御機嫌よう、同胞諸君。
我々死神悪斬同盟は、悪(悪魔共)を抹殺し、現世に平穏を齎す。人間を誑かし、魂を横取りしようなどとする者達に慈悲など必要ない。
「 ひえっ… 」
162:レーベン:2019/12/29(日) 23:37また出てきた忌々しい名前だ、カレン。天使かどうかは判別が困難のようだ。それよりも、メギドラオンくん、君は僕の意図が見えていないようだ。僕が、君に対して一体何がしたいのか、予想すら付いていない。そうだろう?
163: メギドラオン ◆YQ:2019/12/29(日) 23:44「 い、忌々しい天使……?いやまぁ、きっと僕があまりにも素晴らしいから、天使が託言に来ても可笑しくはないとは思っていたが……ヴッ、し、仕方ないではないか、よく判らないからよく判らないことを言って誤魔化すのの何が悪いのかね、! 」
164:レーベン:2019/12/29(日) 23:45死か沈黙かの警告も付随していたとは…、僕にとってはまだまだ未知の領域のようだ。知らないことで溢れている。そして、知らないのは怖いことだ。それは目隠ししながら綱渡りをしているようなもの。誤った偏見で行動すれば、即座に奈落へと落下する。だから、情報の収集は怠れないよ。
165:レーベン:2019/12/29(日) 23:46メギドラオンくん。今日のところは、とりあえず君を監禁する。
166: メギドラオン ◆YQ:2019/12/29(日) 23:50「 うぅっ、あのcoolgirlは随分とカレン君に執着しているようだ、。……知らないことは怖い、それは確かにそうかも…ん?、今なんて?、監禁?、ははは、君も悪趣味なジョークが好きなのだなっっ、! 」
167:レーベン:2019/12/29(日) 23:54残念ながらジョークじゃないよ。君は、得体の知れない存在だ。僕の計画を邪魔する意図を持っている可能性が考えられる。そして、根拠のある可能性は否定できない。だから監禁して、君から情報を聞き出そうと思うんだ。あるいは、そのまま亡き者とした方がいいかな?
168: メギドラオン ◆YQ:2019/12/30(月) 00:01 「 え、得体の知れない……?今まで普通に話していた君にそんな風に思われるのは中々に辛いものがあるというか……というか、監禁?、え?ちょ、ちょっとまって……やめ、やめてく、おちついてくれ。しぬのはいやだけど、ふぁんのみんながまってて、だれもえんじていないぼくなんてみてくれない。つまりたすけは、いやだ、たのむ、だれか、 」
( ずるりずるりと、後退り )
この結果は君がもたらした。君の真意が闇に包まれているからこそ、いや、君が意図的に隠蔽しているからこそ、僕に疑われるんだ。今、君の後ろにいるのは君がいうところの、ファンというやつなのかな? 現実をよく見ろ。うしろは、ただの冷たい壁さ。そして君の目の前にはクズだ。さて、君はこの現状すらも分からない欠陥だ。君は他者を欺くことで、正常を保てるいわば破損品。
(メギドラオンへと詰め寄って、じりじりと壁へと追い込む )
もう君は逃げられない。ここまできたんだ。もはや本当の君を見せるしかない。君はどうして演じるのか、どうして人を求めるのか、どうして寂しいのか、どうして孤独を怖がるのか、自問自答する必要がある。
( バンッと壁に両手をついて彼の両サイドを封鎖する。
「 ……ふふ、はは、ちがう、これがほんとうのぼくだ、。ほんとうのじぶんだ、。ぼくはぼくでしかない、。僕以外に……僕以外に僕のことを決められてたまるかっ、!違う、ファンはきちんといるんだっ、!だって、僕の劇場を見に来てくれる人は一杯いて……その時だけはたくさんたくさん褒めてもらえて…あの記憶が嘘偽りな訳はないっ、!そして君は、君は、僕の世界を否定するのかねっ、!僕が認められる、演劇の世界を、否定すると云うのかねっ!、だとすれば君は、僕にとってのheelだっ、!悪役だっ!、倒されるべき巨悪だっ、!僕をあの世界に帰してくれ!虚構を演じていれば認められる、あの世界に……帰してくれよっ、! 」
( 彼から溢れる、こぼれ落ちんばかりの涙の、甘ったるい味付けは )
「 僕は個性豊かな、魅力的な存在だっ、!みんなの中に存在していても違和感を感じさせず、なおかつ認められる……さびしくなんてない、ぼくにはなかまやheroがいる、こわくないんだ、きみだって… 」
( 最も痛みの酷いところを、引っ掻いてくれるんだ。 )
ははははははっっ!見事な名演説だ。君にとってどれほど演劇が価値ある道具なのかをよく分かったよ。要は、演劇という道具がなければ君は誰にも相手にされなくなる、そういうことだろう?やっぱり、本質的には孤独じゃないか。現に君がそう思ってる。演劇という媒体が無ければ、一人ぼっちになってしまう、とね。つまり、自分には君の言う個性が無くて、魅力的でないことを潜在的に自覚しているんだ。あぁ、その表情、なんだ、できるじゃないか!君は笑っている時より、涙を流す姿の方がずっと完成されている。喜劇よりも悲劇の方がずっと似合っているよ。君は孤独のまま、僕を怖れるといい。そして、誰も君を助けにはきてくれない。用済みになれば捨てられる、彼らにとっては君はその程度でしかない存在。…君の本質は、無意味であった。
( そう言い残しては、踵を返して壁から逆方向に帰っていく)
「 ……あ"っ?、あ"あ"あ"っ?!な"んっ、嵌められた…?!嘘だろう?!っ、この、優秀で完璧な、個性溢れる、僕が……いや、彼はいなくなったんだ、僕を否定する人間はいなくなったんだ、なら僕はいつも通りの生活に戻れる筈だなっ、!心行くまで演じ、拍手喝采され、認められ、満たされる、素晴らしい劇場は、いつになっても終わらないっ、!悠久に続くのだよっ、!どうだ、見たかこの大悪党め、!僕の笑顔は空っぽなんかじゃない…だって、皆だってそう思っている筈だからなっ、!僕は世紀の傑物!、流行れば終りの、片手落ちの一発屋などではっっ……じゃあ、どうして、僕はこんなに怯えている、?! 」
( 歩みを進めてみれば、いつの間にか見えてきた大きな扉。此さえ開ければ、自分はいつも通りの日常を過ごすことが出来るかもしれない、。でも、それは本当の幸せなのだろうか、と、今までの積み重ねが雄弁に物語っている。 所詮客は自分を笑い者にしているだけだ、。自分は笑わせているのではなく、笑われているだけだ、。云わば、絶望のアンコールってヤツだ、。 )
「 ……もし、この空っぽなのが僕で、この溢れる個性は単なる仮面だとしたら…僕から演劇を抜いたら、一体何が残るのだろう、? 」
( そう気づいた彼の手元に残されていたのは、白痴のように間の抜けた表情を湛えている、空っぽな自分を映す手鏡だけだった、。 )
...天使と語っているが...年齢はわからん...だがこれくらいしかわからん...すまないな
174:レーベン:2019/12/30(月) 12:15ならば質問を変えよう。ネルサスくん。なぜ、彼女が最近であると思ったのかその理由についてはどうかな?
