フェアリーテイル ナツルーグレルー恋愛小説8

葉っぱ天国 > 二次創作 > スレ一覧 1- 101- 201- 301- 401- 501- 601- 701- 801-キーワード▼下へ
1:みかん姫:2016/01/31(日) 15:40 ID:BUI




ルール

・楽しく小説を書く!

・荒らしは厳禁!


 LET'S START!

235:林檎:2016/03/06(日) 18:10 ID:ZSw

よろしく!

236:林檎:2016/03/06(日) 18:22 ID:ZSw

それから、ルーシィは華のように東洋を潰していった。紅(くれない)の華を纏ってなァ…

「あ''ーん!あ''ーん!」
「…泣き声…?」
ルーシィは泣き声のする方に行ってみた。なんと、赤子が泣いていたんだとよォ。東洋の生き残りだ…
「こいつも殺すか…「待って!」ルーシィ?」
「こんな小さな命…、消さなくてもいいじゃない!あたしがこの子を育てるわ!」

ルーシィは赤子を育てることにした。しかし、赤子の命はすぐに消えた
「う''ッ!う''ッう''!」
「ルーシィ…。お前は悪くない…。あの子供はもう助からなかったんだ…」
「違うわ!悪いのはあたしよ!子供一人、助けられないなんて!」
ルーシィはそのとき、命の大切さを知ったんだ…。

「辛い経験をしているからこそ今がある。あいつはそういう奴だ…」
「…ヤカっていい奴なんだな!」
「!?」
「ナツ!?」
ナツの言葉にスロングとエルザは目を開いた。そして、エルザは目を細めた。

「そうだな…。私達には到底まねできない。己を犠牲にし、家族を守る。それはとても難しいことだ」
「オレはどんなルーシィでも受け止められる!だって、ルーシィはヤカだから!お前の話を聞く限り、ヤカはいい奴だ!ルーシィもあいつもいい奴だ!」

「…夜華とは、愛深き一族…。愛の大切さを知っている一族だ…。あいつらに必要なのは愛だ…。お前らに愛を伝えられるかァ?」
「オレはどんなルーシィでも愛をやる!ルーシィは家族なんだ!」
「私だって、ルーシィに愛を捧げる!」
スロングは二人の声を聞くと、優しく微笑んだ。そして、ルーシィとグレイが三階にやって来た。

237:林檎:2016/03/06(日) 18:27 ID:ZSw

「華姫…」
「華姫はやめて。今はルーシィ・ハートフィリアよ。」
「それは悪かったなァ、ルーシィ」
「スロング…!!」
ルーシィは涙を流しながらスロングに抱き付いた。

「もう…!会えないと思ってた…!」
「ああ、オレもだ…」
スロングは笑っていた。不気味な笑顔ではなくて、大切なものを見る、優しい顔で。
「あたし、イカムを止める!」
「行って来い、イカムは上だ!」
「うん!」

「ナツ!グレイ!エルザ!行ってきます!」
「ルーシィ、集合場所は分かっているな?」
「うん!次会うときはフィオーレの陽の下で!」
「よし、行って来い!!」

238:みかん姫:2016/03/06(日) 19:47 ID:BUI

緋色さん、よろしくね!呼びタメオケですか?

239:みさ◆gQ:2016/03/06(日) 20:25 ID:IRo


緋色さん始めまして!
みさですよろしく!
ため呼び捨てokですか?私はokです!

240:林檎:2016/03/06(日) 20:36 ID:rbw

「華姫…」
「華姫はやめて。今はルーシィ・ハートフィリアよ。」
「それは悪かったなァ、ルーシィ」
「スロング…!!」
ルーシィは涙を流しながらスロングに抱き付いた。

「もう…!会えないと思ってた…!」
「ああ、オレもだ…」
スロングは笑っていた。不気味な笑顔ではなくて、大切なものを見る、優しい顔で。
「あたし、イカムを止める!」
「行って来い、イカムは上だ!自分のけじめをつけて、兄貴と九刺羅と帰って来い!」
「うん!」

「ナツ!グレイ!エルザ!行ってきます!」
「ルーシィ、集合場所は分かっているな?」
「うん!次会うときはフィオーレの陽の下で!」
「よし、行って来い!!」

「…あたし、死ぬかもしれない。だけど、帰って来るから!九刺羅とイカムとあたしで!待っててね!スロングも、エルザもナツもグレイも大好き!」
ルーシィはそれだけ言うと、上に行った。

241:緋色:2016/03/06(日) 20:37 ID:ve2

タメオケだよ!

242:緋色:2016/03/06(日) 20:37 ID:ve2

私も小説書こっかな?

243:緋色:2016/03/06(日) 20:39 ID:ve2

呼び捨てもオケ!
よかったらスカーレットって呼んでね!

244:緋色:2016/03/06(日) 20:53 ID:ve2

みんなやってる?

245:みさ◆gQ:2016/03/06(日) 22:40 ID:IRo


図々しいかもしれないけど、スカーレットって呼ぶね!小説楽しみしてるよ!


てか、聞いて聞いて!
小説を5ページくらい書いたのが消えたの!悲劇だと思わない?!
金は要らないから、同情してほしいかも…。

246:みさ◆gQ:2016/03/06(日) 22:55 ID:IRo


今言うことは独り言として、扱ってくださいね?「独り言なら投稿すんなよ」って切れないでね?


GUMI来て―――――!!


ごめんなさい。以上です。

247:みかん姫:2016/03/07(月) 05:28 ID:BUI


「うぇっぷ…」

「も〜ナツ、しっかりしてよ〜」

ガタガタと揺れる馬車。
目の前ではハッピーが項垂れるナツを揺すっている。

「ねぇハッピーそれ、逆効果なんじゃ…」

多分、乗り物酔いの上に揺らされたら余計に気持ち悪くなると思う。
エルザはこの四輪魔道馬車の運転をしてるし、グレイは外を眺めてる。

「…ナツ、あと少しだから…」

なんて言えばいいんだろう。
お父さんのことを心配する機会なんて無かったし…

悶々と考えていると、外からエルザの声が聞こえてきた。

「お前ら、もう着いたぞ!」

もう着いたんだ。
あたしは自分の荷物を取るとナツを運ぶ作業に移る。

「…?」

ナツが軽いな、と思って横を見るとグレイがナツの片腕を持ってくれていた。
こういう時は…

「…あり、がと。」

「いや、こいつ重いし当たり前だろ。」

ほら、優しい。
ありがと、なんて一言じゃ表せないくらい感謝してる。
全部伝わればいいのに、そう思うけど無理だって分かってるから…
せめてその少しでも言葉にしようと思う。

「依頼書にあった集合場所はここか…」

「う、うぅ…」

「ナツ〜、大丈夫?」

未だに呻き声をあげるナツを無視し、エルザ達とそびえ立つ洋館へと足を進めていく。
中に入ってみると、もう着いているギルドがあった。

「キャッ」
「何だっ!?」

突然何かに引っ張られたかと思えばふかふかな椅子にソファに座らされた。
なんか気持ちよくて寝ちゃいそう…

「やぁ、綺麗なお姉さん達…」
「僕達と一緒に遊ばない?」
「…別に、遊んでやらなくもねぇけど…」

…誰、人間…?
人間のものと思われる声にシュバっと立ち上がる。
そこで、暗かった館内が明るくなる。

あたしとエルザの周りには3人の人の姿があった。

「どうしたのかな?…あぁ、自己紹介だね。俺はヒビキ。」

「僕はイヴ!」

「俺はレン」

なに、この人達。
別に自己紹介されても仲良くする気無いし。

「…外行ってくる。」

あたしの言葉にぽかんとする3人の横を通ってドアに向かう。
どうせこの仕事で一緒になるだけ。そこまで仲良くしなくてもいいでしょ?

「…おいでプルー、ポラリス。」

あたしの一声ですぐ出てきた2匹を連れて、外に広がる森へ足を踏み出した。


ーーーーー気づくわけ無いじゃん、馬鹿。

248:みかん姫:2016/03/07(月) 05:29 ID:BUI

何故にGUMI。

249:みさ◆gQ:2016/03/07(月) 08:45 ID:IRo


むんむん»人間には…色々あるのだよ

250:ミカン◆rE:2016/03/07(月) 10:43 ID:IRo


人は皆そうなのだ…。


所で変わるけど250!!
これ4倍すると、1000!!だよ

251:みさ◆gQ:2016/03/07(月) 16:09 ID:IRo


ごめん上あたし

252:みかん姫:2016/03/07(月) 17:07 ID:BUI

確かに、1000だ!
みさ》一瞬なりすましかと思ったけど…みさで良かったぁ。

253:みさ◆gQ:2016/03/07(月) 17:29 ID:IRo

ごめんねむんむん…。

私もう1つ『ミカン』使ってて…。

あ、でも一応トリップついてるから大丈夫、かなー?みたいな。

カタカナのミカンだったら、私だよ!

254:みかん姫:2016/03/07(月) 17:41 ID:BUI

めいびすの小説》何で入っちゃうの?ロームがバレちゃう!…今更でごめんね。


「空気がおいし〜」

外に出ると、少し冷たいけど肌に心地よい空気が漂っていた。
流石、森林は違う。

確か…ここは青い天馬の所有している洋館。
改めて見ると、結構立派な造りになっている。

少し洋館を眺めてから街へ続く道を見てみると、1人の少女が走ってきていた。
その後ろには白いハッピーが見える。

「…白い、ハッピー?」

白いハッピーを近くで見たい衝動に駆られるけど、今はそれどころじゃない。
…人間は嫌いだ。その中でも少女が一番……

「…大ッ嫌い。」

あたしはそのまま洋館の後ろ側へ移動する。
待ってました、と言わんばかりの勢いで着いてきたポラリスとプルーには驚いたけど。

少し後に聞こえてきたドアが閉まる音。
さっきの1人と1匹はもう中に入ったんだと思う。

「ふぅ、行ったわね…」

さっきの青い髪の毛の少女を思い出す。
…それだけで、昔のことがつい昨日のように蘇る。
嫌な言動、嫌な顔、嫌な記憶が、頭を侵食していく。

「~~~夜空に散りばめられた 星屑たちを
愛する者の形へと、変えてみて
少し笑えた笑顔 ほら 私でも、笑えるんだ」

大好きな歌を、大好きな歌声に似せて。
星の輝きに囲まれ、笑っているであろうお母さんに。

「……ずっと、大好きなんだ。」

ねえ、涙を流してもいいですか。

『涙は流さないのよ、ほら、笑って笑って!』
『…うんっ!』

貴女との約束、破ってしまいました。
貴女を想う涙でも、いけませんか。

『もう…貴女は本当に優しい子ね。だけど、自分のために泣いてもいいのよ?』
『…?じゃあこれからは人のために泣かない!』

約束、破れていないあたしは悪い子ですか?
いけない子ですか?
貴女にとって、要らない子ですか…?

