでしょ!ダメじゃんっ」

「なんで知ってんの?」

「倒れた原因が熱があったからよ。」

嘘でしょ・・・。私は呆然とした。
倒れて夏があるってバレるくらいなら初めっから学校行かなきゃよかった。ちくしょう。

「今日一日は寝てる事ね。私、そろそろピアノだし帰らなくちゃ・・・。」

「あっ!!私今日妹の勉強教える約束してたんだった!」

「いいよ、二人とも。今日はありがとう。」


その後、二人は申し訳なさそうに帰って行った二人を玄関まで見送った。
別に良いのに。悪いのは私なんだし。
重い体を引きづって部屋に入ると、自分のカバンが目に付いた。
あぁ・・・。落書きされたノート捨てなきゃなぁ。でもここは翔君の家だし、捨てたらバレるよね?明日学校に持って行って捨てようっと。
私は落書きをされたノートをそのまま放置してしまった。

捨てればよかった、と後悔するとは知らずに。

156:霜月:2014/03/28(金) 17:04 ID:lS.

>>155
誤字↓
× 倒れて夏があるってバレるくらい・・・
〇 倒れて熱があるってバレるくらい・・・
            
 でした、すみません!

157:しょこら:2014/03/28(金) 17:50 ID:.L6

美加ひどいね!!水音にやつあたりするとか…!!
誤字は誰でもあるし、大丈夫だ♪

158:りったん:2014/03/29(土) 10:57 ID:pBA

やっぱり面白いですね!!
翔君は、やっぱり実夜梨のことが
好きなんですね!!

159:霜月:2014/03/29(土) 12:18 ID:KMk

>>しょこら
だよねぇ、現実にいたら最低な人物だよね!
ありがとう、許してくれて・・・。誤字があったら読みにくいから大丈夫かなって思ってたんだよね。

>>りったん様
ありがとうございます!!
ネタバレを含みますのであまり詳しくは言えませんが、翔君がこれから実夜梨の運命を左右します!w

160:しょこら:2014/03/30(日) 23:07 ID:.L6

うんw現実にいたらさいってーw

161:霜月:2014/03/31(月) 08:45 ID:ZX2

>>しょこら
だよね!現実に確実に嫌われてるねw

162:霜月:2014/03/31(月) 09:24 ID:ZX2

『嫌だ、もう、やめて・・・。』

『私』はそう呟いていた。「私」の前で蹲っていた。
体は小刻みに震え、声はまるで死にかけ寸前の人のような声だった。

「泣いてるの?」

『泣いてなんかない。』

「じゃあなんでそんな消え入りそうな声してんのよ」

『今の実夜梨には分からないよ』

「分かるよ。今の私があるのは昔の私がいるからだよ。」

『じゃあ私が今何に苦しんでるか分かるよね。何でだと思う?』

「いじめでしょ。」

「私」がそういうと、『私』はさらに震えだした。
もしかして「私」の返答が的確過ぎて泣けてきちゃったのかな?なんてことも思った。

『フ・・・フフフッ。アハハハハハハ!!』

「っ!」

泣いてなんかいなかった。『私』は笑っていた。
今まで蹲っていた顔を上げ、『私』は「私」を見ていた。その目はほとんど狂ったような目をしていた。
私は恐怖を覚え、思わず後ざすった。

『あ〜あ・・・。もうぜぇんぜん分かってないじゃぁん・・・。アハハハハハハハハ!!』

もうヤダ。怖い。なんなの、『私』。

『もういいよ、バイバァイ』

と、『私』が不気味で狂ったような笑みを浮かべた瞬間、「私」の足元が崩れ、落ちた。
悲鳴も上げる事も出来ず、ただただ落ちて行った。

163:霜月:2014/03/31(月) 11:35 ID:ZX2

-翔雅side-


「ただいまー」

家に帰ると、玄関にローファーがあった。ということは実夜梨は帰っているということになる。
そういえば今日は部活が休みなんだったかな。あー、舞彦とインターネットカフェなんて行ってねぇでさっさと帰ってくれば良かった。
とか思いながらリビングに入ると、母さんが冷蔵庫に食材を入れていた。


「おかえり、しょーちゃん」

お母さんは俺に気が付くと笑顔で顔を向けてくれた。

「今日はやけに遅かったわね。どこか行ってたの?」

「舞彦とインターネットカフェ行ってたー。」

「あら、そんなお金有ったのね。」

「有るわ!それくらい!」

「そう。・・・あ、今日悪いんだけどしょーちゃんの部屋はあまり立ち入らないでほしいのよね。」

「なんでだよっ!俺の部屋だろ?」

「そりゃあしょーちゃんの部屋なんだけど、実夜梨ちゃんが熱を出して倒れちゃったみたいなの。」

「はぁ!?」

「はぁ、じゃないの。今実夜梨ちゃん寝てるから、入るならあまり物音を立てちゃダメよ〜」

そういって母さんは慌ただしく2階に上がった。
いや、母さんのほうが物音立ててんじゃん!
と、心の中でツッコミをいれて、ソファーに座った。

なんか最近俺、実夜梨に振り回されてばっかだな・・・。

なんて考えているうちに眠気が襲ってきて、ソファーに横になって寝た。

164:しょこら:2014/03/31(月) 21:23 ID:.L6

…「舞彦とインターネットカフェなんて行ってないでさっさと帰ってくれば良かった」この時点でもう翔くん実夜梨のこと好きだなw

165:花恋:2014/03/31(月) 23:07 ID:vJM

霜月さんの小説はまた読みたくなる
要素が沢山あって面白いです。

166:霜月:2014/04/01(火) 10:37 ID:eQw

>>しょこら
今思えばそうだなw
翔君、実夜梨に想いを伝えられる日が来るのだろうかw

>>花恋様
ありがとうございます!!
「また読みたくなる要素が沢山あって」などと勿体無いお言葉を・・・!
いつもご愛読ありがとうございます!

167:しょこら:2014/04/01(火) 17:20 ID:.L6

きっといつかは告るなw

168:霜月:2014/04/02(水) 08:36 ID:h4U

>>しょこら
考えてみる。
でもそれじゃ恋愛系にならない??

169:しょこら:2014/04/02(水) 12:11 ID:.L6

あ…wなるほどw
新章としてw

170:霜月:2014/04/02(水) 18:08 ID:h4U

>>しょこら
・・・、考えてみるねw
下手したらこのまま片想いのままで終わるかもねwあくまでもいじめの話なんだしね。

171:しょこら:2014/04/02(水) 20:54 ID:.L6

かわいそうに翔。w
いじめの話だしね…
それか番外編でスレたてるか?w

172:汐羅:2014/04/03(木) 09:49 ID:h4U

>>しょこら
いやいやいや、もう2つもスレ立てしてるんだしだめでしょw
じゃあ、これは?「いじめ&ちょっとした恋愛」ということで行こうかな。


ハンネ変えました、元・霜月です!

173:しょこら:2014/04/03(木) 12:04 ID:.L6

それいいねw
今の名前なんて読むん?←

174:汐羅:2014/04/03(木) 18:09 ID:Q1.

>>しょこら
ではでは「いじめ&ちょっとした恋愛」というジャンルに生まれ変わるということで!w

今の名前はねー「せきら」といいますw

175:しょこら:2014/04/03(木) 20:58 ID:.L6

汐羅か!羅はわかってたけどゆらって読んでたw
いじめ&ちょっとした恋愛小説!w

176:汐羅:2014/04/04(金) 08:40 ID:h4U

>>しょこら
「ゆら」でも可愛いけどね^^

じゃあ生まれ変わっていっちょ続き書きまーす!!

177:いっちゃん:2014/04/04(金) 09:34 ID:5OE

汐羅♪
汐羅の小説おもしろーい^^

178:汐羅:2014/04/04(金) 09:44 ID:h4U

-実夜梨side-

「ひゃあぁっ!!」

乙女らしくもない悲鳴をあげて飛び起きた。どうせ悲鳴をあげるなら「きゃあっ!」とか「いやぁ!」とか言いたかった。
・・・ぶりっ子か、私は。

「うわっ・・・、汗だくじゃん。」

思わず呟いちゃうほどビショビショだった。気持ち悪いや・・・。どうしよう、お風呂借りてもいいかな。
あれ?今気づいたけど私、制服じゃないじゃん。借りてるパジャマ(翔君の)だ。制服はどこにいった?翔君に聞いてみよっと。


重い体を引きずってリビングまでいくと、タイミングの悪いことに翔君はソファーで寝ていた。
嘘でしょ、私お風呂行けないじゃん。翔君の家広いし、探し回るなんて無謀な真似をしようとも思えない。
仕方ない、翔君起こすか。
と、翔君に近付いた。

「え、女子だっけ。」

思わずこぼれた言葉がこれだ。
率直な意見、翔君の寝顔は女子。完璧的に女子。その辺の女子に負けてないよ、この女子力。

「あー、もういいや。」

なんだか起こす気にもなれず、お風呂は諦めることにした。
というかオバサンどこにいるの?2階かな?まぁ2階もだだっ広いしもういいた。
正直な気持ち、もう寝たかった。

179:汐羅:2014/04/04(金) 09:49 ID:h4U

>>いっちゃん
おおお!!!いっちゃんではないですか!
見に来てくれてありがとう^^こんな駄作を面白いって言ってくれて本当に感謝感謝♪

180:汐羅:2014/04/04(金) 10:53 ID:h4U

「・・・夜梨ちゃ・・・実夜・・・実夜梨ちゃん!」

私を呼ぶ声がして不意に目が覚めた。目を開けるとオバサンがいた。

「実夜梨ちゃん、もう朝だけど学校はお休みよね。」

「え、でも、あの、平気なんで行かせてください。」

「あ、いやそういう意味じゃなくてね、今日は土曜日でしょって」

と美しく笑うオバサンに大人の魅力を感じたあと、「はい、そうでした」と頷いた。

「じゃあ、このノートについて説明してもらえるかな?」

「え?」

嫌な予感がした。オバサンの笑顔が少し怖かった。いつもの笑顔のはずが、そう感じることができなかった。
オバサンがノートを見ると同時に、私は息を呑んだ。
そのノートは、あの落書きをされたノートだった。

「それ、は・・・」

「オバサンうっかり実夜梨ちゃんの鞄を倒しちゃって、その時に出てきたの。「死ね」とか「ウザイ」って書かれてるけど・・・これはどういうこと?」

「あの、返してくださいっ」

「聞いてからね。大丈夫、しょーちゃんは部活の朝練に行ってるから今この家には私しかいないからね。」

あぁ、これはどうやっても回避出来ない。言わないといけないパターンだ。
ふぅ、と息をつくと、ベッドから起き上がり、静かに話始めた。

181:汐羅:2014/04/04(金) 12:14 ID:h4U

あらかた打ち明けた。
水音いじめのこと、クラスの偽りのこと、私がいじめられていることも。
一言一言が記憶に蘇り、その記憶が心の中に黒く、重くのしかかる。
呼吸が苦しくなった時もあった。真実を語ることがこんなにも辛いことだなんて私は知らなかった。
オバサンはそんな私の背中を擦ったり、手を握ったりしてくれた。暖かい温もりを感じた。

「・・・これが、私に刻み込まれている記憶の全てです。」

オバサンは何も言わずに、じっと私を見つめた。
そして、抱きしめた。

「ごめん。ごめんね、実夜梨ちゃん・・・っ。オバサン、近くにいたのに全く気がつけなかった。実夜梨ちゃんが苦しんでいたのに、なにも出来なかった・・・」

「そ・・・んな、オバサンは何も悪くないんです!なにも言い出せずにいた弱虫な私が悪いんですっ!」

そうだ、オバサンが罪悪感を持つのはおかしい。全て私が悪いんだ。

「辛かったでしょう?もう大丈夫だからね。一人だなんて思わないで。」

「え?」

「きっと実夜梨ちゃんのことだから誰にもこんなこと言えなかったんでしょ?一人で背追い込んでいたんでしょ?
 でももうオバサンに話したからオバサンはもう実夜梨ちゃんの味方。だからもう実夜梨ちゃんは一人じゃないわ。」

「あの、私、そのっ、えっと」

どうしてこんなときに言葉が出てこないの?普通に「ありがとうございます」とか「そうですよね」とか言えばいいじゃないか。
なのに、どうして?

「実夜梨ちゃん、無理しないで。何も言わなくていいわ。もう、十分聞いたから。」

オバサンはよく力強く私を抱きしめた。
初めて、大人から抱きしめられた。
初めて、わかってくれる人がいた。
初めて、心から信頼できる人に出会えた。
初めて、本当の優しいを知った。
そして、みるみるうちに涙腺が緩みだし、両目からポロポロと涙が零れ落ちる。

「うっ・・・うわぁあああぁんっ」

生まれて初めて声をあげて泣いた。
オバサンはそんな私を「煩い」とも「目障り」だとも言わず、ただただ私を抱きしめてくれていた。
私は溢れる涙と思いを押さえることなく、声は枯れるまで泣き続けた。

  もう、私は一人じゃない。

182:汐羅:2014/04/04(金) 14:24 ID:h4U

「ゲホッゲホッ・・・。すみ、ません」

ようやく泣き止んだ私を見たオバサンは優しい笑みを浮かべてくれた。
そしていつの間にか冷たくなった私の手を握ってくれた。

「あの、お願いがあるんですが、この事は誰にも・・・。」

「わかってるって。オバサンを信じて。・・・実夜梨ちゃんがそれでいいのなら。」

オバサンは微笑みつつも悲しそうだった。
そんな顔はさせたくなかったが、そればかりは仕方がない。目を瞑らせてもらう。

「私は平気です。だから何も知らないように過ごしていてほしいんです。」

「努力、してみるわね。」

オバサンは美しく微笑み、そして部屋を後にした。


一人じゃないってわかって、随分と心が楽になり、足取りも軽くなった。
これで、前よりは作り笑いも上手に出来ると思う。よかった。ちょっと心配だったんだよねー。上手く笑えてるか。

「ありがとう」

私は瞳を閉じ、口角を上げ、誰にも聞こえそうにない声で呟いた。

183:しょこら:2014/04/04(金) 18:28 ID:.L6

ついにばれましたか…!!でもまぁオバサンならまだいいねw翔くんとかだったらどうなってたことか…w

184:汐羅:2014/04/04(金) 19:49 ID:rac

>>しょこら
なんとなく実夜梨にも味方をつけたかったからw
あ〜・・・。感動系目指したけど全く感動しないwまだまだだなぁ、私。w
翔君だったら、ねぇ。想像しただけで恐ろしいw

185:汐羅:2014/04/05(土) 13:41 ID:u/g

そして月曜日、私はすがすがしい気持ちで学校へ向かった。
どんなにいじめられてもいい。私は一人じゃない。
そう思うことによって私は学校への足取りが軽くなるのだった。

「はー・・・。」

でもやっぱり下駄箱に靴が無いとなると溜息をつくね。
さて、これをあの4人にバレないようにするにはどうしたら良いのだろう。

「おっはよー、実夜!!」

「お、はよう歌歩。」

「聞いてよー!結花がね、風邪ひいたの!」

「え、それ本当に?今日お見舞い行ってもいいかな。私風邪うつしちゃったかな・・・。」

「大丈夫だって!実夜が心配することはなにもないからね〜。・・・靴は?」

「・・・昨日間違えて持って帰っちゃったみたいで。忘れてきたみたい。」

「あ、じゃあ予備の貸してあげるよ。」

歌歩からありがたく貸してもらい、私は歌歩から遠ざかる方法を考えた。
このまま教室に行けばいじめがバレる危険性がある。
私は最近嘘が上手になってきた気がする。その証拠に近くにいる4人にまだいじめられていることがバレていない。

「歌歩、悪いんだけど私ちょっと図書室行きたいから歌歩は先に教室に行ってて。」

「え、なんで?私も一緒に行くよー。」

「歌歩今日日直でしょ?だったら先生に用事聞いてこなきゃいけないんじゃないの?」

「あ・・・。」

歌歩の顔が青ざめた。
私は「じゃあね」と言って立ち去った。

図書室に行く途中、私は色々と考え事をしていた。
最近私は歌歩たちを避けすぎていると思う。確かにバレる危険性は低くなる。でも、それじゃ逆に怪しい。
仲の良かった子が急に避けだしたら、誰だって怪しいとか何かあるんじゃないかと心配になる。
だからほどほどの距離を保っておかなければならない。
近づきすぎず、離れすぎず。
この距離を保たなければ私は確実に怪しまれてしまう。
そうなっては美加たちの完璧な笑顔の最期のパズルのピースを埋めてあげられなくなる。

このままではいけない。

私は図書室でどうしたらバレないかと色々と考えてみることにした。

186:匿名さん:2014/04/05(土) 13:47 ID:exw

187:匿名さん:2014/04/05(土) 13:48 ID:exw

すみません、間違えました

188:汐羅:2014/04/05(土) 14:02 ID:u/g

>>186-187
お気になさらず。
誰にも間違いはありますもんね。

189:りったん:2014/04/05(土) 22:42 ID:pBA

汐羅さんの小説。二つとも面白いです。
汐羅さん、才能あるんじゃないですか!?

190:汐羅:2014/04/06(日) 11:36 ID:uwE

>>りったん様
え・・・えぇ!?このクソな私に才能が・・・!?
そんなことありませんよ!!私なんか才能なさ過ぎて泣けてくるほどですよ!!
そんな偉大なお言葉は私にはもったいないですよっ!
・・・でも、りったん様にそう言ってもらえてうれしかったです///
ありがとうございます!!

191:レイラ&テツヤ:2014/04/06(日) 12:23 ID:I7A

すいません。何故か規制されコメ出来ず…
その文才分けてくれぇぇぇぇぇ(タメでお願いデス)
あ、元「レイラ」です

192:しょこら:2014/04/06(日) 12:51 ID:h4w

汐羅、文才ありすぎ!すごい!!
あと少しで200…!!
すごい早い!!

今日先生がいってたんだけど、いじめって犯罪になったんだってね!!
小説…これ見つかったら実夜梨たち全員逮捕!?ww

193:汐羅:2014/04/06(日) 14:11 ID:uwE

>>レイラ&テツヤ
え〜っと、呼びタメでいいってことかな?いいなら遠慮なく♪
文才分けるほどそんな才能ないよ!?ていうか私の文才もらったらもっと変になっちゃうよ!?

>>しょこら
ないないないない!!!!
私は他の人に比べたら本当にないからっ!!
周りの作者様に比べたら私は「作者」と名乗って良いのか疑いたくなるほどだよ!?

194:夕月  ◆j2:2014/04/06(日) 15:20 ID:euA

はじめまして…!
夕月(ゆづき)といいます!
汐羅さん、文才すごいですね!
中学生ですか?高校生だったりして…?

いじめ系はなんか暗い陰湿な感じなイメージだったんですが、
これはなんか…他の人に迷惑をかけないように頑張るやさしさって
いうのがありますね!

更新頑張ってください!
あ、それと私の小説をもしよろしければみn((すみませんでした☆

195:汐羅:2014/04/06(日) 15:22 ID:uwE

†*。.・◆・.。*†*。.・ お願い †*。.・◆・.。*†*。.・

読者の皆様、前回の>>100レスをとらないでほしい、という私の我儘を快く引き受けてくださり、本当にありがとうございます。

そんな読者の皆様のお優しい心に甘えてもよろしいでしょうか?

本当に図々しいですが、前回同様、>>200レスは私が文句はないでしょうか?

心優しき皆様ならわかってくださると思い、こうしてお願いすることにしました。

こんな我儘な私の小説は、200レスまで残り6レスまでに迫りました。本当に感謝いたします。

196:汐羅:2014/04/06(日) 15:29 ID:uwE

>>夕月様
お願いを書いていたら読者様が増えていただなんて・・・!!
わ、私に文才なんかありませんよ!!??本当にもう泣けてきますよ・・・。
私は今年から中学生1年生になりますwこれを書き始めたのは小6の頃になりますねw
まぁ小6らしい超子供っぽい文章ですけどお許しくださいww

おぉ、そういっていただけるとありがたいですっ!!!
実はいじめとか全然想像湧かなくって・・・(汗)
こんな主人公がいたらかっこいいなぁ、なんて考えながらかいていますw

コメント&お優しい元気の出るお言葉、ありがとうございました〜!!

197:しょこら:2014/04/06(日) 18:24 ID:h4w

200は汐羅のものだ!!((
汐羅は作者じゃなく、作者【様】だよっ!!

198:汐羅:2014/04/07(月) 10:23 ID:h4U

>>しょこら
ありがとう・・・!!
ついでに訂正。作者【様】→【駄】作者 だねw

199:汐羅:2014/04/07(月) 12:57 ID:h4U

結局いい案も浮かばず、もうどうしようもないまま、私は図書室を出た。

「・・・美加。」

一番会いたくない人と会ってしまった。
というかなんで美加が図書室にいるの?絶対読書っていう柄じゃないでしょ!

「実夜梨。あんた本当にバラしたりしてないでしょうね?」

「バカなこと言わないでくれる?」

私はニコリと微笑んで美加の横を通りすぎた。
何事もなく通れたのはここが図書室の前だからだろう。いつもだったら腕を引かれてただろうね。
人目につくっていいね。


昼休みになり、私が図書室で借りてきた本を読んでいるときだった。

「実夜!」

「なに〜?」

「今日朝私を避けてなかった?」

「気のせいだよ〜。」

私はなんだか複雑な気分で返事をしていた。
避けた、という歌歩の指摘は間違っていない。でも、それを明かしてしまえば一気に歌歩に嫌われてしまう。・・・それでいいんじゃない?
歌歩に嫌われてしまえば、もう歌歩たちに気を使わなくていい。ついでに翔君と舞君と結花と喧嘩すれば・・・。

「ごめん、やっぱり避けてた。」

「・・・え?」

「だぁから、避けたって言ったの!もう私は歌歩のことが嫌い。大っ嫌い!!もう私に話しかけてこないで!」

歌歩は何も言わず私をジッと睨んでいる。私も睨み返す。

「・・・あっそ。じゃあもう話しかけないし話さない。」

歌歩は私の席から離れ、教室の出入り口に言った。
そして、こういい放った。

「実夜なんて大っ嫌い!!」

私はそれを言われた瞬間、心の中のなにかが冷えきっていくような気がした。
それは、歌歩が発言と共に涙を流していたからかもしれない。

200: しょこら:2014/04/07(月) 21:40 ID:h4w

なんか…!!歌歩がかわいそうっ…!!w
実夜梨ひどいな〜w

いやいやいや汐羅は作者【様】よ!!

201:* ◆Jk:2014/04/08(火) 15:27 ID:bVs

まだ半分しか読めてないんですが
早くコメントしたくて書いちゃいます!
すごい面白いです!
僕は小説はどう書いたら面白くなるかな?と思い面白い小説を探してて
この小説を見つけました!
これからも見本にして書かせてもらいます!!
頑張ってくださいね!

202:汐羅:2014/04/08(火) 18:21 ID:w76

 ☆祝☆200と言うことでパーフェクト教室〜偽りの笑顔〜を一時中断いたします!

☆〜★〜主な登場人物紹介〜★〜☆

*綺秋 実夜梨[きあき みより]
 本作の主人公。人見知りで気弱。
 【容姿】
 幼児体型で髪型は黒髪のツインテール

 *新島 水音 [にいじま すいね]
 とても強気で傲慢。
 【容姿】
 少し背が低い。髪型は茶髪のフェーブのロング

 *水谷 歌歩 [みずたに かほ]
 ムードメーカで人気者。
 【容姿】
 容姿端麗。髪型はミディアムの明るい茶髪

 *西沢 結花 [にしざわ ゆいか]
 大人っぽい。冷静でクール
 【容姿】
 モデル体型。髪型は黒髪でポニーテール。

 *相川 翔雅 [あいわか しょうが]
 元気だけが取り柄のスポーツバカ。
 【容姿】
 長身で黒髪で少しはねている髪をした、美しい顔立ち

 *内田 舞彦 [うちだ まいひこ]
 クール&毒舌
 【容姿】
 平均身長で少し色素の薄い茶髪で、髪の短いかわいらしい顔立ち


☆〜★〜あらすじ〜★〜☆
 お金持ちのみが入園を許可される『星華オーヴェスト中高学園』に転入してきた実夜梨。
 実夜梨を待っていたのはあたたかい笑顔が溢れたクラスだった。
 が、そのクラスにはいじめがあることを知った実夜梨は・・・


☆〜★〜これまでの読者様〜★〜☆
 *しょこら 様
 *海莉 様
 *バニカ 様
 *野薔薇 様
 *愛凛羽 様
 *花恋 様
 *なな 様
 *レイラ&テツヤ 様
 *もみじ 様
 *モエ 様
 *いっちゃん 様
 *夕月 様
 ** 様      

        計13名様


☆〜★〜これまでの読者様へのコメント〜★〜☆
いつもご愛読ありがとうございます!
いつしか読者様のコメントが私の癒しとなってきてしまいました・・・(汗)
読者様のコメントを見るたびに口元がニヤけてしまって本当にもう大変ですw
え?キモイ?はい、もうわかっております。自重するべきですよねー。
それにしても13名という奇跡のような数の読者様がいてくださるんですよね!!私はもう幸せ者です・・・!
そんな読者様の期待に添えられるような小説が書けるように努力を積み重ねたいと思っております!
ですので温かい目で見守ってやってください・・・!
あ、私は交流版住民でもありますので交流版で私を見かけたら気軽に声を掛けてやってくださいね♪よろしくです・・・!
こんな汐羅ですが、これからもよろしくお願いします!


☆〜★〜最後に〜★〜 ☆
本当に200来たんですよね・・・!いやもうまだ信じれてないでs((
こんな小説が200いっただなんて誰から見てもおかしいですよね!?ですよね!?
なんかもうテンションがおかしいです・・・。どうしよう・・・

203:しょこら:2014/04/09(水) 20:02 ID:h4w

あ…!!ごめん200とっちゃってた…><
気づかなかった!!!本当にごめん!!そして200おめでとう!!これからもがんはれっ!!!

204:汐羅:2014/04/10(木) 18:09 ID:I.k

>>しょこら
あ、いいよ全然!200レス行っただけで奇跡に近いし!
ありがとう!本当にいつもしょこらには支えられてばっかだねw

205:しょこら:2014/04/10(木) 22:03 ID:h4w

いやいや全然支えてないよ!!w汐羅がいるから私はここにいるっていっても過言じゃないし!!感謝です(><*)

206:汐羅:2014/04/11(金) 15:18 ID:qrM

>>*様
(返事、遅くなってすみません・・・)

ありがとうございます!!
面白い小説って、えぇ!?この小説が、ですか!?
本当に嬉しいです!!え、なんか、ヤバいです。マジで嬉しいです!
こんな小説が見本になれるかどうか・・・・。
何がともあれ、頑張りますので、*さんも頑張ってください!
コメントありがとうございました!
これからもヨロシクです♪

>>しょこら
ううん!しょこらはいつも優しい言葉で私を支えててくれてるよ!
わ、私は感謝されること何もしてないよ!!
私もしょこらがいるからここにいるw

207:汐羅:2014/04/11(金) 15:33 ID:qrM

そうして私と歌歩は喧嘩をした。
しかし、私は歌歩だけでは意味ないと思い、翔君と舞君とも喧嘩したのだった。

翔君の場合は、廊下で「なぁなぁ、歌歩に事情聞いたんだけど」って話しかけて来た。
だから私は、
「はぁ?歌歩がなんなわけ。というか翔君に関係ないよね?歌歩に事情聞いたならどっかいって。翔君なんて嫌いだし。」
と、言って翔君を押し退けた。

舞君の場合は、中庭で、「デートの理由は?」と聞いてきた。
だから私は、
「別に理由なんてないけど?どうせデートに誘われたからって調子のってたんでしょ?もうデート解消ね。舞君とか嫌いだし。」
と、言って舞君の横を通り過ぎた。

これでよかった。うん、私は正しい道を選んだ。今思っても自分の発想には尊敬するね。
わざわざ歌歩たちに気を遣わなくていいんだから。
これで、私は学校で一人でいられる。いじめもバレずに済む。
あぁ、もう最高・・・だ、よね。

208:汐羅:2014/04/11(金) 15:59 ID:qrM

私は家に帰った。
うん、サボりだよ?午後の授業何てとてもじゃないけど受ける気分じゃないし。

「ただいま、です。」

「あら、実夜梨ちゃん?どうしてこんな時間に・・・。」

「・・・。」

私は言い訳を思いつけなかった。低レベルな脳が憎い。
しかし、オバサンはなにも言わずにただ微笑んだ。優しい微笑みだった。

「なにか、あったのね?」

私は首を横に振った。

「隠さなくていいのよ。・・・オバサンは実夜梨ちゃんの味方じゃない。」




結局、私はオバサンにすべて打ち明けてしまった。
ホントに私はオバサンに弱いなぁ・・・。

「実夜梨ちゃん、お疲れ様。」

「え?」

「だって、しょーちゃん達を巻き込みたくなくて、そういう行動に走ったんでしょ?」

「そんな、違います!私の為です!ただ、自分の負担を軽減するために・・・」

「でも結果的にはしょーちゃん達がいじめを知る可能性が低くなってるよ?」

「それは、オマケみたいなもので」

「それに実夜梨ちゃん、「嫌い」だなんて嘘ついたんでしょ?それじゃ負担が軽減されるどころか逆に重荷になっちゃうよ。」

「そんなことないです!」

「実夜梨ちゃんは本当に頑張ってるよ。もう少し素直になってもいいんじゃない?」

「十分素直です!」

「じゃあ明日歌歩ちゃんが死んでも後悔しない?」

「っ・・・!それは・・・」

「ほら、やっぱりそうでしょ?」

オバサンが優しく私の手を握った。あたたかい手だった。
私は不意に涙が零れそうだった。でも、ここで泣くわけにはいかず、我慢することにした。
でも、こんな簡単に見破られると思わなかった。オバサンの言うとおりだった。
私はもし歌歩達が、私がいじめられてることを知って、色々と巻き込まれてしまうんじゃないかと思うと、怖かった。
だから私はわざと冷たく突き放した。喧嘩をした。
パーフェクトな作戦だと思ったんだけどなぁ・・・。私はパーフェクトにはなれないんだなぁ。
そう思うと、苦笑いが浮かんできた。

まぁ、パーフェクトになんてなれなくてもいいんだけどね。

209:しょこら:2014/04/11(金) 19:10 ID:h4w

実夜梨は強いね。すごくw
オバサン…いい人!!wwすごくいい人w
これから翔君、歌歩、舞くんとの関係がどうなってくのかが楽しみですな!!

210:汐羅:2014/04/12(土) 09:53 ID:.vI

>>しょこら
ありがとう!
実夜梨・・・強い?w
オバサンは良い人設定!w
楽しみにしてくれてるなんて、めちゃくちゃうれしい!

211:しょこら:2014/04/12(土) 13:56 ID:h4w

おばさんはすごいw
だって実夜梨、仲いい子に自分からあんなこと言うなんて超強いよ!!w

212:& ◆PE itigo:2014/04/12(土) 16:41 ID:rxs

私ショコラ姫です!!よろしくー

213:ちくわ:2014/04/12(土) 17:10 ID:6qU

どうも、始めてこの作品を読ませていただきましたちくわです
みより必死ですね…頑張れ!

214:りったん:2014/04/12(土) 20:23 ID:pBA

おばさん優しいですね!!

あの、読者になってもいいですか??

215:匿名さん:2014/04/12(土) 20:45 ID:6qU

OVAさんが殺されかけるとかないっすよね?

216:しょこら:2014/04/12(土) 23:43 ID:h4w

>>213
私と名前が似てる!w
>>215
OVAさんw

なんか汐羅の立場?みたいなかんじですみません

217:汐羅:2014/04/13(日) 09:57 ID:qEA

>>ショコラ姫様
はい、よろしくお願いします♪

>>ちくわ様
確かに今思えば必死ですね・・・w
読んでいただきありがとうございます!!

>>りったん様
あ、ああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!!!
りったん様はもう読者様ですよ!!!
>>202の書き忘れですよね!?本当にごめんなさい!!!

>>215の匿名さん様
おおお!すごい発想ですね!・・・いいですねw
ネタバレ含むので言えませんが、そのアイディアいただきます!

>>しょこら
だよねぇ・・・。現実にいたら人気者になってそうw
 >>216
全然いいよ!

218:しょこら:2014/04/13(日) 12:24 ID:h4w

えっおばさん死ぬん!?w

219:匿名さん:2014/04/13(日) 13:47 ID:6qU

>>215
は、ちくわです

220:汐羅:2014/04/13(日) 14:07 ID:h4U

>>しょこら
・・・フフッ

>>ちくわ様
そうでしたか!!・・・申し訳ございません

221:ちくわ:2014/04/13(日) 14:57 ID:6qU

いえいえ、大丈夫ですよ^^

222:ちくわ:2014/04/13(日) 14:58 ID:6qU

あと、タメでおkです!

223:汐羅:2014/04/15(火) 15:20 ID:.ko

>>ちくわ
ありがとう!
実は私、敬語とかすっごい苦手だから「タメでいいよ」って言ってもらえると嬉しい♪

224:汐羅:2014/04/15(火) 15:50 ID:.ko

その日のうちに私はオバサンと共に私の両親に謝りに行った。
何度も謝り、何度も頭を下げると、両親はあたたかい微笑みを浮かべて許してくれた。
・・・なんだ、お父様もお母さまも本当は優しいんだ。

その後、私はお父様とお母様の優しさを知ることができ、なるべくリビングにいることに決めた。
お母様は「実夜梨が家出したときは警察に行こうかと思った。」と、泣きながら言ってくれた。
お父様は「ずっと謝りたかった。本当にすまなかった。」と、謝ってから私を抱きしめた。
私は泣いた。
こんな温かかったなんて、こんなに優しかっただなんて、もっと早く気付けばよかった。
私は本当に愚かだった。こんな温かい家から逃げ出そうなんて、もう二度としない。


翌日、お父様とお母様にいじめられている、と正直に話した。
これから、もしなにかあったときのために知っておいてもらった方が良いと思ったからだ。
お父様とお母様は驚愕に目を見開いていたけれど、理事長と言う権力のおかげで、その事実は伏せておくことにしてもらった。
お母様に関しては、説得に時間がかかった。心配してくれていることは痛いほどわかる。
でも、これですべて元通り。家も家族もいじめも。
いじめはもう幼少期の頃に戻ったと思えばいい。うん、そうしよう。

私はそう思いながら、新しい一日を迎えるのだった。

225:ちくわ:2014/04/15(火) 17:29 ID:6qU

フーラーグwフーラーグw

226:しょこら:2014/04/15(火) 19:52 ID:h4w

おばさん…死ぬんかな!?どんな死に方をするのかな〜!!ww

227:匿名さん:2014/04/15(火) 23:18 ID:6qU

>>226
はっきり言ってしんで欲しくない。
しにかける?かな。あと、人の死に対してワクワクするのはかなりの外道ですよ

228:汐羅:2014/04/16(水) 16:12 ID:QE6

>>ちくわ
フラグ立ってる!?w

この際言うけど、オバサンは死なないよwちくわの言った通り「死にかけ」だよー。

>>しょこら
死なない死なないw

229:汐羅:2014/04/16(水) 16:38 ID:QE6

「いってきます、お母様。」

「いってらっしゃい、実夜梨〜。」

お母様とお父様とは敬語で喋ることは無くなった。
今までピリピリしていた空気はずっと柔らかくなっていた。

外に出ると、晴天だった。
天気予報ハズレ。今日は雨降るって言ってたのになぁ。
そんなことを思いながら歩いていると翔君と歌歩が前を歩いていた。
・・・うわぁ。超めんどくさいし。どうやってあの人達の目に留まらずに通り過ぎれるだろうか。
とか思っていた矢先に、歌歩が振り返った。

「実夜梨・・・。」

呟いたつもりだったのだろうか。丸聞こえなんだけど?
歌歩の声に翔君まで振り返り、最悪なパターンになってきてしまった。
私は視線を合わせず、二人の横を通り過ぎた。

「待てよっ」

翔君に腕を掴まれてしまった。地味に力強いし。振りほどけない。
別に急いでるわけでもなかったので、一応止まっておいた。

「昨日、なんでなにも言わずに帰ったんだよ!」

「別に元の家に帰るのはおかしくないですよ。確かに感謝はしていますが、翔君の許可なんてなくても、オバサンの許可頂きましたし。」

そういうと、翔君は私を睨みつけた。
・・・まぁ、これはこれでいいかもね。もっと私のことを嫌ってしまえばいい。

「そういうわけなんで、離してください。セクハラで訴えますよ?」

「なっ」

「もういい。翔雅、行くよ。実夜梨に何言っても通じないよ。」

その通り。今の私に何を言ったところで、仲直りする気はないよ。
翔君が悔しそうに私を睨みつけ、ゆっくりと手を離した。
私は二人に背を向け、学校へと歩き出した。

230:しょこら:2014/04/16(水) 18:04 ID:h4w

>>227
冗談ですよ!!私も死んでほしくないんで…w
>>汐羅
やったー♪っていうか死にかけるん!?w
翔くんと歌歩は登校中二人きりで何を話すのかな?w
仲直りしましょーやw

231:りったん:2014/04/16(水) 20:32 ID:pBA

>>217
大丈夫だよ!
あ、遅くなったけど、タメでいいよ!

