時を駆けて、初恋*します。

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1:リリカ@恋歌◆JA:2017/09/03(日) 16:18


*プロローグ*

出逢えたら良かった。
でも。

「私たちは出逢ったらいけなかった。すぐに、もとの世に戻れ」

私たちは逢ったらダメだった。
彼は、そう言った。

535:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/28(土) 15:26

「健康祈願って、事で、出掛けるわよっ!」

お母さん!?
桂さんと、手を繋いでるのは良いとして・・・。

「どこに?」

聞くと、お母さんはニヤリと笑みを浮かべた。怪しい・・・。
今まで、この笑顔で何回も騙されてるから。

「ナ・イ・ショ」

ナイショ!?
山南さんが、ニコニコと、

「行きたいなぁ」

と、恐ろしい事を言った。
ゲゲゲ。
そんな事、言っちゃって良いのかなぁ・・・。お母さんは、更にニヤニヤ。

「じゃ、発明室へlet's go☆☆」

ぬぬぬ・・・!!
コイツは、絶対にぃー!!!

「夏音ちゃん♪そっから先は、ナイショよん♪」

かぁぁー!
私の腕、鳥肌が立った。
ぞわわわ〜。
案の定、そこにはタイムスリップマシーン。

「嫌ぁ!」

悲鳴をあげる、私を、お母さんはタイムスリップマシーンに押し込む。
あがこうとしたら、じゃんじゃんと新撰組が乗り込んできた。
私は、溜め息を吐いた。                   

536:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/28(土) 18:19

28,故障

お母さんが、ルンルンと、鼻歌を歌いながら、ボタンを押そうとする。

「ちょっと待て!」

私は、ボタンを押そうとするお母さんを、止めた。
今までの経験と言うか、アレだけど・・・。

「どこの時代と、場所に行くつもりなの!?それだけ教えてよ」

と言うか、教えろ。
半強制的に、お母さんに突っ込む。
お母さんは、にっこり微笑む。
嫌な予感が、頭をよぎった。

「ナイショって、言ったじゃない♪楽しんだ方が、良いでしょう♪」

ピキッと、私の表情筋が、固まる。
怒りと、呆れが入り混じる。

「・・・なぁーにが、楽しんだ方が良いでしょうよ!」

怒鳴り散らすと、新撰組一同+高杉さんと桂さんが固まった。

「結局、困るのは私たちなのよ!」

お母さんは、耳をふさぐ。
ひどいな。
娘の忠告を、聞こうとすらしないなんて。

「ま☆行くわよ〜」

お母さんは、ニヤリと笑ってから、ボタンを押した。
いったい、どこに!?
風圧が・・・来なかった。
お母さんが、ニコッと、

「故障しちゃったみたい☆バラバラになる可能性あるから、誰かと近くにいた方が良いわ☆」

はぁー!?
故障!?

「どういう・・・」

事よ、と聞こうとしたとき。

ピカッ

「キャッ!?」

眩しい光が差して、私は、目を閉じた。


(Fへ続く)            
     

537:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/28(土) 21:10

あとがき

ハイッ!
これで、Eが終了です!
Eは、現代編で書いてみました。
もしも、新撰組が現代に行ったら・・・!? そんな突飛な考えで、生まれました(笑)
今回、夏音が少し土方さんを意識しました(笑)そう仕向けたのは、作者ですけど(笑)
Fでは、再びあの時代に。
悲劇の武将・・・(ネタバレ)
いろんな思いが交錯する、Fになったら嬉しいです。
恐らく、Fの後半から、学祭が始まります。
土方さんの女装、イケメンカフェ(新撰組カフェ)は成功するんでしょうか!?
刮目して待っていてください(←偉そう)
オシメンバーがいたら、教えてください(笑)
コメントをくださった方々、ありがとうございます。
Fでも、よろしくお願いします。           

538:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/28(土) 21:21

『時を駆けて、初恋*します。』F

登場人物

城里 夏音
主人公。
明るく、沖田さんに片想い中。
案外、男勝り・・・?

沖田 総司
新撰組隊士。
優しく、平等。
夏音とは、両片想い・・・?

土方 歳三
新撰組副長。
ドS、夏音に意地悪。
実は、夏音が好きな美男子。

近藤 勇
新撰組局長。
おおらか。
大食い。

永倉 新八
新撰組隊士。
おおざっぱ。
明るく、女と食事が好き。

藤堂 平助
新撰組隊士。
優しい。
夏音とは、苦労人と言う事で、共通するものがある。

原田 左之助
新撰組隊士。
明るい。
大食いで、夏音と平助を困らせる天才。

斎藤 一
新撰組隊士。
明るく、素直。
夏音が大好き。

山南 敬助
新撰組隊士。
上品。
優しく、良識がある。

井上 源三郎
新撰組隊士。
愛称、源さん。
明るく、あの土方を穏やかにさせるおっとり系。                    
            
 

539:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/28(土) 21:28

1,意外な時代にタイムスリップ!?

眩しい光が、消えた。
ふうっ。
私───城里夏音は、溜め息を吐いた。
なぜこんな事になったか。
ワケは・・・お母さんのせい。
それだけで、察してください!

「夏音さん」

あっ、沖田さん!
沖田さんが居てくれるだけで、かなり嬉しい〜!

「良かったな、小童」

相変わらずの意地悪っぷりを出してるのは、土方さんですねっ。

「三人だけ、ですね・・・」

沖田さんに言われて、気づいた。
確かに。
さっきまでは、新撰組+高杉さんと桂さんが居たのに。

「なんか、静かですね〜」

ワチャワチャしてた、斎藤さんや永倉さん、原田さんや近藤さんが居ないからね。
って言うか、どの時代にタイムスリップしちゃったんだろ!?              

540:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/29(日) 11:33

ドキドキと言うより、やっちゃった・・・って感じ。 
歴史を歪めないようにしつつ、またみんなと会わないといけないからなおのこと。
と・・・。

「ははっ・・・。面白いな」

男の人の声?
真っ暗で、すぐそばの沖田さんと土方さんの姿しか見えないから、ドキドキ。
しかも、なんか聞き覚えが・・・。

「月が綺麗だな」

へっ!?
最近、聞いたことがある。
ガラッと何かが開いて、外を見下ろすその人の姿が見えた。
ウッソ・・・。

「信長公だな・・・」

土方さんの漏らした声が聞こえたのか、信長さんがクルリとこっちを見た。

「おお!夏音ではないか!」

完全、信長さんじゃん。
細い目も、キュッと引き締まっ顔も、最近見た信長さんのまんま。
信長さんは、快活に笑った。

「入れ、入れ。外は、寒い」

こんな、気のいい人だったけ・・・?
どっかぶっ壊れたとか・・・?
頭のネジ、絶対外れてるよね。                

541:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/29(日) 11:46

誤字

キュッと引き締まっ顔×
キュッと引き締まった顔○

でした。

────────────────────

2,ご機嫌の理由

招かれて入ったのは、お寺。
信長さんとお寺と言えば・・・。

「此処、何処なんですか」

予想がついてたけど、聞くと。
信長さんはニコニコと、

「本能寺だ」

やっぱり!
恐らく、このあと本能寺の変があって・・・。

542:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/29(日) 12:59

信長さんが、自害しちゃう。
うーむ。
いくら、お市さまに対して、シスコンでも、知り合ってるから、なんかビミョー。

「なんで、信長さんはご機嫌なんですか?」

地球が滅んだ頃なら、ありそうな話だと思ってたけど。
まさか、此処で笑顔を見るなんて。
私が聞くと、信長さんはコロコロ笑った。
珍しいな・・・。

「碁を打ってたからだ」

囲碁をしてたからなんだ〜。
ゲームが好きなんだねぇ。
と、信長さんが言った。

「そなたたち、暇なら、光秀のところへ行ってやれ」

暇?ではないんだけどな。
私たちは、顔を見合わせた。

「行くのか?」

土方さんが、問うけど。
うーむ。
よし。

「行きます!」

信長さん、更ににっこり。
怪しすぎる・・・。
ヘンなキノコでも食べたの?
信長さんは、後ろを振り仰いだ。

「結斗。術を使ってやれ」

「御意」

現れたのは、白い水干姿の黒髪を結った少年。どっかで見たような・・・。
少年は、ニヤリと笑ってから、ヘンな呪文を唱える。
途端に。

ピカッ

また、眩しい光が差した。        
 

543:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/29(日) 14:25

3,側室騒ぎ

目を開けたら、さっきとは全然違う場所に。
外なのは変わりないけど。

「そこにいるのは、何者だ」

ギョッとして、振り向くと。
甲冑を着ている、涼やかな顔の人。
その人は、不思議そうに眉をひそめる。

「私は、城里夏音ですけど」

自己紹介をしたら、その人は更に眉をひそめた。
何にも言わないから、私は、しびれを切らして、聞く。

「あなたこそ、何者なんですか!」

その人はやっと、視線を上げた。

「明智光秀だ」

えっと・・・。
マジ・・・ですか?
本能寺の変を起こした人!?

「そっちの二人は何者」

光秀さんは、刀の刃を、沖田さんと土方さんに向けた。

「沖田総司です」

「土方歳三だ」

光秀さんは、首を傾げた。
知りっこないよね。
後の新撰組の、天才剣士と副長と知る由もないよね。
光秀さん、更に追及する。

「何処から来た?」

向こうからしてみれば、突然現れたんだもん。
ビックリして当然。

「ほ、本能寺から」

答えたら、光秀さんの頬が、ピクリと引きつった。
光秀さんが、口を開けたとき。

「殿ぉ〜!」

また甲冑を着た、人が駆け寄ってきた。
そして、私を見て目を丸くした。

「・・・殿の新しい側室ですか?」

ハァ!?

