みかぜです。テーマは『気持ち』(多分)です。
ルール
荒らし禁止
もちろん、悪口、なりすましも禁止。
感想やコメント、アドバイスをできれば欲しいです。
>>2 登場人物
>>3 ストーリー
>>4 プロローグ
>>2、>>3、>>4はレス禁です。
「えーー!?カイトと!?」
美代奈と雫、結は目を真ん丸にしてびっくりしていた。
「シッ!静かにして!」
私は焦りながら3人に言った。
「ごめんごめん!でも凄いね!」
「やっと夢の恋が叶った!」
「クソ!リア充爆発しろ!」
美代奈と雫は嬉しそうにしていたけど。結は『ケッ』とした顔で言った。おい…
「結…爆発しろはないでしょ…」
私はあははと苦笑いをしながら言った。
「ごめん!なんか羨ましくてさ!」
結はニヒヒと笑った。
「デートの予定は?」
美代奈と雫は目を輝かせて聞いてきた。
「まだ決めてないよ…カイト君も忙しいと思うし…」
「そんなのダメだよ!!」
私はカイト君のことを思いながら言うと、美代奈と雫はドスドスとこっちへ近づいて言った。
「え!?でも、春休み中は練習があるって…」
「なんの!?」
「サッカー」
私が『サッカー』と言うと、美代奈と雫と結は『あちゃ〜…』とした顔をしていた。
「あいつ完全にサッカーバカだ…」
「はぁ……」
雫と結は暗い顔をして大きくため息をついた。
「え?」
私と美代奈はぽかーんとして首をかしげた。
「ううん!なんでもないよ!」
「ところで、今日何して遊ぶ〜?」
結は楽しそうな笑顔で聞いてきた。
「今日……家だと迷惑かかっちゃうし…」
美代奈と雫はう〜ん…と考えた。私はパッと思いついた。
「駄菓子屋なんてどう?」
「駄菓子屋?」
私が走り出すと、みんなは私に着いてきた。
着いたのは『星野砂駄菓子屋』というところだ。前に雪と星野砂町を探検した時に見つけた。
「いらっしゃい」
駄菓子屋のおばちゃんはお茶をすすりながら言った。
「わぁ!駄菓子たくさんあるね〜!」
結達は目を輝かせてはしゃいでる。一応、初めて行った時に私と雪もはしゃいでたけど…
「あ!ラムネ!これ美味しいよね!」
美代奈が手に持ったのは、よくスーパーの駄菓子売り場にあるラムネだった。
「んじゃ、1人1個美味しそうな物を買って交換しようよ!」
「良いね!」
それぞれ駄菓子屋で美味しそうな物を選んだ。
選んで買ったら、おばちゃんから案内された席に座った。「使っていいわよ。帰る時は言ってね」と言い、その場を去った。
「じゃあ、せーのじゃん!」
私達は一斉に駄菓子を見せた。
「……」
私はポッチー、結はうんめぇ棒、雫は小さなヨーグルト、美代奈はさっき手に取ったラムネ。
「みんなそれぞれ違うね…」
私達はそれぞれ違うのを見て、ドッと笑った。
「んじゃ、夢、結、雫、私の順番ね!」
美代奈は一人一人を指さして言った。最初に私の目の前に来たのは、美代奈が買ったラムネ。私はパクッと食べた。
「美味しい〜♪」
私は目を輝かせながら言った。
口に入れると、少ししゅわしゅわする…
「うぉーー!!!」
すると、隣にいた結はなぜか叫んでいた。
「このポッチー上手すぎだろ!」
結はパクパクと目を輝かせながら食べていた。1個まるごと食べて欲しくないな…これでも300円はかかったんだから…
「んじゃ、交換!」
そして、このラムネを結に渡した。
「次は雫のヨーグルトか…」
私は木のスプーンを取ってヨーグルトを3個のうち一つを取って食べた。
「甘……」
少し酸っぱい感じもあるけど甘くて美味しい。
