…あんた、分かるだろ?
何処へ行くかも分からん時に…
酒の一杯も飲まにゃア 足も働きたかねぇさ
____見えて来たぜ …安心しなよ、あんたは銭なしで良い
〖映世の河原〗に冷てぇ所は無いんだぜ…
( ...静かに擦り寄って来た矢機を優しく受け止めて ...軽く頭を撫でて ...癒し癒されながら
...微笑みを浮かべて、話に本腰を入れやすく ...改めて気持ちを整理する )
「 ...あぁ〜 ...なるほどね ...確かにそれは、勘違いしても仕方がない内容の伝達で ...それでか、つまりは 」
( 若干頭を抱えて ...納得をしてしまえば、溜め息がつい出てしまう ...悪気が無かったとは言えそのミスが無駄な戦闘を招いてしまったのには変わりない )
___スカウトに関しては、問題無いよ
ただし私は医者だ ...死者よりも生者を優先して診て
... ...可能な限り欲求を満たしてあげたい
「 ...それでも構わないだろうか? 」
( ...黒機の背中を指で伝いうなじ部分を何度も押しながら、男に問う ...それは恐らく譲れぬ想い ...
死後にその欲求を解消するのも役目だけれど ...それ以前に死神も少しは余裕が出来る ...そう言った流れを医霊は作りたい )
__...本音を言うならば、私なんかではお役に立てない
過大評価をし過ぎている ...なんて弱音を吐き出したい
...しかし此処まで信用されている事
そして矢機の前と言う些細な事がプライドを保つ為
...吐きたい弱音を飲み込んで 人聞きを良くする ...
....腹八分目、それでも気持ちは満たされた
___て〜〜ほ〜〜ぷっ ...
___てほぷぅ ...んぷっ、はぁ
___あねご ..あね、ごぉっ
“ “ “ だい すき ” ” ”
( ナースが去った事を知り、布団の中からそれぞれ
..眼を光らせて ... ...肉体を堪能する、貪る ... ...情欲を味わい続ける )
浮かべる笑みは喰らうもの
滴る唾液は、捕食者のそれ
骨の髄まで、隅々まで
そう言う痕をつけちゃって
子を作り 交わり ... 静かに静かに
姉御を虜に、しつつされつつ ...
....添える口を無理矢理猫の手が外す
何も隠さないように ....ね
(…了承の途中で手のひらを見せ、話が遮られる)
〖 相応不全の否。元より雇用程、本格的な事は
計画してはおらず、…その上 あれ程の御迷惑を
お掛けした上で貴女方に不自由を課すなど
…仮にも神を冠する者の名折れ。そこで__[プルルッ]〗
(電話の音が会話を中絶させる …〖失礼〗、と
レグナントは席を離れ 電話の相手と何やら応対し…)
(…)
〖 …お恥ずかしい話ですが 急ぎ、対応せねば
ならない事が起きまして… …R-13B、プランの提示と
お詫びの品の贈呈を。___失礼します 〗
( せめて頭の下げ方を懇切に終え…
銀翼ユニットを装備し、…死神はその場を去る )
_________
『 …エェート… …まずセクハラやめよーよ、ねー?』
( ふてぶてしく医霊の指を払い
…戸棚に寄って何かを探す黒機 )
『 …体の肉が少し厚くなった気がするね ルージュ…
今度、運動しようか? マラソンが良さそうだよ 』
___矢機は…医霊のお腹を…空気読まずにつっつく。
__ん …ふぁ…ぐ …ぅっ… …ひゃ… め…っ__ふぁぁ…っ
( 緊張と警戒と…張り続けた意識を弄られ続けて
もう色々敏感に、唇重ねて ざらざらなネコ舌を
絡められる度 …張って掴まれた双椀を…まるで
乳牛のように絞られ …揉み飲まれる度に
…__秘唇を雄のように叩き付けられる度に
__受け止めても …小鹿のように体は細かく震えて )
___漏れる雌の声を …どうしようもなく晒す
…んっ…む、…ひゃんっ にゃぅ…
ぁ…ぐ …ひっ… ぅ …う、…あぁっ…ッ
_______
たっぷり …搾られ、…貪られ尽くしたあと___
『 …ったく 』
( …ちょっぴりぷんすか模様で食事をしつつ
…服も着直した姉御が三匹に方頬を膨らませる )
『 …後がつっかえて産んでほしいのも分かるし
寂しかったのも分かる ったってよぉ?
あんなにサカる事ってあるかい、…このちび供め… 』
__本気では怒ってない …眉間から目下が少し赤く染まる
「 ....良い所で ...ま、まぁ仕方が無いな
...話をしてくれて助かったよ、ありがとう ...れぐ、なんと。
...また機会があれば是非 ...もし次会う事があれば、今度はもう少し砕けてくれて構わないからね 」
( ...此処に来ての台風の目が去る事 ...もとい
矢機に対する抑止力、が減る事に対していささか不安を覚えるものの、急用を止める訳にはいかず ...銀翼をつけたかの機械を手を振り見送る )
____は、ぁあ〜〜 ....
緊張の糸が途切れ、体の力が抜ける ...しりあすむ〜ど
終了の合図
____________
「 あ、すまない ...まぁ、先程の一件に関しての罰という事で ...アレだけで済ませる事にしよう 」
( ...手を引っ込めつつ ...黒機が探している間に
撫でた指を舐め上げ ... 悪く口を三日月状に__ )
むにゅ
ぅ ... 「 ...そ、それは余り、言わないで欲しいなぁ
...ドリフト ... ...余り、走るのとかは
したくないの、だけれど ...ねぇ... 」
( 矢機の指摘は的確で、突っつけば少し余分な位柔らかい ....良く捉えれば前より成長、悪く言えばそれも不健康 ....
...流石に顔を赤らめるしか無く、徐々に声色は小さく .... )
_______疲労がたっぷり身体に溜まる程
....た〜〜〜くさん、発散した後に
( ...部屋の隅にて ...同じく服を着直して
___一応反省してるのか、全員正座 .... )
「 悪いのはテホプだと思うんだぞ〜 ...
少なくとも、あんな匂いや熱を感じたら自分は我慢出来ない! ...する方が、酷だぞ ... むぅ 」
( ...同じ様に頬を膨らませて言い訳ばかり。
...正直なんやかんやでやり過ぎたというのは
猫が一番自覚してる ...かも?
...それはそれとして、食事に対して ...
...鼻を鳴らした後にジィッと目線を向ける )
「 ...ふふふ、めでたい事だったからねぇ ...つい 」
( ....思わず酒瓶に手を伸ばして ....