「…シュラ?」
「プイプーイ」

自分の世界から引き戻した可愛らしい声。
…ポラリスもプルーも、ホワワンとしているけど、あたしの変化はすぐ気づいてくれる。

「…うん、悲しんでちゃダメだね、笑おっか!」

「プーイ!」
「シャララィ!」


『…ルーシィ、信じてたのに。』
『待って、ウェンd『最低。』』
頬を流れる雫を、涙と認めたくなかったあたしは必死に手を伸ばした。
…でも、その手が取られることは無いって分かった時、絶望的な気分になったんだ。

255:みかん姫:2016/03/07(月) 17:41 ID:BUI

はーい

256:みさ◆gQ:2016/03/07(月) 18:10 ID:IRo


そうだ、いつまでも悲しんでちゃダメなんだ。
歩かないと、一生日の当たるところには出れない。
自分から行動しないと気付いてもらえない。

今なぜ、「あなたはまた昔のところへ戻るの?」と嘲るように笑われても、「仲間を守るため」って自信をもって言えるようになりたい。

神様、私はまだ戻れますか?
また、皆と笑いあえるような日が来るようになりますか?

暗闇だ私の手を見ても、辺りと同化してて見えない。
でも、光の中で自身の手を見たら、真っ黒に染められているでしょう。

こんな私でもまだ、仲間と言ってもらえますか?

こんな私でもまだ、仲間を愛し、仲間のために泣いてもいいですか?

神様、できるというならお願いです。

私に、今一度『自信』をください。
仲間を愛する資格をください。

いつか、あれらを思う涙で私の手をきれいにしてください。

私の命は今、私のためにあるのではなく、仲間のためにあるのです。
この命で、願いを構えることができるなら、私はそれで死んでも本望です。

今一度、どんな壁にぶち当たっても、歩み続けられる勇気をください!

257:みかん姫:2016/03/07(月) 21:06 ID:BUI


なんとなく笑いあっていると、エルザが顔を出した。

「ルーシィ、出発するぞ。」

「エルザ?…わかった。」

きっともう自己紹介も作戦会議も終わったんでしょ。
…あたしって、来る意味あったのかな?
皆の足引っ張って、なのに何のお返しもしないで。

「…エルザ、あたし帰る。」

「何?体調でも悪いのか?」

「足、引っ張るでしょ?」

出来るだけ前を見て、はっきり言った…つもり。
突き放してくれたら楽なのに。

「…ルーシィ、それは違う。お前はいつも私達の真ん中で笑っている…それこそルーシィじゃないか」

あたしの心に強く響いたエルザの言葉。
仕事中なのに、目頭が熱くなってきた。

…あたしも感情、だせるじゃん。

「…ん、ありがとう」

今はこの言葉だけで許して。
いつかはもっと大きな、何万倍ものお返しをしたいから…



「これで作戦は終わりだ。」

「…分かった。」

とりあえず皆集まるための拠点へ案内されることになった。
けど他の皆はあたしなんかいないように振舞っている。
…まぁ、これも“当たり前”なんだけどね。

「…ここが拠点だよ、メーン」

一夜の声で顔をあげるとそこには平原が広がっていた。
森林の中にあるんだけど、結構な広さがある。


ーーーーーこの時、気づけばよかったのに。

258:林檎:2016/03/07(月) 21:42 ID:nNU

「イカム!!!」
バン!!!!
ルーシィは三階の扉を思い切り開けた。窓が開いていて、風が吹く。
「へぇ…。愚妹がオレのところまで来れたのか〜。お兄ちゃんは嬉しいぞ〜」

ビュオォォォォ
思い切り風が吹いた途端、両者動き出す。そして、拳をお互いの顔面にお見舞いする。
「ぐっ…!」
「っ…!」
やはり、男と女の差か、ルーシィの方がダメージは大きいようだ。

「妹が兄貴に逆らうなんて100年早いんだよ…」
ルーシィよりも先に体制を整えたイカムはルーシィの顔面に左足で蹴りを入れた。
「ぶっ…!」
「弱い奴には興味ない…」

右足で横腹に蹴りを入れようとしたイカム。しかし、それはルーシィの手で押さえられた。
「右足を使うのを待ってたのよ…。あたしにアンタのクセが見抜けないとでも…?アンタ、九刺羅を半分取ったときに体に負担がかかって…、足を切り落として義足に変えたでしょ…。」

259:林檎:2016/03/07(月) 22:00 ID:nNU

「あたしは九刺羅と融合できる!九刺羅!!」
《あいよ!》
ルーシィは腹に手を当て、術式を手で押した。そして、九刺羅の封印を解いた。
「融合!妖狐・吸収の術!!」
《融合!妖狐・吸収の術!!》
九刺羅とルーシィは手早く印を結び、九刺羅と融合した。

ルーシィの目は金色になり、髪の毛は赤になった。
「甘いな!オレの中にも九刺羅がいる!九刺羅!」
《うっす!》
イカムもルーシィと同じく腹に手を当て、術式を手で押した。そして、九刺羅の封印を解いた。

「融合!妖狐・吸収の術!!」
《融合!妖狐・吸収の術!!》
そして、九刺羅とイカムは手早く印を結んだ。イカムの目も茶色から金色に変わり、金髪も赤に変わった。

「あたしは死なない」
「オレも死なない」
「風遁・螺旋丸!」
「雷遁・千鳥!」
二人は素早く印を結び、ルーシィは風遁の螺旋丸を。イカムは雷遁の千鳥を繰り出した。

ルーシィの手のひらには、螺旋状の玉が。イカムは手に黒い雷を纏っていた。
「イカムゥゥゥ!!!」
「ルーシィィィ!!!」
ギュゥゥゥゥウ
バチチチチチチ
お互いの技がぶつかった。

260:めいびす:2016/03/08(火) 00:21 ID:lis

感想ありがとう( ´ ▽ ` )ノ久々に聞いた気がする…
スカーレットさんよろしゅう。
みかんの小説は新しいのかな?…違ったらごめん。でも面白そう
林檎のはついに兄妹対決だね…。お兄さんは感情抑えてそう

261:みかん姫:2016/03/08(火) 16:21 ID:BUI

お互い素直になってー。イカムも自分の気持ちをいえやー!
めいびす》新しいのだよー!>>234あたりに1話、設定があるよ!

262:みかん姫:2016/03/08(火) 16:22 ID:BUI

>>232が1話だった。

263:みさ◆gQ:2016/03/08(火) 17:01 ID:IRo


地球が生まれる前、『ルーラ』という神がおり、地球を作りました。

ある日、ルーラは気づきました。

ここにいる者は皆自分の魔力、そして権威、地位を狙っていることに。

ルーラの魔力はとてつもない大きな力で、他の奴に手に渡ってしまったら、地球が破滅する可能性がある。

そんなことが起きれば、ここにすむ、獣や魚、民は大きな混乱を生むことになる。

それを防ぐためにルーラは考えました。


ある日、地球で、皆に合うために足を向かわせていました。

そこで、初めて自分が作った人間を見ました。

その世界は、自分のために争いなどをして、とても醜いと思いました。

それと同時に、もう一つのことが分かりました。

生きるために皆生きている、と。

子の魔力、権威、地位を使われたくなければ、子孫を作るしかない。

そういって、人間と結婚をし、子供の女の子を作ったのです。


子供の名は、リュールと言いました。

ただ、その女の子には、魔力というものが全くありませんでした。

ルーラは、子供に魔力を渡すのではなく、もう少し神たちが滅びてから、と考え子供には魔力を無くしたのです。

そして、リュールからどんどん子供は増え続け、神の血は受け継がれていきました。


ある家で、赤ん坊が生まれました。

その子の名を、レイラ、と言いました。

そして、ちょうどこの頃から、魔力、権威、地位が生まれ始めました。

そして、その子供にやったすべてが受け継がれたのです。

でも、膨大な魔力により、自分の魔力に飲まれる人々を見て、もう少し使いこなせるようになってから、そして、本当に必要な時しか使えないようにしました。

今、ルーラという神の末裔は一人しかいません。

そしてその名は、ルーシィと言いました。

264:春野サクラ:2016/03/08(火) 17:54 ID:nNU

お互いの技がぶつかり、腕が技に食い込んだ。
ギュゥゥゥゥウ
バチチチチチチ
しかし、技は止まらない。

「いあぁぁぁぁ!!」
「ぐあぁぁぁぁ!!」
肩を残して腕がもげ、技が消えた。
そして、二人は倒れた。
「…勝負…どーするの…?」
「ハ、ハハ…オレの…負けだ…」
二人の融合が消えて行く。

「どーして…」
ルーシィがイカムの方を見ると、イカムは静かに涙を流していた。涙は血の色でも何色でも無く、綺麗な涙だった。
「…兄ちゃん…」
「空って…こんなに綺麗なんだな…。兄ちゃん、空なんてちゃんと見たことなかったよ…」
お前と別れた日も空が綺麗で、その日を思い出すから、なんてイカムの言葉はルーシィには聞こえなかった

イカムとスロングは、フェアリーテイルに滞在した。スイキナは既に死んでいて、ルーシィとイカムとスロングでギルドの近くに墓を建てた。

「オレ、腕の治療が終わったから帰るよ」
「え!?」
「そうだなァ、オレも結構回復したしなァ」
「スロングまで!もう待つのは懲り懲り!行かないで!」
「大丈夫、必ず迎えに来るから」
ルーシィは涙を流してイカムとスロングに別れを告げた。

これはイカムとスロングの旅の話。
「良かったのかァ?ルーシィを連れて行かなくて」
「うん。オレもルーシィを守れるぐらいに強くならないとね!
…何故なら、お兄ちゃんだから」
イカムは優しい顔でルーシィと交えた拳を見た。

「そういえば、スイキナと戦ったグレイって奴、ルーシィと付き合ってるらしいぜェ」
「は?それ本当?」
「ああ。火竜と青猫が言ってた…」
「ちょっとそのグレイって奴、殺してくる☆」
っていうことがあったのは、恋人のグレイとルーシィは知らなかった

Happy(?)End

265:林檎:2016/03/08(火) 17:54 ID:nNU

グレルー要素が少なくてスンマセン!!!!