175:レーベン:2019/12/30(月) 12:49 ( 微睡みのようにフワついた世界の中で、車椅子で押されているメギドラオン。そして、正弦曲線のような綺麗なカーブを描いた彼の腰回りには、既に分厚い鎖で締め付けられ、それは、彼がその場から立つことはおろか、自由な身動きすらも許容しないつもりでいる。悪魔ことレーベンは、相変わらず手押しハンドルを握って後ろから車椅子をガラガラと進める。そうして、メギドラオンの耳元に顔を近づけ、)
さぁ起きるんだ、メギドラオンくん。劇は幕が上がり、そして、幕が閉ざされるまでのほんの僅かな期間に過ぎない。君にとって価値ある時間を存分に堪能とするいい。
( やがては、真っ赤なカーテンコールが見えてくる。そして、レーベンが足を進めるたびに、ギシギシと軋む床は演壇そのもの。徐々に近づいてくる運命の時)
...一目みたとき...雰囲気や気が違った...それだけだ
177: メギドラオン ◆YQ:2019/12/30(月) 16:23 「 …僕は、空っぽで、無個性で、演劇と云う媒体がなければ、生きるということすら為せない三流役者で…そんな滑稽な僕に、何の意味があったんだ、? 」
( 端から見れば滑稽で、憐れで、笑い話にすることは愚か、笑われすらしない堕ちたエンターテイナーの姿、白魚のような手に向かってぶつぶつと自問自答を繰り返す彼は、どこか最期の審判が降されるのを心待ちにしているようで、。どうせ逃げようとしたって、この悪魔は自分を見逃さない、。自分は主役の座になど座れない、特別な力など持たない、ただの傀儡なのだから、。悪魔の告げる言の葉が、じんわりと心をいたぶっていくのを何となしに感じながら、来るべき時を静かに待つ、。 )
( 両サイドのカーテンがちょうど中央で分かつ地点にまで到着すると、メギドラオンを乗せた車椅子を止め、正面へと方向を変える。彼のいる舞台と客席を境とした緞帳は、もうじき開かれようとしている )
真実の到来だ。
( 悪魔が舞台裏らしき場所へと戻ると、メギドラオンの腰回りを固定していた鎖は、自動的に砕け散り、諸々の破片は重力のままに床に散りばめられた。彼は解放されたのだ。同時に、自由が与えられた。しかし、すぐにホールには開演を意味するブザーが鳴り響いた。すると両サイドのカーテンがお互いが反発するかのように、開かれていく。中央からどんどん仕切りが無くなっていく中、当然、メギドラオンには、多くの客の視線が集中する。巨大ホールにびっしりと敷き詰められた客、つまりは目。静寂の中で、その目という目には、メギドラオンの姿が映っていた )
ははははっ、メギドラオンくんはどうするのかな。
ネルサスくん。君も、哀れな彼の姿を見てみるといい。今この時、台本もないし、演じる設定すらも考えられていない。つまり、彼はこの時、今まで彼自身が価値あるもの、と妄想していた客に対して、自らの本性を晒すしかないということさ。これは、客という意思の集合体の本質の証明でもある。彼らがいかに、醜いかを、メギドラオンくんにも知ってもらわなくちゃ。くふっ、それにしても面白いな。
( 悪魔は冷笑した。)
「 ……ま、待ってくれ、僕はアドリブに弱く、て、 」
( 待て、という言葉を聞き入れられる間も与えられず、台本のない劇場の幕は開く、。もう何も進まない、何も変わらない、何も変われない、。今はただ、好奇の目に晒されている、弱い自分を許すことが出来ない、。あの時、自分が無個性であることを恥じなければ、それも個性として受け止められれば、。もしもの空論を頭に描きながら、運命の輪は残酷に廻る、。きっと客は自分が車椅子に乗っていたことや、劇を演じている訳でもないのに本人として登場していることに疑問を感じているのだろう、。誰もが誰も、訝しげな目線で自分を見つめている、。 )
「 え、えぇっと、こ、今晩は……じ、実は今はその、あれなんですよぅ、。特別企画?、ということで、お偉い様が考えていたことを此所で実行しようと、おおお、思いまして、ぇ… 」
( ……ま、此が彼の本性だろう、。覇気がなく、瞳に光はなく、恐怖を紛らわすかのように指と指を重ね合わせ、挙動不審になりながら小さな小さな声で言葉を紡ぐ、。とてもではないが、何かを演じる器ではない、。 )
( 会場は困惑のまま、ざわつき始める。後ろの方の座席のある観客は、「 聞こえないじゃないか、これも演出の一つなのかね? 」と疑問を呈する様子。また向こう側の客は、「 どれだけ待たされたと思ってるんだ、帰るぞ 」と連れ添いを引き連れて席から離れる様子。はたまた別の客は、「 これはきっと、オリジナリティを発揮した劇に違いない。だから、今の彼の演じている役目はきっと、予定通りの物語に繋がる重要な役目なのさ 」と自慢げに憶測を展開する様子。一方で、フォーカスが合わされた舞台では、舞台から両脇の、舞台裏へと繋がる空間は、鉄格子がガチャンと塞ぐ。まるで逃げ道はないことを示すように、鉄格子を境にして悪魔は笑みを浮かべた )
どうすればいいか分からない、まだこの段階だ。おそらく、彼の心の中では真実を解釈できず、混乱しているはずさ。もう少し、彼の様子を眺めてみよう。
「 あ、マ、マイクがない……そ、それじゃあ、あの、えぇっとぅ… 」
( 彼にはスポットライトは当たらない、さもそれが当たり前かのように、舞台照明は役者ではなく客のいる方向を照らしている、。…しかし、彼は思い付いた、噸でもない名案、だと思い込んでいる迷案を、。 )
「 ……はっはっはっ、!諸君、なぁに、単なる少しのジャブみたいなものだっ、!確りと聞いてくれたまえっ、実は今日、僕は今まで演じてきた役を応用してみたくてな、たったひとりで、今まで演じていた伽羅を使って、劇をしてみたいと思ったんだっっ、! 」
( それは今まで演じてきたキャラクターを、今この場に引っ張りだし場をやり過ごすことだった、。その証拠に、彼は元の自信満々で傲慢な人格に戻っている、。客が元の自分から離れていくのなら、今まで通り明るい伽羅を演じれば惹き付けておけるだろう、と思っているのだ、。 )
ところで、どうして僕がこんな馬鹿でかいホールを貸し切りすることができたのか? その疑問に答えよう。僕が劇団一同を殺害した。だからホールは空いている。こういうことさ。ネルサスくん、安心したまえ。ホールは既に封鎖している。警察団の連中がもうじき来るかもしれないが、外から入るには時間がかかるだろう。何せこのホールは地下だからね。逆に言えば、当然客も出れないし、メギドラオンくんも出れない。彼が本性を自覚するまではな。
( 舞台裏空間には、既に蝿が沸いていた )
ベシュティンムングくんも、僕という悪魔を放置するとは。実に懸命な判断をしてくれているようだ。
