御機嫌よう、同胞諸君。
我々死神悪斬同盟は、悪(悪魔共)を抹殺し、現世に平穏を齎す。人間を誑かし、魂を横取りしようなどとする者達に慈悲など必要ない。
...勝手に期待されても困るが...まぁ、俺も君に興味が湧いている...
102:リブ:2019/12/16(月) 01:17誰しもが囚われからの解放を望んでいる。国家からの社会規範、宗教上の教義や戒律、何らかの組織内圧、人間関係による制約、社会評価基準、とまぁ挙げたらキリがないほどに色々ある。だがそれらの根源は、自らの精神に入り組んだ、いわば桎梏に過ぎず、現状の囚われを堅持しているのは、言わずもがな自己選択による結果でしかない。解放を望むのは、囚われを実感している瞬間、つまり自分が、囚われている現状を維持し続けようと考えている振りをしているだけさ。本当にあるのは、ルールを守るか、守らないか、この二つの選択肢に過ぎない。ここが悪魔と人間の大きな違いだ。人間はルールを制限であると同時に自由であると言うけれど、本来自然体としてあるべき正当な自由なんてどこにもない。
103:リブ:2019/12/16(月) 01:39無秩序、それこそが本来の自由だ。一方、秩序の一部としての帰属者は、大きな制約を受け入れる。制約に従って、規範に反した場合には何らかの形でペナルティが科される。だが、カオスの場合はそれと対立する。そもそも、カオスは規範のみならず、社会と結合したモラルとか良心を拠り所としない。寧ろ、その逆、社会と結合しないモラルでも良心でもない、自らの行動原理に立脚するだから、少なくとも混沌を叫ぶ唱導者は秩序とぶつかり合う。そこで、類似性という点から、悪魔をカオスの唱導者だとして、人間を秩序帰属者だとすれば、悪魔と人間は互いに対立し合うことが運命付けられる。
104:リブ:2019/12/19(木) 12:50 どうやら、平和新世界の実現にはまだまだ血も肉も足りないようだよ。資源の有限性や人の欲望の無限性。人口激増と有限的資源の分配。つまり、争いは永続するということさ。さて、こんなにもバランスのない、システム上に不備のある世界をどうやって確実な平和へと導くのか。仮にもし、全ての悪魔がエクソシストによって除去されようとも、結局人は対立し、殺し合いを始めるはずさ。与えられるパイは、所詮限られた数なのに対して、欲望は無限で、かつ欲望の主体者である人間も増え続けているのだからね。
僕は、新世界の創生を嬉々として感激しているよ。しかし、新世界の理想を唱えただけでは、現実とは相入れない進歩的文化人のような異様な空想に終わる。例え、幾らかの悪魔に対し、復讐のまま怒りを暴力で訴えたとしても、何も変わらないさ。平和は実現しない。正義は実行されない。困ったな。さぁどうする。
...成る程...興味深い話だ...
106:リブ:2019/12/19(木) 23:00殊更に、この場所に限っては興味深い話だけでは済ませられないよ。死神悪斬同盟が指針とする平和、平穏、安寧なんていうキーワードは、ここでは最も重要な命題の前提に組み込まれる。なぜなら、ベシュティンムングを含む彼らは、少なくとも平穏な世界の実現を目指しているのだからね。それから、彼らの目的や意図は、根本的な組織的行動原理となり得る。即ち、その組織が持つパワーの方向性、政治ムーブメントの彩色を決定づけるということ。長々しい話になったが、何が言いたいかと言うと…僕は底辺悪魔であり、自己保身の象徴さ。つまり、力がない。だから、ここで君たちとお話したいと思ってる。そんな目で見るなよ。僕は確かに悪魔で、何度か人を堕落させたことはある。しかしながら、僕には暴力の能力はないが、君たちが疾視する上級悪魔の情報はある。面白いだろう?その情報をくれてやってもいい。だがその代わり、僕を傷つけるな。僕は痛いのも苦しいのも大嫌いだ。どちらかというと、気持ちいい快楽の方が好きだ。さて、ベシュティンムング、それから死神悪斬同盟一同の諸君。僕と取引するかね?
107:リブ:2019/12/19(木) 23:12おっと、もうこんな時間か。僕は今日、ある人間たちとの契約で行かなくちゃならない。確か、レイプ犯だったか。今日もレイプをするらしい。それに僕は加担するのさ。もちろん、僕は傍観者だから一切、その儀式には加わらない。だが、レイプを、つまりは人間の堕落を成功させてやるのさ。悪魔としての本能を果たす、僕は悪魔だから当然。ベシュティンムング、取引の件については、答えはほぼ分かっているけれど、後日、君の正式な返答が欲しい。それから、ゆっくりと話そう。平和について。もっと言えば君たちが提起する命題について、ね。
108:リブ:2019/12/20(金) 02:46 終わったよ、手伝ってきた。人間が理性を失い、猛獣的な欲望に駆り立てられたあの姿は、僕には自然体に見える。道徳性が大いに欠如した複数人の男が、暴力手段を用いて女を犯す。人間のよく使う言葉で言えば、これらは最低最悪というやつだろう。男たちは自分たちの用いる暴力によって保障された優位性を確信し、そしてその暴力によって束縛された女は彼らの欲望を受け入れざるを得なかった。そこで僕はただひたすら傍観していただけさ。女の表情は、生々しくて芸術的だった。
もっとも、多くの人間は本能が露出したあのような男たちの姿に、激しい嫌悪感を示す。それが証拠に毎日ニュースやらネット記事やらで報道、言論されている。どうやら多くの人間は、理性によって裏打ちされた道徳を保ちたいようだね。だが、彼らの思う理性とは、空想的であるがゆえに、実践性に乏しい空虚なもので、理性への無意識の信頼は危険を孕んでいる。なぜなら、そもそも理性の中身にある一つの要素としては、自己愛だから。それから理性は、推論や良心とも意味的に分割できる。推論は、論証に伴う合理性とも言える。そして、ここでいう合理性とは、自分の欲望実現あるいは欲望方向に基づいて行われる、最短消費で最大結果を望む解釈のことだ。良心は、社会の価値基準と照合された善悪の判断となる心の働きのこと。理性はこのような要素から成り立つが、そもそもこのような要素というのは、あまりにも感情と、言い換えれば自己と直結し過ぎている。合理性は、とどのつまり自分の望む欲望傾向をいかに最短で最大の結果の具現させるための解釈のことであって、決して生産的で効率性のみを追求した営為のことじゃない。良心だって、所詮は主観の働きのこと。多くの者は、自己愛に満ちた主観を有する。そして完全なる道徳は自己愛によってでは実現できない。なぜなら自己愛による道徳行為は脆く、崩れやすいから。しかも自己愛と直結した社会的欲求は、生存欲求や安全欲求、場合によっては性欲なんていう本能が優越する。つまり、完全なる道徳、真の理性は、自己愛に依拠してでは存立できないということであって、利己性よりも利他性の傾向が強い稀な、いわゆる人格者にしか宿らないということ。だから、多くの人間と社会が無意識に信頼する理性というのは非実践的で危ういものなんだと僕は思う。
平和実現の礎となる道徳規範、個に求められる理性は、よく検討した方がいい。現実と乖離してしまっては、せっかく実現できるものもできなくなってしまうからね。
110:リブ:2019/12/20(金) 03:21ベシュティンムング、僕は、興味があるんだ。組織の言う平和にも、君の動向にも、人間の変化にもすごく興味がある。なんだか実験みたいだ。君が理想主義者でなければ、物事の実現には何らかの犠牲が必要不可欠であることを知っていることだろう。それに、君は、人間を使って深く研究する必要がある。人間がどのような状況になって、どのような精神変化をするのか、観察して見るんだ。その対象となる人間の家族を痛ぶったらどんな反応を示すのか、他人を目の前で虐げるのと自分の大切な人を虐げるのとではどのように差異があるのか、表情からその後の考え方の変化まで緻密に観察する必要がある。それを幾度となく繰り返すんだ。何度も何度も何度も。条件が違う人間でも繰り返すことが重要だ。やがてその内ある法則性が見えてきたら、その成果を挙げられたことになる。さて、君と組織が、僕との取引に応じれば平和実現の一歩になるし、僕にとっても面白いものが見れるしお互いに万々歳じゃないか。