266:林檎:2016/03/08(火) 19:50 ID:nNU

次の小説は特に話が決まって無いので適当に一話一話完結でいきまーす

267:林檎:2016/03/08(火) 19:56 ID:nNU

設定(学パロ)

ルーシィ
他の人と違う茶色の目を気にしている留学生。瓶底メガネを付けて、ジャージを制服の上から着ている。スカートの下にもジャージ。妖精中学に通っている

スティング
ルーシィの兄。虎公群高校(とらこうむ高校)に通っている。かなりのシスコンで、制服の上からジャージを着させているのはルーシィの露出を隠すため。喧嘩っ早い。虎公群高校最強

ローグ
スティングの連れ。虎公群高校に通っている。ルーシィとは顔見知りで、よく家に行っている。スティングの右腕

グレイ
ルーシィに想いを寄せている。妖精中学に通っている。

ギルダーツ
ルーシィとグレイの担任。元スティングとローグの担任

268:林檎:2016/03/08(火) 19:56 ID:nNU

あー、話決まったので一話一話完結は嘘になりましたー!

269:みかん姫:2016/03/08(火) 21:17 ID:BUI

…なんかスティングが床に手をつくグレイを見てゲス顏で笑う図が浮かんだ…

270:緋色:2016/03/09(水) 20:30 ID:ZR6

緋色でーす❣
小説書きます‼ちなみにグレルー
キャラ崩壊ひどいかも?

コツコツ
「行ってきまーす」
私ルーシィ❗今日は、ギルドにちょっとした用事があって......

271:林檎:2016/03/09(水) 23:20 ID:nNU

あたし、ルーシィ!兄のスティングと留学しに来た。前の学校では、目の色でバカにされたから瓶底メガネをかける。スティングの要求で、ジャージも着ることになった。今日から留学生活が開始する!

「留学生のルーシィです。」
「ルーシィはグレイの隣なー」
グレイと呼ばれだ人の隣に座る。
「よろしくね」
「…フン…」
ムッカァァ!!何それ!超イラつく!

272:みかん姫:2016/03/10(木) 21:32 ID:BUI


拠点に着いたのはいいんだけど…ざっと5人程度。
背後から気配を感じる。

「…ね、ポラリス。背後になんかいない?」

「…シャルルルル……」

ポラリスも気配には気づいてるみたい。
威嚇を表す声でキョロキョロしている。

「…来る!」

木々がガサッと揺れる音と共にあたしは背後を向いて攻撃を腕で受ける。

「いっ…」

「「「「「ルーシィ!」」」」

少し痛かったけど、かすり傷程度よ、こんなの。
それより、ちゃんとお返しはしてあげるわよ…?ふふ。

「…行くよ、プルー。」

「プイプーイ」

あたしの向かう先は謎の5人組。
…多分、かなりの強さ。ってことは…

「六魔将軍か…」

後ろでエルザが呟いた。
助けたりしないのはあたしに任せてるってことでしょ?
…やってあげるわ、ちゃんと。

「-----鴉泣き 落ちる夕陽 眩かな」

あたしは星霊魔法の他に、幻獣を俳句から生み出すことができる。
今回は鴉。鴉の能力は確か…

「カァァァーー!」

刹那、暴風が吹いたと同時に巨大な鴉が翼を羽ばたかせた。
あとはあたしと鴉がユニゾンすればいいだけ。

「…おいで、カラス。」

鴉はあたしの言葉に反応して、つぶらな瞳を光らせた。
…と思った時、鴉が黒い結晶となり、あたしのユニゾン専用ケースにすっぽりとハマった。

ーーーーーーーーーーどくんー

あたしの感情が高ぶる。
動物は好き。いつも傍にいて、励ましてくれる。
その大好きな動物と協力して出来るこの魔法。

鴉との一体化が完全に終わり、あたしの左腕はさっきの大きな鴉の翼となる。
この翼と、武器を駆使して使う…これが、鴉と一緒に戦う時のコツ。
そして、あたしの魔法はこれだけじゃない。

「…ニコラ、変体。漆黒の刃」

あたしの言葉で、隣にいたプルーが大きな黒鎌になる。
これを右腕で持てば、二つの大きな翼が完成。
“漆黒の刃”は黒い動物とのユニゾンで威力が増す。

…この魔法は珍しい、というかあたししか使えない。
だからこの魔法を初めて見る人は呆気にとられる事が多い。
今も…前の5人と他のギルドの人は口を開けたまま突っ立っている。

「…よし、じゃあいくよ。」

あたしは二つの翼で5人に波動を送る。
その波動は5人を吹き飛ばし、枯れ木に叩きつけた。

「…くそっ、黙ってやらせておけば…!」

「やめろ、レーサー。一回撤退する。」

「…エンジェルもその方がいいと思うゾ」

あの速いのがレーサーで女がエンジェル…
あの目、前にも見たことある……嫌い。

「…ほら、早く行って。作戦でもたててくれば?」

「…フッ、そっちもな」

5人の中で一番偉いと思われる、顔面蒼白の男が指示を出すと、5人は帰っていった。
そんなに長い時間経たなければ、ナツの鼻で追いつける。

ちらっと横目でエルザを見ると、「よくやった。」そう言いたげに頷いた。

「…ありがとう、カラス。」

あたしは腕を横にし、翼を取る…と同時に、黒の結晶がケースから飛び出して鴉へと変わった。
鴉は「…カァ」と懐いたような声で鳴き、光の粒となってあたしのケースに吸い込まれた。
…こうして、あたしの魔力は回復し、あたしに更なる力が備わる。

「…プルーも、戻っていいよ」

そっと大きな鎌を撫でると、ピョンと跳ねて一瞬でプルーの姿へと戻った。
プルーは愛らしい顔でこっちを見る。

…もう、こういう時はだいたいご褒美をねだってる。

「…はい、プルーが大好きなマカロン。」

あたしは魔法でマカロンを作り出してプルーへ軽く投げる。
この仕事では少しの魔力が命取りになる…けど、プルーの為だもん。
マカロンなんて、いくらでも作ってあげる。


〜続く

273:林檎:2016/03/10(木) 22:25 ID:nNU

もう!何なのよ!あたしが一人でプンスカやってると、通路を挟んで隣の女の子が喋りかけてきた。

「私はミラ。この子はエルザよ。」
「よろしく頼む」
長い銀髪をなびかせているミラちゃんと、大人っぽい色気を出している赤いメガネをかけたエルザだ。
メガネが違うだけでこんなに違うのね…

「あたしはルーシィ。よろしくね!」
「ええ、よろしく。ねえ、質問いい?」
「うん!オッケーだよ!」
やっぱりまずは、質問よね〜!相手のことを知らないと!

「どうしてメガネをかけているの?」
あー、そこですかー。ノーコメントで行きたいけど、せっかくできた友達だし〜
「えーと、あたし、すっごく目が悪いの!」
「そうなのか。」
「うん!」
よっしゃぁぁ!!誤魔化せた!

「どうしてジャージを着ているんだ?」
あ、これは言える!
「あたしのお兄ちゃんが着ろー、だって〜」
「随分と妹想いなお兄さんね!」

そうなのかな?まあ、あたしがバカにされていることを知って転校を決めたしね!あたしのことを想ってくれてるのかしら?あんなケンカばっかのアホが

274:林檎:2016/03/10(木) 22:32 ID:nNU

転校初日の一日はすぐに終わって、帰宅する時間になった。
「きりーつ、礼、ありがとーございましたー。」
『ありがとーございましたー』
「ちゃくせーき」
やる気の無い日直が号令をかけて帰る。

「…どういう意味よ!これ!!」
新しい我が家に帰ると、そこにあったのは家では無くボロボロの建物。
「いや〜、悪いルーシィ!家壊しちゃった☆」
「かわい子ぶんな!可愛くないのよ!」
「ローグ呼ぶから。怒んなって!」
「誰の所為よ!」
そして、ローグが速急に来た。

「…帰ります」
「待って!ローグゥゥゥ!!!!」
あたしはローグを引き止めた。ひどいわ!帰ろうとするなんて!
「まあまあ、落ち着けってルーシィ。」
「落ち着けないわよ、こんなの!」
何であんたはそんな落ち着いてんの、ローグ!

「オレの知り合いも呼んだから。もう来ると思うぜ…」
あ、来た。あの先生…どっかで見たよーな…
「よお、スティング、ローグ!ん?ルーシィか?」
何と、その先生はあたしの担任のギルダーツだった。

275:林檎:2016/03/11(金) 20:04 ID:nNU

「オレはスティングとローグの元担任なんだよ」
「そうなの〜」
つまり、こーいう事!

スティングは中学時代にあたしと同じく妖精中学に留学。そして、3年間ギルダーツの生徒として過ごす。ローグは留学時代にできた連れ。そして、あたしの留学と一緒に来たって訳。

「オレが住んでる家には他にも色々いるんだ。仲良くしてやれ」
「はーい」
普通の家に着くと、ギルダーツは険しい顔をして言った。すると…
「おりゃあぁぁぁ!!」
「え、なに!?」
あたしは背中を蹴られた。

「何すんのよ!!」
すかさず、あたしは蹴った相手に回し蹴りを仕返す。
「グレイ!こいつ、ストーカーじゃねェぞ!」
桜髪の男があたしの近くに来て、叫んだ。ってか、ストーカーって何よ!