「そんなわけ・・・ムガッ」

光秀さんが、私の口を手で塞ぐ。
何をするのよ!
噛み付いてやろうかな。
光秀さんは、表情一つ崩さずに、

「ああ。もちろんだ」

と、答え、私を自分の腕の中に閉じ込めた。                      

544:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/29(日) 18:11

なぜに!?
驚く私をよそに、甲冑を着た人が、光秀さんに言う。

「なかなかのおなごですな」

「・・・うむ」

なかなかの!?
ちょっと憤慨しながら、私は、そうっと光秀さんを見上げた。
目には、なんの感情も浮かんでない。
武将が、チラリと光秀さんを見て、

「殿。羽柴殿のもとへ行きますか?」

光秀さんは、どこか茫洋とした目だった。

「あのっ・・・いい加減、離してくれません?」

私の言葉で、やっと光秀さんは、ハッとした顔になった。

「ああ。いや・・・皆に伝えよ」

そういや、なんか戦支度をしてる。
馬に乗ってる武士たちの、厳つい顔。
全権を、光秀さんに委ねてるんだ。
もしや・・・。
私は、光秀さんの腕の中から抜け出す。
よくよく思えば、沖田さんと土方さんは、光秀さんを睨んだまま。
そこいらの不良より、ヤバいな。

「本能寺の変が起こる・・・」

沖田さんが、ボソッとつぶやいた。
私は、ただただ、嫌な予感が当たってほしくないと祈った。   
        

545:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/29(日) 20:01

3,敵は本能寺にあり!?

でも、その予感は的中してしまう。
光秀さんが、カッと目を開ける。
え・・・?
一瞬、光秀さんの目が赤く光ったような・・・。
気のせいか。

「敵は本能寺にあり!」

始まってしまった!
私は、ゾワリと鳥肌が立つのを感じた。
武士たちが、どよめきながら、動いていく。
信長さん・・・!

「お前たちも、来い」

光秀さんの目が、心なしかギラッと光る。
私たちは、それぞれ武士たちの馬に乗せられた。
と・・・。

「あーあ。防げなかったね」

うそ。
空から、白い水干姿の少年が現れた。
しかも、その少年は・・・。

「結斗くん!」

私たちを、此処まで連れてきたあの少年───結斗くん。
結斗くんは、ニヤリと微笑んだ。

「明智光秀が、信長を裏切るように差し向けたのは、僕なんだよ。術を使ってね」

そんな!
結斗くんは、少し溜め息を吐いた。

「術の効果もあったし、光秀も信長を嫌っていたからね。予想外の効果があったよ」

ひどい。
光秀さんに術をかけたなんて・・・!
結斗くんは、クスッと笑った。
人を不安にさせる笑みだ。

「君たちにとっては、良いことじゃないかな。・・・歴史を変えれるんだよ」

それだけ言って、結斗くんとスウッと、空へと昇っていった。                 

546: アーヤ◆TQ:2017/10/29(日) 20:59

また、土方さんがSに戻って嬉しいけどやっぱり夏音呼びも良かったのでまた名前で呼ぶのを待ってます。
それに、夏音が揺れ動いていた時間が少なかったためにまた惚れて欲しい。

更新は明日になります

547:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/29(日) 21:20

>>546 ありがとう!夏音呼び、またあるよ〜(笑)
惚れ直し(?)もあると思うよ(*^^*)
更新、待ってまーす!(^^)!  

548:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/29(日) 21:30

4,命賭しても

「殿に続くぞぉ〜!」

「お〜!」

ヤバい。
武士たちが、最高潮に興奮してる。
光秀さんの目のギラギラも、更に増している。

「行くぞ〜!!」

私は、先頭に馬を走らせている、光秀さんのもとへと行こうと思ったから、馬から飛び降りる。
っぐ・・・!!
痛い・・・。

「小童!」

土方さん・・・。
土方さんまで、降りなくても・・・。
でも、私は、光秀さんの所へ走る。
武士たちの馬もいるから、走りにくい。
息が乱れる、疲れがドッと、押し寄せる。
それでもなんとか、走り寄ると。

「止めてっ、・・・ください・・・!本能寺に行かないでくださいっ・・・!」

道の真ん中に立って、手を広げた。
此処から先に、行かせたくない・・・!
光秀さんが、刀を抜いた。

「退け。退かなければ、斬るぞ」

その感情のこもってない、目が私を捉える。
怖い・・・!
でも、退くわけにはいかない。                   

549:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/30(月) 18:29

「そんなに、斬られたいのか。ならば、」

光秀さんの刀が、私の目の前に。
ううう・・・。
先端恐怖症になる・・・。

「望み通りにしてやろう」

私、死んじゃうのか・・・。
短い人生だったなぁ・・・。
痛みを覚悟して、目をつぶっても。
あれ・・・?
痛みがない。
目を開けたら、土方さんが、私の前にいた。

「光秀公、どうしても小童を斬るのか?」

土方さんが聞くと、光秀さんがニヤリと笑った。

「もちろん。此奴が、自分から望んだのだからな」

ああ・・・。
私、自分で墓穴を掘ってたんだ・・・。
土方さんは臆することなく、

「ならば、俺が命賭しても小童を守ると言ってもか?」

きゅうん。
こんな場合なのに、胸がキュンとなった。
私を、守ってくれるんだ・・・。
光秀さんは、また笑った。
でも、今度は嫌な笑い方じゃない。

「面白い。では、武力では止めよう。しかし」

何!?

「拙者の話を聞いてもらう」

斬られたくないから、聞いてあげよう。
光秀さんも、聞いてほしそうな顔してるしね。                        

550: アーヤ◆TQ:2017/10/30(月) 18:47

土方の命懸けが良い、夏音の胸キュンも最高だから揺れ動いて欲しいね。
ずっとこのまま二人に揺らいで欲しい。

551:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/30(月) 19:50

>>550 ありがとう!これからも、夏音は揺らぐと思う〜(笑)
  

552:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/30(月) 20:00

5,恨み

場所を改めて、私たちは光秀さんと向かい合う。
「はぁ」と、光秀さんが溜め息を漏らす。

「なぜに拙者は、殿に嫌われてるのだ」

早速の本題。
光秀さんが言う、殿は、信長さんね。
光秀さんが、涙目になりながら、

「何時も何時も、『金柑頭』と呼ばれるのだ・・・!」

金柑頭・・・。
そりゃ、怒るよね。
光秀さんは、怒りにワナワナと震える。

「拙者よりも、秀吉の方が金柑頭ではないのかっ!」

あーあ。
こりゃあ、何時、本能寺の変が起きてもおかしくないワケだったんだ。

「恨みますぞ・・・」

あわわ。
私を睨むなぁ!
と言うか、光秀さんのお怒りはかなり深いようで。
沖田さんが、ボソッと、

「どうしますか?」

と、聞く。
うーむ・・・。
歴史を変えたら、ダメなんだろうけど・・・。信長さんを、死なせたくない・・・。
ならばっ!

「光秀さん、思ってた事全部、信長さんに吐いてください」

それなら、互いにイライラする事もないよね〜。                      

553:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/30(月) 21:25

6,肝の据わった女

光秀さんが、眉をひそめる。
なっ、何よ。

「言えたら、こんな事になってはおらぬ」

ケチをつけるの!?
あんたの事を思って、ない頭を振り絞ったのに!?
私の怒りも、MAXに。

「ハァ!?光秀さん、意気地なしじゃん!」

少なくとも、教科書に載ってる光秀さんは、意志が強そうだなぁとか思ってたのに!
光秀さんの頬がピクッと、引きつる。

「意気地なし・・・だと!?」

全然、怖くないし。
沖田さんと土方さんの顔が、青ざめてるけど、私は気にしない。

「本当の事じゃない!怒られるって、恐れてるところが!」

「斬る!」

刀を抜かれても、私は、動じない。
こんな事で動じてたら、今まで生きてないわよ。
私と光秀さん、暫しにらみ合う。
先に視線を外したのは、光秀さん。

「妙に、肝の据わった女だな」

褒めてんの!?
それとも・・・。
クマとか、動物みたいって事!?
むうっと膨れる私を見、光秀さんがコロコロ笑い出した。   
                          

554:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/31(火) 18:40

7,お怒り

意外と、かわいい顔だなぁ・・・。
なーんて、のんびりと思ってたら。

「夏音さん・・・」

「小童・・・」

ひっ!
沖田さんと土方さんが、仁王立ちで私を睨む。
怖い怖い・・・!

「許されたから良かったですけど、斬られたらどうするんですか!」

ひぃぃ・・・!
そんな事、考えてなかった・・・。
土方さんが、ギロッと、

「そんな事、考えてないんだろうな。ったく、俺が守った意味がない」

呆れたように、言う。
うっ・・・。
図星で何にも言えない。

「すいません・・・」

謝ったら、もっと二人の目がつり上がった。
ヤバい・・・。

「謝ってすむわけない!」

「もうちょっと考えてくださいよっ!」

流石、鬼の副長と天才剣士。
お怒りが、激しいです・・・。
ひたすらに土下座する、私と、顔を背ける沖田さんと土方さんを見て、光秀さんが更に笑った。                               

555: アーヤ◆TQ:2017/10/31(火) 19:05

さすがの夏音も,この二人の言葉で動じるはずは無いよな。
心配させないことだよ!

あと斉藤さんもこの場に居るのであれば、出てきて欲しい

556:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/31(火) 21:18

>>555 ありがとう!二人を心配させたら、かなりヤバいよ(笑)
斎藤さんは、別のところにいるんだけど、それについては、おまけで書きます! 

557:リリカ@恋歌◆JA:2017/10/31(火) 21:30

8,キュンキュン

何回、土下座したんだろう・・・。
頭を下げるのが、痛くなってきた。

「次は、ないですからねっ!」

「今度は、守れないぞ」

「はーい」

良かった。
お説教が終わった!
と・・・。

「まあ、総司が守らないなら、俺が夏音を守るぞ」

斎藤さん!?
なんで、此処に??
斎藤さんは、ニカッと笑った。

「なんか、眩しくなって、気づいたら夏音が居たな」

ええっ!?
そんな適当な!?