...歯軋りして、震える手を止めて
..口内を涎で満たす位には欲しいけれど ...
少なくとも、まだ、まだ飲む気はないって
禁酒を継続 ...鬼の嘘は、とても大きい約束だから )
「 ...スイマセンデシタ 」
( ....事の重大さって物を一番理解してる緑子
...頭のてっぺんから煙を出して小声で早口になる
...それ位には色々悶えている )
三者三様、それでもしっかり ....満たされた事に変わりは無い。
___エェト どれどれ…
(黒機は言われるままに関連の書類を山と積むと
丸小眼鏡を掛け、…雑談混じりに内容を端折り初める
時間が必要なようだ __矢機が医霊にまだ絡む)
『 …タイミングが良かったね、副業なり …何なり
忙しさが足されれば 運動の足しになるかもしれない
もし…カロリー燃焼が追い付かなくても安心して、
キミを後ろからモーニング、カウのように蹴飛ばしてでも
この辺りをランニングさせるようにするから。』
____黒機が説明を初め、…矢機は黙った
…副業は嫁にハードワークを付け足される為の…
口実に使われるかもしれない。__暗雲を感じて
…医霊の話は、此処で一旦途切れる事となる__
_____…銀翼が 轟音を撒いて飛翔する
… 河原に。続いている日常を目掛け…
____忍び寄る …"闇"への睨み
〖献立表〗
白米 山盛り手羽中唐揚げ 豆腐とワカメの味噌汁
食用サボテン サニーレタスサラダ みかん2個
[じろ〜〜〜〜りッ]
(ハングリーが漏れる二匹を姉御は眺める
見てりゃ、もろばれ。…溜め息ひとつで次に…)
「 …そりゃ不可抗力っつー …てか盛り過ぎだい
いや、まー 誘ったオレもオレで悪いんだけどよ
[__コロ,…空き皿に15本の手羽中を載せてベッドの下に]
ほれ …ちと多いから食っときな__ んで 」
_____鬼と、…緑子へ手招き
「 ダッコ、ヴェル …来な 」
[緑子をお腹に乗せて抱き、…鬼子傍らに寄せてやり
片椀 …露にして 未だに染み出る甘い …液を飲みやすく]
( 世話焼きに関する欲求が深くなっているのを感じる
…何より自分が雌で、分からせられた事には少し…
嫌気、を思考で感じて …心では静かに喜ぶ )
…はぁー
___ネコに、…付けられた時と同じ感覚を覚える
…お腹を撫でながら 確かな喜びと…少しの、…溜め息
「 …リベンジマッチは延期になりそうだ 」
「 ...ほ〜んと、テホプは優しいんだぞ ...
...そう言うところが大好きなんだけれどな!
[ がぶりっ! ] ....んっ、は〜〜〜 ...うんまいぞ〜〜 .. 」
( ベッドの下に滑り込みながら ...手羽先に齧り付く
...肉汁が溢れて、口に広がる美味に ...幸せそう ...
...がぶかぶ、骨にまで喰らいつく音が静かに響く )
「 ....くふふ、今とっても幸せだぞ ...自分達 」
( 三人だけでも最近は楽しいけれど ...やっぱりそれ以上に、精神的支柱が一本あれば ...楽しさは倍増するし ...幸せも増す )
___いつも以上に、笑みは絶えない
[ ちゅ〜〜 ... ] ( 甘く、弱く、吸い続け ...ニタァと口角を上げる ... ...出来るだけ刺激はしない様にしながら ... ...心から、酒以上に悪酔いして )
因みに緑子は____
[ きゅうぅ〜〜 ... ] ___限界に、姉御の身体の上にて気絶する。
...既に三人とも、姉御色に染められて
「 ...あたいでよければ、いつでも付き合うよ 」
____舌先に甘蜜を一雫乗せて ...喜びを満たす様に
___ん…
(鬼の言葉に …手を払って制する)
「 いや 違うヤツさ …オレだって
お次の子種を貰う旦那を殴りたかないからねェ 」
[軽く茶化して笑み溢し]
「 …〜♪ 〜♪ 」
( 口ずさむ小さな子守唄 __意識を落とした、
半ば眠る弟分にゃァひと撫でふた撫で …
オマケで軽い歌で布団を掛けりゃあいい )
___すっかり… 三匹色に染まって奉仕を続け
___河原都市部 都市部に到着しました お降りの方は・・・
…へぇ〜 でっけぇ街だな、こらぁよぉ…
(駅を発ち 今も霊が営みを続ける都市を目の当たりに
黒服を連れ立つ強面は …広大なその規模に感嘆する)
「 では 私はこれで 」
__黒服は、急ぎのようだ
振り向く強面 …呼び止めはせず
『 おゥ あんちゃん、わざわざありがとよ 』
_______
『 さァて …どっから探すかなァ
ま ボチボチ行きャそのうち … 』
( …強面、街へ__ )
________
___授乳 …それが5分を越した後…
( …鬼ん子や弟分の背中に撫でをする最中
ふと 先ほどの発言を思い出して … )
「 んー ・・・ お前ぇら教えた事あったっけ?
