怪盗レッドのオリジナル小説書いてみます!(8)

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414:星月夜 杏里:2017/03/22(水) 14:40 ID:2.I

>>401の続きです!




〜アスカside〜
ヤッホーみんな!
只今午前の2時。
今、私はレッドの仕事で、あるビルの屋上に来ているよ!
もちろん、ここはただのビルじゃない。
一部は、怪しまれないように、ってちゃんとした貿易をやっているらしいんだけど、本当は、宝石や絵画などの美術品の盗品売買をやって、お金を儲けてるんだって。
つい先週、ケイがその情報を掴んだんだ!
そうなれば、レッドの出番!ってわけ。

今回のターゲットは、明日、外国に売り渡されることが決まっている、『橙の月(オレンジムーン)』と呼ばれる、まんだりんがーねっと(?)とかいう宝石らしい。

『アスカ聞こえるか?』

ケイがインカムの向こうで話しかけてくる。

「大丈夫だよー」

最近、レッドの仕事にも慣れてきたしね。あんまり緊張しなくなってきた。
でも、油断は禁物。本番は何が起こるか分からないもんね。

『よし、プランAで行くぞ』

「りょーかい!」

私は気を引き締めて、柵をよじ登り、屋上から一気に飛び降りる。
このビルは17階建て。
流石の私でもこの高さから落ちたら死んじゃうしね。
ここでリストバンドのワイヤーが活躍するんだよね。

予め、柵にワイヤーを引っ掛けておいた。
今回は、一番下まで降りる訳じゃない。
目的地はこのビルの8階部分。
左手の方からワイヤーが出ているから、左手はずっと挙げたまま。

物凄い風が吹くなか、ケイの声が聞こえた。

『5、4、3、……』

カウントに合わせて、私はワイヤーを調節しながら、スピードを緩めていく。

『2、1……ストップだ。アスカ』

その瞬間、どんどんスピードを落としていたワイヤーは、完全に停止する。
ある階の前で、私はぶら下がって止まっていた。

「ここが8階?」

『そうだ。この時間に外から窓を開けようとすると警報が鳴るようになっているが、ハッキングで解除済みだ。』

「オッケー」

まあ、流石に全部蹴破って開けたりしてたら、かなりの時間を食っちゃう。
さらに、警備の人にも気づかれちゃうしね。

ここで、最初に響と勝負した時に使った窓ガラスに穴を開ける、コンパスの様なものを取り出す。
窓ガラスに穴を開け、穴の部分に手を入れて、内側からかかっている鍵を開ける。

やった!開いた!
ふうー……片手作業だとやっぱり大変なんだよね。
そこから私は侵入。
周りは電気が付いていなくて暗い。
ここで私は、サングラスをつけ、暗視機能モードに切り替えた。

『周りに警備員はいないか?』

辺りに耳をすませ、キョロキョロと見回してみた。
大丈夫。誰もいない。

『そうか。ならそこの廊下を真っ直ぐ進め。』

「りょーかい」

私は廊下を一気に駆け抜ける。
ここにカーペットとかは敷かれていないから、自分の足音にも気をつけなきゃね。

廊下には監視カメラがあるけど、そんなに多くなかったため、私が映ってしまう監視カメラは、全部ケイがハッキングして、映像を差し替えておいてくれた。

『そこの突き当たりを右に曲がるんだ。すぐそこに通風口がある。』

ケイから指示を受け、突き当たりを右に曲がると、天井に通風口があった。
周りを見てみたけど、運良く警備員には誰とも会わずにここまで来れたみたい。

「よっと」

ワイヤーを使って、通風口の中に入る。

その後、ケイの指示に従って、ある部屋までたどり着いた。

(アスカさん口調って難しいですね。変じゃないですかね……)


星月夜 杏里:2017/03/23(木) 22:38 ID:2.I [返信]

>>414の続きです。




その部屋はオフィスなのかな?
机や椅子、パソコンがずらーっと並んでいる。

タンッ

私は殆ど音を立てずに着地する。

『ドアから見て一番向こうに社長席があるだろ?』

ケイに言われて見てみると、普通の机より大きな机に、ふかふかそうな大きな椅子、さらには、ほかの席には無い、高そうな万年筆が置いてあった。

やっぱり社長って特別なんだなー。
私は社長席に向かってどんどん歩いていく。

すると、さっきまでたくさんの机や椅子に囲まれていて死角になっていたところから、金庫らしきものが姿を現していた。

『今から言う番号にダイヤルを合わせろ。』

うーん。今までは番号を打ち込むだけだったから、私でも簡単だったんだけど、ダイヤルはやったことないんだよねー。
上手く出来るかな?

ケイの指示を聞きながら、番号を間違えないよう、慎重にクルクルとダイヤルを回していく。

カチッ

何かが外れたような音が、小さくオフィス内に響いた。

金庫の中をそーっと開いてみた。

何これ?

金庫の中って、普通大事なものを入れておくものだよね?
中から出てきたのは、海賊の船とかで出てくるような、突起がいくつか出ているハンドルみたいなもの。

え、これに何か隠されてるとか?

『違う。とにかく、それを持って17階に行くぞ。部屋を出て左に廊下を真っ直ぐ進むんだ。突き当たりを右に曲がればすぐにエレベーターが見える。エレベーター前とエレベーター内のカメラは、映像を差し替えておいた。』

まあ、ケイのことだから、どこかで必要になる物なんだろうな。
そのハンドル(?)を持ったけど、結構重い。
でも10kgくらいだし、私の走るスピードに支障は出ないけどね。

左腕でハンドルを抱え、部屋を出て、また走る。
途中で何人か警備員にあったけど、指弾で眠ってもらった。
<続く>


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