「んじゃ、交換!」
私は残り2つを結に渡した。
「これ全部食べていいの!?」
「雫も食べるのよ…」
よだれをたらして、目を輝かせてる結に私は苦笑いをして言った。
「次はうんめぇ棒…」
しかも、全部コンポタ味…
「……」
私は少し黙ってたから食べると意外と美味しかった。意外と甘い…
そして、最後に私が買ったポッチーが渡された。
「んじゃ、せーので食べよう。せーの!」
美代奈が言うと、みんなは一斉に自分で買ったものを食べた。
「美味しい〜!」
私と雫と結、美代奈は目を輝かせながら言った。
「あれ?咲良達じゃん」
声が聞こえる方を向くと、そこにはカイト君達がいた。
「なにしてんの?」
男子達は首をかしげて聞いてきた。
「駄菓子トレード」
結はドヤ顔をしながら言った。ネーミングセンス悪っ……
「お前センスわりぃ〜〜!!」
男子は結のネーミングセンスに爆笑した。男子もかよ…
「う、うるさいな!私達帰る!行こっ!3人とも!」
結は怒って私を引っ張って駄菓子屋から出た。
「えっと、おばちゃんありがとうございました!」
私は言い忘れたことをおばちゃんに言うと、こくりこくりとうなずいて手を振ってくれた。
「キィーー!!!」
公園に着くと、結は木の枝を手に取り、猿のような声をして何かを書いていた。
「何書いてるの?」
私は結の前にしゃがんで見た。すると人が描いてあった。
「誰?」
「宮野」
私が聞くと、結真顔で言った。結の真顔こわっ…みんな怖いけど…
一応、宮野から言われたからね…
「な、何に使うの?」
「踏み潰す」
結はなぜかドヤ顔をした。
すると、さっそく踏み始めた。
「あのせんべいバカ!バカ宮野!いや、バカ野!!」
結木の枝で書いた絵をどんどん踏んだ。
「誰がバカ野だよ」
後ろから声がして振り返ると宮野が居た。
「お、お前は!?」
結は宮野を見て、ギョッとしていた。
「お前さっきバカ野って言ったよな?」
「はぁ!?言ってねぇよ!」
結をギロリと睨みつける宮野に、結は『ははーん』と女王様のような偉そうな目をした。
「麻生今から俺と勝負しろ!」
「は?」
宮野は結を指さして、結に勝負を挑んだ。ところが、宮野がいったい何を言っているのかがわからなく冷たい視線で宮野を見つめた。
宮野を冷たい視線で見ているとき春なのにとても寒い風が吹いた。
「おい!そこは反応しろよ!」
宮野はなぜかキレた。構って欲しいの?
「と、とにかく!麻生!俺と勝負しろ!」
「あいよ」
結はめんどくさそうな顔で勝負を受けた。宮野はメラメラと燃えている。
第20章ー宮野VS結!?ー
「じゃ、じゃあ…いくよ…位置についてよーいドン!」
私は合図をすると、結と宮野は一斉に走り出した。勝負方法は公園を一周走って速く来た方が勝ちなのだ。この星野砂公園は広いのだ。
「あ!結が最初に来るのか!?」
私は結を見るとピクッとした。さぁ…結果は……
「よっしゃぁー!!!」
結がゴールしたときに結は嬉しそうにピョンピョン跳ねている。
「クソ!この俺が!」
宮野は悔しそうにしていた。
作者からメッセージ
皆さんどうも!作者の瑞(元みかぜ)です!本当に見てくださっている方、応援してくれている方…本当にありがとうございます!
まぁ……私の小説はゴミのようにヤバいですけど……
でも少しでも成長できるように頑張りたいと思います!
ここでお知らせです!今月の6日で
『あの日の物語』が1周年を迎えます!皆様のおかげです!おめコメもできればほしいです…どうかよろしくお願いします!