さっき言った …素手喧嘩で負けた相手の事… 」
___多分、言ってなかった気ィするけどよォ…
[…もふもふ]
( 鬼の髪毛 …中々の具合に
ネコとやるようなじゃれつき。 )
_____癒され中の三匹
( 猫は食事をとっくに終えて、そのまま夢の中へと丸まり入って ...緑子もウトウトと夢見心地 ...撫でに安心をすればする程、心も体も安らいで、ただ静かに ...目を閉じて行く )
年長のみが、酒も抜け始めながら起きていて
切り出された発言に、首を傾げる
「 ...んいや、あたいらはそんなの聞いて ...ないとおもうよぉ? ...ふ〜〜ん、何さ?仇でもとってほひいって? ...ふへへ 」
( 猫よりも柔らかさは劣るものの、触り心地の滑らかさは格別で ....透き通る様な水色髪は、かなり珍しく
それでいて、城の中でも例外に近いと言える )
緩いじゃれつき、降り立った気配に気付かず
平和ボケ、をしてしまっている
( 滴る絵筆の、束ねたように滑らかな青髪は
手ざわり1つで質の良さ 育ちの高さを充分
以上に思わせる __そしてネコにもやるように
…熊手形に開いた右手の豪快な手櫛で髪を解く )
[(___大層なツノには注意を払いつつ)]
「 いやぁ …おめぇらにはちょっと無理かもな〜…
っと[くしくし]… ひひ、何となくだけどヨ
…おめぇら辺りに話しといた方が良いみてぇだ 」
( 左手でお腹をしっかりと抱いて寄せる
身長の違いで、姉妹とかに見えるかも… )
「 中でもおめェが起きといて良かったぞ
…こんなかじゃ、たんと聞くのも覚えるのも…
落ち着いてんのもおめぇが一番だもんなぁ〜
___ひひっ…このやろ [わしわしわし]」
[(荒っぽく、…頭を撫でて)]
( 額に生えている一角は正に鬼の象徴 ...言わば誇り
...一応青鬼、これでも“名家”の出であり ... ...酷く酒好きではあるものの、食事の作法やマナーはしっかり弁えている ...なんて 無論誰にも言った事無いが )
「[ むっ ... ] ...あたいらの事、ちょ〜っと舐めてないかい? ...強さだけなら指折り付きだって言っても過言じゃないってのにさぁ〜 ... ...ま、聞かせてよ...なんやかんやで ...あたいとテホプ こうして二人で腹を割って話すのは初めて、だしぃ ? 」
( ..小さいけれど、猫とは違って膨らみは若干ある
...硬めだし、基本的に和の服を好む為 ...分かり辛いけど ... )
「 そりゃ ...酒飲んでないあたいだよ? ...それにま メラーやダレちゃんを引っ張るのは ..あたいじゃないとね ... ...ん、へへ ...ぁ〜〜 きんもちぃ〜〜 .... 」
( 褒められて悪い気はせず ...寧ろ撫でられる事で嬉しさはよりブースト ...少々酒飲みたくなった気分を抑えながら ....嬉しそうに笑い )
___責任感は、若干強め ... ...だからこそ
...赤子の世話も 一番考えてたりする
「 残念。オレから見りゃぁまだまだだってのさ
…そーゆー、自信たっぷりのオレが未だに負け通して
仕方なぃ奴なんだ …ま 聞いとけ ____ 」
(__大きさなんて 可笑しくなるような胸の厚みで圧し
…懐かしむ様子で当時の記憶を語りだす)
[ 当時 人間として6歳 ]
____
「 …人間っつー生き方に触れ始めたのはガキの頃さね
その頃のオレぁ …いっちばんヤンチャしてたのさ
まだまだニャルと並べてギャーギャー言って聞かない
姉貴泣かせなバカ妹だった。…そんなんだから… 」
( 鬼ん子の小さな手をくるりと包んでぎゅぅと握り )
「 姉貴を一回、本気で怒らせやがってねぇ
思いっきし喧嘩したあと家から出て行っちまった 」
__あぁ家出さ …バカやってたもんだね
「 …とーぜん、メシもなけりゃ寝るとこもありゃしない
けど …バカなオレにゃぁ今さら姉貴にワビ入れるって
事ぁ、ずいぶん情けなく思いやがってたのさ …で
くだらないプライドでトボトボ、外の世界を歩いてたんだ
それでもう限界、…ってとこで …オレぁ眼ぇ付けて貰えた
___"おやっさん"。オレの親代わりとの…出会いだよ 」
(…懐かしさに、微笑を溢して鬼の頭に顎を乗せる
__ひんやりとした空気がとても、心地よい)
_____そのまま…じぃっと話すのも暇そうで
( ちょっとばかし、…悪ぅーい手つき
抱いた鬼ん子の 魅惑的なお腹をさわり撫で )
「 っても、おやっさんは真面目な人だったけどよ
オレぁ懲りずに学校行っても馬鹿やり放題な有り様さ
…一発、センコーからぶん殴られてちったぁ…
まぁ …真面目に工業学び出しても、代わりに
色んな奴らと喧嘩ばっかやっちまった。…ひひっ 」
(悔いるような口調…の、割には楽しそうな顔をして
___懲りたり反省していた訳ではなさそう)
「 人間相手に腐ってもラトテップの血筋だ
とーぜん。毎日負け知らずで通ってたんだけどよ…
…唐突に、突然オレぁ負けた。そりゃもうコテンパンに…
下らねぇプライドも自慢の腕っぷしも …へし折られた 」
____ 邪楼 影。…ってバケモノにさ
..暫し整理をするも ...あまりにも不可解
「 .... ....人間、相手? ...ただの、人間に?
...負けた、ってのかい?テホプが? ...どんな化け物なのさ、それぇ 」
( ...過去の重なる部分がどうにも ...不思議と
“氷鬼”自身にも重なる事柄が多く ... ...つい聞き入ってしまえば ...笑って、笑って、 ...信じられないとばかりに驚く )
怪力は鬼に匹敵し 体内の熱は猫に匹敵し ...また細かな技や技術は更に其れらを底上げしている ...そりゃあ此処までなるのに長い年月が掛かったかもしれない、されども
‘人間’相手に敗北するその姿は ...想像も出来ない
( ..お腹、ぷにぷに ...でも冷んやりとしていて
...数ミリ冷気の壁を鬼の周りに作れば ...抱けば抱く程、冷気が程良く気持ち良い物に )
......興味と畏怖は同時に心身に降り掛かり
そしてまた ...好奇心が身を包む
...どうにもやはり、鬼の血には逆らえないらしく
「 ...それで、その後はどうなったのさ!? 」
___目を輝かせて、昔話の華に過剰な程水を注ぐ
「 まーまー 順序踏ませるくらいは待ちな。
…そーだなぁ… ヴェル、…一発負けたってんなら
おめェ、オレが何しようってタマかぁ分かるよな?
…けど、ヤツは偶然やって来たらしくてよ?
あいつが叩きのめした不良の連中に聞いたら
治療費払って、どっか別の街に行ったらしーのさ 」
___("勝ち逃げされた気分だったねェ"…それはそれは
残念無念を、声に含めば 十全とはっきり 伝わるほど)
「 …… ホントによ? …歯が立たなかったのさ
殴る蹴るも、…火まで吐いてオレぁ挑んだ。
…けど そいつは受け流すばかりで、ちっとも
喧嘩に乗ってこなかった。…聞いてみりゃぁよ
" 生憎、拳を痛めてね "… 逆に気を使われる始末さ
むかっ腹を立てて、…我が儘言うみたいに
何度もオレと戦えだ、…逃げりゃ追うぞと
ずぅーっ…と、叫び続けてたらよ…
___一発、…右ストレートの一撃だけで
おれぁ… ブチのめされちまった。」
( …ちびちび、小さく当時の事を細かく説明する
未だに覚えている鳩尾に喰らった鋭いパンチと
…黒いコートにスーツ、帽子というお堅い出で立ち
__のちにリスペクトして自分も着たという服装
… 丁寧な話し方、___謎だらけの大男。 )
____けどよ…!
「 …あの時たぁ、違う。オレぁもっと鍛えたんだ!
