解決事務所 パワフル☆ピース

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1:薫:2017/07/31(月) 14:52

初めて小説書きます!薫(かおる)です。
地道に更新していきます!
文章もかなりゴタゴタで読みにくいと思いますが、よろしくお願いします!
また、読んだ感想、アドバイスもお願いします!辛口OKです(荒らしは止めてください)
それでは、『解決事務所 パワフル☆ピース』(略して解フル☆)はじまります!

168:薫+*Mio+* ◆v.:2017/08/22(火) 07:12

F ララさんの心の声


わたしが決意を新たにしていたころ、とある事を考えている事務所員がいた――――

∇∀∇∀∇∀∇∀∇∀


吸血鬼、REO。

それは、かつての××××。

しかし、ソウマとのことがあって………。

それが今回の騒動に関係しているのだろうか。

しかし、それは余り関係ない。

過ぎてしまったことだから。

何も出来なかったあたしに出来ること。

それは、事務所員を支えることだった。

その実力が、きっと試される―――――

169:薫+*Mio+* ◆v.:2017/08/22(火) 07:12

4話に続く

170:みぃ◆8Q 好きな人じゃない男の子とは楽なのにどうして好きな人は楽じゃないの!?:2017/08/22(火) 07:35

3話読んだよー。
4話も頑張ってね!
始まり方からして、>>168はプロローグの方が近いかな?

171:薫+*Mio+* ◆v.:2017/08/22(火) 07:39

【あとがき】


こんにちは。お久しぶりの薫です。
いやぁ、3話は短かったですね〜(書いた人が言うなよ)
4話にくっつけてもよかったんですけど、やっぱり3話として書きたかったんですよね。

ところで、ララさんの意味深発言の意味は分かりましたか?
まだ、分からない……かな?
この時点で分かったら、トウナが解フル☆名誉ファンで賞をくれるそうです(笑)
ヒントは最初の方にあるかな?
それとララさんの発言を合わせれば、分かるかも?
伏線は一応はってあるし、これからもはっていくのでそのうち分かると思います。

そして、お知らせが3つ。

1つ目は、コラボについて。
みぃ先生と、『明スイ』×『解フル☆』でコラボしました。
真美ちゃんとミオウが主人公!
そして、今は『レイハピ』×『解フル☆』で二回目のコラボ中。
藍ちゃんとトウナ、ミオウがショッピングに行きます!
ぜひ読んでくださいね。

そして、2つ目。まぁ、単なる宣伝です。
私の新作
『わじ小ラジオ部ON AIR!』シリーズ
『ガールズバンド フピガルッ!』シリーズ
もぜひ読んでください。
解フル☆を優先しているので、まだまだ進んでいませんが、更新されていたらぜひ目を通していただければと思います。

そして、3つ目。個人的なことなのですが……
私、今年受験生なんです。
なので、勉強を優先させたいので、しばらく更新できないと思います。
でも必ず書くので、どうか待っていてください。
よろしくお願いします。

そして、最後になりましたが、読んでくださった皆さん、コメントをくれた皆さん、本当にありがとうございました。
4話もお楽しみに!

皆さんの1日が良い日になりますように!と願って 薫+*Mio+* (←微妙に名前、変えたんです)

172:薫+*Mio+* ◆v.:2017/08/22(火) 08:59

【第4話あらすじ】

REOの事で大騒ぎ!
……になるかと思いきや、そうでもない事務所。
でも、確実に何かが変わっていて……。
そんな中、事務所を必要とした人物は、なんとモナミの好きな人⁉
その相談内容は……なぜか拍子抜けのトウナ。
そしてミオウとモナミの意外な接点も明らかに!

4話もよろしく!(byトウナ)

173:薫+*Mio+* ◆v.:2017/08/22(火) 21:17

【登場人物 4話ゲスト】

天宮 大地(あまみや だいち)

モナミが恋をしている男子。
去年トウナと同じクラスだった。
爽やか少年だが、意外な裏の顔が………?

174:薫+*Mio+* ◆v.:2017/08/23(水) 17:56

@ 恋する乙女♡


あぁ……神様、女子力をくれぃ!

どうも、ユイカとモナミについていけない。

だってだってぇ!

恋なんて、したことなぁい‼

はい。

今までの、わたしたちの会話をお聞きください。

あ、あはははは……!

*#*#*#*#*#*#*#

夏休み明け、とある日の休み時間。

「ねぇねえ、モナ。天宮くんと進展あった?」

ユイカがなんとなぁく聞くと、モナミははぁっと溜め息をついた。

「それが、なかなか接近出来ないのよ。ほら、天宮くんとわたし、接点がないじゃない。そういえば、ユイは好きな人できたの?ほらほら、最近小松田くんのこと、チラチラ見てるじゃない〜」

ヴッ。

これ、わたしが苦手な恋バナってやつだ。

うわあ、わたし恋したことないし、されたこともない!

「トウナは?好きな人いないの?」

「いない……んですよ」

「だろうね。告白されたことは?」

「ない……んですよ」

「だろうね」

………地味に傷つくよ、モナミ。

「で、ユイの小松田くんは?」

「そ、それが……」

ユイカも恋ってするんだぁ。

ちょっと意外。

ま、女子だし、人間だしね。

「あ、授業始まるじゃん。ごめん!ユイ、あとで聞くね。あ、今日の放課後わたしん家来ない?みんなで恋バナ!」

放課後かぁ。

わたし、なんだかんだ言って事務所に入り浸ってるんだよなぁ。

でも、毎日来いって言われてる訳じゃないし。

別にいいけど……モナミの家に行くなんて初めて!

「家族の方に迷惑にならない?いいなら行くけど……」

「こーゆー時は遠慮する方が失礼よ。それに、今日はチアないんでしょ?おいでよ」

わあ、モナミの家!

「行く!ぜひお邪魔させていただきますっ!」

「ユイも来るでしょ?決まりね。」

今日の放課後、すっごく楽しみ☆

友達と遊ぶなんて、久しぶりだし!

特に、去年までボッチだったわたしは……ね。

うわぁ、わたしが嫌いな社会も頑張れそうだよ!

175:薫+*Mio+* ◆v.:2017/08/23(水) 22:04

A モナミの兄弟


一度家に帰って、珍しくあったお菓子をナップサックに詰め込んで家を出る。

わたしはモナミの家の場所を知らないから、近くの公園で待ち合わせ!

いつも事務所に行くときに来る公園だけど、いつもよりキラキラ光って見える☆

モナミの家!

楽しみ過ぎる!

「トウナ。こっち」

わっ、いつの間に!

ひょこっとモナミが現れたかと思ったら、もうスタスタ歩いている。

うわぁ、ワックワク!

わたしは小走りでついていく。

歩いて3分くらいかな。

入っていったのは、綺麗な一軒家。

「ユイはもう来てるよ。ほらほら、入って」

モナミに急かされて、

「お邪魔しま〜す」

と挨拶。

「いらっしゃい、トウナちゃんかしら。最那実の母、菜津南です。よろしくね」

「はい!モナミちゃんと同じクラスの浄坂桃奈です。お邪魔します。よろしくお願いします‼」

なつなさん……あんまり聞かない名前。

「ごめん、家兄弟がうるさいかもだけど。あ、わたしの部屋行こ」

兄弟かぁ……。

「何人兄弟?」

なんとなく聞いてみた。

せいぜい3人くらいかなぁ、って思ってたけど、予想外の答えが!

「えっと……わたし入れて7人かな。兄貴と姉貴と妹二人、弟二人」

……………凄いですね。

という素敵な(?)家庭を持つモナミを羨ましく思いながら、モナミの部屋に足を踏み入れた。


モナミの兄弟については、創作板を見てみてね!

176:薫+*Mio+* ◆v. (;`・ω・)つdice3:2017/08/24(木) 08:07

B ユイカとモナミの恋事情


「で、で、で?ユイはどうなのぉ?」

早速聞くモナミ。

休み時間、言いかけてたやつね。

うーん、気になる。

「えっと……小松田くんのこと、だよね?」

「うんうん!」

頷きまくるモナミ。

好きだねぇ、恋バナ。

「えっと……小松田くんに………そのぉ…」

「なになに?恋しちゃったの?落ちちゃった系?」

落ちちゃった系って……モナミ………。

「うぅん…よく分かんないと言うか……そのぉ…」

「ユイ、覚悟を決めてはっきりと言うのだ!」

モナミも、なんでユイカが恋したことにしたいの?

なんか笑える。

「えっと……小松田くんに、こっ、こ……」

「こ〜?」

モナミ………

なんか、反応がワンパターンだね。

「えっと………告白、されて。その……付き合って、って」

「おおおおおーっ!返事した?付き合います、喜んで♡って」

なんでモナミが決めるんじゃい!

「え、と………まだ…」

「どーせなら付き合お!小松田も良い奴じゃん?」

なぜに疑問系!

「今のところどうしようと思ってる?」

「断ろう……かな」

「なんでぇ!」

「いや、好きじゃない人とは……ね」

モナミはがっかりしてるけど………………あははは、は。

「ま、いーや。わたしね!えっとぉ。ふふふふっ♡」

うふふふ、って……。

「わたしが好きなのはぁ♡」

デレッとしながらほっぺに手を当てる、モナミ。

「天宮大地くん……」

あーあ、ユイカ言っちゃった。

てか、大地好きなの?

「ユイ、言わないのぉ♡にしても、天宮くん、カッコいいよねぇ♡」

大地ねぇ……

「大地かぁ……去年同じクラスだったよ。爽やかだけどちょっとうるさいよね〜」

「トウナ!大地って呼んでんの?なんでそんなに仲良さげに?」

そ、そんなに驚く?

「いや〜、去年同じクラスで隣の席だったからね〜」

「てことは、仲良い?」

今は、そうだなぁ……

「クラス離れてからあんま話してないかな」

「話しかけることは?できる?」

なんでわたしが?