「こいつはグレイ!この家の持ち主だ!オレはナツ!この家に居候してる!」
なるほど、黒髪がグレイで桜髪がナツね

276:緋色:2016/03/12(土) 07:24 ID:ua.

〜ギルド内〜
「よおルーシィ❗」
いつも通り話しかけてくるナツに笑顔を向け
「おはよ!」
ってそんなことしてる場合じゃない!
あの人のとこへ行かなきゃ!
* * *
〜ギルド 図書倉庫〜
この紙によると〜
あったここだ!
『なんでも占い屋』という大きな看板にも目もくれず中に入ったら
「みっミラさん?」
水晶玉の後ろに占い師らしき人がって思ったらミラさん⁉
「ゴッゴホン私は占い師ミラミラーだよ!ミラジェーンではない!」
否定するとこがさらに怪しいまあ良いや
「私同じチームのグレイが好きなんですけど運勢を占って下さい」
「オッケー....................................あなた達は、.....将来結婚するかも〜です!バイバイ〜」
わっ私とグレイが結婚⁉

277:みさ◆gQ:2016/03/12(土) 09:09 ID:IRo

グレイとルーシィ結婚?!
そしたら、さぞかし素敵な子供が…。

278:緋色:2016/03/12(土) 09:49 ID:/9w

笑笑

279:緋色:2016/03/12(土) 10:11 ID:/9w

「ルンルンルン〜」
私とグレイが......キャー
「どうしたんだよルーシィ」
「ってグレイ⁉いやっなんでも......」
びっくりした〜
「グレイ様〜」
ジュッジュビアグレイに抱きっえ!?

280:みかん姫:2016/03/12(土) 16:55 ID:BUI

いいんだよ、ルーシィ。貴女もグレイに飛びつくのです。
そうすればグレイはルーシィの見方を…

281:緋色:2016/03/13(日) 10:37 ID:JLo

でもいつもの事...........だよね.......
〜次の日〜
「ふゎぁ〜」
ギルド行かなきゃ.....でも昨日.........ギルド....行きたくないな
「よぉ姫さん❗今頃起きたのか?」
ってグレイ⁉
「なんで家にいるの?」
「姫さんが寝てる間に入った!」
タタタタタタタタタ
「なんの音?」
バンッ
「グレイ様〜」
ジュッジュビア⁉
「また来たのか?」
「...........って.......かえって........早くかえって‼」
「姫さん......分かった....」
キィバタン
「ウッウッどうして......こうなるの?」

282:みさ◆gQ:2016/03/13(日) 16:01 ID:IRo

書けてる?書き込めてる?

283:匿名さん:2016/03/13(日) 16:06 ID:JLo

書き込めてるよ!

284:緋色:2016/03/13(日) 16:06 ID:JLo

上の私

285:林檎:2016/03/13(日) 21:58 ID:nNU

え、書き込めてんの!?

286:みかん姫:2016/03/13(日) 22:04 ID:BUI

書き込み規制されてビビった…

287:みかん姫:2016/03/13(日) 22:14 ID:BUI


「…ふぅ、それじゃあ各自行動開始で良いわよね。」

あの5人組も撤退して行ったんだし、早々に自分のチェックポイントを探したい。
…あの、青色から離れたい。

「あぁ、ルーシィ、今回も探すんだろ?」

あたしの意図を素早く感じ取ったエルザはペアを告げる。
きっとみんなもここのリーダーはエルザで納得するわよね。

グレイーーエルザ
ナツーーハッピー
ウェンディーーシャルル
ヒビキーーイチヤ
イヴーーレン
ルーシィーーポラリス・プルー

ペアはこんな感じ。
確かマスターが選んだ人達が体調を崩したみたいで蛇姫の鱗は不参加に。

「…行くよ、2人とも。」

早くこの場から離れたい。
その一心であたしは森の奥へと駆けて行ったーーーー


「…敵の拠点、発見。」

暫く森を走り抜けていると、六魔将軍の拠点を見つけた。
ここは囮かもしれないし、まだエルザには連絡しない。

『ご主人様…例の“あの女”、発見したゾ』

『…そうか。よくやったな、エンジェル』

『んにゃ…もっと、撫でて…』

『おいおいエンジェル、俺やレーサーだって協力したぜ?』

『ご主人様ぁ…』

声を聞く限り、今エンジェルを撫でているのがマスター。
そしてこの声の持ち主は……嫌な予感しかしない。

「…で、そこに居るんだろ?金髪。」

…って、やっぱりバレてたか〜。
あの蛇男は耳がいいのよね?

「まぁ、バレても当然よね。…それで、貴女たちの望みは何かしら」

あんまり戦いたくないの、あたし。
帰った後は自分の晴れ舞台ーーL級魔導士試験がある。

「俺らの望み?…コブラ、言ってもいいか?」

「…マスターに聞け。」

そのマスターと呼ばれる男を見てみる。
顔は…グレイ達よりも整っていて、身長も高い。

「ハハッ、やっと逢えたね、ルーシィ。」

「…久しぶりね、ロメオ。」

288:林檎:2016/03/13(日) 23:00 ID:nNU

みるくてぃって結構ロメオ出すよね〜

289:林檎:2016/03/13(日) 23:10 ID:nNU

家に入ると、グレイは壁を叩いて鋭い目であたしを見た。
「オレはお前みたいな女、認めねェ!」
「グレイ!」
家に住んでいるのはナツ・ギルダーツ・家主のグレイ・ロキ。グレイは、あたしを気に入らなかったみたいだ。

「スティングってのはいい。けどなァ、女は認めねェ。分かったら出て行け」
「グレイ!ルーシィちゃんが困ってるんだ」
「ンなこたァ、どーでもいいんだよ!」
グレイは自分の部屋に入って行った。

「ごめんね、ルーシィちゃん」
「ちゃんはやめて。それより、何かあったの?」
「オレも聞きてェ」
「…グレイには、女がいたんだ」
すると、静かだったナツが喋り始めた。

「ジュビアっつー女だ。ジュビアはグレイが大好きで、優しくて、どっかルーシィに似てて。グレイはジュビアを大切にしてたんだ。」
そこまで言うと、ナツは顔を伏せた。そして、ロキが続けた。

「ジュビアはフラリとどこかに行ったんだ。もう2年前のことさ。それでも、ジュビアは見つからない。まず、生きてるかどうかも分からないんだ。だけど、グレイはジュビアが生きてるって信じてる、ジュビアが戻って来るって信じてるんだ。だから、君のことを拒んだのさ」

290:みさ◆gQ:2016/03/14(月) 13:25 ID:IRo


やっぱり、皆書けなかった?
何でだろう…?

291:みさ◆gQ:2016/03/14(月) 14:26 ID:IRo


グレイ目線

生き残ったみんなは暗い部屋に隠れていた。

「くそっ!どうすればいいんだよ…」

ルーシィ、もうお前はいないのか?この世をリセットすることしか考えてないのかよ!

「グレイ…」

グレイの脳内にはいくつものルーシィとの思い出がフラッシュバックした。

「もう、ルーシィは諦めないといけないかもね…」
「どういうことだミラ」

皆が一斉にミラの方へ向いた。

「…。ルーシィは仲間だわ。もちろん助けてあげたい。そう思ってる。でも…今の私たちじゃ彼女を戻せない」
「で、でも。助けるなんて。なおさら難しい」
「ゴッドスレイヤー…」

そうか!ルーシィは神的な存分。
それならゴッドスレイヤーに頼むしかないが…いたか?

「シェリア?」

あ、大魔闘演舞でウェンディと戦った、例のアイツか…。

_____トントン

「?!」

部屋の中の空気が一瞬に強ばった。ここは、“普通”はわからない場所だ。
でも、バレてしまったということは、つまり…。

やつらが来たと言うことだ。

足音が止まる。ドアノブがゆっくり回る。
誰かの唾を飲む音が聞こえた、あるいは自分かもしれない。

ドアが開く。
ドアの向こうも闇しか見えない。

金色の髪が一瞬見えた気がした。







今日卒業式だった!

292:みさ◆gQ:2016/03/14(月) 14:38 ID:IRo


ブロンドの髪が見える。
その瞬間、もうみんなは手遅れだと感じた。
マスターもじっと座り時を待っているようだった。

すべて開くと、ルーシィが立っていた。
黒いドレスを着て、高いヒールをはいて…顔をしたに向けていた。
泣いていた。理由はわからない。ただ、指の間から涙がこぼれていた。

「ルーシィ…」

ミラはすっと立ちルーシィを抱き締めた。
その瞬間、より大きな声でなきわめいた。
ミラは黙って抱いていた。
ドレスの横側が裂けていて、高そうなドレスとは対照的なのが太ももについており、中のが光った。

「…」
「どうした、ルーシィ?」

ナツが恐る恐る聞く。

「ごめんなざい…」

空気が柔らかくなった。

「!!」

ルーシィをみんなで抱き締めた。
そして、半泣きの飛びっきりの笑顔で「おかえり!!」と言った。


「ただいま…皆」

続く

293:みさ◆gQ:2016/03/14(月) 15:19 ID:IRo


「どうして、戻れたんですか?」

ウェンディーはルーシィが座ると同時に聞いた。

「フェアリーテイルの日記が部屋で見つかって…。そしたら急にすべて思い出したの。あと、精霊たちのお陰でもあるけどね」

ルーシィは今までの事を話した。
そして、その時の記憶が全くないことも。
そして、ちゃんと皆の責任をとるといった。

「どうやってやるの?」
「生き返らせる…」
「それは無理じゃ。どんなに神であろうとも、人の生きる道を変えることは出来んし、そんな魔法もない」

ルーシィは黙って聞いていた。
何分か経ったあとに喋り出した。

「生き返らせる、というのは語弊があるかもしれない。正確には、こっち側に呼び戻し目覚めさせる」
「おい待てルーシィ!ていうことは皆…」
「死んでなんかいない」

真実は驚きと嬉しさを兼ね備え波紋のように広がっていった。

「でもあいつら息してなかったぞ!なのに何で…」
「…多分それは人を殺す魔法じゃないと思うんだ。人の感じる時を止まらせる魔法じゃないかと思う。例えそのとき神でも私そこまで勇気ないと思うし…」