今なら …リハビリすりゃあ、あいつにだって…
っと、…まぁ 忘れきれねぇんだ。
また見つけ出して… 勝たねぇことには…よ! 」
(__凍てつく、鬼を抱きながらも …内なる鉱炉は
メラメラ燃えて …焼けつく石炭のような煌めく瞳に
…"盗み聞いた話"で、期待が踊る外の街を映す…)
「 …そんな事があったからよ?…此処に来ることにしたのさ
ふるさともいーけど。…おめェらの若頭に届いた手紙…
それと、…ニャルから聞ぃた話によりゃあ…
___此処に …この街に。… ヤツが、居るらしいんだ
…名前だけしか録に知らなかったあの野郎…が、さ!
…っと、…まぁ まずは、リハビリなんだけどな 」
(…熱くなりすぎた。…鬼の、指を握って ぎゅっと抱く)
「 ....狐にでも化かされてるんじゃないかって言いたい位 ...とても不思議で ... ...人間じゃないみたいだ
...しょ〜じきタフネスだけなら ...それこそ 鬼に匹敵するテホプが ...一撃で ねぇ 」
( ...聞けば聞く程信じられない ...だからこそ 戦闘意欲と言う物は妙に湧き上がり ...敵わないと分かっていても挑みたくなる 一目見たくなる ...その暴力的な強さとは反比例する様な 見た目と言動でも ... 例え中身が親切極まりない者でも )
[ うず うず ] ___猫では無いけれど
闘志の炎が溜まり始めて ..
「 ...うんうん そうだねぇ ...ふふ、なら
リハビリに ...2人同時に戦ってでもみるかい?
...あたいとあの子(ダレット)か
レギオンとあの子か .....それとも
あたいとレギオンの ...激強コンビか! ...なぁ〜んて ...勿論先ずは、体を治してからなんだけどさ? 」
( ...鬼と猫のコンビ を口に出した時
普段のへべれけ鬼からは感じられない圧と寒気
....姉御が未だ知らない“強さ”を軽く感じながらも
...抱かれながら 鋭い歯を見せながら笑い )
熱くなった身体は ...ゆっくりと冷まされて
でも僅かに秘めた ...灯火は消す事無く
久しぶりに ... ...鬼も血に飢える
「 ま、その影って奴とやる時ゃ ...お望みはタイマン、だろう? ...ふふふ、なぁら ...あたいらは邪魔しない! ...プライドを取り戻す為にはその方が ... ...燃えるんだろう?テホプ的にもっ 」
( 愛用している ...姉御特製金棒の手入れと
秘蔵の酒の準備をしなくてはと思いながら )
___狸寝入りしている猫と弟分に目を向けて
....こっそり、ウィンク。
『へっくちっ』
_____[どこかでおきつね]
「 …んー、でもダッコの番でもう …やっちまったし
あとおめェら此処が病院だって忘れてンじゃないかぃ?
___まぁったく患者としての信用も無ェからよぉ?
…ヤツが見付かって 戦えるようになる頃には
どっか行っちまってそーだ。…さぁて
… でも戦りたぃからねェ…どぉすっか 」
___腕組んで、…考えは深く 悩みめいた様子も見せる。
なにより自分で分かってる、…てめェ独りの身じゃあねェ
…かといって ___戦えない現実を公開したりはしない
(…何処かしら、雰囲気はすごく淑女らしくなって
__どうも 療養している間は、この状態が続きそう…)
「 … 戦れねェんなら戦れないで、そんじゃァ
…いっそ だぁんなさん方にカッコいいトコでも
見せて貰うったァ贅沢言い過ぎかい? …ひひっ 」
____豪気で、満面。「ま、いーや」って感じの笑顔。
… ま。別に …よ?
[ぎゅぅ〜] _____"kiss"
( 鬼ん子を片手に抱いて …顔を眺めながら
下手っぴで __冷や汗流しながらキスを投げる )
「 退屈しなぃってだけで
オレあ結構満足だからねぇ。
…んだろ?… だぁんなども🖤 」
_____無自覚に …労うだけの筈の …誘惑。
________________
__ 姉御が居る病院より、それほど離れていない場所…
だぁんなさまぁ…
ほぉんとにこの辺りですの?
( …真夏の陽射し。__余計とも、必須とも
意見は別れる陽光が再現された光が降る
そんな…川原の暑い日和の中、日傘に潜み
…魔人と、幼竜と連れ立って歩く黒い少女 )
「 …"影国将軍"、直々のアポイントメント。
重要なコトでしょうけれど、なにも __
天下往来の場に建ってる個室カフェだなんて
…行き来に困ってしまいましてよ … 」
____此処へ至る前日の夜…
:甘える黒に …呆れて受ける魔人。…営みの夜更けに
突然ポストが音を鳴らし 開けてみれば影色の便箋。
___丁寧なアポイントメントと 奇怪な判、
…黒は不振がりながらも 留守番を
申し出た魔子を破壊者に預け
川原の一角へ家族で向かう…
_____[ペロリ]…
(幼竜はアイスクリームを舐めながら
…とことこ、両親について歩く。…)
....ふふふっ、あぁ、もちろんだよ ...てほぷ!
( ...恋に酔う鬼は ...投げキッスだけでもやる気は充分に注入されて ... ... ...退屈させないって言う決意と ...
しっかりと ...自分達のかっこいい所を見せ付けてやるって ... ...贅沢なお願いも ...希望を叶えさせる )
「 しっかり、あたい等が責任を持って
....療養、してあげよう ...ふふふ だからまぁ
ゆっくり、休むんだよ? ...あたい等の
花嫁、さん ...! 」
( 静かに燃えて ...そうしてまた、結ばれる
...その為にも 彼女達の努力も ...あぁ、更に もっと )
____さて、その件の男は ...?
____________________
「 ... ...此処な筈なんだよな ...なんにせよ、交渉か ..はたまた堂々とした果し状かはおいといて ...呼ばれたからには、来ないといけないだろ 」
___魔人 街へと到達
___.....てめェ等いい加減にしろよ、なんて
破壊者の一言が聞こえた気がする .....
「 ...ま、もし本当に危なそうだったらさ ...
