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第一章 期待のシンガーソングライター登場、その名は《Singer.H》
1
賑わう神社。
響く鈴の音。
そう、ここは初詣に来た人で賑わっている神社だ。
その中に、仲の良さそうな中学生くらいの生徒が8人固まって、談笑している。
すらりと背の高い女子生徒が3人、それと同じくらいの背の高さの男子生徒が1人、そして4人に比べると背の低い女子生徒、男子生徒が合計で4人だ。
特に背の高い、ポニーテールの元気そうな生徒が他の7人を仕切っているようにも、眼鏡をかけた真面目そうな生徒が7人を仕切っているようにも見える。
通りすがる人は皆、8人を微笑ましく見ていた。
しかし__。
彼は8人を遠くから見ていた。
鋭い目つきで。
彼の名は_____。
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>>845明日かどうなっちゃうんだろ?
>>846続きが気になる
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2
「たっだいま〜!」
「…ただいま」
紅月飛鳥、そして圭は自宅であるマンションに帰宅した。
さっきまで仲の良い友達と初詣に出かけていたのだ。
今日は1月1日、元旦だ。
一年の始まりの日の今日、怪盗レッドである2人は、盗難事件を探すため、2人してテレビにかじりつき、ニュースを見る。
飛鳥がニュースを見るようになったのは、レッドのおかげと言っても過言ではない。
「ねーケイ、なーんか面白いニュースないのー?」
「…ない」
チャンネルを切り替えまくりながら聞く飛鳥に帰ってきた冷たい圭の答え。
飛鳥はイラつき、圭に組み付いた。
「あ゛あ゛あ゛、離せアスカ!」
「へーんだ、やめるもんかっ!」
その時流れたニュース。
飛鳥の興味はそのニュースへと注がれる。
その隙に圭は飛鳥の体の中から抜け出した。
『……期待のシンガーソングライター登場ですって〜?』
『そうなんですよ〜。名前は、《Singer.H》って言うんですって。世の中の人からは、SingerのSと最後のHを取って、《SH(シェル)君》って呼ばれてるみたいです』
『そうなんですか〜。ま、それはともかく、これからの活動に期待するべきですね〜……』
飛鳥は新たなシンガーソングライターの登場に目を輝かせていたが、圭は目つきを鋭くしたのだった。
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