「できるけど。なんでわたし?」

「たしかに……」

ユイカーーーっ!同感ありがとう‼

「いやぁ、だってだって、わたし天宮くんに接点ないし。ほらほらぁ、トウナを通して仲良くできたらなぁ〜ムフフ♡」

なんで自分で話しかけないの!

「でもいいよ。大地そーゆーの気にしなさそうだし。でも、自分で話しかけた方がいいんじゃない?達成感あるってゆーか」

「たしかに……」

ユイカ!同感ありがとーーーっ!

「ま、それもそうねぇ……」





……結局、その日は話すだけ話して、解散したんだけど、ね。

結論、出ずに。

177:薫+*Mio+* ◆v.:2017/08/25(金) 08:27

C モナミとミオウの意外な接点


『あ、トウナ、ミオウと知り合いだったよね。伝えてくれないかな。ミキリさんによろしく、って』

そう伝言されたわたしは、次の日に事務所に言った時、ミオウに言った。

「あのね、ミオウ。モナミが『ミキリさんによろしく』だって」

なんとなく言ったつもりだった。

でも、ミオウはヒンメルを撫でている手を止めて、眉をピクッと動かした。

なんか、不味かった……かな?

「トウナ、モナミと同じ学校だったっけ?」

「うん。同じクラスだよ」

「そう」

そして、またヒンメルを撫ではじめた。

「ミオウとモナミはなんで知り合ったの?」

「バレエ教室が同じだったの。あとは………」

「あとは?」

「………なんでもない。モナミはもうバレエ辞めちゃったけどね。まぁ……」

ふと、昔の……知り会ったばかりのミオウが見えた気がした。

てか、モナミもバレエやってたんだ〜初耳!

それに、ミオウと同じってことはミサンガだよね。

意外な接点!

ミオウって自分から友達創るタイプじゃないと思ったんだけど。

ま、いいや。

……あれ?

「そーいえば、ミキリさんって誰?」

ミオウは、また眉をピクッと動かした。

あ、なんかダメだった?

「私の姉。なんでもないよ」

「………?わたし、ミキリさんて誰か聞いたんだけど……」

なんでもない、って……。

「………………」

その日、ミオウは何かが違ったけど………。

178:薫+*Mio+* ◆v.:2017/08/26(土) 07:31

D 依頼はまさかのあの人から!


そして、それから何日かが過ぎ。

運動会の練習も始まってます!

特に、わたしたち6年生は小学生として最後の………って、よく聞くフレーズが当てはまるから、絶対に良い思い出作りたい!

運動好きのわたしがみんなの役に立てる唯一の行事と言っても過言じゃぁないんだから!

今年もリレーの選抜メンバーに選ばれたよ!

6年連続‼

すごいでしょ?

そんな時、依頼が来たんだ………!

179: 薫+*Mio+*◆T. 受験合格*プロジェクト!:2017/08/27(日) 07:05

「トウナ、ミオウ。新たに事務所を必要とする人が現れたわ」

ララさんの言葉に、パッと飛び付く。

事務所に来てすぐのこと。

「おおおぉぉっ!受ける!で、どんな人?」

わたしが興奮気味に言うと、ララさんは水晶を見ながら言った。

うん、楽しみ‼

「名前は……天宮大地。小学6年生で…トウナと同じ学校ね」

大地?

大地が………?

「トウナ、知り合い?」

ミオウの言葉に、コクっと頷く。

「去年同じクラスだったよ!あとあと、友達が大地のこと好きなの!そっち関係だったりして☆」

「可能性はなくはないと思うけど……」

ミオウの返答に、わたしは確信する。

大地はモナミとのことで悩んでいる!

ここに来て前向きになって、サクッとモナミに告白してもらわなきゃ☆

「いや、違うわね。運動会のことで悩んでいるみたいよ」

ズコーーーッ!

運動会って……大地が悩む要素ある?

大地運動得意じゃん!

あーあ、恋愛相談だったらよかったのにぃ。

「だいたい、おめぇらが恋愛相談になんてのれるか?非モテで非リア、好きな人すらいないくせに」

ソウマ!忘れてた!

けど………かなりグサッと来たあぁぁぁぁ!

でも、その分好きな人がいない非モテで非リアな子の相談には乗れるじゃん☆

「………バカポジティブ」

ソウマの言葉は……褒め言葉だよね?

180: 薫+*Mio+*◆v. さっき、トリップ間違えました!:2017/08/27(日) 07:37

E モナミと大地


で、学校。

朝家を出ると………

「おはよう」

「モッ、モナミ⁉」

そう、モナミがいた。

その訳は……

「大地くんと仲良くなるの!素敵女子は、爽やかな挨拶!キラキラの笑顔!そして清楚な見た目!が条件なのよ」

だそう。

は、はぁ………。

わたしには、どうも良くわからない。

その人が素敵かなんて、関わった人が決めるんだし。

条件なんてあるのかなぁ?

まぁ、いいや。

「大地くんの通学路は?どこ?」

モナミ、残念。

わたし達の通う律鎌小学校の学区は、律鎌町、崎澤町、仲ヶ江町。

で、わたし達の住んでいる町は律鎌町(りつかまちょう)

大地の住んでいるのは仲ヶ江町(なかがえちょう)

つ、ま、り!

「大地とは、通学路が違う!」

頭がいいモナミがなんで気付かないのかな?

通学路は6年間変わってないから、この通学路に誰が通るかくらい、知っててもおかしくない。

つまり、大地は通学路が違うことくらい、気付くよね?

「そっか……残念。よく考えれば、住んでいる町でも通学路はいくつもあるし。通学路が同じなんて奇跡なんだね」

モナミ、言い過ぎ。

でも、元気出そうよ!

「学校で話せばいいじゃん。おはよう、って。ちょっとすれ違って挨拶するのは自然でしょ?」

うん、モナミ、頑張って!

181: 薫+*Sena+*◆T.:2017/08/29(火) 07:37

学校には、もう沢山の児童が登校していた。

大地、いるかな?

わたしがキョロキョロしていると、モナミは一瞬で大地発見‼

「あそこだ!トウナ、行くよ!」

「え?あ、うん」

早業だ〜

「なんで、こんなに直ぐ分かるの?大地がいるって」

わたしがなんとなく聞くと、モナミは驚いて言った。

「逆に、なんで分かんないの?」

「??え??」

「好きな人は、すぐに見付けられて当然なの!」

う〜ん……イマイチよく分かんないや。

ま、いっか。

「早く行くわよ、トウナ!」

モナミに押されて、わたしは大地の方へ向かった。

大地に挨拶するのに、なんでこんな大げさに………?

182: 薫+*Mio+*◆v.:2017/08/29(火) 07:45

大地の近くに行くと……おおっ、ユイカ発見!

友達なら直ぐ見付けられるのに。

「ユイカ〜おはよ!」

わたしが挨拶すると、ユイカは笑って言った。

「おはよ。モナミ、天宮くんに挨拶するんでしょ?だから近くにいた」

おおっ、ユイカさすが!

ここは、さりげな〜く……

チャンス!大地一人だ!

「あっ、大地じゃん!久しぶり!おはよ☆」

よし、成功!

183: 薫+*Sena+*◆T.:2017/08/29(火) 09:30

F 気持ち


あとは、大地がモナミに気付いてくれたら……!

「おっ?トウナだ!おはよう‼友達出来たのか?」

キターーーーーーッ!

モナミとユイカの方を見る大地。

「えっとね……こっちが神野最那実。こっちは、真田唯科。わたしの友達だよ!」

わたしが紹介すると、モナミは顔を輝かせて

「おはようございます!天宮くん!」

と言って、ユイカはペコリと頭を下げた。

その時の大地の顔。

ドキッとしちゃう笑顔だったよ。

モナミと上手くいってほしいって思ってたけど、知ってる大地じゃないみたいで……なんか複雑。

去年ボッチで変人扱いされていたわたし。

隣の席で、授業中こっそりお喋りしたり、物を借りあったりした。

わたしの……なんだろう、友達?

友達なのかな?

わたしにとっての大地………。

ねぇ、なんでこんなこと思うの?

わたしじゃないみたい。

トウナ、なにやってんの?

ねぇ、教えて…………

184: 薫+*Mio+*◆v.:2017/08/29(火) 11:02

G モナミ、落ち込む(?)


あれから、軽く雑談をしてから教室に入った。

……変な心境のまま。

あれから、授業も頭に入んないし。

もう、なんなの?

トウナ、おかしいよ。

もう………

浄坂桃奈、もう……なんかヤバい……。

「トウナ、トウナ!」

モナミの声。

「え………?」

「もう、今日ずっとこうなんだから!」

……モナミ?

声が上ずっている。

無理して明るく振る舞ってるような感じ。

「もう……あなた、鈍感ね。気付いちゃったのよ、天宮くんはトウナのこと………」

そう、無理して笑うモナミの顔が……クシャッと歪んだ。

「それに……トウナも……全然、分かってないし……」

そうして、モナミの目からポロッとしずくが。

「モナミ⁉」

どうしたの!なんかあった?

わたしが我に帰ってオロオロすると、モナミは言った。

「だから………鈍感」

185: 薫+*Sena+*◆T.:2017/08/30(水) 13:04

H 鈍感


鈍感……鈍感………わたし、鈍感?

何に対して?どうして?

わたしが頭に?を浮かべまくっていると、モナミは一言。

「トウナ、わたし、わたし………失恋、したっ…ゥッ…」

失恋?

なんで?

「告白したの?フラれたの?」

わたしがそのまんま言うと、いつの間にか来ていたユイカが廊下へ手招き。

どうしたんだろ?

純粋なわたしには分からない。

ってわたし、純粋なんだね〜

あはは、自分で言っちゃダメか。

……って、違う違う!

モナミのことを第1に考えなきゃ!

廊下へ行くと、ユイカは言いにくそうに口を開いた。

186: 薫+*Mio+*◆v.:2017/08/30(水) 13:11

「あのね、詳しいことは言えないけど……トウナちゃん……じゃなかった、トウナ、確かに鈍感かもね……」

えっ⁉

わたし、そんなに?