「近藤さんたちは、どうなんですか」

と聞くと、斎藤さんはまたまたニカッ。

「知らねえ」

ガクッ。
知らねえって。
適当と言うか、雑だね・・・。

「んな事より、」

近藤さんたちの事、『んな事』でまとめるなんて・・・。
ほっとかれた、近藤さんたちに合掌。

「俺は、夏音が好き!」

ほへっ!?
そんなに、まっすぐ見ないでよぅ。
照れるよ・・・。

「私は、」

答えようとしたとき。

「一さん・・・?何をしてるんですか!」

沖田さんが、ギュインッと目を吊り上げて、来た。
沖田さんと斎藤さんが、言い争ってる。
でも、私は、キュンキュンしてしまった。
斎藤さんのまっすぐな感じと、懇願するような、可愛い目に・・・。                        

558:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/01(水) 18:55

9,ドS?

私の頬が、火照る。
コクられた事、12年間なかったもの!
意識、しちゃうじゃん・・・。

「馬鹿か。何を、浮かれてる」

土方さん。
ちょっと、浮かれても良いじゃない。
土方さんが、ニヤリと笑う。

「想いを伝えられた事、ないんだろ」

しっ、失礼な!!
私は、ムキになって、反論。

「土方さんは、モテるんですか!」

絶対、モテないでしょ。
こんなに、意地悪でドSだし。
ヒョイッと、斎藤さんが入り込む。

「こう見えて、副長は女を釣るんだぜ〜」

うそでしょー。
信じないよ。

「まっ、夏音は落とせてないけどな」

斎藤さん、鈍感にもほどが・・・。
またまた、沖田さんと土方さんを敵に回したね。
お笑いかなぁ。                          

559:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/01(水) 21:18

10,和解

呆れながら、見てると。
光秀さんが、

「で?おまえは、何をしてほしい」

あっ!
そうだった。

「私がしてほしいのは、信長さんとの和解です!」

「はあ!?」

光秀さんが、口をあんぐり。
マンガだったら、下顎は床に落ちてる。
だってね・・・。

「信長さんなんかを殺したら、秀吉さんが絶対入ってきます。そんな事より、ついて行く方が楽じゃないですか?」

なんて言いながら。
本当は、本能寺の変を起こしてほしくないの。信長さんが・・・知り合った人が、死んでほしくないから。
光秀さんは、考え込んだ。

「だが・・・」

うーむ。
こやつ、なかなか頭が切れるな・・・。
言いくるめるのが大変だよ。                

560:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/02(木) 18:13

めんどくさぁい!
仕方ない。
話術公使!!

「だがも何もない!お願い。それとも・・・」

にっこり笑って、上目遣い。
必殺、乙女の上目遣い!!
ちょっとドスを利かせて、

「うら若き乙女の願いを、聞けないの・・・?」

言う。
後ろで、斎藤さんがボソッと、

「うら若き乙女って・・・」

クスッと笑ってる。
失礼なぁ!!
光秀さん、しばらく考え込む。
そして、にっこり。

「仕方ない。行ってやろう」

何よ、超上から目線!
と、内心ムカつきながら、それをおくびに出さないように、微笑む。

「ありがとうございます」

さぁて!
本能寺にlet's go!        
             
        

561:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/02(木) 19:42

11,火傷からの・・・?

「ちょっと待て。飯を食べてから」

ええっ!?
そんな事!?
光秀さん、ニヤリ。

「腹が減っては、戦はできぬ」

ぐぬぬ・・・っ!
仕方ないなぁ。

「私が、ご飯、手伝ってきます」

私が立ち上がると、斎藤さんも、立ち上がる。
ニコニコと、

「俺も行くぜ!」

ええっ!?
なぜに?
かく言う事で、私と斎藤さんは、台所へ。
昔の道具は、使いにくいな〜。
なーんて、思ってたら。

「キャッ」

火傷しちゃった。
むう、しかも、人差し指。
はああ。
やっちゃった〜。

「どうした、夏音」

斎藤さんが、ヒョイッとのぞき込む。

「火傷しちゃったんです〜」

ま、舐めときゃ治るかな。
斎藤さんが、ズイッと近づく。
どうしたの・・・?                     

562:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/02(木) 20:07

「俺、水汲んでくる!」

あっ・・・待ってよ!
って・・・。
聞いちゃいないし。
舐めときゃ治るかな発言が、アレだったのかな。
約七分後。
あっ、斎藤さん戻ってきた。

「斎藤さん〜・・・って!」

たらいいっぱいに、水汲んできた!
そんなにいらないよ。
とは、言えず・・・。

「指、水に浸けろ!」

ジーンときた。
斎藤さん・・・。
気にかけてくれて、嬉しい。
水に、人差し指を浸す。

パチャッ

私は、水をすくって、斎藤さんにかける。

「夏音!やったなぁ」

うわっ。
やり返されたぁ。             

563:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/02(木) 21:21

12,青春ぽい

そんなこんなで、水のかけあい。
顔に当たったり、着物に的中したり。
ハッとしたのは、少ししてから。

「ご飯作らないと!」

私と斎藤さんは、慌ててご飯を作る。
水遊びに、時間取られちゃった。
ご飯を作って、光秀さんと沖田さん、土方さんのいる部屋へ戻ると。

「わはは・・・」

なんか、談笑してるし。

「ご飯、出来ましたよ」

光秀さんは、手を合わせてから、ご飯に飛びつく。
その間、私は、沖田さんと土方さんから追及を受ける。

「・・・なんで、着物と袴が、濡れてる?」

「何をしてたんですか?」

怖い!
目が、笑ってないし。
そういや、青春ぽい水遊びだったなぁ・・・。MV(ミュージックビデオ)とか、CMでありそうな。
現実逃避しながら、私は、斎藤さんをチラリと伺う。

「総司ぃ・・・。べ、別にヘンな事はしてないし・・・。な、夏音!」

「あっ、・・・何ですか?」

聞いてなかった。
斎藤さんが、涙目になる。
はて?
土方さんの額に、青筋が浮き出る。

「斎藤・・・何をやった?」

「ひぃぃ!」

ドンマイ。
私は、アハハと苦笑いした。                              

564: アーヤ◆TQ:2017/11/03(金) 16:38

斉藤さん本当に大物ってキャラだよね天然だけど、夏音に惚れている土方達に本人目の前で惹かれていない発言している事や夏音のまさかのまさかって惚れてないって思える感じと土方がモテるのを否定的だってことに凄い

565:リリカ@恋歌◆JA 久しぶりの更新です(小声)  :2017/11/05(日) 07:19

>>564 ありがとう!天然はヤバいよね(いろんな意味で)(笑)
土方さん、モテるのを嫌がってるのが、なんか面白いよね(笑)     

566:リリカ@恋歌◆JA 久しぶりの更新です(小声)  :2017/11/05(日) 07:30

13,恋のライバルの名は・・・

沖田さんが呆れたように、

「本当、一さんは咲(さき)から好意を持たれてるのに、よくそんな事できますね」

むむっ!?
聞き慣れない名前が・・・。

「咲さんって、誰ですか!?」

聞くと、沖田さんはやっと笑った。

「隊内でも秘密の観察方で、夏音さんと同じく、女です。普段は、男装してます」

へええ・・・。
ちょっといや、だいぶ気になる。

「咲さんって、美人ですか?」

美人じゃないことを祈る。
沖田さんはにっこり微笑む。

「綺麗ですよ」

ガーーン!!
ソイツは、もしや・・・。
ショックを受ける私を、沖田さんは不思議そうに見る。

「でも、一さんとよく一緒に居ますよ。時々、私と出かけたりします」

ガーーン!!
斎藤さんは兎も角、沖田さんと出かける!?
土方さんが意地悪く、付け足す。

「隊内でも、有名な話だ。お似合いだとか言ってるのもいたな」

ガーーン!!
人生、終わった・・・。
咲さんは、十中八九、沖田さんが好きなんだ!
絶対に。
美人だろうし、私の恋のライバルだ・・・。                
                           

567: アーヤ◆TQ:2017/11/05(日) 07:58

新しいライバル出現

568:リリカ@恋歌◆JA 久しぶりの更新です(小声)  :2017/11/05(日) 11:54

>>567 ありがとう!咲さん、強敵だよ(笑)
ノンネちゃん(←覚えてる?)以上だよ!    

569:リリカ@恋歌◆JA   :2017/11/05(日) 12:52

14,敗北感

はぁあ。
勝てるわけないよぉぉ。
追い討ちをかけるように、斎藤さんが、

「気立ても良いし、そこいらの男より、剣術も立つし。文句なしのいい女だぜ」

『文句なしのいい女』・・・。
私は、気立ても良いとは思えないし、剣術も立たないし。
いい女の基準以下だよ・・・。
沖田さんが、ニコニコと笑う。

「そう言えば、咲になんやかやとかんざしをあげれなかったな」

ガーーーン!!
かんざし・・・。
好きな人に、プレゼントを貰うなんて・・・。憧れるよ。

「約束してたんですか?」

NOだと言って!!

「ええ。監察方の仕事をこなしたご褒美で」

ガーーーン!!
ウソだよねぇっ!?
土方さんが、

「ねんごろな仲だな」

と言う。
沖田さんが、反論したんだろうけど、私は、ショックのせいで聞こえなかった。
咲さん・・・。
そんな所まで、進んでたの!?
頭の中で、まだ見ぬ咲さんが沖田さんと、腕を組んで『ゴールイン』していた。
イヤだよぉぉ!          
                     