232:汐羅:2014/04/17(木) 16:10 ID:qQs

>>しょこら
うん、まぁ設定ではねw
多分実夜梨のことだと・・・w恋バナはしてないw

>>りったん
ありがとう!本当にごめんね・・・。
300いったら絶対書くから!

233:ちくわ:2014/04/17(木) 20:33 ID:6qU

仲直りsたらいいのに

234:しょこら:2014/04/17(木) 23:14 ID:h4w

翔くんと歌歩二人きりで実夜梨についての恋バナを…wっていうかそうなるとこんなときになんで恋バナしてんだって話だw

235:汐羅:2014/04/18(金) 15:03 ID:lOI

>>ちくわ
だよねw
まぁ、これからの展開に必要になってくるんだよ、喧嘩ww

>>しょこら
うん、まずそうなるねw
呑気すぎるだろ!って?w

236:汐羅:2014/04/18(金) 16:01 ID:lOI

私が学校に着くと、美加は嬉しそうに私を見た。
なんでだろうか。私、なにかしたっけ。

「実夜梨〜。あんたあれでしょ?歌歩たちと喧嘩したんでしょ〜」

「したけど」

「よかったわね!」

「うん、本当にザマーミロでしょ。別に笑いたきゃ笑えば?」

「あぁ、本当に愉快よねっ!」

高笑いを奏でると、美加は後ろの取り巻き6人に「ねぇ?」と賛同を求めた。
もちろん、誰も私の味方をするはずもなく、「だよね〜!」と実に楽しげに話していた。
・・・まぁ、仕方ないか。
実の所を言うと、結構悲しい。精神的にキツイところが多々ある。
確かにわざと喧嘩をしようと仕向けたのも私だし、わざと嫌われるようなマネをしたのも私。
でも、本当はいじめのことをすべて話したいし、楽しくしゃべっていたい。笑っていたい。
けれどこれも私の選んだ選択だし、貫き通すしかないよね。本当に嫌になったら転校しよっと。
・・・そういえば水音はどうなったの?

「美加。」

「なによ」

「水音はどうなったの?」

そう聞くと、美加たちはクスクスと笑い始めた。意味不明。
ジト目で美加たちを見つめていると、後ろにいた取り巻きの一人が喋りだした。

「水音なら一か月の登校拒否で今日からいませーん!」

嫌味な言い方だなぁ。さすが美加の取り巻き。
で、水音が登校拒否で一か月学校にこないんだっけ。ということはターゲットは私一人に絞られたわけか。

「そっか。じゃ、そろそろ歌歩たち来ると思うし猫被った方がいいよ。私も席に戻るから。」

そう言って美加たちのもとから離れ、席に着いたとき、丁度のタイミングで歌歩と翔君と舞君と結花が入ってきた。
あ、結花・・・。風邪直ったんだ、よかったぁ・・・。
と安心したのもつかの間。結花と喧嘩しなければ、という思考が頭に浮かんでくる。
そうだ、結花とも喧嘩しなくちゃ意味がない。

「ねぇ、実夜梨。」

あ、丁度いいや。今なら教室に人も少ないし、大丈夫だよね。ここで喧嘩しちゃえ。

「なに?」

「なんで歌歩たちにあんなひどいこと言うわけ?」

そう来ると思った。さぁ、ここからが本領発揮。何人もの人を騙してきた私のパーフェクトな演技の見せどころ。
私は心底馬鹿にしたように笑ってやった。

「はぁ?ひどいことってなによ。本音出しただけで何が悪いの?なに、もしかして演技だとか思ってたわけ?甘すぎるっつーの。」

「別にそんなこと思ってないわよ。」

「というかさぁ、結花も私に喋りかけないでよね。結花とかまじで嫌い。同じ年のくせになに大人ぶってんだよ。ホント見ててムカついたし。」

「・・・そう。じゃあもう実夜梨にはなにも言わないわ。」

「ありがとう、本当に嬉しいわ。」

そう言って私は席から立ち上がり、結花を押しのけた。
結花は私を冷たい瞳で見たけれど、私は皮肉をたっぷり込めて笑ってやった。


教室を出て、屋上にきた。
風が私の制服や髪をたなびかせる。今日はいつもより風が強かった。
・・・これで、目標は達成。よかったよかった。

「フ・・・フフフフフッ」

自然に声が漏れてしまった。いけないいけない。
けれど、笑いは止まることは無かった。余計に笑いがこみあげてきてしまった。

そして、屋上には嗚咽混じりの笑い声が響くのだった。

237:しょこら:2014/04/18(金) 18:33 ID:h4w

あの人たちはどうやって仲直りするんだろうw

238:汐羅:2014/04/19(土) 08:54 ID:hCc

>>しょこら
どうやるんだろうねぇ・・・。ww
まっ、いずれ仲直りするでしょww

239:汐羅:2014/04/19(土) 12:35 ID:hCc

教室に戻ると、私の机の中は罵倒の言葉が書かれた丸く丸められた紙がたくさん入っていた。
あぁ、もう。美加たちはバカなの?歌歩たちが教室にいるのにどうこれを処理しろと?
と、いうわけでコソッと美加に頼んでみることにした。

「ねぇ、美加。」

「なによ」

「歌歩たちが教室にいるからゴミの処理ができないの。やった張本人に言うのもなんなんだけど、歌歩たちを上手く教室から出してくれない?」

「はぁ?なんで私がそんなことしなくちゃいけないのよ。」

「いじめ。バレても文句言わない?」

「・・・チッ」

美加は舌打ちをして、甘ったるい声で歌歩たちに喋りかけた。
本当に私と話していた時のあの声は一体どこに行ったのやら。
そんなことを考えて美加たちの様子を見ていると、どうやら上手く歌歩たちを連れだしたようだ。
さってと。今のうちにゴミの処理を進めるとしますか。
クラスの大半の視線が集まっているが、それはほとんど馬鹿にしたような視線だ。
誰も手伝いはしない。まぁ、当たり前なんだけどね。
・・・そういえば、歌歩泣いてたなぁ。なんでだろう。


ゴミの処理を終えて席に着いたとき、美加と歌歩たちが教室に入ってきた。
あ、あっぶなかったぁ。あと数分でも遅かったらバレてたかも・・・。
とか思っていたら、美歌歩とパッチリと目があった。私はそれを急いで逸らす。
内心冷や汗をかいていると、美加が歩みよっててきた。

「これでよかったわよね?」

コソッと聞いてきた。
私は「本当にありがとう」とお礼を言った。まぁ、私が悪いわけじゃないんだけど。

「べ、別にあんたのためじゃないし!」

「うん、わかってる。自分たちの為だよね?」

「分かってんじゃない。」

「まぁね。・・・あ〜あ、美加が私をいじめたりしなければ良い友達になれたかもしれないのに」

「寝言は寝てからいいなさい。私はあんたの苦痛に歪んだ顔が見たくてしょうがないんだから」

「そう簡単にはいかないよ?」

「まぁせいぜい余裕ぶっておくことね。見てらっしゃい、すぐにでも歪ませてみせるわよ」

「楽しみにしてる。」

と、いじめっこといじめられっこが交わさないような会話をこそこそと交わした。
でも、本当は美加は良い子なんじゃないかな、なんて幻想を抱いてしまったではないか。
ま、私の顔を苦痛に歪ませることがいつなのか、楽しみにしてようかな。
なんてね。

240:汐羅:2014/04/19(土) 12:36 ID:hCc

-歌歩side-

朝、いつも通り相川に会い、一緒に登校した。
たまたま実夜と会い、言い合いの果てには実夜は背を向けて歩き出してしまった。
相川は悔しそうにその背中を睨みつけたいた。

そこまではよかった。

でも、やっぱり実夜は変だと思う。
だって、教室であそこまで懐いていた結でさえもひどく冷たく突き放した。
私も相川も内田も。皆突き放して、孤立した。
目的があるのか、それとも単純に私たちのことが嫌いだからなのだろうか。私にはわからない。

「歌歩、どうして泣いてるの?」

と結に問われ、首を傾げた。すると、生暖かい物が頬に伝った。
あぁ、涙かぁ。
と、泣いていることを自覚すると、ドバドバと涙があふれ、嗚咽が漏れた。
結はそんなを私の背中を摩ってくれていた。相川と内田は私を見ていた。
私は羞恥心だとかそんなものは忘れてしまい、ただ顔を押さえて泣いた。


泣き終わったときに美加が甘ったるい声で話しかけてきた。
空気読んで欲しい。

「ねぇ、歌歩大丈夫?」

「う、うん。ありがとう、美加」

「よかったぁ、心配してたんだよねぇ!あ、そうだ。屋上行かない?気分でもすっきりさせようよ」

「そうしよう、かな。」

「あ、よかったら結花も翔雅君も舞彦君もおいでよ!」

そういうと、結が承諾し、相川と内田もつられてついてきた。


屋上に着くと、美加は色々と話してくれた。
美加は元々苦手だったから、適当に話を合わせておいた。

「それにしても実夜梨、本当にひどいよね」

と、なにもいってないのに話始めた。

「結花のことも他の三人の事も聞いてるよ。実夜梨本人から。」

「え、実夜が!?」

「うん。」

「どうして美加が!?」

「・・・。あ、私そろそろ教室帰るよ。」

「待ってよ!」

どうして実夜が美加なんかに話してるの!?私たちより美加の方が良いって言うの!?
美加の背中を追いかけ、教室に戻った。もちろん、結も相川も内田も。


教室に戻ると、実夜と目があった。
実夜は一瞬慌てて顔を青ざめさせると、パッと視線を逸らした。
・・・なにあれ。
フツフツと湧き上がる怒りを抑えることは出来ず、席に着いた実夜を睨んでしまった。
その視線は実夜に歩み寄った美加によって遮られた。
美加と実夜はコソコソと喋り始め、実夜は笑顔を見せていた。
・・・どうして美加なんかに・・・!!
私の怒りは最高潮に達し、横にいた相川のお腹にグーパンを入れてしまった。
まぁ、そのあとお詫びに帰りにアイス奢ることになってしまったけれどね。

241:レイラ&テツヤ:2014/04/19(土) 13:57 ID:I7A

どうなるのか....ワクワクです。😁

242:汐羅:2014/04/19(土) 20:59 ID:CBs

>>レイラ&テツヤ様
ワクワクしていただけて嬉しく思います!
再度コメントありがとうございました♪

243:汐羅:2014/04/19(土) 21:00 ID:CBs

-実夜梨side-

私はボッチになることは無かった。
美加は私が歌歩たちと仲直りしないように、バラさないように監視してるのだ。
会話だって、「まじで消えれば良いのになぁ」「うんうん、わかってる。」とか「泣かせたいな」「無理無理」とか普通ではない。
でも、美加は私を一人にすることはなかった。
クラスのみんなもそうだ。
パーフェクトに歌歩たち、先生、他のクラスに「いじめていない」と言う嘘を真実に仕立てあげていた。
歌歩たちがいるときや放課後以外は皆普通に喋りかけて来るし、これといって私自身に問題は無かった。

「ねぇ、実夜梨。」

珍しく美加が真剣な声のトーンで話しかけてきた。
私は何だか胸騒ぎがして、美加を見つめた。

「もし私が『いじめてごめん』って謝ったらどうする?」

「まずは驚くね。」

「許せる?」

「いや、それはないね。ふざけんなって言うと思うけど。」

「だよねぇ」

と今日は罵倒の言葉を飛ばしてこない。
熱でもあるのかな。

「大丈夫?美加のくせにショゲてるとかやめてくんない?調子狂うし。」

「なっ!全然ショゲてねぇし!」

「はいはい」

「あー!もうマジでむかつく!放課後覚えてろよっ!」

そういって教室から出ていってしまった。
放課後覚えてろよって、別に放課後になっても逃げないよ。
そう考えて苦笑していると、始業チャイムが鳴った。
やばっ。6時間目は移動教室じゃん。今から行っても間に合うかな。
間に合うわけないのに、こんな馬鹿な事を考えてしまった。

ガラッ

教室のドアが開く音がした。
先生なら私確実に怒られるよね。成績下げられるかな。

「・・・実夜梨」

聞こえてきた声に思わず視線を向けてしまう。

「お父様?」

「平気か?」

あぁ、多分いじめの事を言ってるんだろう。
私はここ数日で上手になってきている嘘の笑顔を浮かべた。

「大丈夫だよ。でも、ここにきても大丈夫なの?」

「問題は無い。・・・美加はいじめっこだと思っているか」

「え?当たり前だよ」

「そうか。」

お父様は意味深な言葉を残し、教室を去って行った。
意味わかんないんですけど。いじめっこだと思うか?いやいや、逆にいじめっ子じゃないって思う方がおかしいわ!
・・・あ。今思えばお父様、私が授業に出てないことについてなにも言わなかった。ラッキー。

244:汐羅:2014/04/19(土) 21:01 ID:CBs

私は暇だと言う事もあり、屋上に向かってみることにした。
なんとか見張りの先生の目をかわし、階段まで来た。
屋上の鍵は開いており、半開きの状態になっていた。どうやら先客がいたようだ。

「〜・・ですし〜〜〜・・・〜〜〜〜から〜〜〜」

喋り声が聞こえる。
誰かと喋ってるようなので、屋上には出ずに黙って会話を聞くことにした。
よくよく耳を凝らして聞いていると、なんてとか聞き取れる。

「やっぱり私には無理です。・・・・・・でもっ!・・・」

あ、電話かぁ。じゃあ尚更屋上に出れないわ。
にしてもこの声、誰だ?

「彼女に危害を加えるとなんていうか、罪悪感がハンパなくって・・・」

彼女に危害を加える?ていうか本当に誰よ。誰が誰に危害を加えてるの?

「その上、仲の良かった友達とまで喧嘩させるようなことをしたみたいで・・・もうこれ以上私耐えられないんです!」

大きな声を上げた電話している少女の声は、聞き覚えがあった。
誰だったっけ。
思い出そうとしても靄がかかってしまい、どうしても思い出せない。

「・・・・・・はい。・・・はい、すみません。」

急に冷静になり、声のトーンも落ちた。
しかも態度が急変した。謝っちゃってるし。

「・・・それだけはやめて下さい!本当にごめんなさい!」

忙しい人だなぁ。落ち着いたり興奮したり、怒ったり謝ったり。
一体誰?

「・・・わかりました。では。」

と、電話を終えたようだった。
風の音で、微かにしか聞こえないが、足音がこちらに向かってくる。
これは隠れた方が良い感じ?
本能的にそう感じ、急いで階段を賭け下がり、先生がいませんようにと祈りながら2階にある図書室に入った。
私の祈りは無駄ではなかった。人っ子一人いない。
私は焦っていた気持ちを落ち着かせようと、一旦椅子に座った。

「あれ?綺秋さんじゃないですか。」

「うわぁぁっ!」

女の子らしさの欠片一つもない悲鳴を上げながら振り返ると、図書室の先生がいた。
図書室の先生は男性。色素の薄い髪とメガネが印象的で穏やかな性格と高いルックスは男女問わず人気が高い。
そんなことより、えぇ!?もしかして書庫にいました的な!?

「もしかしてサボってるんですか?」

「と、いうか間に合わなかったんですよ。」

「十分サボってますよ。」

「いえー」

Vサインを送ると、先生は片手に持っていた資料を丸めて私の頭を軽く叩いた。
全然痛くなかったが、痛いふりをしてやった。

「痛いっ!体罰ですよ!」

「これで体罰なら殆どの教師が刑務所行きですねー。」

と微笑みながら言った。
まぁ、この先生は別に嫌いではない。むしろ好きだ。女子たちに好かれるのも分かる。
奥さん&お子さんがいなければ、生徒と先生と言う禁断の関係が結ばれていたかもしれない。想像すると、ゾッとする。

「しかし、真面目な綺秋さんが授業をサボるとは思いませんでした。」

「んー、まぁ別に今の所授業には困ってませんから。」

「いや、しっかり授業に出ましょうね。」

と、苦笑いを浮かべる。

「先生でも先生なんですね」

「先生ですから。・・・そういえばさっき来た女の子って綺秋さんと同じクラスじゃありませんか?」

「誰ですか?」

「ミディアムヘアで少し茶色に染めてあって、えぇっと、確か名前は美加とかなんとか言ってましたね。」

「美加!?あいつ授業に行ったんじゃないの?」

「いえ、綺秋さんが来る10分ほど前に屋上に行くんだってここを通って行きましたよ」

「屋上!?」

そう聞いた瞬間にずっと頭にかかっていた靄が晴れた。
そうだ、あの声の主は美加だ。

「ありがとうございます、先生!」

「はい?」

「サボった事は内緒にしててくださいねっ!」

「え?」

唖然とした先生を置いて図書室を出た。
チラリと振り返ると、先生は呆れたように微笑んでいた。多分、内緒してくれるだろう。
今はとりあえず美加の元に行かなければ。

245:汐羅:2014/04/19(土) 21:01 ID:CBs

「早いおかえりですね」

と微笑むのは先程呆れたように笑っていた先生だ。そう、私はもう一度図書室に戻ったのだ。
今は授業時間であることを思い出した以上、見張りの先生に見つかるわけにはいかない。
と、いうわけでもうバレいる先生のもとに戻ってきたというわけだ。

「今授業中なので。」

「今なら遅刻ですーって行けば間に合うかもしれませんよ。なんなら僕もついていきますよ」

「先生給料下がって奥さんやお子さん養えなくなってもいいんですか?」

「それは困りますねー。」

「言葉とは裏腹に余裕のある微笑みですね」

「現実に起こっているわけではないので。」

「さいですか。」

私は椅子から立ち上がって、本棚から本を選んだ。
この学園の図書室は図書館かっ!というくらい広く、本の種類が豊富だった。
その中でも私が気に入っているのはレシピ本。

「いつもレシピ本を見てますね。」

「え、見てたんですか。」

「レシピ本が置いてあるのはカウンターの前なので目にはついてましたよ。」

「そういえばそうでしたねー。」

「そんな熱心にレシピ本を読んでいるのは綺秋さんくらいですよ」

「料理好きですしね。」

「いい奥さんになれますね。」

「あ、そういうの興味ないですので〜。今は別のジャンルが忙しいので。」

いじめというジャンルがな。恋愛なんかしてる暇ないっす。

「今のうちに恋愛はしておいた方がいいですよ。」

「興味深い一言ですね。」

とありもしないメガネをのフレームを上げるマネをしてみた。
こうみえて視力は1・5以上あるからね。

「年を取ると恋愛より仕事取るようになりますし、恋愛とか面倒くさいとか思うようになっちゃいますよ」

「それでいいじゃないですかー」

「寂しい人生になりますよ。」

「いいんですー。というか先生もまだ20代前半なのにすごいおじいちゃんみたいなこと言いますね」

「失礼なこと言いますねー。」

「自覚して無いです。」

ニコッと微笑むと、先生もニコッと微笑んだ。
若干黒いオーラがある気がするが、気のせいと言う事で。

「でも、綺秋さんって結構鈍感ですよね。」

「え?どうしてですか。」

「そういうことです。」

「意味わかんないです」

「恋は案外近くにあるものですよ。」

「え、どういうことですかっ」

先生は微笑むだけで、何も言わず本を読み始めた。

「ちょっと先生!?」

意味が解らなかった私はチャイムが鳴るまで先生に問い続けたのだった。

246:しょこら:2014/04/20(日) 10:51 ID:h4w

翔くんか!?翔くんなのか!?w先生はいい先生だねー。サボリを見逃すなんてw

247:汐羅:2014/04/20(日) 14:03 ID:h4U

>>しょこら
さぁね?ww

こんな先生は現実にいないから、もう二次元で満足することにしたw
あー、本当にこんな優しい先生いたらいいのにww

248:汐羅:2014/04/20(日) 17:54 ID:h3s

さて、放課後になったと言う事でー・・・ってあれ?
なんで誰も私に話しかけないんだろう。いじめるんじゃなかったっけ。
スクールバッグ片手に美加の席に行って、コッソリと話しかけてみる。

「ねぇ、美加。いじめないの?」

「あんたって奴は本当にもう・・・。いじめられたいの?」

「いや、絶対嫌だけど。なんでいじめないのかなって」

「歌歩たちに怪しまれるからよ。」

「怪しまれるってどういうこと?」

「水音がいないのに放課後教室によってたかってるのはおかしいでしょ。」

そう言い残すと美加はスクールバッグを持って教室を出て行った。
正直、呆然としてしまった。
それだけの理由でいじめをやめるなんて、よっぽどの理由がないと・・・。
ま、いじめられないなら結果オーライということで。帰ろっと。

「ねぇ、実夜」

急にかけられた声に一瞬ビクついた。
でも、声の主はすぐに分かったし、振り返って攻撃モードに切り替える。
私の予想は大当たり。スクールバッグを持った歌歩だった。
歌歩は美加の机の上にスクールバッグを置いたので、自然と私も置いた。

「話しかけないでって言ったじゃん。もしかしてそれすらも忘れちゃう低レベルな脳なの?」

我ながらこれはひどいと思う。最低だな、私。
歌歩は少し怒ったようで、拳を握ったが、堪えたようだった。

「べ、つに好きで話しかけてるわけじゃないし。」

「あっそ。じゃあ誰の差し金よ。結花?翔雅?舞彦?先生?まぁ、誰でもいいけど。・・・もしかして美加?」

「なんで美加が出て来るの。」

と、言われ思わず口元を押さえてしまった。
あぁ、なんで美加って言ったんだ。というかこんなに挙動不審にならなくても「なんとなく」って言えばよかったじゃん!
ヤバい、まじで色々と失態を晒してしまった。
「ねぇ、なんで?」

「う、うるさいなっ!なんでだっていいでしょ!?」

あぁ、もうなんで、ああああああああああああ!!!!

「言ってよ。」

「と、と、友達だからじゃん!」

「友達を普通は疑わないでしょ。」

「・・・っ!というか何の用で話しかけて来たの!」

「ある人の指示で。」

「誰なの!?」

「言わないよ。まぁ、美加が出てきた理由を教えてくれたら教えてあげる。」

「あぁ、もういい!!」

頭の中がパニックのままに喋っていたため、正直自分でも何言っているのかわからない。
とうとうブチキレた私はスクールバッグを取ると、走りながら教室を出た。

「実夜!?」

背後で歌歩の声がする。うん、無視しよう。



「はぁ・・・。」

家に着くなり、私はリビングには入らずに自室に行った。
現在は自室でベッドに横になり、ため息をついている。
もしかしたらバレた?いや、でも美加との関係は知らないはずだし・・・。あぁ、でもこれを機に調べ始めたりされたら!?

「ううぅぅうぁぁぁああああああぁぁぁぁあああ」

ベッドの上でゴロゴロと転がってわけのわからない奇声を上げる。
コレデモハナノジョシコウセイデスヨ?

「いたっ」

挙句の果てにはベッドから落ちた。
・・・もう一度言おう。コレデモハナノジョシコウセイデスヨ?
痛みに悶えていると、持って帰ってきたスクールバッグが目に付いた。
よく見れば、これ、私のじゃない。

「み、み、み、美加のじゃん!!!!」

え、じゃあ美加が私のカバン持ってるの!?・・・ま、いいや。
別に美加がカバン持ってるなら問題ないよね。いじめてる張本人なんだし。
そう、スクールバッグの中には落書きされたノートが多数入っているのだ。美加がやったものだろうし、別にいい。
さて、もう今日は寝ようかな。

249:汐羅:2014/04/20(日) 17:54 ID:h3s

-歌歩side-

「実夜!?」

実夜はすごい速さで教室を出て行った。
教室にいた大半の者が、普段見せない実夜の取り乱しように驚いていた。

「歌歩、お疲れ。」

「結〜・・・。めっちゃ実夜怖かったんだけど・・・。」

「そうね。本当に一体どうしちゃったのかしら。」

「知らないよ・・・。」

肩を落として自分の席に座った。
でも、なんで美加と実夜が仲良くしてるの?今まで話したことってあったっけ?

「とりあえず帰るか。」

「内田は気楽そうでいいよねぇ」

「別に。」

気楽そうでいいな、とは言ったものの、正直今舞が何を考えているかなんてわからなかった。
内田だけじゃない。
相川も、結も、本当はなにを考えてどう持っているのか見当もつかない。


帰り道、相川と内田とは別の道になり、別れた。
結と歩いていると、結はポソリと呟いた。

「今日は無茶なこと頼んでごめんなさいね」

実夜は誰の差し金かと聞いてきた。
誰か、それは結だった。

「今更いいよー」

実夜がどうして急に私たちを突き放したのか、調べるためだ。
実夜は「美加」と言った。そして、口元を押さえて挙動不審になり、走り去っていった。
・・・これめちゃくちゃ怪しいじゃん!
と、思いながら家まで続く曲がり角を曲がった時だった。

「「キャアッ!!」」

悲鳴が重なった。
前を見ずに歩いていたからか、バチでもあたったのか、誰かとぶつかった。
相手が走っていたのか、衝撃が大きくて転んでしまい、カバンがぶっ飛んで行った。
顔を上げると、相手も転んでおり、カバンがぶっ飛んでいた。

「ごめんなさいっ!・・・って美加?」

「歌歩?・・・あ、こちらこそごめんね」

まるでいつもの美加じゃない。
甘ったるい作られた声ではなく、落ち込んでいるような、そんな声だった。
表情の貼り付けられた笑顔もよく見れば引き攣っている。

「ご、ごめんね。じゃあ私急ぐからっ」

「えっ、あ、ちょっと!」

美加はカバンを引っ掴むと、走り去っていった。
不思議に思いながらも結が手を差し伸べてくれたので掴んで立ち上がる。
パンパンと制服の汚れを払い、カバンを掴んだ。

「なんか、皆おかしくなってきちゃってるね。」

「そうね・・・。実夜梨といい美加といい。そういえばクラスの様子もおかしいわよね」

「え?」

「なんか表情がキツくなったというか、前みたいな穏やかなフインキじゃないのよね。」

「そうかなぁ・・・」

「笑うときも人を小馬鹿にしたように笑うし、口も悪なってきたって感じ。」

「わかるような、わからないような。でも口が悪くなってきたっていうのは同感かな。」

ふぅ、と一息ついて、また自宅へと歩き始めた。

250:汐羅:2014/04/20(日) 18:47 ID:h3s

-実夜梨side-

次の日、私は間違えて持って帰って来てしまった美加のカバンを持って家を出た。
美加は学校に置き勉しているようで、教科書と言う教科書が入っていなかった。
もちろん、あまりにも軽くて覗いただけで、探ったりなんかしていない。
美加は私のカバンの中見たのかな。見られたとしても私が悪いんだけどね。でも驚くだろうな。落書きされたノートが入ってるなんて思ってないだろうな。
美加の驚いた表情を想像すると、クスッと笑いが漏れた。


学校に着き、下駄箱を開くと色々ぐちゃぐちゃになっていた。まぁ、もう慣れたわ。
教室に着くと、早速美加に聞いてみた。

「美加、昨日はごめんね」

「は?」

「まぁ、そんなに怒らないでよ。でも見たでしょ?中身。お互い様だよ。」

「だからさっきから何言ってんの?」

「なにってなにが?」

美加は私を変な物を見るような目で見てきた。私も負けじと見返す。
じゃなかった。美加はしらばっくれてるつもりなのだろうか。

「いや、ほら。あれだよ。私昨日美加のカバン間違えて持って帰っちゃって。美加も私のカバン持ってるんでしょ?」

「持ってねーし!つうか実夜梨が私のカバン持って帰ったのかよ!」

「うん、ごめんってば。・・・え?持ってない?」

「持ってないわよ。私は歌歩のを間違えて持って帰ったみたい。昨日ぶつかったから、そん時だな。」

「歌、歩の!?じゃあ私のカバンはー・・・。」

「歌歩のところになるわね。なにそんな青ざめてんの」

「美加、これはあんたに対しても他人事じゃないよ!あの中には落書きされたノートが入ってんだからね!?」

「嘘だろ!?実夜梨なにやってんのよ!」

「私のせいじゃないって!ヤバいヤバい、本当にどうしよう!!ごめん、屋上に逃げるわ!」

美加の返事も聞かずに、私は教室を飛び出した。
この時間はまだ歌歩たちは学校に来ていない。今がチャンス。屋上に行って朝は逃げ切って、お父様に相談して早退しよう。うん、これがいい。


屋上に着くと、またもや先客がいた。
でも、今の私は人を期す勝っている余裕なんてなかった。思い切りドアを開く。
そして、屋上にいた人物が目に入った。

「・・・なんでここに・・・」

私は目の前で不敵に笑う人物を目にして、その場を動けなくなってしまった。

251:汐羅:2014/04/21(月) 17:47 ID:3tM

「どうしたのよ」

私はその声でハッとして思わず後ざする。

「どうして水音がここにいるの!?」

そう、目の前にいたのは新島水音。あの、登校拒否をした水音だ。
水音は私の声が聞こえなかったかのように私に背を向け、手にしていた携帯をいじり始めた。
その行動に腹が立ったのは事実だ。

「聞いてるの!?」

「・・・聞いてるよ、お姉さん。」

「はっ!?」

「あれぇ、もう忘れちゃったの?私たち姉妹じゃなかったっけ?」

「あ・・・。」

そうだった、と今更ながらに思い出す。
もちろん私は水音と姉妹だなんてまだ認めていない。認めたくもない。

「違う、私はあんたのお姉さんなんかじゃない。」

「でも、私の本名は綺秋水音だよ〜?」

「ふざけないで!綺秋家の娘は私一人!あんたは犯罪者の新島家の娘!」

「フフフフフッ・・・。アハハハハッ!!」

急に上を向いて笑い出す水音。正直、怖い。
恐怖からなのか、声も出ないし、金縛りにあったかのように身動きも出来ない。
すると、水音の笑いは急にピタッと止まり、真正面の私を見つめた、否、睨んだ。

「そうやってあんたはお父様とお母様を独り占めするんだ。」

突き刺すような鋭すぎる視線。ゾッとするような冷たい声。
私は水音から目が離せなかった。

「そうやって私から幸せを奪っていくんだ。私を邪魔者扱いにするんだ。」

水音はいつの間にかこっち向かって歩いてきていた。
それでも私は動けない。声が出ない。

「あ、私がここにいることは誰にも言わないでね〜。じゃ、姉さん」

「わ、私は姉さんじゃない!」

やっと絞り出した言葉がこれだ。なんか情けない気がするのは気のせいと言う事で。
水音はヒラヒラと手を振りながら屋上から去って行った。
私は一気に全身の力が抜け、その場に座り込んだ。
歯がガチガチと音を立てる。頭の中は真っ白で、何も考えられない。

私の意識は、そこで途絶えた。

252:匿名さん:2014/04/21(月) 18:00 ID:ou6

目が覚めると薄暗い倉庫?のなかにいた。

「ここは?」

振動を感じる。どうやらトラックの荷台のようだ。
するとトラックが止まり扉が開く。
2人の男がいた。

「お前をさらったもうにげられん」

「お前は俺たちの〇奴隷だ」

「イヤアアアアアア」

こうして私は男たちに好き放題されもうもとの生活には戻れなかった。

〜完〜

253:あいう:2014/04/21(月) 18:01 ID:ou6

うーん

254:ちくわ:2014/04/21(月) 22:16 ID:6qU

ひいいいいいい!

255:しょこら:2014/04/21(月) 23:06 ID:h4w

>>252 って…汐羅じゃなくない?ID違うのは汐羅もよくID変わるからわからないけど、汐羅はあんなふうに小説おわらせないきがする。

256:しょこら:2014/04/21(月) 23:21 ID:h4w

>>252 の書き込みの前、汐羅は汐羅のもう1つの小説を17時57分に書き込みしました。IDはh3sでした。そしてそのあと >>252 の書き込みをしたとします。時間は18:00。IDはou6。
その後もうひとつの小説に書き込みしたのが18:22。ID:h3s。

IDは一回変わったら前のIDに戻ることはない(たぶん)
そうしたらおかしくないですか?
ほんとうに>>252は汐羅?



(これ本当に汐羅だったら超はずいな…w)

257:ちくわ:2014/04/22(火) 22:07 ID:6qU

多分違うと思う。

258:汐羅:2014/04/23(水) 16:11 ID:SNw

>>252
えっと、どちら様でしょうか。完全に荒らしですよね。
私がそんなに簡単に小説を終わらせるわけないじゃないですか。
ふざけないでください。舐めないで下さいよ。
次に来たらもう少しきつい言葉で叩くので、もう来ないでくださいね。本当にやめてくださいよ。

>>しょこら
私じゃないよ。
確かに私はIDコロコロ変わるけど、一日中は変わらないから。
ありがとう。

>>ちくわ
私じゃないよ。
確かに>>252の話は怖いよね。現実に起きるわけないけど。

259:汐羅:2014/04/23(水) 16:34 ID:SNw

ー補足ー
>>252-256
絶対同一人物ですよね。
貴方の気持ち悪い小説文と意味の解らない「うーん」で2レスも無駄にしないでください。
このスレのレスは私が小説を書くか、愛読して下さっている読者様、アドバイス等を下さる読者様の為のレスです。
あなたみたいな荒らしがレスしていいスレではありません。
もう二度と来ないでください。次来たらマジで叩きます。敬語なんて使いませんので。
以上。



☆〜★〜続き〜★〜☆


「実夜梨・・・」

「・・・お母様?」

心配そうに私の顔を覗きこんでいるのは多分、お母様だろう。
視界がボヤけてよく見えないんだが。

「そうよ。でもどうして家の前で倒れていたの?」

「え、家の前で倒れていたってどういうこと?」

「そのままよ。覚えてないの?」

「うん、全く・・・。」

だって私屋上で水音に会ったから。・・・水音はどうしてあんなところにいたんだろうか。それに誰にも言うなって、どうして?
そこまで考えると、急に疲労感が襲ってきた。

「まぁいいわ。今日は安心して眠ってくれていいわよ。学校にはお休みすると連絡したから。」

「ありがとう。」

学校に行かなくていいと思うと、急に眠気が襲ってきた。
お母様の顔がぼやける。

深い眠りに落ちると、ある夢を見た。
しかし、それは『夢』なんかじゃないって、すぐに思い知ることになるなんて、今はまだ予想できなかった。

260:汐羅:2014/04/23(水) 16:35 ID:SNw

あ、あああ!安価ミス!