さっさと逃げろ ...な? ...にひひ 」
( 暑い陽光には負けず ... ...楽しそうな笑みを浮かべながら ...幼竜の頭を撫でながら
...自信はたっぷり ... ...期待と ... )
やる気って奴を漲らせて ...向かうは面会の場
「 あらあら、生意気仰いますこと。
だんな様こそ 普段面倒がお嫌い
なのでしたら、この可愛いお嫁の
後ろにお立ちになればよろしくてよ? …くひひっ」
( 似た者夫婦。…小馬鹿にするように
だけど純粋に楽しそうな笑顔で向き合う )
___暫く進んだ先で…
"個室カフェ ___〖ショート・メイソン〗"
: … 黒い建物に、こ洒落た装飾が施され
草木は意外と調和を図ってくれるカフェ
「 あら。わたくしみたいなセンスですこと 」
( 料金を眺めながら …黒はひとこと。
わりかし人気なのか、予約制だった )
: 中から1人、スーツ姿の従業員が進み出ると…
『 "ショート・メイソン"へようこそ。
〖イニール夫妻〗様、予約は承っております
…"122"室へどうぞ【邪楼 影】様がお待ちに… 』
___合鍵を差し出す…
「 ...最近体が鈍ってるのも事実だからねぇ ...
そぉれに ...にひひ ...偶にはかっこい〜旦那様に頼ってみろよ? ...そもそもナイアはそんなに武闘派じゃ無いでしょ ...ふふ 」
( ...時々頭を撫でて ...それでも 明るく 怯まず
...それでいて、楽しそうに )
_______カフェ、到着
「 ...おっしゃれぇ〜〜〜 ... 」
( ...辺りは見渡しながらも ...金銭面は見ない事にする 見たら気が遠くなりそう ...
...合鍵を受け取っては くるくると人差し指で回して 刻まれたNo.を目に抑え )
「 122 ...122ね〜 ...よぉし、行くか 」
( ...幼竜と黒の機嫌や様子も確認し続けながら..
向かう足取りは何処かるんるん気分 ... ... )
_______〖122〗室の前 ____
「 彼処のようですわね、…あらあら 物騒ですこと 」
( 到着した部屋を一目見るや、黒は遠慮なく一言
扉の横でこの場所に似つかわしくない "影の騎士"。
"将軍"を守る為であろう、フルプレートの鎧がおり
… "帯剣"したまま直立不動で構えていた )
____此方を見ることさえせず …寡黙に動かず
「 …じゃ、さっそく頼らせていただけるかしらぁ? 」
____魔人みたいな、…わるい笑顔。
「 ...やれやれ、招かれた筈なんだけれどなぁ 」
___一つ溜息を吐いては ... 堂々 近寄り
「 やぁ、お初にお目に掛かるね ...お呼びになった、魔人ことザレッド ...邪楼 影さんは此処に居るんだよね? ...ボディガードご苦労様、悪いけれど入らせてくれる? 」
[ クルクル ... ] 鍵を人差し指で回しながら ...若干おちゃらけ能天気 ... ただし、表面上は
( 魔人の背中から伸びる無数の腕は ...剣を抜かせまいと強く柄から下を押さえ付けて ...足首や手首 膝や肘 ...様々な関節部分を鷲掴み ...それ、即ち )
___戦闘する場合、魔人も命は取らないが
容赦はしないと ...示唆していた
・・・・・・・・・・・・
近寄らば __斜めにぶった斬られそうな威圧感
黒く堅牢。…高身長。魔人の背丈半分を超す直剣。
… 無言、不動に脅しを流し …無言に … 無言に
_____…?
・・・・・・・・・・・
(黒の隣を抜け、…幼竜が見上げる)
[トコトコトコ…]『 [じっ]……… 』
・・・・・・・・・・・
(__あまりの無反応ぶりに黒も不思議がり
幼竜を抱きながら。…背伸びして覗き…)
「 …………あら 」
・・・・・・・・・[フゴーッ…フゴーッ]
(_____扉の前に仁王立ち …待機、凡そ"9時間"
堅牢な騎士と言えども、睡魔があるとは
言えど、…言えども __あまりに堂々と)
・・・・・・・・[フゴーッ…]…お おぉ!
『 すまぬ、眠り転けていた… [ガシャガシャ]
私はラタレアの騎士ジークムルト [(む?…体が…)]
訳あり、此処で人を待っている [(いかんな…)]
…だが あまりに見えぬのでな [(凝ったかな)]
待ちながら、眠っていた訳だ
ハッハッハッハッ!…いかんな
鎧を着て眠った後は肩が凝る…
どうも体が動かぬ、ウーム… 』
___________
:…魔人の隣についた二人。__騎士を見上げ…
「 …何というか、豪胆なお人でございますわね 」
___現に …拘束された状況にすら気付いてない
「 .....えぇ〜〜〜〜〜 ..... 」
( 思わずズッコケてしまいそうな程 ... 気が抜ける
...鎧を着ていたから気付かないと言うのもあるけれど ... 流石にちょっと 用心し過ぎたかと 魔人も思う ...
__現に今は ...側から見れば此方が悪人の様な物だろう )
「 ...あ、あぁ〜〜 ...おはようさん
いやなに ...その、かなり待たせた俺等も悪いからさ、気にしないでくれ ... ...うん、多分だけどさ
その、貴方が待ってる人が ...俺達なんだよ
...いや、うん ...済まないな お詫びと言ったらなんだが、凝ってるみたいだし肩を揉ませて貰うよ 」
( ...申し訳なさが一杯になれば ...全身覆う鎧の隙間に手を潜り込ませて 生身の肩を揉み解しながら ...拘束していた手を一つ一つ外していく ...冷や汗掻きながらも
...流石にこの状況 立場は下になりながら )
「 ( ...バレません様にバレません様に ) 」
____威圧感は消えたものの ...魔人を襲うは罪悪感
せめて肩揉みで ...消えれば良いと、心を少し込めて
____な、なんとっ…
『 誠ならばこのジークムルト…
王位の方々を前に粗相をしでかしたか…!
いやはや!このご無礼、お許し下され
さて面目も最早立ちませぬが… ようこそ!
お出でくださいました、赤城の若君殿。
わが主は、この部屋でお待ちです 』
(__騎士が返したは、肩揉みという…王族が振る舞うには
過ぎた"奉仕"に対する…"拒否"、やんわりと身動ぎ
を行い 纏わり付いた手々を身から落としていく…)
:身に触れた手々により …魔人は、目の前の騎士が
並々ならぬ体躯の持ち主と知った __岩肌を思わせる
頑丈…かつ、古傷が所々に刻まれ…鍛え抜かれた肌。
___戦士として…騎士として死線を潜り抜けた
… 肌を通じ、凄まじさを垣間見る
『 ウーム…? 』
「 … (護衛でこのクラス、…それにしては…
"影の国ラタレア"…さて、聞き覚えが
ないのですけれど ___一体…?) 」
「 あ〜〜、良いって良いって ...元々は待たせ過ぎた俺等が悪いんだからさ そんな畏まらなくても大丈夫 ...