570: アーヤ◆TQ:2017/11/05(日) 13:52

夏音やっぱり土方さんがモテるってことに嫉妬じゃあないんだけど、ショックして嬉しいよ🎵
いまだに土方さんにまで揺れ動いているって自覚していないところが、夏音らしく思えて沖田さんにまで強敵ライバル咲といるって考えてしまう悪夢を見る夏音が最高😃⤴⤴

今のところの夏音が好きなのはまだやっぱり沖田さんですよね…?
土方さんにも揺れ動いている風に見えるけど、夏音の心で沖田さんは今はどのくらいで、土方さんはどのくらいなのか気になるっていうより気になり過ぎているのでもしも夏音が土方に好意的なのを持っているって自覚してくれると嬉しい異性としてね

571:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/05(日) 14:09

>>570 ありがとう!今の夏音、大荒れだよ(笑)
うん、咲と沖田さんが寄り添ってる悪夢が頭をよぎってるハズ(笑)
今のところは、沖田さん一筋だけど・・・。
沖田さんが七割、土方さんが三割かなぁ。
これからも、じゃんじゃん意識すると思うよ(笑)                

572:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/05(日) 14:15

グス。
ガチでショック!
見たくない、悪夢がさらに頭をよぎる。

『咲・・・』

『総司・・・』

そして二人が、ヒシッと抱き合う。
二人の顔が、だんだん、近付いていって・・・。

「イヤだぁぁ!」

好きな人が、別の人とキスするなんて!
誰も見たくない!
不思議そうに、沖田さんが私を見る。
咲さん・・・・。
黒い気持ちが、胸の中でうずく。

「苦しい・・・」

沖田さんが、咲さんと一緒にいる悪夢を見るだけで。
そんな私を知ってか否か、斎藤さんがにっこり笑う。

「本能寺に行くぞ、夏音。俺の後ろに乗れよ!」

嬉しいな。
私は、にっこり笑って、返事にかえた。                      

573: アーヤ◆TQ:2017/11/05(日) 14:32

夏音が初の我を忘れて悪夢に入ったね……

さてさて、夏音が斉藤さんに嬉しいっていう気持ちも少しは気になるけど弟って感じかな?
沖田さん、土方さん、斉藤さんの3人の視点が見てみたい夏音が壊れている感じをどう見ているか気になる。

574:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/05(日) 15:37

>>573 ありがとう!夏音は、嫉妬でちょっと壊れたね(笑)
三人sideもやるね(*^^*)    

575:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/05(日) 15:43

15,壊れた夏音T ※斎藤side

咲の話を始めたら、夏音の様子が変わった。
胸に何かがつっかえたような。
わかった!
総司と咲に対して、嫉妬してるのか!

「苦しい・・・」

嫉妬で苦しむ、夏音を見て、俺は、総司を睨んだ。
知っているはずなのに、何も声をかけないとか。
腹が立つ。
副長は副長で、やるせなさそうな顔だし。
自分と重ねているのか。
よし!
俺が、夏音をもとに戻してやる。
何せ、好きな女だからな。

「本能寺に行くぞなる夏音。俺の後ろに乗れよ!」

言ったら、やっと夏音の目に、光が見えた。
副長と総司ばっかりに、いい格好はさせないぜ。                       

 

576:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/05(日) 15:49

16,壊れた夏音U ※土方side

俺と同じだ。
そんな事をアイツを見て、思った。
咲の話で、堪えたのか。
俺と同じ─────嫉妬か。

「苦しい・・・」

歯痒かった。
アイツは、総司で苦しんでいる。
握った両の拳を、開けると、爪の痕がついていた。

「本能寺に行くぞ、夏音。俺の後ろに乗れよ!」

斎藤にいい格好をさせてしまった。
アイツの理解者面は、しなくていい。
どす黒い感情を閉ざして、斎藤とアイツの後ろについて行った。                 

577:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/05(日) 15:57

誤字

「本能寺に行くぞなる夏音。俺の後ろに乗れよ!」

ではなく、

「本能寺に行くぞ、夏音。俺の後ろに乗れよ!」

でした。

────────────────────

17,壊れた夏音さん ※沖田side

自分は、何もできなかった。
菊乃のときも、今の咲のときも。

『総司!沙羅って、誰よ!?』

『行かないで・・・』

菊乃も咲も、守れずに。
私は────いや、俺は。
やきもち妬かせてたのだろう。
夏音さんの気持ちは、わからないけれど、思い出すのは、菊乃と咲。

「苦しい・・・」

壊れたとかじゃない。
俺が、苦しくさせているのか。

「本能寺に行くぞ、夏音。俺の後ろに乗れよ!」

一さんのように、気が利かない。
俺に原因があるなら。
俺は、何ができるのだろう───────?                
 

578: ろぉ ◆:2017/11/05(日) 16:37




   リリカさん°ʚ(*´꒳`*)ɞ°.

 ちょっと(じゃないかも)来なくなって間に、斎藤さんがヒーロー的存在に躍り出てるー!!めっちゃかっこいいじゃないですかー!!さり気なくくっつこうと(「俺の後ろに乗れよ!」から)している所とかも、最高!今までの斎藤さんじゃないよね、本当にかっこいい。全然感想言えてなかったから、何処から言ったらいいのかわかんないから最近のやつだけになるんやけど、もう兎に角何話見てもかっこいいですなぁ..‧˚ このままその格好よさを貫いていって欲しいですね、でも、その前に土方さんとか沖田さんとかに、斬り殺されてしまいそうですけど。
 沖田さんと土方さんも可愛い..‧˚ ギャップ最高!!土方さんが熱を出した時はやばかった..‧˚ もっかい熱出してくれないかな((殴 次はインフルとか((蹴 沖田さん流石、よくモテてますね!身近に沖田さんのことを愛している(?)人がいるということを忘れないでいてほしいです、本当に。夏音さんの気持ちわかんないの!?((黙 乙女心が分からんやっちゃなぁ((黙 まぁ何となくそんな希ガス((おい 歩いていてファンクラブが出来るほどとはね、それくらいになったら乙女心くらい..‧˚
 源さんやばす(( ぴたーって、土方さんのそばにいるとことかやばい(語彙力)。可愛いし、優しい。まさに男子の鏡!(おい)その時の斎藤さんもよかったけどねー。やっぱり源さんと斎藤さん最高!!もう少し源さんの出番を..‧˚
 E完結おめでとうございます!続きめっちゃ楽しみだし、いつでも読んでいたくなるような話を、いつもありがとうございます!!謎すぎるリクとか、伝わらない感想とかが多いかもしれませんが、ざっと目を通していただければ幸いでございまする((殴 私が言えることではありませんが、更新頑張ってください!!


 

579:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/05(日) 17:29

>>578

ありがとうございます!
斎藤さん、ヒーローとして活躍します(笑)
今までどこか遠慮してた感があったけど、これを皮切りに、じゃんじゃんヒーローになりたがるかもです(笑)
斬り殺されるときは、夏音がストッパーになると思いますよ(恐らく)
乙女心に鈍感な沖田さんです(笑)
土方さんの熱話、書いててもヤバかったです(笑)
弱気になったり、意地悪になったりと、ギャップがヤバくなります(笑)
源さんもそれとなく、純粋なキャラですね(笑)
男子の鏡!
確かにです(笑)
周りにいないから(笑)
源さん、斎藤さんと一緒にこれから、活躍します(笑)
これからも、いつでも読んでみたくなるように、頑張ります!
期待に応えられよう、精進します(*^^*)         

580:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/05(日) 17:34

18,ありがとう

斎藤さん、優しいな・・・。
それとなく、話をそらしてくれて。
思いやりにキュン。
馬に乗るときも、

「手ぇ、掴め」

と、手を出してくれた。
おかげで、たいした苦労なく、馬に乗れた。
沖田さんや、土方さんと違った感じで、キュンキュンしてしまうよ。

「絶対、離すなよ」

「はい!」

私は、斎藤さんの背中にしがみついた。

「ありがとう、斎藤さん」

私が言えば、斎藤さんの顔が真っ赤になったように、チラッと見えた。

「行くぞ!」

光秀さんの声がして、私たちの乗る馬も、走り出す。
しがみつけば、斎藤さんのあったかい体温が伝わって、また嬉しくなった。              

581: アーヤ◆TQ:2017/11/05(日) 17:59

斉藤さんも異性として見ているのだったら何割ぐらい?

本当に今のところ斉藤さんがヒーローだね

582:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/05(日) 20:00

>>581 ありがとう!沖田さんと土方さん、斎藤さんの三人で分けたら・・・。
五割が沖田さん、三割が土方さん、二割が斎藤さんかなぁ。
今のところ、斎藤さんな回だよ(笑)      

583:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/05(日) 20:04

19,裏切り

ふわわぁ。
斎藤さんの体温を感じながら、眠くなる。
と・・・。

「着いたぞ」

もう着いたの??
斎藤さんが先に降りて、私を気遣って降ろしてくれた。

ガタリ

「夏音か。はやく入れ。・・・光秀?」

信長さんが顔を出して、私に笑顔を向ける。
でも、光秀さんを見た、瞬間に。
笑顔が凍り付いた。

「何用だ・・・?」

すごい迫力。
凄みがあって、こりゃ誰も逆らえないわけだ。             

584:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/06(月) 18:13

信長さんは、吐き捨てるように、

「金柑頭など見たくないわ!」

光秀さんの頬が、ピクリ。
ひどすぎる!
金柑頭!?
しかも、見たくないなんて!
私は、抗議。

「金柑頭ってひどくない!?」

信長さん、ニヤニヤ。
な、なによ・・・。

「事実じゃ」

いくら、事実としても!
・・・って、光秀さんは何にも言わない。
にっこり笑ってるだけ。

「・・・して、用は??」

「いえ、確認だけでございます」

信長さん、フンと鼻を鳴らした。
馬鹿にしたみたい。
かく言うわけで、和解とはいかず。
本能寺を出た瞬間。

「殿・・・!」

光秀さん!?
怖いよ。
光秀さんは、クルリと振り向いた。
今度は、赤い目じゃなかった。

「・・・本能寺に火を放て」

え!?
嘘・・・!?
私は、光秀さんにすがりつく。

「そんなの・・・!?」

時すでに遅し。
ボオオっと、火の手があがった。
真っ赤に燃える炎は、じわじわと本能寺にかかる。
見てられない。
私は、顔を覆った。                                  

585:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/06(月) 19:51

20,歴史は変わらない

光秀さんの顔は、無表情。
何を考えてるの・・・?
私は、光秀さんの真意が読み取れなかった。
と・・・。

「やっぱり、歴史は変わらないんだよ」

え?
空から、白い水干の子が降りてきた。
黒髪を後ろで結っていて、瞳の色は、深い翠色。
でも、その子の目は閉じていた。

「君たちも、結斗から逃げなよ。特別に、現代に戻してあげるから」

何なの・・・この子。
私の気持ちを知ってか、その子は微笑む。

「僕は翡翠。また、会うよ。絶対に」

翡翠くんが微笑み、その瞬間、眩しい光が差した。
私は、目を覆った。                                        

586:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/06(月) 20:06

21,学祭準備

目を開けると・・・。
わゎわぁ!
沖田さんの顔が、目の前にぃぃ!
ドキドキ。
心臓、壊れちゃいそう!