111:リブ:2019/12/21(土) 01:03時間は、全てを支配している。人間も悪魔も、それ以外のあらゆる事象は、変化という時間的フレーム内に囚われている以上、その絶対のフレームから脱することはできない。仮にもし、そのフレームから脱出することのできる者がいたとしたら、おそらくそれは森羅万象超越者と呼ぶべき存在だろう。もっとも、フレームから脱する、という事象上の変化を現実にした時点で、彼は再び時間的なフレーム内に囚われているというパラドックスを起こしているのだが…。さて、空想的な話はここまでとして、いつも通りベシュティンムングが好む平穏実現目標の話に戻ろう。あらゆる資源は、事象の変化という枠組みのもと、自然法則に基づいて強制的に変化をしながら外在している。そう考えると、偏にここで平和を定義付けても、その定義された平和が、ありとあらゆる事象の変化を常とするこの世界で、都合良く持続されるとは限らない。なぜならば、平和の主要となる構成要素が根本的に人間であり、その人間という物質に宿った精神主体もまた、変化を宿命とする事象の一つでしかないのだから。つまり、単なる平和では、その平和という事象を維持するのに不十分であるということ。そこで補填すべきは、平和維持社会の整理だ。だから、この同盟組織における、平穏、つまり穏やかで争いのない、人間の魂を清らかな状態で補完し続けるという、平和理念は、平和だけでなく、人々が主体的に平和維持に努めようとする道徳規範を機能させなくちゃいけない。
112:リブ:2019/12/21(土) 01:33自分を偽るように、隠蔽した本性のまま対象を観察し、いつしかその対象を破滅させる。これがネルサスという人格上の意思決定によって導出された生きる理由らしい。今のところ、それを卑賤な底辺悪魔である僕に話した訳が全く検討もつかないよ。生き甲斐なんだろう? 何かを破滅させることが。さらには非公式な組織アンノウン所属で僕の知る限り種族は未定。いよいよネルサスの意図を考えれば考えるほどわからなくなってきた。もしかすると異常心理や精神病質というやつかな。俗に言うサイコパスってやつだったりして。いずれにせよ、何かを破滅させることで何らかの満足や快を得ているのは間違いない。なぜならネルサス本人が生きる理由であるとはっきりと公言しているのだから。もっとも、ネルサス自身が残虐性を持ったサイコパスというのであれば、破滅よりも創出を選択するはずだと思うんだ。というのも、サイコキラーの快楽追求する対象への欲求行為は、この世では非適法な犯罪行為とされることがほとんどだ。だから、適法内において、自分の欲しいものがどこにもない。そうなると、彼らは自分で新しく創り出す必要がある。例えそれが許されざる大罪とされていても、血と肉に執着する彼らは欲望をぶつられる対象を自ら、芸術のように創造する。このことから、ネルサスが残虐的なサイコパスとは考えにくい。
113:リブ:2019/12/21(土) 02:02 マルファスにとっては人間壊滅は聞き捨てならない言葉らしい。彼は、人間は堕落、破壊を本質とする生物であることを譲歩して認識しながらも、人間が天魔共通のビジネス、そして何らかの玩具になり得ることを強く言い放ち、呼吸にも匹敵するほどの必需品であるらしい。したがって、人間壊滅には断固として反対している様子だ。まさにその拒絶感が現れ出ているのが、人間絶滅を遂行しようという輩に対しては、断固として抵抗するとも発言しているところから窺える。
悪魔、つまりは同胞ということもあって、彼の言っていることには大いに理解ができる。人間は面白いし、僕も人間は好きだ。何より多種多様で変化が激しいから、彼らを見ていても飽きない。それに、契約内容によっては確かに相互利益関係にもなり得る。こうした意味では、悪魔からしてみれば人間に対して、酒や煙草と同じように依存的になるのも必然の流れとも捉えられる。そして、彼はこうした現状の人間を肯定的に捉えていることから、おそらく、現状維持派に近い立ち位置にいるのだろう。マルファスを前々から見ていたがようやく彼の一部が見えた気がするよ。彼は道化を演じているのか、それとも悪魔の典型となる欲望主義なのか、見極めが難しかった。だが、此度の彼の発言は自分の立ち位置を判断する一つの指標になった。そういう意味では、とても有意義だった。僅かだけれど、モヤモヤが晴れた気がするよ。
かつて男は、自分の劣った能力に絶望した。誰からも必要とされず、拒絶される日々。同時に周囲の圧倒的な力の格差に、嫉妬と憎しみを抱いた。そして、今の自分があるのは、周りが今の自分を作ったのだと疑わなかった。それどころか、時に怒りさえをも周りへとぶつけた。つまり、自分が悲劇の主人公であると、自分が被害者が自分を取り囲む環境こそが加害者であると、願っていた。しかし、周りのと自分の亀裂は深まるばかり、自分の人生には何の価値もなかったのだと悟ると、男は毎日を自堕落に過ごす。しかし男は、心の中に渦巻いた激情を爆発せずにはいられなかった。そこで、ついに今までの嫉妬の対象であった人間を殺害。なぜなら自分を嘲笑い、見下してきた相手の視線が怖かったから。男は初めて愉快そうに笑った。そうして、他人を引きずり落とすことで自分の優位が確保されていくことに気づく。男の足は止まることなく、破壊を目的に進んでいく。男は無邪気そうに、相手を貶めることを計画的に、かつ巧妙に仕組んだ。嫉妬の対象の、名誉、身体、自尊心、を徹底して破壊した。いつしか、男は自分と同じ劣等感に駆られた下層民に期待され、殺戮をエスカレートさせる。彼は、すでに魂を悪魔に売り渡す以前に、悪魔へと成り果てていた。
115:code name ネルサス◆LY:2019/12/22(日) 18:06...
116:リブ:2019/12/23(月) 01:15ネルサス、君はどうかな。あるものを破滅へと導きたい謎に満ちた君の衝動は、破壊の欲求という点でこの話の男と類似しているんじゃないのかな。だとすれば既に君は絶望している。
117:リブ:2019/12/23(月) 01:22誰もが快楽を望み、安らぎの軌道へと向かおうとする。しかし、少しでも安らぎへと近づいたと思えば、それは単なる自分の妄想でしかなかった。気がつけばたちまち、妄想は虚空へ去っていく。一生到達することのない安寧。それが人間の欲望さ。
118:リブ:2019/12/23(月) 02:13君を従わせている同盟組織はあまりにも愚かだよ、ベシュティンムング。 百歩譲って、この同盟が悪魔を抹消することができると仮定して、悪魔を一体残らず駆逐したところで、人間社会が平穏を実現できるわけじゃない。さらに悪魔だけじゃなくて、同盟によって定義付けられた悪の条件を満たす者も、悪魔同様に抹殺したとしよう。ここで、仮説的な話になるけれど、避けては通れない重要な問題がある。それは、悪は本当にいなくなるのか、という疑問さ。実のところ、悪には数式のような論理的絶対定義がない。むしろ相対的な性質を持つ。つまり、悪は善の存在によって成立するものであって、逆に、善もまた悪の存在によって成立する。双方は決して、切り離して考えることのできない比較的な概念である以上、そして、人間は社会性動物、比較思考能力を有する生物である以上、善と悪の観念は非統一的な形状をして、特定の社会の中でその特有の姿を現す。結局のところ、結論すれば、悪を撲滅することは不可能であるということ。なぜなら、悪を定義し、その悪を打ち滅ぼしても、別の観念に由来する悪が比較的な定義として新たに浮上するからである。そこで強引な解決策としては、人間を一人残らず滅ぼすこと以外に考えられないが、これは人間の平穏という前提を覆す必要があるから、そもそも机上の空論に過ぎない。したがって、人間社会の平穏という前提条件のもと、悪の殲滅の実現は不可能であることが言える。
119:code name ネルサス◆LY:2019/12/23(月) 11:09...さあね...