人はしばしば絶望や無力感に至ると、真実の追求を放棄し、幻想や妄想の世界に入り浸る。つまり、メギドラオンくんはどうすれば良いか分からないから、客がどう考えているのかを妄想した。その結果、今の彼の行動があるのだろう。だが… 。
( ある観客は、「 これだけ待たさせれた挙句、劇じゃなくて芸を見せるってのか!! 」と立ち上がった。「 ふざけるな! 」怒号の声。「 第一、他の役者はどうしたってんだ 」ぞろぞろと立ち去っていく観客。一方で、座席で騒ぐのを控える客たちは、メギドラオンの行動に困惑しつつも退屈そうに眺めていた。 )
「 えっ、なん、何でなのかね……っ?!、君達は僕の演技が見たいんだろうっっ?、所詮僕は劇の引き立て役だとでも言いたいのかねっ……あ、ああ、既に何名かのお客様が退場してしまわれましたが、続けていきたいと思いますっ!、それでは、どう……っ! 」
( 客にインパクトを残そうとしたのか、オペラ座の怪人をイメージしたのか、はたまたこれすらもアドリブだったのか、天井から突然シャンデリアが落下し、喋ろうとする彼の言葉を遮り、彼の目前に大きな音を経てながら落下する、。頬を飛び散った硝子が掠め、少々血が垂れているのを見て、思わず立ち竦み膝をついて、。 )
「 ひっ…ちょっと待ってくれ、どうして悉く僕の邪魔をするんだ……!?こ、こんなアクシデントが起きるなんて、ここの管理は随分と杜撰なのだなっ……! 」
( 「 落下物に三流の演者。ダメだな。こりゃあ… 」と先ほど期待していた客も席から立ち上がり、ホールの後ろの方にある扉へと向かっていく。こうして席から立ち上がる観客は増えるばかりで、状況はメギドラオンにとって悪化の一途を辿っていると言えるだろう。彼らは、メギドラオンの人間性には興味はない。それゆえ立ち止まって追求することもしない。彼らが求めているのは、はなから偽りなのであって、それは彼らにとっては金を払って見ることのできるいわばサービスなのである。サービスとは、商品形態の一つであり、究極的には代用が可能だ。それこそ、メギドラオンだけが持つスペシャリティがあるのであれば、彼らはそれを求めてくるだろう。しかし、現実はそう単純にはならない。それが証拠に今こうして膝をつくメギドラオンに誰一人として、彼を認めようとする声をかけない。あるのは、罵声か不満、つまりはメギドラオンの否定の声。「 こっちは高い金を払ったんだぞ!どういうことだ! 」「 他の演者はどうしたんだ? 」先ほどまで満席に近かったホール会場も、今では空席数で溢れている。残った観客は、手元のグラスを投げ始めた。)
186: メギドラオン ◆YQ:2019/12/31(火) 13:41 「 わぁっ、な、なんで、なんでみんな僕の元から消えてしまうのかねっ?!、やめて…やめてくれ……みんな、見んな、僕を独りぼっちにしないでくれよぉっ! 」
( 劇場の中、すっかり演技することを忘れた彼の凄惨な悲鳴がこだまする、。…当然、客はそれを見ても心動かされることはないと本心では判っているのだろうが、其れでも彼は叫ばずにはいられなかった、。縋り付くようにステージ上で自分の胸を抱き抱え、たすけて、と小声でぶつぶつと延々呟きながら自問自答を繰り返す )
( 崩壊の時は、直ぐそこに )
( 崩れたメギドラオンの元まで、高貴な服装をした男が高々とした縁談をよじ登ってやってくると、その男は、彼の背にそっと手を当て寄り添う)
関係者は何をやっているんだ、全く…。君、名前は…?
「 …うぇっ、ぐずぅっ、メギ、メギドラオンですけど……ははは、何の用かね?惨めで哀れな置いてけぼりな僕を笑いにでも? 」
( どうせまたあの悪魔の差し金だろ?、と警戒しつつも、もしかしたらの希望を一匙だけ持って、でもどうせ駄目なんだろうなと半ば諦めており )
(死神は、客席から縁談上へ登る。)
やぁやぁ、御機嫌良う諸君。そして、久方ぶりだなァ、糞悪魔共。どうやら、リブ以外にも隠れていた悪魔が姿を現した様だな。
舞台裏に居るお前だよ。初めましてレーベン。僕は死神であり、君の様な悪魔共をマッサツするのが仕事なんだよ。リブもそうだが、何故君達悪魔は、わざわざ僕の前に現れるんだろうなァ。危険だと思わないのか?それとも、俺様に貴様等をマッサツする力なんぞ無いと思っているのか?
まぁ、そんな事よりも、この滑稽たる劇はなんだ。君が催したのか?レーベン。計画性が皆無だなァ。台本が無いだァ?劇として成り立つ訳が無いだろうが。台本通り、一寸の狂い無く演じるのが役者の使命だ。台本も無しに役者に全て丸投げだと?笑わせるな。…いや、ここまでが全て計画されていたものなのか?だとしたら、役者の演技力は賞賛に値する。
(メギドラオンくんへ拍手を贈る。)
「 ...っ、うぇっ?、えと、君はどうして僕のことを...へ? 」
( 明らかに困惑の色を含んだ声と、らしくもなく間の抜けた顔をしつつも、ほんのちょっぴりだけ瞳からは涙を流して、意味のない身構えをしていた自分が恥ずかしいのか、はたまた賛辞を贈られたのが嬉しいのか顔を青ざめさせた後、一気に紅潮し頬を染めて、頬を腕で押さえてあたふたと目を回し、ぶつぶつと何かを呟いている、。段々と自分自身の思考がショートしたのか、きゅぅ、と頭を抱えてはふらついて、。 )
( あらゆる声音が錯綜して蔓延る中、聞き覚えのある声が明瞭に聞こえてくると、自然と笑みが浮かぶ。嬉々として、高揚する感情はレーベンをすぐさま突き動かした )
ベシュティンムングくん。まさかこんな所で会えるとは今日は最高にツイている。ところで君は、僕たちがまるで人間のように合理的な基準で行動すると思っている。それは君たちが、僕たちのような下級悪魔【デビルズ】を知らない証拠さ。カオスに身を委ね、恐怖を感じ、興奮を覚え、誘惑する。これが下級の悪魔の本質さ。カオスへの愛は人間の欲望と同じ、悪魔にとっては不変の真理でもある。勉強になっただろう?
( 鉄格子の鍵を開け、ベシュティンムングと一定の距離を取るよう巧妙に歩みを進めると、メギドラオンに寄り添う男を片足で蹴り飛ばす。そして空かさず、青ざめた表情のメギドラオンに対して背後から、手を回しては、彼の細く白い首にナイフの刃先を当てがいながら、力ずくで立たせる。レーベンは人質を取るテロリストさながらの体勢のまま、愉悦の表情は緩まない )
俺にとっては、今日は最高にツイてない日だよ。そうだな、貴様等悪魔が人間の様な思考をしている筈が無かったなァ…、勉強になったよ、ありがとう。
で、…メギドラオンくんを人質に取ってどうするつもりだ?俺には攻撃する手段がないから困ったなぁ…。
(レーベンの方へ数歩近付く。)
...さて...見物だな...