× >>252-256
〇 >>252-253

261:しょこら:2014/04/23(水) 18:37 ID:h4w

やはりですな!!((

よく荒しくるのはきっと汐羅の小説が人気だからだね!!
実夜梨、倒れたりすること多いねw

262:匿名さん:2014/04/23(水) 20:57 ID:6qU

叩くのは得意だぜw叩きマグロ一丁ですなw
>>259
二回連続で倒れますか…w

263:永年:2014/04/23(水) 21:12 ID:PHo

初コメさせて頂きます。
ここまで読んで、凄く感動しました!
自分のとは大違いですな(-.-;)
手本とさせていただきます。
今後ともよしなに…

264:匿名さん:2014/04/23(水) 21:22 ID:6qU

よしなに…w

265:永年:2014/04/23(水) 21:24 ID:g9o

>>264
そう言わずに(笑)

266:匿名さん:2014/04/23(水) 22:39 ID:6qU

よしなにってなんですか?w

267:汐羅:2014/04/24(木) 15:45 ID:sSU

>>しょこら
ありがとう!
人気かどうかはなぞとして、荒らしはもうこないでほしい・・・

う〜ん・・・。確かにそうだねw
私としては「実夜梨の体は弱い」って表現したかったんだけどねw
まあこれからは倒れるネタ控えめにしますw

>>262
得意ならまた荒らしがきたら叩き頼んでいいですか?w

2回目は倒れると言うか、寝たんですよね。わかりにくくてすみません

ついでにですが、「よしなに」は「よろしく」とかそういう意味ですよ〜

>>永年様
コメントありがとうございますー!!!!
荒らしがきた後だから読者様がきてくださるか本当に心配していたんですが、読んでくださってありがとうございます!
感動して頂けましたか!?感動ものって書くのが難しくて、伝わるかな・・・とか思ってたんです!w
永年様も小説書いていらっしっゃるんですか!?・・・読んでみたいですw
手本になるかはわかりませんが、こちらこそ今後ともよしなにです!

268:汐羅:2014/04/24(木) 16:22 ID:sSU

私が見た夢、それは歌歩が私のカバンの中を見て学校で問い詰めるという夢。
やけにリアルで目覚めたときは身震いをしたほどだ。
ちなみに今夜になっている。そして私は起きて、勉強中である。

「実夜梨、お友達が来てるわよ。」

と、お母さんがノックしてそういった。
けれど、正直今はもう他人とは会いたくなかった。明日にしてくれ。

「断ってきて。会いたくないって。」

「・・・本当にそれでいいの?」

「いいの。勉強中だからもういいでしょ?」

そういうと、ドアの外でパタパタと階段を下る音がした。
ホッとしてもう一度ノートと睨み合う。難しい問題に取り掛かっていたため、集中力が切れないうちにサッサと解いてしまおうと試みることにした。


現時刻は23時26分。思いのほか勉強していたようだ。
まぁ、最後の方は集中力が完璧に切れてノートに落書きしていたんだけれどもね?

トイレに行こうと部屋を出ようとすると、扉にノックがかかった。

「お嬢様、夜食にございます。」

夜食。そういえば私、なんにも食べてなかった。お腹すいたなぁ。
なんて思いながらドアを開けると、召使が美味しそうな料理を部屋に運び入れた。
夜食とは思えないほど豪華な料理だ。まぁ、これが普通なんだけどね。

「ありがとうー。」

軽〜く返事を返して席に着く。
召使が部屋から出ていくと、さっそく料理に手を付け、空腹を満たすのだった。

269:汐羅:2014/04/24(木) 17:35 ID:sSU

翌日、私がモソモソと朝食のフレンチトーストを頬張っているときだった。
呼び鈴が鳴り、お母様が「こんな時間に誰よ・・・」と呟きながら玄関の方へ向かった。
私は他人事のようにテレビを見ていた。

「実夜梨、三井美加って子が迎えに来てくれたわよ。」

「ゴフッ」

朝から盛大な女の子らしくなさを発揮した。
お母様からの冷たい視線は正直痛い。

「ゲホッゲホッ・・・美加が?」

絞り出した声で聞くと、お母様はうなずいて「早くいってらっしゃい」と言った。
仕方ないなぁ、もう。
なんて冗談かましながら、ナイフとフォークを置いて準備を始めた。


「お、おはよう美加」

「おはよう実夜梨。行くわよ。」

と、無理やり会話をすすめて私の手を引いた。


しばし無言なまま足をすすめていた。
だって喋る話題ないし。実に奇妙な光景じゃない?これ。
だって現のいじめっこ&いじめられっこだよ?なんで一緒にいるんだって話だよね。

「・・・ねぇ、美加」

「なによ」

沈黙を突き破った私の一言儚く、短すぎる答えで返された。
なんか虚しい気がするのは気のせいだろうか。うん、気のせいだ。
そう思い込み、話を進める。

「なんで急に迎えに来たりしたの。散々いじめてたくせに。罪滅ぼしのつもり?」

「・・・ごめんって言いたかっただけよ。」

「はぁ?」
「一回で聞き取りなさいよ。ごめんって言ってるの。」

「は、はぁ・・・。で、え?やっぱり罪滅ぼしのつもりで来たの?」

「別に私はいじめについて謝ってないのよ。別の事よ、別の事。」

「なに?別の事って」

「ま、学校行ったらわかるわよ。」


学校に着いて下駄箱を開けると、いつも通りぐちゃぐちゃだった。
覚えのないゴミやらが入っていると言ういつもの感じ。うん、いじめについてはやめる気絶対ないな。
少々怒りのこもった笑みを美加に送ってやった。

270:しょこら:2014/04/25(金) 20:10 ID:h4w

私からも荒しこないことを願う。w
本当に汐羅人気!!上手だし!!これからも頑張って!!

よしなにってよろしくって意味なんだ…w

271:汐羅:2014/04/26(土) 09:08 ID:gp.

人気じゃないよ!?本当にもう駄作者・・・!
今思ったけどもう29レスで300行くんだね。・・・早いw

272:汐羅:2014/04/26(土) 09:09 ID:gp.

廊下を進み、教室に着いた。
いじめ継続中ならまた机の上にいろいろ置いてあるんだろうな。ついでに机の中もぐっちゃぐちゃだろうな。
美加にバレないように溜息をこぼすと、いつも通りドアを開けた。
すると、いきなり飛び込んできた衝撃の光景に目を疑った。

「え、な、なんでなにも置いてないの?」

自分の机の上を凝視し、振り返って美加に驚きながら聞いてみた。
美加は呆れたように溜息を付き、両手に腰を当てて私を見た。

「あんたドMなわけ?なにもないんだから喜ぶとかなんとかしなさいよ」

「そんなわけないでしょ!?いや、ただ純粋に驚いただけじゃん!?」

「ふーん」

美加は適当に受け流すと、自分の席へとスタスタと歩いて行った。
私は呆気にとられてしばらくはその場を動けずにいた。
夢でも見ているんだろうか。今朝見た夢よりこっちの方が夢感ハンパないんだけど?
自分の席にフワフワした足取りでいくと、メモ書きが置かれている事に気が付いた。

『先に言っておくけど、どうなろうと私に頼らないで自分で何とかしなさいよ。
 あと、もう謝ったから私のせいにするのはやめるのよ。       美加 』

「は?」

思わず声が漏れる。
全く書いてある意味がわからない。いや、意味は分かるけど意図が分からないって言った方が正しいかも。てかどっちでもいい。
でも自分で何とかしろとか私のせいにするなとか本当に何に対して言ってるんだ。
メモはご丁寧に机にテープで張られてあるため、ベリッと破り、クシャッと握りしめる。
そして、このメモ書きの第一印象を心の中で言い放った。
・・・これくらい口頭で言えよ!


気持ちを落ち着かせ読書を初めて数分後、教室のドアが勢いよく開く音がした。
大抵の視線がソッチに行くと思う。でも、私は別に見ようとも思わない。
どちらかというと久々の妨害のない読書を楽しんでいたかった。
いつもなら突き刺さる様な視線と陰湿な悪口に耐えて、いじめの後片付けなど、時間に追われていた。
でも、今日はそれが無い。のんびりとゆっくりと読書ができる。
しかし、小説を読んでいるときはその世界に入り込み過ぎてしまうのは私の悪い癖だ。
大事なことも忘れてしまうという盲点も有する。

「実夜」

という聞き慣れているのに随分と懐かしい気もする声で一気に現実に引き戻された。
同時に恐怖のような感情も生まれ、顔を上げようとできない。とりあえず返事はなしだ。無視無視。
小説を読んでいて気づきませんでしたよ?アピールのために次のページを捲る。
と、いきなりバッと小説が取られた。
さすがにそれは見過ごせない。キッと上を睨みつける。

「・・・返してくださいよ、相川さん」

低い声でそう言うと、相川さんも負けじと私を睨んできた。
私は視線を逸らして、周りを見渡そうとした。でも、できない。
なぜって?そりゃああれだよ。歌歩と結花と相川さんと内田さんに机を囲まれてるからだよ。
ちょっと、本当にこの状況なんなの?

「というかわざわざ4人揃ってまで私に何の用ですか。」

心当たりがない。
話しかけるなと以前言ったら、皆納得して話しかけなくなった。いじめだってばれていないはずだ。

「もうしらっばくれるのもやめてよ」

「は?意味分かんないんだけど?私がいつどこでなんのことをしらっばくれたの?」

「今ここでいじめについてしらっばくれたでしょ。」

結花が淡々と告げる。
確かにその通りだよ。いじめについてしらばっくれてるー・・・え!?
驚いて結花を見る。

「その反応は肯定と受け取っていいのかしら?」

「ダメに決まってんじゃん。誰から聞いた作り話なの?」

慌てて言葉を返す。平然を装ったが、果たしてどうなっているのだろうか。
とりあえず一回気持ちを落ち着けようと努力してみる。でも、深く考えれば考えるほど頭の中が混乱する。
まずなんでいじめの事がバレてるの?・・・多分、アレかな。

273:汐羅:2014/04/26(土) 09:09 ID:gp.

「じゃあこのノートはどう説明するんだ?」

内田さんが一冊のノートを机の上に置いた。
そのノートは、カバンに入れたはずの落書きされたノートだった。
・・・あ、なんだ。やっぱりノートなんだ。予想的中。

「それは昔のですよね?昔いじめられてましたし、その時のですよ」

冷静に答えた。このノートについてはもう対策法は考えてあった。
多分この方法で来るだろうなと思って昨晩言い訳を考えた。
幸いにもこのノートは新品だったため、学年や名前、教科は書いていなかった。中身の白紙だ。
こんなノート、いくらでも言い訳はできる。

「ふーん。」

あれ?なんか反応薄いんだけど。
もっと動揺するものだと思っていたばかりに、少し面喰ってしまった。

「とりあえず、来て。実夜」

「嫌です。」

「じゃあこのノート、全校生徒にバラしてもいい?」

「脅しですか。最低ですね」

「そう、脅しだよ。最低なのはどっちだろうね」

歌歩はそう言い残すと結花と内田さんと共に早々と教室を去って行った。
なんだ、あきらめてくれたんだ。
とか思って肩の力を抜くと、相川さんが私の掴んだ。

「きゃっ」

そして腕を引っ張られ、席から立ち上がる。
多分、このまま屋上に連れて行かれるんだと直感的に判断した私は、美加に視線で助けを求めた。
しかし、美加は見事に視線を逸らし、「私に頼るなって言ったでしょ」と私に聞こえるくらいの声の大きさで言ってくれた。
地味にショックだ。ということは頼るべきは自分か・・・。
そんなことを考えていると、いつの間にか教室のドア付近まで来てしまっていた。
このままじゃ、本当に屋上行きだ。
「やめてください!」

一応声を掛けてみて、やめてくれるか試してみる。
でも、相川さんは振り返ってくれもしないで、足を止めようともしない。
私は絶対行くもんかと踏みとどまった。そして壁に手をついて前に進まないように固定する。
相川さんは急に私が止まったことにとって、少しバランスを崩しかけた。
しかし、すぐに体制を整えると、私を見た。怒っているようだ。

「往生際が悪い!」

「無理矢理連れて行こうとしないで下さい!私は行きたくないんです!」

「だから無理にでも連れて行こうとしてるんだろうが!」

「その行為最低ですよ!男性としての恥を知りなさい!」

「う・・・!だぁぁあああ!もういいからサッサと来いって!」

急に手を離したかと思うと、次の瞬間には足が地面から離れていた。
そして上には相川さんの顔。
これは・・・なんだっけ、乙女の憧れとかなんやら言われてるお姫様抱っこか。
・・・ってなんでこうなる!?

「ちょ、相川さん何やってんスか!」

「こうでもしないとお前こねーだろ!?」

「逆に行く気失せますよ!おろしてください!私はこんな形で乙女の理想を奪いたくありません!」

「乙女の理想?」

「鈍感!本当に鈍感!」

「いみわかんねーよ!」

「分からなくていいですからとりあえずおろしてください!」

「無理だってっば!」

とかなんとか言い合いしてたらいつの間にか屋上に行っちゃってた。
いつかこの理想の代償は払ってもらうからな。ま、お姫様抱っこなんて私には理想でもなんでもないけどね。

274:しょこら:2014/04/26(土) 13:24 ID:h4w

お、そろそろ最終回迎える感じかな??
なんかそれっぽい…でもまだみたい!!

美加は仲直りさせようとしてるのかな?ならいいヤツ!!まぁ悪いやつだけど…w

275:りったん:2014/04/26(土) 14:39 ID:pBA

美加が、謝った…ww
そろそろ最終回なの…!?

276:汐羅:2014/04/26(土) 18:32 ID:Qis

>>しょこら
え?そんな風に見える?w
どっちでしょうw美加は悪者か善者か・・・。

>>りったん
お久しぶりですね!
最終回ではないです♪まだまだいろいろ解決してないのでw
翔君の恋心とか、翔君の恋心とか・・・(汗)
とりあえずまだですww

277:汐羅:2014/04/26(土) 18:37 ID:Qis

さて、どうやってこの状況を切りぬけるべきなのだろうか。
別に後ろに屋上の出口があるから出ようと思えば出られる。
・・・でも、今逃げたら絶対教室で問い詰めるだろうなぁ。よし、チャイムが鳴るまで適当に時間稼ぎでもしよっと。

「・・・で、こんなところにお姫様抱っこまでして連れてこられたんですがどういう事ですか。」

「お姫様抱っこ?」

歌歩が顔をしかめながら聞き返してきた。とりあえず頷く。
すると歌歩と結花と内田さんが冷たい目線で相川さんを見た。相川さんは明後日の方向を向いている。
今のうちに逃げ出せないだろうか。
ソッと出口に向けて移動していると、歌歩は私に向き直ったたため、私はぴたりと動きを止める。

「美加に聞いたの。」

「なにをですか?」

「いじめだよ。実夜梨いじめられてたんでしょ?」

美加〜〜!!!あいつ私を困らせるためにわざと言ったんでしょ!
それでバレとところで私に「あんだけバラすなって言ったのに」的な感じでいじめを悪化させるつもりか!本当にズル賢いんだから!
というわけで知らないふりをすることにした。

278:汐羅:2014/04/26(土) 18:45 ID:Qis

〜余談〜

次回だけ書き方変えたいと思います。
どちらの方が見やすいかアンケート取りたいと思ってます!
はい、というわけです。

279:汐羅:2014/04/26(土) 19:20 ID:Qis

「なんか言ってよ」

しまった。考えすぎて間を開けてしまった。

「別にいじめられてなんかいませんよ。美加のガセネタですよ。美加って相当な暇人なんですね」
「なんでそうやっていつも否定するの?」
「なんでって、事実じゃないからですよ。事実じゃないから否定してなにがいけないんですか?」

歌歩は悔しそうな顔をして私を睨みつけた。
フッ。私に口論で勝とうなんざ100年早いね。あとは最終スパートをかけるだけだ。

「こんなくだらない話に付き合わせないでください。
前にも言いましたが、私貴方たちが大嫌いなんですよ。もうしゃべりたくもないっていいましたよね?
 ガセネタで私の時間を潰すとか本当に最低ですね。あぁ、もうまじで気分悪い。」

4人の氷の様に冷たい視線が痛すぎる。
でも一応私は真実を話すわけにもいかない身でもあるので、4人の氷の視線に、次はバカにしてやる。

「ていうかアンタらどんだけ私の事が好きなの?ガセネタで屋上にまで呼び出すとか」

鼻で笑って、心底馬鹿にしてますという目で4人を見た。
あぁ、私ってこういう修羅場が好きなのかな。なんかめちゃめちゃ楽しいし。笑えてきちゃうわ。

すると、屋上のドアが唐突に開け放たれた。
もしかしたら先生が注意しに来たのかもしれない。なら都合がいい。
期待しながら振り返ると、まさかの期待外れの人物だった。正直今、要らない存在だわ。

「あ〜・・・もう何で美加が来るわけ?」
「どうせあんたの事だから否定してるんだろうなって思ったのよ。いじめられてるくせに。」

美加って本当になにしにきたの?自爆でもしに来たわけ?なんで事実喋っちゃってんの?本物の馬鹿か。

「・・・いじめられてないって。ガセネタとか本当にやめてよ。この年でそんな噂流すとかおこちゃまなんだね、美加って」
「おこちゃまなのはあんたでしょ」
「美加にだけは言われたくないわ〜」
「実夜梨みたいなチビがそんなこと言っても全く説得力ないわよ。」
「ひ、人のコンプレックスをそんなサラッと言ってのけるなっ!私だって好きで小さいわけじゃないもん!」
「ま、別になんでもいいわ。とりあえず全部歌歩たちに吐いちゃえば?許可するし」

今まで仲の良さげな会話を交わしていると、美加がそんなことを言ったのですぐさま私は演技モードに入る。
美加って私をそこまでして困らせたいのだろうか。嫌な奴。

「許可ってなんの?美加に支配されるわけでもないんだから許可とそんなものないし」

笑って答える。今起こったら逆に怪しまれる。これは笑顔で済ませるのが吉だ。
すると、歌歩が後ろから私の肩を叩いた。
一瞬、私の頭の中はパニックに陥った。恐怖心がこみあげてきて、その手勢いよく払いのけた。
思わず目の前にいる美加にぶつかってしまった。

「・・・あ、ごめん」

一応謝っておく。美加はプイッと顔を逸らしてしまった。
機嫌が悪そうだ。私、そんな怒られることしたっけ?

「なんでそこまでビビるの?」

不意に聞こえた歌歩の声に、思わず振り返ってしまう。
歌歩は悲しそうな表情を浮かべ、自分の手を握りしめている。私が払いのけた右手だ。

「え、あ、ごめ・・・」

罪悪感が襲ってきて、私はおもわず謝りそうになる。
でも、今自分における状況を思い出すと、その言葉はすぐさま飲み込んだ。
だって、今は歌歩たちは私の敵だ。敵に情けをかけてはいけない。

「ビ、ビビってなんかいないし。歌歩の汚らわしい手で触れられて欲しくなかったからに決まってるでしょ?」
「実夜梨」
「えぇい、うるさい!美加は黙ってて!」
「そういうわけにはいかないっつーの。」
「黙れないのなら教室に帰る事!!」
「帰らないわよ。実夜梨、あんた一回頭冷やせよ」

美加に言われ、ハッとした私は深呼吸をして、気持ちを落ち着かせた。

280:匿名さん:2014/04/26(土) 21:13 ID:6qU

美香いいやつ!

281:りったん:2014/04/26(土) 21:21 ID:pBA

だよね!!よかったぁ。
最終回とかじゃなくて…ww

美加が悪い人なのか、いい人なのか
分かんなくなってきたww

敬語じゃなくていいよ!!

282:汐羅:2014/04/27(日) 12:45 ID:h4U

>>280
コメントありがとうございます!
美加はいいやつですか??
ネタバレ含むので詳しくは言えませんが、そのまま美加をいいやつだと信じててやってくださs((

>>りったん
呼びタメ許可ありがとう♪

うん、最終回はまだまだw
頑張って長く続けようと思っていたらいつの間にか問題が増えていって、その問題まだ解決できてないw

美加は○○やつだよw


〜読者の皆様へ〜
小説の書き方ですが、
通常通りの書き方と>>279の書き方、どちらの方が見やすいですか??
最低3人の返事が来たら続き書きますので、よろしくでs((
(というかどこに違いがあるかわかりますか?分かりにくかったらすみません(-_-;))

283:匿名さん:2014/04/27(日) 15:08 ID:6qU

んー…ぶっちゃけあまり変わらないように見えるかな。

284:りったん:2014/04/27(日) 17:44 ID:pBA

んー・・・どっちかっていうと通常かなぁ。

285:汐羅:2014/04/27(日) 17:50 ID:kVM

>>283
ですよねー・・・(^^;
じゃあ、変えなくていいと言う事でいいんですか?

>>りったん
なるほど。
じゃあ通常どおりが一票ということで。

286:しょこら:2014/04/27(日) 18:24 ID:kQs

美加はいいやつだってことを信じてる!!←

通常通りでいいと思う!!

気になる…翔くんの恋心とか翔君の恋心とか翔く(ry

287:りったん:2014/04/27(日) 18:37 ID:pBA

>>汐羅
水音の影が薄くなって来てるような……ww
>>しょこらさん
美加は、いいやつっぽいですよね!!
しょこらさんもタメでいいですか?

288:匿名さん:2014/04/27(日) 20:01 ID:6qU

水音「 」

289:匿名さん:2014/04/27(日) 20:17 ID:6qU

水音「解せぬ」

290:永年:2014/04/28(月) 15:04 ID:aPw

>>279の方が見やすいですねー

291:汐羅:2014/04/28(月) 18:11 ID:ezE

>>しょこら
信じててやってwww

通常通り2票目〜

>>りったん
で・す・よ・ね?
別に忘れているわけじゃないですよ?・・・フフフッ

>>288-289様
www
確かに水音からしたらそうかもしれませんねw

>>永年様
おお!初めての>>279票ですね!
投票ありがとうございます!

〜投票について〜

期間的には明日までとさせていただきます!
いまのところ通常どおりが候補ですね。

〜お願い〜

>>300レスは作者が取らせていただきますので、ご了承ください。
あと、取らないでください。

292:汐羅:2014/04/28(月) 18:12 ID:ezE

「・・・でも私はいじめられてなんかいない。」

「お前いつまで嘘ついてるつもりなんだよ!」

私がぽつりとつぶやくと、相川さんが突っかかってきた。
少しだけビクついちゃったんだよね。あぁ、情けない。

「嘘とか言わないでよ。嘘言ってるのはそっちでしょ?」

「いいえ。私たちの話は真実よ。クラス全員が認めたわ。」

「はぁ?どういうこと?」

「実夜梨が倒れて家に帰ってからあのノートについてクラスに聞いてみたのよ。
そしたら美加が名乗り出てくれてね。そしたら皆つられたようにいじめたと証言したのよ。」

結花の言葉は私の今まで抑えてきた感情の引き金となった。
嘘でしょ?なんでクラスのみんなまで真実語っちゃってんの?まずバレたらマズいんじゃないの?そこまでして私に苦痛を味あわせたいの?
・・・なんで私の努力を無駄にするの?
わざと喧嘩もした。バレないように細心の注意を払っていた。どれだけ辛くても耐え抜いてきた。
なのに、どうして・・・!

「・・・なんで?」

「え?」

「なんでなの!?一体、一体私が何をしたっていうの!?」

抑えきれなかった。私はもう我慢の限界を迎えていた。
私が大声を出したことによって、私以外の全員が一瞬怯んだように見えた。

「実夜」

「うるさい!あんたみたいな奴が話しかけてこないで!」

歌歩が何か言おうとしたが、今の私は他人の話を聞いていられる心の余裕を持ち合わせていなかった。
今は自分の気持ちをまき散らしたかった。

「大体歌歩達はなんで私に構ってくるわけ!?嫌いって言われたんだからほっときゃいいじゃん!」
「そんなこと」

「そんなことできないなんて寝言は言わないでよね!なに、私がそんな美しい友情に付き合うと思ってんの!?
せいぜい偽りの友情としか付き合わないし!というかもう友達なんて要らないから!」

「実夜梨。あんた一回落ち着けよ」

「こんな私にしたのは美加、あんたのせいじゃない!」

「・・・」

美加は黙ってうつむいた。
分かってる、美加だってきっと罪悪感でもあるんだと思う。きっと何か事情でもあるんだと思う。
ここで美加を責めるのはおかしいのではじゃないか。
それに、私が言いたいのはこんな事じゃないんだ。本当に伝えたいことはもっといっぱい他にある。

「お願いだからもう、私に構ってこないでよ・・・」

自分でも気が付かないうちに弱弱しい声でそう言って、涙を流した。

「実夜!?」

「もうやめてよ・・・。私の名前を呼ばないで」

立っているのも辛くなり、その場にしゃがみ込んで膝に顔をうずめた。
コンクリートの地面に涙が落ちて、色が滲む。

「もういやだ・・・。なんで私ばっかりこんな目に合わなくちゃいけないの?我慢しなくちゃいけないの?構われなくちゃいけないの?」

私は考えることをやめ、思った事をすべて吐き出した。
まるで独り言を言っているように、そう、すべて。

「もう一人で良いのに・・・。皆私を空気みたいに扱ってしまえばいいのに・・・。」

涙の止まる気配は一切なく、むしろ大粒になってきている気がする。
声は徐々に小さくなっていって、膝はガタガタと震え始める。
それでも私は言葉を止めようとはしない。

「我慢もたくさんしたし、罪悪感の中で喧嘩もした。悟られないように注意を振り払った。
 なのに、どうして・・・」

頬を伝っては落ちる涙を初めて拭った。
その涙は生暖かくて、冷たかった。

「実夜。」

「私がいじめられている真実も、私の存在も、全部消えちゃえばいいのに・・・」

「・・・実夜。」

「どれだけ我慢しようが結果が同じならこんなの終わらせてしまいたい・・・」

「実夜!」

「いつか失う命なら、もういっそ、ここで」

「実夜梨!!」

大声で私の名前を呼ぶ声。
初めてその声が私の耳に届き、顔を上げる。涙で視界がボヤけている。

「それだけは口にしちゃダメだよ!!一体自分をなんだと思ってるの!?」

歌歩が怒ったような顔で私に向かって叫んだ。
歌歩が冗談でもなんでもなく、真剣に怒っていると、怖い。

293:しょこら:2014/04/28(月) 23:10 ID:kQs

>>りったんs
ですよね!!
はい!タメどころか呼び捨てでいいですよ!!



あと少しで300!!すごい!!頑張って!!
汐羅の実夜梨の涙がコンクリートに落ちたときの表現が上手!!

294:汐羅:2014/04/29(火) 07:45 ID:3ug

>>しょこら
うん、頑張る〜!!!w

、上手?ありがとう!
なんかそうやって褒めてもらえると素直に嬉しいw

295:りったん:2014/04/29(火) 10:17 ID:pBA

>>しょこら
ありがとう!!うちのことも、タメ、呼び捨てで!!

>>汐羅
うん!しょこらが言ってるように、
表現の仕方が上手!!

296:汐羅:2014/04/29(火) 18:09 ID:SPA

>>りったん
ありがとう!
本当に書き方とか表現とか難しくていつも困ってるよ・・・(汗)

297:汐羅:2014/04/30(水) 16:11 ID:fBE

〜投票について〜

はい、では締切ですね!
通常票が3票と多かったので通常通りと言う事で・・・
こうなると何のために投票したのか意味ないですよね・・・。
>>279の方が良いと言って下さった永年様、ご希望に添えることができなくて申し訳ありません!

298:汐羅:2014/04/30(水) 16:50 ID:fBE

「なんでそんなこと考えるわけ!?」

「なんでって、仕方ないじゃない!」

イラッとしてしまった私は泣いているとは思えないほどのキッパリとした声で言った。
私はそんなに偽善者ぶった言葉聞きたくなかった。
しかし、歌歩も負けじと強めに言い返してくる。

「私がどうしてこんなに実夜梨の事を気にしてるか分かってるの!?」

「知ってるわけないじゃん!心が読めるわけじゃないんだし!」

「わ、私は実夜梨が好きだからだよ!」

「・・・は?」

何この展開。シリアスな空気じゃなかったっけ?
ほらほら、この場にいるみんな呆然として言葉失って歌歩を凝視してるじゃん。

「私は実夜梨が好きだから、実夜梨になにかあったら心配するよ!」

いや、私だって歌歩の事好きだよ?でもそれはおかしいって!理由になってないって!
ていうか本当になにこれ、ドッキリ?なにかの罰ゲーム?

「だから実夜梨が死ぬなら私も死ぬ!」

「はぁあ!?」

歌歩から放たれた言葉に驚きすぎた私だった。でも、仕方ないよね?

「実夜梨とずっと一緒にいたい!」

どんなプロポーズだよ。練習台に使うのは勘弁してほしい。
というか本当にシリアスな空気はどこに行った。

「だから仲直りしてよ。死ぬなんて言わないでよ」

「ふざけてんの?」

思わず今まで溜めていた気持ちを口に出してしまった。
すると、クスクスと笑い声が聞こえてきた。
声の主は結花だった。久々に見た彼女の美しい笑顔。

「そりゃ、そういわれても仕方ないわよ、歌歩。」

結花が微笑みながら歌歩に言うと、歌歩は「いいじゃん!」と頬を膨らませた。うん、子供。

「どさくさに紛れて告るなよ〜」

「先越されたな。」

相川さんはよしとして、内田さんの発言が引っ掛かる。
なんで先越されたになるの?
私が首を傾げていると、相川さんは顔を真っ赤にさせながら内田さんに殴りかかった。内田さんは相川さんの拳を華麗に交わしていた。すごい。
すると、美加が私の肩に手を置いた。

「これでも歌歩たちと仲直りする気ないの?」

「・・・うん。ないよ。だって散々迷惑かけちゃったし?」

私は今更ながら後悔している。でも、自業自得だしもう諦めている。

「でも歌歩は仲直りしようって言ってるのよ?」

「それは歌歩だけじゃん。」

「アホ」

と美加に頭を軽くシバかれた。痛くは無かった。

「だったら結花は笑ってないわよ。普通に反対するでしょ」

「あっ」

不意に声が漏れた。確かにそうだと思う。

「でも」

「ウジウジウジウジしててウザい。いいからさっさと仲直りしてこい馬鹿。」

美加は私の背中を押した。それ同時に気持ちも前に押された。
でも、これからどうすればいいの?

299:匿名さん:2014/04/30(水) 17:33 ID:6qU

さぁ、どうなるかな…

300:汐羅:2014/04/30(水) 17:55 ID:fBE

☆祝☆300と言うことでパーフェクト教室〜偽りの笑顔〜を一時中断いたします!


☆〜★〜主な登場人物紹介〜★〜☆

*綺秋 実夜梨[きあき みより]
 本作の主人公。人見知りで気弱。
 【容姿】
 幼児体型で髪型は黒髪のツインテール

 *新島 水音 [にいじま すいね]
 とても強気で傲慢。
 【容姿】
 少し背が低い。髪型は茶髪のフェーブのロング

 *水谷 歌歩 [みずたに かほ]
 ムードメーカで人気者。
 【容姿】
 容姿端麗。髪型はミディアムの明るい茶髪

 *西沢 結花 [にしざわ ゆいか]
 大人っぽい。冷静でクール
 【容姿】
 モデル体型。髪型は黒髪でポニーテール。

 *相川 翔雅 [あいわか しょうが]
 元気だけが取り柄のスポーツバカ。
 【容姿】
 長身で黒髪で少しはねている髪をした、美しい顔立ち

 *内田 舞彦 [うちだ まいひこ]
 クール&毒舌
 【容姿】
 平均身長で少し色素の薄い茶髪で、髪の短いかわいらしい顔立ち

*三井 美加 [みつい みか]
言葉はきついが、優しく友達思い。
【容姿】 平均値より少し高い身長で、茶色と黒の混じった髪は高めの所で緩いお団子にしている。




☆〜★〜あらすじ〜★〜☆
 お金持ちのみが入園を許可される『星華オーヴェスト中高学園』に転入してきた実夜梨。
 実夜梨を待っていたのはあたたかい笑顔が溢れたクラスだった。
 が、そのクラスにはいじめがあることを知った実夜梨は・・・


☆〜★〜これまでの読者様〜★〜☆
 *しょこら 様
 *海莉 様
 *バニカ 様
 *野薔薇 様
 *愛凛羽 様
 *りったん 様
*花恋 様
 *なな 様
 *レイラ&テツヤ 様
 *もみじ 様
 *モエ 様
 *いっちゃん 様
 *夕月 様
 ** 様  
*ショコラ姫 様
*ちくわ 様
*匿名さん( ID:6qU) 様 
*永年 様  

        計18名様


☆〜★〜これまでの読者様へのコメント〜★〜☆
 まず初めに、りったん様!
>>200の時は本当に申し訳ありませんでした・・・!大切な読者様を忘れるだなんてもう、私最低ですね!本当にごめんね!

300まで見てくださって、本当にありがとうございます!感謝の気持ちでいっぱいです・・・!!
読者の皆様からは優しい言葉や励ましの言葉など心温まるコメントを書いていてくださってくれて嬉しいです!
そして感謝の反面、私は読者の皆様に何もできていないので、なんだか申し訳ないです・・・。
そういえば荒らしさんが来ましたねー・・・。「汐羅じゃない」と言って下さっていた方、本当に感謝いたします!

そういえば、「敬語じゃなくていいよー」と言って下さる読者様がいらっしゃるんですよね!
あれは本当に親近感が湧いて温かい気持ちになりますね〜!!
敬語って堅苦しくて本当は少し苦手です(^―^;)

読者様の中で読者様同士が仲良くなってくださっていると私も嬉しいです!
雑談はほどほどとして、この小説がきっかけで友達が増えていってくれるのであれば、レスを使っていただいても結構ですので!

本当にありがとうございましたぁ!!これからもよろしくお願いします!

☆〜★〜投票について 〜★〜 ☆
 どうでもいいかもしれない投票に参加して下さった、匿名さん( ID:6qU)様、りったん様、しょこら様、永年様・・・。
本当にありがとうございました!!(≧∇≦)
これからまた投票していただく機会があるかもしれないのでその時はまた頼みます(*_ _)
他の方々も、また機会の投票待ってます^^


☆〜★〜最後に〜★〜 ☆
先程読者様にコメントを書いているとき、嬉しすぎて興奮で心臓バクバクしてました。
じゅ、18名様なんて・・・!!!と思って5回ほど数え直してみましたが、18名様でした・・・!

 さてさて、本当に300ですね・・・!私は夢の中にいるんでしょうか?
せいぜい100まで続いたらいい方かなー、なんて当初は考えていたんですよ。・・・まさかの3倍ですよ!?w
本当に喜びと驚きが交えて大変な心境におります(^^;)
 では次は4倍目指したいと思います!