120:ベシュティンムング:2019/12/24(火) 02:44 そうだな、僕も君の話を理解出来ない程馬鹿ではないんだよ。君の言う事は筋が通っているように聞こえる。
無論、僕も悪を完全にこの世界から抹消する事は不可能であると思っている。悪があるからこそ善があるのだ。
そして、我々の仕事はその悪と善の均衡を保つ事であり、無差別に全ての悪を取り除こうとしている訳ではない。問題は、悪魔の存在自体ではなく、悪魔の数なんだよ。一時的に増えた悪魔共によって、人間の魂も食われる数が増えたんだ。だから、増えた悪魔を減らせば、人間の魂は増え、その魂は神のもとへ行き、正しく裁かれる。
これは、僕のこの同盟の存在に対する、個人的解釈に過ぎないがな。
人には悲劇を起因とする恐怖がある。そこで助けを求め、赦しを請うても、かかる制約からは逃れらない。恐怖が行動を支配する。ここで面白いのが、恐怖が人間の財産欲求や性欲、社会欲求などの生命以外の欲望に対する大幅な抑制効果があること。つまり、生命への脅迫があれば、人の行動全般は支配され得るということさ。一方で、社会性を前提とする人には集団的な勇気という性質を具備している。これ即ち、歴史上の運動や革命を典型とするように、同じ抑圧された環境に置かれている人々は、同じ悲劇を共有することで、そこには連帯的な被害者観が形成される。同時に、お互いに持つ様々な不満不平を知ることによって加害者への怒りをブーストさせる。被害者観念によって正当化され、沸々と込み上げる彼らの怒りは、いつしかリーダー的制裁者の存在を求心する。ちょうどそこに就任した指導者は、複数被害者の感情を扇動するようにして、人々の怒りを熱狂的に具体化する。それが運動や革命である。悲劇が恐怖を齎し、恐怖は人々の激しい反発心を発生させる。ゆえにオーウェリアンに見られるような超監視管理体制でない限り、恐怖による平和実現は困難と言える。
122:リブ:2019/12/24(火) 03:04やぁベシュティンムング、いたのか。こんな時間なのに。最近は随分と忙しいようだ。
123:リブ:2019/12/24(火) 03:23全くもって知らなかったよ。今この時も、悪魔の存在が増え続けているという事実にね。ところで、なぜだろう。通常、悪魔は人間の魂を食わないんじゃないのかな。これはあくまで、僕というド底辺悪魔としての、何の根拠もない推量に過ぎないけれど。悪魔は、人間の堕落、つまりは神への反対によって快を得るよう設計されている。もっとも、この設計はバグによって生じたものだから、神が意図して造ったわけじゃないがね。さて、僕が何が言いたいかというと、悪魔が自然発生的に増えたのではなく、増やされているんじゃないか、ということと、それを実行している特定の首魁的悪魔によって、人間の魂が暴食されている可能性はないのかな。
124:リブ:2019/12/24(火) 03:33僕は偶然を信じない。ほとんどのケースが誰かによって用意された必然であると疑う。だから、今回の悪魔の増加は、誰かによって仕組まれた計画なのではないかと思うよ。しかも、悪魔が人間の魂を食い荒らすなんて、何か妙だ。かつて、一部の貧民街が悪魔の誘惑によって人間たちが頽廃化していくのは何度か見たことがあるけれど、今回の場合はやはりおかしい。策略性に欠ける、どちらかと言えば、首謀者となる悪魔が、自分の欲求を満たそうとしている露骨な傾向がある。
125:リブ:2019/12/24(火) 03:44君は、なぜ悪魔が突如として増加しているのか、ということの原因を突き止める必要があるね。善と悪のバランスを、君の所属の同盟組織が理想とするまで元に戻すには、この原因を解消しなくちゃいけない。さて今日はもう寝る。実のところ、下級で卑賤な底辺悪魔は、ある程度の睡眠が必要なんだ、人間のようにね。僕はそこまで、人間たちと変わらない。ただ面白さを追求するだけさ。おやすみ、ベシュティンムング。
126:code name ネルサス:2019/12/24(火) 21:04...面白い存在だな...さて...俺もそろそろ行かないと...ね...仕事の時間だ...
127:code name ネルサス◆LY:2019/12/24(火) 21:05(トリップ忘れた...これであってる...?)
128:リブ:2019/12/26(木) 01:50人生における最大目的は何か。答えは至って単純。自分の欲望を満たすこと、つまりは幸福になること。ところで、幸福と言っても、この言葉はあまりにも包括的すぎる。なぜなら、矛盾を孕んでいると言えるからだ。それは即ち、人によっては自己の幸福観そのものが、自分を不幸へと導くこともあるということ。単純な一例を挙げるとすれば、自分の性的嗜好が、一般と懸け離れた異常性を有する場合。いわゆる異常性癖というやつだ。残虐サディズム、ネクロフィリア。ここまで極端でなくとも、コプロフィリアとか同性に対する性的欲求とかが挙げられる。もっとも、同性に対する性的欲求は、最近では人間性や愛が尊重され、自己決定や個人主義に基づいて普通に近いもの、と見なされつつあるから、異常性癖という枠組みに含むかどうかは微妙なところだ。だが時代を遡れば、同性愛を禁じていた宗教や法、国家があったのも稀じゃなかった。こうした否定や拒絶を招く欲望は、自分が望んで得たものでもなければ、剰え、自分の力で自由自在に粘土のように強引に捻じ曲げられるわけでもない。それなのにも関わらず、他者からは拒絶され、社会からは非難されるケースが多い。もちろん、例外は何事にも付き物だが、こと性癖に関しては醜美がハッキリとするデリケートな人格的部分だ。人は往々にして美を好み、醜を忌む。いずれにせよ、どんな欲望でも人には宿る。その欲望は、自己がいくら感知しようとも変えることが無理難題であることは言うまでもない。つまり、自分の持つ欲望が、一般よりも大きく懸け離れた、もしくは、非合法行為に及ばなければ快感を得られない性質の場合、自分が生きづらいという結果が生ずる。むしろ、苦しいとさえ感じることもある。誰もがやっているように、自分が幸福になろうとしても、拒絶され、結果的に不幸な環境に追いやられる、実に皮肉なものだ。これは、自分が幸福を感じるためのある種のツールとも言える欲望装置の感度が狂っているからなのか? そうだとしても、それは自分自身が招いた結果と本当に言えるのか? 自分は本当に世間から相当に否定されるほど間違っているのか?疑問だけならまだいい。場合によっては、実際に社会の害と見なされ、司法による制裁が下される。自分はただ幸せになろうとしただけなのに、罪が宣告され、刑が科される。さて、この議論の前提するものは何か、それは道徳の判別である。多くの人間が求める道徳は、合理性だ。ただし、ここでいう合理性とは、自分たちの人命や身体、財産に対する安全保障装置、つまりは社会を守ることによって結果として自分も守ることができるという実益を目的とする。そこで産業構造が進歩していった人類の多くは、民主主義という政治原理を採用した。なぜなら、多くの人間が自分たちの生命や心身、財産や細々とした権利が守られて欲しいという共通理解を持っているからだ。裏を返せば、歴史的に血なまぐさい紛争を多くの人々は嫌っている。多数の人間が、いや、多数の共通理解こそがしばしば、社会での根幹とされる。つまりはこういうことだ。一人を救うより、一人を犠牲にして十人助ける。最大多数の最大幸福。これこそがまさしく、今の道徳での善悪基準であり、結果に道徳性を求めようとする帰結主義。旧来社会での文化伝統を根拠に禁止されていた不合理な制限でも、今になって見直しが進められているのは、それが多数の共通理解となったからだ。逆に多数がそれを拒めば、一瞬にして粉砕される。同性愛の受容姿勢、精神疾患への政策対応、差別主義撤廃などこうした運動は権利と利益とを議論の基調としてきた多数派の前提から引き出された論理的帰結である。言い換えれば、彼らの議論において発生した時代錯誤な矛盾を是正する動向とも言える。だがそれでも、多数派利益とぶつかる欲望を持つ者は、哀れである。神は残酷であるとしか言わざるをえない。ある哲学者は道徳を唱えた。無条件で、定言的な善こそが、真の道徳である、と。だがそれは実行不可能だ。根本からして現実的じゃない。
129:リブ:2019/12/26(木) 01:50そもそも人が、絶対的道徳を持つことはできるのか?自己愛や他者愛、利己性や利他性、変化を常とする多種多様で両義的な存在こそが人間であるというのに。結局のところ、生まれもってして持った生来の制約から解放されるのは甚だ難しい。ただ、積極的に悪魔になれば、制約からは解放されるチャンスはある。悪魔のような狡猾さと謀略性、欲望を満たすためなら何でもするという執念深さ、人間のような善とか悪とかに囚われない野生的な思考回路。これらがあれば、快を得て、幸福になれるはずさ。ただそこで多数派に自由を奪われるかどうかは、快への追求実行過程で問われるがね。
130:リブ:2019/12/26(木) 02:15ベシュティンムング、組織から抜けることで君が幸福になるのであれば抜ければいい。何せ、悪魔を暴力的に抹消する物騒な組織だ。それにキリスト教に付随する教会所属祓魔師はいくらでもいる。彼らは何しろ宗派によって悪魔悪霊の征伐の対象も方法も違うらしい。例えば、淫魔は生かすことで男をイかせてくれるから性犯罪の予防になるとかならないとか。こんな所よりは全然楽しそうだ。悪魔に関する人間の創造性豊かなアホな議論を何世紀にもわたって繰り広げているんだから。ベシュティンムング。見ていられないんだよ。君は本当は組織から抜けたい、実のところ、そう思っているんじゃないのか?僕から言わせれば、この組織の理念はしっかりしていない。況してや個人解釈によって組織イデオロギーを捉えさせるなんて馬鹿げている。芸術作品や映画じゃあるまいし。
131:リブ:2019/12/26(木) 02:26僕は、欲望の解放者だ。抑制された欲望を見るとなんだかもどかしい気分になるんだ。悪魔たるゆえなのか、元々の気性なのかはどうでもいい。僕は、相手の行動の原動力は一つの意図に収斂すると思っているよ。要するに、相手の一つの行動には必ず理由があって、その理由はその本人が持つ単純明快な欲望に行き着くということさ。好かれたい、犯したい、羨まれたい、逃げたい、創りたい、壊したい、生きたい、死にたい、あらゆる意図が人間の根底には流れている。だがある行動には、一つにつき一つの理由、欲望だ。さて君の場合は、どんな欲望が心の中で流動しているのかな。
132:リブ:2019/12/26(木) 02:35ネルサスくん。今度一緒に僕と仕事をしよう。もっとも仕事と言っても、悪魔としての領分の、という意味だから、僕のような底辺悪魔がやっている仕事ということになるがね。
133:リブ:2019/12/26(木) 02:40ところで、マルファスはどうしたんだ?本来、彼は、僕と同じくらいおしゃべりじゃないか。それに僕とは違ってユニークだ。それも面白さと独特さという二つの側面でね。あれは、女の子の前だけで見せる姿なのかな?