まだまだ夢達の物語は終わりません!完結するまで暖かく夢達の応援をよろしくお願いします!
by 瑞
「も、もう一回勝負しようぜ…」
「………チッ…」
宮野はぷるぷる震えながら言った。勝ちを認めたくないらしい…でも、結は嫌そうに舌打ちをした。
「お、お前舌打ちしただろ!?」
「してねぇよ」
宮野と結の喧嘩が訳がわからなくなってしまった……
「クソォ……ホラよ」
宮野は財布から10円玉を出した。
「何よ」
結はギロリとにらんだ。
「お前が勝ったらうんめぇ棒奢ってやる。お前が負けたら俺が好きなものを奢ってもらうのはどうだ?」
「別に良いけど、私が奢るの嫌だよ」
「俺も嫌なんだよぉ!!」
「はいはい…二人とも時間の無駄よ」
雫は二人の真ん中に立ち、結と宮野の喧嘩をとめた。
「んじゃ、行くよ〜。よーいドン」
私は雫が宮野と結の場所から去ると、私は合図をすると、宮野と結は同時に走り出した。
「おぉ…二人ともはやーい」
美代奈は結と宮野の走りを見ながら関心していた。
side 結
「お前には負けたくない!」
私は走りながら宮野に言った。
「ははーん…それはどうかな?」
宮野は私を見ると、にやりと笑った。なによ…ズル?それは駄目だよ…
「あ!もう少しで駄菓子屋だぞ〜!お先に〜♪」
駄菓子屋が見えると、宮野がだんだん速くなった。私はだんだん悔しくなって思いっきり走った。その結果…
side 夢
「遅いなぁ……」
私はボソッと呟いた。
「夢!結と宮野が来たよ!」
雫と美代奈は声を合わせて、結と宮野がいるところに指を指した。
「おーい!結〜!」
私と雫と美代奈は結に大きく手を振った。結は私達を見てニコッと笑って走ってきた。
「どうだったの!?」
私と美代奈と雫は胸をドキドキさせながら聞いた。
「ダメだった〜…」
結はしょぼんとしながら言った。
ご覧の皆様
皆様今回も見てくださりありがとうございます。(見てる人いないと思うけど(笑))
前に言った通り、明日は『あの日の物語』が一周年を迎えます!明日メモに『あの日の物語 一周年!』と書くのでそれを見つけたら『おめでとう!』と言ってくれると幸いです!
「えぇ…マジか…」
私達は喜びが一瞬で消えた。
「こいつ勝ったよ…」
「ちょっ!なんで!」
宮野凄くあきれた顔をして教えてくれた。
「そ、そうだったの!?」
私は腰を抜かしそうになるくらいびっくりした。てか、結最近ドッキリとか好きだな〜…
「もうバレたならしょうがない…ほら!うんめぇ棒!」
結は後ろからうんめぇ棒を取り出した。
「今度は何味なの?」
美代奈は期待しながら聞いた。
「チョコ味!」
「え…なんかまずそう…」
結はニッコニコで言うと、雫は顔を真っ青にして言った。
「ちょっと!雫!美味しいんだから!うんめぇ棒に味がついていないときにチョコがコーティングされてるの!」
結はうんめぇ棒をいつの間にか食べながら答えた。
「そうなんだ…それなら私も食べれそうね…」
雫は安心して言った。そんなに食べたくなかったの…?