 まだまだ初心者で下手くそな汐羅ですが、精一杯努力したいと思います!
 新たな読者様が増えることを祈りつつ、文章力を磨いていけるように頑張ります!
 なので我が子を見守る親の様に超温かい目で見守ってやってください!

301:汐羅:2014/04/30(水) 17:57 ID:fBE

>>299
どうなるでしょうか?w
楽しみにしてて下さると嬉しいです!

302:ちくわ:2014/04/30(水) 17:57 ID:6qU

おめ!

303:ちくわ:2014/04/30(水) 17:59 ID:6qU

あと、うちも二次創作書き始めたんでよろです!

304:ヨウカズ◆R.:2014/04/30(水) 18:03 ID:23U

300おめでとうございます!
今日かきはじめたばかりのものです…((
書いてみても「読みやすい文章」というものがよくわからず、レス数の多いこの作品を読ませていただきました。
話の展開がスピーディ、なのに内容に重みがある。
まだ謎な部分もちらほらあったので、これから読み続けたいなと思いました。
では失礼致します(´∀`

305:ちくわ:2014/04/30(水) 18:50 ID:6qU

>>303
http://ha10.net/ss/1398851345.html
です!
できれば読んでください。

306:永年:2014/04/30(水) 20:08 ID:vL2

300おめですー

通常通りでも良かったと思いますー

青天の霹靂という小説書いてますー

307:ちくわ:2014/04/30(水) 20:41 ID:6qU

>>1は、小説家目指していますか?
いますよね?いないと怒りまs((((

308:伊織:2014/04/30(水) 22:13 ID:uU2

初コメです(^o^)
初めまして!
以前から読ませていただいております。
300突破おめです。
ちょくちょく見に来るので
その時はヨロシクです
応援してますよーっ!!
ちなみに男です。 

309:りったん:2014/05/01(木) 20:39 ID:pBA

なんか、仲直りしそうww

310:汐羅:2014/05/02(金) 18:33 ID:.mw

>>ちくわ
ありがとう!!

私は小説家志望だよーwまだまだ下手っぴなんだけどねw

OK〜!また読みに行くね♪

>>ヨウカズ様
ありがとうございます!!そして小説デビュー(?)おめでとうございます!
読みやすい文章になっていたか心配ですが、見て頂けて心から感謝いたします!
とても嬉しいお言葉ばかり、感動しました!
ぜひ、読み続けてくだs((
本当にありがとうございます!またヨウカズ様の小説も読ませていただきます!

>>永年様
ありがとうございます!!
投票の件ではありがとうございました^^
私も最初の方は>>275のような書き方をしようかな、と思っていたんですよ。
結局今のような書き方にしましたが、>>275の書き方に賛成して頂けて嬉しかったです!

では、また永年様の小説を覗かせて頂きます♪

>>伊織様
初コメありがとうございます!
以前から読んで頂けていたとは嬉しい情報です(・ω・*)
こうしてコメントして頂けてとっても嬉しく思います!
こちらこそ、よろしくお願いします♪
応援ありがとうございますー!!!
性別までご丁寧にどうもです!

>>りったん
フッフッフッ・・・( ̄ー ̄)

311:汐羅:2014/05/02(金) 18:34 ID:.mw

>>310
安価ミス・・・
正しくは→>>279

312:汐羅:2014/05/02(金) 18:35 ID:.mw

>>310
安価ミスです・・・。
正しくは→>>279
でした。申し訳ありません

313:汐羅:2014/05/02(金) 18:38 ID:.mw

>>311-312
復重すみません!レスが無駄になってしまいました・・・。
自業自得ですね。ごめんなさい。
では、続きです↓



助けを求めて振り返って美加を見るけど、美加はフイッと視線を逸らせて明後日の方向を向いた。
仲直りしてこい、って本当に何言えば良いわけ?言いたいことが多すぎて要約できないんだけど!
・・・あ。

「そういえば、美加。」

美加に近づいていく。美加は「なんで戻ってくんだよ」と眉をひそめた。
でも、私はそんなことを気にしようと思わなかった。

「なんで私をいじめたわけ?」

「え、えぇえ!?」

私がそう聞くと、さっきまで結花と話していた歌歩が驚きの声を上げた。
その声で一番驚いたの私なんだけど。

「それは放課後に、ね。」

美加はそれだけ言うと、早々と屋上を去っていった。
私たちは呆然としちゃって、何も言葉を発せることができなかった。
まぁ、内田さんは興味なさげに欠伸をしていたけど。

「自由勝手な人よね、美加って」

それは肯定しよう。歌歩も「うんうん!」と頷いている。相川さんは苦笑いをしていた。
・・・さてと、美加も帰っちゃったし私も教室戻ろっかな。
すると、背後から声を掛けられた。

「どこいくの?」

「え、教室?」

疑問に疑問で返してしまった。まぁ、特に問題があるわけじゃないんだけど。
でも、本当に教室に帰った方が良いよね?

「まだ実夜に返事聞かせてもらってないんだけど」

「返事って?・・・まさか」

仲直りしようの返事、だよね?どうしよう、まだ気持ちの整理ついてないんだけど・・・!
私が内心焦って戸惑っていると、歌歩は私の手を掴んだ。
え!?と歌歩のいきなりの行動に更に私の頭の中はパニック状態。

「私と付き合ってくれる?」

「・・・え?」

歌歩は今平然と告白した。しかも、私と言う女に。色々と間違ってる。うん、本当に色々と。
タイミングやら告る性別やら。そりゃもう、色々と。
私は呆然とするより、人生初の告白が女だという複雑な気持ちと気恥ずかしさがこみあげてきた。

「ねぇ、どうなの?」

「・・・いや、歌歩女でしょ!?」

ようやく絞り出された言葉がこれだった。正論は言ったんだから間違いではない気がする。
歌歩は「そうだよ」と軽く言った。・・・ですよね、女装男子とかじゃないですよねー・・・。

「問題ある?」

「あるよ!?私は普通に男子を好きになるよ!?」

「そんな小さいこと言わないでよー」

「小さくないし!歌歩ってソッチ系だったの!?」

「うん、そだよー」

「ごめん、私は常識人だから。付き合えない」

フッたのは間違いではないよね?私って常識人だよ?
歌歩は「なんで〜」とブー垂れていたけど、仕方ない。私に罪は無い。

「じゃあ、教室戻ろっか〜。」

「え、お前立ち直り早くね!?」

相川さんが後ろで驚愕の声を上げる。歌歩は振り返ってピースサインを出した。
次々と屋上を去って行く。私は一人、取り残されるような気がした。
まぁ、仕方ないんだけどね?
そう自分に言い聞かせて孤独に耐えようとした。

「実夜?」

「ん?」

なぜか声を掛けられて、顔を上げる。そこには歌歩たちがいた。
なんで?

「ほら、行くよ?」

「え、なんで?私は」

「まーだそんな事言ってんの?誰ももう気にしてないよ?」

歌歩に言われて、驚きで目を見開く。
だって、散々迷惑かけたし、許されて良いことなの?

「大丈夫だって。」

そう言って歌歩は私の腕を掴んだ。そして、強制的に屋上から出て行った。
その時に、誰かが私たちの様子を冷たい視線で見ていたのは誰も気付くことはなかった。

314:ヨウカズ◆R.:2014/05/02(金) 21:19 ID:23U

なんやかんやあっても、何事もなかったように元に戻っていく…
家族みたいな友情で好きですね(´∀`

315:匿名さん:2014/05/04(日) 21:12 ID:6qU

そういえば水音のことすっかり忘れてました。
彼女のことを思い出すとまた一波乱ありそうで………

316:汐羅:2014/05/05(月) 17:14 ID:HMs

>>ヨウカズ様
ありがとうございます♪
温かい友情ってやつを一度書いてみたかったのでw


>>315
水音影薄いw
>>325さんは勘が鋭そうですね〜!

317:汐羅:2014/05/05(月) 17:16 ID:HMs

>>316
安価ミス
ただしくは>>315です。

最近なんかミスが多いので、気を付けます

318:汐羅:2014/05/05(月) 17:25 ID:HMs

なんとか無事(?)仲直りできた。
これは喜ばしい事なのか、それとも、また気を遣わなくてはならない疲れの原因となるのか。
それは今の私にはわからないことだった。

「実夜。でもどうして私たちにいじめの事言わなかったの?」

歌歩の声に反応して、歌歩に顔を向ける。
今はお昼休み。授業は順調に進み過ぎて怪しいくらいだった。

「迷惑かかるかなって。それに心配かけたくなかったし。」

「へぇ。まぁ、逆に迷惑かかった気がしたのは私だけなのかしらね?」

結花がニヤニヤしながら言ってきた。
結花ってば、楽しんでる。これ、絶対楽しんでる。

「ごめん」

これ以上結花の好きにさせてたまるか、としおらしく謝ってやった。
結花は驚いたように私を見つめた。私が結花の好きにさせるとでも?

「全く・・・。絶対反省して無いでしょう」

「ううん。これ以上ないくらい反省してるよ。」

これは曇りのない真実だ。でも、私は反省より、別の事の方が大きい。
沢山迷惑かけて、沢山傷つけた。沢山笑顔を奪った。
なのに、歌歩たちはまた私を以前と変わらぬ笑顔で迎えてくれた。
いじめから救ってくれた。
私を気にかけてくれていた。
だから、私は・・・

「でも、感謝の方が大きいかな。」

これが一番の気持ちだった。
「ごめん」とか、「反省してる」とか、そんな言葉じゃない。

「ありがとう」

ただ、この一言で良かった。
長々と感謝の言葉を語るより、ずっと気持ちが伝わる。
証拠にほら、

歌歩も結花も翔君も舞君も、みんな優しい微笑みを浮かべているでしょう?

319:匿名さん:2014/05/05(月) 19:06 ID:6qU

ああああああ!もうこれはオチ見え見え…

320:りったん:2014/05/05(月) 22:48 ID:pBA

>>汐羅
おぉー!!仲直りしたー!!!
でも、美加が実夜梨をいじめてた理由が気になるww
あと。水音の存在が〜・・・

321:汐羅:2014/05/06(火) 09:39 ID:Ou2

キーンコーンカーンコーン キーンコーンー・・・
放課後を知らせるベルが鳴り、静まり返っていた教室は賑わいを取り戻した。
私も帰ろうかな。

「実夜。」

ガッシリと腕を掴まれてしまった。もちろん、掴んだのは歌歩だが。
なに?と振り返ると、歌歩はクイクイと腕を引っ張った。
訳は分からないが、とりあえずついて行ってみることにする。いや、もう諦めただけなんだけど。



「遅い」

連れてこられたのは屋上。しかも屋上に着いたと思ったらいきなり文句言われるってどうなの。
舞君ひどい。翔君も笑ってるんじゃないよ。

「ごめんごめん。実夜がとぼけてて・・・」

いや、私のせいにするの?ひどいわ。まじでひどい。
私がジト目で歌歩を見つめていると、屋上のドアが開く音がした。
振り返ると、結花と美加がいた。
なんか珍しい組み合わせだな〜とか思っていたら、美加は私の方を見た。見たと言うより、機嫌を窺っているみたいだった。

「ところでなんでこんなところに集まってるの?」

思わず舞君を見た。
舞君は、呆れたような表情をしていたが、ご丁寧に教えてくれた。
「三井にいじめた理由聞くんだろ?」、とのこと。あぁ、なるほど。

「で、なんで実夜をいじめたの?」

歌歩が唐突に切り出した。
美加は怯える事も、顔を歪ませることもせず、ただただ青く澄んだ空を見つめていた。
そして、どこかうわの空で話し出した。

「・・・頼まれた、からかしら」

「はぁ?ふざけてんのかよ」

翔君がどこか怒ったような声を上げる。
私は自分の為に怒ってくれているとわかって、嬉しかった。

「いたって本気よ」

「そんなことはいいの!誰に頼まれたの!?」

次は歌歩が叫び声のような悲痛な声を上げる。
私は自分の事のように悲しんでくれているとわかって、嬉しかった。

「誰でもいいじゃない」

「よくない。その人物くらい言えよ」

舞君が親の仇かの如く憎しみのこもった声を出した。
私は自分の事のように憎しみが浮かんだことがわかって、嬉しかった。

「言わないわ」

「なんでなのよ。お願いだから教えて」

結花はどこか焦ったように早口で言った。
私は自分の為に焦ってくれていることがわかって、嬉しかった。

「実夜梨が聞いて平気なら。」

「ん?私なら別に平気だよ」

多分。

「・・・新島水音。」

「「「「は/え?」」」」

見事に翔君、歌歩、舞君、結花の声がハモッた。
私に至っては・・・驚きで声も出なかった。

322:汐羅:2014/05/06(火) 09:40 ID:Ou2

「・・・新島水音。」

「「「「は/え?」」」」

私はそれを聞いた瞬間、思考が停止したのが分かった。
何も考えられない。言葉の意味が理解できない。

「私は水音からいじめを依頼されたのよ。実夜梨と水音は姉妹だそうね。」

「なんで、知ってるの?」

声が詰まる。動揺している自分が目に浮かぶ。
いや、ここはいったん落ち着いて一つずつ質問していくのが吉だろう。

「水音から聞いたのよ。」

「一つずつ聞いていくから、すべて嘘無く答えてね」

深呼吸を何回か繰り返して、落ち着いたところで美加を見る。
口は真一文字に閉ざされ、顔色は少し悪い。・・・覚悟してるんだなぁ。
改めて美加にも美加で大変なんだなと思った。

「まず、なんで水音の言う事を聞いているの?」

「・・・脅されたから。」

「脅された?」

思わず聞き返すと、美加は始めた表情を変えた。
悲しみや憎しみ、怒り、痛みを混ぜ合わせたような、暗くて寒気がしそうな表情に変化した。
そして、美加は絞り出すように、感情を抑えるように話し始めた。

美加の話を要約すると、こうだ。
美加は誰かに手紙呼び出され、集合場所にいたのは水音だった。
用件を聞くと、水音は急に美加に襲いかかってきて、地面に押し倒され、ナイフを突きつけられた。
美加は不敵な笑みを浮かべ、こう言った。

「このまま刺されたくなかったら、綺秋実夜梨がボロボロになるまで精神苦痛を与えなさい」

喉にナイフを突きつけられている美加には拒否権が無く、頷くしかなかった。

「もし言う事を聞かなかったら殺すから。」

水音は満面の笑みでそう言うと、美加の上から退いた。けれど美加は恐怖でしばらく動けなかった。
そんな美加を見た水音は愉快そうに微笑み、美加の顔の真横にナイフを落とした。

「私は本気だから。人なんてあっという間に殺せちゃうんだからね」

水音は軽快な声で言うと、その場から立ち去った。
立ち去った水音のその目は、邪気と狂気に満ち溢れていた。

323:汐羅:2014/05/06(火) 10:11 ID:Ou2

今の話は真実なのだろうか。あまりにも突飛で、現実味が全くない。
ナイフだの殺すだの脅すだの、まだまだ私たちには手の届くことのない領域だと思ってたのに。

「で、次は?」

美加は表情をもとの無に戻していた。
先程の表情からどうやったらこんな無表情に変えることができるのだろう、なんて思った。

「次は?」

「え、あ、うん。」

表情の事ばかり考えていたため、次の質問が遅れてしまった。
早くしないと、学校の完全下校時刻に間に合わなくなる。

「美加って、結局私の事助けてくれたよね?でも、美加はどうなるの?」

「いったい何が言いたいわけ?」

美加は眉を寄せ、怪訝な顔で私を見ている。伝わらなかったらしい。
もっと簡単に言うべきだったかな。え、あれ?でも結局どうなるんだ?

「だから、美加って脅されてたんだよね?でも結果的には私を助けてしまったし、私自身ボロボロにはならなかったんだけど。」

自分にも、美加にも分かるように言葉を出す。
美加は私を助けた。私をボロボロにすることはできなかった。水音の約束は果たせれていない。
・・・それって

「美加は、水音を裏切ったことになる。・・・まさか!!」

この言葉を言い放った瞬間、私はやってしまった。
これだけは言ってはいけなかった。最悪の結末が頭に浮かぶ。
美加は、儚そうに笑って、頷いた。
やめてよ、頷かないでよ。否定してよ。なんで?なんでこれだけで・・・!!!
そして、美加は言ってしまった。一言ずつ、ゆっくり、ハッキリと。






「ワ」




「タ」




「シ」




「ハ」




「コ」




「ロ」




「サ」




「レ」




「ル」

324:汐羅:2014/05/06(火) 11:22 ID:h4U

>>319
ま・じ・で・す・かー!!!???
ま、まぁ今までの展開も結構在り来たりでしたからねw
見え見えで当然ですよねw

>>りったん
水音ほんとに影薄いよねww
でも、これから結構濃くなってくるかも?w

325:匿名さん:2014/05/06(火) 16:12 ID:6qU

け、警察に通報して、それからおばちゃんちでしばらくとめてもらって、(勿論全員で)
全員で全員の身を警戒して、いつも一緒にいる!
あと、理事長にチクる!

326:汐羅:2014/05/07(水) 15:16 ID:.92

>>325
それが一番の解決法ですかね!
理事長は最後亜たりしかでてこないんですよw

327:匿名さん:2014/05/07(水) 22:32 ID:6qU

えwこれ最後らへんじゃないんだ…orz

328:しょこら:2014/05/10(土) 14:28 ID:kQs

久々にきたっていうか最近全然きてなくてごめん!! 300おめでとう!! 次は400!!いけるかな?w頑張って!!
え これ最後らへんじゃないんだ…w
まぁまだ汐羅の小説が読めると思うと嬉しい!!w
実夜梨とか仲直りできてよかった!!
水音怖っwどうなるん!?シリアス…w全員無事であってほしい…!!

329:あゆみ:2014/05/10(土) 21:05 ID:cEM

初コメです。ここまで読んで、とても感動しました!!私は、小説とか書かないので、アドバイスはできないのですがこれからも、頑張ってください!続きを、楽しみにしています♪

330:汐羅:2014/05/11(日) 14:42 ID:/Fg

>>327
う〜ん・・・。
あともうちょっとありますね。
400までは行くと思いますね。

>>しょこら
ありがとうね^^*
しょこらよ、翔君のこと忘れてないかね?w
まぁ、書かなくていいならもうすぐ終わるからw
それに、パーフェクト教室が終わった後の小説の案もう思いついてるしw

>>あゆみ様
ありがとうございます!!!
感動して頂けて本当に嬉しいです!感動モノって書くのが本当に難しくて・・・(汗)
温かいコメントありがとうございました!

331:汐羅:2014/05/11(日) 15:57 ID:/Fg

私は今、理事長室でお父様に水音の事を話していた。
私の横には美加、歌歩、結花、翔君、舞君が座っていた。

「・・・で、私にどうしろと?」

お父様は他人事のように言った。無性に腹が立ったのは紛れもない事実だった。
でも、今はそんなことを構っている暇はない。
だって、美加の命が危ないんだから。

「水音を退学処分とし、二度と星華オーヴェスト中高学園に入らせないようにしてください。」

「それは意味あるのか?」

「え?」

「考えてみなさい。新島を退学処分にしてこの各園に入らせないようにしたところで新島が三井の命を狙っていることに変わりは無い。」

お父様は淡々と告げた。私は、確かになぁ、なんて思ってしまっていた。
水音が学園に来なっても美加の命はいつでも狙える。
・・・じゃあ、どうすれば?

「方法は一つしかないわね」

「結花?なにかいい案でもあるの?」

「水音と仲直りするしかないでしょう?」

結花はもうあきらめた、とでも言うように微笑んだ。
その美しい微笑みは横から飛んできた呆れた声によって崩された。

「はぁ?お前正気か?」

「正気よ。じゃあ舞彦はなにかいい案あるのかしら?」

「ねーから困ってんだろうがよ。」

ヤバい、この二人が口論を始めるとものっすごい言葉が飛び交うから、今すぐ止めないと・・・!

「ちょ、二人ともストップ!ここ理事長室だし、今口論してる場合じゃないでしょ!?」

な、ナイス歌歩!
私が何て言えば口論が止まるかな、なんてトロトロ考えていたら歌歩がサッサと止めに入った。
理事長とこの状況のことを言ったなら口論も止めざるを得ないよね。
しかし、結花と舞君はコソコソと口論を続行していた。往生際が悪いなぁ・・・。

「でも、本当にどうするんだ?」

珍しく静かだった翔君が言ったので、私はもう一度考えてみた。
しかし、とても安全かつ平和に終わる案は思い浮かばなかった。
それに、私の頭に浮かぶのは最悪のシナリオだった。
誰かが転校する。誰かがいじめられる。誰かが泣く。・・・誰かが死ぬ。

「もういいわよ」

「美加?」

「もう死んでもいいって言ってんの。」

「はぁ!?何言ってんだよ!」

美加の言葉に翔君は声を荒げた。私の翔君と同じように声を荒げる寸前だった。
美加は動揺もせず、ため息をついた。

「別に覚悟の上でしたことだし、アンタらにまで迷惑かけようだなんて思ってねぇし。それにもう、私も疲れたし。」

その言葉に、私の中の何かがキレた。

332:汐羅:2014/05/11(日) 17:16 ID:ae2

美加は言葉では強気だったけど、美加自身は俯いていた。

「美加。ほんっと私ムカついてきたんだけど。」

「なんでよ」

「自分勝手にもほどがあるよ。もうあたしら巻き込まれてるんだから。」

「まだ間に合うから、実夜梨達は関係ないってことにしとけばいいんじゃないの?」

「もう手遅れだよ!」

「大丈夫だから。なんとかしてみせるから。私が死ねば終わること何だし、さ」

気のせいだろうか。美加の声が震えている気がする。
でも、私の怒りも最高潮だった。

「そうじゃない!私も一回もう水音と会ってるの!」

「・・・え?」

美加がようやく顔を上げた。
美加の顔にはうっすらと涙が浮かんでおり、顔色が悪かった。
・・・なんだ、美加も怖いんじゃん。

「私さ、水音と昨日屋上で喋ったんだよね。その時点で私、関係者。おーけー?
 ついでに美加が水音らしき人と電話してるの見ちゃったし。」

「み、見たの!?・・・わかった。」

美加はもうあきらめました、と言わんばかりにうなだれた。
でもね、美加。それだけじゃないんだ。

だって私、お姉ちゃんだもん。

333:汐羅:2014/05/11(日) 17:43 ID:ae2

「これで私と美加は運命共同体だよ。もう一人じゃないから。」

「別に一人でも良かったんだけど・・・。」

うんざりしたような顔をしている美加ににやりと微笑んで、頬をつねってやった。
あ、美加って案外ほっぺた柔らかいなぁ。

「ふぉふぉ!ふぁにふんふぉよ! (訳:ちょっと!なにすんのよ!」

「さっきまで泣いてたくせに何言ってるの!」

「ふぁいてふぁい! (訳:泣いてない!」

「さっきから何言ってんの〜?」

ケラケラと笑うと、美加が私の頬をつねってきた。
う、しまった。両手を不自由にさせておけばよかった・・・

「いふぁいいふぁいー! (訳:痛い痛いー!」

「こらぁ!そこふざけないの!」

結花の喝が入ると、私も美加もお互いほっぺたから手を離した。
ジンジンする。美加って力強いなぁ。

落ち着いて姿勢を正してソファーに座り直した。

「おとうさ・・・寝てるの!?」

お父様にどうすればいいか聞こうとしたら、お父様は寝ていた。
娘の命がかかってるというのに、呑気ですこと。

「実夜、仕方ないよ。屋上戻ろ」

「・・・そ、うだねー。お父様一回寝たら起きないし。」

でも、私知ってる。お父様は嘘寝だということを。
私を騙せると思ってるのかな?何年お父様と居てると思ってるんだろう。
それに、お父様はきっとこのことに関して関わりたくないんだろう。だって、水音だって自分の娘なんだしね。
そのことは誰にもいわず、理事長室の扉を閉めた。

334:しょこら:2014/05/11(日) 23:51 ID:kQs

翔くん…ね!!もちろん覚えてるよ!!ww
好きだったんだねー翔くん。
美加死なないでくれるとありがたい!!っていうかみんないい人であってほしい!!w水音もねw
HAPPY ENDかBAD ENDか。HAPPY ENDを私は望む。w

335:匿名さん:2014/05/12(月) 05:22 ID:6qU

>>334 同じく。

うう…お腹壊した…

336:汐羅:2014/05/12(月) 17:18 ID:bCg

>>しょこら
ネタバレしないでよwまぁ、元から知ってるかw
告白法とかシチュエーションとか楽しみにしててくれると嬉しい♪
どっちの終わり方になると思う?w

>>335
ありがとうございます!
お腹壊したって大丈夫ですか?心配です・・・

337:汐羅:2014/05/12(月) 17:20 ID:bCg

屋上に着いた私達は、それぞれ思い思いの場所に行った。
外の様子は暗くて星が美しく瞬いていた。ケータイで時間を確認すると、もう8:48分だった。
・・・お父様が理事長で良かった。
私は一番端っこのフェンスにもたれかかっている。そして、横には結花がいる。

「・・・結花、私決めたよ。」

「え?」

「私が美加を守る。」

「何言ってるの?それじゃ実夜梨の身が危なくなるわよ!」

「それでもいいの。たとえ私がどうなろうとも・・・」

美加は守る。
それが今私に出せる唯一の解答だった。
私は、どこまでも続く闇の中に輝く満天の星空を見つめながら言った。

「水音とは仲直りできる気がしない。それに、水音は何を仕掛けて来るか分からない。
そんな今だからこそ、一人が犠牲にならないと生きていけない。・・・そう思う。」

この世界はゲームなんかじゃない。漫画でもない。アニメでもない。
「ごめんなさい」「もういいの。仲直りしましょう」「うん、仲直りね」
なんて甘っちょろい世界じゃない。

・・・ここは現実だ。

「実夜梨一人でなにができるっていうの?」

「確かに私一人じゃできないかもしれないけど、やらないよりはマシ。私の命で美加が救えるなら喜んで差し出すよ。」

美加は私に大切な事を教えてくれた。
いじめの辛さや友情と言う名の希望、友達がいるという暖かさ。
美加はこれ以上ないくらい私に学ばせてくれた。これから生きていくうえで大切な経験をさせてくれた。

「今度は、私が美加に恩返しするんだ。命の尊さを教えてあげるんだぁ!」

美加は私が死んだら散々罵ればいい。
そばにいる人が一人消えたと言う寂しさを知ればいい。
もう二度と会えない悔しさを味わえばいい。
命は尊いものだと知ればいい。
そして、悲しみ、悔やみ、嘆き・・・成長していけばいいんだ。
そう思って、結花に笑顔を向けた。

「だから、もう何も悩まなくていいよ。これは私と美加の・・・ううん、私の問題だから。」

「寝言は寝てから言いなさい」

「結花たちにはなーんにも関係ないから。今まで通りの生活しててね。
 あ、今の話は歌歩たちに内緒ね?私は結花を信用して話したんだからさ。」

結花はとうとう押し黙ってしまった。
よしよし、それでいいんだ。結花達は何も言わずに引き下がってくれればいいんだ。
満足気に私は美加の名を呼んだ。

「美加ー・・・ってアレ?美加は?」

暗くてよく見えない上に、気配すらも感じられない。
そして、私は分かった。美加の姿が屋上にはなかったという事を。

「歌歩、美加知らない?」

というか歌歩自体どこにいるのかわからない。
その場で正面を向き、聞こえるくらいに叫んでみた。すると、前の方から声がした。

「知らないよー?それより実夜、何処にいるの?」

「一番端っこのフェンスに凭れかかってるけど。歌歩は?」

「あ、多分実夜の前だと思う。」

「じゃあそっち行くね?結花、行こ」

結花は何も言わなかった。どんな表情をしているのかもこの暗闇の中じゃわからない。
私は結花の手を取ると、フェンスに沿って前へと歩みを進めた。

338:しょこら:2014/05/14(水) 07:23 ID:kQs

あ、そっかネカバレになるのかwすみません!!w
美加どこいったぁぁぁぁああああ
っていうかなんかBAD END っぽいんだけど…ww
>>335 お大事に!!

339:汐羅:2014/05/14(水) 15:20 ID:EsM

「翔君と舞君はどこー?」

私は歌歩に近づきながら歌歩に問いかけてみた。
まさか翔君と舞君までいないとか言わないよね?いなかったらホラー並みに怖いよ。

「相川と内田は私の横にいるから大丈夫ー!」

あぁ、いるのか、良かった。心底安心したよ。
安心して足を進めていると、私の手を握る結花の手の力がこもった。

「ん?どーしたの、結花。」

聞いてみるも、応答は無し。ただ手の力が増すのみだった。
正直に言おう。痛い。
ま、いいや。なんか結花、甘えてるみたいで可愛いな。

「あ、実夜見えたー」

「えっ、嘘!歌歩何処ー!?」

歌歩は意外に猫目か。確か結花も猫目じゃなかったけ?私の親友は目が良いらしい。
しかし私の目は夜、役立たずである。

「こっちこっちー」

声のする方を頼りに前へ前へ突き進んでいると、誰かにぶつかった。
「キャッ」と可愛らしい悲鳴が聞こえたので、ぶつかったのは歌歩だとわかった。

「あ、ごめん歌歩っ」

「いいよいいよー。実夜だよね?」

「うん。翔君と舞君はいる?」

「いるぞー。」

「いる。」

「じゃあ、結花と歌歩と翔君と舞君はいるんだね?・・・美加は?」

そうだ。美加がいないのだ。
いつの間にいなくなったのだろうか。屋上のドアが開閉される音は聞こえなかったはずだ。
なんだか嫌な予感がする。胸騒ぎが止まらない。・・・一体なんで?

「美加って屋上に来てたか?」

舞君の呟きに私は少しだけ安心した。
だって、ここにきてないのであれば理事長室にいるはずだよね。理事長室なら安心だよね。

「じゃあ、迎えに行こっか。でもなんでこなかったんだろ」

歌歩の声は耳元で聞こえた。近い気もするけど、別に問題があるわけじゃないから目を瞑ることにする。
私は歌歩に屋上の出入り口まで誘導をお願いすると、歌歩は快く引き受けてくれた。

夜の目が効かない私は歌歩の制服の裾に掴まってひょこひょこ歩いている。
そして、なぜか夜の目が効くはずの結花が私の手を握っている。
いや、別に嫌ってわけでもない。むしろ好かれてるんだって安心できる。・・・でもなんかいつもの結花じゃないみたいだよ!?
私の結花のイメージは、大人っぽくて我が道を突き進むお姉さん。
でも、今の結花はまるでお姉ちゃんに甘えて手を握る妹だよ!?
なんか悪い物でも食べちゃったかなぁ。なんか心配だよ。

「ねぇ、結花」

「・・・」

まさかの無言だよ。シカトですよ。
あ、もしかして眠たいのかな。いやぁ、さすがお嬢様。夜更かしは美容にもよくないよね。

「眠たいの?」

「ハハハッ。いくらなんでもこの時間に寝る奴はいねぇだろ」

私は真剣に聞いたんだけど?笑わないでくれるかな、翔君や。
ま、なんでもいいや。
それより美加だよ。美加はいったい何が目的で理事長室に残った訳だ。
・・・。

「ダメだ、わからん」

私の考える能力は著しく低下していた。
疲れたんだろうなぁ、私。家に帰ったらゆっくり休もうかなぁ。

340:汐羅:2014/05/14(水) 15:23 ID:EsM

>>しょこら
別にいいよw
読者様もほぼ100%気づいてると思うしw
BAD ENDっぽい!?w

341:りったん:2014/05/17(土) 10:31 ID:pBA

最近コメ出来なくてごめん!!!
いや〜。やっぱり好きなんだね〜ww
翔君、実夜梨のことww

342:汐羅:2014/05/17(土) 12:47 ID:.Aw

>>りったん
ううん!またみてくれてありがとう♪
その通り。翔君は実夜梨の事が好きww

343:汐羅:2014/05/17(土) 12:48 ID:.Aw

「どーしたぁ?」

声の主は翔君だと思う。
声的にもだし、舞君がこんなバk・・・ゴホンッ、元気のある喋り方をしないだろう。

「いや、なんで美加一緒に来なかったんだろうって考えてみたんだけどね。全っ然答えが見えてこないんだよね」

「まず人の思考を考える時点でオレにはわからない行為だわ」

「え?普通じゃないの?」

「別に考えなくてよくね?自分の言いたいこと言ってる方がいいし。」

「自己中ってやつじゃない?」

「だって黙ってたらなにも伝わんねーじゃねーか。それに相手に合わせてるだけだったら自分の為にも相手の為にもなんねーだろ?」

あぁ、なるほどな。一理あると思う。
すると、前にいた歌歩がケラケラ笑い声を上げた。

「相川がマトモな事言ってるー!」

「オレはいつだってマモトだっつーの。歌歩と一緒にすんな」

「いやいや、絶対私のほうがマトモだよ。ねぇ、実夜?」

「実夜梨、別に合わせなくてもいいんだぞ?」

急に私に話題を振るとは何事だ。
まぁ、でも私は正直者だ。キッパリと意見を言わせてもらうよ。

「私は舞君の方がマトモだと思う。」

私がそういうと、二人は「それズルい!」的な事をそれぞれ言った。私知らないもん。
すると、歌歩が歩く速度を速めた。だから私の手は制服から離れてしまった。
ヤバいじゃん。私何も見えないし・・・。
身の危険?を感じた私は一旦立ち止まることにした。

「でもさ、私はまだマトー・・・キャアアァアア!!」

歌歩が何かを言おうとして、悲鳴を上げた。
歌歩に何が起こったか全くと言っていいほどわからなかった。
私は反応に遅れ、前から思いっきり胸を押された。
悲鳴も上げられずに私の体は後ろに傾いた。私は傾いた自分の体を支えるほど力を持っていなかった。
力は無いくせに、なぜか考える力だけはあるんだ。
頭打ったら危ないよね?こういう時は体を一回転させて顔から地面に突っ込むのかベスト。・・・結花、手離してるね。よかった。
と、いうわけで体を一回転させて、地面に突っ込むのを待つ。

「いったーーーー!!!」

歌歩の声が聞こえる。こけたのかな?できれば状況説明を求む。
ま、今更状況を知ったところでなにも変わりは無いんだけど。

ドサッ

・・・ドサッ?
地面ならドンッ!とかバンッ!とかそういう痛々しい音がしない?でも、今なったのは生ぬるい音。
それに、全然痛みを感じない。むしろ柔らかい物に倒れ込んだみたいな・・・
不思議に思った私は何が見えるわけでもないが、顔を上げてみた。

・・・温かい。

これが率直な感想だった。
暗闇で何も見えない。何が起こったのか、状況もよくわからない。
でも、これだけは分かる。


私は暗闇の中で誰かに倒れ込み、誰かとキスをしてしまった。


相手もよくわかっていないらしい。一言も声を上げない。
でも、私は状況を早々と理解してしまっているため、声を発するよりは相手を考える方が先だった。
後ろにいたのは翔君と舞君。・・・どっちとキスしたの?
正直、めちゃくちゃ恥ずかしい。ファーストなんだけど・・・。

「きゃああああああああぁぁああああぁぁぁ!!」

そんな時だった。
私の羞恥心さえも忘れさせてしまうような悲鳴が、ドアの向こうから聞こえた。

344:汐羅:2014/05/19(月) 17:53 ID:JJU

「この声、美加!?」

歌歩が声を発する。歌歩も、美加の声を見分けられるくらいになったんだ。
・・・じゃなくって!!!
私はキスに関して考える前に、自然と体が動いて、誰よりも早く駆け出していた。



「美加―!!」

美加の名前を呼びながら廊下を走り抜ける。
暗い暗い廊下を走るのは本当に心細くって、夜の学校と言う事もあり怖い。
でも、美加になにかあったら、と考える方がよっぽど怖い。

「あっ!?」

私は本物のドジっ子だ。何もない所で足をもつらせて転んだ。
すると、足に何かが刺さったような気がした。
足を動かしてみると、鋭い痛みが足に走った。

「実夜!」

後ろから歌歩の声が聞こえる。足速いな、歌歩。
歌歩は私に近づいて、しゃがみ込んだ。

「大丈夫!?」

「−・・・」

私は返事をせずに、自分の足に何か刺さったようなので足に手を滑らせる。
わかった。本当に刺さっちゃったんだ。

「歌歩、ごめん。ちょっと血付いちゃうかもしれないから私から離れて」

「え?」

歌歩の反応をよそに、私はアレを抜いた。
悲鳴を上げそうなくらいに痛かった。涙がにじんでくる。

その時、廊下に明かりが灯った。

「わりぃ、遅くなった!」

視線が集まって行く先にいたのは、翔君だった。
小走りで近づいてきて、うっすらと汗がにじんでいる。きっと翔君が電気をつけてくれたんだと思う。

「あ、ありがとう、相川!で、実夜―・・・ひっ」

私に視線を戻した歌歩は小さく悲鳴を上げた。
それもそのはず。だって私の足には血が流れていたから。

「み、実夜梨、それー・・・!」

「実夜梨、どうしたんだよ!」

「実夜梨、なにがあった?」

私の足を見てみんなの顔が青ざめている。これは刺激が強いかな。
私はそれを誤魔化すように目尻に涙をためたまま微笑んだ。

「あ、アハハッ。転んだ時に刺さっちゃったみたいで・・・。」

「アハハじゃないでしょーが!何が刺さったの!?」

私は先程抜いたばかりのアレを見せた。
先端に地味に血が付いている。私の血だ。

それは、画鋲だった。

345:しょこら:2014/05/20(火) 20:47 ID:kQs

最近コメしてなくてごめん!!
が、画鋲?マジカヨ!!がびょーん((((
っていうか!!キ、キスやないかい!!翔くんか!?翔くんなのか!?wwすげぇ楽しみw
実夜梨の足に画鋲が刺さったあと、美加はどーなった!?危なくね!?もうこんな状態になったら普通耐えきれないよww

346:りったん:2014/05/21(水) 23:07 ID:pBA

えっ!?
実夜梨、キスしちゃったの!?どっち?!
翔君か?!舞君か?!