驚き、桃の木、山椒の木〜って、ふざけてる場合じゃないか。

「いや、その……天宮くんとトウナの雰囲気で分かっちゃうよ。モナも、知りたいとか、知りたくないとか関係なく分かっちゃったんだよ。」

???

ごめんなさい、ユイカ。

わたし、バカなので分かりません!

てか第1、何が分かっちゃうの?

「トウナ……まぁ、その内分かると思うよ」

???

だから、何が……………?

187: 薫+*Sena+*◆T.:2017/08/30(水) 13:34

I ジュリちゃん


あの後、習い事で大好きなチア、ミサンガ‼

だったんだけど、イマイチ力が入らず。

なんか、憂鬱……。

わたしは、下を向いてポテポテ歩く。

はあぁ……。

と、目の前に人影。

危ない、ぶつかっ……

「わあっ!」

「キャッ!」

二人でスッテンコロリン☆

って、☆つけるようなモンじゃないか。

あ、ぶつかった子!

「大丈夫?ごめんね、わたしの不注意で……」

「いえいえ、私の方が悪かったです……って、え?トウナ先輩?」

ん?トウナ先輩???

「あのっ、律鎌小学校6年生で、チアダンスと言えばトウナ!と有名な………」

??なんで?

「うん、律鎌小学校6年のチアやってるトウナ……だよ?」

わたしが言うと、その子はパアッと明るくなる。

「私、呉丘珠璃、ジュリです!くれおか、じゅり!あのっ、律鎌小5年の……」

ジュリちゃん……あっ、もしかして!

「あの、ジュリリちゃん?ほら、あの、書類手伝ってくれた……」

「はい!そうです!覚えていてくださって光栄ですっ!」

光栄、って……

「わたし、そんな凄い人じゃないよ?そんな事言わないで……」

そう言うと、ジュリちゃんは首を振る。

いやぁ、そんなに褒められると照れるって!

「あ、ミサンガ遅れちゃう。それでは、失礼します!」

あ……行っちゃった。

でも、なんか心が暖かくなるやり取りだった。

よし、頑張ろう。

事務所の仕事もあるし!

人間って、言葉って、不思議。

ちょっとしたことで喜んだり、悲しんだり。

えっと……イッイチチユウ?

いや、キドアイラク?

うーん、良く分かんないけど、とにかく!

ジュリちゃんに、感謝ッ!

188: 薫+*Mio+*◆v.:2017/08/30(水) 13:36

なんか、名前を間違えまくっていてすいません……

基本、

薫+*Mio+*◆v.
薫+*Sena+*◆T.

は私です。ごめんなさいっm(__)m

189: 薫+*Mio+*◆v.:2017/08/30(水) 21:46

J 事務所の仕事


ブーッ、ブーッ、ブーッ

スマホが震動する。

……なんだろ?電話だ。

「はい」

『もしもしっ、トウナ?ミオウだけど。ねぇ、あなた事務所の仕事忘れてない?最近顔だしてないから心配するじゃない!』

え?

確かに、最近事務所に顔を出していなかった。

『あなた、ずっと事務所に入り浸ってたのに、来なくなるんだもん。誰でも心配するわよ!』

ミオウ………

こんな私のことも、心配してくれるんだ。

「……ありがとう」

ジュリちゃんの事といい、ミオウのことといい。

心が暖かくなるね。

恵まれてるな、わたし。

「ミオウ……あのさ…」

『言いたくないこと、無理に言わなくていいから。ほら、もう遅いでしょ?おやすみ。また明日、ね』

うん。

ミオウは何でもお見通し。

「……おやすみ」

ありがと、ミオウ。

また明日、ね。

190: 薫+*Sena+*◆T.:2017/08/31(木) 14:02

そして、翌日。

事務所に顔を出した!

久しぶりの空気!

「最近来れてなくてごめんなさい!仕事、頑張ろう!」

ミオウ、ソウマ、ララさん、ヒンメルに言うと、ふと気付いた。

次の仕事って……

「大地を前向きにすること……」

でも、大地元気だったよね?

じゃあ、なんで……?

「トウナ。今回は……あなた、相談相手役を降りなさい」

えっ?

ララさん、なんで……?

191:みぃ◆8Q:2017/09/01(金) 12:20

ララさんどーして???
トウナちゃん頑張って!

192:削除:削除

削除

193: 薫+*Mio+*◆v.:2017/09/01(金) 15:25

みぃ、ありがとう!
ララさん、なかなかスパルタだからね〜

>>192さんも!ありがとうございます。
どんな内容であれ、コメントくださる人がいるのは嬉しいです。(トウナと同じくポジティブに!)

194: 薫+*Mio+*◆v.:2017/09/01(金) 15:57

K わたしの役割


なんで……なんで?

「ララさん!なんでそんな急に………」

わたし、何か悪いことした⁉

なんで?

「トウナ。もう多数決で意見は一致しているわ。あなた、最近変よ。それに……ねぇ」

最後の方は、少し笑う。

なんでよ!

「トウナ。あなたが天宮大地くんの悩みを聴き、アドバイスしたら…逆効果なのよ……ふふっ」

なんで笑うの⁉

笑いごとじゃないもん!

「トーナ。お前に恋愛経験0とか言って悪かったな。ははっ」

ソウマも!なんで⁉

てか、恋愛ってなに⁉

なんでを連発するわたし。

「トウナ。じゃあ、言い方変えるわ。あなたは今回、なにもしないのが仕事よ。その方が天宮大地くんにも、トウナにもいいわ」

そんな……

ララさん……大地の為って言われたら、言い返せないよ……。

195:みぃ◆8Q:2017/09/01(金) 16:30

トウナちゃんって、大地くんに恋したりした???

196:削除:削除

削除

197: 薫+*Mio+*◆v.:2017/09/01(金) 20:24

みぃ、ふふふ。
私も予想してなかった進展なんだよ〜〜〜〜〜‼

198: 薫+*Mio+*◆v.:2017/09/01(金) 21:12

L あっけない結末


その翌日、ミオウは大地の相談にのったみたい。

でも、私はその内容を全然知らない。

何があったのかも。

意外と大きな仕事だと意気込んでたのに、あっけない。

泰山鳴動して、鼠一匹。

この前ミオウに教えてもらったことわざ。

本当に、そんな感じ。

もう……なんか複雑。

199: 薫+*Mio+*◆v.:2017/09/01(金) 21:21

この簡単な結末、なんなの……?

「ミオウ!大地……」

「言えない。言わないし、知らない方がいいわ。仕事よ」

「でもっ………」

「トウナ。自分で見つめ直しなさい。大地くんは、トウナの何………?」

大地は、わたしの…………

200: 薫+*Mio+*◆v. 祝・200!ありがとう!:2017/09/01(金) 21:25

わたしの……わたしの……友達?

わたしはボッチじゃなかったじゃん。

大地がいたじゃん。

わたし……大地が好きなんだ。

友達としてか、人としてか、男子としてか分からないけれど…………!

201:みぃ◆8Q:2017/09/01(金) 22:26

やっぱり好きなんだ〜。
トウナちゃんの鈍感♪

202: 薫+*Mio+*◆v. 解フル☆祝・200!ありがとう!:2017/09/02(土) 10:21

ふふっ。
でもねぇ、男子として好きかは分かってない……かな?
鈍感なんだから〜(作者が言っていいのやら……)
最初は大地は、ゲストキャラクターでそこまで登場しない予定だったんだけどね。

203: 薫+*Mio+*◆v. 受験合格*プロジェクト!:2017/09/02(土) 11:37

M 運動会でのモナミの言葉


そして、今日は運動会。

もう、難しいことは考えずに楽しんじゃおう!

ってことで。

一生懸命頑張ります!

えっと、次のプログラムは………

「6年生男子100メートル徒競走……」

おっ、大地出るじゃん。

応援しなきゃ!

「トウナ」

あ、モナミ!

「トウナ。応援しなさいよ、天宮くん」

……なんでそんなこと?

「モナミが応援すれば…」

「トウナ、あなたよ。わたしも、悔しいけど天宮くんが幸せにっ、なって……ほしいんだ」

モナミ⁉

なんで泣いてるの⁉

「ごめん、ごめんね。泣くつもりはなかったの……もう、充分泣いたから。だから、トウナ。お願い……」

な、何?

わたしは、モナミの言葉を理解することができなかった………

204:リリカ@恋歌◆JA:2017/09/02(土) 18:32

薫、200おめ♪
トウナちゃん、超可愛い!(鈍感なところとか…)
p(^-^)q!
これからも頑張って!応援してるよ!

205: 薫+*Mio+*◆v. 受験合格*プロジェクト!:2017/09/03(日) 12:22

リリカ、ありがとう♪
トウナ、可愛い……かな?
でも、かなり鈍感だよね。
自分が鈍感なことすら気付いてないもん。
リリカも小説頑張ってね!

206: 薫+*Mio+*◆v. 解フル☆推しキャラ教えてね!:2017/09/03(日) 17:10

N 『大地ーーーーーっ!頑張れーーーっ‼』


応援、か。

大地を、応援……。

「次、天宮くん走るよ!」

クラスの子の囁き声に顔を上げると、大地が走る準備をしていた。

うわぁ、自分が走った時より緊張する!

ドッキン、ドッキン。

心臓が……もう……ヤバイよ!

「位置に着いて、ようい………」

パンッ!

ピストルの音で、走り出す5人。

タッタッと軽快な足音が目の前に迫る。

大地ッ……!

お願い、勝って!

大地ッ‼‼

抜いて、抜かれてを繰り返して、大地と小松田くんがトップ争いを始める。

小松田くんが勝ったら、わたしたちのクラスに得点が入る。

でも、でも!

わたしが勝ってほしいのは………!

少し、小松田くんが先に出る。

お願い、大地っ………。

私の出来る、精一杯の事……それは……!

