こんにちは!
ここは、私と薫先生のコラボ小説を書くところです。
コメント、ぜひお願いします!
荒らしとなりすましは禁止です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
【あらすじ】
多田本真美だよっ!真美が、あらすじを紹介します!
真美は、私立彦宮学園の児童会長。
いろんなことで悩みが増えていくの。
このままじゃ児童会長なんて無理!って思ってたんだけど。
何か道が見えてきたの。
行った先は、同い年くらいの子たちが仕事してる!?
まい先生と薫先生によるコラボ小説、第一弾!ぜひどうぞ!
すみません。
>>1の〜以下は無視してください。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
わたし、金宮藍!って芸名でやってるんだけど、本名は、金子藍。
私、アイドルなんだけど、もう精神的に辛いことばっかり。
悩んでたら、目の前に道っ?
進んでみると、女の子たちが仕事してるのっ?
わたしたちの芽生える友情物語。
まい先生と薫先生によるコラボ小説、第一弾!ぜひどうぞ!
『*レインボーハッピー* まい』
人物紹介
金子 藍
メンバーカラーはピンク。
ひょんなきっかけでスカウトされて、芸能界へ。
レイハピメンバーで、通称あいぴー。
見水 夢乃。
メンバーカラーはライトブルー。
スカウトされて、芸能界へ。
レイハピのリーダー。
通称ゆめりん。
佐山 結奈
メンバーカラーはイエロー。
元モデル。
レイハピメンバー。
通称ゆっち。
宇都 りりか
メンバーカラーはパープル。
元青空キラリメンバー。
レイハピメンバー。
通称リリー。
【解決事務所 パワフル☆ピース 登場人物紹介】
浄坂 桃奈
通称トウナ。
底抜けに明るいポジティブ女子。
雑誌を読んで、レイハピファンに。
あいぴー推し。
真路 美桜
通称ミオウ。
クールビューティーな秀才。
雑誌を読み、トウナと共にレイハピファンになった。
リリー推し。
ららこ みく
事務所の裏方担当。通称ララさん(みくさんとも呼ばれている)
雑誌を見てレイハピに興味を持つが、あいぴーが事務所に来るのに反対している。
あまりアイドルに興味はないが、ゆめりんは可愛いと称している。
相馬 ソウマ
ららこと同じくあいぴーが事務所に来ることに反対している。
美女好きなのが明らかに。
ゆっち推し(ソウマ曰く『チョーかわいい♥』)
ヒンメル
事務所で1番賢い(?)クロネコ。
初めまして!
いきなり失敗したみぃです。
元まいです。
名前変えさせていただきました。
分かりにくいので、>>1をいつかのコラボにしてもいいかもしれません。
では、作者みぃは、面白い物語をお届け出来るよう頑張ります。
この物語で頑張ってくれる子にバトンタッチ!
藍ちゃん、よろしく!
はいはーい!
みぃさんからバトンを受け取った、金子藍だよーっ!
『*レインボーハッピー*』の主人公でもあるよ♪
良かったらだけど、見てくれたら、わたしこれからももっと頑張ります。
今回、芸能界の仕事応援してくれるかな?
じゃあ、次は、薫先生とトウナちゃんにバトンタッチ!
よろしくぅ!
はい!バトン受け取りました‼薫です!
今回のコラボ、とても楽しみです!
わたしもみぃ先生と一緒に面白い物語をお届けします。
見て前向きになってもらえる物語にしたいです!
じゃあ、解フル☆主人公、トウナにバトンタッチ‼
やっほー!トウナです☆
解決事務所でみんなを前向きにするお仕事やってるよ!
ある日見た雑誌で『レインボーハッピー』のファンになったんだ!
そんな時、わたしの推し、あいぴーが悩んでるって聞いたの!
ぜひ解決事務所にきてもらいたいんだけど、ララさんたちが猛反対!
ってあれ、挨拶のつもりがあらすじになっちゃった‼
ごめん!でも、これも個性ってことで!
もし良ければ本編も見てね!ところどころ作者が変なミスしてるけど………。
わたし、これからも頑張るね!
はい。
ちょっとトウナ!なんか好き勝手言ってるじゃん!
まぁいっか。
じゃ、これから始まるよ!
みぃ先生にバトンタッチ‼
1.精神的に辛い日々
わたしの初のCM撮影。
ドキドキ、ドキドキ。
CMを作る監督の中で恐いと有名な、森田監督と一緒。
わたし、金子藍。
って言うのは本名で、芸名は、金宮藍だよっ!
ある日、ひょんなきっかけで芸能界デビューしてから1ヶ月。
ちょっとはお仕事にも慣れてきた。
6月って言う梅雨の時期、ちょっとムシムシして暑いけど、現場がピリピリしてて寒かった!
アイドル活動では、レインボーハッピー、略してレイハピのメンバー。
ちょっとずつ有名になってきたよ!
「藍ちゃんいける?」
森田監督ににらまれて、もうちょっと休憩したかったけど、無理だなんて言えない。
小さい声で、「はい」って答えると、森田監督は「声が小さいっ!」って怒り出す。
関係ない人も背筋がゾクッっとするほどだよ。
わたし、頑張ってるつもり。
なのに、ダメ出しばっかり出るの。
オーケー出たのはない。
今までに撮った回数46回。
それがひとつも良くないなんて。
精神的に疲れすぎてて無理かも。
「藍ちゃん、いい?藍ちゃんが、15秒っていう短い時間で伝えるのは、芸能界1マンガ好きっていう藍ちゃんにしか出来ないこと」
うーん。
そんなに好きってわけじゃ。
わたしはただ、楽屋に『にゃお』っていう月刊誌持ってきただけで。
別に…。
「いい?にゃおガールに抜擢されてるんだから、しっかりやりなさいよ」
はい、すみません。
にゃおの魅力、必ずわたしが伝えて見せるから!
森田監督、見ててよ!
「いきます!」
わたしの掛け声が、撮影現場中に響いた。
2.憧れのあいぴー
「トウナっ!見てみて‼」
事務所に入ってすぐ、ミオウが飛んで来た。
手には雑誌。
「なになに?……うわぁっ、あいぴーCM出るの?にゃおガール抜擢………すごいすごい‼わたしにゃお読んでるし‼」
「トウナ、あいぴー押しでしょ。ここ、インタビュー載ってるよ。にしても凄いね〜、レイハピ。結成してすぐに注目あびてるし、あいぴー最初からすごい厳しい監督に指導受けてるって………」
あ、説明するね。
レイハピは、わたしとミオウがファンのアイドルユニット。
解決事務所初仕事の後にミオウが読んでた雑誌に出てて、すぐファンになっちゃった‼
(解決事務所については本編を読んでね!丸投げしてごめん!)
いまでは1日3回以上『レインボーハッピー』って検索してるよ。
わたしはポジティブでピンクが似合うあいぴー推し!
ミオウは大人かわいいリリー推しだよ!
わたしはミオウから雑誌を受け取って、あいぴーのインタビューを見る。
………そうだ。
「ね、ミオウ!あいぴー事務所に招けないかな?悩んでるみたい……」
「確かに。そんな気する。インタビュー見ても……ね。笑顔を届けるアイドルには、笑顔でいてほしいし。ララさんたちに頼んでみる?」
「うん!」
憧れのあいぴーが前向きになってくれて、もしなかよくなれたら、一石二鳥だし!
というか、もし本当にそんなことあったら、一石1兆くらいだよ!
よし、ララさんお願い‼
ミオウと一緒に、ララさんのいる部屋へ行った。
3.もう無理かも
森田監督を何度か見る。
失敗は68回目。
次が69回。
でも、森田監督でCM撮影した一番短い人は、131回目だから。
まだまだ頑張ってやる!
わたしは、ファンの子がいると信じて、毎回力を入れて取り組んだ。
最後のセリフ、「にゃおッコになればあいぴーのサインもらえる!」のセリフを強調して、カットがかかる。
「藍ちゃんのCMじゃない。にゃおのCMだ!自分のところだけ強調するな!70回目!」
はぁ。
ダメだったか。
立ち位置で怒られたり、発音、声の大きさ、動作と、全て怒られてるのに。
わたし頑張ってるのに。
「よーい、スタート」
森田監督がスタートして、動作、発音や立ち位置を細かくして動いてみた。
最後のセリフも、頑張って。
だけど、結果は同じ…。
「ダメだダメだ!今日は終わりだ。藍ちゃん、もうちょっと力入れて!」
「はい。あと一度撮らせてください」
最後まであきらめずに、立ち直って撮影すること。
それが、にゃおッコのため。
最後のセリフを言い切ると、ヘナヘナ崩れ落ちた。
もう限界。
「まあまあ。明日も同じ時間に来て。はい、終わり」
こういうあっさりした終わり方。
わたしは、今日は楽屋に泊めてもらうことにした。
でも、ニュースでは、『森田監督に厳しく見られるレイハピ藍ちゃん』と出て、わたしが崩れ落ちる様子が流れている。
ウソッ!
撮られてたの?