画鋲って痛いよ!絶対痛い!

347:汐羅:2014/05/22(木) 18:23 ID:JmY

>>しょこら
いやいや、全然いいよ!?w
さて、どっちでしょうww
確かに危ないねw

>>りったん
いや〜、ラストに近づいてきてるからなんか刺激がほしくてねw

私も一回画鋲が指に刺さったことがあったんだけど、まじで痛かったよ!
涙止まらなかったw

348:汐羅:2014/05/22(木) 18:24 ID:JmY

転んだ時にブスッって行っちゃったみたいだ。でも、なんでこんなところに画鋲が?
の前に血だよ、血。ドッバドバでてるよ。

「みみみみ、実夜!」

「私はみみみみ実夜じゃないよー。あぁ、誰かハンカチ持ってない?」

私が冗談を言いながら真面目にきいてみると、結花がポケットから慌ててハンカチを出した。
そんなに急がなくってもいいのに。まぁ、でもありがたく受けとー・・・って、あぁ。

「ごめん、汚れるよ?」

「馬鹿ね、気にしないわよっ!早く血止めなさいよ。」

結花は慌てた表情でハンカチを当ててくる。
あいたたたた。ちょ、結花力が強い。

「ごめん、私ここで休んでてもいいかな?だからみんなは美加探しに行ってくれる?」

「でも・・・」

歌歩がモゴモゴと言っている。何かそんなに迷う事があるだろうか?
すると、歌歩は名案を思いついたかのように

「あ。そうだ、内田。あんたお姫様抱っこしてよ。」

「はぁ?」

「だーかーらー。前も保健室に実夜梨連れて行ったみたいにお姫様抱っこしてって言ってるのっ」

「・・・ハァ」

なんか内田さんは深―いため息をついた。
私はと言うと、アレだ。出血止めるのに必死で、会話についていけてない状態。
あぁ、もう。早く血止まらないかなぁ。

「ぅえっ!?」

変な声が出た。お恥ずかしい。
というか、いったいどんな状態なんだよ、これ。なんかすっごいデジャヴ感があるだけど。
あぁ、思い出した。なんか保健室に連れて行ってもらった時とよく似てる。
・・・あれ、確かお姫様抱っこじゃなかったっけ?

「ちょいちょいちょいちょい舞君!?なにしてんのかなー?」

「動けねえ病人は黙って大人しくしておくこと。」

「いや、歩けー・・・ないけど、置いて行ってくれてもいいし!」

「危ないだろ。夜の学校に怪我した女を一人にするわけねーじゃん」

そんなカッコイイ台詞言われたら黙るしかないじゃんか。
私はもう諦めて大人しくお姫様抱っこされることにした。

349:汐羅:2014/05/25(日) 10:04 ID:hQE

さて、いったい美加はどこにいるのだろうか。見当もつかない。
でも今の私は足を怪我しているため、動こうにも動けない。一体どうしたら良いのだろうか。

「ねぇ、舞君。一旦おろしてくれないかな?やっぱり自由に動けないと不便だよ、私も舞君も。」

「別に問題ない。それに、どこか行きたいなら言ってくれれば行くから。」

「そっ、か。ありがとう。」

まぁ、もともとおろしてくれるなんて思ってなかったから別にいいんだけどね?
一応聞いてみただけだよ?おろしてくれたらおりるつもりでしたよ?

その時―――

「あっれ〜?なんでお姉ちゃんがここにいるの?置いてきたんじゃないんだぁ」

背後からすごく明るく軽い声が聞こえた。皆が一斉に振り返る。
私は舞君が振り返ってくれないとその声の正体が分からないため、舞君が振り返ってくれるのを待つ。
そして、私は声の正体を目に入れてしまった。

そこにいたのは、水音だった。

350:汐羅:2014/05/25(日) 10:26 ID:hQE

「お姉ちゃん、足怪我してんでしょ?置いていくと思ってたー」

愉快そうに笑いながら水音はそういった。水音は私が怪我をすることを知っているような口ぶりだった。
頭が呆然としている今、私はなぜ知っているのかなんて考えることができなかった。

「なんで知ってるの!?」

歌歩が強く言い放った。正直、ビクッとなったのは言うまでもない。
しかし、水音は表情を変えず、淡々と告げた。

「だってこける様に細工したの私だもん。糸張って、画鋲置いて。
まさか本当にグサッっていくとは思わなかったけどね。ホントドジだよね、お姉ちゃんは。」

水音はバカにしたように笑みを浮かべた。多分、皆ムカッと来ただろうな。
だって、普段怒ることがあまりない結花が舌打ちしたんだし。

「・・・でも、糸なんてなかったよ!」

「お姉ちゃんが引っ掛かった時に切れたんでしょ?そうなるように柔くしておいたんだから。」

さも当然の様に水音は言った。いや、別に今は私のけがの原因なんかどうでもいい。
ただ私が気になるのは、なぜ水音がここにいるのか、だ。

「なんで水音がここにいるの?」

なるべく、平然を装って。落ち着いているように装って。
歌歩はそんな私に驚いたのか、目を見開いて振り返ってきた。私は取り乱すと思っていたらしい。

「裏切り者には報復を、ってやつ。」

「美加になにをしたの?」

認めたくないけど、なんとなくわかっていたんだ。ここに水音がいる理由。
美加を襲う。下手したら殺される。
なにが美加を守る、だよ。とんだヒーローじゃん。

「なにもしてないけど?」

「嘘だ。本当のことを言って。」

「ホントホントー。ま、美加は階段から落ちたけど?」

「えっ」

「一応言っとくけど、私は落してないからね。」

水音はどれだけいうと、クルリと背を向けて闇に溶け込むように姿をくらませた。
誰も追わなかったのは、多分美加の方が重要だからなんだと思う。

351:汐羅:2014/05/25(日) 10:48 ID:hQE

そこから美加の発見までは早かった。私のケータイにお父様からメールが来た。
美加は私立病院で眠っていて、右手を骨折したが、大事には至らなかったらしい。
それを聞いたとき、全身から力が抜けていくような気がした。
そして、ついでにだが、私の足の怪我も診てもらうことになったのだった。



私は三日間病院で安静にしているようにと言われ、今は病院のベッド上にいる。
結構快適な空間で、思ったより楽は出来た。けれど、私の頭の中は決して楽ではなかった。
水音が何故私たちの前に姿を現したのか、何故美加に手を出さなかったのか。
そればかりを考えてしまい、夜は寝つけが悪い。

「実夜梨」

今声を掛けたのは同じ病室の美加。お父様のコネで同室にしてもらった。
美加はもう目を覚ましていて、こうやってよくしゃべっている。

「ねぇ、本当に落とされてないんだよね、水音に。」

「なんで声を掛けただけなのにそんなこと聞かれなきゃいけないのよ。まぁ、落されてないけど。」

そうなのだ。階段から落ちたのは完全に美加の不注意らしい。
暗くて足元が見えなくて、踏み外して落ちてしまった、とのこと。
ちなみに、理事長室に残ったのは教室に忘れ物をしたから理事長に教室の鍵を貸してもらおうとしたから、だそうだ。
全く、人騒がせな。どれだけ心配したと思ってんだ。

「じゃあなんで水音がいたんだろ。」

「私に報復しようと思って、勝手に私が怪我したからできなかったんじゃないの?」

「だったら私たちに美加が階段から落ちたって伝える必要なくない?」

「あんたらの反応が見たかっただけじゃないの?」

そんな簡単な理由じゃないと思う。なにか、水音には裏があるはずだ。でも、それが分からない。
あぁ、もう頭の中がヤバいよ。パンクしそうなんだけど。
美加はそんな私を気遣ってか、もうしゃべらなくなった。
・・・いや、ただ眠たくなっただけだ。決して気遣ったわけじゃない。やっぱ、美加は美加だ。

「美加・・・。」

私は眠りに落ちた美加の頭をそっと撫でた。

「なにがあっても美加は私が守るから。絶対に。・・・私の命なんていらないから」

352:りったん:2014/05/26(月) 14:53 ID:pBA

実夜梨めっちゃいい子じゃん!
水音は、自分の中で最初の時とイメージが
変わったな……ww

353:汐羅:2014/05/26(月) 17:39 ID:A/E

>>りったん
たしかにwリアルにこんな良い子いないw
水音の最初のイメージってどんなのだったの?

354:汐羅:2014/05/26(月) 18:21 ID:A/E

鏡に映るのは元気に立ち上がっている自分。いつもと同じツイテールをして、いつもと同じ制服を着ている。
私は改めて制服のシワを伸ばして、自分の姿を確認する。

「なんか私、ヤツれてる?」

目元には薄いクマができてあり、全体的に暗い人、と印象を与えてしまうような自分だった。
あぁ、これは少しメイクで隠した方が良いパターンだね。早起きしてよかった。
そして、ドレッサーの前に座ってメイクを始めた。

入院してから早3日が経った。正直まだ足は痛むときもあるけれど、歩いたり、走ったりすることはこれと言って問題は無かった。
その間の授業は舞君が親切にノートをとっておいてくれて、それをいつも渡しに来てくれた。
その間の当番は翔君が代わりにやっていてくれた。
その間の私の周りの世話は歌歩と結花がやってくれることもあった。
・・・何気に私、メッチャみんなにお世話掛けてるし。すっごい罪悪感あるんだけど。

まぁ、そんなこんなで退院をして、今日から学校に行くんだ。
ちなみに、美加はあと1週間入院生活を送るそうだ。
へっ、ざまぁww
・・・はい、嘘です。本当にごめんなさい。


いつも通り教室に入ると、みんな私を有名人かのように出迎えてくれた。
中でも、歌歩はすごかった。いきなり抱きついてきて、泣き始めたんだから。
いや、アンタはどれだけ私に溺愛してるんだよってツッコミを入れなかった私をほめてほしい。

「あっ、実夜梨、今メイクしてるでしょ?」

ゲッ。何故にバレた。めっさナチュラルメイクのつもりなんだけど。
目立つ(?) 所と言えば色つきリップ程度だと思うのだが。

「なんでわかったの?」

「なんかいつもと違うんだよね。フインキって言うか、なんか大人っぽいんだよね」

「いやいや。私はいつまでたっても背が伸びない幼児だよ。」

「フインキ限定だよ!?誰が実夜梨自身を大人っぽいと言った!?」

「え、ちょ、それはそれで失礼じゃない!?ねぇ、結花、翔君、舞君!?」

おかしいよね!?と気持ちを込めて視線を送ってみるも、効果なし。
結花は「そうかしら?」とニヤニヤと笑みを浮かべ、翔君は「そうか?」と首を傾げ、舞君は「別に」と興味なさげに欠伸をした。
・・・一体なんなんだ!!

「ま、まぁ背なんていずれ伸びるって!」

翔君が焦ったようにフォローを入れてくれる。あぁ、優しい少年。君は私のエンジェルだよ。
・・・あ、ダメだ。翔君が天使になってしまったところを想像すると吐き気してきた。ウエェ〜ッ・・・。

「ありがとう、翔君。やはり君は人間が向いているよ。部活頑張れよ。」

「・・は?」

翔君=部活と言っても過言ではないくらい元気がいいスポーツ少年だ。きっといいスポーツ選手になれるさ。
異論は認めません。

「・・・なんか実夜梨キャラ崩壊してる。」

歌歩がボソッと呟いた。しっかり耳に届いたぞ。その言葉、忘れないからね?
そんなことを思いながら私は聞こえていないふりをしたのだった。

355:しょこら:2014/05/26(月) 23:30 ID:kQs

なんか舞くんも実夜梨のこと好きみたいな感じに思えてきたw
え、汐羅画鋲刺さったことあるん!?大丈夫だった!?

>>りったん
私も水音のイメージ変わったw最初はいじめられててかわいそうだなーと思ってたけど今ではムカつくわ((

356:りったん:2014/05/27(火) 00:57 ID:pBA

汐羅>>
しょこらが思ってるのと
おんなじ感じだよ。
しょこら>>
あ、それうちも思った!翔君と舞君。二人とも
実夜梨のこと好きなんじゃね?って!ww

357:汐羅:2014/05/27(火) 14:00 ID:Yzc

>>しょこら
大丈夫だったけど、本当にあの時は痛かった・・・。
地味なトラウマww

水音も美加もいないと言う事で、しばらくの間は5人の恋愛事情書くから、その時分かるよw

>>りったん
なるほどー。
確かに水音、性格変わってきたよねw

358:紺音 シキ:2014/05/27(火) 14:38 ID:Yzc

そういえば、歌歩も結花もメイクしてるよね。何でだろう。
私は普段からメイクをしないのでなんでメイクが必要なのかがよくわかっていなかった。
・・・だって今日メイクしてきたのはクマ隠しだし。

「なんで歌歩も結花もメイクしてるの?」

「そりゃ自分を可愛く見せるためじゃん!」

「えぇ?歌歩すっぴんでも十分可愛かったけど?」

「いつすっぴんみたの!?」

「翔君の家、泊まりに行った時かな。」

えぇぇー・・・と歌歩が変な声を漏らす。別に私は悪いこと言ってない。真実を言ったまでだもんね。
自分を可愛く見せるため、かぁ。誰に可愛く見せるんだろ。
・・・まさかっ

「歌歩好きな人いるの!?」

「ふぇえ!?」

勢いよく聞いてみると、歌歩は驚いたような顔をした。しかし、そこの顔はみるみるうちに真っ赤になった。
うん、これ図星っぽいね。いいねぇ、青春だ。
結花もその様子察したらしく、ニヤニヤしている。ていうかニヤニヤしてても美しい結花が羨ましいんだけど。

「だーぁもう!!いるよいるよぉっ!いるからもうやめてぇえ!!」

まだだれも何も言ってないのに・・・。自爆しちゃいましたね、歌歩。
翔君もケラケラ笑ってるし、結花もニヤニヤを通り越して、もう声を上げて笑っている。
・・・あれ?舞君が静k−・・・えぇ!?寝てるじゃん!

「舞君自由奔放過ぎ・・・。」

苦笑いで呟くと、翔君がハハハッと笑った。それは肯定の意ととっていいんだね?
そういえば、舞君にも彼女とかいるのかな・・・。
いるよね、きっと。だって舞君かっこいいもん。それに、こんな自由なところも可愛いって思っちゃうし。
・・・あれ?なんだろう。なんかすっごく、胸が痛い。

359:紺音 シキ:2014/05/27(火) 14:51 ID:Yzc


 〜お知らせ〜

@ ハンネ変えました!

 ハンネ変えさせていただきましたー。読み方は普通に「こんね しき」です。
 ホントどんだけ変えるつもりだって感じですよねw
 霜月→汐羅→紺音シキ、とこの小説スレのみでも3回目ですよ。多分これで最後だと思います。
 えーっと、呼び方はご自由にどうぞ。
 これから、紺音シキとしてよろしくです。m(_ _)m


A 短編集始めました!
 
 はい、新しくできた短編小説版でスレ立てさせていただきました。
 URLはこちら↓
 http://ha10.net/test/read.cgi/short/1401168110/l50
 見てくださるかは皆様のご自由ですが、見てくださると嬉しいです。
 

360:しょこら:2014/05/27(火) 22:04 ID:kQs

お!!実夜梨は、ま…あぶねぇネタバレなるよ。w歌歩は誰のこと好きなんだれ…翔くんかな?それともまだ小説にでてない脇役かな?w

361:あゆみ:2014/05/27(火) 22:50 ID:cEM

最近この小説読んでいなかったけど……
久しぶりに、たまった文読むのもいいですね!
歌歩の好きな人?気になりますね……

362:りったん:2014/05/28(水) 00:06 ID:pBA

しょこら>>
実夜梨の好きな人って、ま…君だよね!?ww
ネタバレになるのかな?

歌歩の好きな人、気になる〜!

363:紺音 シキ:2014/05/28(水) 13:14 ID:Yok

>>しょこら
やっぱりあそこまで書いたらわかるよねw
もうネタバレしていいよw
歌歩の好きな人はー・・・w

>>あゆみ様
また読んでくれてありがとうございます!
なんか書いていくにつれ、訳が分からなくなってきてしまいましたw
きっとすぐに分かると思うのでお楽しみに!

>>りったん
ネタバレおkでっす。
歌歩の好きな人は多分近いうちに分かると思う!w

364:紺音 シキ:2014/05/29(木) 12:43 ID:lW2

「実夜?」

歌歩に名前を呼ばれ、我に返る。・・・私、今何考えていた?
実夜が不思議そうに私を見ている。私はそれを誤魔化すために笑って首を振った。

「なんでもないよ。」

「なに?内田なんか見つめちゃってぇ〜。あっ、もしかして内田に恋しちゃってるとか!?」

「いや、それはない、かな。」

なんか詰まった。逆に怪しまれるかな。うん、怪しまれたら怪しまれたでいいや。
歌歩はなぜか興味を失ったようだった。なぜ。

「ま、実夜の好きな人くらい把握してるからいーんだけどね。で、相川はどうなのよ」

「おっ、俺!?」

なんだ、その反応は。好きな人いるんだ。
私はそう思って歌歩を見ると、歌歩はニヤッと口角を上げて翔君を見ていた。
その笑顔はまさに悪魔。今にも角と尻尾と羽が生えてきそう。そして翔君は今にも食べられそうな哀れな子羊。
うぇぇ。翔君子羊似合わない。逆にキモい。結論、翔君は人間が一番お似合い。
・・・あれ?なんかすっごい話がずれてる気が・・・。

「いなーい、なんて言わせないよ?」

「いやいや、いないって!!」

「ホントかニャ〜?」

うわ、今の歌歩なんかすっごく可愛かったんだけど!「ホントかニャ~?」ってヤバいって!翔君も赤面してる!
破壊力やばい!!
すると、結花が私の方をジッと見ていた。

「なに?」

「いや、なんでもないのよ。・・・ちょっと、いいかしら。」

首を傾げると、グイっと腕を引かれ、強制的に教室から出て行かされた。なんでだ。
というか、翔君の好きな人知りたかったなぁ。面白いネタになりそうなのに。

365:紺音 シキ:2014/06/01(日) 13:50 ID:4nk

そして、朝の会が始まるチャイムが鳴ったと同時に屋上に着いた。
結花はこのことを分かっていたように平然としている。

「ねぇ、あの4日前の事なんだけど。」

「4日前?・・・あぁ、屋上の件で?」

「そうよ。あれって冗談でしょう?」

「ううん。至って本気だけど。」

私は屋上のドアの前に立っているのも落ち着かないから、手すりの方によって、手すりに肘を掛けた。
すると、結花も横に立った。

「なんで実夜はすべて背負い込もうとしちゃうわけ?」

「いや、前にも言ったように私の問題だから。」

「じゃあ、私たちは関係ないって言うの?」

「うん。」

「なんでそう思うわけ?」

「だって、美加は巻き込まれただけだし、水音は私の妹だし、私にも責任があるよね。ね?結花たちになんの関係もないじゃん」

私がキッパリ言うと、結花は眉をひそめた。でも、これ事実なんだから。
私は結花の考えていることが分からず、正直怖かった。もしまた巻き込まれるなんて言われたら・・・。考えただけでも寒気が走る。

「・・・さて、そろそろ教室もどろっか?」

「・・・えぇ。」

結花は若干怒りを含めた声をしていた。ま、そりゃそっか。
私は気づかないふりをして教室へと足を進めた。

366:紺音 シキ:2014/06/01(日) 14:49 ID:4nk

その日は何事もなく過ぎて行き、普通に家に帰って行った。
家にはお母様もお母さまも居なくて、いるのは召使だけだった。

「ただいまー」

「お帰りなさいませ。」

召使は角度がきれいすぎるお辞儀をして、私の手からカバンを奪い取った。
マンガのような明るくてかわいい召使や、すっごくスマートなイケメン召使は居るはずもなく、堅苦しい機械のように完璧すぎる召使しかいない。
まるで、人間の心を捨てたみたい。人形かっての。

「・・・あ。」

不意に思い出した。
オバサンとの、会話。「なぜ、召使が必要なの?」的な事をしゃべっていたと思う。ついでに、「家族って?」とも聞かれたような・・・。
なんか、最後の方、はぐらかされたような気がするんだよね。気のせいかな?
・・・よし。

「ごめん、私出掛けて来る。」

「お着替えは?」

「いらない。」

「お車はいかがいたしましょうか?」

「いらない。」

あぁ、もう。なんかうっとしい。私に構ってほしくない。
私は何だかイライラして、家を出た。




なんだか久々にも感じる翔君の家。ついこの間きたばっかりなのにね。
インターホンを押すと、誰も出てこなかった。ということは翔君もまだ帰ってないってことか・・・。そういえば部活だから帰れないとか言ってたな。
ま、いいや。別に翔君に用があるわけじゃないんだしね。
・・・じゃなくって、まず誰も居ないんじゃ来た意味ないじゃん。

「・・・?」

私は正直、翔君の家に違和感を覚えていた。
誰も居ないのは仕方がないかもしれない。でも、どうして門があいているの?閉め忘れるはずがないだろう。

「し、失礼しまーす・・・。」

もしかしたらインターホンに気が付いていないだけかもしれない。中に誰かいたら、でいいんだ。
「門閉め忘れてますよ」と伝えよう。
広い庭を通り抜け、玄関のドアに手を掛けると、鍵が開いてあった。なんで?
とりあえず入ってみよう。このままじゃ相川家に泥棒入っちゃう。

「すみませーん!誰かいますか?」

応答なし。
すみません、お邪魔します。
心の中で言うと、靴を脱いでお邪魔した。別にオバサンなら勝手に入っても怒らないと思うし。何かあったら事情を説明しよう。
オバサンも翔君もいい人だから、許してくれる。

前、お泊り会に来た時に覚えたリビングの場所。そこに行って、ドアを開けてみた。
シーンと静まり返っていて、人がいる気配がない。
確か、台所の横に階段があるんだっけ?うん、ちょっと二階にも行っておこうっと。
そう思って台所に行った。

「・・・え?」

私は目を疑った。次に、私の頭は真っ白になった。
私の目に映るのは、赤く染まった床、赤色が付いた壁、赤くなった・・・


オバサンの姿だった。

367:しょこら:2014/06/03(火) 00:01 ID:kQs

オバサァァァァァアアアン!!!オバサンの死亡フラグの回収ここできた…wオバサンのこと少し忘れてt((((
本当におばさんいい人なのに…水音か!?水音がやったのか!?あれか大事なものを奪うぞてきな←

368:美桜:2014/06/03(火) 20:04 ID:fOM

なんか展開がすげぇ

369:りったん:2014/06/03(火) 23:04 ID:pBA

おばさん死んだの?!えっ?!死んじゃったの?!
誰がやったんだー!!

370:紺音 シキ:2014/06/04(水) 16:25 ID:XEQ

>>しょこら
忘れてな・・・いよ!(汗)
水音、かもね?w

>>美桜様
いやぁ、頑張って予想不可の展開を作れるようにしてみましたw
予想できたでしょうか?

>>りったん
さて、どっちでしょうか?w
まぁ、楽しみにしてて!

371:紺音 シキ:2014/06/04(水) 17:01 ID:XEQ

それからの記憶は正直曖昧だ。
確か、私はその場にしゃがみ込み、しばらくの間呆然としていた。
そこに翔君が帰って来て、その様子を見るなり救急車と警察を呼んだ。
その後、私を家の外まで出してくれたんだっけ?
全てにおいてぼんやりとしか思い出せない。それに、今現在私が警察署で聞き取りされるまでの事は全く覚えていない。

「綺秋さん?」

「へ・・・?」

「すみません、気持ちが混乱しているのは分かりますが、お話だけ聞かせていただいてもよろしいでしょうか?」

「あ、はい、どうぞ・・・。」

「では、なぜ綺秋さんはあの場にいたのですか?」

「えっと・・・。以前オバサッ・・・相川さんとのお話させていただきまして、その続きを聞きに行っただけです。」

「通常通り呼んでいただいて結構ですよ。・・・ええっと、ではなぜ家に入られたのですか?」

「門が開いていたので、もしかしたら閉め忘れたのかと思ってオバサンに教えようと家に上がりました。」

「その時応答はありましたか?」

「いえ、ありませんでした。鍵も開いていたので、不審に思ってオバサンを探しました。」

「そうですか・・・」

まぁ、こんな調子で取り調べは進められていった。私は覚えている事を正直に話した。
警察の人は無表情で仕事だから、と言うように淡々と質問を投げかけてきた。私の気持ちなんてまるで知らないみたいだった。

「・・・では、これで終わらせていただきます。」

取り調べは1時間以上続いた。疲れたのは確かだ。
それに、最後言われた。

「あなたも容疑者候補だと言う事を忘れないで下さいね。」

わかってるよ・・・。
私は心の中で警察官に対抗して、視線だけで不満を訴えた。

「あの、ところで・・・。」

私は怒りを頑張って抑え、ずっと気になっていたことを聞こうとした。
相変わらず警察の人は無表情だ。

「オバサンは、どうなったんですか・・・?」

「意識は失っていますが、命に別状はありません。」

372:りったん:2014/06/05(木) 20:21 ID:pBA

よかったぁ。
オバサン。死ななくて…。

373:しょこら:2014/06/05(木) 20:55 ID:kQs

よかったオバサン生きてる!!
なんかオバサン正義のヒーローっぽいw←   みんなに愛されてる

374:あゆみ:2014/06/10(火) 15:06 ID:cEM

よかった!死んでいないのですね!

375:Ng Ng:2014/06/10(火) 21:13 ID:Mtw

はじめまして!ずっと読ませていただいております!!

376:紺音 シキ:2014/06/11(水) 15:40 ID:0bM

>>りったん
ここで死んじゃったら私結構批判くらいそうじゃん!?w
まぁ、なんであれ生かすつもりだったんだけどね!

>>しょこら
正義のヒーローw
でも、実夜梨にとってはそうなのかもね!w

>>あゆみ様
はい、死なないと言う事にさせていただきました!
最初は生死をさまよい、その後状態を持ち直した、なんて設定にしようかなと思ったんですけど、長くなりそうなのでやめましたw
結論、オバサン死なないww

>>Ng様
ありがとうございます!
ずっと読んで頂けていただなんて、本当に嬉しいですっ!!
面白いでしょうか・・・。なんか今更になって不安になってきたんですが!!w
ま、まぁ・・・。これからもよろしくお願いします!

377:紺音 シキ:2014/06/11(水) 15:41 ID:0bM

その瞬間、私は安心しきってしまい、立つ力を失ってその場に崩れ落ちた。
目の奥が熱い。視界が歪み、ため息が零れ落ちた。

「よか・・・っ」

最後まで言葉にならなかった。私はその場に蹲り、体を震わせた。
オバサンが無事だった。死ななかった。
喜びと安堵の混ざった感情は、涙となって、ボロボロと私の瞳から落ちて行った。



その後、警察署から出ると、まず一番に私の家に待機してもらっている翔君のもとに向かった。
正直、そっとしておいた方が良いかもって思った事もあった。でも、きっと一人になる方が辛いと思う。誰かといるほうが、ずっと気がほぐされるのではないかって思う。
そして、走って走って、ようやく家に着いた。

「ハァっ、ハアッ・・・翔君・・・!」

リビングに駆け込み、翔君の名前を呼んだ。
すると、ソファーで横になっていた翔君が、ムクリと体を起こした。

「ん・・・?あ、あぁ、実夜梨か。」

「あの、えっと・・・」

なんでだろう。こんな肝心な時に言葉が出てこない。言いたいことがいっぱいあったのに、頭が真っ白になっちゃってる。ダメだなぁ、私。
私が「えっと」とか「あのー・・・」とか繰り返していると、翔君が困ったように笑顔を浮かべた。

「無理しなくていいってー。」

「あ、や、別に無理してるわけじゃないんだけどねっ」

慌てて手を振ると、翔君がハハハッと笑った。
でも、その笑顔はどうみても作り笑いで、いつもみたいな無邪気な笑みではなかった。
だから、私は一旦冷静になって、真剣な表情を浮かべた。

「・・・それに、無理してるのは翔君のほうじゃんか。無理して笑ったりしないでよ。」

「えっ・・・。ん、あぁ。悪い。」

私がそういうと、翔君は笑顔を消し去って素の表情、暗くて悲しそうな表情を浮かべた。
ホッとしたのはつかの間、翔君がポツリと話し始めた。

「なんか、ごめんな。巻き込んじまって。」

「えっ!?・・・ううん、勝手に家に入っちゃった私が悪いんだし。それに、翔君が謝ることじゃないよ。」

「いや、本当に悪かったよ。」

「だからいいってば。・・・オバサン、一命は取り留めたみたい。」

だから、安心して、
そう言おうと思った。でも、あと一歩というところで口を噤んだ。
あんな悲しげな表情を浮かべている翔君にそんな無責任な言葉かけられるはずがない。

「そ、か。」

「うん。で、警察の人に聞いたんだけど、翔君の家はいろいろ調べたいから3日間は不在にしてほしいって。」

「え、それマジか・・・」

「うん、だからね?私の家でお父さんと一緒に3日間過ごしてもらおうって思ってるんだ。それでいいよね?」

私がそういうと、翔君は何か言いたげに口を開いた。
けれど、翔君は優しげな微笑みを浮かべた。

「じゃ、あ。よろしく。」

私は「りょーかいっ!」と微笑み返した。
ようやく翔君の素の笑顔が見れて嬉しくて浮かれていたからか、翔君の頬がほんのり紅色に染まっていたことを私は知らなかった。

378:Ng Ng:2014/06/11(水) 16:31 ID:Mtw

ずっと難民にいたんですよ…
解放(?)されたのでよかったです!
とっても面白いです!!

379:紺音 シキ:2014/06/12(木) 18:55 ID:Ihs

>>Ng様
そうなんですかっ!
難民にいるなかで読んで頂けてて、本当に嬉しいです!
ありがとうございます!

380:恋音 ラミ:2014/06/13(金) 19:06 ID:xeU

すいません。初書き込みです‼︎とても小説うまいですね〜❤︎感動してしまうくらいの文才です‼︎よければこれからお願いします。ちなみに今、ボカロにはまっているので恋音 ラミです。😚

381:暁月:2014/06/13(金) 21:35 ID:9sU

すごく面白いです♪*
この前徹夜して全部読み直しました〜w
前『*』と言う名前で来たものですw
続き頑張ってください!!!

382:紺音 シキ:2014/06/14(土) 07:03 ID:kfo

>>恋音 ラミ様
ありがとうございます!!
う、上手いだなんて、なんてもったいないお言葉を・・・!!
感動してしまうって、そんな、ks文才ですよw
こちらこそ、よろしくお願いします♪
あ、私もボカロが好きでこんなハンネになりましたww

>>暁月様
ありがとうございます!
え、徹夜されたんですか!!??
こんな小説の為に暁月様が徹夜を・・・
本当にありはとうございます!!すっごくすっごく嬉しいです!!
『暁月』ってとっても素敵なハンネですね♪

383:紺音 シキ:2014/06/14(土) 07:26 ID:kfo

〜お知らせ〜

 お知らせと言うほどでもないんですけどねw
 読者の皆様とぜひとも雑談をして仲を深めていきたいなぁ、と思いまして・・・。
 
 http://ha10.net/test/read.cgi/pr/1401605882/l50

 ↑こちらのスレは私がスレ主です!
 雑談目的のスレですので、私と同じ気持ちをもってらっしゃる読者様はきていただけると嬉しいです!
 
 あ、もちろんですが読者様以外もきていただけると幸いです!

 
 以上、お知らせでした♪

384:凛:2014/06/14(土) 15:07 ID:hko

おもしろいですね!

改めてよろしくお願いします
凛です!(にっきー)
小説すごいです
見習いたいくらい
これからも応援してます!

http://ha10.net/test/read.cgi/novel/1402222289/l5
私も小説書いてるのでよかったら見に来てください

385:紺音 シキ:2014/06/15(日) 16:42 ID:KLU

>>凛様
ありがとうございます!!
いえいえ、本当に文才がなくっていつも困ってるんですよ・・・
こちらこそよろしくお願いします^^

では、さっそく見に行かせてもらいます!

386:しょこら:2014/06/15(日) 23:51 ID:kQs

実夜梨、家に男子泊めるとか恥ずかしいとかないのかな…?ww
ある意味すごいね実夜梨。w

387:にっきー:2014/06/17(火) 19:27 ID:7HY

私の小説見てくれてありがとう!( ̄▽ ̄)

これからよろしくお願いしますね!
お互い頑張りましょう!