「で、でも…宮野…これも10円だったんでしょ?」
私は少し困った笑顔をしながら聞いた。
「いや…これを見ろよ…」
宮野は目が死にながら私にレシートを渡した。
「何々?ん…?」
私はレシートをジッと見ると、こう書いてあった。
『うんめぇ棒チョコ味 50円』
「それで落ち込むなんてだっさ〜!」
美代奈は私の横からピョコッと顔を出して笑っていた。
「う、うるせぇ!あいつ一番高いやつ取りやがって…」
宮野は最後に「チッ」と舌打ちをしながら言った。
「あのさ…宮野本当のこといっていい?」
「あ?」
「あのさ…うんめぇ棒で一番高い値段わかる…?」
そして、私は少し苦笑いをして宮野にこう言った。
すると、宮野はツンデレみたいに答えた。
「知らねぇよ」
「これ言っていいかわからないけど、うんめぇ棒で一番高いのは200円のやつだから…」
私が言うと、偶然に冷たい風が肌に当たった。
「ま、マジで…?」
宮野は目が死にながら聞いてきた。私は苦笑いをして黙ってうなずいた。
「なんでだよぉーー!!」
宮野は大きな声で叫んだ。
「ち、ちなみに高いうんめぇ棒って何味なの…?」
美代奈は少し苦笑いをしながら聞いてきた。
「ふふん!それはこのうんめぇ棒博士の麻生結にお任せぇ!」
結は教える気満々で割り込みをした。
「…で、何味が高いの?」
雫は首をかしげて聞いてきた。
「ふふん…その名は……」
結は少し黙っている。そうやると余計気になる…私はドキドキしながらごくりと唾を飲んだ。
「プレミアムチョコ味!」
結は目をキラキラに輝かせながら言った。
「は?」
結以外一同は訳がわからなくなった。
「み、みんな冷たいな〜」
結はみんなの反応で少し困った顔をして言った。
「ごめんごめん。てかさ、プレミアムチョコ味ってどんなの?」
私達は首をかしげて結に聞く。
「えっとね、私実際に食べたことあるんだ!チョコの味が口の中に広がる…」
結は少女漫画のような凄くキラキラとした目で言った。
「味の感想はわかったから…見た目は?」
「見た目は大人。頭脳は子供。その名は…名探偵コロン!」
「てか、なんであのアニメのやつになるんだよ」
結は何故かふざけてアニメと漫画で大人気の『名探偵コロン』の真似をしていた。
「そろそろしないと…私の仏様が怒りに変わりますよ?」
雫はにっこりしながら言った。て、天使の顔をした悪魔だ……
「ご、ごめんってば!ちゃんと言うね!今回買ったチョコ味と同じようにチョコをコーティングされてるだけ!」
結はまたドヤ顔をした。
「じゃあ、普通やん」
美代奈は何故か関西弁が入った感じになっていた。
「だから、今回買ったのはミルク、プレミアムチョコ味はいろんな種類のチョコが混ざってるの!」
結は腕をブンブンと振りながら怒りながら言った。
「ごめんね。正直言ってもいいかな?」
美代奈は首をかしげて結に聞いた。結はこくりとうなずいた。
「虫歯になりそうな商品だね」
美代奈凄くニコニコとしながらサラッと言った。
結を見ると、益々結の顔は死んだ顔になりそうになっている。
「ゆ、結?」
私は結の目の前に私の手をブンブンと振りながら聞いた。
「確かにそうだね!そんなの無くなれば良いのに!」
結はぱぁっと笑顔になった。てか、認めるんかいな!
「ありがとう!美代奈!」
「私こそありがとう!結!」
どうやら、この二人はとても可笑しくなったようだ…と思っていながら冷たい視線で見つめる、私と雫と男子達。
「う…怖い…」
結と美代奈は声を合わせて滑り台のところまで二人で行った。
「私はここから飛び下りる!」
「…って言ってもこの滑り台は低いから飛び下りても成功しないよ〜?」
宮野は意地悪そうな笑みをしながら美代奈と結に言った。
「クソうぜぇな」
結と美代奈はドヤ顔をしながら、宮野を汚物のような目で見た。
「な、なんだよ!」
宮野は少しカッとなりながら結と美代奈に聞いた。
「ウザいから」
結と美代奈は真顔で宮野を見ながら言った。
「…っ!お前ら行くぞ」
「おい!待てよ!」
宮野を先頭にして宮野達は撤収した。
「えっと…うちらの勝ちで良いのかな?」
「私が勝利したのだー!!!」
私がボソッと呟くと、結は滑り台から大きな声を出していた。横には美代奈が手を大きく拍手をしていた。
「ふふーん!私が勝った!」
結は何回も何回もその言葉をドヤ顔で言う。
「来週か…離任式…」
私はボソッと呟いて言った。
第21章ー最後に行く学校は離任式ー
結と宮野が勝負した日から1週間がたった。
今日は学校。先生の離任式だ。いったい誰先生がこの星野砂小学校から居なくなっちゃうのかな…?