134:リブ:2019/12/26(木) 02:46雪りんごはどこかな?彼女も面白い。自分を偽ることで嫌われるのを回避している典型的な社会的生物の一つだ。まさしく集団への帰属意識がある証拠さ。集団への帰属、それはつまり、折り合いや妥協でもある。彼女はそれを見事にこなしてストレスを抱えながらもなんとか生きている。その必死な姿に是非とも拍手を送ってやりたいところだが、それは嘘で、本音は彼女の欲望を妥協なく解放してやりたいところだ。
135:code name ネルサス◆LY:2019/12/26(木) 07:31...悪魔の仕事...ねぇ...言っておくが俺は無闇に生物を殺さないぞ...?
136:リブ:2019/12/26(木) 12:15僕が知らない言葉だったから、無闇という言葉をググって調べてみた。そこには、結果・是非を考えずに、物事を進めること、とあった。君の場合は、この無闇という言葉の条件に引っかからなければ、人の命を奪うこともできるということかね?この条件というのは、言うまでもなく、結果、是非を考えれば、実行に移せるということさ。だとすれば、君には何らかの主義思想が根底的に潜在している。それは利己主義なのか合理主義なのか、それとも是非を探求する道徳論者なのか、いずれにしても僕と一緒に悪魔の仕事をすれば、君の心の中にあるルールが僕にも段々と見えるようになる。君が紡ぐ言葉の一つ一つは、君の心の中を露出するようにして丸裸にしている、僕にとってはまるでシグナルだ。さて、どうする?僕と一緒に仕事をするかどうか、ここが決断の時だ。
137:code name ネルサス◆LY:2019/12/26(木) 18:16...はぁ...どんな仕事だ...?
138:リブ:2019/12/27(金) 00:57安心したまえ。直接的に生命に関わるわけじゃない。君も分かっているんじゃないか?悪魔としての仕事の本質とは、誘惑であり、説得であるということを。堕落への誘いは、僕たち悪魔にとっての快となる。さて、問題はそのターゲットだが、実のところ既に決まっている。僕たちは、彼女の欲望を解放して、堕落への一歩を進ませてやるんだ。君は、おそらく一定の主義思想を持っているが、いかにその思想が脆いかじっくりと考えるといい。
139:リブ:2019/12/27(金) 01:00それと、僕はまだこの世界について全くの無知だ。最近来たばかりでまだまだ慣れない。そこでネルサスくん、この世界について大まかな内容を君は知っているかね?
140:code name ネルサス◆LY:2019/12/27(金) 09:25...ああ...大抵のことはわかるが...
141:リブ:2019/12/28(土) 00:36なら、誰が最も力を持っているのか、教えてほしい。ここでいう力とは、暴力や権力を背景とする影響力のことさ。これも仕事を円滑に行う上では、必要不可欠な情報となる。仕事を邪魔する可能性がある輩は知っておくのが肝心だ。
142:レーベン:2019/12/28(土) 00:46ベシュティンムング。苦悩する必要はないさ。神に頼るよりは、悪魔に頼る方が合理的なのは君も知っているだろう。むしろ、神に信仰し続けたところで何にもならない。確実性もなければ、過去を変えられるわけでもない。ならば悪魔との契約によって、幸福を確保すればいい。組織から脱退したくとも、恐怖によって抜けられないのであれば、僕との契約を結び、その身を委ねてくれて構わない。君は、幸福が実現する代わり、その代償は当然ながら債務として支払ってもらうがね。
143:レーベン:2019/12/29(日) 00:39神の絶対化の過程において必要不可欠な要素。それはまさしく悪の根源たる悪魔だった。神とは、ユダヤキリストでは、善なる唯一の超越的人格とされている。加えて善を裏付ける概念は悪である。つまり、神を裏付けているのは、悪の根源たる悪魔、ザ・デヴィルであるサタンでしかない。
144:code name ネルサス◆LY:2019/12/29(日) 08:18...俺が見てきた中でも最強に相応しい奴...それはここにも来たカレンさんだろう...まぁこれは俺の予想でしかないが...
145: メギドラオン ◆YQ:2019/12/29(日) 20:43「 HAHA!、君はなかなかどうして面白い話をしているみたいだねっっ、!僕も混ぜて頂けるかいっ、?! 」
146:レーベン:2019/12/29(日) 21:29いいや、君の予想でも十分に助かるよ。よければだが君が言う、最強に釣り合う存在をもう少し詳しく教えてほしい。その人物の種族とか年齢とか大まかでいい。それから、ネルサスくんが、その人物に戦闘的な意味での暴力値で上回ることができるか、ということについても検討してほしい。
147:レーベン:2019/12/29(日) 21:41笑顔を作って近寄り、さらには内輪に入り混もうとするその演者っぷりは、マルファスタイプかな?いいや、彼ほど強引ではないかな。しっかりと許可を取ろうとしている様子だし。あぁいいとも。話に参加してくれて構わない。だが、あまりにも君に関する情報が無さすぎる。申し訳ないが、参加するにあたっては、君の情報をこちらの警戒心の強いネルサスくん、そして何より自己保身に満ちた、臆病悪魔である僕にも教えてほしいな。
148: メギドラオン ◆YQ:2019/12/29(日) 21:46「 参加を検討して頂いて感謝するっっ、!僕の名前はメギドラオン、この美しく気品があり完璧を象徴しているかのような顔で判ると思うが、とあるcityで活動し、メギーと云う愛称で親しまれているしがない人形師さっ、!君はどうやら自らを自己保身に身を窶している存在だと思っているようだが、僕はそう思わないっっ、!だって君には素敵な【個性】があるじゃないかっっ、!...少しだけ、ほんの少しだけ、嫉ましいですよ、本当に。 」
149:レーベン:2019/12/29(日) 22:11自己保身を個性と捉えるとは、まさにポジティブシンキングのようだ。もっとも、個性とはいわば抽象表現。つまるところ、視点や解釈を強引に変えるだけで、一般的に平凡とされている要素も個性として捉えることができる。だから、僕にとってはプラスマイナスゼロの言葉であって、それは最も変化の少ない、無意味の言葉となる。さて、今度は僕の番だ。君の顔立ちは実に恵まれている。美しい。こういうのを中性的というのかな。眉は凛としていて、目は女性のように柔らかで大きい。鼻筋がしっかりと通っていて彫刻みたいだ。そして、艶やかな肌。小さくセクシーな口。まさしく君の言う完璧が表現されていると言える。それに君は、自分の外形をよく思っている。そうだろう?その堂々した振る舞い、無意味な言葉を発しても、そこには端正な顔立ちと豊かな表情がプラスされることで、君の行為の大半は美として映って見えるだろう。人はしばしば美を好む。少なくとも醜よりは。それは個性という言葉だけでは片付けることのできない、外見の良さは最大の特徴となり、場合によっては主人公ポジションを確保したも同然となる。メギドラオンくん、君は、そのことをよく知っているんじゃないかな?本当は嫉妬などしていない、あるのは包み込まれた優越欲だけさ。
150: メギドラオン ◆YQ:2019/12/29(日) 22:18「 ...少なくとも僕からすれば、貴方は個性溢れる素敵な人間に見えるのですが、僕よりも、ずっと。端正な顔っていうのは、究極的には特徴のない顔...は、話が逸れてしまったなっっ、!すまないっっ、!にしても、君に其処まで高く評価されるとは正直思わなかったぞ、。先程だってcool&crazyな天使にあからさまな敵意を向けられて逃げ帰ってきたのだからな、。優越欲、か、。フフン、この僕にピッタリの形容詞だなっっ、!高貴な僕にピッタリのっっ、!主人公、確かに僕にはそのくらいの器はあるだろうなっ、!はははっ、! 」
151:レーベン:2019/12/29(日) 22:26高く評価しているわけじゃない。そもそも君を評価することができない。さらに評価基準も分からない。なぜなら君の本質はまだ決定していないのだから。そういうことで、さっきの発言はただの嫌味さ。君がどう反応を示すのか試験的に行ってみた。ところで、やっぱり君の顔立ちは素晴らしいな。その顔で、何人の女と寝てきたんだ?