194:レーベン:2020/01/02(木) 05:16 どうするかは僕ではなく君自身だよ、ベシュティンムング。今、僕はこうしてメギドラオンくんを肉の盾とすることで、君からの攻撃手段を大幅に制限した。こうしておけば、君たちのような悪魔祓いや征伐者というやつは、容易に攻撃を仕掛けることができないのだからねぇ。なぜなら君たちは、一般的な人間同様、法や教義なんていうナンセンスなルールに桎梏された囚人にすぎないのだから。さて、僕をボクサツしたければ、君はルールを破らなくちゃいけないんだ。あまり難しく考える必要はない。とどのつまり、これは単なるゲームだよ、ベシュティンムング。彼を救う選択をするならば、自害しろ。それならば解放してやる。それとも、君が僕をボクサツすることを選択するならば、彼の命はそこで終わる。さぁ君の好きな方を選ぶと良い。
( 適切な力加減で銀の刃先をメギドラオンの首元にジリジリと当てがい、彼の皮膚にわずかな切れ込みを入れるようにして、与える時間が有限であることを示す )
それにしてもメギドラオンくん。君からは良い匂いがするよ。これは…おそらく孤独や悲劇…愛への追求といった匂いの類だろう。ベシュティンムングくんの判断次第では、君そのものが損壊する結末になるかもしれない。実に残念だよ。
( メギドラオンのうなじ辺りでスッと匂いを嗅ぐ仕草をしながら、嘲りの目線をゆっくりとベシュティンムングに向けた。そしてさらに、彼を背後から回した腕を強める )
「 ………んー、んぐ、ぐっ…! 」
( 何とかして一矢酬いようとレーベンの腕を押し退けようとするが、悪魔と人間の腕力差では其れもできず、。若干顔色は悪いが覇気は取り戻しており、反抗の意思は見える、。何とかして……何とかして………!! )
( 彼の抵抗を圧するように、即座に片手でメギドラオンの顎を上向かせると、よく見えるようになった彼の真っ白な首元。喉仏は異常に艶めかしく、青年とは思えない形状の首元に、勿体無いと、感じつつも、刃先の短いナイフで流血寸前にまでギリギリの圧力をかけて当てがった )
動かないでおくれ、メギドラオンくん。君の動作の振動でこのナイフが、君の少女並みに細い首を切り裂いてしまう。そうなれば、君にとっても、僕にとっても、彼にとっても損しかない。それに…できれば、この歪んだ世界が作り出した、君という悲劇の命題、もっと言えば悲劇的具現をこれからも観察して、実験したい。
( 観客たちはホール会場の出口扉で溜まっていた。それも当然か。まるでラッシュ時の殺人的な人口密度の高さのように群衆と化した観客たちは、予想通り出口扉付近で停滞しているようだ。人間や悪魔が内部から押したり、蹴ったりしても無駄である。なぜならば、扉は魔力的に、外部から封鎖されているからだ。僕がそうした。そして、魔法を駆使した通信もここでは使用不可。これも僕がそうした。つまるところ、ここからは高位の魔法、魔術あるいは、オーク並みの力が無ければ室内、即ち内部から扉を破壊して、このホール会場から廊下へと脱出することはできないだろう。もっとも、僕は裏出口の場所を知っていて、しかも鍵を持っているから問題ないが。さて現状に視点を戻そう。僕の正面に佇むベシュティンムングくんがいかなる行動をしようとも、僕の行動は一貫して決まっている。そもそも、この会場内に祓魔師や征伐者なる存在がいることは知っていた。なぜなら、僕は悪魔である、と散々周囲に示していたからである。通常、考えもなしに下級悪魔が自分は悪魔である、と周囲に示すのは得策じゃない。なぜなら祓魔師ないしは教会司祭、征伐者によって自分が敵であることを悟らせる上に、拷問されて狩られてしまうからだ。下級悪魔は、上級悪魔のように強力な力、つまり強大な魔力を持たない。だが、僕はそこら辺のマヌケな下級悪魔とは違う )
さて、如何したものか。俺は故意に人間の命を奪う事は出来ないのだよ。つまり、君のゲームに則るならば、俺は自害しなければならないと…。
然し乍ら、俺も此処で死ぬ訳にはいかない。何故なら、俺が此処で死んでしまえばメギドラオンくんや此処に居る人間共を無事に外へ出す事が出来なくなってしまうからね。君は悪魔だから、俺が居なくなってしまえばメギドラオンくんに手を出すかも知れないだろう?下級悪魔の力量には、俺にとって未知だ。もしかしたら、メギドラオンくんどころか、此処に居る人間共の一切の抵抗も許さず、君はマッサツできてしまうかも知れないからな。
俺が何方を選んだ所で、君が此処に居る人間共をコロす可能性が高いんだ。だから、俺は君が出したその選択を選ばずに君をコロし、人間共を助けなければならない。
(話しながらもレーベンへにじり寄り、距離を詰める。魔法等の遠距離攻撃を持っていないので、至近距離で確実にレーベンの動きを止めなければならない。レーベンの瞬きのタイミングさえも逃さず観察する。)
もちろん第三の選択肢は歓迎だ。だが君は、実現困難な願望までも手に入れようとして、全てを無意味にしようとしている。君は欲張りすぎる。仮にもし、君が企図している強引な手法で、僕からメギドラオンくんを取り上げ、かつこのホール会場に居る人間を救済したとしても、彼らが息をしているかどうかは分からない。そうだろ?なぜなら君は、認識できない領域まで、かもしれない論理を展開しているからだ。何事にも保障はなく、いかなる選択肢にも、犠牲は付き物だろう?そもそも、これは僕が提示したゲームではなく、世界への解釈、つまりは、事実の枠組みの内側にいるだけなのだよ。そこで事実の枠組みの内側で、視点を変えて世界への解釈を変更してみよう。今から僕は、メギドラオンくんと共にこのホール会場が退散する。そして、君は、向こう側にいる大勢の人間を救ってやるんだ。つまり、こういうことだ。君は、大勢を救い、一人を犠牲にする。こういう選択肢はどうかな。
(ベシュが詰め寄ろうと試みる度に、ナイフの刃は角度を変えてメギドラオンの喉元に食い込み、僅かな血の雫がジワリと滲み出る )
安心してくれたまえ。まだ浅い切り傷の段階だ。だが今後は気をつけろ、ベシュティンムング。君は、僕を知らなすぎる。僕の言葉を考え、僕が何を欲しているのかを状況と照らし合わせて鑑み、僕を知るんだ。
「 ……ふぅん、つまり君は人間の感情を観察し見極めた末、その先にある悦楽を贏ち得たいというワケだ?うぅむ反吐が出る、まぁ個人の使命に基づいて動く上級悪魔とは違い君達下級悪魔は比較的行動の自由度が高いからな、。予測し辛い人間に興味を持つのは何一つ可笑しくないことだろう。まったく、悪趣味にも程があるぞ、×××くん… 」
( …まるで人格が変わったかのようにナニカをぶつぶつと呟きながら、 )
メギドラオンくんの好みは、経験に基づく推測か、それとも非経験に基づく空想、どちらかな?僕が考えるに、君は後者なんじゃないのかな?
( 腕の力を強めてゆく )
ところでここだけの話、君にとってはさらなる悲劇になるかもしれないが、僕は君を手放すつもりはない。ベシュティンムングくんがいかなる努力をしようともね。
( メギドラオンの耳元で囁き、そして、)
君はいわば、精錬された未知の種だ。精錬されている、という事情を知っているのに、未知と命名するのは逆説的に聞こえるかもしれない。だが、君は現に、悲劇的に精錬されているし、君の通常人格は完成していない。だから何が育つか分からない、未知だ。
( もっとも、何が育つかの方向性については、ある程度の工夫で決定できるがね )
「 おお、なるなる〜〜。それがキミが俺の本性を引きずり出してまで叶えたい願望ッテワケだな!今の俺からしたらさらさら破滅願望にしか聞こえないが……ま、それはイイ!トコロで、キミに聞いておきたいコトがある!、キミは【 ザ・キラー 】という名をご存じあるかね?! 」
( …明らかに普段と違う、重厚ながらもナチュラルハイにでも犯されたかのような軽快な声色で、首に刃物を推し当てられているにも関わらず、寧ろ流れている僅かな血を見つめながら心底嬉しげに呟く )
残念ながら分からないな。バンドグループ名か何かかな?