そういって笑う彼女の笑みはまだ、何かを隠しているようだった。

「じゃ、助けに「まって!」行こ…」

ルーシィは途中で遮った。
目には迷いがあった。

「すべて終わりにしてからにしよう?」
「それじゃあ、遅いよ!」
「大丈夫。皆死んでないし、死ぬこともないから」

立ち、扉に向かう。
一度振り向いてニコッと笑い「ありがとう」と言って出ていった。

「…うぞ」
「え?何ですか?」
「追うぞ!俺はあいつを助ける!」

ルーシィのあとを追った。
そしてそのすぐあとにドタドタと音が聞こえたのだった。


「ルーシィ!」

そこには、フィンとキースとユキがルーシィの前に立っていた。

「ルーシィ様、本当にやるつもりですか?」

「どうした?」とあとから来た皆が小声で聞く。

「戦いが始まるかもしれねぇ」

「わかりました、ルーシィ様はそのおつもりなのですね」キースは手袋を脱ぎ投げ捨てた。

「私が相手です。私は本気でいかせていただきます」

そういうやいなや、走り出す。
ルーシィはゆっくり目を閉じた。そして開けると見えなかったものが見え始めた。風、光キースが身に付けている何か。

一瞬だった。

キースは着地した。ルーシィは動かなかった。

ドサッと倒れたのは、キースだった。
フェアリーテイルの皆は何が起きているかわからなかった。

「今度はフィンが相手です」

ルーシィは走らなかった、でも、もうフィンの場所に移動し、フィンの胸に手を当てた。
その瞬間後方へぶっ飛ぶ。
フィンの魔力が空中に浮かんでいるのが見えた。

「ねぇ、ユキ」
「何でしょうか、ルーシィ様」

淡々としていた。
仲間が倒れても、一切気にしない様子だった。動揺も何もない。

「あなたも私に反対するの?」
「この地は…あなた様のご先祖様が治めていましたが、放置状態に今までなっていました。長すぎたのです。ここで変えねばまた歴史は繰り返す」

途中で区切り、一度で言った。

「あなた様には死んでいただくしかないようですね」

速かった。
今までの二人とは格が違った。

それでも、決着はすぐについてしまう。

気付けばユキは消えていた。
気付けばルーシィもいなかった。
気付けばここはいつものマグノリアだった。
気付けば皆は戻っていた。

「ルーシィは、どこだ?」

グレイがやっとのことで出した声は皆をより混乱させた。

「ねぇ、ミラ姉、私どこにいたんだろう」

みんなのその時の意識は本当に無かった。
ルーシィは、どうしてしまったのだろうか。

「ん?何だこれ」
「どうしたんだ?」

ナツがグレイの手元を覗くとさっきまではなかった封筒があった。
裏には、ルーシィと書いてある。

そっと開けると、風が吹いた。

294:みかん姫:2016/03/14(月) 15:40 ID:BUI

…だってロメオ、皆出さないじゃん。フェアリーテイルでもいいとこないし…
私的にはロメルーも好きなのよ。

295:みかん姫:2016/03/14(月) 15:59 ID:BUI

みさー、教えるねー!

0490

296:みかん姫:2016/03/14(月) 16:00 ID:BUI

あ、間違えた。0490−8374−3468

297:みさ◆gQ:2016/03/14(月) 17:35 ID:IRo

はーい!
ありがとうございまーす。

ロメオかわいいと思う!

298:みさ◆gQ:2016/03/14(月) 17:38 ID:IRo


よろしくねぇ

299:みさ◆gQ:2016/03/14(月) 18:24 ID:IRo

グレイが失踪するなんて嫌!!

300:みさ◆gQ:2016/03/14(月) 18:25 ID:IRo


300!!

301:林檎:2016/03/14(月) 19:10 ID:nNU

私もロメオ好きー♡
ロメルー結構いいよねw

302:林檎:2016/03/14(月) 19:30 ID:nNU

『そうか、ギルダーツの所では上手くやっているんだな』
「うん」
みんなに言われて、あたしとスティングはギルダーツの家に住んでいることになっている。

「ねえ、ローグ。」
『何だ』
「ジュビアっていう女の子、知ってる?」
『ジュビア?すまん、分からない』
「そっか。何か分かったら教えて。おやすみ〜」
『ああ。分かった。おやすみ』

ローグも何も分からないんだ。ジュビアさん…どこに行ったんだろ…。ナツもロキもギルダーツもそして、グレイも寂しがってるのに…
「あぁ〜〜!!もう、考えるのはやめ!寝よっ!」

「おはよー」
「ん、おはよー」
朝からちゃんと、メガネを付ける。あたしの素顔を知っているのはギルダーツ・スティング・ローグだけ。
「ルーシィって肌白いんだな〜」
ナツはあたしの素足を見て驚く。まあ、昨日はジャージを着てたからね

「はよ…。お前、まだいたのか」
起きてきたグレイがあたしを見てムスッとする。
「そうよ、いるわよ。っていうか、あたし朝御飯はミラちゃんのとこで食べるから」
あたしも強気で言い返す。あたしは家を出て行こうとすると、ギルダーツに止められた。

「待て、ルーシィ」
「何?ギルダーツ」
「この家ではみんなでメシを食うのがルールだ。」
「…わかったわよ」
あたしは戻って、席につかされた。ってか、何で前がグレイな訳?

303:林檎:2016/03/15(火) 22:03 ID:nNU

「お前、一緒に学校は行かないからな。ナツもロキも!」
「別にいいわよ、エルザと行くから!」
「朝から喧嘩はやめろって!」
あたしとグレイの間に、ナツが割って入った。

「とにかく、オレとお前が一緒に住んでることがバレんのはゴメンだ!学校でも喋りかけんなよ!」
「それはこっちのセリフ!あたしに学校で喋りかけないでよね!」
…こんなことが言いたいんじゃない。本当は慰めたい、力になりたい。だって、大切な人を失う苦しさをあたしとスティングは知っているから。

「もう時間だ、行ってきまーす」
「おう!」
グレイとナツ、ロキは既に出て行って、あたしは3人が出て行ってから少し遅れて家を出た。

「おはよう、エルザ!」
「ああ、おはよう。ルーシィ」
あー、なんかエルザ見てるとさっきのモヤモヤとかイライラが消えて行くわ〜

304:林檎:2016/03/16(水) 16:31 ID:nNU

教室に入ると、グレイが一番最初に目に入った。そうだった〜、あたしとグレイってば隣同士なんだった〜…。グレイも今思い出したようで、ムスッとしてるし

「「ルーシィ!」」
「ナツ!ロキ!2人共同じクラスだったのね!」
ナツとロキも同じクラスだったようだ。なんか嬉しい!ギルダーツもいるし!

「グレイ君!////」
あたし1人で舞い上がっていると、可愛らしい女の子が頬を赤らめながらグレイを呼んだ。
「チッ…」
グレイは舌打ちをしながらも女の子の方へ行った。

「グレイ君!ずっと前からグレイ君のことが好きでした!//////」
「悪ィ、オレはお前のことは好きじゃない。」
なんと、告白だったのだ。っていうか、なんであたしが告白現場にいるわけ!?

「どうして!?私、グレイ君のことがこんなに好きなのに!」
女の子がそう言うと、少し背伸びをしてグレイの唇にキスをした。
「グレイ君に私の全てを捧げるから!」
「やめろ!」
グレイは女の子を思いきり、突き飛ばした。

「今後一切、オレに近づくな!」
グレイが睨んで言うと、女の子は泣いて去って行った。
「ハァ…。お前、いつまでそこにいんだよ」
ば・バレてる!?

305:林檎:2016/03/16(水) 21:12 ID:nNU

オレは1人の女に呼ばれて教室を出た。多分、告白だな。つーか、オレの後ろに金髪の女がいんだけど…。バレバレ…

「グレイ君!ずっと前からグレイ君のことが好きでした!//////」
ほらな、やっぱり告白だ。オレはジュビアが好きなんだよ。それと、こいつの名前知らねェ。
「悪ィ、オレはお前のことは好きじゃない。」

「どうして!?私、こんなにグレイ君のことが好きなのに!」
女はそう言うと、背伸びをしてオレの唇にキスをした。それで、オレの怒りはピークに達した。
「私の全てを捧げるから!」
「やめろ!」
オレは女を思いきり、突き飛ばした。
「今後一切、オレに近づくな!」
オレが睨んで言うと、女は「ひっ…!」と言って泣いて逃げた。

「ハァ…。お前、いつまでそこにいんだよ」
ため息を吐いて、金髪に声をかける。あれ、なんでオレが声かけてんの?かけんなって言ってたのに。

306:めいびす:2016/03/17(木) 17:10 ID:lis

???「ヴァゥッ!!」
グレイ「おわ!?」

黒くて大きくてもふもふした何かがグレイへ突進した。
さらに押し倒し、顔をペロペロ舐めている。

ルーシィ「…嘘でしょ」

…ばれた。
ルーシィは小声で呟いた。








ナツ「へぇ、お前ロームっていうのか!」

ナツがロームの上にまたがりながら元気よく言った。
運がいいのか悪いのか、ナツとエルザ、グレイは“ライオン”という生き物をあまりよく知らなかった。
そしてなぜか、ロームもルーシィ程ではないものの、グレイとナツに懐き始めた。

ヒサト「しかし、ナツとグレイに懐いたのも驚きだが、何故エルザにはグレイ達程懐かないんだ?」

ロームは一向にエルザにじゃれついていかない。ナツが「エルザ怒ると恐ぇから」、というと、グレイも賛同し「ロームには本質がわかるんだなー」とかいいながらロームを撫でている。ロームは「バウ」と吠えた。






それからしばらく。何故か皆ルーシィの部屋でロームと遊び続けていた最中。
耳についている小型無線機にザッ、と音が入った。

サカト『三番隊、救助要請がきたんで。ちょっくら頼むわー。説明は受付カウンターのキナナに頼んであるから』
ヒサト「了解。ほら、行くぞお前ら」
ナツ「えーまだロームと遊んでたいんだけど…」
エルザ「お前なぁ…」

次々とルーシィの部屋を出て行く。
ルーシィは部屋でくつろげなかったことを密かに恨みながらついて行く。扉を閉める際、後ろを振り返って「行ってきます、おとなしくね」と言い扉を閉める。締める間際、「バゥッ!」と元気な声が聞こえた。

キナナ「ナツさん、グレイさん、エルザさん初めまして。私は通常任務の受付役と、オペレーターをさせて頂いているキナナ・アールリスドと言います。」
キナナ「では、今回の任務について伺ったことを申し上げますね」

ピピピ、と機械を操作すると、空中にこの国の地図といくつかのポイントが映写された。



キナナ・アールリスド

人獣討伐隊、通常任務の受付役、もといオペレーター。
緊急時はサカトが全て行うのでキナナは何もしない。食べることが大好きで、大きい音が嫌い。戦闘はしないため、武器なども持ち合わせていない。…ただ、緊急用にナイフを隠し持ってるとかないとか。

307:みさ◆gQ:2016/03/17(木) 19:44 ID:IRo


今度クラスでのお別れ会だー…。

308:みかん姫:2016/03/18(金) 20:51 ID:BUI

うちも火曜日にあるよ!そこで各グループで出し物やるんだけど…
ここのグループはアニメ好きで集まったからみんなでアニメクイズ出す!