「現代ですね」

沖田さんの顔が、すうっと離れる。
ふぅ・・・。
ドキドキがおさまる。

「夏音〜。良かった、無事なのね♪」

ドキドキがおさまり、かわって憎たらしいほどのぶりっこ風の声。
毎日、聞いていたお母さんの声だ。

「無事よっっ!それより、お母さんたちは、何処に居たのよ!?」

お母さんののほほんとした顔を見て、憎しみや怒りと言った感情が沸く。

「うーん。幕末よっっ!芹沢さん、良かったわぁ♡」

また、浮気かぁ。
呆れるよ。
・・・って。
今日、何日なの!?
もしかして・・・。

「9月12よ!」

ぎゃああ!
学祭まで、後少し!
明日、はやく行かないとなのに。

「ごめん、夕食は、レトルトカレーね!」

「えぇえ!?レトルトカレー!?いやよぉ」

お母さんが、反論。
私は、バンッと机をたたく。
近藤さんたちが、ビクッとした。

「文句なしよ!」

私は、怒鳴りつけた。
うーん、学祭が楽しみぃぃ!


(Gへ続く)                 
                                 

587: アーヤ◆TQ:2017/11/06(月) 20:28

斉藤さんの回もっとして欲しい夏音とツーショットが欲しい。
斉藤さんも良いけど、土方さんの回をまたみたいので宜しくお願いします🙇⤵
斉藤さん男らしいよ🎵

あと思春期シンデレラも、更新しているよ

588:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/06(月) 21:13

>>587 ありがとう!斎藤さんと土方さんの回、Gで書くよ!
斎藤さん、夏音に関すると、男らしいよね(´V`)♪
読むよ(*^▽^*)      

589:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/06(月) 21:19

あとがき

ハイッ!
リリカです!
F完結です!
あっと言う間でしたね〜(遠い目)
今回、Bと同じく、幾度か迷走してしまい(苦笑)
ストーリーもあまり考えられなかったような。ぶっちゃけ、Gは私が学祭+新撰組の組み合わせをやってみたかったからです(キッパリ)
夏音と沖田さんの恋も進んだり・・・?
はたまた、斎藤さんや土方さんと接近したり。
ドキドキしてもらえたら、嬉しいです!
コメントしてくださった方々、本当に力になってます!
これからも、ばしばし意見してもらえたら助かります(笑)
では、Gで会いましょう〜(*^^*)                                

590:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/06(月) 21:30

『時を駆けて、初恋*します。』G

登場人物

城里 夏音
本作の主人公。
沖田さん一筋だが・・・?

沖田 総司
新撰組隊士。
新撰組きっての、天才剣士。
最近、やきもちをよく妬いてるが・・・?

土方 歳三
新撰組副長。
美男子。
意地悪だが、夏音一筋。

近藤 勇
新撰組局長。
人がいい。
大食漢。

永倉 新八
新撰組隊士。
豪快で、女と飯が大好き。

藤堂 平助
新撰組隊士。
優しく、夏音と同じく、大食いメンバーに困ってる。

斎藤 一
新撰組隊士。
夏音大好き。
最近、男らしく・・・?

山南 敬助
新撰組隊士。
知将。
上品な優しい人柄。

井上 源三郎
新撰組隊士。
通称、源さん。
穏やかで、癒し系。

ノンネ・ワーグナー
アメリカ人。
夏音のクラスメート。
沖田さんに一目惚れ。
夏音の恋敵。

小橋 蒼馬
夏音の先輩。
チャラい。
自称『夏音の恋人』。
夏音からは、嫌われている。         
                                     

591:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/06(月) 21:36

1,小橋先輩

「夏音、やるじゃん」

へへへ。
私────城里夏音は、陽菜子ちゃんに向かって微笑む。
理由は簡単。
みんなに、新撰組を紹介したの!

「スッゴい!」

「流石、城里博士!」

こんな時は、お母さんが居てくれて嬉しい。
他の時は、たいして役に立たないし。

「好きですっっ!」

あー、告白タイム?
土方さんにコクって、ふられてるクラスメートに呆れながら、私は、教室の内装を整える。
ノンネちゃんが、

「沖田さん、カッコいい。惚れちゃう」

惚れてるくせに!
ノンネちゃんの目は、ハート。
わかんなくもないよ、私だって、目がハートになるかもしれないよ。
沖田さんが、執事の格好!
何それ、萌える!!

「僕のマイハニー♡」

ぞわわっ。
私の後ろから聞こえる声は・・・。
小橋蒼馬先輩だ。            
                   

592:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/07(火) 17:37

茶髪でカッコいいのだけど・・・。

「陽菜子ちゃん、可愛いよっっ♪」

あっちの女子を口説いてみたり、チャラいのだ。

「夏音ちゃーん♪相変わらず、可愛・・・」

ドゴッと音がしたのは、私が先輩のお腹を殴ったから。
ヘンな事を、言わないで。
桜星学園は、“お姉さま”“お兄さま”が徹底してるけど。
私は、小橋先輩に対して、お兄さまなんて言いたくない。

「夏音さん・・・」

沖田さんが引いてる!?
ヤバい。
私は、慌てて作り笑い。

「それより、夏音ちゃーん。学祭、僕と回ろうよ〜」

「死んでもイヤです」

先輩となんか、行きたくないわ。
と言うか、沖田さんたちと行くつもりなのに。

「そーんなぁ・・・」

しょげ返る先輩の後ろから、のしのしと一華お姉さま。
目がスゴいつり上がってる。

「蒼馬は、私と学祭!って、約束したわね!?夏音ちゃんゴメンね。こんな奴をほっぽといて」

いえいえ。
助けてくださり、ありがとうございます。
先輩が帰った頃。

「やめろ!」

土方さんの悲鳴と言うか、絶叫?
見れば、女子たちが土方さんの着物を脱がそうとしている。

「実際に、服を着てもらいます!」

真帆ちゃんが、テキパキ指示。
土方さん、ドンマイです!                                                
                     

593:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/07(火) 19:48

2,グループ

「私の好きなタイプよねぇ〜」

蘭ちゃん・・・。
私は、思わずあんな意地悪野郎に惚れなくて良いんだよと忠告したくなった。

「蘭ちゃんにぴったりよ!」

「そーそー!」

里依紗ちゃんと実夢ちゃんが、ねぇとうなずきあう。
あう・・・。
私、里依紗ちゃんと実夢ちゃん、苦手なんだよね・・・。

「えぇ。そうよね。やっぱり、学祭は里依紗と実夢に決定!他の子は、なしね」

蘭ちゃん、ひどい!
・・・って、私はそんな約束してなかったし。仕方ないね。
陽菜子ちゃんが、

「夏音ちゃん。私と、学祭いこ!莉子ちゃんたちもいるけどいい?」

陽菜子ちゃん、天使!!
莉子ちゃんたち、私は好きだし!

「良いよ。それより、あの新撰組も一緒で・・・」

「いいよ!」

陽菜子ちゃんは即答。
イケメンパワー、スゴいなぁ。
と、蘭ちゃんと里依紗ちゃん、実夢ちゃんグループがこっちをチラチラ見ている。
なに・・・。

「・・・あっちのグループなんて、気にしなくて良いよ!」

陽菜子ちゃん・・・。

「そうよ。こっちの方が、団結力あるんだから!」

莉子ちゃん!?
珠希ちゃんと優衣香ちゃんも、うなずいてる。嬉しいな・・・。

「みんな、頑張るよ!」

真帆ちゃんの掛け声に、みんな一斉に、

「オーー!」

と、答えた。                                                     
            

594:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/07(火) 21:09

3,メイド服

その後、みんながそれぞれの役目を頑張ったおかげで内装は整った。
後は、服なんだよね。
イケメンカフェとは名ばかり。
新撰組カフェなのだ〜!!
女子も、メイド服を着るらしいけど。

「ダンス部の練習、行ってくるね!」

陽菜子ちゃんたちに言うと、四人はにっこり。

「楽しみにしてるからね〜」

「絶対見に行く〜!」

嬉しいな。
蘭ちゃんと居たのとは違う、ほっこり感。
私たちダンス部がおどるステージは、多目的ホールの舞台。
集合場所の使われなくなった、教室へ。

「夏音姉!ほら!できたよ」

桜ちゃん!
四、五年生の後輩がCD流して、ダンスをおどってる。
うんうん!

「夏音姉。蘭ちゃんは?」

んんん。
何にも、言えない。
私は、慌てて話題を打ち消す。

「それより、サビと場所カンペキ!私らの本気、見せてやるよ!」

「うんっ!」

可愛いな。
後輩たちが。
曲は、今話題のアイドルグループ。
恋愛について歌ってる。
沖田さんたち、見てくれるのかな?