152: メギドラオン ◆YQ:2019/12/29(日) 22:30「 ぐ、褒め殺そうとしてるのかと思いきや皮肉だなんて...君は意地悪だな...、。僕の本質か、敢えて言い表すのなら、【excellent】だろうっっ、!ふふん、流石は僕だ、言い得て妙だっ、!む、何人の女と...、?僕は特にそのようなことはしていないっっ、!ファンの期待を裏切る訳にはいかないからなっ、! 」
153:レーベン:2019/12/29(日) 22:38君の現段階での本質は、【falsehood】。つまり、君は偽りに塗れているということ。そこで問おう。君はチェリーなボーイなのかな?
154: メギドラオン ◆YQ:2019/12/29(日) 22:42「 い、偽りに塗れているだと...も、もしかして、今君と話している僕が嘘の僕じゃないかと疑っているのかねっっ、?!そんな筈はないっ、!君が見ている【個性溢れる】僕が僕だっ、!...ちぇ、ちぇりーぼーい?そんなことはないっっ、!え、えーっと、あれは確か劇場を終えた時だったなっ、!同じ共演者の方と...えと、ごにょごにょ... 」
155:レーベン:2019/12/29(日) 22:45ネルサスくん、この男を君はどう見る。これから、悪魔としての仕事を実行しようと企図した途端、この場所に来たんだ。しかも、恐ろしいほどの美男子だ。そう、まるで天使のように人間離れした美顔だ。
156: メギドラオン ◆YQ:2019/12/29(日) 22:49「 ちょ、ちょっと待ってくれ?、もしかして君は相当噸でもない事を企んでいるのではないだろうな、?さ、さては僕に乱暴する気だろうっ、?!グロ同人みたいにっ、首をもぐ気だろうっ、?!猟奇趣味の客もいるにはいるからな...、。 」
157:レーベン:2019/12/29(日) 23:20もちろん君は、僕が君を虐げるという予想は、有り得ないと思っている。命の危機があるとすれば、人間であるならば、通常その場から全力で逃げるか、もしくは過剰な、混乱した反応を示す。君は現時点でいずれの行動もとらない以上、おそらく今の発言をジョークと受け取っていいだろう。ただし念のため君のさっきの、天使に敵意を向けれたどうのこうのの不可解な発言を考慮に入れて想定してみた。その一、君は、純然たる人間であり、間抜けである。なぜなら、自分の生命、肉体の危機が迫っているというのに、逃げることはおろか精神的に混乱した様子もないからである。しかし、この想定は考えづらい。単なる人間が天使なる存在と偶然に出会うことは神の意図である可能性が高い。つまり、メギドラオンという人間は、単なる人間ではないということになる。その二、君は人間ではない。そして、いざとなったら超人的暴力を発動することができるため、怖気付くこともない。その場合、君は僕たち二人を圧倒する自信があるということと、何らかの意図を持って近づいたことが多いに想定される。その三、君は精神的に異常が見られるマゾヒストである。つまり、狂ったドMということであり、肉体が切断される等の残虐的な行為が与えられることで性的興奮を感じるとんでもない精神異常者であるということ。この場合は、人間であること、あるいは人間以外の知的生物であるということの二つが考えられる。
158:レーベン:2019/12/29(日) 23:23分からないな。どの選択肢もどこか腑に落ちない。そもそも天使と単なる人間が一瞬でも繋がることができるとは到底思えない。単なる人間ではなく、選ばれた人間であるのならば説明がつくが…。
159: メギドラオン ◆YQ:2019/12/29(日) 23:27「 ど、どれも録でもない予想だなっ、!…あ、安心したま、まえ、いぃ、今のはほんのジョークに過ぎないからなっっ、!決して漏らしそうになったり怯えていたりなんて、し、してぃないのだからなっっ、!うぷ、か、仮に君がそんなことをしようとしていたのなら、うぐ、お、思い切り悲鳴をあげて逃げ出していたに違いないからなっっ、!……ああ、ち、因みに先ほど出会った天使?というのはカレン君?というらしい、。自分で名乗っていたから本当かどうかは判らないが、頼み込んだら僕のアルバムを受け取ってくれたから、きっと僕の隠れファンなのだろうな、! 」
160:ニャルちゃん◆.s:2019/12/29(日) 23:32 >>159
DIED or SILENT?
「 ひえっ… 」
162:レーベン:2019/12/29(日) 23:37また出てきた忌々しい名前だ、カレン。天使かどうかは判別が困難のようだ。それよりも、メギドラオンくん、君は僕の意図が見えていないようだ。僕が、君に対して一体何がしたいのか、予想すら付いていない。そうだろう?
163: メギドラオン ◆YQ:2019/12/29(日) 23:44「 い、忌々しい天使……?いやまぁ、きっと僕があまりにも素晴らしいから、天使が託言に来ても可笑しくはないとは思っていたが……ヴッ、し、仕方ないではないか、よく判らないからよく判らないことを言って誤魔化すのの何が悪いのかね、! 」
164:レーベン:2019/12/29(日) 23:45死か沈黙かの警告も付随していたとは…、僕にとってはまだまだ未知の領域のようだ。知らないことで溢れている。そして、知らないのは怖いことだ。それは目隠ししながら綱渡りをしているようなもの。誤った偏見で行動すれば、即座に奈落へと落下する。だから、情報の収集は怠れないよ。
165:レーベン:2019/12/29(日) 23:46メギドラオンくん。今日のところは、とりあえず君を監禁する。
166: メギドラオン ◆YQ:2019/12/29(日) 23:50「 うぅっ、あのcoolgirlは随分とカレン君に執着しているようだ、。……知らないことは怖い、それは確かにそうかも…ん?、今なんて?、監禁?、ははは、君も悪趣味なジョークが好きなのだなっっ、! 」
167:レーベン:2019/12/29(日) 23:54残念ながらジョークじゃないよ。君は、得体の知れない存在だ。僕の計画を邪魔する意図を持っている可能性が考えられる。そして、根拠のある可能性は否定できない。だから監禁して、君から情報を聞き出そうと思うんだ。あるいは、そのまま亡き者とした方がいいかな?