...にしても 中々固いね ...凝ってるとかじゃ無く 鍛錬の賜物って奴だけどさ ... ...ふぅむ 」
( 肉体の強度は ...とても頑丈で 肩を揉むにも握力をしっかり込めないといけない様な程に固い ...
彼が呼び出し人の ...邪楼 影だと言われても納得する強者 ... ...主人と呼ばれるからには当然 これよりも強いのだろうが ...少なくとも、魔人よりも 肉弾戦は明らかに上の実力だと理解出来る )
「 ...とは言え 改めてお招き有難うね ...
それじゃあ あんたの主人とご対面させて貰うよ?
...あ、俺の後ろの二人も連れて行って大丈夫?ナイアとヴォリン ... まぁ、タイマンでも良くはあるんだけどさ ... ...一応、ね? 」
( 両肩から手を離して ...若干痺れた手を休ませながら 幼竜と黒を指差す ... ...無論 扉の先にある人物が一対一を望むのならばそれを優先する ... )
「 ( .....恐らくだけど、勝てないかもしんないしね ) 」
____不安を少しばかり、覚えて
『 ウーム? (…何やら肩が軽くなった)
いえいえ 此の程度騎士として当然のたしなみ
さて、某ごときの話もさして実はありますまい
わが主には、『お連れになった方も通せ』…と
仰せ遣っておりますぞ、では お通りを! 』
:抜けた所のある騎士。…庶民派な雰囲気を纏う男は
[ 122 ]室 __"将軍" を待たせる扉を促す…
[ぽふんっ]…
「 かぁっこ…___つけすぎですわぁ?だぁんな様。
血の気が多いのは結構なのだけれど、あなたさま
御一人に負担掛けるのはわたくしの名折れですことよ 」
(魔人に …抱いた幼竜ごと身を任せていき
___ … 眼が合う騎士に、畏まった礼をして)
「 御初にお目にかかりますわ、影の騎士様。
わたくし、ザレッド・イニールに娶られし
『ナイ=ア・イニール』でございますわ
___此方は娘の"ヴォリン"。はい、挨拶… 」
〖 がう… 〗 ___『 おぉ…これはこれは! 』
… :緊張感は雲散霧消に溶けて無くなり…
( ..バレてない事に一安心、手を引っ込めて ...
...冷や汗、拭って 大きな溜め息を吐いては ...信頼していたからこそ黒に色々任せる )
「 ... ...やれやれだぁね ...ま、とは言え少なくともジークムルト、貴方が悪い人では無いと知れただけ俺的には安心だけれどもね ... ..さんきゅ、ナイア
...お陰で軽く気を抜けたから、柔らかく話せそうだよ 」
( ....幼竜の頭を撫でて 黒と騎士への感謝を述べて ...作り笑いとはなるが それでも中々何時もの魔人らしさが戻ってる .... )
「 ...ま、とは言え 戦闘になる確率が0になったとは言えないからな ..い〜い?ナイア、もしそうなったら下がりなよ? ...怪我してほしくは無いから 」
________ガチャ ...
( プレッシャーは程々に ...扉を開けて
待ち人に出会うとする ...さて、度々その名は聞いて来たからこそ ...逆に それが ....期待を先走らせる! )
( ご夫妻と子息を通す、ひとまずは必達事項に
[済]を付け 騎士は安堵の息を吐いた …だが
休む暇はない __再び、扉の前に二脚を置き )
・・・・・・・・・・・・・
[ グ… グゥ ] ____フゴーッ…
____________
[部屋模様]
"ショート・メイソン"
お客様 当店のモットーとは
[価値:ある:隠蔽]にございます
誠に心躍るアンティ_クを取り揃え
外聞からの隔絶に彩りを給仕し…
お客様に[秘密]を提供します事が
われわれへ総意を課した"誇り"の糧
ご安心と、満足感のほどをご期待くださいませ
・探偵事務所を思わせる…
アンティ…ク な家具の数々 木製のシーリングファン
大きめの観葉植物 鍵付きの扉 大きい机に小さい椅子
時代錯誤に等しい固定電話 年季とニスの輝く古時計
____この部屋に相応しい人物とは…?
例えば 堅気らしいシャツの色はホワイト オンリー
しかしトレンチのコートやハットは黒でピシッと決め
足を組もうと 腕を組もうと違和感のない薄黒ズボン
キックが強烈なブーツで威圧し、ネクタイで和らげる
… 手元にコーヒーを置き、書類を山積みにすれば完璧だ
___そう … 前方で座したあの男のように
「 ……………… 」
__"理想的な男"だ、この部屋に相応しく…
怪しくピシッとキメた "探偵" の佇まい
黒短髪に水色の瞳 __"次女"を越した身長
寄ればビリリと激しい威圧 …彼は此方を認め
[ カッ… ]面と向かって ゆっくりと起立する。
__________________
「 遠方より … わざわざ脚を運ばせた非礼を
まずはお許し頂こう … お初にお目に掛かる 」
( 帽子を脱ぎ 胸の前に持ってきて"礼"をする )
「 非正規のアポを要請した"影の国" 将軍___
[邪楼 影]がオレだ … 以降、よろしく頼む 」
(__…魔人の影に隠れた黒と、幼い竜)
「[ヒソ…]あの御仁に覚えがありませんわ
…雰囲気が凄まじいですこと 」
〖 … … 〗「 … あら、ヴォリン?… 」
___幼竜は、"将軍"を凝視し なにかを感じている
部屋の内装に見惚れるよりも先に ...
一人、その存在感が主張して視線を離さない ...
( 対象の人物 ...身長は魔人を越して ...見た目もお洒落 ...それでいて礼儀もしっかりとしている
...軽くお辞儀をした後、無言でジッと見詰める ...さて、噂に聴こえて居たその人物、第一印象は ... )
この“若さ”で ___将軍?
人の事は言えないが ...見た目の若さとその称号 ...不釣り合いに近い、と思ってしまう
...纏う圧は、似ている様で全く違う ...“強さ”を秘めている事だけは、分かる ...
少なくとも__扉の前に立っていた騎士よりも強く ... ...カリスマ性が有る ...だからこそ__様子を見ながら 期待を寄せる .....
「 ...自己紹介恐縮のいたり ...お噂は色々聞かせて貰ってる ...出会えて嬉しいよ ...