「行ってきまーす!」
私と雪は声を揃えて玄関から出た。
「あら…雪ちゃんと夢ちゃんじゃないの!」
すると、佐野さんが居た。佐野さんは髪型はサイドポニー、服装はオシャレな服装だ。ショーパンにタイツだった。
「あ!佐野さんおはようございます!」
私と雪は佐野さんに一斉に声を合わせて挨拶をしてお辞儀をした。
「おはよう。リュック背負って何処かにお出掛けかしら?」
佐野さんは首をかしげて私達に聞く。
「今日、離任式なので」
「そうなんだ。だからリュックか!ちょうど良かった!今から私も出掛けるところだから一緒に行きましょ!」
と言うわけで佐野さんと途中まで一緒に行くことになった。
「佐野さんは何処に行くの〜?」
雪はため口で佐野さんに首をかしげて聞く。
「あぁ。私はこれから大学の友達とカフェで勉強するのよ」
「そうなんですね。何処の大学ですか?」
「えっと星野砂大学よ」
佐野さんはバッグからノートや教科書を出して言った。
私は星野砂大学と聞いてびっくりした。星野砂大学は結構頭が良い大学だ。
「おーい!真昼〜!」
目の前で遠くから私達に手を振っている。真昼?誰だ?
私はちらっと見ると、佐野さんは「バイバイ」と小さな声で言い、手を振って、手を振った人がいる場所に向かった。
え?私と雪は思わずぽかーんとした。まさか、佐野さんの下の名前が『真昼』と言う名前だなんて…
「おはよ〜!」
「あ!夢おっはよ!」
私は教室のドアを開けて大きな声で挨拶をすると、結が私に大きな声で挨拶を返してきた。
「結朝から元気だね…」
「でも、寝坊してたけどね…」
私が苦笑いをして言うと、雫は結の髪を直しながら私に苦笑いをして言った。
「雫!そんなこと言わないでよ!」
結は顔を少し真っ赤にさせてほっぺを膨らませた。
「なんだよ。リスかよ」
後ろから声がして、結は後ろを向くと、宮野が居た。
「何よ…」
結はギロリと睨んだ。
「おいおい!睨むなよ。俺は麻生がリスみたいで可愛いって言おうとしただけだ…」
宮野は結の頭をくしゃくしゃと撫でて自分の席に座った。
「な、なによ…」
結は宮野から頭を撫でられて恥ずかしかったのか凄く顔を赤らめていた。
すると、結は「宮野のバカ…」とボソッと言った。
私と雫と美代奈は顔を見合わせてニヤリと笑った。
「三人ともどうしたの?」
結はニヤニヤしている私達を見て、首をかしげて不思議そうに聞く。
「ううん!なんでもないよ!」
美代奈は何事もなかったように笑顔で言う。
なんだか、その笑顔で言うと余計怪しい……
「てか、夢のリュック大きいね〜」
結は私のリュックをジィッと見る。
「いや、修学旅行の時も使ったよ?」
私は結が私のリュックを見る姿を見て、苦笑いをして答えた。
「そうだったの?気づかなかった!!」
結は目を真ん丸にさせてびっくりしていた。なんだか、嘘っぽいな〜…
「皆さんおはようございま〜す!」
藤原先生はきちんとした格好で教室に入る。
なんだか香水の匂いがするな〜…
「今日は離任式です。今日で6年生最後です!ちゃんと学校とお別れしましょうね!えっと、このプリントは離任する先生の名前書いてありますので見てくださいね」
先生はプリントを配りながら言う。
私は渡されたプリントをジッと見る。
「せ、先生!」
「はい?」
私は席から立ち上がり、先生を呼んだ。先生は私の方を振り返る。
「先生ってこの学校から居なくなるんですか?」
私は少しあわあわとした顔で言う。
そう…プリントには『藤原麗子』と書いてあったのだ。
>>377を修正します。
藤原先生の名前ですが、正しくは
『藤原美香』でした
「先生いなくなっちゃうの!?」
みんなはびっくりして聞く。先生はニコニコと平然な顔をしている。
「きっと会えるわよ」
と笑顔を崩さずに言う。そうだよね!いつかきっと藤原先生に会えるよね!