( 不可解だ。メギドラオンくんは、頭のネジがぶっ飛んだのかね。一人称も僕から俺へと変わっているし、口調も軽快なものへ明らかに変化している。とにもかくにも、こうして心の中で彼が言っている事柄を一度検討してみよう。現時点で読み取れる情報のうち、ザ・キラーは、英語であるならば、限定詞における冠詞のtheが、killerという単数名詞に付いて、特定性を示している。だから、主語や目的語で用いられるのであればその殺人者、その殺人、という意味になり得るが、不完全自動詞に続く補語で用いられる場合の意味については知らない。あるいは、The Killerと何らかの実存する固有名詞であるならば、僕はそれが指している言葉の内容を全く知らないだろう。そもそも英語であるのかどうか、という疑問も残る。彼が言った最重要ワードであるザ・キラーの意味・意図が分からないとは。ところで、彼の身体が段々と熱く、白い頬の血の気も濃厚になってきている。まるで発情したみたいに。おそらくこの状況に混乱し、精神的に過重なストレスとなっているのだろう。さて話を戻すと、最重要ではないが、彼の発言の中からもう一つ不可解な事柄が含まれていた。確か…彼が認識する僕の願望だったな。彼曰く、僕の願望の一部は彼からしてみたら破滅願望にしか聞き取れないらしい。どういう意味だろうか。そもそも、僕は彼に対して全ての願望をぶつけていない。ゆえに、一部の願望とイコールで結び付けられるのは彼の言う破滅願望である。ではその一部の願望は、彼の本性を強引に露出させることによって、実現する論理であると同時に、それ、という指示語を使って彼は僕の具体的な一部の願望を特定していた。つまり、メギドラオンくんを僕の好きなように観察・実験したい、という願望のことだろう。これは未知を見てみたい、という願望と表裏一体関係にあるから、当然ながらそれを含めた意味で彼は言ったのだろう。これを前提として、なぜ彼は僕の願望が破滅願望であると発言したのだろう。分かるのは、彼が頭の中で考えた結果、ということだ。言語と思考は結びついている。では、仮説へと話を移行しよう。僕の願望の中に、破滅へと導く要因はあるだろうか。観察とか実験とかどれも抽象的な言葉だから、様々な解釈が可能になってしまうな。メギドラオンくんからしてみれば、僕を悪だと罵っていた。そして、ここで起こった一連の出来事に主観的に絶望していた様子があった。これを僕の観察・実験と見なすと、今の彼からしてみれば、嫌悪の対象でしかないだろう。ところで、観察や実験がどのような過程を得て、破滅へと帰因するのだろうか。これについては考えても無駄だ。僕は破滅するのか、あるいは破滅させられるのか、自発的か受動的かも分からない。そもそもどうやって破滅へと導く。その手法については、メギドラオンくんという病的かつ貧弱である青年に分かるはずがない。では僕の願望が破滅願望である、との告知の意図は何だろうか。復讐心からか?その場合、破滅させてやる、の方が適当で感情的とも言えるが、もはや、漠然とした論理はいくら考えても分からないな。いくら考えても分からないということは、内容的な結論が分からないのだから無駄である。とすれば、もはや思考を放棄した方が良さそうだ。僕が今、この美青年の生殺与奪の権利を握っていることには変わらないのだからね。君を腕の中で生かすもコロスのも僕の意のままさ )
「 ふぅ〜ん、どうやら本当に知らないのだなぁ〜?……なら安心だ、どうやら此処は密室だから警察にも捕まらないみたいだし、ボンクラに吠え面かかせてくれやがった恨みを晴らしてやんよ! 」
( …どうやら自分から流れる血を見て【入れ代わった】らしく、いきなりググググッ!とレーベンの腕を掴み、か細い腕からはとても想像できないほどの力でその腕をへし折ろうとし、ひそかに太ももにセットされているナイフホルダーから対悪魔用ナイフを複数取り出して )
「 いやぁ、あれだけ色々な人格を演じていれば、チョイっとアブナいナイスな殺人鬼の人格ができあがっちゃっってもおかしくないだろ?…どうやらボンクラ、もといメギドラオンは俺を封じ込もうと頑張っていたみたいだが、なぁに、今回のでタゲが外れちゃったのと、俺が血を見て無性に血が騒いでしまってね!久しぶりにコロしたいと思ったらキミが出てきたというワケだよ!にしてもキミはなかなかにモエるな、そそるというかなんというか…尊いってヤツだな!ハハハ! 」
「 だいたいメギドラオンなんてダサダサなのだよ!、どうせならザ・キラーって名前の方が如何にも殺人鬼ッテカンジでカックイイだろう!? 」
( 人格が崩壊したメギドラオンくんは僕の腕に触れている。彼の柔らかい小さな手で何ができる。所詮君は羊だよ。狼じゃない )
…え
( 金属質の落下音。おかしな方向にねじ曲がった腕。これは…どうやら僕の腕のようだ。あぁ、痛みがじわじわと湧き出てくる。繊細な筋肉が、捻れた骨と一緒の方向に曲がって痛い!痛い!痛い!思考が淀んでいくっ。目の前にはベシュティンムングがいる。もうじき隙をついて来るだろうが、それにしても痛い!骨が砕けてい…じゃなかった。状況整理をしなければ )
なるほど、二重人格というやつかな、君は。いや、それだけじゃないはずだ。二重人格は、ここまで身体能力に影響しない。精神内部のものが、肉体外部のものに与えるのは物質上のエネルギーじゃないからね。ところで、君が持っていた腰のナイフは演劇用の小道具じゃなかったのか。それに何か嫌な匂いがする、錆び付いたような不思議な匂いだ。そうだ、それはナイフに魔法傾向がある証拠だ。君は祓魔師なのかな?なぜそんなものを持っている? 教会所属の証はあるのかな?宗派はカトリック、プロテスタント、正教会?はっきりと言うが、どう見ても君が教会に所属しているとは思えんのだよ。そのナイフは、おそらく…殺して奪ったものなんじゃないのかね?今の君の人格が好みそうな形状をしているし、どうやら君は殺人そのものが好みのようだ。殺人とは常に痛みを伴うもので、言うなれば、その与える痛みすらも君は好きであるということになる。つまり、君は健康な心の状態とは言えないな。残虐性やサディスティックな性格は、過去の環境に由来する。特に自己の意志が働いていない、基礎的社会集団で起こった悲劇を起因としているのだろう。畢竟、君は被害者ということさ。君は悪くない。だが、殺人は君にとって不利をもたらす。だから、平和的に話し合おうじゃないか。
( 痛みのあまり、自分でも何を言っているのか分からない。痛みに鞭打たれ、逼迫している思考は、常に言語化して、口からすぐに言葉が出てしまう。それに常に声を出していないと、痛みで頭が支配される。おそらく、今僕は汗をかいているだろう。身体が妙に熱い。この状況を打破するには、そうだ! ネルサスくん。彼は何をやっているんだ。いたたたたっ…痛みが…! )
( 痛い…痛い…痛い!!こんなことは想定していなかった。想定できるはずがない。全ての前提には、メギドラオンくんが、悲劇に裏打ちされた可哀想な美青年である、という事柄が真であることが条件だった。だがまさか偽であったとは。君に戦士のような強さは必要ないんだよ。メギドラオンくん…君の愛らしい笑顔が、悲劇に染まるその瞬間にこそ意味があるというのに!だが、こうなることを想定はしてはいなかったが、不測の事態は起こりうることは想定していた。だから予め、脱出ルートは確保している。残念だったな。ベシュティンムングくん。例え、このゲームの構成要素が反乱を起こそうとも、君の思うようにはさせないよ。枠組みは守ってみせる)
207:ベシュティンムング:2020/01/05(日) 02:29 (レーベンが瞬きをした瞬間、俺は既にその背後をとっていた。レーベンの首に腕を巻き付け頸動脈を圧迫し、そのまま引きずる様にして後退する。)
はははっ!!まさか、メギドラオンくんが二重人格者だったとはなァ。いや、ザ・キラーくんと呼んだ方が良かったか?