388:紺音 シキ:2014/06/17(火) 20:03 ID:h4U

>>にっきー様
いえいえ、本当に面白い小説でした*
こちらこそよろしくお願いします♪

ぜひ、>>383のスレに来てください!
にっきー様といろいろお話したいです!!w

389:紺音 シキ:2014/06/18(水) 14:32 ID:.Uk

そうこうしているうちに、いつの間にか夜になってしまっていた。
これまでの時間の間、私も翔君もオバサンのことでの精神的ショックが大きすぎて一言もしゃべらなかった。
トイレに立った時、鏡で自分の顔を見た私は、ふと自分の表情に嫌悪感がわいた。
本当に辛いのは翔君のはずなのに、まるで私の方がずっと辛いような顔をしていたから。
やっぱり私は、最低な奴なんだ。



このことはすぐに歌歩と結花と舞君の耳に入り、3人はものすごく慌てた様子で家になだれ込んできた。
歌歩なんか、先に入った玄関に入った結花と舞君を押しのけて私に飛びついてきた。
いや、それは翔君にするべきところじゃないの?

「・・・で、翔、お前はその3日間の間どうすんだ?」

「あー・・・、実夜梨の家に泊めてもらおうことになった。」

「なぁにぃい!?」

舞君の問いかけに翔君が答えると、歌歩が物凄い勢いで翔君の胸倉をつかんだ。
いやいやいや、翔君かなり心にダメージ負ってるんだよ!?そんな人の胸倉掴むとか、常識外れだし!
慌てて歌歩を翔君から歌歩を引きはがすと、歌歩は私の腕を掴んで、リビングを出た。

「ちょ、歌歩何!?」

「実夜、相川を家に泊めるって正気!?」

「うん。だって、オバサンの第一発見者私だし、誘ったのも私。それに、いま翔君を一人にしておく方が心配だよ。」

「でも、だからって、一つ屋根の下だよ!?もし実夜になにかあったら・・・!」

「・・・うーん、歌歩が何を心配しているのか分からないけど、別に私は大丈夫だよ?」

「え・・・?・・・あ、そ、そっか。実夜って天然だったよね。なら大丈夫か・・・。相川も告れる状態じゃないだろうしね。」

なにやら歌歩がぼそぼそと言い出した。全く聞こえないんだけど。
私が怪訝そうな顔で歌歩を見ていると、歌歩は満面の笑みになって、私を見た。

「じゃ、3日間楽しんでね!」

そういうと、歌歩は一人リビングに入って行った。
まったく。わけわからんね。



歌歩たちは一応心配していたものの、ほとんどふざけて帰って行った。
けれど、そのおふざけのせいもあってか、私も翔君も、少しだけ表情が明るくなっていた。

「でも、なにが『実夜になんかあったら許さないから』なんだろう。歌歩っていったい何を心配しているんだろ。」

私が首を傾げて翔君に尋ねてみると、翔君も腕を組んで考え込んでいた。
けれど、答えは出なかったようだ。

「オレにもわかんね。胸倉つかまれて言われるようなことだったのか?」

「ていうか2回も翔君の胸倉つかむ歌歩の神経の方がよっぽど謎だね。」

「ハハッ、確かにな〜」

穏やかなフインキのまま、私たちは夕食を食べ、眠りに着いた。
明日が良い日になりますように、と祈りながらー・・・・

390:由梨:2014/06/22(日) 15:35 ID:2G.

うわぁぁぁ………

なぜこんなハラハラドキドキの展開の小説を書けるんですかあああ??

あ、ごめんなさい、つい興奮してしまいましたm(__)m

小説をついこの間書き始めた[由梨]と言います。

読者…なんて身にも及ばない私ですけれどどうか[読者]と作者様に認めてもらえる様、努力します。

後、大変生意気なお願い事だとは分かっているのですが…お願い事してもいいですか?

私の小説を師匠様(作者様)に見ていただきたいのですけれども……

本当に生意気なお願い事ですよね、すみません。

小説の名前は「いじめ……戦いの始まり……」です!

あの、こんな下手な駄作小説見たくないと思えば別に見なくても構わないので…

お時間頂戴してすみません。。。

どうかよろしくお願い致します。

           由梨

391:由梨:2014/06/22(日) 15:38 ID:2G.

後、自分のこと【駄作者】なんて思わないで下さい!

こんなに多くの読者様がいらっしゃって本当に尊敬してます!

私の小説は2名しかいませんので…

392:紺音 シキ:2014/06/23(月) 17:30 ID:Wwg

>>由梨様
はじめまして〜!

由梨様はもう読者様ですよ!!
こんなに嬉しいコメントをいただいておきながら読者様として認めないとか、どんだけ最低なんですか!!
最初コメントを読ませていただいたとき、もう感動でつい、笑っちゃいましたw
「フ・・・フフフッ」って気持ち悪い声まで漏らしてしまいましたよ!?
ていうか、本当に自分って気持ち悪い・・・。

し、師匠様!?私にそんな称号与えるのはもったいないですよ!
そんなのいっくらでも見に行かせていただきますよ!というか見せてください!!

いえいえ、私なんてまだまだですよ!
リアルでノートに書いてる小説なんかいつも「あー、もう!なんでこんな駄作になるわけ!?」っとキレて丸めてゴミ箱いきですw
私もこんなに読者様がいらっしゃるなんて、驚きですw
なんで皆さんこんな駄作にコメントなんか書いてくださるんだろう・・・といつも不思議に思ってますw

ではでは、由梨様の小説を拝見しにいってきます!!
コメント&心温まるコメントありがとうございました!

393:あゆみ:2014/06/23(月) 18:07 ID:cEM

あの…
わたしも、紺音 シキ様みたいな
小説書きたいなって思って、書き始めました……!!
『吹奏楽部員の日常♪』って題名です。
いちごミルク#と言う名前で、
書いています。駄作ですけど、
よかったら、読んでください。
宜しくお願いします!

394:紺音 シキ:2014/06/24(火) 18:27 ID:zBg

>>あゆみ様
わ、私みたいな小説書いちゃったら、もうグッチャグチャになっちゃいますよ!?w
小説連載おめでとうございます!
ぜひざひ見たいです!
今から見に行ってきます!

395:いちごミルク#:2014/06/24(火) 22:09 ID:cEM

ありがとうございます。この小説の
続きを読むのが、いつも以上に
楽しみになりました!
紺音 シキ様、頑張ってください!!

396:しょこら:2014/06/24(火) 22:29 ID:kQs

汐羅超人気やね!!大人気!汐羅の小説みて小説かきはじめたっていう人も結構いるし、ほんとすごい!!
これからも応援してるよ〜!(´∀`*)

397:あゆみ:2014/06/25(水) 14:17 ID:cEM

395は、私です。

398:匿名希望:2014/06/25(水) 20:16 ID:Dho

面白いですね!

399:紺音 シキ:2014/06/26(木) 14:46 ID:kZc

>>あゆみ様
ありがとうございます!!
あゆみ様のコメントにはいつも元気をもらってます!
これからもよろしくお願います♪
あゆみ様も頑張ってくださいね!!

>>しょこら
えっ、あっ、ありがとう///
なんかめっちゃ照れるんだけどww
でも、人気って言ってもらえて本当に嬉しい♪
本当にいつもありがとう!

>>匿名希望様
ありがとうございます!
いつもその一言をもらえるように、と頑張ってますw
頑張ってると見てもらえてるかは不明ですけどw
コメントありがとうございました!

400:スレ主ざまぁwwwww:2014/06/28(土) 18:03 ID:Ww6

400(‘ω<)-☆

401:由梨:2014/06/29(日) 18:36 ID:2G.

>>400
そういうことはよくないと思いますが。

402:あゆみ:2014/07/02(水) 16:03 ID:cEM

続き、待ってます!
早く書いてください!!

403:にっきー:2014/07/02(水) 20:17 ID:AKs

お久しぶりです!
テストが終わったので来ました!

これからも頑張ってください

404:りったん:2014/07/08(火) 14:27 ID:pBA

久しぶり!
やっぱり面白いよ!!
それにしても、シキの影響ってすごいね!!!!
大人気だしww

405:紺音 シキ:2014/07/09(水) 15:36 ID:Iyw

☆祝☆400と言うことでパーフェクト教室〜偽りの笑顔〜を一時中断いたします!
(今回は2度に分けて書かせてもらいます!)


☆〜★〜主な登場人物紹介〜★〜☆

*綺秋 実夜梨[きあき みより]
 本作の主人公。人見知りで気弱。
 【容姿】
 幼児体型で髪型は黒髪のツインテール

 *新島 水音 [にいじま すいね]
 とても強気で傲慢。
 【容姿】
 少し背が低い。髪型は茶髪のフェーブのロング

 *水谷 歌歩 [みずたに かほ]
 ムードメーカで人気者。
 【容姿】
 容姿端麗。髪型はミディアムの明るい茶髪

 *西沢 結花 [にしざわ ゆいか]
 大人っぽい。冷静でクール
 【容姿】
 モデル体型。髪型は黒髪でポニーテール。

 *相川 翔雅 [あいわか しょうが]
 元気だけが取り柄のスポーツバカ。
 【容姿】
 長身で黒髪で少しはねている髪をした、美しい顔立ち

 *内田 舞彦 [うちだ まいひこ]
 クール&毒舌
 【容姿】
 平均身長で少し色素の薄い茶髪で、髪の短いかわいらしい顔立ち

*三井 美加 [みつい みか]
言葉はきついが、優しく友達思い。
【容姿】 
平均値より少し高い身長で、茶色と黒の混じった髪は高めの所で緩いお団子にしている。


☆〜★〜あらすじ〜★〜☆
 お金持ちのみが入園を許可される『星華オーヴェスト中高学園』に転入してきた実夜梨。
 実夜梨を待っていたのはあたたかい笑顔が溢れたクラスだった。
 が、そのクラスにはいじめがあることを知った実夜梨は・・・


☆〜★〜これまでの読者様〜★〜☆
 *しょこら 様
 *海莉 様
 *バニカ 様
 *野薔薇 様
 *愛凛羽 様
 *りったん 様
 *花恋 様
 *なな 様
 *レイラ&テツヤ 様
 *もみじ 様
*モエ 様
*いっちゃん 様
*夕月 様
*暁様  
*ショコラ姫 様
*ちくわ 様
*匿名さん( ID:6qU) 様 
*永年 様  
*ヨウカズ様
 *伊織様
 *あゆみ様
 *美桜様
 *Ng様
 *恋音 ラミ様
*にっきー様
*由梨様
*匿名希望様

        計27名様

406:しょこら:2014/07/11(金) 21:28 ID:kQs

祝400おめでとう!!たくさんキャラいるね…wあと、たくさん読者増えたね!!!!!これからも頑張って!楽しみにしてるよ〜♪

407:りったん:2014/07/11(金) 22:59 ID:pBA

ついに400までいったね!!おめでとう!!
これからも、シキのこと応援してるからね!!

408:匿名希望:2014/07/12(土) 14:07 ID:bcU

面白いです!
400おめでとうございます!

409:紺音 シキ:2014/07/15(火) 20:36 ID:Rmo



☆〜★〜これまでの読者様へのコメント〜★〜☆
いつもご愛読ありがとうございます!!
読者の皆様のおかげで400という素晴らしい数字のレスまで辿り着くことができました!!
どれもこれも読者の皆様の支えがあってこそです!

コメントなどでは私に対しての温かいコメントや、登場人物の応援コメントなどをたくさん書いていただき、感謝してもしきれないですw
逆に温かいコメントが多すぎて、「え、なんか気遣わしちゃってる!?」なんて心配になってきますw
でも、それだけ読者の皆様が優しくて心の清い方々だと思うと、心配なんてどこ吹く風。
嬉しくて嬉しくて、舞い上がっちゃいますw

なんか、このストーリーの結末を予想してしまっている方がいらっしゃるような・・・w
例えば、翔君が実夜梨のことをs((蹴・・・オバサンが死n((ゲフン、ゴホン・・・
・・・危ない、ネタバレしてしまうところだった。
 
さて、おふざけはここまでにして・・・
改めまして読者の皆様、本当にありがとうございます!!
 
☆〜★〜最後に〜★〜 ☆
さて・・・、とうとうやってきました400!今でも夢なんじゃないかって疑っちゃいますw

読者様が・・。27名!!??100レスの間に9名の読者様が増えたんですよね!?
・・・まじですか。
何度目を擦って、何度画面を見直して、何度数え直しても・・・27名!!!
やばいやばいやばい。これは事件でs((殴

なんか、短くなっちゃいましたね・・・。
もっと長くするつもりで二つに分けて書いたのに、全く意味がなかったw

あ・・・、ではここでアンケート取りたいと思います!!
パーフェクト教室〜偽りの笑顔〜はもう少しで完結します。そこで、次の新作を考えているのですが、3つ候補があります。
皆様の投票で次の新作を決めたいと思います!!

1、時間に限りがある少女の成長を描いた感動(?)ストーリー
2、異世界にトリップしてしまった少女の伝記的なもの
3、幼馴染との純愛ラブストーリー

・・・です!!
読者様はもちろん、読者様でない方でも結構です!どうか、投票してやってください!!

本当にここまでこれて嬉しく思います!!
次は500目指して頑張っていきますので、実夜梨達の応援&実力なしの紺音 シキをよろしくお願いします!!

410:にっきー:2014/07/15(火) 20:48 ID:Dfk

3か1かな!
これからも頑張ってね!

411:りったん:2014/07/15(火) 23:48 ID:pBA

えっ?!もうすぐ完結なの!?
面白かったのにな〜

んー・・・うちも、1か3だな〜。
次も頑張ってね!!!

412:紺音 シキ:2014/07/16(水) 18:18 ID:0Fc

>>400
えー・・・、400おめでとうございます?

>>由梨様
ありがとうございます!
たしかにできれば読者様にとってほしかったなぁ・・・って思いますw

>>あゆみ様
ありがとうございます!
私もひまができたらババーッって書いちゃいますね!

>>にっきー様
お久しぶりです!!
私もいろいろな意味でテスト終わりましたw
ありがとうございます!にっきー様もfight!!

おぉ!投票ありがとうございます!
1か3、ですね!了解しました!

>>りったん
ありがとう!!
そ、そんなことないよ///!!??影響って、別にそんな壮大な物じゃないし!!??
・・・なんかツンデレっぽくなってしまった・・・w
大人気ってw
でも、まぁ・・・りったんの瞳にそう映ってるなら、そうなのかな?
・・・ごめん、やっぱ自意識過剰だわw

その言葉がホントに嬉しい!!
りったんは私の永遠の読者様だよ!!!

まぁ・・・、まだまだいろいろ解決させなきゃいけないんだけどねw
面白かった!?お世辞でもすっごく嬉しい!

投票ありがとう!
りったんもいか3、だね!おk〜!

>>しょこら
ありがとう♪
そう?w
自分じゃそんなに出してるつもりなかったw
う〜ん・・・、まぁ、100レスの間に9人も増えると思ってなかったから、ちょっとは作者らしくなれてきたかな?
というかそうあってほしいという願望w決して自惚れているわけではないw

>>匿名希望様
ありがとうございます!!
その一言で「頑張ろう!!」って思えます!!
次も面白いって言ってもらえるよう努力します!!

413:由梨:2014/07/16(水) 20:10 ID:2G.

私も1か3ですね!

414:紺音 シキ:2014/07/17(木) 12:34 ID:hpo

>>由梨様
投票ありがとうございます!!
1か3ですね♪

415:紺音 シキ:2014/07/19(土) 19:33 ID:woY

〜水音side〜

あーもうやんなっちゃうわね。

「実夜梨・・・。」

真っ暗な場所で私は一人、呟いた。
頭に浮かんでいるのはずっと、彼女の事ばかり。

「いつか、きっと・・・」


目を閉じた。

416:りったん:2014/07/20(日) 21:18 ID:pBA

えぇ!?何この終わり方!!
続きめっちゃ気になる〜!!

417:紺音 シキ:2014/07/21(月) 19:06 ID:6ME

>>りったん
ww
実は、この続きがもうちょっとあったんだけど、時間なくてここまでしか書けなかったw
まぁ、でも、続きが読みたくなるような終わり方になってよかったw

418:りったん:2014/07/21(月) 22:33 ID:pBA

そうなんだ!
じゃあ続き早く見せてくれぇ〜ww
気になってしょうがないww

419:暁月=碧月:2014/07/21(月) 23:00 ID:9sU

あわわ
もう完結してしまうのですか?!
少し悲しいですが面白かったです!!

私は3に投票させて頂きます*
すごく楽しみにしています!

主様ならどんな話しでも上手く書ける
と思うので3以外でも全然いいんです
が…自分的には3は絶対ドキドキハラ
ハラさせてくれるような話かもしれな
い……!!!!とおもいましてw

でも、本当最終話も楽しみです!!!!
このお話が終わってもまた新しいお話
読者にならせてもらいますね^^

では長いことすみませんでした!!!
頑張ってくださいね!!!!!*♪

420:紺音 シキ:2014/07/22(火) 18:38 ID:GxU

>>りったん
よし、こっちも頑張ってみる!!
なかなか更新できないけど、見捨てないでね!?w


>>暁月=碧月様
まだまだ解決しなければいけないことはたくさんあるんですが、もうちょっとかなって所です!
それまでお付き合いください!

投票ありがとうございます!
ようやく1と3に差ができましたね!
現時点では、1が4票、3が5票です。3になる確率が高いかなーって思います。

えぇ!!??
私、そんな文才ないですし、きっと次の小説も駄作になると思いますよ!?w
ドキドキハラハラ・・・。
わかりました!もし、3になったらドキドキハラハラする恋愛を書きますね!

ありがとうございます!
次の小説の読者様になっていただけるだなんて、もう感動で言葉も出ません・・・!
ほんっとうにありがとうございます!!

421:紺音 シキ:2014/07/22(火) 18:54 ID:GxU

〜お知らせ(宣伝?w)〜

 パーフェクト教室を読んでいただいている方、いつもありがとうございます!
 
 ・・・さて、葉っぱ天国で小説を書かせていただいている紺音 シキですが、
 「小説家になろう!」というサイトで、最近小説の投稿を始めました!
 
  http://ncode.syosetu.com/n9414ce/

 内容は学園生活での友情や恋愛を描いた作品となっています。
 (R15指定になっていますが、R15は保険です。)
 
 上記URLの小説はこの「パーフェクト教室〜偽りの笑顔〜」の登場人物のみを使
 用し、全く違うストーリーとなっています。
 主人公は綺秋実夜梨です。この作品と同じですね。
 題名も、「パーフェクト教室〜偽りの笑顔〜」を引っ掛けております。

 もし、「実夜梨たちの別の物語が読みたい!」とか思って下さるココロの優しい
 方がいらっしゃったら、見ていただければ幸いです♪
 
 「小説家になろう!」の方も力を入れていくつもりでいますが、葉っぱ天国の「
 パーフェクト教室〜偽りの笑顔〜」を放棄するつもりは全くありません!
 最終話まで、責任もって書いていくつもりです!


 これからも、よろしくお願い致します!


                                    〜紺音 シキ〜

422:りったん:2014/07/22(火) 23:17 ID:pBA

見捨てないよ!……たぶん…ww笑

うん!そっちも読むね!

423:紺音 シキ:2014/07/24(木) 17:17 ID:.q.

>>りったん
おぅふ(^p^)
怖い事言うなよ・・・w

よろしく!

424:紺音 シキ:2014/07/24(木) 17:34 ID:.q.

〜水音side〜

私は今、誰にも言えないところで誰にも言えない生活をしている。
私はひとりぼっちには慣れているから、別に良いんだけどね。

私は、真っ暗な部屋の中で、手を伸ばす。
まるで、ありもしない希望の光を探すかのように。

いいんだ、ひとりぼっちで。
どうせ私は、最低で傲慢で嫌な奴なんだから。
酷い事もたくさんした。最低な事もたくさん言った。
酷い事もたくさんされた。最低な事もたくさん言われた。

息が苦しくって、寒くって、もう、なにがなんだかわからなくなって・・・。



「もう、ひとりは嫌だ・・・!!」



気づいたら、そういっていた。

頬を伝う一筋の涙は、暗闇に飲み込まれていった。

425:りったん:2014/07/24(木) 19:53 ID:pBA

>>シキ
うっそーww
大丈夫だよ!!見捨てないからww

426:紺音 シキ:2014/07/26(土) 13:10 ID:4d.

>>りったん
よかった・・・!
というか、飽きられないようにするのが作者だよね!!うん、頑張るっ。
駄作者だが、あがいてみるw

427:りったん:2014/07/26(土) 16:12 ID:pBA

うん、頑張って!!
シキは駄作者じゃないよ!!

428:りったん:2014/07/29(火) 23:39 ID:pBA

>>シキ
あ、そうだ!あのねシキ。
「虹色教室〜十人十色の花咲く笑顔〜」
読んだよ!!すっっっっっごく面白かったよ!!

429:紺音 シキ:2014/07/30(水) 11:03 ID:6y2

>>りったん
ありがとう!
いやいや、私はまだまだ駄作者だよ・・・。

ま・じ・で!?
ありがとう!いや、本当にありがとう!
最近短編の方に力入れちゃってぜんっぜん更新できてないんだけど、短編もあと2つで終わるから、もうすぐ更新できると思う!
パーフェクト教室も更新する!

430:にっきー:2014/07/30(水) 13:47 ID:CmA

お久しぶりです!
やっぱ小説うまいですね!

これからも頑張って!
うちも頑張らないとなー

431:紺音 シキ:2014/07/31(木) 10:00 ID:rHg

>>にっきー様
お久しぶりです♪
ありがとうございます!
更新率がかなり低下しているんですが、完結までお付き合いください!

にっきー様もfightです!

432:バニカ:2014/07/31(木) 10:39 ID:4Qk

久しぶりに来た(`・ω・´)
ここから読もうとするとかなりの時間かかるんで
僕はもう読むの諦めたが
完結まで頑張ってな(/・ω・)/

433:紺音 シキ:2014/07/31(木) 10:41 ID:rHg

その瞬間。


「水音」

光が差し込んで、凛とした声が降り注ぐ。
私は、ずっとさげていた顔を上げた。

「どう、してここに……?」

そこにいた人物に驚き、目を見開く。
様々な感情が混ざり合って、声が震える。

「……行こう」


その人物は、私の手を掴むと私をまぶしい世界へと連れ出した。

434:紺音 シキ:2014/07/31(木) 10:43 ID:rHg

>>バニカ
うん、まじで久しぶり〜
私もここまで長くなってしまうとは思わなかった。
ありがとうなぁ。あがいてみるわw

435:紺音 シキ:2014/07/31(木) 11:08 ID:rHg

〜結花side〜

今、私たちは教室にいる。特に用事は無かったが、先生に鍵を借りて教室に入った。
最近、歌歩が告白するかしまいかで、ものっすごく悩んでいる。
ほんっと歌歩の頭の中はお花畑よね。今、翔雅のお母様が襲われちゃって大変なところなのに。

「お花畑ってどういうことっ!?」

「あら。声に出しちゃっていたかしら。ま、言葉のとおりよ」

「恋する乙女の気持ちを考えてよ!?」

「恋したことないから知らないわよ」

「はぁ〜……。どうしよう」

そう言って歌歩は机にうなだれた。ハァ、本当に世の中って平和。
まぁ、翔雅のお母様が襲われていてそれはないんだけどね。やっぱり、水音なのかしら?あの子ならしかねないをよね。

「ねぇえー……。どうしたらいいかなぁ」

「知らないって言ってるでしょう?というか、誰に告白するわけ?」

まず、それを聞いていない。相談にのれって言うなら相手を言うべきじゃないの。
歌歩は、一瞬で顔を紅に染め上げて、私を見つめた。……これが恋する乙女の表情なのね。
言おうか言わないでおくか、悩んでいた様子だったが歌歩は、私の耳元に口を寄せてきた。



「××××」


私は、うっすらと微笑みを浮かべた。

436:紺音 シキ:2014/07/31(木) 11:23 ID:rHg

〜翔雅side〜

オレは今、自分の部屋とはまた別の部屋のベッドに横たわっていた。
ここは、実夜梨の家。そして、実夜梨が用意してくれた部屋。家具などはそろっており、まるでマンションの一室のようだ。
そこで、オレはある人物とメールのやりとりをしていた。

『大丈夫か?なんかあったら言えよ』

『今は大丈夫だ。……オレさ、今日実夜梨に告るな』

『なんでまた今日なんだよ。まぁ、勝手にすればいい』

『まぁ、そういうと思った。また詳しく話すよ』

『わかった。すまない、ちょっとだけやめる。また連絡する』

『了解。ありがとうな』

ケータイをベッドに上に落とす。ボスンと乾いた音がする。
オレは横を向いた。

早く、気持ちを伝えたい……

437:紺音 シキ:2014/07/31(木) 11:29 ID:rHg

〜舞彦side〜

もう、8時か……。
俺は、腕時計を確認してため息をつく。

『8時に公園で待ってます』

なんてメールをもらった時には正直驚いたが、行かないわけにはいかない。
だって、俺はアイツのことがー……

「っ」

声が聞こえて、公園の入り口を見るとアイツがいた。
息を切らしていて、だいぶ急いで走って来てくれたんだな。

「あのっ」

438:紺音 シキ:2014/07/31(木) 11:36 ID:rHg

〜美加side〜

もう、後戻りはできないー……っ
ドキドキする心臓を押さえつけ、足を踏み入れる。

「私っ」

あの人は、私の頭をなでて優しげな微笑みを浮かべた。
一気に緊張の糸がほどけて、思いを告げた。

「じゃあ、これからよろしくな」

「はいっ」

彼女から聞いていた、あること。
私は彼女との契約を交わし、見事に契約成立となった。


……これで、いいのよね?×××。

439:紺音 シキ:2014/07/31(木) 11:44 ID:rHg

〜歌歩side〜

「っー……」

涙を流しているのに、気付かれないように俯いて歩く。
帰り道が反対で良かった。泣いてるなんて気づかれちゃ、恥ずかしいもんね。

ずっと、ずっと好きだった……。大好きなんだよ……っ!

今ある現実は夢のようで、信じがたいものだった。
涙が溢れて止まらない。神様は、イジワルだ。

……ありがとう。

440:にっきー:2014/07/31(木) 12:03 ID:uzw

その小説の才能
見習いたいくらいです!!

私の方も小説更新するので暇あったらまた
アドバイスとかよろしくお願いします!

お互い頑張りましょう

441:紺音 シキ:2014/08/02(土) 17:54 ID:A42

>>にっきー様
そんな……!見習われるほどの才能ありませんよ(汗)
にっきー様の方がどれほどの才能があることか……!!

こちらこそ、よろしくお願いしますね!
私なんかがアドバイスできるかはわかりませんが、出来る限りアドバイスします!
私の方もアドバイスして下さい!辛口でもなんでもいいので!

そうですね!
にっきー様の小説、すっごく面白いのでまた見に行きます!

442:ぽん。:2014/08/02(土) 18:10 ID:qZg


とっっっっっても面白いですっ、!
一時中断は少々寂しかったですが新作ものも気になる要素点々とあったので更新、心待にしておりまっす!

後、祝400・おめでとうございますっ!
私、シキ様の小説を見て小説を書きはじめたので…(最近←)ずっと見させていただいてたのですがコメントする勇気がなかったのです……でも、勇気振り絞ってコメントしてみました!!

更新頑張ってくださいね*
応援しております!

443:妃芽:2014/08/02(土) 23:02 ID:Z6U

え、ちょっと待って!!!ww
どゆこと?

実夜梨は舞君が好きで、
翔君は実夜梨が好きで、
舞君は“?”で、美加も“?”で、歌歩も“?”で、
結花だけいない。

ってこと??笑

444:紺音 シキ:2014/08/04(月) 15:24 ID:fcM

>>ぽん。様
あああぁ、ありがとうございます〜!!!
そんな、いい小説になるかなんて全く保証できませんよ!?
でも……、心待ちにして頂けているなんて感激ですっ!!!!

本当にですか!?また見に行ってもいいですか?と言うか、行きます(キラッw
コメントありがとうございます!
ぽん。様のその勇気が私の力に変わってくるので、これからもコメント頂ければ幸いです!

ぽん。様も小説更新頑張ってください!
お互い良い作品に出来る様に日々の努力に力を入れましょう♪
最後まで生意気ですいません!


>>妃芽
そういうことですねw
なんか自分でもこんがらがっていたので、こうしてまとめていただいて感謝です!

445:にっきー:2014/08/04(月) 17:10 ID:Bys

やっぱり面白いですね!

文才があるうう!

では、タメでいきますw←いいとおっしゃったのでw

私の方も更新したからよかったらみてね!


いいところで止まってるから早く続き読みたい!
更新楽しみにしてるよ!

446:妃芽:2014/08/05(火) 21:52 ID:Z6U

>>シキ
何か、敬語になってるよ?笑

447:妃芽:2014/08/05(火) 21:55 ID:Z6U

>>シキ
あぁ、ごめん!!!うち、りったんだよ!!

448:紺音 シキ:2014/08/06(水) 10:37 ID:5dU

>>妃芽
りったんだったのね!!
確かに初対面にしてはなんか馴れ馴れしいな〜って思ったw
ハンネ変えたの?可愛いっ!

449:妃芽:2014/08/06(水) 10:42 ID:Z6U

>>シキ
あはは。ごめんね〜!
そう、変えたの!!可愛い?ありがとう!!

450:紺音 シキ:2014/08/06(水) 10:55 ID:5dU

>>妃芽
うん、すっごく可愛い!
……ごめんね、なんて読むの?

451:紺音 シキ:2014/08/06(水) 11:07 ID:5dU

〜実夜梨side〜

私は一体どうしたらよかったのだろう。なにがしたかったのだろう。
後ろを振り返ると、またため息が漏れる。

「これから、だなぁ」

そうつぶやきながら、私は空を仰いだ。

452:しょこら:2014/08/06(水) 17:21 ID:QTI

歌歩もやっぱり乙女ねw

453:紺音 シキ:2014/08/09(土) 12:28 ID:K.c

>>しょこら
wwww
でも、一回百合疑惑のシーンあったよねw
自分で書いてても「あれ?これは……」と思ったし

454:れき:2014/08/11(月) 19:26 ID:eKU

お久しぶりでっす!!!
Ngです!
たまにれきも使うのでよろしくお願いします☆
れきって呼んで下さい!
個人の感想ですが、翔君は実夜梨と付き合ってほしい←
やっぱり面白い!
あと、タメ口でいいですか…?

455:紺音 シキ:2014/08/12(火) 09:19 ID:4tg

>>れき

呼びタメ全然おkだよ♫ むしろそっちの方がありがたい(´∀`*)
私も呼びタメさせてもらうね!

おぉ〜、れきは翔君と実夜梨派かぁ^^
結構そっちの人多いんだよねw 私もその一人だけどww

コメントありがとう! これからもよろしくね♪

456:紺音 シキ:2014/08/13(水) 19:04 ID:4y.

〜歌歩side〜

次の日、私は真っ先に歌歩の元へ向かった。
だって、私の恋を応援してくれた大事な大事な、親友だもん。

「おはよう、結」

「おはよう。で、結果はどうだったの?」

「……ごめんね」

私は俯いた。結に合わせる顔がなくて、キュッと胸が締め付けられるような気がした。
 ごめんね、じゃ表しきれない。この気持ち、どうしたらいいの?
 苦しくて苦しくて、思わず顔を上げた。まるで、助けを求める様に。

「歌歩……」

 結は、そんな私を儚げな笑みで私を見つめていた。
 結は今どんな思いをしているのかな?どんなことを考えて私を見ているのかな?
 そう思うと、自然と涙が頬を伝って、制服を濡らした。

「私のことは気にしないでいいわよ。そんなことより……」

「でもっ」

「おめでとう。いいのよ、舞彦は歌歩を選んで付き合う事になったんでしょう? 舞彦は好きになった人には一途だから安心しなさい」

「……あり、がとうっ」

私は泣きながら、結に言った。
涙のせいだよね、結も泣いているようにみえるのはー……。


昨日、結は言った。「私も舞彦が好きだった」って。
その時、私は結に、告ろうと思ってるだなんて相談したのは大間違いだったと、後悔した。
でも、結は誰よりも優しくて温かい微笑みを浮かべて、こう言った。
「歌歩には敵わないって知ってるから。絶対舞彦と幸せをつかむのよ」……そう言った。

昨日の結の微笑みは私の胸にジワリを染みてきて、舞に告白するときも、ずっと結の微笑みが頭に浮かんでいた。
けれど、それは私にとって勇気にもなったが、プレッシャーともなって心に圧し掛かってきた。
絶対フラれちゃいけない。絶対失敗できない。
だから、舞が「俺でいいのか?」って言った時は、涙腺が思いっきり緩んでしまった。

その後、私は送っていくと言う舞を断りに断って、一人で帰った。
その途中、嬉しくて涙を流した。切なくて涙を流した。安堵で涙を流した。
舞にずっと好きだったって、結にありがとうって、家に帰るまで涙を流し続けた。


そして今、きちんと結に結果を伝えて泣いてしまった。なんか、最近泣き虫になった気がする。
こんな時、実夜ならなんて言うかな?「おめでとう」「泣きすぎ「よかったね」……。

早く実夜に言いたい。実夜に会いたい。

私は、涙のせいで霞んだ瞳で教室のドアを見つめた。

457:れき:2014/08/14(木) 13:52 ID:Xm.

やばいやばい
実夜梨舞君あきらめて翔君と幸せn((
もういじめじゃないwww

ありがとう!シキって呼ぶね
これからも応援してるよ(*ω)b

あのさ、
実夜梨→舞
翔→実夜梨
舞→歌歩
歌歩→舞
結花→舞
だよね??(´・ω・`)?
あと、歌歩はまだ実夜梨のこと好き(恋愛感情)なの?www
もう舞君いるから好きだけど親友って感じなのかな…

458:紺音シキ:2014/08/16(土) 18:12 ID:m8w

>>れき
確かにそうかもw
あ、ネタバレになるかもしれないけど、もうちょっとしたらいじめ表現出てくるよw

ありがとう´∀`*
すっごい嬉しい!

そういうことっ! わかりやすくまとめてくれてありがとう*
今思えば舞彦人気だなw女子全員のハート射止めてやがるw
また、舞彦に恥ずかしい思いさせてやろう(^言^)w

歌歩はもう、実夜梨のことは親友として見てるよ^^

459:紺音シキ:2014/08/17(日) 00:15 ID:m8w

 私が泣き止む頃、相川と舞が教室にきた。なんだか、相川の表情が曇っている。
 いつもならうるさい声でしゃべりながら来るくせに、なんで今日は静かなわけ?なんか調子狂いそう・・・・・・。
 
「おはよ、結花、歌歩」

「おはよう、舞彦。あと翔雅」

「あぁ、おはよー」

「おはよっ、舞、相川っ」

 ヤバい、めっちゃドキドキする・・・・・・!!付き合ってから初めてのあいさつってこんな緊張するんだぁ。
 ていうか、付き合うのだって初めてだから舞の顔も見れない気がする。
 どうしよう、相川に言った方がいいのかな?でも言えるような状態じゃなさそうだし・・・・・・。どうしよう?