「んじゃ、先生は行くので、自分達で体育館に行ってくださいね〜」
先生はみんなに呼びかけ、教室から出ていく。
「そろそろ行こっか」
「そうだね」
先生が出ていってから何分かたったときに、私達は体育館へ向かった。
「なんか体育館久しぶりだな〜」
「卒業式以来だったな…」
みんなは体育館をジロジロと見ながらざわざわさせる。
確かに、久しぶりだなぁ〜…
「皆さん校歌の練習をしましょう!」
先生はマイクを持ち、みんなに言う。校歌…これで最後になるんだね…
〜♪〜〜〜〜〜♪
〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪
〜〜♪
みんなの高い声が体育館に響く。
吹奏楽クラブの人も疲れきった顔をしている。
「皆さんでは、離任する先生を拍手でお迎えましょう」
教頭先生のマイクの指示でみんなは大きな拍手をする。
体育館に離任する先生が中心を歩いている。もちろん、藤原先生の姿もある。あと…里見先生も!?
「では、皆さんステージ側を向きましょう。今からこの学校を離れる先生にお話を貰いましょう」
全校生徒はステージ側に向いた。
最初に里見先生の話だ。
「皆さんおはようございます。私はこの学校を6年務めてきました。笑ったり、時には怒ったりしました。私は結構思い出に残りました。本当にありがとうございました!皆さん将来に向かって頑張ってください!」
里見先生の話が終わり、ぺこりとお辞儀をするとパラパラと拍手をする音が聞こえる。
「里見先生は星野山小学校の先生になります」
教頭先生は紙を見ながら言った。星野山小学校…隣町の小学校か…
次々と先生が話すと、いよいよ藤原先生が話す時!
「最後に藤原先生お願いします」
教頭先生は言うと、藤原先生はマイクのところに来て、すぅっと一回深呼吸をした。
「皆さんおはようございます!私はこの学校に来て、思い出に残ったことがあります!それはみんなとふれ合うことです!私はいろんな学年の担任をしてきました。みんなと遊んだりした時間などがとても楽しかったです!落ち込んでいる時でも皆さんの顔を浮かべると元気になれます!
皆さん!本当にありがとうございました!」
藤原先生がぺこりとお辞儀をすると6年1組私達のクラスは大きな拍手をした。私はみんなにつられて大きな拍手をした。
「藤原先生は星野砂中学校の先生になります」
星野砂中学校と聞いたとき私はピクッとした。
星野砂中学校は私達が通う中学校の名前なのだ。私達6年生は目を真ん丸にして驚いていた。
「では、先生達が退場します。大きな拍手でお見送りましょう」
教頭先生がマイクで言った後、パラパラ大きな拍手が体育館に響く。
「では、皆さん教室に戻りましょう」
先生から呼びかけられ、体育館から出た。
「ま、まさか藤原先生が星砂中に…」
雫は驚く表情をして言う。
「でも、また藤原先生と会えるし嬉しいじゃん?」
私はにっこりとしながら言うと、美代奈達は顔を見合わせてこくりとうなずく。
「ふぅ…やっと教室に着いた〜!」
教室に着くと、結はやりとげた顔をしてのびをする。
教室は藤原先生の話でざわついている。
まぁ…藤原先生が星野砂中学校に行くことになったんだし、それはびっくりするよね…
「はい!皆さん席について〜!」
藤原先生はいつものように教室へ入る。
なんで平然としているのだろうか…
「皆さんびっくりしましたか〜?」
「もう!びっくりしましたよ!先生〜!」
「そうですよ!」
藤原先生は意地悪な笑顔を浮かべながらみんなに聞く。
結が最初に少し怒り気味で言うと、みんなもざわざわとしてきた。
「はい!静かに!ちょっと皆さんにお願いがあるんだけどいいかしら?今からプリントを配るので見てくださいね〜」
先生はプリントを次々と渡しながら言う。
私は渡されたプリントをさっそく見始めた。
えっと何々…『結婚式招待』?何それ?私の将来のこと?