「最後の練習、頑張るよ!」

ダンス部長の、花野志緒理ちゃんが明るく言う。
私たちはにっこり微笑む。

「YES!」

練習が終わっても、ついに蘭ちゃんは来なかった。                                                                 

595:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/08(水) 18:14

練習が終わり、再びクラスへ。
クラスへ戻ると、真っ白に燃え尽きた新撰組がいた。
燕尾服なのが、良いよね。

「夏音ちゃんも着替えて。女子全員参加だから」

陽菜子ちゃんが、私の分のメイド服を持ってくれていた。

「ありがとう。着替えてくるね!」

陽菜子ちゃんに礼を言い、更衣室へ。
裾が短い気がするけど・・・気のせいか。

「ハーイ。戻ったよ」

前日とは言え、雰囲気があって良い。
男子たちは裏方で、料理を作る役。
イケメンがいなかったのも理由のひとつ。
斎藤さんが、目の色を変えて、飛びついてきた。

「夏音!可愛いな!」

へへへ。
照れるよ〜。

「学祭まで後少し!やるわよ〜」

真帆ちゃん含め、女子たちが声を掛け合う。
私も、接客の練習しないとな。                                               

596: アーヤ◆TQ:2017/11/08(水) 19:23

絶対的にこの文化祭で、恋が進展しそうだね🎵

それよりあの先輩は……私も無理だね

597:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/08(水) 19:42

>>596 ありがとう!恋は絶対進展するよ( ̄ー ̄)ニヤリ☆
小橋先輩、かなりチャラいからねぇ(苦笑)    
   

598:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/08(水) 19:54

4,接客練習

「えーと、最初は・・・」

接客のマニュアルを読む。
『お帰りなさいませ、ご主人様』。
うぬぬ。
たとえ、どんなに個性的な人が来ても、コレを言わなきゃなんだよね。
いろいろ、複雑。
優衣香ちゃんが、

「優衣香、ムリ。オタクっぽい人とか、そんな個性的な人だったら」

賛成。
と言うか、同じ。
でも真帆ちゃんは、

「お客さまは神さまなのよ。オタクだ何だ言ってられないわ!!」

お客さまは神さま・・・。
よし、思いこもう。

「新撰組が、だらけてない?」

陽菜子ちゃんが、苦笑い。
確かにだよねぇ。
私は、のしのしと新撰組のところへ。
沖田さんなんか、目が虚ろ。
ダンス練習の間、恐怖体験をしたのかな・・・?
土方さんに至っては、魂が抜けてる。
ふぅ。
仕方ないな。
ここは、活を入れてやろうじゃない。

「皆さん、恥ずかしくないんですか?」

私が聞けば、土方さんがぼんやりと、

「いや・・・」

と、答える。
んもう!
鬼の副長が聞いてあきれるわ!

「新撰組じゃなくて、だらけ組ですね!」

途端、近藤さんの目が光り。

「だらけ組・・・!!歳、やるぞぉお!」

熱い熱い。
熱血タイプだったんだ。
しかし、土方さんはやる気なさそう。

「・・・俺は、やらねえ」

あーあ。
一番、女性客を呼びそうな人なのに。

「だらけ組で良いのか!?会津藩に知られたら・・・!!」

やっと、土方さんの目に輝きが戻る。
そして、沖田さんの肩をつつく。

「総司!!やるぞ!」

「あ・・・。はい」

沖田さんが、慌てて答える。
何はともあれ、新撰組がやる気になってくれて助かる!                                
          
    
                           

599: アーヤ◆TQ:2017/11/08(水) 20:15

やっぱり夏音は小学生とは思えないしっかりまとめ役だね、夏音の言葉は動くもの、動かないものがあるんだね……

600:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/08(水) 21:10

>>599 ありがとう!夏音の言葉で動くのは、単純な(?)近藤さんかなぁ〜(笑)
       

601:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/08(水) 21:21

祝!600
これからも頑張ります!
コメントくださった方々、これからもよろしくお願いします!   
───────────────────

「・・・注文は?」

土方さん、怖い怖い。
目つきがねぇ・・・。

「ヤクザに見えますよ?」

沖田さんが、クスッと笑いながらからかう。
確かに。

「あぁん?総司もやれっ!」

八つ当たりも良いとこだよ。
沖田さんは、わざと優雅な礼をした。
マニュアルどおりだね!

「良い女来るかな〜」

永倉さんが、ぼやく。
原田さんが、

「来るかもしれないけどさ、副長に惚れるに俺は賭けるぜ!」

と、突っ込む。
スゴいなぁ、土方さんの事、良く分かってらっしゃる。

「接客態度、土方さんひどすぎ!」

真帆ちゃんの檄が飛ぶ。
土方さんが、真帆ちゃんに噛みつく。

「あぁん?小娘!」

「小娘って!」

私は、二人の間に割って入って、ニヤニヤ笑う。

「仲、良いんですねぇ・・・。よっ!カップル!」

「仲良くない!」

声まで揃ってる。
ありゃあ?
絶対恋仲になりそうに見えるのになぁ?                     
          
           

602:ルナ◆t/k:2017/11/08(水) 21:52

リリカ!600おめ!
もうすぐで1000だね!
新作期待してます!

603: アーヤ◆TQ:2017/11/08(水) 21:55

土方さんが……とうとうヤクザになってしまって少し受けるけどショック😣
まあまだヤクザは良いけど、不良にはならないで欲しいって願ってしまっている。

あと土方さんに斉藤さんの回待ってます。

604:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/09(木) 16:27

>>602
ルナ、ありがとう!
新作も考えないとな・・・(←考えてない人)

>>603
ありがとう!
ヤクザと言うか・・・気難しい?だけだと思う(笑)
土方さん&斎藤さん回、そろそろ書くよ〜(*^^*)             

605:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/09(木) 16:39

5,恋のジンクス

莉子ちゃんが、ポオッと頬を染めながら、

「高等部の花火打ち上げのとき、キスしたカップルは結ばれるって言うウワサあるよね・・・」

と、言う。
もしや・・・?
珠希ちゃんが、莉子ちゃんをつつく。

「誰か、好きなの?」

莉子ちゃんは真っ赤になって。

「・・・山南さん・・・」

えええっ!?
すんごい驚き!
山南さんが好きだなんて!

「私、知的な人がタイプで・・・一目惚れしたの・・・」

莉子ちゃんは、恋する乙女の顔。
よっしゃ。
私が、二人の仲を取り持ってあげようかな。

「私が、仲介しよっか?」

しかし、莉子ちゃんは首を振る。

「私・・・自分で誘ってみる」

スゴすぎるよ!
ましてや、キスなんて。
もしそうなったら・・・。
キャーじゃなくて、ギャー!だなぁ。

「夏音ちゃんこそ、沖田さんと頑張れば?」

陽菜子ちゃん!?
なぜに、そんな事を!?

「乙女の顔で、分かるもん。だだ漏れ」

だだ漏れ!?
私は、分かりやすいタイプなの!?
優衣香ちゃんが、

「キスまで頑張れ〜♪」

気楽に言うけど。
その前に。
二人きりになれるのかな・・・?
斎藤さんやら、土方さんがいつもそばにいるもの。

「告白したい・・・って言えばなれると思うよ」

告白!?
ムリだよぅ・・・。                                                     

606:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/09(木) 18:02

6,どぎまぎ

「何が、無理なんですか?」

わゎわぁっ!
沖田さん!
心臓のドキドキが、バクバクに変わる。
聞かれちゃ困るよ!

「なっ、なんでも・・・」

答えかけたとき。
陽菜子ちゃんがにっこり、

「告白したいらしいでーす♪夏音ちゃんは」

ぎゃああ!
何ちゅー事を!!
沖田さんの瞳が翳った気がしたけど、沖田さんが聞いた。

「誰にですか・・・?」

うわあぁん!
言えるわけないじゃないですかっ!

「沖田さ・・・」

陽菜子ちゃんが、答えを言う。
私は、必死の思いで、陽菜子ちゃんの口を手で塞いだ。
でも、沖田さんの顔がちょっと赤くなっていた。
ヤバいよぉぉ・・・。

「ほら、私のおかげ〜♪」

おかげじゃない!
どぎまぎしたじゃん。

「沖田さん、気にしないでください!」

それだけ言って、私は、陽菜子ちゃんと一緒に、メイド服を着替えることにして、更衣室へ向かった。                              

607:瑞◆t/k ルナです!:2017/11/09(木) 18:21

新作も恋愛がいいな!とっても面白い!
あっ!もちろんリリカに任せる!

608:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/09(木) 19:39

>>607
じゃあ、新作も恋愛に決定!
面白くなるかなぁ・・・。
これが終わったら、になるかな。
(掛け持ちで失敗したこと多数なため)      

609:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/09(木) 19:47

7,当日

その日は、最終チェックして終わり。
滞りなく、一日が終わった。

学祭当日

朝の5:00です。
わぁぁん。
目が、ギンギンしてきちゃった。
仕方ない。
朝食準備。

「おはよーございます・・・って!?」

和室を覗くと、新撰組はみんな起きていた。

「まだ朝早いですよ!?」

聞くと、沖田さんがニコニコ笑って、

「緊張してる土方さんに、たたき起こされたんですよ」

そっかぁ・・・。
土方さん、それはプレッシャーですねっ。
ちなみに、どこにいるの?
沖田さんが指した先には、布団の山。
ハハーン。
引きこもってるのね。

「土方さん〜。おはよーございます〜」

って言いながら、布団の山へと向かう。
布団を引きはがそう。                           

610:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/09(木) 21:12

8,逆の床ドン

布団に手をかけようとした。
と・・・。

ズルッ

誰かの着物の袖に足をとられる。
ちょうど、土方さんが布団をあけた瞬間で。

「ギャーッ!土方さん・・・っ!」

土方さんになだれ込む感じで、倒れる。
必死に床に手をつくと。

「夏音・・・!」

斎藤さんの悲鳴が、聞こえる。
ん?
私は、何かをした?
って!
ちょうど手を置いたところが、土方さんの顔の横。
押し倒した感じになっていて。

「す、すいません・・・っ!」

謝るけど、土方さんの頬が赤く染まってる。
私は、退こうと起きようとしたとき・・・。

「小童・・・」

え?
土方さんが、グイッと私の腕をつかんだ。
そしてその勢いで、押し倒された。
形勢逆転。

「え?・・・土方さん・・・?」

ドキドキどころじゃない。
心臓が、ヤバい・・・!!                                                 