309:林檎:2016/03/18(金) 22:52 ID:nNU

うちは今日やったよ、お楽しみ会。
昨日はドッジボールやってんけど、女子ボールってのがあってそれに男子が触れるとアウト。味方が投げたボールに味方の男子があたってもアウト。それで、うちのチームは9割が女子。私は最後の最後まで残って、コート内を走り回ってた!ww
卒業式は水曜日。この日が終わると、好きな人と学校離れる…泣

310:みさ◆gQ:2016/03/18(金) 23:34 ID:IRo


林檎»このリア充め!
   でも、かわそー

311:みかん姫:2016/03/19(土) 08:37 ID:BUI


うちは…好きな人が他の人と両想いなの知ってるから…
っていうか、好きな人は親友じゃないけど、ふざけ仲間みたいな感じだし、告白とかも無理だし〜

312:林檎:2016/03/19(土) 12:27 ID:nNU

誰がリア充だ、コノヤロー!非リア同盟軍一番隊隊長林檎だぞ!(本当にあります)片想いだバカヤロー!…ありがとう…>みさ

私もそんな感じ〜。なんか、長い付き合いでお互い下の名前で呼び合ってるー。私だけなんだよね、下の名前で呼ばれてるの。それで、言葉がなくてもお互い言いたいことが分かるw>みるくてぃ

313:みさ◆gQ:2016/03/19(土) 17:37 ID:IRo

え、なんか凄い。

314:林檎:2016/03/19(土) 18:23 ID:nNU

どこがだよw>みさ

315:林檎:2016/03/19(土) 18:41 ID:nNU

学パロ編を久々にします

ルーシィが受験合格した。
これで、ルーシィとはサヨナラ決定
ルーシィはハートフィリア大学院
オレはフェアリー付属大学

別れる決意はできている。だけど、ルーシィが学校に来てから必要最低限しゃべってねェ!今まではふざけ合ったり、マカオのヅラを一緒に取ったり、一緒に勉強したりしてたのに

こんな関係のまま、卒業式の日がやって来た。
「それでは、最後にルーシィ・ハートフィリア生徒会長の言葉です」

「皆さん、ご卒業おめでとうございます。この高校は付属ですが、自分の意思で大学受験をした人もいるかもしれません。あたしはしました。ハートフィリア大学院に。」
PTAがざわつく。当たり前だ。何故なら、ルーシィはフェアリー付属高校で初めてハートフィリア大学院に受験したから

「あたしは、受験に合格しました。それは、大切な後輩や友達に応援されたからです。ですので、大学受験した人もこのままフェアリー付属大学に行く人も忘れないでください。あなた達は1人じゃないことを。あなた達の周りには、いつも大切な人達がいることを。以上フェアリー付属高校生徒会長ルーシィ・ハートフィリア」

式が終わって、みんなは友達と写真を撮ったり泣きじゃくったり。生徒会では生徒会員のみんなで写真を撮った。もちろん、会長のルーシィも写ってる。
「あ、グレイ!」
レビィに引っ張られて真っ赤なルーシィがオレの元に来た。

「ん?どうしたんだ、ルーシィ」
「えと…、その…。グレイが応援してくれてから、受験に合格したと思ってるから!それと、受験前に気づいたんだけど、グレイが好きです!////」
オレは自分の耳を疑った。いつの間にかレビィはいなかった。

「オレは…、ルーシィに出会ってからずっと好きだった!付き合ってくれ!」
「もちろん!////」
オレはルーシィを抱き締めた。

サヨナラ、片想い
コンニチハ、両想い

316:林檎:2016/03/20(日) 12:54 ID:nNU

「…キスされてたけどいいの?」
「見てたのか」
うっ、とあたしは言葉に詰まる。だってちょっと悪いことをした気分だから。

「もう慣れた。ジュビアがいなくなって告白の回数も増えたしな」
え、慣れた?告白に慣れたとかあるの?

「ハッキリ言って、うざいんだよ」

あたしはその言葉で堪忍袋の緒が切れた。
バチン!
あたしはグレイの頬を思いきり叩いた。
「さいってい!あんた、告白する子がどんな気持ちでしてるか分かってんの!?勇気がいるんだよ!?だけど、みんなあんたと付き合いたいから勇気出して告白してんのよ!あんたが大好きだから勇気を出してんの!あんただって分かるでしょ?大好きっていう気持ちぐらい」

「じゃあオレにどうしろってんだよ!もう告白しないでくださいって言うのか?」
「その為にも、ジュビアさんを探すのよ!協力ぐらいするから!あたしがあの家に住むことを認めなくていい!」
グレイは一瞬目を開いた。そして、笑い出した。

「…お前、いい奴だな」
「何?今頃?」
「認めてやるよ」
「え?」
あたしはグレイの言葉の意味が分からなかった。
「あの家に住むの。スティングだけじゃなくてお前も」
「本当に!?やったー!あたし、頑張るわね!」
「おう!」
あたしとグレイは笑い合った。は

317:林檎:2016/03/20(日) 12:59 ID:nNU

「…キスされてたけどいいの?」
「見てたのか」
うっ、と金髪が言葉に詰まった。どうせ悪いことしたとか思ってんだろ

「もう慣れた。ジュビアがいなくなって告白の回数も増えたしな」
オレは素直にそう言えた。本当のことだから

「ハッキリ言って、うざいんだよ」

多分、誰にも言えなかったことを言った
バチン!
頬に痛みが走る。頬が赤くなって、叩かれたのだと理解する
「さいってい!あんた、告白する子がどんな気持ちでしてるか分かってんの!?勇気がいるんだよ!?だけど、みんなあんたと付き合いたいから勇気出して告白してんのよ!あんたが大好きだから勇気を出してんの!あんただって分かるでしょ?大好きっていう気持ちぐらい」

「じゃあオレにどうしろってんだよ!もう告白しないでくださいって言うのか?」
ルーシィの言葉におれはやけくそになって言い返した。オレだって分かってる。大好きって気持ちぐらい
「その為にも、ジュビアさんを探すのよ!協力ぐらいするから!あたしがあの家に住むことを認めなくていい!」

「…お前、いい奴だな」
ここまで考えてるとは思わなかった。オレが今まで出会った女はほとんどが自分のことしか考えてなかった。
「何?今頃?」

「認めてやるよ」
「え?」
オレは認めた。金髪なら本当に協力してくれるんじゃないかって思った
「あの家に住むの。スティングだけじゃなくてお前も」
「本当に!?やったー!あたし、頑張るわね!」
「おう!」
オレと金髪は笑い合った。

318:みかん姫:2016/03/21(月) 08:45 ID:WpY

今日学校休みでディズニーに来とるよ。

319:匿名さん:2016/03/21(月) 17:37 ID:nNU

今日はもう1人の親友と1時から5時30分まで遊んどったよ

320:林檎:2016/03/21(月) 17:37 ID:nNU

ごめ、↑私

321:みかん姫:2016/03/22(火) 16:35 ID:BUI

身体全身痛いー

322:林檎:2016/03/22(火) 18:19 ID:nNU

私の長い恋バナ、聞いちゃってください!

うちの学校の卒アル(卒業アルバム)には一人一人、寄せ書きできるスペースがあります。
私は色んな人に書いてもらった!心友・友達・ペット・天敵…
その中でも、好きな人に書いてもらえました。私も好きな人の卒アルの寄せ書きスペースに書きました。

いっつもおもしろくて、明るいね〜
そんなところが大好き

って。これ、自分の想いも書きました。彼に気づいてもらえたかな?

323:みかん姫:2016/03/22(火) 23:33 ID:BUI


おをををををおをw、林檎ちゃんめっさ大胆やん!
ウチのとこでは一人一人にメッセージ書くみたいなのがあんねんけどな?
そこにみかん姫特製ドラえもん書いたねん。ドラえもんの侵略ー!言うてな?ほんまに沢山。
文なんて「1年間ありがとう。」しか書けへんかった。

…ごめんね、真面目な話なのにふざけちゃった。
でも本当に、想いって書くのだけでも辛いからさ〜。よく頑張ったね、林檎!
今日も相変わらず私は変態呼ばわりされてました。

324:林檎:2016/03/23(水) 14:37 ID:TbQ

いいよいいよ!

こっちなんか、今日が卒業式やって今日でもうバイバイやのに勇気が出せへんくて一緒に写真撮ろうって言えへんかった…
まあ家近いしいい…かな?

ちなみに、(自分が勝手に言ってるだけの)大心友(男子)とは(ムリヤリ)撮ったよー!