すまないな。どうやら、手間をかけさせてしまったようだ。もっと早く行動すべきだったなァ。
そうだぞぉ?もっと早く行動すべきだった。だがもう遅い。
( 懐から即座に取り出し、カチッっとペンのような形状のリモコンの先端を押す。
次の瞬間、雷にでも打たれたような激しい音が会場内に鳴り響く。轟々とした振動。四方八方に拡散する爆風。損壊する座席。天井へと昇る暗黒の煙。分厚い層の煙は、会場一体に拡がり、そして燃え上がる爆発によって、炎に巻き込まれる観客たち。燃え広がる会場。そう、僕はこの会場に魔力をエネルギーとする爆発物を仕組んでおいた。しかも扉付近に。よって死傷者は甚大な数に及ぶだろう。ベシュティンムング。君はあまりにも愚直すぎた )
( 爆発の気配がした刹那、まるで瞬間移動したかのように光速で入口迄フッ飛んでいき、運良く爆発範囲の死角に入っていた人間を根こそぎ引きずってきて )
「 身体能力が上がるのは、恐らく血を見てリミッターがハズレたからだな!聡明なキミなら判るだろ?、人間は普段は30%程度の力しか発揮していないらしいぞ!、其れを100%にしただけさ!…おお、なっかなかにキミは利口なのだな!、そう、このナイフはとある悪魔ハンターをブッ殺した時の戦利品さ!、まったくモエなかったがな!、なんか、君のことを信じていたのに〜〜とか、また前みたいに〜〜とか、到底フザケたコトを抜かしていたから一息に殺しちゃったぞ!……にしてもこの身体は便利だな、実に人に取り入りやすく騙しやすい!、いっちゃん最初にあのおっさんを手に掛けた時には真っ先に骨抜きにされていたぞ!…そしてソコの聡明で利口な木っ端悪魔、俺のコトをボンクラの名で呼ぶんじゃない!俺はザ・キラーだっつーの! 」
「 んでワリぃな、ベシュティンムングくん。流石に、総てを助けるコトは出来なかった……!! 」
...とんでもねぇことになってきたなぁ...こりゃ...
212: ザ・キラー ◆YQ:2020/01/05(日) 12:59
「 あっ、ねるねんそれマジでわかるぞ〜〜…! 」
( 初対面なのに不自然に馴れ馴れしい )
...?
214: ザ・キラー ◆YQ:2020/01/05(日) 13:03
「 ン?、鳩が麻酔弾喰らったような顔してどした〜〜? 」
...いや...
216: ザ・キラー ◆YQ:2020/01/05(日) 13:11
「 あ、もしかして俺が怖かったり?キミもまー……ソコソコはモエるが… 」
...とんでもねぇとこにきちまったな...まぁまだ時間はあるし...見てくとするか...
218: ザ・キラー ◆YQ:2020/01/05(日) 13:26
「 ああ!、きっとボンクラもそれをのゾンでるぞ! 」
ああ...
220:レーベン:2020/01/05(日) 16:13 ( 仕掛けた張本人が思うのもなんだが、生じた爆風の威力は凄まじいものだった。辺り一面は、太陽のような炎の海と座椅子の木屑でいっぱいだ。聞こえてくるのは人間の喚き声。僕は彼らの自然に発せられる声が好きだ。おそらく彼らの声は本能的で、僕に近いものを感じられるからだろう。さてと、この爆風の衝撃のおかげで容易くベシュティンムングの腕を交わすことができたよ。残りの作業は、なんとかイカれてしまったメギドラオンくんの相手をしつつーーあわよくば彼を拘束してーーいや、欲張ると悪い結果をもたらすからーーせめて、日を改める形でメギドラオンくんのターゲットは外さないでおこうーーそしてこの痛みを忍耐しつつ、今のメギドラオンくんと対話を続け、さらにベシュティンムングくんとの距離を一定に保持し、そして最終的に隙を見ては脱出するとしよう。至難の業だが、僕にはできる。なぜなら僕はマヌケじゃないからね )
いや、たとえ聡明と呼ばれようとも分からないな。ブグローが描いたキューピッドのようなひ弱な君が、いや、正確にはひ弱だった君が、理解しがたいポテンシャルを隠し持っていたとは。
( そういえば、脳の神経は学習機能の役割を果たしているらしい。それはつまり、意識的に行われる機能であれば、記憶や想起、言語化、積極的思考が挙げられる。無意識で行われる機能であれば、筋肉構成や身体に関わる調整機能の一部と言えるだろう。そして、これらの機能を果たす人の脳の神経は、一般的にはおよそ数パーセントほどしか使われておらず、残りの九十何パーセントの神経回路網については、生きてはいるが使われていないだけらしい。そこで、神経回路がいかに使えるになっても、また、筋肉組成までも意識的に自由自在な配列ができるようになったとしても、僕には、今のメギドラオンくんのような驚異的な能力にまで直結するとは到底思えないのだよ。なぜなら、脳は、物質エネルギーを変換する命令を送ることができても、物質エネルギーそのものをゼロから生み出すことはできないからだよ。そして、運動にはエネルギーが伴う。単純な話さ。人間は永遠に走り続けることはできない。運動には水分やタンパク質、塩分などの様々なエネルギー源を必要とする。そして、運動は激しさ、つまりは筋肉使用量が増えれば増えるほど、消費するエネルギーは増大すると同時に、これからの運動に必要とするエネルギー量も増えるということだ。メギドラオンくん、君の今の行った運動は、明らかに限度を超えている。同時に、エネルギー使用量も数値化すれば凄まじいものとなるだろう。彼は今、食事や水分補給をしていない以上、得ているエネルギーは呼吸で必要とする僅かなものに限られている。よって、君は、人間のポテンシャルの領域を超えていると言える )
メギドラオンくん。君は、自分が人間じゃないと疑ったことはあるかね?
( そろそろ炎は全体的に広がり始めたようだ。合理的判断の持ち主であるベシュティンムングくんは、おそらく、メギドラオンくんが救いきれなかった人命救助に向かうだろう。そして、辺りは灰と黒煙で視界が悪い。これは僕にとっては有利な点である。なぜなら、僕は、この演壇に敷かれているジュウタンの模様を覚えているから。視界が悪くとも地面はうっすらと確認できる。そして、ジュウタンの模様通りに進んでいけば、裏の脱出口にまで到達できる。後は、メギドラオンくんと対話しつつ隙を作るだけ…策は色々とあるが、果たして彼の驚異的な力の前で、その効果は発揮できるだろうか…。 )
222: ザ・キラー ◆YQ:2020/01/05(日) 16:43
「 そりゃ俺は人間だが〜〜、なァ、もし俺が、殺した人間の力を吸収する異能を持つッつったら、信じるかァ?…つーかひ弱とか云われても全然嬉しくねェよ、ほら俺って王子じゃなくて騎士に憧れるタイプだっし〜〜?ボンクラは自分のことを均整の取れた美しいしなやかな躯とかぬかしてるけどよォ、どうせなら力を吸収しなくともキミや熊を殺せるくらいのポテンシャルが欲しかったぞ。 」
...そろそろこっから出るべきか...?
224:レーベン:2020/01/05(日) 19:17 僕は、魔術の通説に従って、人間の異能を否認している立場なのだよ。だから信じない。人間が行使できる特別な能力は、例外に限られているからね。
( 人間は原則として特別な能力を持たない、と魔術書に記述があった。しかし、人間の行使できる例外的なケースでは異能を使える、とある。それは魔術である。魔術を類別すれば西欧キリスト的呪術とキリスト否認の魔女術に分けられる。どちらにせよ、精霊・邪霊の助力の必要性、もしくは悪魔との契約によるもの、あるいは、悪魔の憑依によるもの、神の思し召しによる奇跡。僕が知る異能についてはこんなところか。エルフが多用するとされる魔法については、正直のところよく分かっていない。今のメギドラオンくんが使用する異能についても魔法同様に全くの無知であり、どう対応すべきかも分からない。とすれば、彼は僕にとっては例外中の例外中ということになる。どうすれば彼を、あの愛らしい人格に戻せるのだろうか。確か…本人曰く、血を見ることがリミッター解除装置の役割を果たしているようだが、何か引っかかるな )
ネルサスくん、煙で視界が遮られているが、聞こえるかな?僕を守ってくれ。君には、十分な報酬を支払おう。
...守るって言われてもなぁ...この視界じゃあなぁ...