「大地ーーーーーっ!頑張れーーーっ‼」

絶叫。いや、応援。

なんでだろう。

周りの目が気にならない。

だって、大地に勝ってほしいから…………‼‼

だって、大地が好きだから……‼

パンパンッ!

1位がゴールしたことを知らせるピストル―――

207: 薫+*Mio+*◆v. 受験合格*プロジェクト!:2017/09/06(水) 16:22

O まさかの………ッ‼‼

に続きます。4話最終章‼‼はやいっ!

208: 姫百合 ◆og:2017/09/07(木) 16:42



初めてでこの出来とは…素晴らしいと思いますッ!!
…上から目線になってしまいました、すみません。
ミオウちゃんのツンデレ具合が超好みですが、トウナちゃんも可愛い…♡
最終章、楽しみに待ってます。
お互い頑張って更新しましょう!
 

209: 薫+*Mio+*◆v.:2017/09/07(木) 16:58

わぁ、ありがとうございます!!!
凄く嬉しいです…‼
それに、全然上からじゃなないです!
もしよければ、これからも読んでくださいねっ!

210: 薫+*Mio+*◆v.:2017/09/07(木) 17:27

>>209

誤字ありました。
暖かい目で見てください……

211:みぃ◆8Q:2017/09/07(木) 19:56

最終章か〜。
楽しみにしてるね♪

212: 薫+*Mio+*◆v.:2017/09/07(木) 20:31

みぃ、ありがとう!
なんか、更新遅れちゃいそうだけど……よければ、読んでっ!

213:岬◆8Q 元みぃです!:2017/09/09(土) 08:00

うん!
私、この続きから書こうか?
駄作ですが。

214: 薫+*Mio+*◆v.:2017/09/09(土) 15:12

みぃ!岬か。みぃが過ぎなかった漫画のキャラかな…?
続きね、考えたんだけど、私家の外からは書き込めるから。
更新は遅くなるけど、どうにか自分でかきたいなって。
でも、気持ちは嬉しい!!!
本当に来れなくなったら、お願いするから、その時よろしく!

215: 薫+*Mio+*◆v.:2017/09/09(土) 15:42

あーっ、誤字っ!
好きって言ってた漫画のキャラ、ね。

216:岬◆8Q:2017/09/09(土) 18:48

薫ちゃんアタリ!
バレちゃった〜。

おせっかいごめんね。
薫ちゃんの作品を駄作にするところだった。
楽しみにしてるね!
もし何かあったら任せて!
良ければ、私の作品も見てくれてたら嬉しいな!

217:あちゃピン:2017/09/09(土) 21:33

スゴーイ♪ありがとうございます。てるてる

218: 薫+*Mio+*◆v.:2017/09/10(日) 11:48

>>216

そう!前のみぃのメモ覚えてたから(笑)
これからは岬でいいかな?
それとね、岬は小説書くの上手いし、全然駄作にならないよっ!
何かあったら任せるからね!
あと、小説も外出したら絶対読むから!頑張って‼

219:かなみ:2017/09/14(木) 22:07

薫#先生頑張つてください!

220: 薫+*Mio+*◆v.:2017/09/15(金) 16:37

>>219

ありがとうございます!
わけあって更新があまり出来ませんが、応援してくださると嬉しいです‼

221: 薫+*Mio+*◆v.:2017/09/15(金) 16:39

O まさかの………ッ‼‼ 


終わった、なぁ。

小学生としての、運動会。

もう、2度とないんだ。

それを思うと、あーしておけばよかった、こーしておけばよかった、っていうこと、沢山ある。

でも、終わった。

やりきった。

勝ち負けはあるけれど、でも。

「終わったぁ………っ‼」

運動会って、こんなにしみじみするもんなんだ――

「トウナ」

不意に呼ばれて、パッと後ろを向く。

でも、その声の主、すぐに分かるよ。

「大地……」

「トウナ。あそこ、行かない?」

そう言って大地が指差したのは、 中庭。

落ち着いた、小さな日本庭園って感じて、律鎌小の自慢なの。

えっと、今大地、行こうって……

「ふっ、二人で?」

わたしがパニクりながら(?)言うと……大地はうっすら赤くなる。

わぁ、何言ってんのわたし‼

恥ずかしいじゃん!

でも、大地は……こくりと頷いた。

「いいいいっ、いいよっ!行こ行こ‼」

わたしたちは、なんとなぁく気まずくなりながら中庭へ。

すると大地は……どこか改まって、向き直る。

緊張してる……?

ここからは、一瞬の出来事だった。

「トウナ。オレ……1位になったら…言おうと思ってたんだ。その…」

こころなしか、赤くなる大地。

「オレ、トウナのことが好きだ。女子として」

…………………。

…………………。

…………………。

…………………。

………え?

「〜〜〜〜〜〜〜ッ‼‼」

…えええええええーーーっ‼


解フル☆5話へ続く

222: 薫+*Mio+*◆v.:2017/09/16(土) 11:21

【あとがき】

どうも!こんにちは、こんばんは、おはようございますっ!
薫です‼
いやあ、大地、初登場にしてやらかしてくれましたねぇ〜
これから、どうなることやら……。
まぁ、大地もトウナも、頑張れ!(丸投げ)
……とか言うと、二人に怒られちゃいますね(笑)

そしてですね、私、今回は解フル☆のとあることについて話すつもりだったんですけど。
非常事態発生です!
知ってる人もいると思いますが、私、家から葉っぱに来れなくなってしまったんです、色々あって。
でも、家の外からは来れるので。
更新がかなり遅くなってしまいますが、続けますので、これからもぜひ読んでいただけたら嬉しいです。

そして、最後になったけど、いつもコメントをくれる岬、リリカをはじめとする皆さん!本当にありがとうっ!(不自然にタメ口)
凄く嬉しいです‼
返信、遅くなってしまいますが、コメントくださったら嬉しいです。
と、いうわけで!
5話はどうなる……かな?
では、またねっ‼

感謝を込めて 薫

223: 薫+*Mio+*◆v.:2017/09/16(土) 11:34

【5話あらすじ】


『浄坂桃奈、大、大、大ピンチ⁉』
色々あった運動会も過ぎ去って、一段落!
かと思いきや、なんと従姉妹の枢(くるる)お姉ちゃんと伯母さん(枢お姉ちゃんのお母さん)が二週間の間、わけあってわたしの家に住むことに!
なんか、面白くなりそうっ☆
……でも、心霊や怪奇現象などなど、不思議なことが大好きな伯母さんに、『何か秘密があるわね』と勘ぐられちゃった!
事務所のことは秘密なのに!

そして次なる相談者は、ミオウの通う学校、崎紅学園の児童会長、茜(あかね)さん⁉
茜さんとミオウの関係とは………?(コラボ小説や短編小説に少し出てるよ!)
事務所の秘密も守らないといけないし、ミオウは
「菅名さん(茜さんの苗字)の相談には、トウナ一人でのって」
とか言うし……。
うえーん、解決事務所、どうなっちゃうのー!

224: 薫+*Mio+*◆v.:2017/09/16(土) 12:43

【解フル☆5話ゲスト 登場人物紹介】


浄坂枢(じょうざか くるる)

14歳、中学2年生。
トウナの従姉妹にあたる。
成績優秀で美人、沈着冷静だが、優しくて思いやり溢れる女の子。
母、杏の暴走を止めることも多く、どちらが母だか分からない場面もしばしば。
トウナに慕われており、枢自身もトウナを可愛がっている。


浄坂杏(じょうざか あんず)

トウナの従姉妹、枢の母。
トウナの母、李(すもも)の姉。
明るくておちゃらけているが、根はしっかりしている。
心霊や怪奇現象など、不思議なものが大好き。


菅名茜(かんな あかね)

ミオウのクラスメイト、崎紅学園児童会長。
成績優秀で落ち着いているが、自分の考えは曲げない、いわゆる頑固。
誰に対しても平等で、不公平なことや曲がったことが大嫌い。
テストでは、毎回学年2位。
ミオウと何かあるみたい……?

225: 薫+*Mio+*◆v.:2017/09/16(土) 12:43

@ 事務所の1コマ〜早口言葉対決〜


フッフッフ。

負ける気がする。

もう一度言うよ。

負ける気がする。

負ける気がするっ!

だって……相手がミオウなんだもん!

でも、頑張る!……しかないよね?

「せーのっ!生麦生米生卵っ!なまむみにゃまこね&\$#%*……」

「はい、私の勝ちね」

ふえ〜〜〜〜んッ‼‼

負けたぁ〜

でもでも、一回は言えた……よね?

ミオウなんて、ワケわかんない言葉を連呼するだよ!

ミオウ、恐るべし!

「あーあ、にしてもよぉ。だじゃれ対決でも負けただろ?ミオウの脳内、見てみたいわ」

ソウマァァァ!本当だよ!

今風に言うと、それな!

この光景を、ララさんとヒンメルが呆れて(?)見ていた……。

まぁ、いつも通りのこと。

226:__☆ユニコーン&◆yA:2017/09/22(金) 18:22

読書板で、読んだ本の感想や紹介をしています。
薫+*Mio+*さんにもご協力お願いしたいのですが、『解決事務所パワフル☆ピース』を掲載してもよろしいですか?
お返事待っています。

227: 薫+*Mio+*◆v.:2017/09/26(火) 17:15

お返事遅くなってごめんなさい‼
掲載、大歓迎です!ありがとうございます‼
こちらからお願いしたいです(笑)
よろしくお願いします!

228:__☆ユニコーン&◆yA:2017/09/26(火) 22:00

>>227
ご協力ありがとうございます。
これからも頑張ってください。
来月上旬掲載予定です。

229: 薫+*Mio+*◆v.:2017/10/07(土) 08:53

A 嬉しいお知らせ


家に帰ると、お母さんが「遅いっ!」と帰宅時間に文句を付ける以外は、何もなかった。

あ〜あっ、つまんないのー!