325:林檎:2016/03/23(水) 17:55 ID:nNU

なんか、うちの学校の卒業生ってばほとんど泣いてなかったww

326:みかん姫:2016/03/23(水) 19:26 ID:BUI

>>325それなw
今日卒業式だったんだけど、頑張って呼びかけ(メッセージ)とか花束とか贈ったのに泣いてなかった…

327:みかん姫:2016/03/23(水) 19:35 ID:BUI


ロメオ。友人を堕とすためにあたしを利用した…最低なヤツ。
まさかこんなところで関わるなんてね、想定外。

「…ねぇ、目的はまた…「シー、言わないでね、それ以上は。」

ロメオはニヤリと笑う。
暗がりのこの建物ではその笑顔は妖艶すぎて…

「ッ…!」

ーーーー思わず、反応してしまう。
以前好きだった人の笑顔は、いつまで心に残る?
…そんなのわからないけど、悔しい。

ロメオは焦るあたしを見てさらに口を三日月に歪める。

「…ねぇ、まだ僕のこと好き?」

“そんなわけないでしょ、自意識過剰。”

そう言えばいいのに、たった一言なのに…
口から声が出てくれない。

『あたしは、まだ好きなの?』

知らない、こんな感情、知らない…
あたしが、何か分からないものに埋もれていく。

「…そ、れは…」

やだ、口、動かな…
……そうなんだ、あたし、ロメオのこと…まだ…

「…好きなんかじゃなああぁぁあい!!」

…そう、あたしはロメオのことを好きじゃない…そんなわけない。

「ふーん。あのさ、僕達も妖精の尻尾には入りたいんだ。」

「フェアリーテイルに…?」

少し悲しそうな顔をしてロメオは話を進めていく。
…彼等は正規ギルドに入りたかったけど、お金がなかった。
だから国から認められなくてもお金が手に入る闇ギルドになった。

「…それなら、あたしが話しておく。行くわよ」

ここじゃロメオの命令は絶対なのか、六魔将軍はロメオに従う。
特にエンジェル。彼女はロメオにべったり。

「…エルザ、話がある。拠点に。」

『話?…分かった、全員集めておく。』

通話を切ると、後ろから声がかかってきた。
別に無視してもよかったんだけど、なんか嫌だから後ろを向いておく。

「こいつ、星霊犬……ウザいんだゾ」

あたしに声をかけたのはエンジェル。
彼女の目は赤く光っていた。

ーーーーーーその目が“あの子”と重なる。

「…ルーシィ、お前はエンジェルと戦うんだゾ」

エンジェルは鍵を突き立て、あたしを睨む。
その鍵は星霊の鍵のよう。

「やっぱり、嫌いなのよね…その瞳。」

昔から、ずっとで大嫌いな目。
星霊は道具じゃない、道具じゃないのに…

ロメオ達はいつの間にか木の上に移動していて、観戦するみたいだった。

「開け、天蠍宮の扉、スコーピオン」
「…開け、処女宮の扉、バルゴ。」

328:みかん姫:2016/03/23(水) 19:38 ID:BUI



…早い。
エンジェルは行動が早い。
星霊の呼び出しも、エンジェルのほうが少し早かった。

「ウィーアー!」

「お仕置きですね、姫。」

「お仕置きじゃない、前見て前!」

バルゴの後ろにはスコーピオンが迫ってきている。

「お仕置きされたいのは…あんたかい!?」

…でた、日蝕星霊。
裏のバルゴは結構怖いからあんまり出させないほうがいいのよ。
日蝕星霊は、星霊の感情が高ぶった時、不規則に表れる人格。
(アニメの日蝕星霊とは多少違うところもあります)
その人格の変化により、魔法が変わる星霊もいたりする。

…で、いつもお仕置きお仕置きと嘆くバルゴは現在、鞭を持ってスコーピオンを撃退中。
この勝負、あたしの勝ち。

「…さっきの鴉の力、少しだけ残ってる。」

エンジェルの背後にいたプルーに目配せをして、鎌に変形させる。
ここからでも操れるから、このままエンジェルに一発当たれば…

「ぐ、あっ…?!」

……お掃除完了。

「もういいでしょ、早くして。」

星霊とは絆で結ばれてる。
契約で結ばれた関係なら、真の力なんて発揮できるわけないじゃない。

「…ねぇ、あなた達。修行してきなさい。そうすればフェアリーテイルに入れる」

いつの間に降りてきたのやら。ロメオの目を見て告げる。
フェアリーテイルに、今のこの人達は相応しくない。

「…暫くは修行して、それからおいで。あと悪さもこれっきりにして。」

ロメオはあたしに押されたのか、フッと笑ってから頷いた。

「絶対貰いに行くよ。…あとエンジェル、言うことあるんじゃないの?」

「…はい。星霊の鍵、貰って欲しい。前から、分かってたんだゾ。契約の関係でしかないこと…それじゃあ星霊は喜ばないこと。だから新しい魔法の特訓も始めてる…」

エンジェルは苦痛に顔を歪ませながら星霊の鍵を差し出してきた。
…少しでも、星霊のことを愛してたんだと思う。

「天蠍宮のスコーピオン、白羊宮のアリエス、双子宮のジェミニ、彫刻座のカエルム。」

手には3本の金の鍵と一本の銀の鍵。
ここで金の鍵が手に入るなんて…運が良い。

「…ありがたく受け取らせてもらうわ、じゃあね。」

最後、エンジェルにひっそりと耳打ちをする。

“貴女の分も、育ててあげる。”

その言葉に、彼女は一筋の涙を零した。

329:みかん姫:2016/03/23(水) 19:38 ID:BUI


「「「ルーシィ!!」」」

拠点にはみんなが集まっていた。
あたしの名前を呼ぶのは3人。

「…それで、話とはなんだ?」

「闇ギルド、もう悪さはしない。…修行して、フェアリーテイルに入るって。」

“…は?”

あたしの言葉に、みんなが目を見開く。
確かに驚くけど、何か言葉を返して欲しい。

「おいルーシィ!何でだよ?!」
「…また騒がしくなんのか。」

ぐん!とナツ、グレイ、ハッピーの顔が近づく。
2人は嫌なんじゃなくて、早く戦いたい、その一心なんだろうなぁ。

「…鍵も貰った。依頼も済んだし、あたしは帰る。」

もうここに用はない。
早く帰って休みたいのに。

「…ルーシィ、ウェンディをフェアリーテイルで引き取ることになった。」

……ウェンディを、フェアリーテイルで…

思っていなかったエルザの言葉に、あたしはショックを受ける。
…どーりで、みんなが静まり返ってるわけだ。

「先程、闇ギルドによって放火が発生、生き残った者は…いない。」

ウェンディを見ると、泣きはらした跡があった。
…もう、嫌だよ。ごめん、本当にごめん。

「プルー、ポラリス…や、だ……よ…」

ガルルル、と威嚇するポラリスを視界に捉えながら、あたしの体は倒れて行った。

330:みかん姫:2016/03/23(水) 19:39 ID:BUI


何も描かれていないキャンバスに、紅が舞う。
その紅は涙色と共存し、黒に掻き消されていったーーーー


「…!」

夢…か。
嫌な夢見たな…

「ルーシィ!おいハッピー、ルーシィ起きたぞ!」

「「ルーーーーシィーーーーー!」」

体を起こすと、ナツとハッピーが勢いよく突進してきた。
…何があったのか分かんないけどこの匂い…ギルドの医務室よね?

「お前ら、騒がしいぞ!…ルーシィか、ルーシィなのか?!」

呆れ顔で入ってきたエルザもあたしを見るとぱあっと顔を輝かせた。
そっか、あたし、倒れたんだっけ?

心配…してくれたのかな?

「ルーシィなのかって…当たり前でしょ。」

心配されて喜ぶって…みんなは良い気持ちじゃなかったと思うけど。
あたしはここに居てもいいんだ、そう言ってくれてるような気がした。

「ルーシィさん、起きられたんですね。新しく入ったウェンディ・マーベルです」

…エルザの後ろに隠れていたウェンディ。
礼儀正しくお辞儀をしてきた。
関わろうなんて思わない。関わる必要ないでしょ?

「…ルーシィ・ハートフィリア。」

あたしはウェンディの目を見ないで言った。
あたしは仲良くしない、そんな意味を込めて。

それが逆効果で…

「ルーシィって、そんな態度取る奴だったっけ」

…ナツの声が、一気に低くなった。

あたしはいつもこんな感じよ。
特定の人にしか心を開けないの、知ってるわよね?

「…人と関わりたくないの。」

ナツはウェンディのために怒った。
ウェンディは礼儀正しいのに、あたしは不快にさせる行動をしたから。

ウェンディ、もうフェアリーテイルのお気に入りになっちゃったんだ。
エルザも、あたしを軽蔑するような目で見てくる。

でも、でもね、ナツ…

「…ルーシィは、そんな最低な奴じゃなかった!」

ーーーーーナツ達だけは、理解してくれてると思ってたんだよ?

「あたしだって、仲良くしたい!でも、嫌なの…怖いの…あんた達にこの気持ちが分かるわけない!」

こうやっていくら泣き叫んでも、同情して一緒に居てくれても…
誰も、あの時の悲劇…あの恐怖を分かってくれない!
あたしの気持ちなんて、分かりっこない!