「翔雅、なにかあったの? うかない顔してるけど?」

 結花は単刀直入にバッサリと聞いた。結花って時々人の傷口抉ろうとするよね。
 相川は、言うか言わないか悩んでいた様子だったが、結論がついたようだ。
 
「実は、昨日から実夜梨が帰ってこねぇんだよ」

「「・・・・・・え?」」

 私と結花の声がピッタリ重なる。
 え、今、実夜梨が帰ってきてないって言ったよね?え、なんで?
 頭の中が混乱する。

「まぁ、実夜梨にもきっとなにかあるんだろ」

「まぁ、そうだよな・・・・・・」

 そう言いながらも、相川の表情は今だ冴えない。
 一体どうしたものか・・・・・・。

460:紺音シキ:2014/08/17(日) 01:45 ID:m8w

「つーか、なんで翔雅がそんな落ち込んでんだよ。」

「仕方ないんじゃない? まだ好きって言えてないじゃないの」

「あ、そっかー。なら落ち込むよね。実夜梨ならきっとすぐ帰ってくるから」

「おい、お前らってあー・・・・・・、もういいや」

 初めて相川が実夜梨のことが好きだって認めた。すごい、一体どんな風の吹き回し?
 とか、少し冗談じみたことを考えていると、ガッターン!と派手に机の倒れるような音がした。
 何事かと思って振り替えると、そこにいたのは、街本菜月だった。

「街本? 街本って美加の友達の?」

「あ、そうだったわね。忘れてたわ」

461:紺音シキ:2014/08/17(日) 15:38 ID:m8w

 結花、地味に酷いこと言うなぁ・・・・・・。一応クラスメイトなんだけど?
 でも、私は菜月がすっごく苦手。容姿も性格もしゃべり方も全部苦手。
 美加と仲がいいみたいだけど、最近しゃべってるところを見なくなった気がする。
 ・・・・・・じゃなくって!

「ちょっと、なにしてるの?」

 私は近くにいた男子に聞いた。
 すると、男子は他の人とアイコンタクトを交わし、私に言った。

「次のターゲットが街本なんだよ」

「えっ? うそ! 理事長からはなにもー・・・・・・」

「理事長から直々に依頼にきたんだぜ? それのどこが嘘になるんだよ」

「理事長から、直々に・・・・・・?」

「そ。これからは新島でも綺秋でもない、街本だ。わかっとけよ? これからも指揮するのは水谷と西沢なんだから」

 呆然とする私を横目で見ながら、男子はまた、街本の方へ行った。
 今度の標的は街本?そんなの美加が許さないよ。それに、きっと実夜梨が「美加の友達に手を出すな」って怒ると思う。
 急いで止めないと・・・・・・!
 その時、美加が教室に入ってきた。それと同時に、街本に水が襲う。
 ヤバい、美加がっ・・・・・・!

「・・・・・・おはよう、歌歩」

「え、お、おはよう?」

「早速始まってるじゃん。なに? 歌歩たちは混ざらないわけ?」

「ちょ、ちょっと待って! 美加はいいの!?」

「なにが?」

「なにがって、友達でしょ!?」

「・・・・・・そうだよ。大切な幼馴染みだったよ」

「なら!」

「でも、もうそれは前のこと。もう、菜月なんかどうだっていいし」

 美加はそれだけ言うと、自分の席に行った。その姿はなんだか、イキイキしていた。
 まるで、街本が標的になったことで、憑き物がとれたみたいだった。
 一体、美加と街本の間になにがあったの?

 私がそれを聞こうと席を立ったと同時に、美加も立ち上がった。
 どこに行くつもりなんだろう?と見ていると、意外にも相川の席に行った。

462:にっきー:2014/08/19(火) 15:26 ID:TLQ

美加と街本・・・
きになるううう!

久しぶりに見に来たよ!
続きが気になるwww.頑張って!

それとフリートークに雑談スレたてたから
よかったら来てね!
http://ha10.net/test/read.cgi/frt/1408091915/l5

463:紺音シキ:2014/08/19(火) 16:32 ID:h7c

>>にっきー
近いうちに分かると思うよ!

ありがとう! 嬉しい♪
いえす!頑張るぜw

おぉ〜!ぜひ行かせてもらいます!

464:紺音シキ:2014/08/19(火) 17:53 ID:h7c

「翔雅、ちょっと屋上きてくれない?」

「はぁ? なんでだよ」

 相川は不満そうに顔をしかめる。すると、美加はなにを思ったのか、相川の耳元に口を寄せた。
 なにかを告げているようで、美加が離れたときには相川は目を見開いて驚いていた。
 美加はいったい何を話したのかな?

「……行くぞ」

 相川は美加の腕を掴んで立ち上がった。その表情は、なんだか怒っているように見えた。
 すると、美加は「あ」と声を漏らし、相川の手を振り払った。

「私から話しておいてなんなんだけど、やっぱり昼休みでいい?」

「なんでだよっ!」

「いいの? 私言ってあげないわよ」

「……わかったよ」

 美加はそんなことを言いながらも、その表情は少し悲しそうに見えた。
美加の口からいつ「ごめん」と飛び出してくるか分からないぐらいの落ち込みようだった。
 私は思わず、立ち上がってしまった。

「美加!」

「なに?」

「え、えっと……。あの、なんで街本が標的になっても平気なの?」

「嫌いだから。それ以上の理由なんてある?」

「……そんな単純な理由じゃないでしょ? 今までの美加見てたらわかる」

「そんな単純な理由なのよ」

 美加はそういいながらも私に近づいてくる。
 すると、さっき相川にしたみたいに耳元に口を近づけた。美加の吐息がかかってくすぐったい。

「また、放課後に屋上に来てくれたら教えてあげる」

 それだけ言うと、美加は自分の席へと戻って行った。
 ほんと、だんだけ謎を残したら気が済むわけ?
 心の中で呆れながら私も大人しく席に着くことにした。

「きゃあぁっ!」

 席に着いた瞬間、菜月の耳を引き裂くような金切り声が上がった。
 菜月の声は耳がキンキンするから嫌い。大袈裟だし、騒がしい。嫌いな所ばっかりある。
 なにがあったのかなーと思ってちらっと視線を向けてみると、髪を引っ張られている菜月がいた。

「……その程度でギャアギャアうるさいんだけど」

 不機嫌そうな声が聞こえて、菜月からその声の主に視線を向ける。
 声の主は、美加だ。声のみならず、表情までもが不機嫌だった。

「じゃあアンタがされてみなさいよ!」

 菜月も負けじと反抗してくる。あーあ。それでみんなに火をつけることになっちゃってるってわかんないのかな?
 美加のさっきはでの不機嫌な表情と声は消え去っており、菜月を嘲笑っていた。

「散々やられたわよ」

 その笑顔は今までの美加の中で一番黒くて、恐ろしい笑顔だった。
 クラス中は静寂に包まれ、菜月は怯えて声を出せないでいる。
 私は、恐怖よりも先に、疑問に思った。
 「散々やられた」って美加は言った。でも、私は美加が標的にされている事なんて見た事が無い。
 ……美加は、一体いつされたの?

465:妃芽:2014/08/19(火) 22:48 ID:Z6U

>>シキ
遅くなってごめんね!?
名前の読み方は「ひめ」だよ〜!!

え、実夜梨どこいっちゃったの!?!?

466:紺音シキ:2014/08/20(水) 09:34 ID:m8w

>>妃芽
 「ひめ」!? やば、超かわいい!!
 「ひめたん」って呼んでいい?
 ネーミングセンスない? うん、知ってる。

467:妃芽:2014/08/21(木) 00:30 ID:Z6U

>>シキ
ありがとう///
いいよ!ひめたんって可愛いね!
あるよ、ある!!

468:さくら:2014/08/21(木) 01:28 ID:VEw

遅くにごめんね!
入れて下さい!さくらです!
タメ口OKですか?

469:紺音シキ:2014/08/21(木) 13:02 ID:qK6

>>ひめたん
ならばお言葉に甘えてw
いやいや、本当にネーミングセンスが全くないのw
だからいつも小説書くとき一番悩むの名前w

>>さくら様
おkです! 
あ、わかってると思うんですが、小説には入らないでください(汗)
呼びタメおkです♫ 私も次からさせてもらいますね!

470:妃芽:2014/08/22(金) 00:04 ID:Z6U

>>シキ
でも、いつも小説の名前いい名前ばっかじゃん!

471:紺音 シキ:2014/08/22(金) 10:44 ID:FtE

>>ひめたん
 それはないねw
 在り来たりな名前を並べてるだけじゃんw

472:妃芽:2014/08/22(金) 22:16 ID:Z6U

>>シキ
それこそないねw
だってさ。普通に「きあき みより」
とか出る?ごめん、ひらがなでww
すごいって!

473:ローズ:2014/08/22(金) 23:19 ID:vDQ

初めまして!ローズです!
面白いですね。私の小説とくらべると、レベルが違いすぎます!
応援します!

474:紺音 シキ:2014/08/23(土) 12:43 ID:dWE

>>ひめたん
 いやいや、普通だと思うよ?
 まぁ、私はなにを思って「きあき みより」ってつけたのか忘れたけどw
 すごくはないよ!?w

>>ローズ様
 嬉しいです! もう、なによりうれしいです!
 ローズ様も小説書いてらっしゃるんですか? 見たいです!w
 また教えてくれませんか?
 コメント&応援ありがとうございます!

475:妃芽:2014/08/23(土) 13:20 ID:Z6U

>>シキ
いや、普通にはその名前は出てこないよ。

476:ローズ:2014/08/23(土) 15:32 ID:vDQ

江戸っ子太郎という作品です!
以外と人気がない…

477:紺音シキ:2014/08/24(日) 10:29 ID:m8w

>>ひめたん
 そうかなぁ……?
 でも、「かほ」とか「ゆいか」とか結構在り来たりじゃない?

>>ローズ様
 おぉ!ありがとうございます^^
 早速見に行かせてもらいます!!
 

478:妃芽:2014/08/25(月) 11:52 ID:Z6U

>>シキ
んー・・・まぁ「かほ」とか「ゆいか」とかはそうかもだけど、
「しょうが」とか「まいひこ」とかはありきたりじゃないでしょ。

479:ローズ:2014/08/25(月) 13:49 ID:vDQ

早く続き読みたいなあ(ーωー)

480:紺音 シキ:2014/08/25(月) 18:36 ID:ai6

>>ひめたん
 そうかなぁ……
 まぁ、そういうことにしておこうか笑

>>ローズ様
 すみません! 最近コメばっかでしたね汗
 次のレスは続きです!

481:紺音 シキ:2014/08/25(月) 18:37 ID:ai6

「ま、もうアンタは忘れてるかもね?」

 美加はそれだけ言うと、教室から出て行った。その瞬間、クラスの空気が少しだけ緩んだような気がした。
 街本は、ポカンとしていて、開いた口が塞がっていなかった。
 けれど、それもほんの数秒間。また、街本の金切り声があがる。どうやら、再開したようだ。
 
「ねぇ、今のどういう事だと思う?」

「……」

「結?」

「……えっ、あぁ、ごめんなさいね。どうしたの?」

「美加と街本になにがあったのかなって」

「さぁ、わかんないわ。だって、あの人たちとは関わりがないからね」

「そうだよねー……」

 さすがに結にでもわかんないかぁ。というか、わかったらおかしい。
 はぁ、とため息をついて逃げるように舞の席に行った。
 舞は本を読んでいたようだったけど、私に気が付くと本を閉じて、私を見た。

「どうした?」

「いやぁ、わかんないんだけど舞の所にきちゃった。ダメ?」

「いや、むしろ嬉しいよ。なんかあったら相談しろよ?」

「ん、ありがとう」

 ほのぼのとしたフインキにこのまま溺れてしまいたかった。
 もう考えたくない。美加のことも、クラスのことも、実夜梨のこともー……。

「やめてぇっ!!」

 しかし、街本の声で現実に引き戻されてしまった。ちっ、いいところだったのに……。
 そう考えていると、ふと思った。
 柄にでもないことを思っちゃった。恋って怖い。
 苦笑いを浮かべていると、舞が不思議そうに首を傾げていた。

「急に苦笑い浮かべるって、正直キモいんだけど」

「あのね、一応私彼女だよ? まぁ、そんなところも好きだけどさ。」

「な、何言ってんだよ……!」

 あ、照れてる。なにこの可愛い生き物。ちょっと、実夜梨に匹敵するんだけど?男のくせにずるくないか?
 そういえば、舞と相川って見た目と性格逆だよね。
 舞は毒舌なくせして顔は可愛いよね。背は私より高いけど、男子の中では低い方なんだよね。
 相川は元気なくせに顔は綺麗だよね。背は男子の中の中間よりは少し高いくらいだったよね。
 まぁ、私は舞のことを好きになっちゃったんだから、見た目なんて関係ないけどね。

482:にっきー:2014/08/25(月) 19:35 ID:k0U

まちにまった更新!!

舞!!!かわいいいい!
そそ!話変わるけど新しい小説書き始めたんだ!
http://ha10.net/test/read.cgi/novel/1408782130/l5
よかったら見てええ!君の隣でも更新したから暇あったら見てください!

最近フリートークで見かけないから心配したよー!
また話そうね!★

483:妃芽:2014/08/25(月) 22:21 ID:Z6U

>>シキ
そういうことにしといて!笑

おぉ、舞と歌歩カップルっぽい!笑
正直、舞と歌歩が付き合ったらどんな感じなのかなって
思ってたから。結構カップルっぽいね!笑
で、実夜梨はどこいったの??

484:ローズ:2014/08/26(火) 01:27 ID:vDQ

呼び捨てでいいです!私もいいですか?

485:紺音 シキ:2014/08/26(火) 13:27 ID:omQ

>>にっきー
 www
 まじか!! みるみる、絶対見る!
 君の隣で、またコメントするね!

 ごめん!
 なんか入りずらいって言うか、最近行ってないから行きづらかったw
 でも、今日行くね!

>>ひめたん
 おkw

 よかったぁ、私恋愛経験ないからどんなのがカップルか分かんなかったからw
 ひめたんが言うなら大丈夫だね!

 それはネタバレになるので言えないよー
 でも、絶対わかるから!

>>ローズ
 ありがとう!
 私も呼びタメおkだよ♫

486:妃芽:2014/08/26(火) 14:02 ID:Z6U

>>シキ
そうなの!?意外。シキが恋愛経験ないのww

おk、楽しみにしてる!!

487:紺音 シキ:2014/08/26(火) 14:58 ID:omQ

>>ひめたん
 いぇす
 初恋もなければ告ったこともないぜ(ドヤァ

 ありがとう*

488:紺音 シキ:2014/08/26(火) 15:00 ID:omQ


「お、俺だって歌歩のこと好きだけどな……?」

 舞は恥ずかし気に横目で私を見ながら言った。
 ヤバいなぁ、こんな表情されたらもう誰にも舞を渡したくなくなっちゃう。別に、ヤンデレになるつもりもないけどね。
 私は自分の顔が真っ赤に染まっているのに気が付かずに、うんうんと、必死にうなずいた。



「幸せそうでなによりよ」

 席に戻ると、結がそんなことを言ってきた。
 結も、舞のことが好きだったんだよね。それは、今もなのかな……。それだったら、さっきの私の行動は見せつけてるとしか思えない。嫌味にしか見えない。

「歌歩、聞いてる?」

「あのさ、結。結は今でも舞のことが好きなの?」

「フフッ、そんなわけないじゃない。こんなに幸せそうにしてる歌歩を見て諦めないわけないでしょう?」

「でも」

「余計な心配はしなくていいのよ」

 結はそういって私の頭をなでた。そのいつも通りの柔らかな手つきにホッとする。
 私はごめんと一言だけ告げ、自分の席に戻った。もう本玲なっちゃうし。

 ……やっぱり、実夜はきていない。

489:ドクパン(元ローズ):2014/08/26(火) 20:06 ID:vDQ

実夜梨どうしちゃったのー?(;д;)

490:紺音 シキ:2014/09/02(火) 18:52 ID:x1Y

>>ドクパン
 いつかわかるから楽しみにしててね♪

491:紺音 シキ:2014/09/07(日) 16:20 ID:hw.

 先生が入って来て、教室はいつも通りいい子ちゃんを演じている。その証拠に、誰もしゃべろうとしない。
 それは私だって例外じゃない。もし、いじめなんかバレたりしたら退学になってしまう。このクラス全員……。

「ん? なんで街本は泣いているんだ?」

「そ、それは……」

「いじめられてでもいるのか?」

「違います! あの、お恥ずかしい話なんですが、彼氏にフラれちゃったんです」

「それならいいんだ。まぁ、このクラスでいじめなんておこるわけないがな」

 そういって先生はハハハッと声を上げて笑った。
 ……あのー、誰も笑ってないことにお気づきでしょうか?あと、おこるわけないことないじゃないですか。

「まぁ、HR始めるぞー」

「あのっ、先生!」

「お、どうした西沢」

「実夜梨は、綺秋さんが来てないんですが……」

「あー……。でも、なにも連絡きてないぞ」

「そ、うですか……」

 結はそういって静かに席に着いた。その表情は暗かった。
 言っちゃ悪いけど、結だけが心配してるってわけじゃないんだからね?
 私も舞も相川も皆心配してるんだよ。結だけがそんな残念そうな顔しないでよ……。
 なんだか無性にムカついてくる。私って結構独占欲強い系女子?うわぁ、なんだか嫌だな。
 

「おい、顔が凶暴だぞ」

「うっさいよ!」

「そこ! 相川と水谷静かにしなさい!」

「「ちっ」」

 先生に注意され、私と相川は同時に舌打ち。
 まぁ、それだけ苛立っているってことにしとこっと。

492:匿名さん:2014/09/07(日) 21:44 ID:SUk

前に1年間くらい読者だったんですけど、ID変わっちゃったしわからんよな。

493:妃芽:2014/09/12(金) 22:16 ID:Z6U

もしかして、水音と実夜梨。
一緒にいたりして……!?ww

494:紺音 シキ:2014/09/16(火) 19:56 ID:FEM

>>匿名さん様
 う〜ん……そうですね。
 ハンネとか教えていただければ嬉しいのですが……

>>ひめたん
 それは言えないなぁ……ニヤリ
まぁ、そのうちをわかるよ笑

495:紺音 シキ:2014/09/18(木) 18:25 ID:lsg


「舌打ちするな。じゃあ、今日のHRはここまで。一時限目は移動教室だから遅れないように!」

「起立、礼」

 学級委員長が号令を終わらせ、クラスメイトたちは思い思いに会話に花を咲かせる。
 私はただ一人、自分の独占欲をどうやってなくすかを考えるしかなかった。

「おーい、行かないのか?」

「ん……? あ、舞かぁ。ううん、行くけど」

 教材を手に持ち、立ち上がる。
 ほんの少しだけ背の高い舞の横に並び、教室をでた。

「どうかしたのか?」

「んー……。ねぇ、やっぱり独占欲の強い女子って嫌だよねぇ」

「いや、別に。まぁ、過剰な嫉妬とか監禁とかはごめんだけど」

「え、私ってそんなことしそうなイメージある?」

「ない。普通に愛してくれそう」

「そっかぁ、よかった」

 ほっと安堵のため息を漏らし、目的の教室にたどり着く。
 それにしても、舞って結構ああいうことアッサリ言っちゃうタイプなんだ。
 私はそんなことを思って、舞の横顔を見てみる。そこで、私の考えは間違いだったことに気が付く。
 舞の頬は赤く染まっていることに気が付いたからだ。結構、シャイボーイだ。

496:紺音 シキ:2014/09/25(木) 18:41 ID:WDE



 そして、昼休み。
美加と街本の関係がどうしても気になってしまって、放課後まで待てる気がしない。
聞きに行くことにした。

「美加、あのちょっといい?」

「あの話は放課後にしかしないからね?」

「うっ……。なんで?」

「昼休みは先客が入っててね」

 そういうと、美加はさっさと教室から出て行ってしまった。
 ……まぁ、いいか。どうせ放課後になったら聞けるんだし。
 それにー……

「なぁ、明日どこ行く?」

 それに、昼休みは舞とのデートの計画練りたいしね。

497:紺音 シキ:2014/09/25(木) 18:56 ID:WDE

〜美加side〜

 う〜ん……。やっぱり屋上は風がきついなぁ。屋上選んだのはちょっと失敗だったかも。
 ちらりと連れてきた翔雅をみると、小難しそうな顔をしていた。

「で、なんだよ」

「なんだよとは?」

「わかってんだろ。いいから早く言ってくれよ」

「……実夜梨からの伝言でしょ?」

「そうだよ」

 今日は翔雅は興奮しないんだ。まぁ、されても困るけど。
 翔雅は実夜梨からの伝言を早く聞きたいようだ。
 当たり前か、好きな人からだもんね。

「『今までありがとう。いつか、会えたらー……』以上」

「……は?」

「は? じゃないの。これが実夜梨からの伝言なの」

「どういう意味だよ……」

 翔雅は、実は苛立っていたようだ。きつく唇をかんで、悔しそうな表情を浮かべている。
 ほんとうに実夜梨って意地悪だなぁって思う。
 それに、このままじゃさすがに翔雅が不敏すぎる。……まぁ、言っちゃってもいいよね?

「ねぇ、これから私が言う事を放課後まで内緒に出来る?」

「は?」

「今まで通り過ごせる? 笑顔でいられる?」

「……おう」

 翔雅の目は本気だった。これはきっと信用できるよね。なんせ、実夜梨が……

「早く言えよ」

「あ、そうね。じゃあ、教えてあげる」

 私は焦らすように一息置き、翔雅の目を真っ直ぐ見つめる。
 これは、冗談なんかじゃないと伝えるため。

「実夜梨が今、どこにいるか」

498:妃芽:2014/09/25(木) 22:40 ID:Z6U

えっ?どこ!?どこに実夜梨がいるの!?
え、てかなんで、美加がそれを知ってるの!?

499:紺音 シキ:2014/10/05(日) 15:36 ID:OLA

>>ひめたん
 最終回に近づいてきたから、もうネタバレはできないかなぁ?w
 でも、読んでればわかるよ!(多分……笑)

500:紺音 シキ:2014/10/05(日) 15:38 ID:OLA

 ☆祝☆500と言うことでパーフェクト教室〜偽りの笑顔〜を一時中断いたします!


 ☆〜★〜主な登場人物紹介〜★〜☆

 *綺秋 実夜梨[きあき みより]
 本作の主人公。人見知りで気弱。
 【容姿】
 幼児体型で髪型は黒髪のツインテール

 *新島 水音 [にいじま すいね]
 とても強気で傲慢。
 【容姿】
 少し背が低い。髪型は茶髪のフェーブのロング

 *水谷 歌歩 [みずたに かほ]
 ムードメーカで人気者。
 【容姿】
 容姿端麗。髪型はミディアムの明るい茶髪

 *西沢 結花 [にしざわ ゆいか]
 大人っぽい。冷静でクール
 【容姿】
 モデル体型。髪型は黒髪でポニーテール。

 *相川 翔雅 [あいわか しょうが]
 元気だけが取り柄のスポーツバカ。
 【容姿】
 長身で黒髪で少しはねている髪をした、美しい顔立ち

 *内田 舞彦 [うちだ まいひこ]
 クール&毒舌
 【容姿】
 平均身長で少し色素の薄い茶髪で、髪の短いかわいらしい顔立ち

 *三井 美加 [みつい みか]
 言葉はきついが、優しく友達思い。
 【容姿】 
 平均値より少し高い身長で、茶色と黒の混じった髪は高めの所で緩いお団子にしている。


☆〜★〜あらすじ〜★〜☆
 お金持ちのみが入園を許可される『星華オーヴェスト中高学園』に転入してきた実夜梨。
 実夜梨を待っていたのはあたたかい笑顔が溢れたクラスだった。
 が、そのクラスにはいじめがあることを知った実夜梨は・・・


☆〜★〜これまでの読者様〜★〜☆
 *しょこら 様
 *海莉 様
 *バニカ 様
 *野薔薇 様
 *愛凛羽 様
 *妃芽 様
 *花恋 様
 *なな 様
 *レイラ&テツヤ 様
 *もみじ 様
 *モエ 様
 *いっちゃん 様
 *夕月 様
 *暁様  
 *ショコラ姫 様
 *ちくわ 様
 *匿名さん( ID:6qU) 様 
 *永年 様  
 *ヨウカズ様
 *伊織 様
 *あゆみ 様
 *美桜 様
 *れき 様
 *恋音 ラミ 様 
 *にっきー 様
 *由梨 様
 *匿名希望 様
 *ぽん。 様
 *ドクパン 様
 *さくら 様

        計30名様


☆〜★〜これまでの読者様へ〜★〜☆  

 いつも、温かいコメントや御観覧ありがとうございます!
 私の勝手な事情もあり、なかなか次話を投稿できない日が続いており、本当に申し訳ありません。
 「え、まだ最終回じゃないの?」という声を聞くこともありましたが、500〜600うちに終わると思います。
 この物語もそろそろ終盤へと近づいてまいりました。どうか最後までお付き合い願います。

 これからもコメントや感想よろしくお願いします


☆〜★〜最後に〜★〜 ☆
 いつの間にか500まできましたね……!自分でも驚きです。
 つい最近まで400おめでとう!とか言っていたような感覚に陥ってます、はい。

 そして、100のうちに3名も読者様が増えていたことに感謝、感激、驚愕です。
 最後まで見てくださると幸いです。

 私の新たな小説の内容を投票しているのですが、これはパーフェクト教室の最終まで受け付けています。
 ↓ 投票対象にあたる小説の内容 ↓

 1、時間に限りがある少女の成長を描いた感動(?)ストーリー
 2、異世界にトリップしてしまった少女の伝記的なもの
 3、幼馴染との純愛ラブストーリー

 読者様以外でも、「見てみたい」とか思ったものがある方は投票よろしくお願いします。
 現時点での一番人気は3の「幼馴染との純愛ラブストーリー」ですね。
 それにしても、私の幼稚園児が書くような文章を見たいと思って下さる方はいるのでしょうか……。

 パーフェクト教室とは関係ないのですが、私はそろそろ葉っぱ天国を卒業しようかと考えております。
 ですが、小説板にはとどまるつもりです。その他の板にはもう行かないつもりでいます。
 パーフェクト教室の最終をお届けしたあと、投票によってきめる小説、コラボ小説を連載していきたいと思ってます。
 ちなみに、コラボ小説は「にっきー」様とです。私から頼みました。
 内容的には乙女系になってますので、どちらかというと女性向けかと。興味がある方はぜひ、読んでみてください。


 神出鬼没な紺音ですが、温かい目で見守ってやってくださると、幸いです。

501:紺音 シキ:2014/10/05(日) 17:18 ID:OLA

〜歌歩side〜

「じゃあ、明日、1時に迎えに行くから準備しといて」

「うん! すっごく楽しみ!」

「俺もだよ」

 舞はフッを微笑みを浮かべた。私は、それだけで恥ずかしくなって頬が赤くなってしまう。
 そんな様子を、クラスメイト達は冷ややかな視線で見ていたことに気が付いたのは、結に言われたからだ。

「すっかりバカップルにまで昇格したわね。おめでとう」

「なにそれ!」

「いや、このクラスにリア充はわんさかいるけど、教室でそんな会話するのはあんたたち二人くらいよ」

「そ、そんなことないもん!」

「そんなことあるから周りからの視線が冷たいんでしょうが」

「なんで!?」

「非リアの嫉妬とリア充の羨みでしょうよ。それくらい気が付きなさい」

「……そうだな」

「舞!?」

「続きはまた二人でな」

 そういって舞は教室から去っていた。不機嫌な訳でもなく、むしろ機嫌がよさそうに。
 不思議に思いながらも、舞がいなくなった今、しゃべる相手は結しかいなかった。
 別に、友達がいないわけじゃないけど、他の人は信用ならないのだ。なんとなくね。

「で、翔雅はどこに行ったのよ?」

「あ、本当だね。どこ行ったんだろー」

「もはや翔雅でさえも相手にしなくなったのね……。あんた、舞にばっかり夢中になってると友達なくすわよ?」

「大丈夫! 実夜と相川は広い心を持ったもの同士だから!」

「そういう問題じゃないわよ。まぁ、別に私は歌歩が孤立しようがいいんだけどね」

「なにそれ、酷い!」

「だって、歌歩が孤立しても私は見捨てないから」

「……今、不覚にもキュンときた」

「私、そっち系の趣味ないから」

 結はそういって、自分の机に戻って行った。机の中から本をだし、メガネをかけて読み始めた。
 結は、暇になると自分の机へ戻って読書を始める。何の本を読んでいるかは一度も教えてもらった事が無い。
 誰も知らないのだ、結がいつも呼んでいる本の内容は。
 まぁ、別段興味の無い私は、いつも黙って結が本を読んでいる様子を見ているだけだ。

 その時、教室のドアが開き、美加と翔雅が入ってきた。

502:紺音 シキ:2014/10/05(日) 17:19 ID:OLA

〜美加side〜

 すべてを話し終えると、翔雅は生気が飛んだみたいにぼぅとしていた。
 まぁ、当然なんだろうけど。私だって、それを知った時はもう泣きそうになったんだから。

「……なぁ、これはいずれ、歌歩たちに言うのか?」

「えぇ、放課後に私のこと話すじゃん? その時一緒に喋ってしまうつもり」

「そうか、なら放課後まで我慢すりゃーいいんだろ? 楽勝じゃん!」

 そういって、翔雅はニッと笑みを浮かべた。驚きで目を見開いてしまった。
 たった数秒前まで、死人みたいな目をして空を見上げていたくせに、どうしてこうも笑顔を浮かべることができるのだろう。私には絶対無理だ。
 
 けれど、それは強がりでしか過ぎない。心の奥底は、ボロボロに傷ついている。
 きっと、何度も何度も我慢して明るく振る舞い、笑ってきた翔雅だからできたことなんだろう。
 でもその分、大切にしていたものを失った時の悲しみや悔しさは人一倍大きく感じ取ってしまう。
 実夜梨は、そんな翔雅の強さも弱さも知っている。
 
 しかし、実夜梨は翔雅を選ぶことは無かった。
 実夜梨が選んだのは…………なのだから。

503:紺音 シキ:2014/10/05(日) 17:19 ID:OLA

〜相川 母side〜

「そう……。わかったわ。本気なのね?」

「こんな大変な時に、ごめんなさい」

 病院のベッドに横たわって話を聞いていると、相手は頭を下げた。
 確かに今は、ある人に殺されかけて入院してるせいで、家には息子をひとりにしてしまっている。人生の中で二度もない大変な時だ。
 
 でもそれは、相手を引き留める理由にはならない。

「そうね。あなたを無関係にしてしまうつもりなんかないの。でも、引き留める理由にもならない」

「……」

「こっちのことは大丈夫だから。思うようにしたらいいと思うの」

 そう言うと、相手は涙を流し、私の手を握ってきた。
 相手は涙が枯れるまで、震えるその手を私の手から離さなかった。

504:紺音 シキ:2014/10/05(日) 17:29 ID:OLA

〜歌歩side〜

「じゃあ、早く話してよ! 街本と美加の関係!」

「だからって言って、5、6時限目サボるってどうなの?」

 美加は呆れ気味に私を見て来る。
 私は、美加が教室に帰ってくると、二人の腕を掴み、有無も言わさず屋上へと放り込んだ。
 結にはついてきてくれるように言い、舞はいつものように図書室に行ったとふんだ私は、図書室から舞を引っ張り出してきた。
 こうして今、屋上での説明会を行っているのだ。いや、行わせようとしているのだ。
 放課後まで我慢できる気がしない。それに、放課後には街本いじめに参加しなくてはならないのだ。

「わかったわよ……。私はいいけど、あんたたちは大丈夫なの?」

「私は別に平気だけど」

「オレもだいじょーぶ!」

「俺も特に問題ない」

「当たり前だけど、私は無問題! ほら、早く説明して!」

「ん……」

 美加は面倒だといわんばかりに、腕を組みながらフェンスに体を預けた。
 フェンスが新しいからって、なんて危ないことを。万が一壊れちゃえば、真っ逆さまに地面に落ちていくよ。
 美加は、すぅと目を閉じると、静かに口を開いた。

505:紺音 シキ:2014/10/06(月) 12:43 ID:DOw


「私と菜月は正真正銘の幼馴染で、親友だった」

 私は、美加のその言葉を聞いて、少しだけ胸が締め付けられた気分になった。
 私が知っている限り、美加と街本は二人で一人みたいに、ずっと一緒にいた。
 なのに、……それはもう過去形になっちゃってる。
 二人の間に何があったのか、どうしてそうなってしまったのか、私はそれを美加に聞くしかなかった。

「だけど、菜月は実夜梨を陥れてしまった。私はそれを許すことは出来なかった」

「え、ちょ、菜月が実夜梨を陥れたってどういうこと!?」

「私、水音に言われて実夜梨をいじめたって言ったわよね? でもそれは違った。水音も私と同じで、脅されていた」

「お、脅されていた?」

「私に実夜梨をいじめるよう脅せって脅されてたから、私を脅した。……すべては、菜月の仕組んだことだった」

「……それは、理事長と美加しか知らないことなの?」

「えぇ。なに? 結花、他の人に知られるとまずいの?」

「別に」

 美加と結の会話を小耳にはさみながら、私は頭の中で整理を始めた。
 ……つまり、美加を脅したのは水音も脅されたからで、水音を脅したのは街本ってことでいいんだよね。

「で?」

「それで、いじめが始まったってわけ」

「ねぇ、どうして美加は実夜梨の味方するのよ? それまで、全く実夜梨と喋っていなかったじゃない」

「……私、最初は気づかなかったんだけど、理事長に言われて気づいたの」

「なにを?」

「私の父と、実夜梨の母が兄妹なの。つまり、実夜梨と水音とは従姉妹同士だったの。」

「「……えぇえ!?」」

 私と相川の驚愕の声が綺麗にハモる。舞は目を見開いていて、結は口元に手を当てて驚いている。
 美加は、まだ目を閉じている。一向に開ける様子は無い。

「実夜梨も私も最近知ったばっかりなんだけどね。だから、私は実夜梨が今どこにいるか知ってる」

「うっそ! じゃあ、教えて!!」

 私は、つい声を荒げてしまう。私は、実夜のことになると感情的になってしまうようだ
 でも、今は私が感情的になろうがどうでもいい。
 今は、実夜のことだ。

506:紺音 シキ:2014/10/06(月) 19:09 ID:Ebo

「……実夜梨は今、ここにはいないよ」

「え?」

「実夜梨は、海外にいる実夜梨の祖母の家に水音と一緒にいる」

「……え?」

「それに、当分帰ってくるつもりはないって」

その言葉を聞いた瞬間、屋上に吹いている風が冷たく、私を貫いたような気がした。
 言葉が出てこなくなり、頭が真っ白になる。

 もう実夜は近くにいない。
 あの無邪気な笑顔も、可愛い声も、温かい温度も、もう、なにもない。
 そんなの、いやだ。
 
「……いやだ……」

 そう言葉に出し、頬を伝う暖かい物が風で舞って行くのをこの目で見届ける。
 そんな言っても、実夜が帰ってくることはない。目の前に現れることはない。
 
「いやだよぉ……!!」

 私はとうとう、立つ力を失い、地面に座りこんだ。
 そんな私を見て、舞が心配そうに駆け寄ってくる。舞だってショックなはずなのに、なんて優しいんだろう。
 相川は、遠くを見ている。まるで、この事実を事前に知っていたかのように。
 結は、呆然として言葉を発することがができていなかった。
 美加は相変わらず、目を閉じたままだった

「……歌歩、泣くのはまだ早いよ」

「ふぇ……?」

「翔雅、ちょっときて」

「え、お、おぉ……」

 言われるがまま、翔雅は美加の元へ寄って行く。そして、何かを受け取ってまた、戻ってきた。
 翔雅は今にも泣きそうな表情を浮かべていた。
 な、なんなんだろう……。
 
「はい。これ、歌歩と舞彦の……」

 私たちに近づいてきた翔雅は、一通の手紙を私たちに差し出した。
 色も柄もついていなくて、ただ、シンプルに「歌歩へ」と書いてあるだけ。
 でも、この字は……。

「全員受け取ったわね? 実夜梨から」

 そう、実夜梨の字だった。
 私は震える手で、そっと手紙を開いた。

507:紺音 シキ:2014/10/06(月) 19:10 ID:Ebo

[水谷 歌歩へ
 
 ずっと、秘密にしててごめんなさい。歌歩に心配かけたくなくて、黙っていることにしてたの。                  
 次は、いつ会えるかな? ごめんね、まだ私も決めてないし、考えてもないんだ。
 
 とりあえず、水音と一緒に祖母の家に来てみたんだけど、やっぱり歌歩たちがいないと寂しい。
 静かな部屋にいると、いつも歌歩たちの笑い声が聞こえてきそうで、泣きたくなる。
 んー、まぁ当然だけど聞こえないよ?
 夢の中ではいつも歌歩たちと笑って、泣いて、じゃれあったりしてるの。
 うん、子供っぽい夢だなって自分でもわかってる。でも、見ない日はないんだよね……。
 だからって言って、もうその夢は見ないわけじゃないよ。一日に一回、歌歩たちを見たいし!