でも、もう流れてしまったものは仕方ない。
インターネットでは、森田派か藍派で討論されていた。
4.なんで反対⁉
「ララさんっ!」
わたし達はララさんのいる部屋に飛び込んだ。
「あ、二人とも。あいぴーちゃん出てるわよ」
ララさんはつけているテレビを指差す。
本当⁉って、あ………
「あいぴー………」
そこには、監督に指導され、崩れ落ちるあいぴーが映っていた。
芸能界は厳しいんだ。
人気が鰻登りのあいぴーも、こんなに努力している。
やっぱりあいぴー、事務所に来て欲しい‼
「あのね、ララさん。この子……あいぴー、解決事務所に来れるようにしてくれませんか?芸能界厳しいし、やっぱり安心して相談できるここに来て欲しいんだ……」
沈黙。
「……無理ね。というか、個人的に反対」
「「なんで⁉」」
ミオウとハモる。
「そこは自分で考えなさい。ほら、あいぴーちゃんのニュースも終わったし。もう18時よ。帰りなさい」
「はーい」
ララさんの有無を言わさない口調にしぶしぶ退室。
「おれもみくさんに同感だな……」
ソウマの呟く声が聞こえた。
5.きらめく光
わたしは、翌日。
疲れた状態で中学校へ行った。
友達の、美音ちゃんと陽菜ちゃん、琴ちゃんと千尋ちゃんが覗き込む。
「仕事で疲れてるんじゃない?藍ちゃん、ずっと仕事一途で頑張ってるもんね」
琴ちゃんがスクバ(スクールバッグ)を持ってくれて、わたしはまた崩れ落ちた。
この様子をまた撮られていた。
この映像が、またニュースで出ていることに気付いたのは、スマホを持っている陽菜ちゃんだけ。
だけど、わたしたちのおしゃべりの声にかき消されて、スマホのことなど考えていない。
「行こう。わたし、止まってられないもの」
そうだよ。
ここという場所に対しても、芸能界という厳しい世界に対しても。
怖くて止まってられない。
わたしに出来るベストを作っていかないといけないだけだから。
「藍ちゃんは偉いね。絶対わたしたち味方だから」
美音ちゃんがにっこり笑ってくれて、これからも頑張ろうと思えた。
きっと出来る。
「ちょっと相談したいことがあるんだけど、相談室に一度相談したいの。いい相談室ない?」
わたしがつぶやいた瞬間、一瞬だけ、前に綺麗な光がほとばしる。
まぶしくて目を閉じちゃったら、学校の昇降口に立っていた。
6.厳しい芸能界
「トウナ、見てみて。またあいぴーニュースになっちゃってる。登校の様子ね………。」
また?
「本当にひどいよ。マスコミもちょっとは考えてほしいね。あいぴーにもプライベートあるんだし、悩みだってあるんだし。ねっ、ソウマもそう思うでしょ?」
なんとなく、ソウマに話を振ってみる。
「ま、オレもそう思うけどよ。現実を見てみろ、現実を。芸能界やマスコミはそんなもんだ。芸能界に入るにはそれなりの覚悟が必要なんだよ。そのあいぴーチャンも、そういうのに少しは慣れる必要があるんだ。メンタル強くないとやってけないからな。だからオレもみくさんも、あいぴーチャンの事を思って、事務所に招くことに反対してんだ。」
ふぅん。
たしかに一理ある。
でも、人に相談して強くなることもあるよね。
それは、あいぴーじゃない他のレイハピの子でも同じ。
みんなに前向きでいてほしいもん。
「ねぇソウマ。それはゆっちにも同じ事をいえる?」
ミオウが何気なく聞く。ソウマはゆっち推しなんだよね。
「まあな。それが優しさでもあるしな」
ソウマは凄い。
おちゃらけているけど、自分の考えがあるもん。
「予想外のことが起こったわね」
ララさんが顎に手を当てながらこっちに来る。
「どうしたの?」
「それが…… あいぴーちゃん、本当に事務所を必要としてるみたいなのよ。」
本当に‼
って喜ぶようなことじゃないか。
「あいぴーちゃん、事務所に呼んでもいい………というか、呼ぶ必要があると思うの。どう?トウナ、ミオウ」
「「もちろん!」」
あいぴーの役にたてるなら、なんでもOKだよ‼
「おいおい、遊びじゃねーんだからな」
ソウマがまた呟いていた。
7.強い意志
授業が全て終わり、きらめいた光を思い出して、また、同じことを言ってみようと思った。
同じことが起きたら、正体を探るんだから。
「…相談室ないかな」
目をギュッっと閉じて、おそるおそる目を開けてみる。
ただの、通学路。
みんなが、「レイハピの藍ちゃんだ」って言ってるだけ。
わたし、ヘンな人だよね。
さっきのは、疲れすぎて幻覚かな。
なーんて適当なことを考えて家に帰った。
「ただいまー」
「藍、CM出てるわよ!今やってる」
にゃおの?
CMって、いろんな時に出たり出なかったりだから、見たことないんだよ。
テレビを見て、目を点にする。
すっごく疲れた顔してるじゃん。
森田監督も、イヤだっただろうな。
「わたし、事務所行ってくる!」
こんなCMを届けるわけにはいかない。にゃおッコや、にゃおッコになりたい子へ届けるもの、こんなのでいいわけない!
わたしは、私服に着替えて電車に飛び乗った。
このままでいいわけない。
森田監督にお願いして、撮り直しか何かをしてもらうんだ。
芸能界は、そんなに甘いものじゃないはずだから…!
「小保さん!」
「あら、藍じゃない。仕事あるの?」
「いいえ。森田監督に撮り直しをさせていただきたくて」
すると、後ろから怖い顔の森田監督が来た。
ちょっと笑っているように見える。
「待っていたよ、藍ちゃん」
「この間は失礼しました!撮り直しさせてください!」
「よーし、やるぞーーっ!」
8.まさかのあいぴー来られません⁉
「ねぇララさん、あいぴーここに来れるようになった?」
わたしがウキウキと聞くとララさんはソウマと顔を見合わせる。
「あいぴーちゃんはちょっと心境が不安定なのかな……占っても、個人情報がわからないのよ」
いやいや、個人情報なんて分からないのが普通だから。
てか、個人情報って必要なの?
「ここに来れるように上手く導くには、行動範囲とかを調べる必要があるんだ。でも、それがなぜか無理なんだよ」
わたしの心を読んで、ソウマは言う。
「いくつかの仮説をたてたわ。1つは、あいぴーちゃんの心境が特別だから。周りに悟られないように、心を塞いでるの。それか、もういっぱいなのね。1人で抱えすぎていて」
「あいぴーが?」
「まだ仮説よ。で、2つ目は事務所反対の誰かの仕業よ。ほら、沖縄からここに繋がる道も誰かの手で遮断されたでしょ。(詳しくは本編で‼)だからその誰かが占いの電波も悪くしたの」
電波って………なんだそれ。
「占いに電波なんてあるんですか?」
ミオウが聞くと、ララさんは
「ま、そんな感じの物があるのよ」
だって。
「占いの電波とやらが悪いなら、他のこと占っても分かんないんじゃない?」
「そう。でも他の事を占うとそうでもないから、1つ目の説が有力ね。だからあいぴーちゃんに心を開いて落ち着いて欲しいんだけど、それが事務所の仕事だし」
う〜ん、なんかいいことないかな。
あっ!
「わたしたちで調べるのは?あいぴーのことを1日5回スマホで検索、街中であいぴーを探して、尾行‼」
我ながらいいと思う‼
「いいと思うけど、ストーカーにならない?」
ミオウが言う。
でも………
「なんとかなるでしょ!ね、ソウマ‼」
適当に話しを振ってみる。
「ま、実行するのはお前たちだ。任せるけどよ、なんかあったら自己責任だ」
「よーし、ミオウ責任取るよね!いこういこう、あいぴー尾行大作戦」
………てなわけで、あいぴーが事務所に来れるように、尾行大作戦がはじまった。
9.最短CMオーケー
その日わたしは、最短69カットでCMが決まった。
「森田監督、ありがとうございました!また、よろしくお願いします!」
「いやいや。藍ちゃんが気付いてくれて嬉しいよ。ありがとう」
わたしは、事務所を出た途端、何となく心臓辺りが痛くなった。
衝撃が走るイメージ。
疲れがたまったのかな。
じゃあ、電車の中で寝よう。
そんなことを考えながら、ふと立ち止まる。
キョロキョロと辺りを見回す。
誰かが見ている。
そんな気がして怖かった。
だけど、また幻覚を見たのかと思って電車に乗る。
寝たかったけど、ちょっと寝られなかったの。
今日が初の給料日で、ついでに小保さんにもらったんだもん。
取られたくないし。
電車を降りて家に帰ると、ご飯の準備がきちんとされていた。
「藍、お帰り。疲れたでしょう?今日は藍が好きなハンバーグよ」
今にもあふれでそうな肉汁。
ゴックンとつばを呑み込んで、ハンバーグをバクバク食べる。
パクパクのレベルじゃないの。
バクバク。
疲れもだんだん取れてきて落ち着いてきたけど、相談したいことは山ほどある。
ママには出来ない、ね。
相談室、早く見つからないかなあ。
お願い、わたしを導いて!
10.鋭いあいぴー
あの後わたしたちは急いで電車に乗って、あいぴーの所属事務所の最寄り駅で待ち伏せした。
そしてその後、尾行開始‼
まず、ミオウがあいぴーの乗る電車を確認。
ミオウは同じ電車に乗って、わたしは先回りしてあいぴーの降りる駅で待つ。
一応作戦成功‼
なんだけど、あいぴーはわたしたちに気付いてた……と思う。
しょっちゅう後ろ振り替えってたし。
でもちゃんと最後まで尾行できた!
一応あいぴーの家も確認。
そしてその近くの中学もチェック。
「やっぱりあいぴーの事務所近くがいいのかな。芸能について悩んでるなら、その近くがベストでしょ」
なんてミオウと会話しながら、事務所に戻る。
今日の尾行をララさんに報告して、事務所に来れるようにしてもらおう!
11.マスコミが見たもの
わたしは、何とか学校へ行った。
無理そうだったんだけど、頑張って。
友達と会えるしね。
「美音ちゃん、陽菜ちゃん!」
ちょうど、美音ちゃんたちがいたので、力を抜いた。
陽菜ちゃんは、おそるおそるスマホを見せる。
ん?何々?
スマホを覗き込むと、昨日崩れ落ちた時のことが載っている!