もう少し面白いこと、起きてよー!

あっ、でももうすぐ修学旅行だしっ!

卒業アルバムの写真も撮ったしっ!

意外と面白いこと、あったよ☆

「ねぇおねーちゃん」

ん?ひのきだ。

ひのきは私の妹。

浄坂、檜。

「ねぇねえ、あのね。これからも2週間くらい、くるるお姉さんが家に来るんだって」

えっ?今なんてっ?

くるるお姉ちゃんが来る……って言ったよね?

「お母さん!くるるお姉ちゃん来るってホント?」

ソッコーで確認。

「え?あぁそうよ。この近く引っ越して来るんだって。だから正式に引っ越すまで家で過ごしてもらうことにしたの」

やったー!

あっ、くるるお姉ちゃんって言うのは、私の従姉妹。

フルネームは浄坂枢。

お母さんのお姉さんのお子さん。

わけあって苗字が『浄坂』なんだよ!

うん、楽しみ!

230: アーヤ◆TQ:2017/11/23(木) 15:20

修学旅行良いなぁ羨ましく思う

231:薫+*Mio+*◆v.:2018/03/23(金) 16:30

Bガールズトーク

「でねでねっ、これから2週間、くるるお姉ちゃんが来るの!」

休み時間。
クラスで仲のいいユイカ、モナミに早速報告していた。
内容は、もちろん…くるるお姉ちゃん!

「枢さん、か…あんま聞かない名前だね。浄坂って苗字なのはなんで?」

「えっと、浄坂って苗字を継ぐ人がいなくて、杏さん…おばさんの方にお姉ちゃんのお父さんが苗字変えたんだって。そんで一人でいいから男の子生まれたら、浄坂って継げるでしょ。でも男の子生まれなかったから、妹で後に結婚したお母さんも、浄坂のままで………」

うーん、自分でもなに言ってるか分かんない!
要するに、難しい!

「えっと……簡単に言えば、浄坂って苗字を継げるのがくるるお姉さんのお母さんしかいなかった。だから結婚するとき、本当ならお母さんが苗字を変えるところを、お父さんが変えた。でも男の子が生まれなかったから、妹であるトウナのお母さんも、結婚しても浄坂って名乗ってる……ってこと?」

分かりにくくなっちゃったね……というユイカの説明は、わたしのグダグダした説明と格が違う!
す、すごい……。

「そのとーり!だからわたしも、本当だったら違う苗字だったんだ!浄坂って気に入ってるけどね」

「「へーえ……」」

二人揃って頷くあたり、さすが幼馴染だ。

「ところで、さっき出てきた杏さんは?」

「ん?あー杏さんね。くるるお姉ちゃんのお母さんなんだけど、おばさんって言ったら怒られちゃって……『お姉さんと呼びなさい!』だって」

「ふーん。面白そう。杏って書いてあんずさん、って名前なのね」

そう言ってクラスの後ろで騒いでる女子グループに、チラッと視線をやる。

「外村杏ちゃんは、普通に『あん』だよね」

なるほど!クラスメイトの杏ちゃんも同じ字だ!
ユイカもモナミも目の付け所が違う、って感じ。
面白いなーっ!

232:薫+*Mio+*◆v.:2018/03/23(金) 16:48

C悩み

その後の授業は、音楽。
教室移動があった。
音楽はちょっと苦手だけど、合奏や演奏は好き!
苦手なものが好きって言うと自分でもよくわからないけど、とにかく好き!
ここでは一人、小走りで階段をかけ降りる。

「なんで北校舎と中校舎の3階って、渡り廊下ないのかな……安全的に?ま、運動になるしいいよねっ!」

端から見れば独り言ばかりのヤバい奴なんだけど……気にしなーい気にしない。

「っ、とと……わっ!」

階段を降りきったところで、抱えていたリコーダーを落としてしまった。

「リコーダー……あっ!」

踊り場に転がっているはずのリコーダーが、なぜか差し出されている。
誰か拾ってくれたんだ。

「ありがとうございます……大地?」

あちゃー大地。
あなた、どんだけタイミングいいの!

「久しぶりトウナ。最近よく会うようになった………気がしたのはオレだけ?」

「そうじゃないっ?!あっ、アハは…ハは」

相変わらず、美形…ですね。
相変わらずって、わたし大地のこと美形とか思ってたっけ!?

思考停止。

その場から逃げてしまった……。

233:薫+*Mio+*◆v.:2018/03/23(金) 16:54

そう、これが最近の悩み。

最近大地が好きなのかもって思って……告白されて……でもモナミも大地のこと好きで……そもそも、恋って好きってなにーー??

な状態。
モナミやユイカには言いづらいし、何より自分でも、「恋に恋してる」感じがあるんだよ。
だからこそ

「よくわかんない……ッッ」

そう、めちゃくちゃ本音!
ごちゃごちゃでよくわからない!
しかーし!人よりバカなため、世の中の分からないこと、人より多いわたし。
わかんないものは、しょーがない。
これから考えよー!
という結論、毎回同じ。
……大丈夫かな……。

234: アーヤ◆TQ:2018/03/24(土) 06:45

恋愛が絡むから良いよね!

235:薫+*Mio+*◆v. 仮復帰中です!:2018/03/24(土) 11:14

>>234
ありがとうございます‼
果たして私に書けるのか……

236:薫+*Mio+*◆v. 仮復帰中です!:2018/03/25(日) 12:49

D事務所にてパニック⁉


放課後。

急いで帰宅して、事務所にgo!

りさな公園の獣道を進んで、プラタナスの木にキービー玉をセット。

木に付いた小さなドアから事務所の中へ!

「こんにちは〜!ヒンメルーー!!」

ネコ好きのミオウに取られる前に、とヒンメルを抱き上げる。

いつもミオウばっかり撫でてるんだから!

「?ヒンメル、首輪壊れてない?」

軽く触る。

237:薫+*Mio+*◆v. 仮復帰中です!:2018/03/25(日) 15:57

「やっぱり壊れてる!直してあげる、ちょっと待ってて……」

って、あれ?

ヒンメル、逃げた!

ネコ用ドアから廊下に……どっか行っちゃった。

「裁縫セットあるかな……ってか、わたし裁縫苦手なんだよな〜」

ヒンメル、だから逃げたのか!

わたしが裁縫すると悲惨なことになりそうだし。

危険を察知!……なんてね。

「ミオウかララさんに直してもらってね……ソウマは……多分無理だよね。でもなーあの人けっこー凄いんだよなー……あれ?」

今さらだけど、二人がいない!

ララさんとソウマ。

どこ行った〜⁉ヒンメルも逃げちゃったし。

ミオウが来るまで、待ちますか。

………裁縫の練習、しておこう。

238:薫+*Mio+*◆v. 仮復帰中です!:2018/03/25(日) 16:05

E流血事件?からの依頼!


「………何やってんのよ」

「あ、あはは……」

ミオウの第一声。

呆れてますね、はい。

「いやーヒンメルの首輪直してあげようと思ったら逃げられちゃって……1人裁縫練習してましたよあはは……」

日本語おかしい……。

自分でも呆れちゃうよ。

でも、みんなもミオウの前に立ってごらん!

つい変な敬語に(変な日本語に)なっちゃうから……。

「勝手に使ってるの?裁縫道具。事務所なんでもあるのね。救急セット、借りていい……」

棚をごそごそやりながら、こっちを見たミオウ。

「何やってんのよ」

怒られました……。

「だって針に糸通らないし!そしたら針刺さったし……」

予想通り。わたし今血だらけです……。

239:薫+*Mio+*◆v. 仮復帰中です!:2018/03/25(日) 16:32

ミオウに手当てをしてもらい。

絆創膏だらけだけど落ち着きました。

ヒンメルはミオウに呼ばれたとたん、嬉しそうに戻って来ました……。

ミオウの一声、って感じ。

この差って、何ですかぁ〜!!

謎の敬語はさておき。

「ミオウ……すごっ」

手際良く、すいすい縫っていくミオウ。

ヒンメルの首輪、綺麗に元通りー!パチパチー!

「ニャーァァ」

「ヒンメルゥ〜わたしとも遊ぼう〜」

わたしが言うと、意外にもあっさりこちらに来てくれたヒンメル。

これ、ミオウが怖いパターンじゃん!

……って思ったけれど、そんなことはなかった。

ミオウは机に向かい、勉強を始めたから。

この前『次のテストで上位15名に入ったら試験なしで中等部に上がれるの』って言ってたなぁ。

ミオウなんて毎回1位だから、余裕じゃない?って思うけど、それ相応の努力をしているのだろう。

ミオウの通う私立校『崎紅学園』は小中一貫であるものの、進学のためには試験があるらしい。

それも、他の公立校からの受験者と同じように。

簡単に言えば、「崎紅学園初等部出身です」と言ったところで「あ、そうですか」と言われる世界……らしい。

要するに、いくら初等部に在籍していても受験に通らない可能性があるということだ。

わたしからしたら、さすがトップ校だな〜って感じなんだけど、ミオウにとっては大きいらしい。

どの学校出身でも、同じようにふるいにかけられる。

そんな中頑張るのは、ミオウらしいし応援したい。

だからいつも通り、

「ヒンメル、こっちで遊ぼう〜」

って、邪魔にならないようにしておく。

「頑張ってるわね、ミオウ。トウナ、その手はどうしたの」

「ララさん!どこ行ってたんですか?」

「買い物よ」

……ララさんが普通じゃないって、忘れてた。(いや、普通なのか?)

「ララさん。実は、ヒンメルの首輪が壊れてたみたいで。トウナは直そうとしたんですけど、ヒンメルが逃げたから、1人で裁縫の練習して、こうなったそうです。首輪は私が直しておきました。トウナも手当てしたので、大丈夫です」

相変わらず分かりやすい説明!

さすがトップ校のトップ!

あ、ソウマは?