168: メギドラオン ◆YQ:2019/12/30(月) 00:01 「 え、得体の知れない……?今まで普通に話していた君にそんな風に思われるのは中々に辛いものがあるというか……というか、監禁?、え?ちょ、ちょっとまって……やめ、やめてく、おちついてくれ。しぬのはいやだけど、ふぁんのみんながまってて、だれもえんじていないぼくなんてみてくれない。つまりたすけは、いやだ、たのむ、だれか、 」
( ずるりずるりと、後退り )
この結果は君がもたらした。君の真意が闇に包まれているからこそ、いや、君が意図的に隠蔽しているからこそ、僕に疑われるんだ。今、君の後ろにいるのは君がいうところの、ファンというやつなのかな? 現実をよく見ろ。うしろは、ただの冷たい壁さ。そして君の目の前にはクズだ。さて、君はこの現状すらも分からない欠陥だ。君は他者を欺くことで、正常を保てるいわば破損品。
(メギドラオンへと詰め寄って、じりじりと壁へと追い込む )
もう君は逃げられない。ここまできたんだ。もはや本当の君を見せるしかない。君はどうして演じるのか、どうして人を求めるのか、どうして寂しいのか、どうして孤独を怖がるのか、自問自答する必要がある。
( バンッと壁に両手をついて彼の両サイドを封鎖する。
「 ……ふふ、はは、ちがう、これがほんとうのぼくだ、。ほんとうのじぶんだ、。ぼくはぼくでしかない、。僕以外に……僕以外に僕のことを決められてたまるかっ、!違う、ファンはきちんといるんだっ、!だって、僕の劇場を見に来てくれる人は一杯いて……その時だけはたくさんたくさん褒めてもらえて…あの記憶が嘘偽りな訳はないっ、!そして君は、君は、僕の世界を否定するのかねっ、!僕が認められる、演劇の世界を、否定すると云うのかねっ!、だとすれば君は、僕にとってのheelだっ、!悪役だっ!、倒されるべき巨悪だっ、!僕をあの世界に帰してくれ!虚構を演じていれば認められる、あの世界に……帰してくれよっ、! 」
( 彼から溢れる、こぼれ落ちんばかりの涙の、甘ったるい味付けは )
「 僕は個性豊かな、魅力的な存在だっ、!みんなの中に存在していても違和感を感じさせず、なおかつ認められる……さびしくなんてない、ぼくにはなかまやheroがいる、こわくないんだ、きみだって… 」
( 最も痛みの酷いところを、引っ掻いてくれるんだ。 )
ははははははっっ!見事な名演説だ。君にとってどれほど演劇が価値ある道具なのかをよく分かったよ。要は、演劇という道具がなければ君は誰にも相手にされなくなる、そういうことだろう?やっぱり、本質的には孤独じゃないか。現に君がそう思ってる。演劇という媒体が無ければ、一人ぼっちになってしまう、とね。つまり、自分には君の言う個性が無くて、魅力的でないことを潜在的に自覚しているんだ。あぁ、その表情、なんだ、できるじゃないか!君は笑っている時より、涙を流す姿の方がずっと完成されている。喜劇よりも悲劇の方がずっと似合っているよ。君は孤独のまま、僕を怖れるといい。そして、誰も君を助けにはきてくれない。用済みになれば捨てられる、彼らにとっては君はその程度でしかない存在。…君の本質は、無意味であった。
( そう言い残しては、踵を返して壁から逆方向に帰っていく)
「 ……あ"っ?、あ"あ"あ"っ?!な"んっ、嵌められた…?!嘘だろう?!っ、この、優秀で完璧な、個性溢れる、僕が……いや、彼はいなくなったんだ、僕を否定する人間はいなくなったんだ、なら僕はいつも通りの生活に戻れる筈だなっ、!心行くまで演じ、拍手喝采され、認められ、満たされる、素晴らしい劇場は、いつになっても終わらないっ、!悠久に続くのだよっ、!どうだ、見たかこの大悪党め、!僕の笑顔は空っぽなんかじゃない…だって、皆だってそう思っている筈だからなっ、!僕は世紀の傑物!、流行れば終りの、片手落ちの一発屋などではっっ……じゃあ、どうして、僕はこんなに怯えている、?! 」
( 歩みを進めてみれば、いつの間にか見えてきた大きな扉。此さえ開ければ、自分はいつも通りの日常を過ごすことが出来るかもしれない、。でも、それは本当の幸せなのだろうか、と、今までの積み重ねが雄弁に物語っている。 所詮客は自分を笑い者にしているだけだ、。自分は笑わせているのではなく、笑われているだけだ、。云わば、絶望のアンコールってヤツだ、。 )
「 ……もし、この空っぽなのが僕で、この溢れる個性は単なる仮面だとしたら…僕から演劇を抜いたら、一体何が残るのだろう、? 」
( そう気づいた彼の手元に残されていたのは、白痴のように間の抜けた表情を湛えている、空っぽな自分を映す手鏡だけだった、。 )
...天使と語っているが...年齢はわからん...だがこれくらいしかわからん...すまないな
174:レーベン:2019/12/30(月) 12:15ならば質問を変えよう。ネルサスくん。なぜ、彼女が最近であると思ったのかその理由についてはどうかな?
175:レーベン:2019/12/30(月) 12:49 ( 微睡みのようにフワついた世界の中で、車椅子で押されているメギドラオン。そして、正弦曲線のような綺麗なカーブを描いた彼の腰回りには、既に分厚い鎖で締め付けられ、それは、彼がその場から立つことはおろか、自由な身動きすらも許容しないつもりでいる。悪魔ことレーベンは、相変わらず手押しハンドルを握って後ろから車椅子をガラガラと進める。そうして、メギドラオンの耳元に顔を近づけ、)
さぁ起きるんだ、メギドラオンくん。劇は幕が上がり、そして、幕が閉ざされるまでのほんの僅かな期間に過ぎない。君にとって価値ある時間を存分に堪能とするいい。
( やがては、真っ赤なカーテンコールが見えてくる。そして、レーベンが足を進めるたびに、ギシギシと軋む床は演壇そのもの。徐々に近づいてくる運命の時)
...一目みたとき...雰囲気や気が違った...それだけだ
177: メギドラオン ◆YQ:2019/12/30(月) 16:23 「 …僕は、空っぽで、無個性で、演劇と云う媒体がなければ、生きるということすら為せない三流役者で…そんな滑稽な僕に、何の意味があったんだ、? 」
( 端から見れば滑稽で、憐れで、笑い話にすることは愚か、笑われすらしない堕ちたエンターテイナーの姿、白魚のような手に向かってぶつぶつと自問自答を繰り返す彼は、どこか最期の審判が降されるのを心待ちにしているようで、。どうせ逃げようとしたって、この悪魔は自分を見逃さない、。自分は主役の座になど座れない、特別な力など持たない、ただの傀儡なのだから、。悪魔の告げる言の葉が、じんわりと心をいたぶっていくのを何となしに感じながら、来るべき時を静かに待つ、。 )
( 両サイドのカーテンがちょうど中央で分かつ地点にまで到着すると、メギドラオンを乗せた車椅子を止め、正面へと方向を変える。彼のいる舞台と客席を境とした緞帳は、もうじき開かれようとしている )
真実の到来だ。
( 悪魔が舞台裏らしき場所へと戻ると、メギドラオンの腰回りを固定していた鎖は、自動的に砕け散り、諸々の破片は重力のままに床に散りばめられた。彼は解放されたのだ。同時に、自由が与えられた。しかし、すぐにホールには開演を意味するブザーが鳴り響いた。すると両サイドのカーテンがお互いが反発するかのように、開かれていく。中央からどんどん仕切りが無くなっていく中、当然、メギドラオンには、多くの客の視線が集中する。巨大ホールにびっしりと敷き詰められた客、つまりは目。静寂の中で、その目という目には、メギドラオンの姿が映っていた )
ははははっ、メギドラオンくんはどうするのかな。
ネルサスくん。君も、哀れな彼の姿を見てみるといい。今この時、台本もないし、演じる設定すらも考えられていない。つまり、彼はこの時、今まで彼自身が価値あるもの、と妄想していた客に対して、自らの本性を晒すしかないということさ。これは、客という意思の集合体の本質の証明でもある。彼らがいかに、醜いかを、メギドラオンくんにも知ってもらわなくちゃ。くふっ、それにしても面白いな。
( 悪魔は冷笑した。)
「 ……ま、待ってくれ、僕はアドリブに弱く、て、 」
( 待て、という言葉を聞き入れられる間も与えられず、台本のない劇場の幕は開く、。もう何も進まない、何も変わらない、何も変われない、。今はただ、好奇の目に晒されている、弱い自分を許すことが出来ない、。あの時、自分が無個性であることを恥じなければ、それも個性として受け止められれば、。もしもの空論を頭に描きながら、運命の輪は残酷に廻る、。きっと客は自分が車椅子に乗っていたことや、劇を演じている訳でもないのに本人として登場していることに疑問を感じているのだろう、。誰もが誰も、訝しげな目線で自分を見つめている、。 )