611: アーヤ◆TQ:2017/11/09(木) 21:29

凄い良い逆床ドンは、壁ドンは斉藤さんが良いかな😃
夏音ドキドキして欲しいよ🎵

新作は幼馴染み恋愛が良いかな😃

612:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/10(金) 18:05

>>611
ありがとう!
壁ドンもありかも(笑)←書く気まんまん
新作は、そうしよっかな〜(*^▽^*) 
  
 
 

613:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/10(金) 18:15

9,キス未満

しかも、顔が近づいてくる・・・!
私の心臓、バクバク音をたてる。
ひゃあぁ・・・。
キス、されちゃう系?!
私は、逃げたくても逃げれなかった。

「土方さん・・・。みんな、見てますけど!」

せめてもの反論。
しかし、土方さんは耳を貸さない。
ひゃあぁ・・・ヤバい・・・。

「歳!それは、まだはやい!」

近藤さん!
ホッと溜め息。
近藤さんが土方さんにヒシッと抱きついて、止める。
良かったぁ・・・。
キス未満と言うか、未遂で。

「接吻するなら、ちゃんと付き合ってからだ!あと、俺に報告してから!」

いやいや・・・。
怒るとこ、ソコなの?
脱力。
へたり込む私を、藤堂さんが助け起こす。
ふぅ。

「土方さん、斬りますね」

沖田さんが、にっこり言い放つ。
斎藤さんも、刀の柄に手をかけている。

「ここで斬らないでくださいよ!」

血が付いちゃう。
と言うより、歴史変わっちゃいますから。                                         

614:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/10(金) 19:45

10,学祭へ〜

って!
こんなことしてる場合じゃない!
学祭じゃん。

「みなさん、準備してください!朝ご飯、用意できないけどすみませんね!」

たたきつけるように言って、私も着替える。
朝ご飯、用意できるかな。
準備が終わったのは、6:30。
パンを焼くぐらいかな。
トーストを作って、食べてもらう。

「やりたくねぇな・・・」

土方さんが、ぼそりと言う。
今更!?

「やってください!って言うか、やって!」

トーストにかぶりつきながら、怒鳴る。                

615:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/10(金) 21:20

準備完了。
9:00。
学祭へ〜let's go!
私たちは、一緒に学祭へ向かった。

「クレープいかがですか〜」

「ワッフルは、6ー2ですよ〜」

もう、客引きが始まってる。
人もまだまばらだけど、このあと、たくさん来るはずだ。
私たちは、クラスへ。

「夏音ちゃん、おはよう」

陽菜子ちゃんと、莉子ちゃん、優衣香ちゃん、珠希ちゃん。
私も、新撰組も服に着替えた。

「男子たち、めっちゃ眠そう」

優衣香ちゃんの一言。
確かに。

「マジ寝みぃ」

ぼやいてるけど、頑張ってね。
あっ。
お客さんが来た。                          

616: アーヤ◆TQ:2017/11/11(土) 07:56

キス未満で良かったね、何故良かったって言うと沖田さんからの殺気が来そうだからね。
でも近藤さん違う意味で夏音を助けたけど、斉藤さんの時はどうなるのだろうか気になるよ!?

617:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/11(土) 09:32

>>616
ありがとう!
土方さんのときは、止められたけど、果たして斎藤さんのときは・・・?!     

618:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/11(土) 09:41

11,モテる土方さん

入ってきたのは、二人の女性客。
その目が、土方さんを捉えて、ハートになった。

「キャ♡カッコ良くない!?」

「ヤバいよね・・・♡♡」

おおー。
土方さんは、モテるねぇ・・・。
接客してるのを見ていたら、一応土方さんはニコニコしてるけど、頬がピクピクしている。

「流石、イケメンはモテるねぇ〜」

珠希ちゃんが、感心したように言う。

「女性客の五割は土方さんが占めるんじゃない?」

そうかもね!
しかし、莉子ちゃんが、

「沖田さんと山南さん、藤堂さんや斎藤さん、モテるんじゃない?」

ええっ!?
ヤバいな・・・。
恋が進展するじゃなくて、ライバルが増えてしまう!!

「私、コクれるかな・・・」

莉子ちゃんが、心配そうに山南さんを見てる。私は、コクれるどころじゃない。
心配でしょ、普通に!!
取られたくないし!!                                     

619:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/12(日) 08:10

12,モテちゃう新撰組

しっかしぃぃ・・・!!
心配しても、事実は変わらないのね・・・。
新撰組、モテまくりでしょ!?
沖田さんと山南さん、藤堂さんに斎藤さんがモテてる。
主に、女性客ね。

「男にモテるって・・・」

陽菜子ちゃんが、感心したような引いたような声を出す。
ほんと。
近藤さん、原田さん、永倉さんはなんとね・・・。
男にモテてる!!

「ご指名が、男とはね・・・」

ビックリだよ。
男モテは、か・な・り、レアなのね。
まあ、極端に新撰組はモテちゃう!!
莉子ちゃんが、

「ヤバいよね・・・。山南さん指名する人たち・・・」

土方さんは、もう安定のモテまくり。
沖田さんも、指名する人が多いし・・・。                                  

620:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/12(日) 11:14

「格好良いわよね♡」

「優しそうな感じだし♡」

んんんっ!
奪われるなぁ・・・。
しかも、沖田さんは微笑んでるだけだし・・・。

「私ら、ヤバいね・・・」

「居場所がなくなるねっ・・・」

莉子ちゃんと、ひそひそ話してると。
お客さんだっ・・・。
私たちは、にっこり微笑んで営業スマーイル。

「お帰りなさいませ、ご主人様」

入ってきたのは、小橋先輩。
うわぁぁ・・・。
しかも、小橋先輩は私に向かって、手をクイクイ。

「注文は〜・・・」

よしよし。
まともな先輩だ。
でも、先輩は、天使の笑顔で、

「夏音ちゃんと二人で食べようぜ♡」

嫌だぁあぁ!!
しかし、次の瞬間、先輩の顔が凍った。
視線の先には・・・もみくちゃにされて、ボロボロの土方さん。
目が、笑ってないから怖い。

「俺で良ければ、相手をいたす」

ドスが利いてる!!
流石の小橋先輩も、引きつった顔で、

「いや。やっぱり、一人でいいよ・・・」

ふぅ。
なんか、土方さんのおかげで助かったなぁ!                                              

621:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/12(日) 13:18

13,告白

「ありがとうございます!!助かりました!」

私は、土方さんに礼を言った。
小橋先輩をすぐ追い払ってくれて。
土方さんは、首の後ろを掻いた。
耳が真っ赤で、可愛い。

「可愛い!!」

と言えば、土方さんの顔が更に真っ赤に。
照れなくても良いのに。        

622:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/12(日) 14:23

陽菜子ちゃんが、コソリと、

「何かさ、夏音ちゃんの前だと、すごく可愛くなるね」

ええっ!?
んなワケ・・・。
ところが、莉子ちゃんと珠希ちゃんも、果ては優衣香ちゃんまでもが、

「そんなワケがあるんだよねぇ。夏音ちゃん、魔性の女だね〜」

と、ニヤニヤ、冷やかす。
失礼な。
誰が、魔性の女よ!
珠希ちゃんが、

「こりゃあダブルで告白くると思うけどな〜」

えっ・・・と?
ダブルって・・・?

「まぁた、照れちゃって。土方さんと、沖田さんからよ!」

ええっ!?
って言うか、一応、沖田さんには私がコクる(予定)んだからね。
莉子ちゃんがうっとりと、

「コクられたら・・・♡」

うぬぬ。
コクられる前提だと、ダメだと思うけど・・・。

「優衣香、夏音がコクられたら、相談乗るからね」

優衣香ちゃん・・・。
嬉しいけどさ。

「コクられるワケ、ないから・・・」

「おいっ」

土方さんが、私に近づいてくる。
思いつめた顔をしてるけど・・・。

「ちょっと来い!」

ほへっ?!
土方さんが、私の腕をつかむ。
えっ・・・と?
陽菜子ちゃんたちが、ニヤニヤ。

「頑張れ〜」

うっそ!?                                               
    

623:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/12(日) 15:50

14,胸キュン

「どっ、どぉこに行く、んですか」

緊張。
だってさ、陽菜子ちゃんたちが言ったとおりになったら、って思うと・・・。
土方さんが、こっちを見た。
うん、すごく服が乱れてる。
女性客の人たちに、襲いかかられたからだもんね。

「服が乱れてる。直してくれ」

そんなこと。
良かったぁ・・・。
告白だったら、マジでどーすりゃ良いかわからないし。

「ってか、ムダな筋肉ついてないですね」

触りながら、言うと。
綺麗に切れ上がった目が、私を捉える。
なぜだろう。
ドキッとした。

「当たり前だ。咲と剣術をすれば、誰だってこうなる」

出た!
咲さん。
この際、聞いちゃえ。

「へぇー。咲さんって、そんなに魅力的何ですか?」

「いや。女としては、さして魅力的とか知らない。男色が好みな奴らには、魅力的だろうがな」

へ、へぇー。
ようし。
意地悪な質問をしてやろう!
お返しだ!

「かく言う土方さんに、好きな人いるんですか?」

いたら、その人はどんな人なのだろう。
土方さんは、軽く目を瞬かせた。

「・・・いる」

いるんだ!?
そっちにビックリ!