240:薫+*Mio+*◆v. 仮復帰中です!:2018/03/25(日) 16:38

「ちょっと外出。それより、依頼よ」

来たっ!

ミオウも参考書を閉じた。


Fララさんにはお見通し


「今回は、ミオウと同じクラスの児童会長からの相談。ミオウ、想像つくわね」

その瞬間、ミオウが少しビクッとした。珍しい。

いつでも冷静なミオウが。

「内容は今度説明するわ。……ミオウ、そろそろ塾の時間じゃない?」

「本当だ。それじゃあ、また。トウナ、手、お大事にね」

「えっ?あぁ、ありがと。じゃーね」

軽く手をふると、ドアがパタッと閉まった。

241:薫+*Mio+*◆v. 仮復帰中です!:2018/03/25(日) 16:46

「手、大丈夫?ヒンメルの首輪直そうとしてくれたんだってね。ありがとう」

「えっ?いえいえ。こんなひどい有り様だし、結局ミオウが全部やってくれたし……」

思いがけず礼を言われて、戸惑う。

わたし、本当に何もしてないけど……。

「いいのよ、トウナ。ところで、さっきの依頼だけど……ミオウにとっては、正直嫌な内容だと思うの。だから…支えてあげて、ミオウを」

ミオウにとって、嫌な内容?

ミオウを、支える……?

「ミオウは、あれでも不器用だし、いろいろと向き合うべき事に向き合えてなかったりするの。だから……」

目をみて、真剣に。

「トウナ、あなたにしかできない仕事よ。お願いね」

「はい……」

予想外に真面目な内容で(普段不真面目なわけじゃないけど)少し変な感じ。

でも、分かってる。

わたしがミオウと向き合って、寄り添っていかないと。

勉強、進路ばかりじゃなくていいんだよ、って。

わたしを見て笑うララさん。

………本当、ララさんにはなんでもお見通しだ。

242:薫+*Mio+*◆v. 仮復帰中です!:2018/03/25(日) 17:44

G鬼となったお母さん


それから、ミオウとソウマがいないということもあって、話し込んでしまった。

学校のこと、チアのこと、ミオウのことソウマのこと、過去の相談、仕事のこと。

ララさんとの話は楽しくて、つい何でも話してしまう。

だから雰囲気で言ってみた。

大地のことで悩んでるって。

からかわれるかと思ったけれど、真面目に聴いてくれた。

「まずは自分の気持ちを大地くんとモナミちゃんにちゃんと話すことが大事かな。その前に、まずは自分の気持ちに向き合わないと」

アドバイスもくれたから、早速明日実行しよう!

悩みが晴れて嬉しくて、話が長引いちゃったんだ。

そしたら、ララさんの一言で我に返った。

「トウナ、時間大丈夫?もう17:45だけど」

「えっ、ウソ!早く帰らなきゃ!!」

気をつけて帰ってね、というララさんの言葉を背に、事務所を飛び出した。

最近帰りが遅いって注意されてたんだよなぁ……。

それにもう秋。10月だ。

暗くなるのも早い。

きっと、今まで通り注意で済むよね。

これから気を付けよう!

な〜んて。

みんなの予想通り。お約束とでも言うべきか。

家では、鬼と化したお母さんが待っていました……。

243:薫+*Mio+*◆v. また葉っぱ来れなくなりそうで怯えてます……:2018/03/26(月) 12:34

走って帰って、怯えながら戸を開ける。

「た、ただいま〜」

多分、普通にお帰りなさい、って返ってくるよね……?

「トウナ。遅かったじゃない」

ひゃお。お母さん、怖いです……。

「なんでこんなに帰りが遅くなるのか。説明してもらおうじゃない」

「え、えっと……」

「だいたい、暗くなるから早く帰って来るようにって言ったじゃない。あなた、門限は何時でしたっけ?」

「ええ、と……」

怒られた時に感じる孤独感。

ひのきやくぬぎを見ても、どんな顔していいか分からない、って感じだ。

それに、事務所の仕事をしてるなんて、バレちゃいけない。

事務所員だなんて、言ったらララさんやソウマに迷惑がかかるかもしれないし。

お母さんの威圧感に耐えられなくなりそう…になったその時。

「まぁまぁ、いいんじゃないの〜?」

場の空気をぶち壊す声音が響いた。

244:薫+*Mio+*◆v. 解フル☆あるある:面倒なので『解フル』と略しがち:2018/03/26(月) 16:03

Hまさかの助っ人(?)


その声は……。

「あんずさん!くるるお姉ちゃんも!!」

いつの間に!気付かなかった!

「やっほー、トウナちゃん」

わぁ、くるるお姉ちゃん……!!!

「ひっさしぶりだねぇ〜大きくなって。だからすもも!ちょっとくらい許してあげなさい。小学生は外に出て遊ばないと〜。健康的じゃないぞっ」

あんずさん……じゃなくてお姉さん。

叔母さんなんだけど、お姉さんって言わないとだから……。

ま、それは置いといて。

「お久しぶりですっ!」

「久しぶりだね。元気してた?」

「くるるお姉ちゃん!元気だったよ〜〜」

「………元気すぎてうるさいくらいよ」

元気すぎるって、良いことじゃん!

お母さんの皮肉は褒め言葉としてとらえま〜す。

「そうだね〜。あんず姉さん、みんなに会えて嬉しいゾッ!」

相変わらず変わった人だ……。

でもでも!くるるお姉ちゃんがいるなら絶対に楽しい!

お姉さんは……うーん…ちょっと、困り者だけどなぁ。

245:薫+*Mio+*◆xs 離任式での恩師の話が泣けました:2018/03/27(火) 12:52

トリップ変えました。これから統一していこうと思います。
ーーーーーーーーーーー

翌日。

「モナミー!ちょっと話そ!ガールズトーク‼」

最高のテンションで、モナミの所へ突撃した。

「なに?トウナ」

ララさんのアドバイス通り、ちゃんと話さないと!

まずは……告白されたことからだよね。

「あのね、モナミ。わたし、大地に告白されたの。女子として好きだって……」

モナミは目を見開き、ハッと息を飲む…(息を飲むって使い方あってるかな?)……かと思いきや、平然としていた。

文字通り、けろっとしている。

「ふうん。で?」

これにはこっちが驚く。

「で?って、モナミ!大地のこと好きじゃないの⁉」

「好きよ」

あっさり、ストレートな言葉が返って来て安心する。

「なら何で?なんで何でなんでー‼」

なにが「なんで」なのか、自分でもよく分からない。

しかしモナミは、またもや平然と答える。

「なんでって、大地くんはトウナのことが好き。バレバレじゃない。とっくに知ってたわよ」

「えっ?えぇ??」

知ってたの⁉なんで⁉

「なんでも何も、近くにいたら凄くよく分かるし……」

失恋したのよ、あたし。そう付け加えて、モナミは力なく笑った。

しかし、それも一瞬。

「で?」

「へっ?」

次の瞬間には、いつもの強気なモナミに戻っていた。

「あなたは?大地くんのこと好きなの?」

そりゃ、もちろん……

「好きだよ」

好きだけど……。

「よく分からない。男子としてなのか、人としてなのか、友達としてなのか……。どんな意味であれ、好きなのにかわりはないけど……」

そう。分からない。自分の気持ちが分からない。ストレートな本音だ。

「よく分かんない。でも、どんな意味であれ、大地が好きなのに変わりはないから……」

そこでモナミは、はぁっと息を吐き出した。

「なによ。なんでそうかなぁ……」

「え?どうしたの?」

怒らせちゃった……?

「何でもない。神様に言ったのよ」

そして軽くウインク。

「いいのよ、あたしは、もう……。だから、トウナ!」

ビシッと指を突きつけてくる。

「その気持ちを大地くんに伝えなさい!」

246:薫+*Yae+*◆xs O先生との中庭観察楽しかった!:2018/03/27(火) 13:41

>>245
Iモナミの失恋(?)
です。

247:薫+*Yae+*◆xs 担任H先生、大好きです!話すの楽しかった!!:2018/03/27(火) 13:53

J大地はどんな反応を……?


「………大地」

「何だ?」

口元に笑みを浮かべ、視線を送ってくる大地。

なんなんだよ〜〜〜!!

モナミに言われた通り、大地の所に来たはいいけれど………。

「え、えっと、その、あの……」

美形の爽やか少年のオーラに、戸惑う。

だって!あの話題、持って来にくいじゃん!

でも、これじゃあ埒が明かないし……。

意を決して、口を開く。

248:薫+*Mio+*◆xs far away=遠くの、夢見るような:2018/03/29(木) 15:13

「あ、あのね。運動会の日のことなんだけど…」

「ああ。返事する気になった?」

そうです、あの後。

テンパりまくって返事せずに帰って来ました☆

まあ、☆つけるようなものじゃないけど…。

保留したら余計にぐるぐる考えちゃうし、言い出しにくくなるし!

時間がたつと、余計に言いづらい…。

けど!最初の一言を言えたわたしは偉い!……自画自賛したくなる。

「あのね、考えたんだけどね……」

うわーーーっ!

モナミに言われた通りで、良いよねっ⁉

そのままの気持ち、言っちゃっていいよね⁉

「わたしは……」

249:薫+*Mio+*◆xs far away=遠くの、夢見るような:2018/03/29(木) 15:26

K転校生が来る⁉


大地のことが好き。でも、それが男子としてなのか、友達としてなのか、そういうのは、ちょっと分からない。

でも、好きな事実に変わりはないと思う…。

そう伝えたら、大地は笑って、一言。

『それでいいよ、トウナ。オレ、最高に嬉しい』

なんか、最近大地が知っている大地じゃないみたい……。

嬉しい、なんて……!

そして、その後衝撃の一言。

『オレ……別に返事が欲しかった訳じゃないんだよな。ただ、自分の気持ちを伝えたかっただけ』

えぇーー!!

って、わたしはぶったまげたけど、確かにそうだ。

付き合ってって言われた訳じゃないし、その場で『ありがとう』って言えば済む話だった…らしい。

わたしが冷静だったら、無駄に悩まなかったのに〜っ!!