「 え、えぇっと、こ、今晩は……じ、実は今はその、あれなんですよぅ、。特別企画?、ということで、お偉い様が考えていたことを此所で実行しようと、おおお、思いまして、ぇ… 」
( ……ま、此が彼の本性だろう、。覇気がなく、瞳に光はなく、恐怖を紛らわすかのように指と指を重ね合わせ、挙動不審になりながら小さな小さな声で言葉を紡ぐ、。とてもではないが、何かを演じる器ではない、。 )
( 会場は困惑のまま、ざわつき始める。後ろの方の座席のある観客は、「 聞こえないじゃないか、これも演出の一つなのかね? 」と疑問を呈する様子。また向こう側の客は、「 どれだけ待たされたと思ってるんだ、帰るぞ 」と連れ添いを引き連れて席から離れる様子。はたまた別の客は、「 これはきっと、オリジナリティを発揮した劇に違いない。だから、今の彼の演じている役目はきっと、予定通りの物語に繋がる重要な役目なのさ 」と自慢げに憶測を展開する様子。一方で、フォーカスが合わされた舞台では、舞台から両脇の、舞台裏へと繋がる空間は、鉄格子がガチャンと塞ぐ。まるで逃げ道はないことを示すように、鉄格子を境にして悪魔は笑みを浮かべた )
どうすればいいか分からない、まだこの段階だ。おそらく、彼の心の中では真実を解釈できず、混乱しているはずさ。もう少し、彼の様子を眺めてみよう。
「 あ、マ、マイクがない……そ、それじゃあ、あの、えぇっとぅ… 」
( 彼にはスポットライトは当たらない、さもそれが当たり前かのように、舞台照明は役者ではなく客のいる方向を照らしている、。…しかし、彼は思い付いた、噸でもない名案、だと思い込んでいる迷案を、。 )
「 ……はっはっはっ、!諸君、なぁに、単なる少しのジャブみたいなものだっ、!確りと聞いてくれたまえっ、実は今日、僕は今まで演じてきた役を応用してみたくてな、たったひとりで、今まで演じていた伽羅を使って、劇をしてみたいと思ったんだっっ、! 」
( それは今まで演じてきたキャラクターを、今この場に引っ張りだし場をやり過ごすことだった、。その証拠に、彼は元の自信満々で傲慢な人格に戻っている、。客が元の自分から離れていくのなら、今まで通り明るい伽羅を演じれば惹き付けておけるだろう、と思っているのだ、。 )
ところで、どうして僕がこんな馬鹿でかいホールを貸し切りすることができたのか? その疑問に答えよう。僕が劇団一同を殺害した。だからホールは空いている。こういうことさ。ネルサスくん、安心したまえ。ホールは既に封鎖している。警察団の連中がもうじき来るかもしれないが、外から入るには時間がかかるだろう。何せこのホールは地下だからね。逆に言えば、当然客も出れないし、メギドラオンくんも出れない。彼が本性を自覚するまではな。
( 舞台裏空間には、既に蝿が沸いていた )
ベシュティンムングくんも、僕という悪魔を放置するとは。実に懸命な判断をしてくれているようだ。
人はしばしば絶望や無力感に至ると、真実の追求を放棄し、幻想や妄想の世界に入り浸る。つまり、メギドラオンくんはどうすれば良いか分からないから、客がどう考えているのかを妄想した。その結果、今の彼の行動があるのだろう。だが… 。
( ある観客は、「 これだけ待たさせれた挙句、劇じゃなくて芸を見せるってのか!! 」と立ち上がった。「 ふざけるな! 」怒号の声。「 第一、他の役者はどうしたってんだ 」ぞろぞろと立ち去っていく観客。一方で、座席で騒ぐのを控える客たちは、メギドラオンの行動に困惑しつつも退屈そうに眺めていた。 )
「 えっ、なん、何でなのかね……っ?!、君達は僕の演技が見たいんだろうっっ?、所詮僕は劇の引き立て役だとでも言いたいのかねっ……あ、ああ、既に何名かのお客様が退場してしまわれましたが、続けていきたいと思いますっ!、それでは、どう……っ! 」
( 客にインパクトを残そうとしたのか、オペラ座の怪人をイメージしたのか、はたまたこれすらもアドリブだったのか、天井から突然シャンデリアが落下し、喋ろうとする彼の言葉を遮り、彼の目前に大きな音を経てながら落下する、。頬を飛び散った硝子が掠め、少々血が垂れているのを見て、思わず立ち竦み膝をついて、。 )
「 ひっ…ちょっと待ってくれ、どうして悉く僕の邪魔をするんだ……!?こ、こんなアクシデントが起きるなんて、ここの管理は随分と杜撰なのだなっ……! 」
( 「 落下物に三流の演者。ダメだな。こりゃあ… 」と先ほど期待していた客も席から立ち上がり、ホールの後ろの方にある扉へと向かっていく。こうして席から立ち上がる観客は増えるばかりで、状況はメギドラオンにとって悪化の一途を辿っていると言えるだろう。彼らは、メギドラオンの人間性には興味はない。それゆえ立ち止まって追求することもしない。彼らが求めているのは、はなから偽りなのであって、それは彼らにとっては金を払って見ることのできるいわばサービスなのである。サービスとは、商品形態の一つであり、究極的には代用が可能だ。それこそ、メギドラオンだけが持つスペシャリティがあるのであれば、彼らはそれを求めてくるだろう。しかし、現実はそう単純にはならない。それが証拠に今こうして膝をつくメギドラオンに誰一人として、彼を認めようとする声をかけない。あるのは、罵声か不満、つまりはメギドラオンの否定の声。「 こっちは高い金を払ったんだぞ!どういうことだ! 」「 他の演者はどうしたんだ? 」先ほどまで満席に近かったホール会場も、今では空席数で溢れている。残った観客は、手元のグラスを投げ始めた。)
186: メギドラオン ◆YQ:2019/12/31(火) 13:41 「 わぁっ、な、なんで、なんでみんな僕の元から消えてしまうのかねっ?!、やめて…やめてくれ……みんな、見んな、僕を独りぼっちにしないでくれよぉっ! 」
( 劇場の中、すっかり演技することを忘れた彼の凄惨な悲鳴がこだまする、。…当然、客はそれを見ても心動かされることはないと本心では判っているのだろうが、其れでも彼は叫ばずにはいられなかった、。縋り付くようにステージ上で自分の胸を抱き抱え、たすけて、と小声でぶつぶつと延々呟きながら自問自答を繰り返す )
( 崩壊の時は、直ぐそこに )
( 崩れたメギドラオンの元まで、高貴な服装をした男が高々とした縁談をよじ登ってやってくると、その男は、彼の背にそっと手を当て寄り添う)
関係者は何をやっているんだ、全く…。君、名前は…?
「 …うぇっ、ぐずぅっ、メギ、メギドラオンですけど……ははは、何の用かね?惨めで哀れな置いてけぼりな僕を笑いにでも? 」
( どうせまたあの悪魔の差し金だろ?、と警戒しつつも、もしかしたらの希望を一匙だけ持って、でもどうせ駄目なんだろうなと半ば諦めており )
(死神は、客席から縁談上へ登る。)
やぁやぁ、御機嫌良う諸君。そして、久方ぶりだなァ、糞悪魔共。どうやら、リブ以外にも隠れていた悪魔が姿を現した様だな。
舞台裏に居るお前だよ。初めましてレーベン。僕は死神であり、君の様な悪魔共をマッサツするのが仕事なんだよ。リブもそうだが、何故君達悪魔は、わざわざ僕の前に現れるんだろうなァ。危険だと思わないのか?それとも、俺様に貴様等をマッサツする力なんぞ無いと思っているのか?
まぁ、そんな事よりも、この滑稽たる劇はなんだ。君が催したのか?レーベン。計画性が皆無だなァ。台本が無いだァ?劇として成り立つ訳が無いだろうが。台本通り、一寸の狂い無く演じるのが役者の使命だ。台本も無しに役者に全て丸投げだと?笑わせるな。…いや、ここまでが全て計画されていたものなのか?だとしたら、役者の演技力は賞賛に値する。
(メギドラオンくんへ拍手を贈る。)
「 ...っ、うぇっ?、えと、君はどうして僕のことを...へ? 」
( 明らかに困惑の色を含んだ声と、らしくもなく間の抜けた顔をしつつも、ほんのちょっぴりだけ瞳からは涙を流して、意味のない身構えをしていた自分が恥ずかしいのか、はたまた賛辞を贈られたのが嬉しいのか顔を青ざめさせた後、一気に紅潮し頬を染めて、頬を腕で押さえてあたふたと目を回し、ぶつぶつと何かを呟いている、。段々と自分自身の思考がショートしたのか、きゅぅ、と頭を抱えてはふらついて、。 )
( あらゆる声音が錯綜して蔓延る中、聞き覚えのある声が明瞭に聞こえてくると、自然と笑みが浮かぶ。嬉々として、高揚する感情はレーベンをすぐさま突き動かした )
ベシュティンムングくん。まさかこんな所で会えるとは今日は最高にツイている。ところで君は、僕たちがまるで人間のように合理的な基準で行動すると思っている。それは君たちが、僕たちのような下級悪魔【デビルズ】を知らない証拠さ。カオスに身を委ね、恐怖を感じ、興奮を覚え、誘惑する。これが下級の悪魔の本質さ。カオスへの愛は人間の欲望と同じ、悪魔にとっては不変の真理でもある。勉強になっただろう?