...ザレッド・イニール ...悪いね、こう言う時は現 “長”同士が合うんだろうけれど ...まだなってないもので
...あぁ、後ろに隠れてる彼女達は気にしないでくれ、俺の付き添い ...家族とも言えるか
黒っぽい方がナイア ...子供がヴォリン ...ま、これに関しては覚えるも覚えないも貴方の判断に任せよう 」
( ..流石の魔人も此処では丁寧に ...普段の茶らけた空気は纏った形跡も無い
...黒と幼竜への紹介はしながら、腕を回して守る様なスタンス ... 緊張感がその場にピリピリ走る )
___ただし “上”は譲れない
「 さて、...単刀直入に聞こうか?
何故非正規で、何故わざわざ俺を指名して此処に呼び出したのか ...
...一体全体要件はなんなのか、ハッキリと聞かせて欲しい 」
___言った後で ...体が熱を発する ..背中に汗も垂れる ... プレッシャーは何故か とても大きく感じるばかり ...
...とは言え、聞けたっ ...ちゃんと、聞けたっ
これで一体何の用なのかは聞ける ...身の上話はその後でも良い、からっ ...
ちょっと位 ...ナイアやヴォリンの前だからカッコ付けたがるのは ...致し方ない
… 返されるは簡潔な言葉に当て嵌まらず
魔人に対し、ある種 挑戦的とすら見える
… その類いに位置する"言葉"が来た
_________
… 帽子を胸に。__その姿勢を保持した姿のまま
男は返す … 内面を、余裕の薄さを突くように
「 話はそう単純ではない …時間を取るのが先になる
"赤城代表"千手の魔人殿、… だが先に申しておこう
自、及び俺を従える"女王"の言伝てをまだ聞くに早いが
この[事]を適切に運べなければ…
___ あなたは死ぬ。…伴侶も、家族も 赤き城も 」
_______
… 冷たい空気 __それは威圧の含みはまるでない
淡々と"事実"を述べた、背筋を伝う悪寒にも近く…
「/ [ヒソ…] … まるで在りたいが掴めませんわ
なにか引き出すまで、話に乗りまして?」
(小さな伴侶はまるで貴方が気圧される事を思わないようだ
助言と、男を凝視する竜娘への視線に注力し…支えている)
__________
「 時間はそれなりに長い …立ち話が不向きな位には。
… "カフェ"に来たんだ、空いた椅子に座る自由は
この場の誰にでもある … 其処に掛けて貰っていい
ついでにメニューも回そう __金銭負担は此方が負う 」
(男は貴方が椅子に掛けるのを待ち …メニューを置いた)
・たっぷりハニーのアーモンドトースト
・ベリィ:ロースト ケーキ
・ヴェルダン級 ツリー:スタンプショコラ
・[昼食によさそうな料理もろもろ]
・[コーヒーの類い…種類は少ない]
聞いた瞬間 ...脈が早まるのを感じる ...
先程よりも尋常じゃない ..冷や汗が全身を包む ...
「 ....いや、何となくだけど俺は理解出来るよ、ナイア .... 」
( 潜む黒に対して ...真剣な目付き
偶然か、必然か ...魔人はその苦々しい内容を知っているかもしれない ...似た事柄か、それとも全く違う事か ..
思い出されるトラウマは ...あり得たかもしれない未来 ... ...改めてチラッと今の無事な黒の様子を伺いながら ...目の前の将軍へと向き合う ...
___近付いて居るのかもしれない、そろそろ ...改めて覚悟をしなければならない時が、来たのかも ...と )
「 ランチは簡単に過ぎるかもね...じゃ、ヴォリンとナイアの分も奢って欲しい
...此方からは、まだ条件を聞いて居ないが ...
少なくとも今の所は、...邪楼 影 ...貴方に全面協力を、俺は惜しまないつもりだ ...意外かもしれないけどね 」
“嘘”とは思えない気迫に ...呼吸を整えて、席に座り ...
「 ...料理を惜しむつもりはないけどさ!
[ ヴェルダン級 ツリー:スタンプショコラ ] ひとつ! 」
「 ? 」 〖 … … 〗[じぃぃ…]
( 黒の知りもせぬ"悲劇"に震える魔人、…五体満足
貴くも ネコかぶりな小さい家内の視線は不思議そう
いかに…超常たるや反則気味な黒とは言っても…
ただならぬ魔人の空気、しかし原因も知れぬ空気に
理解を得られないのだ __そう "知らない" から。
その点では、…愛娘、幼き竜のヴォリンの方が積極的…
何故か先ほどから この謎多き[将軍]をじぃぃっ…と
__ずぅ…っと眺め、食い入るように目を離さない )
_________
… "将軍"は二歩程の間を置いて着席する __
こうして、面と向かい合う位置関係となり
両者を観察する機会が生まれる …今回の場合
… 黒い壁じみた巨躯 __"将軍"の全長を前
半端ではない圧迫感以外を思う事が難しい
「 気を揉む事柄は後で言おう …今は非礼の補償に__
いや …俺が決める事柄じゃない、この話もまた後だ
"菓子折り"すら用意できない此方の不甲斐なさの詫び
及び、あなた方への挨拶として昼食を負担させていただく
… 重い言い方に抵抗があるなら、"気にせず食え"…と
申し上げよう、…行き掛けの駄賃代わりと思ってくれ 」
____(終えると …将軍はコーヒーを片手に新聞を眺める)
( …何処と無いいたたまれなさ、が起きる前に
黒は進んで "ラジオ" のスイッチを入れて …
___元気よく …遠慮なくメニューを指差す )
「 ここ(ハンバーグ・ランチ[デミグラス])から
[つつ――――――――――――]…ここまでお願い致しますわ!」
・プッタネスカ[娼婦風スパゲッティ]
・ラタトゥイユ[夏野菜風]
・チキン・ステェキ[こんがり黒胡椒]
・11種のチーズ&サラド
_____etc…… ランチメニュー殆ど。
[ゴブッ]… … … … …
(__さしもの彼もコーヒーを啜る手付きが跳ねた)
[ … 利用料金も併せ[110000\]を越している … ]
____[ニィッ]
「 … 将軍様。二言はございませんですわね? 」
「 …………… 」
( …魔人、その奥方は__かの"将軍"に一目置かれるだろう
[むろん 意味合いは考慮せんとして]… なんだかんだ …
魔人の"泊"は何をせんでも上がって行きそうだ
… 新聞の向こうで、彼はどんな表情をしていることか… )
____昼食タイム!
「 ...はぁ、やれやれ ...何だか悪いね、将軍さん?