「その人と、どうしてたいですか?」

恋仲とかそういう感じなのかな。
しかし、土方さんは、

「ずうっとそばにいてもらいたい。・・・それだけで良い」

胸が、キュンと熱くなった。
私の事じゃないのに。
その人は、土方さんに想われていて、幸せだろうな。

「夏音!副長!」

斎藤さん。
斎藤さんが、なぜだか土方さんを睨みつけてる。
仕事に戻らないと。                                                                         

624:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/12(日) 19:38

15,宣戦布告 ※土方side

斎藤が、睨みつけてくる。
あからさまな嫉妬を感じるが。

「副長〜・・・。なんで夏音を攫ったんだ!」

こいつと恋敵になると、厄介だな・・・。
攫うなんて、大袈裟な。
斎藤が、睨みつつ、

「・・・ま、良いや。俺が、夏音を奪う」

さらりと変な事を言った。
奪う?
俺は、斎藤に向けて言った。

「俺が奪うから。斎藤は、無理だな」

斎藤の顔が、怒りで赤く染まる。
先に言ったのは、そっちだろうに。

「・・・流石女たらしの副長だな」

女たらし・・・。
たらしては、ないが。

「何してるんですか!!仕事してください!」

やけに、総司の言葉が空しく聞こえて。
アイツが好いてるのは、やはり総司だからか。だが・・・。
絶対に、アイツを奪うのは俺だ。
それに確信を抱き、仕事へ戻った。                                                      

625:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/13(月) 17:44

16,ダンスの本番

「夏音姉!ダンスの本番だよ!」

可愛い後輩たちが、呼びにきた。
そうかぁ、もう本番だぁ・・・。

「上手くできるかな・・・」

不安そうな、樹里ちゃん。
見渡せば自信たっぷりの、梨理華ちゃんも、美佳ちゃんも不安そうだった。

「頑張ろうよ。上手くできなくても、頑張るだけで良いと思うよ」

僅かに、梨理華ちゃんたちの顔が、明るくなった。
ダンス部の発表は、各クラスのテレビでも見られるから、ド緊張する!

「夏音姉が言うなら!」

ほんと、可愛いなぁ〜・・・。
樹里ちゃんが、

「蘭ちゃんは?出るの?」

ううむ。
実夢ちゃんや、里依紗ちゃんといるからね・・・。

「蘭ちゃんが来なくても、ウチらで頑張ろ」

答えると、樹里ちゃんの顔が曇った。
な、なに。

「私・・・蘭ちゃんも一緒に、おどりたい」

ええっ!?
もう、出演時間まであと少しだし・・・。
仕方ない!
私は、腹をくくった。

「蘭ちゃんに、言ってくるから!!先、待ってて」

梨理華ちゃんに言伝を頼み、私は、恐らく蘭ちゃんがいる場所へと急いだ。                                               
      

626:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/13(月) 21:19

17,迷惑じゃない!

蘭ちゃんと里依紗ちゃん、実夢ちゃんはクレープのところにいた。
そこだけ切り取ったように、異様な雰囲気があったから。

「蘭ちゃん・・・、ダンス、出ないの?」

途切れ途切れに聞くと、蘭ちゃんが振り向いた。
実夢ちゃんたちも。

「・・・は?出るわけないじゃん」

・・・何でなの?
今まで、一緒に頑張ってきたのに。
蘭ちゃんは、

「私は、迷惑なんじゃない。だったら、出ない方がいいに決まってる」

迷惑・・・。
思わず、叫んでいた。

「蘭ちゃんは、迷惑じゃない!」

里依紗ちゃんが、

「蘭ちゃんを除け者にしたじゃない。ダンス、一人でやれば」

ひどい。
そんな事・・・。
実夢ちゃんも、

「そうよ!蘭ちゃんの気持ち、知らないくせに」

私の血管、プッツーン!
ぶちキレてしまった。

「知るわけない!嫌だったんなら、言ってよ。蘭ちゃんの口から!!・・・ダンス、来てほしいって、樹里ちゃんが」

僅かに、蘭ちゃんの目が揺れた。
私は、それを見ないふりして、また走り出した。                   
                              

627:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/14(火) 16:27

18,斎藤さん、萌える

ふううっ。
ついたぁ!!
梨理華ちゃんが、駆け寄る。

「行こう、私たちの出番だようっ」

えっ、もう!?
そういや、風花のグループが終わってる。
よおっし。

「あっ、蘭ちゃん!」

樹里ちゃんが、言った。
振り向くと、居心地悪そうに、蘭ちゃんが佇んでいた。

「頑張ろうよ!」

声をかけたら、蘭ちゃんがうなずき返してくれた。
しかしなぁ・・・。
振り付けで、投げキスするとこあるんだけど。
憂鬱。

「あっ。沖田さんたち、いるよぉ!」

蘭ちゃん・・・。
一番、見られたくないのにっ!

『続いては、今、話題の・・・』

案内が、始まって。
私たちは、にっこり微笑みあう。

『では、どうぞっ!』

よおっし!
やってみせる!           
                  

628:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/14(火) 18:14

ううう・・・。
舞台に立つと、みんなの視線が集まるような気がして。
頑張れ、私。
勇気を奮い立たせ、音楽が鳴るのを待つ。

『♪loveormoon〜・・・♪』

曲が、鳴る。
とびっきりの笑顔で、真ん中へ。

『♪kissme〜♪』

ようし、恥ずかしながら、投げキスだぁ!
手のひらを、口元に近づけて、ゆっくり離して微笑む。

「夏音〜・・・♡」

バタリと、倒れる音。
誰・・・?
卒倒したのは、斎藤さん!?
なんか、身悶えしてるし・・・。

『♪知らんフリなんて、させない〜・・・♪』

サビがくるよ。

『♪kissmeormoon〜♪』

移動もして、踊り続ける。
大騒ぎしてる、新撰組を見ながら。
そして。

『♪loveplease♪』

終わったあ!
私たちは、にっこり笑って、舞台へ下がる。
みんなが来て、

「ありがとうございましたっっ!」

と、礼。
どっはぁぁ・・・。
終わったよ!
学祭のイベントが!!                             
    

629:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/14(火) 19:49

19,ドキドキ!?

その後、舞台を降りて解散。
真っ直ぐに、新撰組のもとへと急ぐ。

「困ったなあ・・・」

山南さんが、本当に困った顔で私を仰ぐ。
ん・・・??
見れば、まだ斎藤さんが悶えてる。

「夏音・・・可愛すぎだろっ・・・♡」

いやぁ・・・あのぅ・・・。
聞いてるこっちが、照れますけど・・・。

「夏音ちゃん欲しい症だな」

源さん!?
源さんの隣には、宮小瀬奈緒ちゃん。
いつも寝てばっかりの子なんだけど・・・。
めっちゃ、オシャレしてる。
もしや・・・?

「夏音〜っ!」

斎藤さん!?
抱きつかないで・・・。
ちょっと、いや、だいぶドキドキするんですけど!

「さっきのやつ、可愛かった!」

本当!?                         
      

630:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/15(水) 17:47

20,恋の打ち上げ花火

その後、土方さんが女装コンテストに出たり(案の定、ダントツで優勝)、斎藤さんがラブレターをもらったり。
私は、ラブレターをもらった斎藤さんに、ニヤニヤ。

「良かったですね。付き合ったら、どうですか?」

斎藤さんが、きっぱりと、

「付き合う気は、ないな。夏音一筋だし」

さらっと、おかしい事を言う。
まあまあ、みんなモテるんだね〜。
にしても。

「土方さんの女装、すごかったですねぇ」

沖田さんが、ニコニコ笑う。
確かに!
白粉塗って、口紅を塗って。
京風美人の出来上がり!
だったもん。

「総司・・・それは、言うな」

情けない顔の、土方さん。
男子票も女子票も獲得してて、スゴいなぁ。

「夏音ちゃん・・・!」

あっ、莉子ちゃん。
どうしたのかな。

「そろそろ、花火上がるって!」

そう言や、空も薄暗くなってる。
山の稜線に沿って、夕日が疎らに。
綺麗だなぁ・・・。

「あのジンクス、出来るって・・・」

ああっ!
あの、花火が上がったときに、キスしたら・・・って、ヤツ!?

「山南さんと、したいしさぁ・・・」

恥じらう莉子ちゃん。
私も、真っ赤になる。

「か、覚悟できてる・・・?莉子ちゃん・・・」

莉子ちゃんは、ううんと首を振る。
私も、だよな。                                                          
    

631:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/15(水) 21:09

私だって、覚悟できないしっっ!
キス・・・なんてさぁ!

「どうしよ!?」

「で、でもっ。ほら、近くを見て・・・」

莉子ちゃんの言うとおり、近くを見てみると。
うわぁ・・・。
なんか、イイ雰囲気のカップルが多いし!

「ねっ。カップル、もうキスしそうよね」

だよねぇ。
顔と顔が、スゴい近いし。

「あーあ。二人だけになって、告白したい・・・」

なーんて。
とか、思ってたら。

「夏音さん」

沖田さん!?
手を握られて、引き寄せられた。
まさかのっっ・・・!?      
                

632:リリカ@恋歌◆JA:2017/11/16(木) 17:44

グッと顔が、近づいて・・・。
きゃっ、ファーストキッス・・・♡
ちょっと、期待しながら目を閉じる。
・・・しかしね、世の中には、空気を読むと言うことをもって生まれて来た人もいる。

「駄目だろ、こんな所で」

永倉さーん!
KY発言するなぁ・・・!!
ほぅら。
イイ雰囲気が、あっと言う間に砕けて。  

「すいませんね」

あぁあ!
沖田さんが何で謝るの!?
私は、ジトリと永倉さんを睨む。
せっかく、イイ雰囲気だったのに・・・。

「あのぅ・・・山南さん・・・。私・・・」

おお、莉子ちゃん。
ガンバ!
初々しい莉子ちゃんを見ていたら。                     
  
  

633:◆5YQ:2017/11/17(金) 11:18

3人にドキドキしながらいる夏音がカワユイ

634:◆5YQ:2017/11/17(金) 11:19

夏音は誰とキスするのかな


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