 余談だけど、舞くんとお付き合い始めたんでしょ? お幸せに! 今までありがとう。大好き。
                       
                                    綺秋  実夜梨より]

508:紺音 シキ:2014/10/06(月) 19:11 ID:Ebo

[内田 舞彦へ
 こんな形で別れを言う事になっちゃって、正直私としてはショックなんだよね。
 望んだお別れは出来なかったけど、今まで本当にありがとう。
 
 歌歩と付き合う事になったんだよね! おめでとう! お似合いだよ〜。
 理由は知らないけど、私も実は舞くんのこと好きだったんだよ。
 初恋だったんだよ〜。いつの間にか好きになってたの。
 今だから言えるけどね!
 都合よくこんなこと言うのはズルいかな? でも、もう会わないもんね。
 かなり高いよ、会う事のない可能性。断言できちゃう。
 歌歩と付き合ってるとはいえ、こんなに恥ずかしいこと書いちゃったんだもん。
 えぇ、そうです。羞恥心のあまり合わせる顔が無いってことっす、はい。
 
 すっごく楽しかった思い出の中に、舞君だけは外さないでおくね! じゃ、さようなら!
            
                                    綺秋  実夜梨より]

509:紺音 シキ:2014/10/06(月) 19:11 ID:Ebo

[西沢 結花へ
 
 全部ひっくるめて、ごめんを言わせてね。
 次にあったときは、なにもかも、全部話すつもりでいるよ。
 多分、いつかは会えると思うよ。私は信じてる。
 
 言わなくても分かってもらえてると思うけど、大好き。あ、友情の方でだよ!?
 結花以上にいいお姉さんはいないよ。
 ルールに従いながらも自己流のスタイルを貫き通す姿は、私の憧れだった。
 さすがに、結花みたいな人にはなれるような気がしないし、なりたくもない。
 なんていったって、結花は結花だもん。私みたいな奴が結花にはなっちゃだめだもん。
 
 今までありがとう。本当は、もっとしゃべりたいことがいっぱいあったけどね……。

                                    綺秋  実夜梨より]

510:紺音 シキ:2014/10/06(月) 19:12 ID:Ebo

[相川 翔雅へ
 あー……えっと、なんだろう。いざ、手紙を書くとなると言葉が出てこないや。
 なんだか緊張してきちゃうなぁ。まるでラブレター書くみたい!
 
 たま〜に、翔君のこと考えると、胸が苦しくなるんだ。
 頑張っている翔君もよく見るけど、稀にみせる疲れたよう表情も、私はよく見かけたよ。
 すっごく辛そうで、苦しそうで。見てるこっちは、切なさを覚えたくらいだった。
 気を張り過ぎだよ、翔君は。ほら、肩の重荷を下ろさなきゃ。
 でも、私はもう近くにはいられない。だから、次会った時は幸せな笑顔を一番に見せてね。
 
 好きな人が出来たら、一番に私に報告してね! ……夢の中で、ね?

                                   綺秋  実夜梨より]

511:紺音 シキ:2014/10/06(月) 19:17 ID:Ebo

〜美加side〜

 ……あ、気付いみたい。翔雅と歌歩が目尻に涙をためながら微笑みを浮かべている。
 まさか、真っ先に気付いたのがあの二人だったとはなぁ。
 実夜梨残念だったな、予想は大外れだ。
 ……さて。

 そろそろ、時間だなぁ。

512:れき:2014/10/06(月) 21:20 ID:AYU

お久しぶりです!
青春ですねー(´∀`)
気づいたら500までいってて…!!
おめでとうございます!!
応援してます!

513:紺音 シキ:2014/10/07(火) 18:09 ID:WkU

>>れき様
 お久しぶりです♫
 いつも、温かいコメントありがとうございます!

514:ドクパン:2014/10/13(月) 03:04 ID:hWo

あの、にっきーさんとのコラボ小説教えてください!

515:にっきー:2014/10/19(日) 09:45 ID:EPQ

久しぶりに来て見たよ!

本当に本当に小説上手だね!

青春して見たいと思ったほどに!


レス500おめでとう!

516:妃芽:2014/11/02(日) 21:14 ID:G4k

シキ>>
なかなか来れなくてごめんね??
なんか。感動するね〜!!
続き早く読みたいな♪

517:小桃(元ドクパン):2014/11/06(木) 15:00 ID:Bm6

シキ、最近来てない…

518:紺音 シキ:2014/11/06(木) 19:00 ID:tus

>>にっきー
 いつもありがとう〜!!
 いやいやいや、にっきーには劣るよ!!
 にっきー天才だもん♫

>>ひめたん
 いやいや、いつも読んでくれて本当に嬉しい♡
 ありがとう…!ひめたんmj天使!!笑
 これからもよろしくね!

>>小桃
 ごめんね汗
 最近部活やら勉強やら忙しくて…!!
 これからは更新率あげられるように頑張るね!
 いつもありがとう!

519:にっきー:2014/11/07(金) 07:22 ID:HME

それと交流のスレ上げといたからみといて!(^^)

520:紺音 シキ:2014/11/07(金) 18:12 ID:BpE

>>にっきー
 了解!
 もう、小説版以外にはいかないって決めたけど、交流版のにっきーとのスレには行くよ!
 あのスレだけは行った方が良いね……!

521:小桃:2014/11/07(金) 18:37 ID:Bm6

シキー(;д;)フリートーク版来てくれる?
あっ、元ドクパンだよ

522:ちー:2014/11/07(金) 18:48 ID:KHE

乱入してごめんなさい。
手紙の謎がわかっちゃいましたw
あと、小説とっても面白いです。
頑張ってください!

523:小桃:2014/11/07(金) 20:37 ID:Bm6

今、大福デカっていう小説書いてるよ〜

524:紺音 シキ:2014/11/08(土) 13:00 ID:CwQ

>>小桃
 ん〜……。まぁ、いっか!
 じゃあ、せっかくだから行かせてもらうね!!
 誘われたら行くことにするね〜

 おk、また見とくね〜♫

>>ちー様
 おおぉお!!まじですか!
 気づいて頂けてすっごい嬉しいです!
 温かいコメントまでありがとうございます♡

525:紺音 シキ:2014/11/08(土) 14:03 ID:CwQ

〜歌歩side〜

「実夜の奴……」

 私は手紙を見つめながら微笑んだ。ふと横を見ると、それが相川も同じだった。
 実夜が伝えたかったこと、ちゃんと伝わったよ。本当に素直じゃないんだから……!
 

「でも、これをどうして美加が?」

「頼まれたの。言ったでしょ?従姉妹だって」

 美加は、実夜のことを思い出しているかのように、開けた目を再び閉じた。
 その時、6時限目が始まるチャイムが鳴り響いた。
 その音に反応して、美加に背を向けて結たちの方を向く。

「今なら間に合うかな。相川行く?」

「……いや、今日はいいわ」

「そっか。結と舞は?」

「私は戻るわ」

「俺も。もうすぐテストだし」

「私も戻ろっかな。美加は?」

 私が美加の方を向いたとき、美加はなぜかフェンスの上に乗っていた。
 ……なにしてんだろう。フェンスは低いけど、後ろに落ちたら落ちるのに。
 そんな私の視線に気が付いたのか、美加は私の方を向いた。

「どうしたの、美加」

「んー……。休憩しようと思って」

「なんでそんなところで休憩するのよ。保健室でも行きなさいよ」

 私が問いた答えに、結が反応する。結の声は少し冷たい。どうもお怒りのご様子だ。
 ちなみに私は、なんで結が不機嫌なのかは知らない。
 というか、今は美加の方が大事だ。

「保健室じゃ、低すぎるから」

「は?」

「休憩するには高い所じゃないとできないのよ」

「なんでよ、早く保健室行きなさいよ!」

「結、落ち着いて……」

 ここまで結が不機嫌なところを見たのは、久々だ。そんなに実夜梨のことを怒っているのだろうか。ちゃんと手紙まで残してくれたのに。
 私が宥めると、結は少しだけ落ち着いた様子を見せた。

「ねぇ、翔雅」

「どうしたー?」

「いずれ実夜梨と会うでしょ? 伝言頼むから、絶対伝えてよ」

「え、美加も会うだろ? なんでわざわざ伝言なんー……」

「少しだけ長い休憩をしてくるから、元気でねって言っといて」

 その言葉に嫌な予感を感じたのは、おそらく私だけじゃないだろう。
 結たちの様子を見たいのに、どうしても美加から目を離せない。離したら後悔しそうな、そんな感覚に襲われた。
 美加は、さきほどまで閉じていた目を開き、私たちの顔を順々に見て、言った。

「ちょっと、疲れただけだから」

 美加は微笑みを浮かべた。
 手を伸ばしても意味なんかない。わかっていても伸ばさずにはいられなかった。
 私の手は空を切るだけで、なにも掴めない。
 さっきまで美加はいたのに、なにもいない。

 残ったのは、儚げでこの世の何よりも美しい、美加の微笑みだけだった。

526:綾波レイ:2014/11/14(金) 17:45 ID:.ao

元小桃だよー!フリートーク板に来てね!

527:匿名希望:2014/11/14(金) 21:43 ID:BmI

>>85
のもみじです。おひさしぶりです!

528:匿名希望:2014/11/14(金) 21:48 ID:BmI

勘違いでした。
>>245のちくわです…
申し訳ございませぬ

529:紺音 シキ:2014/11/15(土) 11:55 ID:qIg

>>綾波レイ
 うん、行くね〜!
 でも、どのスレに行けばいいのかわかんなくて……汗

>>ちくわ様
 おひさしぶりです!
 また見て頂けて嬉しいです♫

530:匿名希望:2014/11/15(土) 13:03 ID:kL2

ゴミ

531:妃芽:2014/11/16(日) 22:35 ID:G4k

>>シキ
いやいや、天使なんて…///w
お世辞でも嬉しいよ!w ありがとっ!
うん、よろしくね!!
ところで、手紙の謎ってなんなの!?

>>匿名希望さん
ゴミじゃないですよ。シキの小説、すっごい
面白いんです!

532:紺音 シキ:2014/11/17(月) 18:21 ID:dm.

>>匿名希望様
 ご意見ありがとうございます!
 500レス超えているので、読むのは大変だったでしょうね……。
 たとえ1レスしか読んでない、流し読みでも、わざわざ閲覧いただきありがとうございました♫
 ゴミ小説で、あなた様の貴重なお時間をとってしまい、申し訳ありませんでした。

>>ひめたん
 ほんとに天使だわ……!!
 手紙の謎?それは気づいてからのお楽しみってことで♫
 ヒントは……結構ありがちかも?全部ひらがなにしてみるとか!
 

533:康:2014/11/17(月) 19:08 ID:Pl6

初めまして!

康です!この小説を読ませていただきました!

もう面白くて本当に感動しました!

これからも頑張ってください!!

534:妃芽:2014/11/17(月) 20:58 ID:G4k

>>シキ
いやいや、天使なんて…///w
え〜・・・?笑 分かんないよ〜?笑
ひらがなで読んだんだけどなぁ…w

535:ももるみ :2014/11/19(水) 18:14 ID:hXU


はじめまして!
昨日、タイトルに惹かれて
少し読んでみよう… と思ったら止まらなくなりました!
とても面白いです!
シキさんは天才ですか!? 天才ですね!!
展開がすんごく気になります!
これからも応援してます!
あと、シキさんが良ければタメで
話してください!!

長文失礼しました(;_;)

536:紺音 シキ:2014/11/20(木) 21:13 ID:8MQ

>>康様
 初めまして!
 ホントですか!お、お疲れ様でした(⌒_⌒;
 そしてそして、温かいコメント&閲覧ありがとうございます!!

>>ひめたん
 ん〜…。
 じゃあ、ちょっと読む方向変えてみてはいかがですかな?w
 横じゃなくて……( ̄ー ̄)

>>ももみる
 なら、呼びタメで……ヽ(*´□`*)ッ
 ありがとう!読むの、結構大変だったと思うんだけど……汗
 天才じゃないよ!?私なんてただのksだよヾ(;´Д`●)ノ
 本当にありがとう♥
 あ、あとももみるも呼びタメでいいよ〜^^

537:ももるみ :2014/11/20(木) 23:07 ID:hXU

>>536

読むのはねー、すごい長かったけど
面白くてスイスイ読めちゃったよ!!

じゃあ、シキ って呼ぶね !!

あと、 ももみる じゃなくて ももるみ だよwww

どっちでもいいけどね!!

538:にっきー:2014/11/30(日) 12:33 ID:50w

久々に来たよ!

シキって本当に小説上手!
感動したよおおお!
泣けた!切ない!


最近あんまり来てないけどがんばって!
コラボ小説も一緒に頑張ろう!

来週の今頃受験だから
それが終わったらまた来るね!

それと交流板更新しといたよ

539:紺音 シキ:2014/12/11(木) 19:41 ID:Krs

>>ももるみ
うおっ、まじでごめん!!ほんとにごめん!
これからは気を付けるよー!!

ぜひ呼んで♫

ありがとう!そういってくれると本当に心の支えになる〜( ´∀`)
ほんとうにお疲れさま❤


>>にっきー
まじか、ありがとう!!にっきーよりはずっと下手だよwww

うん、頑張ろう!
なかなか行けなくて本当にごめんね。

受験頑張って!!
……今頃じゃ遅いかな?でも、私はずっとにっきーを応援してるよ!!

おk、また確認しとくね!

540:紺音 シキ:2014/12/12(金) 18:04 ID:vLc

※注意※
 ・ぶっちゃけ猟奇的ですww
 ・主人公狂っちゃってます。
 ・流血表現が苦手な方は、何も見なかったことにしてブラウザバックです。
 ・それでも平気!という方は、読んでやってください。

541:紺音 シキ:2014/12/12(金) 18:04 ID:vLc

〜実夜梨side〜

 急降下してゆく映像を何も言わず見つめた。映像とは、私が美加にプレゼントした万年筆にカメラを埋め込んでおいたのだ。そのカメラの存在は美加も知っている。
 だから、美加が翔君に託した伝言の意味は無い。私が今までの会話をずっと聞いてきたから。
 歌歩と翔君が一番に隠したメッセージに気付いて、涙を浮かべてくれた時は私も泣きそうになったくらいに鮮明な映像が撮れる高性能カメラだ。この高性能さも美加は把握している。
 それを踏まえたうえで、美加は身を投げた。

 やっぱりこうなったか。

 その瞬間、勢いよく椅子から立ち上がった。
 私、今なんてことを考えたの……!?やっぱり、やっぱりこうなったかって、そう思った!?そんなの、まるで私がこうなることを知っていたかのような……。
 と、ここまで考えて、思考を一時停止させる。自分の考えと気持ちを落ち着かせようとしたが、肩を上下に揺れる。
 涙なのか汗なのかはよくわからない液体が、頬を伝って落ちた。
 そして、私は確信した。

 私、実は美加がいつかこうするだろうと思って期待していたんだ。
 だから今まで美加に手を出さずに済んでいた。仲良くできていた。振り回されても、暴言吐かれても耐えられていた。
 
 私、実は美加のことを恨んでいたんだ。
 こんなのが私の従姉妹?とどこかで思っていた。殺意すら芽生えていたのかもしれない。


 だって、今私、微笑んでいるのだから。


「は、ハハハハッ。アッハハハハハッ!! ハハハ、アー……」

 お腹の底から笑いが込み上げてきた。自分でもなんで笑っているのか分からない。
 美加がいなくなった喜び?悲しみ?自分の愚かさに?気が狂っただけ?
 ……きっと、全部だ。

 画面の奥で叫び声が遠くに聞こえる。誰が叫んだかなんて、真っ赤に染まった画面でもすぐにわかった。
 キャアアアッ、だって。ホントに馬鹿みたいな芝居をいつまでも続けるんだね、お前は。もっと過激な他人の人生の終わりを何度も見てきてるくせに。
 まぁ、なんだっていい。だって、私もお前と同類だから。
 私もお前も他人の人生の終わりを喜ぶような最低で最悪で非常識な考えをした、人間の皮をかぶった悪魔。
 それが、私だ。

「お姉ちゃん……?」

 水音が不思議そうに私を見ている。
 そんな水音を見て、私の笑いは止まった。だが、口元を笑みを浮かべたままだ。

「水音、こんなお姉ちゃんでごめんねー」

「……どういうこと?」

「ううん、なんでもない」

 そういって、水音に背を向ける。そして、真っ赤に染まった画面と向き合う。
 私は画面に向かって、机の上に置いてあったペンを突き当てた。その瞬間画面が粉々になって崩れる。
 思ったより脆かったな。それとも、私が無意識にかなりの力を加えたのかな?なんて思いながら、赤い液体が滴る手を見つめながら微笑んだ。
 粉々に割れた画面は、真っ赤な色から黒く変色し始める。やがて砂嵐の音を響かせるのだった。

542:伊東:2014/12/12(金) 23:41 ID:5ZM

面白いですね❗️
一気に読んだので、かなり時間がかかりました(笑)
これからも頑張ってください( ´ ▽ ` )ノ

543:紺音 シキ:2014/12/13(土) 10:15 ID:fpE

>>伊東様
 ありがとうございます(嬉´艸`)
 お疲れ様でした!伊東様の貴重なお時間を削っていただき、本当に感謝します!
 温かい応援コメント、ありがとうございます!

544:紺音 シキ:2014/12/13(土) 10:52 ID:fpE

〜水音side〜

 急降下してゆく映像を見届けた私は、別に何とも思わなかった。
 美加を脅したのだって菜月に言われてやったこと。

 菜月は私を脅した時、こう言った。
 『いじめられてたって告げ口してもいいのぉ〜? 実夜梨を脅せばどうとでもなるしぃ』

 つまりは実夜梨に、お姉ちゃんに、危害が及んでしまう。
 だから美加を犠牲にすることにした。私にとってお姉ちゃんは命より大切な物だから。
 美加なんてどうでもいい。

 その時、パリンッと、何かが割れる音がした。
 視線をそちらに向けてみると、お姉ちゃんがペンを突き立てて画面を割っていた。
 ……そんなに美加を憎んでいたんだ。

 お姉ちゃんは美加が急降下してゆく映像を見て、最初こそ驚いていたが、笑い始めた。
 こんなこと言うのもあれだが、その時のお姉ちゃんは狂気と歓喜に満ち溢れていた。
 学校で見せいたような気弱なフインキなんて消え失せてしまっていた。
  
 お姉ちゃんを初めて見たときは、気弱そうで本当に私の姉かと疑った。
 だが、今回でわかった。お姉ちゃんと私は正真正銘の姉妹だ。

「お姉ちゃん、血でてるよ」

「知ってる。……なんか水音、嬉しそうだね」

「うん、嬉しいから」

 だってお姉ちゃんと私の共通点を見つけることができたからね。
 共通点、それは、『狂っている』ことだ。

545:雪:2014/12/25(木) 19:55 ID:ZRo

初めまして。
雪です。

546:妃芽:2015/01/13(火) 14:24 ID:G4k

シキ〜!!
なかなか来れなくてごめんね!?
なんか、意外だった!!実夜梨があんな感じなの。
でも、すっごく、面白いね!!

547:れもん:2015/01/17(土) 17:49 ID:G4k

シキ〜??

548:紺音 シキ:2015/01/19(月) 18:35 ID:g32

>>雪様
 はじめまして!
 

>>ひめたん
 いやいや、私も全然これてない笑
 最初、実夜梨は「悲劇のヒロインちゃん」にしようと思ってたんだけど、面白さがないからやめた。
 でも、実夜梨は狂っているだけであって、悪者ではないんだよねー。
 悪者はもう出てるけどw

549:紺音 シキ:2015/01/19(月) 18:58 ID:g32

〜宣伝〜
 
 あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い致します。
 
 今更感ハンパないですが、これが言いたかったです笑
 今思えば、いつの間にか葉っぱ天国歴が1年をすぎていたことにおどろきました。
 確か、私が葉っぱ天国にきたのは小学校6年生の5月ごろでしたね。
 まさかの、最初のレスはアンチ版でした。今ではアンチ版をクリックすることすらなくなりましたね。


 というか、小説と関係ない事&どうでもいい事すみません。
 本題(?)になるんですが、少しだけ宣伝しようかなー……みたいなこと思いました。

 http://ha10.net/novel/1411033163.html

 上記のURLは、私の愛読している小説の作者『にっきー』様とのコラボ小説です。
 ズバリ、キーワードは「恋愛」「逆ハーレム」「高校生」「乙女ゲーム風」……ですかね。
 見ての通り、乙女の妄想を詰め込んだような小説となってますw
 
 ですが、にっきーは現在受験中の為、なかなか小説を書くことができずにいます。
 ですので、私が進行させていただいています。
 閲覧して下さる場合は、そのへんのご理解をお願いします。

 
 ……以上です!長々とすみませんでした。

550:にっきーー:2015/01/22(木) 15:42 ID:hV.



受験終わったよー!

これで自由笑

そして受かりました!


小説一緒に書こうね!

それとお願いなんだけどコラボ小説の
続きシキにお願いしてもいい?
シキがもう一回書いて続きはうちがまた書くから!

ちょっと今の場面書きにくくて

ごめんね!


あとシキとのスレ教えてー
貼って!(≧∇≦)
無くした

551:紺音 シキ:2015/01/22(木) 19:13 ID:LuU

>>にっきー
 了解!
 祝福とか、小説の事とかは専スレにかくね!

 http://ha10.net/yy/1409212168.html

552:れき:2015/01/27(火) 18:51 ID:zcU

シキさん久しぶり!!
れきですーー(^ω^)
5ヶ月ぶり!
覚えてますかね(´・ω・`;)
狂った!!実夜梨が狂った!!

そういえば、この学園って制服とかあるの?あったら教えてほしい...

553:妃芽:2015/01/27(火) 22:19 ID:9YY

シキ>>
明けまして、おめでとう!!こちらこそ、
よろしくね!!
よかったぁ!!
この実夜梨も面白いね!!

554:紺音 シキ:2015/03/14(土) 22:13 ID:fZs

>>れき様
 おお!お久しぶりです、覚えてますとも!!
 実夜梨狂っちゃいましたw
 いやー、どうしてこうなったんでしょう……w

 ありますよ!
 女子↓
 ・冬服…白いブレザーに茶色チェックのネクタイかリボンタイ。プリーツスカート・首元・手首の裾はタイと同じ茶色チェック柄。
 ・夏服…白のカッターシャツに茶色チェックのプリーツスカート。
 男子↓
 ・冬服…黒いブレザーに紺色チェックのネクタイ。ズボン・首元・手首の裾はネクタイと同じ紺色。
 ・夏服…白のカッターシャツに紺色チェックのズボン。

>>ひめたん
 ありがとう♡
 実夜梨の性格がガラッと変わっちゃったから反応が心配だったんだよね汗
 これからもよろしくね♪

555:にっきー:2015/03/15(日) 22:47 ID:tZY



シキ!(≧∇≦)
ごめんね汗

小説更新ありがとう
近いうち書きます!(≧∇≦)

しきじしんの小説も頑張ってね!

556:紺音 シキ:2015/03/16(月) 09:52 ID:ukc

>>にっきー
 いやいや、こちらこそ遅くなって本当に申し訳ない汗
 よろしくね♡

 にっきーもね!!

557:紺音 シキ:2015/03/16(月) 10:04 ID:ukc

〜歌歩side〜
 
 あれから、学校中は大騒ぎだった。
 教室で授業を受けていた生徒がなにかが落ちるのが、窓から見えて慌ててみたら、人だったということから始まった。
 そこからテレビ局が来るわ、新聞記者が来るわ、警察来るわで、生徒たちは強制帰宅となった。
 屋上にいた私たちは、警察に事情聴取を受けた。

「ですから、三井さんが飛び降りる直前まで喋っていたことを聞かせてくれればいいんです」

「屋上でお互い自由時間をとっていただけだ。俺は本を読んでいたし、歌歩は結花と自撮りしてたし、翔雅はケータイいじってた」

「内田さん、本はどこですか?」

「ここ」

「ポケットサイズですか。一応調べさせていただいても?」

「ご自由に。歌歩、さっき撮った自撮りだして」

「うん」

 舞に言われるがまま、携帯を取り出す。自撮りなんかしていないのに、どうしよう。
 ……そうだ。

「ちょっと編集してあるんですがいいですか?」

「構いませんよ」

「どうぞ」

 丁度、教室で昨日撮った結との写真をいじってたんだよね。だから撮った日付が今日になってる。
 警察もそこまで調べないだろう。なにしろ、容疑者じゃ無いから。

「……はい、ありがとうございます。では、相川さんは携帯でなにをしておられたのですか?」

「普通にゲームしてた」

「記録は残っていますか?」

「ん」

 相川はかなり無愛想に携帯を突き出す。相川が腹の底から怒ってる……。久しぶりに見た。
 なぜ怒っているのかはわからない。実夜梨を悲しませたからか、純粋に美加がいなくなったからか。

「……一応アリバイはとれました。最後に、なぜ飛び降りられたのか心辺りはありますか?」

 その瞬間、なぜかイラッとした。
 私たちが知っているわけないでしょ?菜月がいじめられている理由について聞いただけ。なのに、どうして飛び降りたのかなんて、分かるわけないじゃん!

「ん……の……」

「え?」

「そんなの、そんなのわかってるなら飛び降りなんてさせるわけないでしょ!? ちょっとは考えてよ!!」

「歌歩、落ち着きなさい」

「結はどうして落ち着いてられるの!? だってムカつくじゃん! 美加の奴、勝手にいなくなったせいで私たちが疑われてるんだよ!?」

「だからと言って、美加が謝りに来る?」

「こないよ! でも、ムカつくもん? 少しでも仲良くなれたと思ったのに、なにも言ってくれなかった美加に!」

「……」

「せっかく、せっかく友達になれたって思ってたのは私だけだったの!? 美加は私たちなんかどうでもよかったの!?」

 そう考えると辛くなってきた。
 美加がそんな大切な事を抱えていたなんて気づきもしなかった。気づいてあげたかった。 
 友達で、友達でいたかったよ、美加……!!

558:紺音 シキ:2015/03/16(月) 11:12 ID:ukc

次の話は結構暗いです!
「自殺」「殺人」などのワードが出てきますので、ご注意ください。

警察視点ですが、私は警察に対する知識は皆無です。
ですので、いろいろおかしい点がありますが、目をつむってやってください。

559:紺音 シキ:2015/03/16(月) 11:12 ID:ukc

〜警察官side〜

 『星華オーヴェスト中高学園』
 彫られている校門を抜けると、まるでお城のような学園が堂々とそびえたっている。
 通称、「星ヴェスト学園」。知らない人はまず、いないだろう。
 ここは勉学と部活動にも力をいれ、全国から選抜されたエリートが招集されるお金持ちだけが入学を許された学園。

 そんな、人生の勝ち組のような生徒が集まったこの学園で、事件が起こった。


 被害者および加害者は、三井美加という中学2年生の女子生徒だった。
 現場は屋上。死因は飛び降りによる自殺だった。

「警部、どう思われますか?」

 警部補である俺が一緒にきていた警部に尋ねると、警部は眉間にしわを寄せた。
 どうやら、俺と同じようなことを考えているのだろう。
 
「おかしいと思う。なぜ友人4人の前で、なぜ授業中の時間帯で飛び降りなんて行ったのだ?」

「たしかにそうですね」

「それに、なによりまだ彼女は中学生だ。まだまだ未来ある年齢じゃないか」

「お言葉ですが、年齢は関係ないかと。人間はなにを考えるかわかりません」

「だが……」

「なにを考えるかわからないからこそ、こうして事件が起きているんじゃありませんか」

 俺が言うと、警部は「そう、だな……?」と首を傾げながら曖昧に返事をした。
 なんでこの人が警部になったのか、俺はいまだわからない。思わずため息をつきそうになる。

「よし、その場にいた4人に話を聞こうか」

「はい、わかりました」

「話はオレが聞こう。お前は現場に行ってくれ」

「はい」



 警部と話していた理事長室から屋上へと向かうと、すでに捜査結果が出ていた。
 まず、自殺か殺人かだが、80%自殺の可能性が高かった。
 手すりの指紋は三井美加本人ので間違いなかったし、三井美加が直前に置いたと思われる手紙の指紋は三井美加のものだった。
 
 俺が気になったのは、手紙だ。これは見てもいいものなのか?
 手袋をして手紙を見ると、宛先は「綺秋 実夜梨へ」と書かれていた。
 綺秋実夜梨……?
 水谷歌歩、西沢結花、相川翔雅、内田舞彦……どれもちがう。そんな人は4人の中にいなかった。
 
「なぁ、この学園に綺秋実夜梨という生徒はいるのか?」

「さきほど調べましたが、「みより」という生徒の該当者は何人かいましたが、綺秋という苗字はいませんでした」

「綺秋……。どこかで聞いた名なんだがな」

「ああ、それでしたら、学園長様かと思われます。綺秋様ですよ」

「……なにか、関係はあるのだろうか。これを借りてもいいか?」

「はい、後程お返し頂ければ」

 許可を得た俺は、警部の元へ向かった。



 屋上へ行くと、4人の生徒は帰宅したらしく、警部しかいなかった。
 警部、と声を掛けて近寄る。

「手紙がありました。この名前に覚えはありませんか?」

「……あぁ、学園長様だろう? その娘さんだよ、知らなかったのか?」

「娘さん……!? それはいま、何処にいらっしゃるのですか?」

「今は海外だ。だが、理事長曰く個人情報だから言えないと言っていた」

「ですが、そんなことを言っている場合では……」

「あぁ、だが、拒否されて無理に踏み込めば信用問題に関わる」

 いつもは言い返せる警部だが、今日はいつにまして真剣そのものだった。
 この事件は全国的に有名になるのだろうと、警部はわかっているのだろう。

「彼女と三井さんは親しい仲におり、その場にいない親友に手紙を残すのは普通だろう」

「そうなのですか?」

「あぁ。事情聴取のあと、理事長様が言っていたよ」

「……そうですか」

「あと、手紙はなるべく早めに返却するようにと言ってたよ。絶対中身を見ないで、無傷で返せと」

「そんな! これが唯一の手がかりではないのですか!?」

「これは三井さんの意思の塊だ。宛先人の許可なしに覗けるはずがないだろう」

「……失礼しました」



 この後、俺は自らこの事件を辞退した。
 理由は言えない。あの手紙の内容を見てしまったのがいけなかった。
 ……本当に、本当に三井美加は中学生なのか?綺秋実夜梨は何者なんだ?

 この事件が迷宮入りとなり、時効となって人々の記憶から薄れて行くまで、俺は二人の女子生徒におびえ続けるのであった。

560:風花:2015/03/20(金) 19:11 ID:s5E

おぉ!!すごい面白いです!!

昨日から読み始めてやっと終わりました・・・。

もうすぐ終わるのは、少し残念ですけど、続いてる間は続き楽しみにしています!!

気になるなぁ・・・。

これからも頑張ってくださいね!

長文すみません。

561:紺音 シキ:2015/03/21(土) 14:55 ID:qhM

>>風花様
 き、昨日からΣ(・ω・ノ)ノ!それはお疲れ様でした!
 こんな拙い文章を、風花様の時間を割いてまで読んでいただけるなんて、私は幸せ者ですね♫
 
 ありがとうございます(´ω`*)
 そう言っていただけると、ほんっとに嬉しいです!!!

 温かいコメントありがとうございました!(o^−^o)

562:紺音 シキ:2015/04/12(日) 16:01 ID:uNM

〜翔雅side〜

 取り調べ後、歌歩が「一人は嫌だ」という発言から、オレの家に集まることになった。

 オレは椅子に座り、舞彦は壁に凭れて立ち、歌歩はソファーにうずくまり、結花は絨毯の上に座っている。
 誰も何もしゃべらない。静寂が包み込む。
いつもなら、オレや歌歩が何かしらテンションを上げようとするが、今日はそんなことできるわけがない。


「……ねぇ、ものすごく最低なこと言ってもいいかしら?」

「最低な、こと」


 不意に結花が口を開き、歌歩がやや放心状態で結花の言葉を繰り返す。
 そういえば、結花はさっきから全く表情を変えない。無表情とはまた違う、なんとも言えない表情。
 

「……皆、実夜梨がきてから変わったわよね」

「……え?」

「全部、実夜梨がきてからじゃない。水音はあのまま退学まで追いつめて消えてもらうはずだったのに!」

「でも、もう学園にはいないだろ」

「それは実夜梨と海外いったからでしょ? それに、美加だって死ぬことはなかった。街本だってターゲットになることはなかった。
 このクラスの未来が狂ったのは、実夜梨がきたからじゃないっ」


 確かに、結花の言っていることは正しいのかもしれない。実夜梨がきたことによって、クラスの日常が変化した。
 ……でも、それをすべて実夜梨に押し付けるのはおかしい。
 そう考えると、無性に腹が立ってきた。


「それに、翔雅のお母様も実夜梨と仲良くなってから事件が起きた」

「……結、もうこれ以上言わないで」

「挙句の果てには逃げる様に海外行き。……全部、実夜梨のせいなんじゃ――きゃっ!」

「これ以上言わないでって言ったでしょ!!」


 オレは正直、目の前の光景に驚きを隠せなかった。
 いつもは絶対に人を傷つけようとしない歌歩が、結花を押し倒し、馬乗りになって結花を睨んでいる。
 どうすればいいかわからず、舞彦を見ると、とても冷ややかな視線で二人を眺めていた。


「全部、実夜梨のせい? 実夜はそんなことしないっ」

「どうしてそう言い切れるのよ!」

「だって、実夜は手紙に書いてくれたもんっ。ずっとしんゆうだよ、って! 結は書いてなかったんでしょ!」

「え、えぇ、書いてなかったわよ」

「そりゃそうだよねっ!」

「どうしてそう言い切れるのよ!!」


 目の前で繰り広げられる口論の声が、どんどん遠ざかってゆき、自分の考えに浸る。
 「ずっとしんゆうだよ」、か。実夜梨らしい。
 オレは「あなたがすきです」だったっけな。ということは、次に会った時は両想いってわけか。

 なんてどうでもいいことを考えていると、結花のうめき声が聞こえてきた。
 意識をそちらに戻すと、歌歩は結花の襟首を掴んで、泣きながら揺さぶっていた。
 いつの間に泣いたのだろうか。それも知らないと言う事は、口論の内容を全然聞いてきなかったことになる。


「ほんとっ、酷いよ……! ずっと、ずっと信じてたのにっ……!!」

563:匿名:2015/08/18(火) 16:59 ID:B0w

続きはかかないのですか?


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