...とは言え貴方も男だ、一度吐いた唾は飲まないで欲しいね ...にひひ 」
( ...そう、今のこの状況は寧ろナイアを見習うべきなんだろう ... 魔人も重い空気は好きじゃない )
「 ...あぁ、ヴォリンは何かいらないか?
何でも好きな物を頼んでも良いらしいけれど 」
( ...珍しい程物静かな幼竜へと視線を向ければ
将軍の方を何故かじっと見ている ..惹かれる何かがあったからか、ただの気まぐれか ...何にせよ頭を軽く撫でては ... ...遠慮は無用と背中を押してあげる
寧ろこういう時、この状況 ...一番喜びそうなまであるのに ... )
_________注文中 ...魔人も改めて席に着く
ふと、対面する事になれば ...頬杖を突き相手の事を今一度、じっくりと眺める ...
「 ( ...にしてもしっかし、身嗜みの気遣いとか凄いなぁ ...上に立つ者として、やっぱそう言う感じで威厳は出した方が良いのかもなぁ ... ...とは言えいくら何でも丁寧過ぎる様な気も ... ) 」
( ...観察すればする程 __強いのが良く分かる
...だからこそ、まだ謎しか無い 解明された事実が少ない
もうそんなに危惧していないとは言えど ...油断大敵に変わり無し ...そんな評価が今は妥当
__何より【悪夢】にどう関わるか
それが魔人にとっては一番優先する事 )
「 ( ....でもなんか一番に思う事は何というか ) 」
___苦労してそうだなぁ ...
( 何時しか向ける視線は同情的に ... )
「 世知辛い展開は好きじゃない、…てめぇが吐いたコト
今になってセコく取消す真似ぁ 飲み食いでも出来ねぇよ 」
しっとりとした重みを含む"ウラの大物"じみた声色
太鼓音のように …言葉ひとつが心臓へ響く箔を抱えて
どうとも無い部屋の空気を __火山のように揺るがした。
( … __しかしそれは、彼の意図するモノではなかった
… 焦りか、僅かに指を震わせ 新聞紙を畳み顔を晒す
其処に魔人と、黒が見たのは先程と同じ将軍の顔だ … )
「 … 悪い、あまり気にしないでくれ 」
____ …再び、彼は新聞紙の向うへと顔を隠す
思わず…黒は、幼竜と魔人に寄り添い __驚愕する
いつしか 我が身に無縁と決め込む"危険"のシグナル
余裕綽々と、身軽を支える精神の牙城がたった今、
___眼前で座した男に …脆く、容易く崩された。
その要因が …"言葉"ひとつである事は実際信じ難く
故にナイア・イニール、彼女は目の前の男の名乗る …
"将軍"という肩書きへの【不相応】を放り捨てた
_________
( 魔人の隣、…それも二の腕へ抱き付く"怯え"の行動
理で臆さずとも、身体が動いたと理解したナイアは…
正直 単に殊勝な若者と見放す己を恥じ、気を取り直す )
「[ヒソ…]
(__ハッキリ致しましたわね …この御仁は間違いなく
〖将軍〗。…廊下の騎士さまを従えるに相応しい方ですわ)」
___しかし、…黒に怯えは見られない。…身体は臆せど
理や、心では全く以て平然とした態度は変わらない!
「 いえいえ__言うべきをしゃんと口に出せるコトは
紛れなく良いところと存じておりましてよ。…ゆえ
わたくしの注文は些末な出来事とお流しになる、と
___そーいうことにございますわね?将軍様。」
____黒は、変わらず飄々とすら思える軽さでからかい
「 ……… 」
____将軍は軽い言い負かしに …口数を減らす羽目に
( … して、幼い竜はうんともすんとも言わず )
『 ……… 』[じぃ〜]
___将軍を、…ずぅっと眺め続けている。
( かくして結局、__部屋の雰囲気は緩いまま変わらない )
「 ...いや、別に良いよ ...寧ろ今将軍としての威厳を感じさせて貰ったよ ...やっぱさ
“強い”ね ... 何もかもが ...流石と言うべきなんだろうね いや本当 凄いと思うよ .... 」
( 放たれた声に含まれた威厳が ... 『魔人』を萎縮させて ...『魔王』を歓喜させる ...闘志を僅かに漲らさせる ...
笑みを浮かべて ... 直ぐに切り替えが可能な点も 何もかも ...参考にしやすいと思えた ...
自分も上に立つ者としての自覚を持とうとも思えて ... ...近寄って来た黒の頭を優しく撫でて落ち着かせる )
「 ...大人気ねぇなぁ ...ま、それはそれとしてだ
何も気にしない事にするよ ...折角なら この場でビリつくやんてお互い望ましくないものだよなぁ ...
____でさっ! ...頼んだスイーツはまだかなっ!? 」
( 魔人の興味 ...将軍<昼食
...さっきの考えはすぐに消えて 若さがどうにも隠せない ...と言うか今は糖分が足りていない
摂取したらまともな話も出来そうだ ... )
____「 ( ...しっかし ヴォリンはそんなに何処に惹かれてるのやら ... ) 」
( 吃驚する位視線が外れないままな幼竜が ...やっぱり、不思議 )
「 ………… 」 パサッ
( 魔人…いや【若き魔王】が溢し、…紡ぐ賛美に嘘はなく
故に"将軍"__彼もまた、隔てる紙束を下げねばならない
… 沈黙を答えと取られる前に、…彼もまた__返す言葉を、
あぐねる事は決して許されぬ…我が "箔" を腹に据える )
「 俺ぁ … 其処まで期待されるような __
真っ当な謂れで生きてきた男じゃない、
てめぇが言った事、頑なにスジ通す位しか能のねぇ
録な学のない半端モンだ。… 俺が座ってるこの"イス"も
チンピラみてぇな"見栄"張る為に … 担がれただけの
… カラッポの ____イスでしかねえ 」
( ___どうやら … 先程の声色こそが "素" であるらしい
たとえ腿を抉られ、脇腹撃たれようが曇る未来が見えない
「男」。… 人となり故の威光を放つ眼力が否応なしに圧を生む )
「 … だが 」
「 名ばかりのイスが役に立つ時もある …
担ぎ上げられた奴にしか … 出来ねぇこともある
… その時まで 俺は腐るわけにはいかねぇ
それが … 将軍になった俺が絶対に通すべき
__"己龍 和真"って男の〖筋〗だ 」
(_____)
影国十二将連合〖頭目〗: ラタレアの龍
己龍 和真
[ ドォーン ]
( … 異様な"重み"に ___黒は、…口を半ばで開いて停止し )
____幼き竜は … 変わらぬ調子で "龍" を見ていた