「藍ちゃん、解決出来ないことあったら言って。わたしたち、力になりたいから」
陽菜ちゃんがスマホをしまう。
美音ちゃんも、うんうんとうなずく。
わたしには仲間がいる。
けど…。
「うんん、平気。昨日、何とかしたから。ありがとね」
うん、そうだよ。
平気だよ。
ここではね。
相談室が見つかれば、綺麗さっぱり片付くのに。
本当にお願いします。
わたしに、芸能界で生きていく力をください。
何でもしますから。
わたしは、作り笑いでそっと笑った。
12.解決事務所に続く道
やっぱりあいぴーに事務所に来て欲しい‼
だから早速ミオウと一緒にララさんにお願いした。
「ララさん、お願いします!あいぴーが事務所に来れるようにしてください!」
わたしとミオウが頭を下げると、ララさんは言った。
「昨日の尾行はどうなったの?」
「なかなか上手くいったよ!やっぱりあいぴーの事務所の近くから来てもらえたらいいな」
解決事務所に続く道は国内にいくつも………意外と沢山あるの。
あいぴーの事務所の近くにもないかな?
「あいぴーちゃんの事務所の近くの道……」
どこからか持って来た特大パネルにあいぴーの事務所が映し出される。
「あっ、ここね。事務所の最寄り駅の近くにあるわよ」
じゃあ、そこから来てもらえたらいいね!
「お願いできますか?ララさん。あいぴーがここに来れるようにしてください!」
もう一度頭を下げると、ソウマとララさんはプッと笑った。
「わたしたちも鬼じゃないわ。ダメなんて一言もいってないじゃない」
「そうだぞ。てかお前ら、オレの事忘れてないか?みくさんにばっかり頼んでよう」
ララさん………ソウマも、確かに忘れてたけどありがとう‼
「じゃあミオウ………あれやっちゃう?」
わたしたちの、あれ。
「いくよっ、せーのッ‼」
わたしはスウっと息を吸った。
「パワフル☆ピース………」
「「活動開始‼」」
13.光の正体
わたしは、後日の撮影後。
ヘトヘトな状態で駅へ向かう。
肩こった〜。
ちょっとグリグリ回しながら改札を通ろうとすると、後ろから肩を叩かれた。
「どちら様です?」
「あいぴー、こっち来て!」
謎の元気な女の子は、わたしを引っ張って駅の片隅のソファへ移動。
女の子ふたりがキラキラした目でこちらを見てくる。
わたしがアイドルって知ってるのかもしれない。
ちょっと身構えていると、わたしを引っ張ってきた子が声を上げる。
「わたし、浄坂桃奈!トウナって呼んでね!」
トウナさんは、にっこり笑う。
ちょっと、同じタイプかも。
きっと仲良くなれる。
「あ、わたしは金宮藍。っていうのは芸名だけど」
「へ〜え、あいぴーって芸名なんだ。知らなかった〜」
「あいぴーすみません」
女の子のひとりが、トウナさんに小さな声でしかる。
姉妹かな。
でも、身長は同じくらい?
「面白い方ですね。…何のご用でしょうか」
ちょっとトウナさんを上目使いで見ると、また手を引かれて、あの光だ!
美音ちゃんたちといたときに見たまぶしい光。
一瞬見えた光。
だけど、はっきり見える。
「あいぴー、飛び込んでっ!」
トウナさんに言われるがままに飛び込むと、わたしの体はふわりと浮いた。
14.ミッションクリア‼
あいぴーが光に飛び込んだのを見届けて、不思議な感覚になる。
わたしたち事務所員は『繋がりの御札』があるから普通の道に見えるけど、相談者の人から見える道は少し違うのかも。
「トウナ。行くよ!」
ミオウに言われて、あいぴーを追いかける。
すると、いつものプラタナスの巨木の前にあいぴーが立っていた。
「あの、改めてはじめまして!わたし浄坂桃奈。律鎌小学6年!ひとつ年下だよ!で、こっちが……」
サイドテールのミオウを紹介する。
「真路美桜、崎紅学園の6年です。ミオウって呼んでください。あの、私たち勝手にあいぴーって呼んでて………すいません」
ミオウ、ちゃんとしてて凄い‼
あいぴーは
「いえいえ」
って突然の事で驚くはずなのに、冷静!
「ねぇあいぴー。ここは悩みを相談してもらって、来た人を前向きにする事務所なの!わたしたちが話しを聞くよ!中に入って‼」
そしていつもの通りプラタナスのへこんだ部分を押して、あいぴーに中へ入ってもらう。
ふふっ。
驚くよねぇ。
あいぴーとダイニングテーブルに向かい合って座って、にっこり笑う。
「話しきくよ。秘密は守るから!ねっ。わたしたちあいぴーに、前向きになって欲しいんだ‼」
15.祈りの気持ち
ファン、なんだね。
だからわたしのこと知ってるんだ。
でも…。
「あなたたちは、どうしてわたしをここに呼んだの」
「前向きになって、ほしいから…」
トウナさんがつぶやいて、わたしは前向きじゃないんだって思った。
きっと、トウナさんとミオウさんが、わたしを救ってくれる、救世主。
お願いします、どうかわたしを助けてください。
「わたしは、姉のスカウトで、姉が断ったのでわたしが替わりにアイドルになりました。やる気は、そんなにありませんでした」
わたしは、ちょっとでも詳しいことを言おうと思って、思い出す。
森田監督に厳しく言われたこと。
マスコミに撮られてしまったこと。
そして、精神的につらいこと。
期待に応えられないこと。
ありのままのわたしじゃない気がすることを話した。
「長くなってすみません。何か、小さいことでも良いので、アドバイスなどください」
トウナさん、ミオウさん。
わたしをレイハピのピンクの子に戻してください!
わたしは、祈るような気持ちでふたりの返答を待った。
16.解決事務所の本当の仕事
「あのね、あいぴー。この事務所は悩みを解決するんじゃなくて、相談してくれた人に前向きになってもらう、そして、自力で解決してもらう、っていう事務所なの。あ、先に言っておこうと思って」
わたしがあわあわと言うと、ミオウがコソっと言う。
「トウナ、説明分かりにくい……」
「わぁっ、ごめん。んー、なんとなく理解して‼」
で、あいぴーに前向きになってもらうには…………
あっ!
「わたしね、事務所の男子に言われたんだ。あいぴーを事務所に招くのは反対、って。でもね、それはあいぴーがこれからも芸能界でやっていくために、メンタル強くないといけないし、慣れないといけないから、って理由だったの。だから……」
「自分は自分、と前向きに進んでほしいの」
ミオウがわたしの言葉につないでくれる。
「あいぴーの辛さ、大変さ、きっとレイハピのみんなも分かってくれるよ。自分でアイドルをやりたい、アイドルとしてこうしたい、っていう目標をちゃんと持ってやっていけば、きっと上手く行くよ!」
うん。
「あいぴーの本当やりたいことをやればいいんじゃない。あのね、関係ないかもしれないけど私、『勇往邁進』って言葉が好きなんだ。目標にむかい、真っ直ぐ元気に突き進むこと、って意味なの。で、トウナの好きな言葉が…………」
「『楽しい』は創るもの、って言葉がモットーなの。」
わたしはあいぴーに向かってにっこり笑った。
「あいぴーのやりたいことを正直にメンバーに話したらどうかな。あいぴーは、もっと人に頼っていいと思うよ。わたしも、今は仕事で話を聞いてるけど、いつでも友達として、話をきくよ!」
あいぴーを見ると、
「ありがとう」
って微笑んでくれた。
前向きになってもらえたら、事務所から元の場所に戻る。
あいぴー、前向きになってくれたかな?
17.前向きガール
わたしはその日、ベッドでボウッっとしていた。
アイドルとして、やるべきことが出来なかった気がして、ため息。
でも、きっとトウナさんが前向きにしてくれたかな。
翌日。
土曜日なので学校もなく、そのまま事務所に向かった。
今日、出来たらみんなに言おう。
これからも、迷惑かけるかもだけど、よろしくお願いしますって。
これが、昨日悩みに悩んで決めた最大の言葉になると思う。
楽屋でTシャツに着替えて、みんなを待つ。
鼓動が…ドクドクドクドク。
「早いね、あいぴー」
ゆめりんが手を振りながら事務所にやって来た。
またどんどん鼓動が激しくなってる!
「あ、あいぴー!おはー」
ゆっちも来て、すぐリリーも来た。
みんなが事務所の一角に集まる。
スタッフさんもいない、今がビッグチャンス!
「み、みんなっ!聞いて!」
メンバーみんなの視線がこちらを向いた。
わたしと同じ時期に芸能界デビューしたゆめりん。
元モデルの頼れるゆっち。
元青空キラリメンバーの大人っぽい、わたしの憧れリリー。
「わたし、まだ何にも出来ないけど、みんなで協力して、進化していきたいから、迷惑かけるかもだけど、よろしくお願いします!」
届いて!
この言葉で、わたしも、レイハピ全体が前向きになれれば…!
「いいじゃん、あいぴー」
ゆっちがつぶやくと、ゆめりんとリリーも「いいよ」って言ってくれる。
わたし、恵まれてるな〜。
「あら?みんな集まってるじゃない。はいはい、レイハピガールの撮影よ」
みんなで笑い合いながら、レイハピガール撮影現場へ行く。
きっと、前向きになれた。
トウナさんありがとう!
わたし、もう一度トウナさんのところへ行きたい!
そう思いながら、撮影現場へ移動した。
18.友達として
あいぴーは前向きに、自分のこれからを考えて、新たな1歩を踏み出した。
だからもう解決事務所に用はない。
もう来れないし、来ないし、来てはいけない。
今日は土曜日。ダンススクール『ミサンガ』もないし、事務所員のララさんにも『土曜日はゆっくり休みなさい』って言われたし、リビングでゴロゴロ。
今日、あいぴーは仕事あるかな?
もしかしたら、事務所の最寄り駅で会えるかも。
わたしは出掛ける支度をして、家を出た。
会いたいな、あいぴーに。
事務所の仕事云々じゃなくて、友達として。
話して、遊んで……って、あいぴーは忙しいんだった。
それに会えるか分からないし。
でも、あいぴーと友達として話したい‼
そう思って、あいぴーと初めて会ったところで待った。
19.本当のアイドル
前に見た人影。
この前は避けちゃったけど…。
「トウナさん?」
「会えた!トウナだよ!」
やっぱりトウナさんだ。
やった、会えた。
もしかして、トウナさんも会いたいって思ってくれた?