( 鉄格子の鍵を開け、ベシュティンムングと一定の距離を取るよう巧妙に歩みを進めると、メギドラオンに寄り添う男を片足で蹴り飛ばす。そして空かさず、青ざめた表情のメギドラオンに対して背後から、手を回しては、彼の細く白い首にナイフの刃先を当てがいながら、力ずくで立たせる。レーベンは人質を取るテロリストさながらの体勢のまま、愉悦の表情は緩まない )
俺にとっては、今日は最高にツイてない日だよ。そうだな、貴様等悪魔が人間の様な思考をしている筈が無かったなァ…、勉強になったよ、ありがとう。
で、…メギドラオンくんを人質に取ってどうするつもりだ?俺には攻撃する手段がないから困ったなぁ…。
(レーベンの方へ数歩近付く。)
...さて...見物だな...
194:レーベン:2020/01/02(木) 05:16 どうするかは僕ではなく君自身だよ、ベシュティンムング。今、僕はこうしてメギドラオンくんを肉の盾とすることで、君からの攻撃手段を大幅に制限した。こうしておけば、君たちのような悪魔祓いや征伐者というやつは、容易に攻撃を仕掛けることができないのだからねぇ。なぜなら君たちは、一般的な人間同様、法や教義なんていうナンセンスなルールに桎梏された囚人にすぎないのだから。さて、僕をボクサツしたければ、君はルールを破らなくちゃいけないんだ。あまり難しく考える必要はない。とどのつまり、これは単なるゲームだよ、ベシュティンムング。彼を救う選択をするならば、自害しろ。それならば解放してやる。それとも、君が僕をボクサツすることを選択するならば、彼の命はそこで終わる。さぁ君の好きな方を選ぶと良い。
( 適切な力加減で銀の刃先をメギドラオンの首元にジリジリと当てがい、彼の皮膚にわずかな切れ込みを入れるようにして、与える時間が有限であることを示す )
それにしてもメギドラオンくん。君からは良い匂いがするよ。これは…おそらく孤独や悲劇…愛への追求といった匂いの類だろう。ベシュティンムングくんの判断次第では、君そのものが損壊する結末になるかもしれない。実に残念だよ。
( メギドラオンのうなじ辺りでスッと匂いを嗅ぐ仕草をしながら、嘲りの目線をゆっくりとベシュティンムングに向けた。そしてさらに、彼を背後から回した腕を強める )
「 ………んー、んぐ、ぐっ…! 」
( 何とかして一矢酬いようとレーベンの腕を押し退けようとするが、悪魔と人間の腕力差では其れもできず、。若干顔色は悪いが覇気は取り戻しており、反抗の意思は見える、。何とかして……何とかして………!! )
( 彼の抵抗を圧するように、即座に片手でメギドラオンの顎を上向かせると、よく見えるようになった彼の真っ白な首元。喉仏は異常に艶めかしく、青年とは思えない形状の首元に、勿体無いと、感じつつも、刃先の短いナイフで流血寸前にまでギリギリの圧力をかけて当てがった )
動かないでおくれ、メギドラオンくん。君の動作の振動でこのナイフが、君の少女並みに細い首を切り裂いてしまう。そうなれば、君にとっても、僕にとっても、彼にとっても損しかない。それに…できれば、この歪んだ世界が作り出した、君という悲劇の命題、もっと言えば悲劇的具現をこれからも観察して、実験したい。
( 観客たちはホール会場の出口扉で溜まっていた。それも当然か。まるでラッシュ時の殺人的な人口密度の高さのように群衆と化した観客たちは、予想通り出口扉付近で停滞しているようだ。人間や悪魔が内部から押したり、蹴ったりしても無駄である。なぜならば、扉は魔力的に、外部から封鎖されているからだ。僕がそうした。そして、魔法を駆使した通信もここでは使用不可。これも僕がそうした。つまるところ、ここからは高位の魔法、魔術あるいは、オーク並みの力が無ければ室内、即ち内部から扉を破壊して、このホール会場から廊下へと脱出することはできないだろう。もっとも、僕は裏出口の場所を知っていて、しかも鍵を持っているから問題ないが。さて現状に視点を戻そう。僕の正面に佇むベシュティンムングくんがいかなる行動をしようとも、僕の行動は一貫して決まっている。そもそも、この会場内に祓魔師や征伐者なる存在がいることは知っていた。なぜなら、僕は悪魔である、と散々周囲に示していたからである。通常、考えもなしに下級悪魔が自分は悪魔である、と周囲に示すのは得策じゃない。なぜなら祓魔師ないしは教会司祭、征伐者によって自分が敵であることを悟らせる上に、拷問されて狩られてしまうからだ。下級悪魔は、上級悪魔のように強力な力、つまり強大な魔力を持たない。だが、僕はそこら辺のマヌケな下級悪魔とは違う )
さて、如何したものか。俺は故意に人間の命を奪う事は出来ないのだよ。つまり、君のゲームに則るならば、俺は自害しなければならないと…。
然し乍ら、俺も此処で死ぬ訳にはいかない。何故なら、俺が此処で死んでしまえばメギドラオンくんや此処に居る人間共を無事に外へ出す事が出来なくなってしまうからね。君は悪魔だから、俺が居なくなってしまえばメギドラオンくんに手を出すかも知れないだろう?下級悪魔の力量には、俺にとって未知だ。もしかしたら、メギドラオンくんどころか、此処に居る人間共の一切の抵抗も許さず、君はマッサツできてしまうかも知れないからな。
俺が何方を選んだ所で、君が此処に居る人間共をコロす可能性が高いんだ。だから、俺は君が出したその選択を選ばずに君をコロし、人間共を助けなければならない。
(話しながらもレーベンへにじり寄り、距離を詰める。魔法等の遠距離攻撃を持っていないので、至近距離で確実にレーベンの動きを止めなければならない。レーベンの瞬きのタイミングさえも逃さず観察する。)
もちろん第三の選択肢は歓迎だ。だが君は、実現困難な願望までも手に入れようとして、全てを無意味にしようとしている。君は欲張りすぎる。仮にもし、君が企図している強引な手法で、僕からメギドラオンくんを取り上げ、かつこのホール会場に居る人間を救済したとしても、彼らが息をしているかどうかは分からない。そうだろ?なぜなら君は、認識できない領域まで、かもしれない論理を展開しているからだ。何事にも保障はなく、いかなる選択肢にも、犠牲は付き物だろう?そもそも、これは僕が提示したゲームではなく、世界への解釈、つまりは、事実の枠組みの内側にいるだけなのだよ。そこで事実の枠組みの内側で、視点を変えて世界への解釈を変更してみよう。今から僕は、メギドラオンくんと共にこのホール会場が退散する。そして、君は、向こう側にいる大勢の人間を救ってやるんだ。つまり、こういうことだ。君は、大勢を救い、一人を犠牲にする。こういう選択肢はどうかな。
(ベシュが詰め寄ろうと試みる度に、ナイフの刃は角度を変えてメギドラオンの喉元に食い込み、僅かな血の雫がジワリと滲み出る )
安心してくれたまえ。まだ浅い切り傷の段階だ。だが今後は気をつけろ、ベシュティンムング。君は、僕を知らなすぎる。僕の言葉を考え、僕が何を欲しているのかを状況と照らし合わせて鑑み、僕を知るんだ。
「 ……ふぅん、つまり君は人間の感情を観察し見極めた末、その先にある悦楽を贏ち得たいというワケだ?うぅむ反吐が出る、まぁ個人の使命に基づいて動く上級悪魔とは違い君達下級悪魔は比較的行動の自由度が高いからな、。予測し辛い人間に興味を持つのは何一つ可笑しくないことだろう。まったく、悪趣味にも程があるぞ、×××くん… 」
( …まるで人格が変わったかのようにナニカをぶつぶつと呟きながら、 )
メギドラオンくんの好みは、経験に基づく推測か、それとも非経験に基づく空想、どちらかな?僕が考えるに、君は後者なんじゃないのかな?
( 腕の力を強めてゆく )
ところでここだけの話、君にとってはさらなる悲劇になるかもしれないが、僕は君を手放すつもりはない。ベシュティンムングくんがいかなる努力をしようともね。
( メギドラオンの耳元で囁き、そして、)
君はいわば、精錬された未知の種だ。精錬されている、という事情を知っているのに、未知と命名するのは逆説的に聞こえるかもしれない。だが、君は現に、悲劇的に精錬されているし、君の通常人格は完成していない。だから何が育つか分からない、未知だ。
( もっとも、何が育つかの方向性については、ある程度の工夫で決定できるがね )