と、回想している今は、帰りの会の最中。

担任の松茸先生(相変わらず美味しそうな名前‼)の話は短く簡潔で、面白いから帰りの会は結構好き。

手短に終わり、『さようなら』をしようとしたその時…松茸先生が

「あ、言い忘れてたけど。今度クラスに転校生が来まーす!持久走大会のちょっと前かな?まだ具体的には私も聞いてないから、また今度詳しく話すね〜」

え!?転校生来るの!?

何度か転校生を迎えたことはあるけど、毎回ドキドキする。

興味あるし!

『さようなら』を終えて、わたしは転校生について考えながら教室を出た。

250: アーヤ◆TQ:2018/03/29(木) 18:23

トウナは振られたの!?
両想いだったんだよね

251:薫+*Yae+*◆xs:2018/03/29(木) 19:58

>>250
うーん…何と言うか…振るとか振られたとかじゃなくてですね…。
大地はトウナのこと好きです。(トウナは、恋愛的にかは分からないけど、まぁ人として大地のこと好きです)
で、大地は告白しましたが、あくまで「自分がトウナのことが好きだと知っていてほしい」という感じで…男女の関係になることを望んでた訳じゃないんです。
だから、お互い自分の気持ちを伝えて「これからもよろしくね」って感じになった…ってことです。
分かりにくくてすみません。

252:薫+*Mio+*◆xs Clarity=明確、明快:2018/03/30(金) 17:08

L黒いミオウ


その日の放課後は事務所に行って、ララさんから相談者に関する説明を受けた。

「今回の相談者は、崎紅学園の児童会長さんから」

その一言を聞いたとき、ミオウが一瞬破顔した。

「ミオウ」

ララさんが厳しくミオウを呼ぶと、ミオウは珍しく、小さな声で返事をした。

「はい……」

「ミオウ。あなた、児童会役員でしょう。知ってるわよね?」

また小さな声で、

「はい……」

しかし、事務所メンバーは誰も何も言わない。

……わたしも。何も言わずにいる。

そんなことも気にせず、ララさんはテキパキと話を進める。

「名前は菅名茜さん。進路や勉強、テストについて悩んでいるみたいね…ミオウ」

「はぃ」

後半は、消え入りそうな声。

ミオウは、いつだって呼ばれたら堂々と返事をするのに。

パワフル☆ピースのリーダーとして、見逃せない。

……わたしはまだ、そう考える余裕を持っていた。

「ミオウ。1番菅名さんを知っているのはあなたなのよ。協力しなさい」

「…………」

ミオウ。いつだって、問いにはハッキリと答えるのに。

ミオウ……。何か言ってよ、ミオウ……。

「おい、何か言えよ」

(今日は事務所にいる)ソウマが、キツめに声をかける。

人の心の中を読み取る能力を持つソウマ。

わたしの心情を知って……?

それとも、ソウマ自身の思い……?

ミオウの心中を知るソウマだからこその発言だろう。

そして、その後ミオウがどう答えるかも、分かっていたに違いない。

なんとなく、わたしも気付く。

ミオウは、

「嫌だ、協力しない……今回はトウナだけで相談を受けてよ、いいでしょ」

それは、普段冷静なミオウが、心中をあらわにした瞬間だった。

心の奥底に溜め込んで、必死になって押さえ込んでいた、不平、不満、わがまま、欲望……。

「なんで私が相談になんて乗らなきゃいけないのよ!あの人の…あんな人の…私は、いつも事務所に来てあげているの。今は大事なテスト前なのよ⁉なのに…大した仕事もない事務所に、居てやっているのよ‼そんな時期に、よりによってあの人と関われなんて……」

大きな声で。

「私は、絶対にやらないから!」

黒い気持ちをさらけ出したミオウは、事務所を飛び出した。

253: アーヤ◆TQ:2018/03/30(金) 17:11

分かりやすい解説をありがとー

いつも見ているけど、面白いね🎵

254:薫+*Mio+*◆xs Clarity=明確、明快:2018/03/30(金) 17:16

>>253
ありがとう!こちらこそ、いつもコメント本当に嬉しいよ‼

M意外と普通?

「………」

「………」

「………」

「ミャーオ」

沈黙を破ったのは、ヒンメル。

沈黙と言っても、本当に何も言えないのはわたしだけらしい。

ララさんとソウマは、あえて何も喋っていないようにも思える。

「どうして、誰も何も話さないんだ……?」

「いや?こういう時は雰囲気も大事かなぁって。ほら、漫画とかでよくあるじゃない」

事務所メンバー二人(と一匹)はいつもの調子だ。というか、ララさんなんていつもよりお茶目。

……珍しい。こういう時、1番厳しいのはララさんなのに。

……ってかララさん、漫画読むの?

この雰囲気を楽しむ余裕があるなんて、全く……普通じゃない人達。

しかし、それも一瞬。

「トウナ、あなたはどう思う?」

わたしは……。

255:薫+*Mio+*◆xs Clarity=明確、明快:2018/03/30(金) 17:29

Nわたしが、頑張る


「本当に、何も言い返せなかった。ミオウの言うとおりだと思う」

そう、最初は。

ミオウは事務所員になりたくないと言っていたのだ。

それは、こういう勉強や進路についても考えていたからじゃないかな。

「最初は、来れる時だけでいいって説明されてたんだし。それなのに…ミオウはいつも来てくれる」

ミオウは、優しいんだ。

わたしが不安な時、悩んでる時、すぐに気付いて寄り添い、支えてくれる。

それなら……

「良いことがある反面、悪いこともあるはず。それなのに……ミオウは文句1つ言わずに……」

仕事は責任を持って、やり遂げてくれる。

これは、事務所メンバー全員に伝わった。

確実に。しかし、

「わたしの事情で、前は大地の相談に乗れなかった。その時も…凄く迷惑かけたし……」

ここで、クスッとララさんが笑った。

何で!?

「ごめんなさい、トウナ。でも…どうかしらね」

「そーだな」

「は????」

何?この雰囲気の変わりよう。

ヒンメルまで、

「ニャーッ」

って笑ってるみたい。

「まあいいわ、トウナ。大丈夫よ」

「え……?」

「この時期にこの仕事をしてもらうのには、訳があるの」

え?理由?

「この前話した通り。あなたにしか出来ない仕事を、ちゃんとしてくれれば……」

ミオウを、支える。

寄り添う。

励ます。

わたしにしてくれたみたいに……!!

「おう。ぜってー大丈夫だ」

「うん…」

ここは前向きに答えよう。

私が、頑張る‼

「そうよ、トウナ。あなたならやってくれる。みんな、信じてるのよ」

わたしが、頑張るんだ!!

256:薫+*Mio+*◆xs Clarity=明確、明快:2018/03/30(金) 17:35

Oそれから


早くも数週間が経った。

あれから、ミオウは事務所に来ないまま。

でも……みんな何も言わずに、今まで通り接してくれる。

それは……わたしを信じてもらえてるから‼

だから、まずは待とうと思ったんだ。

1度距離を置いてみて、ミオウに考える時間をあげる。

それから、連絡しようと思う。

ララさんも、ソウマも…(ヒンメルも)ミオウを一切責めなかった。

責める理由なんてない。

人間だから…時にこういう事もある。

だから……いいんだ。

大事なのはこの先。

この先、ちゃんとミオウと向き合おう!

大地やモナミや、ララさんが教えてくれた。

向き合おう、って。

それには勇気がいる。

だから、その手助けを、わたしがするんだ……!

ミオウとわたし、ちゃんと向き合って。

257:薫+*Mio+*◆xs Clarity=明確、明快:2018/03/30(金) 17:43

P驚きの真実!!


しかしどうしても、悩んだり考えたりしてしまう。

だからか、あまりくるるお姉ちゃんやお姉さんと、話せなかった。

そして、今日は修学旅行へ出発する日。

一泊二日の旅行を楽しんでくる。

ここは、思い切り楽しもう!!

でも……帰って来たら、くるるお姉ちゃんとお姉さんはもういない。

新居へ行くそうだ。

「じゃ、行ってきます」

靴をはいて、爪先をトントン。

そして、家を出ようとした……その時。

「頑張ってね」

急にお姉さんが話しかけてきた。

「いろいろ大変なんでしょう。李も分かっているから。無理しないでね」

「………へっ?!」

どういう、意味……?

お姉さんはクスッと笑って、

「なんてったって、わたし達姉妹、元事務所員だからねぇ」

え?

「ええええええ!!」

待って待って待って。頭が付いていかない。

258:薫+*Mio+*◆xs Clarity=明確、明快:2018/03/30(金) 18:19

「お姉さんとお母さんは、元事務所員………」

「そ。あんまり卒業生がでしゃばるのもよくないかと思って、黙ってたけど、そうなのよ。最近は、ずっとこの辺に住む子がやってるみたいだから……」

近くにもいるかもよ、元事務所員。お姉さんはそう言って、ふふっと笑った。

この笑い方、普段のお姉さんにしては珍しい。少しララさんに似てる。

……なんて、お姉さんのことをあまり知らない私が言うのもおかしいけど。

「わたしが事務所員だって、気付いてたんですね」

「ん、まあね。あなたも卒業したら分かるわよ」

そういうものなのか……来年の楽しみが、1つできた。

嬉しい。純粋に思って、もう一度

「行ってきます」

をした。

「行ってらっしゃい、トウナ」

お姉さんが、トウナって呼んでくれた。

いいこと、1つ、みぃつけた。


《解フル☆6話に続く》

259:薫+*Mio+*◆xs Clarity=明確、明快:2018/03/30(金) 18:31

《あとがき》

はい!これにて5話完結です!
そしてごめんなさい、急遽この話を5話と6話に分けたので、予告と内容が変わってしまいました。
解フル☆は『短く、読みやすく』やって行きたいので……理解していただけると嬉しいです!
6話では、修旅から帰って来たトウナの話になると思われます。

そして、もう1つ謝らないと行けないことが。
私が葉っぱに来れなくなってしまい、更新が出来ませんでした。
私の予想だと、かなり近いうちに、また来れなくなるのではないかと思っております。
ずっと更新されなかったら、「あぁ、また来れなくなったんだな」と思っていてください。すいません‼
(作者薫と親しくしてくれているそこのキミ‼もしそうなったら、伝言板見てね☆)

そして、お礼。私の葉っぱ復帰を祝ってくれた乙葉(と七瀬ちゃんと夏音ちゃんと紗彩ちゃん)本当にありがとう!
そして、更新の度にコメントをくれたアーヤさん。
本当に励みになります、ありがとう‼
そして、卒業した梨子。ずっと友達だよ、今まで本当にありがとう!
感想、アドバイスはいつでも受け付けていますので、お気軽にコメント下さい。(お気軽にお電話ください…を連想してしまったのは私だけでしょうか)

そして!次回、解フルが節目を迎えます!今までが前編だとしたら、中編に入る、といったところですね。
引き続き、薫共々、よろしくお願いします!