「トウナさん。わたし、トウナさんとミオウさんと仲良くなりたい」
お礼に、次会えたら渡そうと思っていた物をカバンから出す。
これはね、わたしが初めて書いたサイン。
色紙をトウナさんに見せながら…。
「確か、わたしのファンって言ってくれたよね…だから、これ」
ミオウさんのも、わたしのファンじゃないかもだけど、書いてきた。
トウナさんは嬉しそうに受け取ってくれて、すごく嬉しかった。
前向きになれて、アイドルとして笑顔を届けられたって思えて。
「あのね、イヤだったらいいの。わたしと…友達になって、遊ばない?」
わたしは、トウナさんの解答に胸を踊らせながら待った。
20.友達
えっと……遊ぶ、って2つの解釈ができるよね。
・今から遊ぶ、遊びに行く
・仲良くする
わーん。もっと国語勉強すればよかったー‼
「えっと、遊ぶって今からですか?どっか行きます?それか、仲良くすることも遊ぶっていいますもんね………」
うわ〜〜っ!
あいぴーごめん‼
「あっ、わたしどっちでもいいですよ。ぜひぜひ!ごめんなさい、わたし、国語苦手て………」
だれかー、ヘルプミー!
わたしがあわあわしていると、
「トウナは国語なんじゃなくて、勉強が苦手なんでしょ」
後ろから聞き慣れた声が聞こえた。
「わーんミオウ!わたしの理解不足、語彙力0以下なためにあいぴーに…………」
わたしがまくしたてると、ミオウは言った。
「トウナはどうしたいの?それでいいのよ。ごめんなさいあいぴー。この子、最初は『仮説』の言葉の意味も分からなかったから…………」
ミオウ〜〜〜〜っ!
バカ呼ばわりしないでー!
事実だけど止めてー‼
あ、あいぴーが話に入りにくいよね。
「あのっ、わたしはあいぴーと仲良くしたいし、ぜひぜひ!友達として話も聞くし、遊ぶし!アイドルのあいぴーもそうだけど、1人の女の子としてのあいぴーの友達になりたいな!」
そして、わたしもあいぴーの返答を待った。
21.おソロコーディネート
「本当にトウナさんとミオウさんは面白いコンビだね!わたしも、もちろん仲良くしたい。せっかく会えたんだから、遊びに行こっ!」
そこで、わたしは東京ガールズ事務所のとなりに位置するショッピングモールへ案内。
三人おソロのコーディネート。
わたしは、お姉ちゃんが使ってる『Good morning』へ入る。
グモーって呼んでるんだけど。
すっごくオシャレなの。
「わたしが払うから、みんなおソロの買お!」
トウナさんとミオウさんは、すぐグモーの中に飛び込んだ。
22.オシャレを楽しもう‼
うわぁ、すごい。
オシャレで綺麗なグモーの店内。
初めて入ったよ!
あいぴー、いつもこんなオシャレなお店に入ってるんだ。
おソロなんて嬉しいよ☆
でも………
「いいの?買ってもらっちゃっ………むぐっ」
いきなりミオウに口を塞がれて、ジタバタする。
「あいぴー、言葉に甘えて買ってもらうね。次は私たちの住んでる地域でショッピングしよう。その時は私が払うから。」
ミオウ、頭いい!
今回は買ってもらって、次はわたしたちが払う。
そうすれば、また一緒に遊べるよね!
「でもあいぴー、服……高くない?ほら、おソロのシュシュやポーチも売ってるし、そっちの方がいいんじゃない?またお金持って来たときにみんなで買えば………」
わたしも意見した………けど、最後の方はモゴモゴと声が小さくなる。
せっかくおソロにしようって言ってくれたもん。
失礼だよね⁉
おどおどしながら、あいぴーの返答を待った。
一章一章短くてごめんなさい!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
23.また、いつか
トウナさん、冷や汗が…。
わたしは、カバンからハンカチを取り出して拭いてあげた。
「買うよ。記念に、ね。わたしが買いたいから買わせて」
ニコッっと笑いかけ、みんなで一緒に服を決める。
ミオウさんはリリーファンらしいけど、みんなおソロのピンクにした。
あと、小物のシュシュも。
「ありがとう、あいぴー!」
トウナさんとミオウさんが袋を抱きしめる。
わたしは、恥ずかしながらモジモジして言う。
「わたしの…ファンなら?学校の友達に自慢して。おソロなんだよって」
ふたりは、にっこり笑ってうなずいてくれて、門限もあるのでお別れすることになってしまった。
「待っててくれてありがとう。次は、いつ会う?」
結局電話交換をして、家へ帰った。
肩のヘンな力も抜けていて、体がすごく軽かった。
さ〜、明日も仕事仕事!
わたしは電車から降りると、スキップしながら家を目指した。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
24.←これで完結できるかな?
最終章.『楽しい』を創ろう!
あの日からしばらくたった。
あいぴーは忙しいし、あんまり会えないけど。
きっと……ううん、絶対にずっと友達!
グモーで買ったおソロの服。
お母さんに
「どこでどうやって買ったの?」
って言われたけど、わたしは言ったんだ、
「ヒミツ」
ってね!
そして、ちゃんと自慢したよ。
学校に着ていって、
「あいぴーとおソロなんだ!」
って。
サインもらってきて、とか紹介して、とか言われたけど、全部断った。
だって、あいぴーとわたしたちの間には、言葉では表せない絆があるんだもん!
ミオウは私立に通っていて制服だけど、ちゃんと休日は着てるみたい。
ふと見た雑誌から始まった、わたしたちの友情物語。
『あんまり会えないかも』ってあいぴーは言ってたけど、わたしはこう答えたんだ。
「ならその分、別の『楽しい』を創ろう‼」
ってね。
あいぴーと会って視野も広がって、お互いに高めあえた。
本当の、友達。
「トウナ、電話よ〜」
お母さんだ!
わたしが受話器を手に取ると、聞きたかった声が聴こえてきた。
「もしもし、トウナ?」
「あいぴー‼」
次はいつ遊べるかな?
うきうきしながら、会話を進めた。
ほら、みんなで『楽しい』を創れてる‼
それを実感できて………わたしは、スッゴく嬉しかった。
ほら、みんなも『楽しい』創ってみてね。
…………あれ、わたし誰に向かって話してるんだろ?
「トウナ〜大丈夫?」
「大丈夫!次はいつ遊ぶ?」
遊ぶ約束をして、雑談をして、電話を切る。
うん、楽しい‼
さーってと、今日の夕食は、な〜にっかな〜〜っ!
★☆♪みぃ(まい)と薫のコラボ小説♪☆★
【完】
あとがき
初めまして。
レインボーハッピー作者のみぃです。
今回の、私と薫先生のコラボいかがですか?
これからもどんどん続けていきますから、楽しみにしていてください!
コメント、質問お待ちしております。
ちょっと雑談。
皆さん、座右の銘はありますか?
私はあります。
それは、『頑張れば出来ます』です。
小学校6年の先生に言われました。
何でも、頑張れば出来ると思って頑張っています。
ぜひ、座右の銘を見つけて、人生を楽しんでくださいね。
次回は、間違えて真美ちゃんで打ったので、明スイと解フルのコラボ!?
なーんて。
どうぞお楽しみに!
座右の銘にほころぶみぃ
座右の銘に微笑むみぃでした。
33:薫:2017/08/10(木) 19:39 あとがき
こんにちは!またははじめまして!
解フル☆作者の薫です。
みぃ先生とのコラボ、いかがでしたか?
これからも続けるつもりです!
って、みぃ先生がわたしの言いたいことを全部言ってくれました(笑)
解フル☆への質問も大歓迎です。
わたしもここで雑談。
皆さんは『親友』と自信を持って言える人はいますか?
わたしには1人だけいます。
今まで自分でも友人関係でいろいろな経験をしてきたと言えます。
皆さんもトウナみたいに、前向きに考えてみてください。
どんな経験も、必ず財産になります。
わたしも友達関係で悩んだこと、今では立派な財産です。
だから皆さんも、沢山悩んでみてください。
解フル☆は読んで前向きになれる物語。
そう自信を持って言えるように、日々頑張ります。
なんか長くて上から目線になってしまいました。
また解フル☆と明スイのコラボもぜひぜひやりたいです。(わたしが)
それでは。
感謝を込めて 薫
おっと、書き忘れ!
最終章を飾らせてもらい嬉しいです!
薫先生、創作板へ戻りましょう。
では、次回の作品が決まるまで待っててください!
またね!
『解フル☆と明スイコラボ』
人物紹介
ー明スイー
多田本 真美
目立ちたくないを意識している小学6年生。明確ゼミナールに通う。
相川 実柚乃
ずっと青山野学園を受験すると決めていたが?
料理教室に通い、家庭科の成績は1位。
1.児童会長の仕事
書類審査の点検を終え、校長先生とため息をついていた午後のこと。
わたし、多田本真美は、ここ、私立彦宮学園初等部の児童会長。
保育園や幼稚園から受験のような形で入学する子の書類審査…。
約230枚を審査し終わった。
この中から選ばれるのは150名。
落ちた子がかわいそうとか思いながら、審査に合格した子の名簿にレ点を入れる。
この中から今回受かったのは、180名だから、50名が落ちてしまう。
残念ながら落ちてしまった人に申し訳ない気持ちでいながらハンコを押す。
「多田本さん元気がないじゃないか。児童会長は笑顔でいなきゃ」
校長先生の彦宮先生が肩をバシバシ叩いてきて、グッっと肩に力が入る。
これからも頑張らないと。
「さあ、もう帰っていいよ」
時計を見上げれば、もう7時。
彦宮学園は、児童会役員のみ、8時までの下校が許されている。
中等部生徒会役員は、9時。
高等部生徒会役員は、10時と。
まだ大丈夫〜。
「お疲れ様でした。さよなら」
彦宮先生に言われて、スクールバッグを握り締めて校長室を出る。
夜、暗いなぁ。
11月半ばということもあって寒い。
制服の冬服に、セーターという暖かい服だけど!