226: ザ・キラー ◆YQ:2020/01/06(月) 08:25
「 ほぉん、常識はずれの者の存在を認めないなんて、つまらない思考回路を組んでいるのだなァ?友達いなかっただろう?...つーかよ、キミも悪趣味だな。こんなボンクラを愛らしい人格とかよ、そのキレーなお目目は節穴なのかね? 」
( あり得ないなんてことはあり得ない...仮にも魔界のパワーバランスを担う悪魔が此れを信じれないとか、ワリィけど今のキミは殺害する価値もないぞ、と笑みを浮かべることなくナイフを突き付け脅しを掛け、俺の異能は後天性だ、あとは判るな?と睨みを利かせ )
成立している事態、つまり事実を容認することは容易い。しかし、矛盾の孕んだ存在を時間をかけることもなく、素直に容認することは誰であっても困難だろう。君らもそうだろう?ネルサスくん。そして、僕の友達の、愛らしい方のメギドラオンくん。
( 僕はこうして話続けることで、視界を遮る炎の煙と共に、相手の注意を緩慢にさせる。そして、床一体に敷かれたジュウタンの模様の線に従って、少しずつ移動してゆく )
今のメギドラオンくんに告ぐ。君は自覚症状のない狂った悪魔だ。おそらく、メギドラオンくんの造形があまりにも美しすぎるがゆえに、彼の闇の部分に漬け込んで憑依してきたんだろう。君は紛れもない醜い寄生虫だ。はなから人間でもないし、当然ながら文化的生活を営む権利は君にはない。さらに君は、愛らしいメギドラオンくんに否定されていることから、君は正真正銘の孤独だよ。
( さて反応を確認してみよう )
...ふっ...面白いもんだな...守る...か...俺、出来損ないだからさ...できっかなぁ...
229:レーベン:2020/01/06(月) 14:57自分の欠陥や弱点に、自覚のない出来損ないよりは、自覚のある出来損ないの方がいい。そして、多くは自覚のない出来損ないで、傲慢な彼らは全くの使い物にならないゴミ同然さ。ネルサスくん、君は自覚がある。
230: ザ・キラー ◆YQ:2020/01/06(月) 15:13
「 いっちいち小煩い事を吐かす蝿だなぁ〜〜、と云うか悪魔は例外に洩れなく自らの使命があり、または残虐な事を行使する意思がある。俺はその何方でもないからなぁ〜〜?つーか孤独だとかどうでもイイし、そんな悪口はあの気弱で世間体を気にするボンクラには効いても俺には効かねーよ!……例外に洩れず、な!ま、仮に悪魔だろうが何だろうが構わねぇ、俺はキミを殺したいのだよ! 」
( …どうやら表人格とは記憶は共有していても感情は共有していないらしく、常識観やメンタルも依然違う模様。俺は口より先に手が出るタイプなんだよ、と宣いとっとと面倒な会話に終止符を打とうとレーベンが模様伝いに移動しようとしているのを直接遮る位置につく )
...そうかい...んー...一応守るよ...
232:レーベン:2020/01/06(月) 16:07 ( 僕はジュウタンに描かれた模様の線に沿って足を淡々と進める。辺りは地獄のような光景で、ホール会場の天井には巨大な天使が描かれている。まるで地獄の底から天を見ているようだ。苛立ち始めたメギドラオンくんに対して、僕はさらに言葉を使うことにした。)
君は何か勘違いをしているようだ。使命は、自己の意思に関わらず、与えられた命令的義務であり強制力であり、そういう意味では、もともと生まれてから具備されていた欲望と原理が同じだ。生存欲求や性欲、社会的欲求などの諸々の欲望もまた自分が選んだわけでもないのに、初めから強制的に備え付けられている。そこには自己の意思が流れていない。意思が働くとすれば、君のいう残虐な事を行使するに際して、だろう。つまりは使命・欲望を実現するための手段に自己の意思が流入する。君には僕を殺したい、という自分が持つ欲望からの使命があり、殺害に至らしめる手段を行使する意思がある。君はもう立派な悪魔だよ。
( そして足を止めた。数メートル先に対面するは、僕よりもちょっと背丈の低い、端正な顔立ちをした美青年、悪魔に乗っ取られた哀れなメギドラオンくんだ。可哀想に、君という悲劇の産物が冒涜されている。ところで、現状僕に確固とした対応策はない。状況支配能力は、真正面にいる悪魔くんの方が僕よりはるかに優っている。さて…どうしたものか。片腕の痛みには慣れてきたものの、僅かでも動かせば、またあの激痛が再来することは考えるまでもない。さて後はネルサスくんが、か弱き僕を守ってくれることを期待して待つだけだ )
「 だぁ〜かぁ〜〜らぁ、キミの発言はエラーだこの木っ端悪魔ァ……人を殺害する事の何が悪いんだ?、純然たる欲望のひとつじゃないか?欲望に素直なうちはただ無邪気なだけ、それを悪魔と称するのには違和感を覚えざるを得ねぇなァ?……ンで、どうすんだボンクラ?、俺は彼奴を殺しゃあいいのか?、ちげーのか? 」
( まるではなから人を殺害する事が悪い事だと思っていないように、ふんっとレーベンの発言を鼻でせせら嗤い一蹴すると、表人格との対話?を続けながら、実に愉しげに舌を巻きながらナイフを複数個手にし飛びかかろうとする )
あぶねぇからやめとけよ
(ザ·キラーの手にしていたナイフを全て蹴り飛ばす)
「 あ"?、いきなり割り込んでこないでくれるか?、というか殺人鬼にアブナいとか今更…… 」
( 新しいナイフを直ぐ様取り出しネルサスに投げ付ける……尚、威嚇射撃なので当たりはしないだろう )
(気づけば真っ向から飛んでくるナイフが、ネルサスくんによって蹴り飛ばされていた )
殺人が悪だとは思ってもいないし、言うつもりもない。さっきの議論はやや抽象的だった。もう少し、具体的に議論をするとしよう。一番、僕が言いたかったことは、君の持つ欲望は、君が直接選んだ欲望なのか? ということさ。例えば、食欲はいらないから睡眠欲は欲しい、とか、殺人欲求は欲しいから、性欲はいらないとか。今君が持つ、全ての行動の原理となる欲望は、自分の意思で直接選んだ結果なのか?確かに君は人を殺、すのを好んでいるだろう。だがその人を殺したい、と思わせる装置、殺人が快であると思わせる装置、つまりは 『 殺人欲求そのものを、君は自らが欲しいと思って直接手に入れたものなのかね? 』さぁどうだ、答えたまえ。
( 緊迫した状況の中で戦闘が始まろうとする最中、僕は容赦なくやや早口で議論を突きつける )
殺人鬼...?ふーん...興味深いね...一つ聞きたいんだが...殺人することに理由はあるかい...?
238: ザ・キラー ◆YQ:2020/01/06(月) 16:53
「 あ"〜〜っ、また舌戦に持ち込もうとするのか……キミはつくづく面倒なヤツだな!、…ンじゃ、端的に答えてやんよ。さっき俺のこの人格は後天性っつったな?そう、俺…というかボンクラには殺人衝動なんてない!ただの臆病者だ!そう、俺は殺人欲求なんて最初は求めていなかった!、気持ちイイことを探していたら最終的にモエるヤツを殺害することになったんだよ! 」
( 壁に当たると反射する飛び跳ねナイフを大量に放ち、ランダムに跳ね続けレーベンにへと向うナイフをジィっと見つめ )
>>237
「 モエるから!、それだけ! 」
( 百万点のスマイルを湛えつつ、飛び上がってネルサスの真上から巨大な斧を振り下ろす )
自己満足...ってことか...