私は頭に『?』を浮かばせながら続きを読んだ。
「藤原美香先生が婚約されて結婚式をあげる……えーーーー!!」
私は声に出して読んだ瞬間目を真ん丸にさせて驚いた。
みんなも驚いた様子だったのだ。
「先生…前に婚約したって言ったのにまだしてなかったんだ〜」
「じ、時間がなかったのよ!
それで皆さんにお願いがあります。プリントに書いてある通り先生の結婚式に来てくれる人への招待状なのでちゃんと親に見せてくださいね。では、帰りの準備をしてくださいね」
先生は焦ったあといつも通りになってみんなに呼びかけた。
結婚式かぁ〜!見てみたいかも!
「では、先生は職員室に忘れ物をしたので先に帰りの会とかをしてくださいね」
先生がそう言うと、教室から出るとまたまたざわつき始めた。
「夢〜!どうする?行く?」
美代奈はリュックに物を入れながら私に聞く。
「私は行きたいと思ってるよ!美代奈は?」
「私も行きたいと思ってるよ!雫と結はどうだろうね」
私はニコッと笑って答えると、美代奈も笑って返してくれた。
確かに…結と雫は行くのかな?
「では、さようなら!中学校の入学式は4月8日です!忘れないでくださいね!」
先生は大きな声でみんなに言う。
私達はハッとしてさくらちゃんと木下さんのところに行った。
「おーい!さくらちゃんと木下さん!」
私は大きな声で手を振りながらさくらちゃん達を呼びかける。
「夢ちゃん達…どうかしたの?」
「これ!手紙!ずっと友達だからね!」
私達は一斉に木下さんとさくらちゃんに渡す。二人とも驚く表情だった。
「ありがとう!私達からも!」
さくらちゃんと木下さんはリュックから手紙を出して私達に渡した。
「んじゃ、結婚式行けたら結婚式で会おうね!」
木下さんとさくらちゃんは嬉しそうににっこりして手を振り、私達より先に階段をおりていく。
「ただいま〜」
「お姉ちゃん!」
私が帰宅すると、雪はドタバタしながら私に抱きつく。
近所迷惑になりそうだな〜…
「どうかしたの?」
「卒業アルバム見たい!」
「もう!しょうがないな〜!」
雪は目を輝かせて言うと、あっさり許した。
私が部屋に戻ると、雪も一緒に来る。
「私手洗いしてくるから。雪やったの?」
「してない」
「じゃあしよう?」
「はーい」
私は、洗面所に行こうとドアを開けようとした時に雪に聞く。
すると、雪は首を振って言う。
私と雪は部屋に出て、手を洗った。
「よし!手を洗ったし卒業アルバム見よう!」
私がリュックから卒業アルバムを出すと、雪が隣に寄ってくる。
そして、ゆっくり卒業アルバムを開く。
そして、『6年1組』と書いてあるページを開く。
すると、6年1組のみんなの顔が写っている。
「あ!お姉ちゃんだ!」
雪はすばやく私の写真を見つける。
私は自分の写真を見る。自分で言うのもあれだけど、凄く良い笑顔!
「あ!これお姉ちゃんが1年生の時だ!」
「だね〜」
雪はまたすばやく私を見つける。確かに…
これは確か…入学式だな〜!この服まえあったな!