ビューー
風の勢い強すぎーーーっ!
セーターの隅をギュッっと握って家へ帰る。
キャーー、寒い!
―解フル☆― 登場人物
真路美桜(しんじみおう)
今回の主人公。県下トップの私立校に通い、学年トップの秀才。クーペビューティーで無愛想だか、根は優しく友達思い。児童会書記長。
浄坂桃奈(じょうざかとうな)
ミオウと解決事務所の仕事をする。スーパーポジティブな能天気女子。
伊北成瑠瀬(いぼくなるせ)
ミオウと同じ学校に通う。児童会副会長。
2.崎紅学園児童会
私は児童会本部所属の………って、これじゃあいきなりすぎるし。
今は特に特別なことをしてる訳じゃないし。
出だしって意外と難しい。
お、こんなこと書いたら出だしがうまった。
私、真路美桜。
私立崎澤翔陽……とか言う超長い学校名を略して、崎紅学園の児童会本部所属。
書記長をやっている。
ここの児童会のしくみ、軽く説明するね。
この学校は…任期うんぬん………とかいろいろあるけどそこは置いといて。
まず、崎紅学園の児童会は、4,5,6年生が担当する。
他の委員会は6年生が担当するから、ちょっと特殊。
で、児童会長、副会長がいるでしょ。
その次に、書記、会計、広報、庶務、風紀の担当者がいる。
ここがまたまた複雑で、会長、副会長は4,5,6年生で当選すれば務めることができる。
それで書記、会計、広報、庶務、風紀の担当は4,5,6年生1人ずつ役職に就く。
で、その中の6年生がその役職の中でのリーダー。
かなり分かりにくいよね。
例えば、私は6年生で書記を担当してる。
書記には私以外の4,5年生もいて。
6年の私が書記のリーダー。
って感じ。
だから崎紅学園の児童会は、計17人と意外と大人数で運営されているの。
ま、4年生はほぼ仕事ないし、5年生は仕事に関係ない雑用をやらされるんだけどね。
なんか長くなっちゃったね。
ま、こんな感じにやってる。
「書記長、この送られてきた書類、目ェ通してくれない?」
菅名さん!…………いやいや、児童会長。
「はい、わかりました」
私の憧れ……というかその…意識してるというか……の児童会長、菅名茜(かんなあかね)さんに指示され、『私立彦宮学園初等部』から送られてきた書類を読み始めた。
3.謎の電話
その日、寝る仕度を始めていると、なぜか校長先生から電話がかかってきた。
真美、何かやらかしたかな?
おそるおそる受話器を握りしめる。
「代わりました」
「多田本さん、崎紅の方へ書類を送っておいたよ。この間作ったのね」
「あ、送ったつもりですが…」
校長先生は、ホッホッホッっと笑う。
たまにこうやって笑うけど…。
何が…面白いの?
キョトンとしていると、校長先生の笑いは少し治まった。
「ありがとうございます。お手数おかけしました」
「いいえ。夜にすみませんでした。では、おやすみ」
真美、崎紅の書類出したのに。
どうして出されていないの?
確実に出した。
だって、崎紅の校長先生からお礼きたもん。
絶対誰かの仕掛けだ。
また今度、何かの書類をわざと崎紅に届けに行って探ろう。
4.謎の書類
「あの、会長。彦宮からの書類なのですが、別のものがまた送られて来て……」
私は会長に、彦宮学園からの書類について報告する。
「こちらはあちらの児童会長さんから、もう1つは校長先生から届けられたそうです」
すると会長は頷いて、
「ええ、その件なんだけど、彦宮の児童会長の多田本さんがまた書類を届けたいと連絡が来たわ。副会長が不在だから、真路さんが対応して。多田本さんも、きっと口実を作って書類について話したいのだと思うの」
とキビキビ指示を出す。
多田本さん、ねぇ。
聞いたことあるような、ないような名前。
まあいっか。
公私混同、禁止‼
児童会の仕事だから、知ってたとしてもそのような素振りを見せてはいけない‼
脳ミソに叩き込んで、仕事に集中。
「あ、真路さん。多田本さんがお見えになるの今日だから。あと30分もしたらお迎えに行って。第2児童会室で話してちょうだい」
あと30分⁉
急いで準備しなきゃ!
私は第2児童会室に行って掃除をして、お茶の準備。
なぜかいつもより丁寧になってしまうのはなぜだろうか。
ああもう、公私混同禁止‼
もう一度、脳に命令。
でも、丁寧な分にはいいよね。
そのあとも支度をして、正門まで多田本さんを迎えに行った。
5.美術部増加案
崎紅へ行くと、児童会書記さんの真路さんがいた。
「初めまして。私立彦宮学園初等部児童会長の多田本真美です。この辺りの私立校について、教育委員会から案が出ています。その書類と、説明をするために来ました」
これは、本当のこと。
話す内容もね。
けど、問題は終わってから。
「こちらへどうぞ」
真路さんが、児童会室へ案内してくれた。
ちょっとだけだけど、彦宮学園より狭いかも?
でも、外は掛け声に合わせて走る運動部。
気持ちのいい空気の部屋。
「書類が、こちらになります」
教育委員会の人が送ってきた書類を、真路さんに見せる。
「教育委員会が提案しているのは、学園内に、美術室をふたつ建てるという案になります。理由は、美術室ひとつ目は、美術部が使用。ふたつ目は、美術で使用ということです」
真路さんの反応を伺いながら、納得しているのか察する。
恐らく、理解している。
「美術部は、本格的に美術を極めますけど、美術は、美術を学ぶという方向性が違うとのことで、美術部の方の美術室は、内装をもっと本格的に建てる必要性が考えられたそうです」
真路さんは、うなずきながら書類を受け取ってくれた。
…ここで問題。
「お伺いした理由は、もうひとつあります。…同じ書類が、わたしからと校長先生から届きませんでしたか?」
真美は、真路さんの様子をよーく伺った。
6.書類の問題
多田本さんの説明してくれた、美術室増加案。
それには、すごく納得。
崎紅学園には図書室、音楽室、理科室が、第1、第2と2部屋ある。
その理由は、多田本さんが説明してくれた理由と同じ。
うん、会長に報告して、話し合おう。
その事を多田本さんに伝えると、多田本さんはおそらく本題であろうことを聞いてきた。
「同じ書類が、わたしからと校長先生から届きませんでしたか?」
と。
想定通りだったので、スラスラと答える。
「別の書類が送られてきたんです。多田本さんからの書類は送られて来る予定だったものなのですが、校長先生からの書類はいきなり送られてきた全く別のもので……」
私はそこで、言い忘れていたことを付け足した。
「書類は児童会宛てでした。崎紅の校長に確認を取りましたが、分からないとのことで」
私は多田本さんに聞いてみた。
「多田本さんもよく分からない状態なのではないかと推測したのですが………あの、どのような意図で書類をお送りになったのか、ご存知ですか?」
私は多田本さんの返答を待った。
7.送られてる!
真路さんが尋ねると、真美はちょっと頭をひねった。
校長先生と真美が送った書類が、そもそも違うから…。
「わたしが崎紅に送ったのは、彦宮学園初等部入学書類審査通過報告で間違いないでしょうか」
真路さんはうなずき、真美が送った書類は、確実に崎紅へ送られたことが明らかになった。
「校長先生から送られた書類は、何の書類かご存じでしょうか」
真美は、真路さんの返答を待った。
8.書類名
えっと……校長先生から送られてきた書類は……
「ごめんなさい、うろ覚えなのですが……題名のようなものがなかったと思います。私が題名をつけるなら、『彦宮学園と崎紅学園の歩み』という感じでしょうか。彦宮と崎紅の歴史、接点、交流などをまとめたものでした」
そう。その書類は、両校の歴史を分かりやすくまとめたものだった。
今までの交流や、各校の歴史、似ているところや違うところを綺麗に記してある。
「あ、ちょっと持って来ますね」
と、急いで書類を取りに行く。
そして、それを見せながら話す。
「私たちは、『両校の歴史を知り、また良い関係を築いていこう』というメッセージだと解釈していますが………多田本さんはどうでしょう、何か知っていますか?」
私は多田本さんが口を開くのを待った。
9.ハンコの秘密
真美は、真路さんからその紙を受け取り、ちょっと眺めた後、きっぱり言う。
「すみませんが、この書類は彦宮学園が送ったものとは考えられません。この書類が、彦宮学園から送られてきたとしましょう。ここの児童会長ハンコが違います」
真美は、持ってきたカバンから児童会長ハンコを出す。
ノートにハンコを押して、比べてもらう。
元々押されているハンコは、多田本と書かれているだけ。
うって変わって真美が押したハンコは、多田本と書いてあり、隅に真美が好きなものをということで、イチゴがあるんだ。
形も特徴的で、真似なんて出来ない。
それを説明すると、サッっと表情を曇らせた。
何々?
真美は、真路さんを期待の目で見た。
10.引っかかった⁉
「ごめんなさい、気付かなくて。本当に失礼しました。」
私は急いで謝った。
もう、バカバカっ!
本物の書類と比べればよかったってだけじゃん!