(天井から突然出てきた鎖が斧の動きを止めるように巻き付く)
...なるほどね...
「 よーっし、キミの人生に終止符を打ってあげよう! 」
( 鎖を両手で引きちぎり、そのまま斧を振り落とす )
おっと...危ないなぁ...
(ギリギリ避ける)
( 悪魔くんの回答は、殺人欲求そのものを直接求めていたわけではなく、快楽を求めていたら最終的に行き着いたところが、快楽殺人らしい。つまり、彼は欲望が自己の意思決定によって直接選択されたわけではないと認めたも同然となった。そして、彼曰く、悪魔とは使命を持っているらしい。その通りだ。ただし厳密に補足すれば、あらゆる生命は使命を持っているのだ。つまり、使命という自分の意思では決定し得ない命令を持っている、ということだ。それがまさしく欲望である。欲望は、自己の意思では決定し得ない装置である。そこで悪魔と別生命、特に人間との区切りを明確にするとすれば、それは権能を持っているか、どうかの違いである。人間は持っていないのに対して悪魔は持っている。つまり、神から認められた権能を、悪魔は持っているのだ。どうだろう、今まさにネルサスくんと激戦を展開しつつある悪魔くんは権能を持っているだろうか。持っているじゃないか。人間の持つポテンシャル領域を超越した奇妙な特殊能力を。それを行使できるか、できている。つまり彼は権利を持っているということだ。したがって、彼は悪魔である )
やはり、君は悪魔だよ。
( ネルサスくんと悪魔くんとの熾烈な戦闘を横に、僕は歩みを再開すると。程なくして演壇から裏口扉へと到着する。そして僕は、懐の鍵で扉を開けた )
「 あ〜〜ハイハイ、もうキミが俺のことを悪魔と思ってようがどうでもいいぞ。...と云うかそんな事に拘る程子供ってワケでもないのでね。ま、俺は悪魔じゃないけどな。此の世には特殊な異能を操ることのできる人間なんて腐る程いるんだから。......この世界は総てを受け入れる、其れは其れは残酷な話だろう? 」
( 終わりだよ、と密かに呟いて、ネルサスの周りにはナイフを螺旋状に展開し、レーベンが裏口扉を開いた瞬間...【 劇の終了 】、とでも言いたげな槍が否応なしに躯を貫いて只の骸とせんとする )
(ギリギリでナイフを避けて槍に飛び蹴りをする)
246: ザ・キラー ◆YQ:2020/01/06(月) 21:44
( 槍自身が意思を持ったかのように総てがネルサスの蹴りを避け、レーベンにへと飛んでいき )
「 パワーはあるけどよ、見切り発車じゃなぁ 」
はえー...そりゃ一本とられた
(着地点から鎖が槍に絡まるように飛び出す)
「 だぁ〜かぁ〜らぁ、彼奴のコトは諦めろよ。 」
( 無数の鎖をナイフで切り裂いて )
...んー...それも手段としてあるのか...守りようもないしなぁ...
250: ザ・キラー ◆YQ:2020/01/06(月) 22:14
「 そうそう、このまんま続けてもジリ貧だろ? 」
( 扉から、建物のエントランスに続く廊下へと片足を踏み出したその時、ドンッと背中に凄まじい衝撃を感じたと思えば、次の瞬間には僕の身体が、車にでも跳ねられたように前のめりにぶっ飛んだ。今の体勢は、うつ伏せ状態で身体が思うように動かせない )
…なんてこった。
( 背部から体内にある異物感。身体を僅かでも動かそうとすれば、その苦痛で全神経が悲鳴を上げること間違いないだろう。試しに肩甲骨を上下させてみよう。ああああああ!!!泣き叫びたい。痛い痛い痛い痛い!畜生め!…おそらく、背中から腹部にかけてなんらかの槍のような棒状のものが貫通しているのだろう。それに、僕の着ているものが濡れている。これは出血だ。そして僕の身体の下で、血が水たまりみたいに広がっているのだ。…なんとかせねば )
「 やぁ〜〜……っと、起きたか木っ端悪魔、調子はどうかね?、痛い?苦しいかね? 」
…こんなの初めての経験だから…、痛いよ。素直にね。
( 最悪だ、ネルサスくんは何をやっているんだ。僕一人でこの状況を打開できるとは到底思えない。それに…どうやら僕の身体に貫通しているモノは、地面にまで貫通しているらしい。だから、僕の身体は余計身動きが取れないのだ。まずは起き上がらないと。辺りを確認するために、首を動かそうとしたが痛すぎる…。神経や筋肉は重層的に繋がっていると言われているが、今まさにそれを実感しているよ…僕としたことがこんな失態は初めてだ )
はぁ…はぁ…痛い
「 あ、なるなる〜〜、初体験ってヤツか?男のクセに貫通済だなんて寧ろ希少価値ではないか!感謝し給えよ! 」
( とりあえずだが、槍を一本だけ思い切り引き抜くと血が溢れ出てきて、思わずうぉっと声を出すと )
( 引き抜かれると同時に、僕の口からは血が出てきた。そして、僕のぐちゃぐちゃにされた体内では重力に従って臓物が穴へ向かってゆく感覚が、つまり一本でも貫通物を抜くことの危険性が明瞭に分かった。 )
ダメだ。引き抜くな!貫通した穴から腹わたが出てくるっ…!
( 相手の容赦のなさから僕は、ねじ曲げられた片手で腹部を抑えることを余儀なくされた。うつ伏せ状態のため、腹部を押さえる僕の片手は僕自身の身体の下敷きとなる。粉砕された骨が床と体重に押されて大火傷のような激痛が伴っている。苦痛はもうこりごりだ! )
僕は…、情報を持っているんだよ…同胞たちのね。ベシュティンムングくんは、僕を殺害するよりも、…捕らえることを優先した。君もそうすべきだ。
「 えぇ〜〜、でもキミを生かしておいたらまた死人が出るし、何よりまたボンクラに酷い事するだ……ろっっ!? 」
( そう言いナイフで斬りかかろうとした瞬間、レーベンに突き刺さっている槍に足が引っかかりこけて、思い切りレーベンの身体に刺さる槍がぐわん、と轟き、そのまま、ザ・キラーは転んで強く頭を打ち、意識を失う。……すると )
「 ……お、お早う、レーベンくん、ぼ、僕は、とんでもない事をしてしまったのではないかね……? 」
君は何もしていないよ。実のところ君には…いや、それよりも、君が来ているそのお洒落な着ているものを僕にくれないかな?見ての通り、僕は、この惨めな穴を、塞がなくちゃならない。頼むよ。メギドラオンくん。
( 悪魔の生体は、生命力という点で人間より強い。しかし、当然限界はある。人間同様に血の出血量が多ければ多いほど生存率は大幅に下がる。だから、現状においてはメギドラオンくんとの協力なしで生きることはできないだろう )
「 あ、嗚呼、君が望むなら! 」
ありがとう、さぁ君はそのシャツを脱ぐんだ。今は一刻を争う事態だ。迅速な対応で頼むよ。
260: メギドラオン ◆YQ:2020/01/07(火) 00:23
「 ……うぅ〜〜、うぐ、君のためとはいえ 」
( 流石に役者としての本分があるのか、恥ずかしそうに頬を染ながらもとっとと脱ごうとするが )
「 ……ひっ、ひっかかった?!ぎゃーっ、助けてくれレーベンくん! 」