あたしだって、人と一緒に遊んで、充実した生活を送りたい。
みんなと一緒に笑いたい。

……でも、無理なんだよ。


『あれ、あたしって病人だったっけ?』

そんな気持ちにさせるほど、夢中だった。
エルザとウェンディを押しのけ、ギルドに入る。

「「「……」」」

………そこには、味方なんていなかった。
みんな冷ややかな目であたしを見る。

唯一心配してくれた、ミラさん。

「ルーシィ大丈夫なの?」

こんな醜いあたしに、声をかけてくれた。
その純粋な瞳を見るのが怖くて、あたしは目を逸らしながらひたすら謝った。

「ごめんなさい、ごめんなさい…ごめ、なさいっ…」

周りの目なんて気にしてられない。
感情が騒ぎ出した心に、医務室のドアが開く音がした。

「「ルーシィ!」」

その声の持ち主は当然エルザとナツ。

“会いたくない、引き止めないで、気持ち悪い。”

今まで感じなかった2人への邪悪な感情が沸々と湧き出る。
キライ、ダイキライ。…嘘、スキ、ダイスキ。

2人と同時に出てきたウェンディ。
その目には涙が浮かんでいる。

その姿で、ギルドのみんなは理解した。

“ルーシィがウェンディを泣かせた”

ナツもエルザも怒っているし、みんながそう思ったはず。
あたしはみんなからの信頼も、何も無い。

ーーーーーもうあたしは、必要とされてない。

331:みかん姫:2016/03/23(水) 19:40 ID:BUI


ギルドに顔を出さないこと1週間。
気晴らしにお菓子作りでも、なんて思っているとなんとなくハマっちゃって。
…お店を開けそうなくらいお菓子は溜まっていった。

そんな事を考えながら、あたしは紅茶を飲んでいた。
今日はプリンセスティー。華やかな香りに、砂糖を入れなくても甘みのある味わい。
花に囲まれた甘いお姫様生活。そんな気分に浸らせてくれるのがこの紅茶。
おかしいかもしれないけど、あたしはこの紅茶の“懐かしさ”を気に入っていた。
その懐かしさを求めて、今では世界に一人、二人しかいない栽培者になっってしまった。

『ねぇ、聞いた?今、行方不明中のお姫様を捜してるんだって。』
『知ってる!話題ランキング1位だよ〜。どんな方なんだろ』
『きっと素敵な女性に違いないわよ!』

あたしの住むマンションの前を笑いながら話している女子二人。
その話題は引き篭もり状態のあたしには新鮮なもの。

「お姫様か…」

プリンセスティーに映る自分の顔。
この世の終わり!とでもいうかのような顔に自分でも笑えちゃう。

あたしはどんなに足掻いてもお姫様になれないんだろう。
人から蔑まれ、人を蔑むあたしなんて、この世に必要ないのかもしれない。

ーーーーーー温かいご飯が食べたい。

少し前に叶った夢。
ミラさんが出してくれるご飯はどれも美味しくて、温かかった。
お母さんの手料理なんて、ずっと食べてなかった。

「…食べたいな」

ミラさんのご飯、食べたいよ。

よし、行こう、ギルドに。
謹慎されてるわけでも、辞めさせられたわけでもない。
…だったら、行ってもいいんじゃない?

「………もし、無かったら…?」

ミラさんは前の一件であたしを嫌ったかもしれない。
美味しかったあのご飯はもう食べれないかもしれない。

…だけど、期待してみちゃう。

「お菓子も持ってこ。」

お菓子を袋に詰めて、あたしは伸びた髪をそのままにして家を出た。

332:みかん姫:2016/03/23(水) 19:45 ID:BUI


「………おい、じいさん。」

「…何じゃ、グレイ」

俯いたまま、俺はマスターに問う。
一週間前、ルーシィが目覚めたはず…なのに、

「何でルーシィが来てねぇんだ?」

ギルドのみんなは笑い合っている。
仲間が一週間も顔を見せてないのに。

ルーシィはこのギルドの仲間…家族じゃない

そう言ってるようだった。
エルザ、ナツまでもがルーシィを心配せず、浮かない顔をしているのは俺とミラ、じいさんだけ。

「…さあな。L級魔導士試験は無事、合格じゃよ。」

今日もカウンターでルーシィを待つ。

『…家賃、どうしよう…』

いつもそうやってカウンターに突っ伏してる姿を見ていた。
ルーシィは、感情を声や顔に出さない分、行動に出やすかった。

突っ伏すルーシィにミラが依頼書を見せる。

そんな事が日常化されていた。
ルーシィの居ないギルドはモノクロ…みんなにとっては違うのかもしれない。
だけど俺は、いつも俺を真正面から見てくれる仲間が1人でもいなくなっただけで、絶望する。
その仲間を見捨てるようなギルドだった事に、絶望する。

今日は帰るか、そう立ち上がった時、

「ルーシィ、来てやったんだゾ」

かつて戦った…嫌、戦ったのはルーシィだけど…六魔将軍が、ドアの所に立っていた。
そういえば、このギルドに入るとかなんとかぬかしてたな…

「…貴様ら…六魔将軍の者だな?」

エルザの問いかけに頷いた4人。
少し様子は変わっているが、あの時の面影を彼奴らは残していた。
来たのはエンジェル、レーサー、コブラ(と変な蛇)、それと…

「…あぁ、僕はロメオ。ルーシィの旧友さ。」

ロメオ。なんかいけ好かねぇ野郎だなぁ。

「…ルーシィはどこだ?妖精の尻尾に入るために来たんだけど…」

どうやら、あの時の話は本当だったらしい。
ロメオは周りのをキョロキョロし始めた。

「はぁ、そんなことしてもいねぇよ。ここ1週間、顔を出してねぇ」

いけ好かねぇ奴でも、悪い奴じゃなさそうだ。
ルーシィを探しに来たんだし、居ないことを知って驚くかと思ってたが、あっさりしていた。

「フッ、そりゃそうだろうね。…だって、ここには“あの子”がいるもんね。」

ロメオの言葉にウェンディが反応した。
ルーシィが来ないのは、ウェンディに関係があるらしい。

俺はその時居なかったし、よくわかんねぇけど。
…でも、何でこいつがそんなこと知ってんだ?

「ルーシィの事好きな人、手ェ挙げろ。」

低いロメオの声で、六魔将軍と妖精の尻尾の間に火花が見えたような気がした。
ルーシィは好きだ。ナツ達は知らねぇが、俺はルーシィについていく。
ナツ達が来ねぇなら、敵になるだけだ。

「ふーん、居ないんだ…「俺、居るけど。」」

俺の言葉にびっくりしたロメオだったが、すぐニッコリと笑う。
あいつもルーシィが好きなのか、それは直感で分かった。

「…君、いいね。それで他には?」

ロメオが俺から視線を外したとき、か細い声が聞こえた。
みんなが一斉にウェンディを向く。

333:みかん姫:2016/03/23(水) 19:46 ID:BUI



「あの、私も…あんまり話せてないけど、スキ、です…」

ウェンディはへらりと笑う。
少しわざとらしく感じるのは俺だけか?…いや、違う。
ロメオも冷めた顔でウェンディを見ている。

「だから、私も…「嘘つかないでくれるかな?」」

目が笑っていない黒い笑みを浮かべるロメオに、ウェンディは「ひっ」と小さく呻く。
そして、倒れそうになるウェンディをエルザが支えた。

「大丈夫か?」

「あ、すいません、エルザさん…」

「いや、礼はいらん。…お前、ここには入りたいのならば仲間意識を…」

エルザはロメオを睨む。
…そんなにウェンディが大切なのか?
今までの仲間を苦しめて新しい仲間を作る…
ルーシィもウェンディも、2人を仲間にするのが最高なんじゃねぇの?

「…皆の者、よく聞け。ルーシィ・ハートフィリアが正規L級魔導士になった。」

緊迫した空気をさらに緊迫させるじいさんの切羽詰まったような声。
内容がルーシィという事に、ギルドのメンバーは最悪だ、と言うかのように顔を歪めた。

「そこで、ルーシィをこのギルドのマスターとする。」

ーーーーーーーーー………

…は?ルーシィが、マスター…?
いやいや、それってなんか可笑しくねぇか?

「ルーシィはわしの実力を超えた…聖十の四天王すらも超えた。」
「ルーシィと動物、星霊の絆、あれは最高に美しいのじゃ。」

じいさんは目を伏せる。
じいさんを超える力って…どんだけ凄いんだよ、ルーシィ。

「…みんな、知らないの?ルーシィは…星姫なんだけどな?」

ロメオは、一人でニコニコと笑っているだけだった。

334:みかん姫:2016/03/23(水) 19:47 ID:BUI


星姫(せいき)…それは、星霊魔導士の力を持つ王国の姫の事。
滅竜魔導士であれば竜姫(りゅうき)、滅神魔導士であれば神姫(みき)などと呼ばれる。

「星姫は相当珍しい。しかも今回は魔導士としての才能が大きかった。」
「だから王国の者であることを隠し、魔導士として生きてもらっていた。」

「…だけど、ルーシィはきっとこの世界に絶望したんだゾ。」
「ルーシィを魔導士として育てる契約…ルーシィが絶望した時、」
「王国に戻る決まりなんだゾ。ルーシィはもう既に2回、絶望しているゾ…」

ロメオはエンジェルに目配せし、説明をやめさせた。
…だが、何でエンジェル達が知っているんだ?
ロメオから聞いた、のか?

それにしては、何でも知っているような顔つきだ。

「六魔将軍は、ルーシィの幼少期、側近だった人。」

“俺は例外だけど…”
最後にそう付け足したロメオは悲しそうだ。

「…ルーシィはさ、妖精の尻尾の事、好きだったんだよね。だから俺らに入れ、って言った」

知ってるに決まってんだろ、んな事。
上手く言葉で表せないルーシィだけど、俺らの事は信用してくれていた。

「…ま、一部の人しか信用してなかったみたいだけど。その理由、今日見てよく分かったよ。」

ギルドの皆は俯いた。
ルーシィの事はどうでもいいんだろうけど、説教が気にくわないらしい。

誰一人喋らないなか、意を決して口を開けたのは…

「貴方はルーシィの過去を知っているのね?…お願い、教えて欲しいの。」

妖精の尻尾の看板娘、ミラ。

やっぱりな、思ったのはそれだけ。
だって…知っていたから。
ミラがルーシィの居ないカウンターを見て悲しそうに溜め息を吐いていたこと。

ロメオもミラはルーシィの味方だと分かったのか、ニヤリと笑う。

「ふぅん、教えてあげてもいいんだけど…」

「ロメオ、何言ってんだよ!」

「まぁまぁレーサー、落ち着いて。本人にも確認しないと。」

ロメオがウェンディを見たとき、俺の隣でウェンディが震えだした。
…なるほど、ルーシィの過去にはウェンディが関係あるのか。

「…ウェンディ、吐け。」

…今のって俺の声?
自分も周りも驚くほど、低い声が出た。

「えっと、グレイさん…?私は…」

本当に吐くのか?少し期待したとき、ロメオ達の後ろのドアが開いた。


続きを読む 全部 <<前100 次100> 最新30 ▲上へ
名前 メモ
画像お絵かき長文/一行モード自動更新