でも、さすが彦宮。すごい。
すべてにおいて見習わないと。
ハンコも真似できないようになってるし。
うん、尊敬。
でも……これが偽物となると……
「あの、言いにくいんですけど……これが偽物なら、校長先生の電話はどうなんでしょう。おそらく、校長先生が嘘をついているか、まだ書類が送られていないかのどちらかです。しかし、時間も矛盾せずに偽の書類が送られてきた。彦宮の内部を知っている人がなにかの考えの元に送って来たのでしょう。」
私の見解を話すと、多田本さんは考え込んだ。
「私は、崎紅と彦宮の繋がりについての考えがある人からの物だと思うのですが……どうでしょう」
彦宮生の多田本さんの考えも聞かないと。
私は、多田本さんの返答を待った。
11.思い当たる人物
「どこかへ書類を送るときは、必ずわたしのハンコを押さなくてはなりません。ですが、そのハンコが違うということは、この彦宮学園内の生徒、先生ではないことが確定します。ですが、彦宮学園のことをこのように知っているとすると、ここまでする人はひとりに絞られました。真路さん、教育委員会の高橋詩穂理って知りませんか?」
高橋詩穂理さんは、必ずこのことを知っている。
でも、ハンコのことは知らない。
学園内以外の人が、ハンコのことを知ってはいけないから。
たとえ、学園内の生徒の親も。
真路さんは、ファイルと真美が書いた高橋詩穂理という名前を見比べる。
どうか当たってませんように。
だって、高橋詩穂理さんは、真美のことを優しく見てくれる。
高橋詩穂理さんだとしたら、脅したり疑ったりしなくちゃいけない。
学園を守るために。
真路さんを見ると、ファイルを閉じて一言。
12.残念な可能性
「その可能性、なくはないですね。しかし……盲点があるんです、どこかに。私たちが考えつかないなにかがこの問題の鍵を握ると思うのですが……」
今までの流れをたどる。
書類……書類……
送られて来たこと…………
送り主………
あっ!
「多田本さん、彦宮校長先生に連絡とれますか?電話のことも、書類のことも、先生がご存知かもしれません。あの………お願いできますか?」
そうだ。
多田本さんに、書類を送ったと電話した校長先生。
書類も偽物だけど、校長先生名義で送られてきた。
ハンコはちがったとしても、高橋詩穂理さんのことも詳しく知ってるかもしれないし。
「お願いできますか?多田本さん」
私が頭をさげると、多田本さんは言った。
13.高橋詩穂理さんあらわる
真路さんは頭を下げる。
真美は、電話ができる物を持っていないから、公衆電話があれば…。
「あ、ご案内します」
真路さんは公衆電話のことに気付いたらしく案内してくれた。
ちょっと歩いて、校長先生に電話をかける。
電話を終えて、児童会室へ戻る。
「電話してみたところ、わたしに電話してきたのは、崎紅に送る予定だった歴史のプリントを送ってなかったので、それを送ったとのことでした。ですが、わたしのハンコが入れ違っていたので、それを聞いてみると、わたしは歴史のプリントにハンコを押したことは確かなので、2枚同じようなプリントが作成されたと考えられます。校長先生が送ったのは正しい方。間違えてイチゴがなかったのは、高橋詩穂理さんが送ったと言うことが明らかになりました。やっぱり、わたしは送るのを忘れてしまったようですが、どうして高橋詩穂理さんは送ったのでしょう」
真路さんを見ると、正しい書類と間違えている書類とを見ながら考え込む。
真美も、うーんと考える。
どういうことだろう。
高橋詩穂理さん、何かを企んでる?
そもそも、全く同じ書類を作成って。
「あの…」
真路さんかと思って顔を上げたけど、そこには高橋詩穂理さんが立っていた。
「詩穂理さんっ?」
14.高橋詩穂理さん
「詩穂理さんっ?」
多田本さんの見る先を見ると、見知らぬ女の人が立っていた。
この人が………高橋詩穂理さん?
挨拶した方がいいよね。
「はっ、はじめまして。私立崎澤翔陽綾紅女学園初等部児童会書記長、真路美桜です。以後、お見知りおきを。よろしくお願いします」
えっと、そして…………。
書類の件も聞いた方がいい……よね。
「あの………失礼ですけど。この、彦宮学園と崎紅学園の歴史についてまとめた書類について、なにかご存知ですか?」
多田本さんは、高橋さんを上目づかいに見ている。
そうだよね。
知ってる人、慕ってる人を疑いたくないよね。
でも、いい事かもしれないじゃない。
私は高橋さんの返答を待った。
15.浮く感覚
お願いだから、詩穂理さん、関係ないと言って!
そう祈ったけど無理だった。
「私ね、知らなかったの。ハンコのこと。知ってちゃいけないんだけどね。校長先生に、こんな歴史があるんですよって言われて、崎紅にも知ってもらいたかったから送ったの。ごめんなさい」
詩穂理さん…。
でも、謝ってるんだし、詩穂理さんの優しい行いだからいいよね?
真路さんを見ると、にっこり笑ってうなずいた。
詩穂理さんが帰ってからも、真路さんと話をしていた。
ちょっと探るように質問してきたので、どうしたのかと思ったけど。
誰も悪くなくてホッっとした。
真美、こういうのも見破れなくて、児童会長やってけるのかな。
どんどん悪いことを考えていくうちに、児童会長でいる資格がないとまで思えてきてしまった。
すると、眩しい光が見えて、目をギュッっと閉じた。
ちょっと体が浮いたかと思うと、スーッっとどこかへ行ったような感覚があった。
何だろう、この感覚。
幻覚かな。
真美がすごく疲れているから。
おばあちゃんの声が聞こえたかと思えば、同級生くらいの子が仕事をしていた。
16.どっきり成功?
結局、大したことなく騒動は幕を閉じた。
でも、私にとって大切なのはこれからだったんだ。
前から、多田本さんは事務所を必要としていた。
だから。
ララさん(とソウマ)に頼んで多田本さんが事務所に来れるようにしてもらいました!
トウナに話すと、快くOK。
だいたい、トウナが断るなんてあり得ないけど。
で、うまーく事務所に来てもらいました!
驚いたかな、多田本さん。
「こんにちは、多田本さん。真路です。悩み、聞きますよ」
多田本さん、どうか心を開いて。
私は正面から多田本さんを見た。
17.真美の悩み
真路さん?
どうしてここに?
それにここは…どこ?
「悩み、ですか?」
真路さんは、児童会書記長の顔じゃなくて、ママみたいな、優しい顔をしていた。
「わたし、幼なじみたちとケンカして、前期児童会長の杉田さんともケンカして。信頼されない児童会長なんて、ダメだなあって、悪いことしか考えられなくて…」
引いたよね?
真路さんを見ると、うーんと考え込んだ。
こんなこと、自分で何とかしなさいって話だよね。
「すみません。こんなこと言って」
とりあえず、真路さんを見た。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
物語進めすぎてごめんなさい!
全然大丈夫!
ーーーーーーーーー
18.多田本さんの悩み
うーん。
友達関係、ねぇ。
私も昔、あったなぁ。
「全然こんなことじゃないと思うよ!えっとえっと……」
あ、トウナ。
忘れてた。
まあいっか。
えっとね………
「信頼されるかなんて、その人が決めることだから、なんとも言えないけど。少なくとも、児童会長になれたところで信頼はされているわ。今日の多田本さんの仕事ぶりを見ても、悪いとは思わなかった。ただ……」
これを言ってもいいかと迷いながら、私は口を開いた。
「信用はできないわね」
はっとした顔つき。
でも多田本さん、それは悪くないんだよ。
「信用は、信じてつかうという意味。信頼は、信じて頼るという意味。多田本さんは、一緒に頑張ろうって言ってくれるタイプだし、なにかあったとき頼れる人なの。それは、信用されるよりも良いことだと思うわ。まあ、私の考えだけど」
あと、友達関係だよね。
それは………
「友達とケンカするなんて、得るものがたくさんあっていいじゃない。自分の良いと思うようにやっていけばいいわ」
お願い、届いて。
多田本さんに、届いて………
ーーーーーーー
こっちこそ進めすぎてごめんなさい!
全然!私が進めすぎてるだけだし!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
19.これからは
真美は、信用されてない、か。
だけれども、信頼はされてるのかな。
確かに、真美が勝手に信頼されてないと決めつけるのはダメだよね。
「ありがとうございます。聞いてくださって。信用もされるように頑張っていきます」
真路さんはにっこり笑って、となりの女の子に視線を向けた。
真美、真路さんばかり見てたな。
となりの女の子のこと、あんまり気付かなかった。
こういうところを見れて、気を使えたらいいよね。
まだ、日々努力努力。
「また今度、彦宮学園にいらしてください。真路さん。わたしの仕事ぶりを再確認していただきたいので」
真美は、祈るような気持ちで頭を下げた。
20.また、いつか
「ええ、いいですよ。また、いつかお伺いします。」
そんなに頭さげなくても………と思ったけどね。
私も鬼じゃないもん…多分。
すると、多田本さんの視線がトウナに行っていた。
「あ、この人は浄坂桃奈。M市立律鎌小学校6年です。」
「はじめまして多田本さん!トウナってよんでね‼あ、真美ちゃんでいい?多田本さんって言いにくいし」
…………多田本さんって、だいぶ発音しやすいと思うけど。
でも、仲良くなるのはいいもんね。
「私もミオウと呼んでください。それに……プライベートではタメ口でいいですよ。」
これからも、お互いに励ましあっていけるといいな。
多田本さんて、スッゴク素敵だから。
ーーーーーーーーーーーー
一章短くてごめん!
私の方が短いよ!
ーーーーーーーー
21.最大の仕事
「はい、ありがとう!トウナちゃんとミオウちゃん!」
真美は、家に帰って、ミオウちゃんを招待する時のことを考えていた。
やっぱり、全校集会?
でも、普通過ぎるから、やっぱり…。
「真美ちゃん、杉田さんから」
杉田さん…っ?