感謝を込めて、薫

※長文すみませんm(__)m

260:薫+*Mio+*◆xs Clarity=明確、明快:2018/03/30(金) 18:54

《登場人物紹介》パワフル☆ピース


浄坂桃奈(じょうざか とうな)

主人公。通称トウナ。
明るく前向き、ちょっと鈍感な小学6年生。
運動神経抜群で、特技はチアダンス。
今年の事務所員で、パワフル☆ピースのリーダー。


真路美桜(しんじ みおう)

私立の小学校に通う小学6年生。
トップ校のトップで、頭が良い。
ツンデレで不器用だが、根は優しい。
人と関わることが好きではないけれど……?

261:薫+*Mio+*◆xs Clarity=明確、明快:2018/03/30(金) 19:02

事務所メンバー


ららこ みく

事務所であるプラタナスの木の精。通称ララさん、ミクさん。
基本的に優しくて頼りになるお姉さんだが、仕事に対しては厳しい。
時折、お茶目な一面を見せることも。
事務所員のことを1番理解し、裏方に徹する。


相馬ソウマ(そうま そうま)

自称『聖徳太子の生まれ変わり』で人の心の中を読み取る能力を持つ男子。
おちゃらけているが芯はしっかりしている。
ララさん同様裏方に徹する。
時々、留守にするけれど……?


ヒンメル

事務所では1番賢い(?)黒猫。
事務所員達の癒しの源。
性別、年齢共に不詳。

262:薫+*Mio+*◆xs Clarity=明確、明快:2018/03/30(金) 19:14

友達


真田唯科(さなだ ゆいか)

トウナと仲が良い、モナミの幼馴染。
事務所での相談をきっかけに、長年ぎくしゃくしていたモナミと和解。
常に優しいが、少し内向的。


神野最那実(かんの もなみ)

ユイカとの和解がきっかけでトウナと仲良くなる。
少々きついところもあるが、基本友達思いでしっかり者。
他クラスの大地に片思いしていたけれど……?


天宮大地(あまみや だいち)

5年生の頃トウナと親しかった男子。
運動会の日にトウナに告白し、今は良き友達。
爽やかな美少年で、周りからの信望も厚い。


長田隼人(おさだ はやと)

トウナのクラスに来た、季節外れの転校生。
何かとトウナに構う。
チャラいけど、いい人……?


伊北成瑠瀬(いぼく なるせ)

トウナのチア友達。
ミオウと同じ学校に通う。
トウナの暴走を止める姿は、誰かに似ている……?

263:薫+*Mio+*◆xs Clarity=明確、明快:2018/03/30(金) 19:24

先輩の事務所員


春十良乃(しゅんとう らうの)

前代の事務所員。
何かあったら相談に乗ってくれるが、それ以外は姿を見せない謎な人物。
要注意人物、LEOに会ったことがあるらしい。


麻知咲里雲(まちさき りうん)

前代の事務所員。
事務所員の役目を終え、引っ越した。
要注意人物、LEOに会ったことがあるらしい。


浄坂李(じょうざか すもも)

トウナの母。
厳しくも優しい普通のお母さんだが、小学生の頃、姉である杏と一緒に事務所員をやっていた。


浄坂杏(じょうざか あんず)

トウナの従姉妹、枢(くるる)の母。
好みや性格が変わっているが、小学生の頃、妹である李と一緒に事務所員をやっていた。

264:薫+*Mio+*◆xs Clarity=明確、明快:2018/03/30(金) 21:53

『解決事務所って?』

皆さんこんにちは、ラウノです!
ここでは、『解決事務所って、そもそもなんだっけ〜』という人も多いと思われるため、事務所についておさらいしていきます!
細かいことは1話をみてもらうとして……軽く説明するよ。

解決事務所は、文字通り何かを解決する事務所。
今年、トウナちゃん達はみんなの悩みを解決しようとしてるみたい。
そんな事務所で仕事をするのは、小学生2人と不思議な事務所メンバー。
小学生の事務所員は、学期の始めに先代の事務所員がスカウトするわ。
任期は1年。事務所員は『キービー玉』を使って、秘密の道を通り、プラタナスの木の中にある事務所へ入れるの。
しかし卒業すると、事務所を必要とするまで入れないわね。
秘密の道は、全国各地どこにでもあるわ。
スカウトされたら、その秘密の道へ『つながりのお札』を置いて、事務所にいつでも出入りできるようになるのよ。

ざっとこんなところかしら。
では、『解決事務所パワフル☆ピース』引き続きお楽しみください!

265:薫+*Mio+*◆xs Clarity=明確、明快:2018/03/30(金) 22:42

『今までのお話!』

こんにちは!トウナです!ここではわたしが、今までの物語を要約して説明していくよ!

新学期デビューに燃えるポジティブとチアダンスが取り柄のわたし、(浄坂桃奈)はある日、ラウノさんって人に会ったの。
わたしが呼び出されたお洒落なカフェで、ミオウにも会った。
そこで、事務所員にスカウトされたんだ!
ミオウは断ったんだけど……いろいろあって、一緒に事務所員として活動することに!
『パワフル☆ピース』として、みんなの悩みの相談に乗って、前を向く手助けをするんだよ‼(わたしがリーダー!)
そんな中、沖縄から事務所へ続く秘密の道が遮断された。
事務所を良く思わない、不思議な人物の仕業に違いない!と思って、先輩のラウノさん、リウンさんに話を聞いたの。
そして浮上したのが、吸血鬼LEO!
今はこの問題の解決方法も探しつつ、事務所の仕事をしているよ。

そんな中、新たな仕事の依頼が来た。
ミオウはいろいろな感情があるみたいで、事務所を出て行っちゃった。
ミオウに寄り添い、支え合うのは、わたしにしか出来ない仕事!
ララさん達の力も借りて、頑張ります!

》》》これから始まるよ!

266:薫+*Mio+*◆xs No matter where you are=あなたがどこにいようと:2018/04/01(日) 11:49

1.ただいま!


「浄坂桃奈、無事、修学旅行から戻りました!」

一泊二日の修学旅行を終えた翌日。

わたしは、事務所のドアを開けるなり大声を放った。

「おかえりなさい」

「おかえり」

「ニャ〜」

事務所メンバーがこちらに顔を向け、笑ってくれる。

わたし、浄坂桃奈!小学6年生で、不思議な解決事務所で事務所員やってます!

取り柄といえば、ポジティブで運動神経がいいこと、チアダンスが得意なことくらいなんだけど……。

みんなと協力して、日々生活しています!

そんな大切な仲間を、順番に紹介するね。

まず、ララさん。

この事務所があるプラタナスの木の精で、厳しくも優しいお姉さん。

次に、ソウマ。

自称、聖徳太子の生まれ変わりで、人の心の中を読み取る能力を持ってるの。

最後に、ヒンメル。

みんなの癒しの源である黒猫で、凄く賢い。

そして、わたしの相棒――真路美桜。

が、ここにいるはずだった。

でも、とある事がきっかけで、今は事務所に来なくなっちゃってる。

そんなミオウを支えるのが、わたしってわけ。

「修学旅行も目一杯楽しんで来たし、事務所の仕事、頑張ります!」

ニカッと笑って宣言すると、みんなは目で頷いてくれる。

よし、頑張ろう!まずは、ミオウと話すところから。

「トウナ、元気そうで何より。ソウマが寂しがってたわよ」

「ばっ………ちょっとミクさん!オレは暇してただけで……」

ふふっ。ちょっと和やか。

ララさんは、ソウマのことになると少しお茶目になるって、最近気が付いた。

長年の絆かな?

憧れる!

そんなこんなで、今日も普段と変わらないように思える1日が過ぎていく。

ここに、ミオウがいれば―――

267:薫+*Mio+*◆xs No matter where you are=あなたがどこにいようと:2018/04/01(日) 18:32

2.持久走練習


修学旅行も終わり、次の行事は持久走大会。

わたし、持久走って好きだ。

頑張って練習したら、その分速くなれるから。

逆に言えば、練習をしないとキツいってこと。

だから、いつも授業で練習が始まる前から自主練習を始める。

ここで、運動大好き!なわたしの過去の順位をお教えしよう!
ババン!

1年・・・3位
2年・・・1位
3年・・・5位
4年・・・2位
5年・・・2位

そう!見てわかる通り、最近はあと少しの所で、1位になれていない!

だから今年は、絶対に1位になりたい!!

そのために……1.5kmを走るペースの配分をよく考えていこうと思う。

しかし!ここは頭が弱いわたし。

「とにかく!ずっと速く走れるようになろう!」

……これが1番。ま、ずっとペースを保つの、大事だよね…!

ということで今日は、ダンススクールミサンガや崎紅学園のある、崎澤の方まで走ろう!

お気に入りのジャージに着替えて、最初はゆっくりめに走り始めた。


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