「あ!プロフのやつだー!」
雪はめっちゃページを飛ばして見つける。
おい…ちゃんと見なさいよ…まぁ、後で一人でじっくり見るか…
「結ちゃんってバスケが趣味なの?」
「うん。バスケ習ってるからね」
「すごーい!そう言えば悠君も習ってた!」
雪は結のプロフを指さしながら聞いてくる。
私はうなずいて答えると、雪は意外そうに目を輝かせる。
ちなみにプロフにはお題がある。
名前、ニックネーム、誕生日、趣味が書いてある。
「あ!私のだ!」
私は自分の指さして見つける。
雪はハッとして私が指さしてるところを見る。
『名前:咲良 夢
ニックネーム:夢
誕生日:4月21日
趣味:漫画を読むこと』
と、自分が言うのはあれだけど、いつもよりも字を綺麗に書いてある。
これが自分の字かが全然わからない。
最後のページを開くと、卒業式の時の写真が写っていた。
卒業証書を貰っている姿、入退場の写真も忘れずに撮られている。
____________
「ただいま〜」
夜になると、お父さんとお母さんが声を揃えて帰ってくる。
「お帰り〜」
私と雪は玄関まで迎えに行く。
お父さんとお母さんのバッグを持つと、ダッシュでお父さんとお母さんの部屋のベッドに置く。
置き終わると、リビングへ戻った。
「あのね、お父さんとお母さん。今度ね、藤原先生の結婚式があるんだ」
私はファイルの中から結婚式についてのプリントをお父さんとお母さんに渡す。
「あら、そうだったの?」
「うん。それでね行ってもいい?」
お母さんはびっくりしている。
私はびっくりしているお母さんに行ってもいいかを聞く。
「そうね〜…春休み中は何もないから良いわよ」
「本当に!?ありがとう!」
私はお母さんが「良いよ」って言ってくれた時、跳び跳ねるくらい嬉しかった!
だって!藤原先生のドレス姿見れるんだもん!
第22章ー藤原先生の結婚式!ー
あれから何日がたちました。
今日は藤原先生の結婚式!
私は白いワンピースに薄ピンクのカーディガン、小さいお花のピンをつけて、結婚式場の出入り口で結達と待ち合わせをする。
「あ!おーい!みんな〜!」
私は結達を見つけると、大きく手を振り、小走りで向かう。
「おはよ!」
「夢似合ってるよ〜!」
結は私にハイタッチをして挨拶をする。
雫と美代奈は目を輝かせて私の服装をジロジロとみる。
みんないつも通りだな〜…
「中に入ろっか」
「そうだね」
美代奈は腕時計をチラッと見たら、にっこり笑って言う。
私はこくりとうなずき、結婚式場に入る。
「あ!おーい!咲良達〜!」
広場に入ると、クラスのみんなが私達を見つけて、手を大きく振っている。
私達はみんなが手を振っているのを見つけて、小走りで向かう。
「先生まだ来てない?」
「ううん。まだだよ」
私は周りをキョロキョロしながら聞くと、カイト君はにっこりして教えてくれる。
そう言えば、カイト君と付き合ってるってこと意識してなかった……
「あ!先生来たよ!」
美代奈は出入り口の方を指指してみんなに教える。
みんなは美代奈が指さしてる場所を振り向く。
「わぁ…」
私は軽く手を合わせて、先生のドレス姿に私はうっとりする。先生が別人のように綺麗だったのだ。
「先生〜!先生!」
みんなは先生に手を大きく振ると、先生はにっこりして手を振る。
私もいつかこんな綺麗なドレスを着るんだ…
その後、広場で先生をみんなで待った。
「みんないいかな〜?」
後ろから、里見先生が小走りで向かってくる。
「これ書いてね」
「なんですか?これ」
「『6年1組 8年後の将来』っていう企画よ!」
里見先生は自作のポスターを見せて言う。
説明によると、私達は今12歳。8年後は20歳。だから、20歳の自分はどんな風に過ごしてるかを書くと言うことだ。
里見先生は6年1組のみんなに渡すと、そのまま去っていく。
「将来か…」
私は考えながら、ボソッと言う。
「なんか考えた?」
美代奈が顔をヒョコッと出して、私をニコニコして見る。
「ううん…結と雫は?」
「あそこにいるよ」
美代奈は指をさす。指した方を見ると、なんだか結が暴れているご様子。
ははは…なんか大変そうだな…
「ちなみに、美代奈は何って書いた?」
「私?私はこれ!」
美代奈は私に紙を見せる。そこには、『学校の先生』と書いてあった。
「先生になりたいの?」
「うん。いじめたこと一応今でも後悔してる。先生になったらいじめてたやつにしっかり教える」
美代奈は顔を下げて言う。
美代奈…今でも後悔してるんだ…
美代奈が別に悪いってことじゃないよ…私だって悪いんだから…