ふ、ふーちゃんだったりして。
おそるおそる受話器を握る。
「代わりました、真美です」
「何その震える声。秀花だよ」
なんだ、秀花ちゃんか。
ふーちゃんかと思ったじゃん。
だってねえ、急に謝るのかと。
ケンカしちゃったからね。
「真美ちゃん、真路さんが彦宮学園に来る約束をしたそうね。さっき仕事してたら、真路さんから電話が入ったわよ。楽しみにしていますと」
ギクッ。
ミオウちゃん、わざわざ電話してくれたんだ。
ありがたいけど、プレッシャーが。
「内容だけど、児童会会議にしたらいいと思うの。全校集会だと、流れが決まっているけど、児童会会議は、その時その時で流れが違う。仕事ぶりを見るならその時じゃない?」
「ありがとう、秀花ちゃん。ミオウちゃんに言っとく!」
「真美ちゃん、真路さんのことミオウちゃんって呼んでるの!?」
エヘヘ。
いいでしょ〜。
「真路さんにいいところ見せられるように頑張りましょうね」
「うん!」
「おやすみなさい」
「おやすみなさい!」
その夜、真美は何のことについて会議するか考えていた。
22.約束
あの日から時が過ぎ、児童会会議がやってきた。
私は書記。
ちゃんと会長の菅名さんと副会長のナルセも一緒に彦宮学園に行くよ。
楽しみだなぁ。
「書記長、遊びじゃないんだから。………にしてもあなた、最近変わったわね」
会長に言われて、私はなんて思ったと思う?
ふふ。
その通りでしょ、って思ったよ。
何が私を変えたんだろう。
解決事務所?
トウナかな。
それとも、今回の一件?
私を良く変えてくれるものが、沢山。
「こんにちは!崎紅学園児童会です!」
私が挨拶すると、真美ちゃんはにっこり出迎えてくれた。
★☆♪みぃと薫のコラボ小説♪☆★
【完】
あとがき
まい
初めまして。
『ここは明確スイーツ研究部!』略して明スイ作者のみぃです!
明スイ&解フルコラボ、いかがでしたか?
ちょっと、私がヘタクソなもので、物語を進めすぎた点、申し訳ございませんでした!
皆さんは悩み、ありますか?
私は、宿題が終わらないのが悩み。
最近手をつけてません。
頑張らないとね。
テストもあるし、頑張って夢も叶えないといけないもんね!
ってことで、次回も何のコラボになるか楽しみにしててね!
その間に、私と薫先生の作品を全作チェック!
じゃあまた!
感謝コーナー
ここまで読んでくださった皆さん、本当にありがとうございました!
これからもよろしくお願いします!
名前のところまいって書いたけど、みぃでした!
すみません!
あとがき
こんにちは、薫です!
ついに明スイと解フル☆のコラボも完結!
私が最終章を書かせていただき、本当に光栄です。
みぃ先生は下手じゃないですよ!
下手なのは私です(笑)
皆さんは、悩みを聞いてくれる人が身近にいますか?
私は………秘密です‼
もし息苦しくなったら、トウナや真美ちゃんを思い出してくださいね。
そして、コラボ‼
またやりたいな〜(わたしが)
宣伝になっちゃいますが、私の新作『わじ小ラジオ部ON AIR!』もぜひ読んでください。
気まぐれに更新中です。
話が進んだらコラボしちゃうかも?
そしてまたまた宣伝になっちゃいますが、創作板の『薫の小説裏設定集』で解フル☆キャラクターの名前を募集しています。
気楽にコメントしてくださいね。詳しくは創作板をcheck!
最後になりましたが、コラボしてくださったみぃ先生、読んでくれた皆さん、本当にありがとうございました!
これからも、解フル☆と明スイをよろしくお願いします。
感謝を込めて 薫
薫先生、話し合いへいくよ!
64:薫◆4I:2017/08/16(水) 15:32 OK♪
遅くなってごめんね!
>>3-4
66:薫◆4I (;`・ω・)つ:2017/08/17(木) 13:22 ごめんなさい、スマホがなぜかバグりました………。
初見の人は
>>3-4
の登場人物紹介を見てください。
『*レインボーハッピー*』と『解決事務所 パワフル☆ピース』のコラボ第2弾!あらすじをトウナが紹介します!
【あらすじ】
ヤッホー!トウナです☆
わたしがあらすじを紹介します!
レイハピと解フル☆のコラボ第1弾(>>7)の続編だよ!
この前はあいぴーに服を買ってもらったから、今度はわたし達がおごろう!
ショッピングに来たんだけど、女子力の低さがみにしみる……。
でも、今回も楽しんじゃお☆
わたしとミオウとあいぴーのショッピング第2弾!
始まるよ!
【今までの流れ】
>>7-30
1.お久しぶりのあいぴー
「はい、トウナ。おぼんだまよ。おばあちゃんから預かったわ。おぼんだまなんて……時代がかわったわねぇ。こんなの、いいのに……」
お母さんがぶつぶつ。
でも、わたしの目はキラーン!
中を見ると……ムフフ、あ〜んなものや、こ〜んなものが買えそう!
早速遊びに行こうかな♪
「トウナ。考えて使いなさい」
はーい。
「あと、檪(くぬぎ)と檜(ひのき)にはないから。二人には秘密ね」
檪と檜は、双子の小3の弟と妹。
頭がいいから、いっつも比較対象なの。
くぬぎが弟。ひのきが妹。
一歩歩けば、くぬちゃんとひのちゃんだ、可愛い〜って言われるんだから。
その二人には無い、わたしだけのお小遣い!
嬉しいっ☆
ミオウはもらったかな?
遊びに行こうって誘おう!
そんなことを思いながらふと机を見ると……わたしの友達で有名アイドル、あいぴーが映っていた。
キラーン。
わたしはあることを思い付いて、ミオウとあいぴーに電話をかけた。
2.トウナちゃんと遊びたい!
わたし、金子藍!
って言うのは本名。
芸名なんだけど、金宮藍って名前で芸能活動中!
の、わたしは、今日もレイハピガール!の撮影を終えて、家に帰ってるとこ。
「あいぴー、その…友達って子と会えないんだ」
「そ〜。なかなか時間もなくてさ〜。わたしから電話出来ないから〜」
その友達って子は、トウナちゃん。
また、遊びたいんだけどね。
トウナちゃんとミオウちゃんとオソロイで買った服をよく着てて、ゆっちに自慢するんだけど…。
「一着しか買ってないの?もっともっと買いなよー!」
って言われちゃって、自慢するネタも切れてきてさ。
トウナちゃんと遊びたいな〜。
電話しようと思えば出来るんだけど、わたし疲れてて、明日、明日って。
どんどん先にしてて、気付いたら今ってイメージ。
「あいぴーに提案。わたしも、その買い物に入れて。行くから」
「へぇ〜!?」
なーんて。
本当にゆっち来るのって話。
ゆっちと別れて歩いていると、トウナちゃんとミオウちゃんの笑顔が思い浮かんだ。
あーそーびーたーいー。
「ただいまー」
「藍。トウナちゃんから電話があったから、かけ直しますって言っておいたわ。すごい元気いい子ね。学校の子?」
「うんん。わたしを前向きにしてくれた子」
わたしは、にっこり笑顔で受話器を取った瞬間!
電話が鳴ったよお。
「もしもし金子です」
「あいぴー?その子との遊ぶの、わたし無理だ。CM撮影が入ったから。ごめん!」
あぁ、切れちゃった。
CM撮影頑張ってねーっ。
わたしは、トウナちゃんの電話番号を押した。
3.電話伝言!
家の固定電話の前でうろうろ。
あいぴーに電話したら、留守で。
かけ直してもらう事にしたの。
そのあと、ちゃんとミオウにも電話したよ。
おぼんだま、貰ったんだって!
だから遊びに行っちゃお!
うろうろ、うろうろ。
「ねーちゃん。あいぴーと遊ぶの?」
うわっ!
振り向くと、くぬぎがニヤニヤしてる。
うってかわって、ひのきはオドオド。
「お姉ちゃんが藍ちゃんと遊びたいんじゃないかと思ってね、机にポスター置いといたの。おぼんだま、もらってたでしょ」
えーっ!
ちょっと、何この子達!
わたし、あいぴーと友達なのも秘密にしてたし、おぼんだまもらったのも言わなかったもん!
「おぼんだま、机に置いてあったし。普通にわかる。あいぴーとは仲良いオーラ出てるし」
くぬぎ〜〜!
おっそろしい。
あっ!
「そういえば、机にあいぴー映ってた……」
「ねーちゃん、バカじゃね?机に映ってるわけないし。ポスター。」
くぬぎ〜!
事実だけどいわないで!
そんなことを思っていると、電話がなった。
4.2回目の約束
「もしもし。トウナさんの友達の金子です。トウナさんいますか?」
電話の向こうの人に言いかけると、あの時のトウナちゃんの元気な声が聞こえた。
「トウナだよ!」
「あっ、トウナちゃん!?電話かけてくれたのに、仕事でいなくて。わたしもトウナちゃんに電話しようとしてたんだよね〜」
トウナちゃんは、電話の向こうの誰かと何かをちょっと話した。
お母さんとか…兄弟かな?
ちょっとすると、トウナちゃんの元気な声が戻ってきた。
「あのね…」
トウナちゃんの口から出てきた言葉は、わたしが伝えたかったこと!
そっくり!
「トウナちゃん!わたしもそれが言いたかった!」
「えっ?」
トウナちゃんもビックリするよね!
わたしもね、すっごくビックリした!
ふたりで笑いながら、次の約束をする。
「わたしの仕事の予定的に、ゆっちがCM撮影入ったから、レイハピガール!の撮影がお休みになる日、つまり明後日なら空いてる」
「明後日ね、オーケー!」
電話を切って、電話機の前でうっとりしていると、お姉ちゃんがジロリと見てきた。
「藍、今顔すごかった」
「ちょっと!!」
5.やったぜ!
あいぴーと遊べるぅ!
早速ミオウにも伝えて、明後日にショッピング!
どんな服着ようかな……あ、オソロも買おう。
わたしがうっとりしていると、くぬぎがジロリとみてきた。
「ねーちゃん、今顔すごかった」
「ちょっと‼」
なんなのよ、くぬぎ!
「ミオウちゃんもくるのぉ?」
くぬぎ!って!
「なんでミオウ知ってるの!」
「知ってるよぉ」
なにニマニマしてんの!
ホントに!
「お姉ちゃん、楽しんできてね」
ひのきは笑ってくれる。
「服もコーディネートしてあげる。あ、ヘアアレも教えてあげる」
……女子力が低いって言われたみたいで、ちょい悔しい。
でも、頑張る!
楽しまなきゃ!
明後日のわたしの姿を想像してみる。
うーん、楽しみすぎる!
「お姉ちゃん、今顔すごかった」
「もう!」
ひのきの2つのピョコっとした三つ編みを見ながら、ため息をついた。
6.いざ、ショッピングモール!
あ〜、今日は、待ちに待ったトウナちゃんと遊ぶ日。
出来るだけプライベートだから、ファンの方に囲まれないといいけど。
「行ってきます!」
お姉ちゃんに結んでもらった編み混みの髪の毛をなびかせながら家を出る。
すると…。
「ヤッホー、あいぴー!」
とっ、トウナちゃん!?
家の前に立っているトウナちゃんとミオウちゃん…って。
めちゃめちゃお洋服カワイイ!
わたし、ダサいかな。
ちょっとふわふわした素材に、ロングスカートを合わせてあるけど…。
「すっごいカワイイ格好だね!」
わたしも同じの欲しいな〜。
でも、今日はオソロイを買うとか買わないとか。
まただけど、東京ガールズ事務所のとなりのショッピングモール行くよね!
「さあさ、ショッピングモール行こ」
いつもの通りに電車を乗り換えて、ショッピングモールへ向かう。
どこのお店へ行こう。
トウナちゃんの方を向くと、トウナちゃんとミオウちゃんが先に立って歩き始めた。
フフフフフフフフカノノ?代々木
出て?のも!え
樹木希林
フフフフフフフフカノノクエックエッケロ
7.予習しました!
わたしとミオウは、自信を持ってあいぴーの前を歩く。
だって、ミオウと予習したから!
わたしたち、女子力0だからこれはヤバい!と思って、ミオウと下見に行ったの。
で、可愛い服も買って。
最近の流行りのファッションも調べたの!
たとえば、大人可愛い花の刺繍が流行りみたい。
キュロットやTシャツにほどこされているの。
後は、肩が出るワンピースとか。
さらっと羽織れる薄いカーディガンのような物もよく見掛けるね。
わたしの今日のファッションは、白の生地に赤、青、黄色の花柄の刺繍があるパーカーに、同じ刺繍が入った短パン。
なかなか良い感じかな?
ま、そんなこんなであいぴーを引っ張っていけてる(?)わけ。
あ、オソロ買うんだった!
楽しみにすぎる!
>>74
なんなんですか?本当にやめてくださいよ!
>>74
やめてください!
薫ちゃんに迷惑かけないでください。
『レイハピ』が気に入らないんですか!?
ならはっきり言ってください。
まぁまぁ、荒らしは無視だよ?荒らしは反応を見るのを楽しんでやってるから、スルーだよ
78:みぃ◆8Q:2017/09/01(金) 11:52 >>77
そうですよね。
無視します。
ありがとうございました。
あ、わたし初音です!勘違いさせてごめんね…
80:みぃ◆8Q:2017/09/01(金) 11:57 あ、ういちー!
ありがとう!
久しぶりだねっ♪
本当に本当にありがとう!
お久〜っ、待ってたよー!
…今度こそ消えます〜これ以上レス無駄にしたくないので…
安らぎに満ちたわたし☆
私は世界一かわいい美奈子よ。よろしくね
今日の私は真面目に行くわよ
だから今日の私は、私の好きな色である黄緑色に染まった
世界一かわいい癒しの力を持った美奈子よ
私はあれから沢山のことを学んだわ
どんなことがあってもくじけちゃだめ
ミジンコちゃんたちでも諦めることなく確実に何十年でも頑張り続ければ
私のように世界一の美しさを手に入れられるはずだわ
何かにつまずいたり諦めそうになったらこの安らぎの私を見るといいわ
癒しのパワーは絶大よ
おほほほほほほほほっ
8.逆サプライズ
こっちこっち。
と言いながら手を引っ張るトウナちゃんとミオウちゃん。
そして、わたしがレイハピだと気付いた野次馬。
プライベートなのにぃ。
「ミオウちゃん、野次馬が…」
「無視しておけばいいのよ」
そっかぁ。
無視しちゃえばいいよね。
気にしない気にしない。
プライベートだろうが何だろうが…。
って、アイドルなのにそんなことしちゃダメダメ!
あとから対応しなきゃ。
「ここだよ!」
トウナちゃんが指差したお店は、お姉ちゃんが好きなブランド、『リラキラ』だった。
本当は、『莉楽萌瑠吉良萌瑠』。
漢字で分かりにくいけど、リラメルキラメルだよ。
略してリラキラ。
「ここ、莉楽萌ユ吉萌ユは、わたしとミオウのオススメ!」
「トウナちゃん、莉楽萌瑠吉良萌瑠だよ!」
ミオウちゃんは、トウナちゃんをちょっとからかいながら、わたしをまた案内してくれた。
リラキラの中までグングン進める…。
考えてきてくれたのかな。
めちゃめちゃ嬉しい。
「わたしが予約を入れた商品がこれ。トウナがこれ」
ミオウちゃんが指差した服は、ピンクの刺繍要りTシャツに、前後長さの違う流行スカート。
予約入れてあるしっ!
『ミオウ様一同』と。
カッコいい!
「わたしのは、あいぴーが好きなピアノ柄のワンピース!カチューシャもポイントだよ!」
ここにも、『トウナ様一同』。
超考えてきてくれたじゃん。
「もちろん、あいぴーが気に入らなかったら、予約は取り消し。新しい商品を買うけど」
「全然全然!世界一好きな服だよっ!ありがとう。これがいい!」
わたしがキュッっと抱き抱えると、すぐにトウナちゃんたちはレジへ。
うーん。
トウナちゃんのも、ミオウちゃんのも、ちょっと何かあったら…。
どの季節でも着れるくらい…。
あれだ!
わたしは、パープルとピンクと虹色のカーディガンを手に取った。
虹色って言っても、派手すぎないの。
トウナちゃんたちにバレないように、こっそりレジに向かった。
9.カフェにて
買い物が終わったら、事前にリサーチしておいたカフェに行く。
ふふっ。とってもお洒落だけど、値段もお手頃なの。
それに店員さんも優しいから、入りやすいしね。
にしても、緊張したぁ〜〜〜‼
お洋服予約するなんて初めてだし(予約できることすら知らなかった‼)お洒落なカフェに1人で入るなんて無理無理!
……なんだけど、友達の為、って思うと楽しいの!
いつもテレビ番組や雑誌、ラジオなどで活躍しているあいぴー。
わたしたちなんかゴクゴク普通の庶民だけど、友達になれたのが嬉しい!
だから、そう思うと頑張れるもんね☆
……あれ、そういえばあいぴー紙袋ちょっと多くない?
ええっと、なんだっけ……そうそう、莉楽萌瑠吉良萌瑠の紙袋。
……どうかしたのかな?
あ、レイハピの他のメンバーの子へのお土産かも。
そうだよね、うんうん。
気を取り直して、っと……
「よし!せっかくだからガールズトークね!」
わたしたちが考えたプラン、その2!
いつも忙しいあいぴーに、愚痴ってもらう……いやいや、苦労を話してもらったり芸能人だからこそ言えない話をしてもらおう、ってこと!
その為に、落ち着いている個室(?)と言いますか、周りの話し声が聞こえにくいカフェを選んだの。
「あいぴー、なんかある?ガールズトーク‼‼‼」
「う〜ん……」
あいぴーが考えている間、わたしはミオウと目配せ。
あいぴー、わたしでよければ何でも聴くよ‼‼
10.プレゼント!
「わたしは特にないかな。トウナちゃんたちに聞いてもらってから、前向きに頑張ってるから」
ミオウちゃんはにっこり笑って、わたしが提げている紙袋を指差した。
あ、バレた?
仕方ないや、プレゼントしよう。
「コレがトウナちゃんの。コレがミオウちゃん。コレがわたし」
カーディガンの入った紙袋をひとりひとり配っていく。
気に入ってくれたかな。
わたし的には、そこそこお気に入りだけど…。
トウナちゃんは、紙袋に張ってあるテープをビリビリ破って中を見る。
ミオウちゃんは、テープを破らずに隙間から中を覗く。
「ありがとう…!」
トウナちゃんが中のカーディガンを握りしめて言った。
ミオウちゃんも、「ありがとう」って笑ってくれる。
よかった、これ買って。
わたしは、最近のレイハピ活動についてふたりに話す。
明日の、『日本を知り尽くしてイKO!』に出たこと。
初アルバム『中学生戦隊レインボーハッピー』がそろそろ出ること。
『レイハピガール!』の宣伝とか。
ずっとずっとおしゃべりしていると。
「そろそろ時間?」
ミオウちゃんが時計を指差す。
そろそろランチだね!
英語で書くと、lunchだったかな。
「トウナちゃんたちはランチのオススメある?」
すると、またトウナちゃんとミオウちゃんは先頭に立って歩き出した。
11.lunchtime!
お昼ご飯、お昼ご飯!
ランチランチ、ランチタイム!
lunchtime!楽しみ〜!
わたしたちがチョイスしたのは、和食、洋食、デザートも揃っているビュッフェ形式のお店。
フードコートにしてもよかったんだけど、席が取れるか心配だし、人の目も気になるでしょ。
だから、予約して確実に席に着ける、このお店を選んだの!
ルンルンとあるいていると、ミオウがコソッと耳打ちした。
「トウナ。あいぴーって、事務所に来たときのこと、はっきり覚えてるんだね」
事務所に来たときのこと……。
事務所は普通ではない空間。
その事務所で起きたことも、はっきり覚えている人もいたりボンヤリ覚えている人もいる。
事務所で起きたことは、人によって記憶のされ方が違う、ってこと。
あいぴーは、はっきり覚えていてくれてる。
なんか嬉しい‼
「着いたよ」
ミオウの声で我に返る。
「すいません。予約した真路です」
ミオウの名前で予約したんだ!
あいぴーの方を見ると、ニッコリ笑ってくれた。