青春*恋色ブルー  

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1:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/01(木) 21:17

私の好きな人。

それは────────・・・。

絶対に、叶わない相手。
きっと私の青春は、この難キュンに費やされるんだ。

これは、私の叶わない恋物語・・・。          

101:相原梨子◆x.:2018/02/17(土) 12:44

ありがとう!
あと、3完結&100おめ!
これからも頑張ってね♪

102:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/17(土) 17:23

>>101
ありがとう!
何というかあっと言う間に100だぁ〜。
梨子も頑張って!
応援してるよp(^-^)q!   

103:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/17(土) 17:40

1,ハッピーランドでの待ち合わせ

はいっ!
こんにちは、深代紗彩です。
こんな挨拶、初めて・・・かもね。

ただいま午前10時。
土曜日だよっ。
いつもよりオシャレしちゃった。
ふんわりしたコートに可愛いセーター。
あったかくなるように長めのスカート。
オシャレなブーツ。
いわゆる、デートコーデ!

「紗彩、似合ってる」

って、陽太のお墨付きももらったし!
気分は上がってるけど、隣のお兄ちゃんとスゴい気まずい。
この間、めっちゃビックリした事実が発覚したからね。

「・・・空さんと夏音たち、遅いねっ」

必死に言葉を探して、聞けば。
お兄ちゃんは、

「だな」

としか、返さない。
つまり、もう気まずすぎてヤバい。
ハッピーランドでの待ち合わせ、みんなスゴく遅いよ!
この際、勝さんでもいいや。
はやく、誰か来てよ〜っ!

「紗彩ちゃん!良かった、あたし、間に合ったよね??」

良かった、空さん!
私は、空さんに引っ付いた。
たとえじゃなくてホントに。
空さんのコーデも可愛いです〜!
ふんわりめのチュニックに可愛いジャケット。ズボンに可愛らしいさくらんぼのワンポイント。
ポニーテールもいつもと変わんないけど、カチューシャしてて超可愛い!
空さん、何気にスタイル良いし、読モみたい〜。

「あはは、紗彩ちゃん、ありがとうね」

笑顔、ヤバいです〜。
同性でも惚れ惚れしちゃう・・・。

「待ち合わせに遅れるな、バ夏音!」

ひぇっ!
このドS発言は!
間違いなく、土方さん。
振り返れば、何よりも騒がしい人たちが。
夏音、オシャレだね〜。

「勝さんと会ったよ!」

ええっ!?
まだ、会えてないのに。
と・・・。

「遅れてゴメーン!じゃ、行こうか」

勝さん・・・。
ん、まあ行こっか。
ハッピーランドへレッツゴー!                                                                                                                                             

104:相原梨子◆x.:2018/02/17(土) 17:42

夏音の読み方ってなんだっけ?

105:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/17(土) 17:48

>>104
ありがとう!
夏音=かのんだよ!    

106:相原梨子◆x.:2018/02/17(土) 17:59

>>105
教えてくれてありがとう!
ずっと『なつね』だと思ってました///
ごめんなさいっ!

107:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/17(土) 18:43

>>106
いやいや、だいじょーぶ!
私も、最近までそう呼んでたからね←おい
謝んなくていいよっ((((;゜Д゜))))アワアワ        

108:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/17(土) 18:57

2,運命のくじ引き

怜那さんは、黒髪を流してる和風美少女。
何でも、弓道部に入ってるとか。
どうりで、純和風な人だな〜って、思ったんだ。
 
「朝陽、喧嘩はだめよ?」

とか、優しくお兄ちゃんに笑いかけてる。
お兄ちゃんの顔、ゆるんでない?
・・・なんか気に障る。
勝さんが、取りなすように、

「じゃ、くじ引きね!ここは、レディーファーストで〜」

夏音が先に、紙を引く。
続いて私。  
一応、女子の紙と男子の紙は分けてある。
空さんが引いて、怜那さんも。

「次、男子ね〜」

って、言いながら、勝さんが引いた。
続いて、沖田さん。
土方さんの次に、お兄ちゃん。

「いくよ、いっせーのーで!」

バッと紙を開くと、『4』と書かれていた。
ご丁寧に、『恋愛が発展するといいネ♪』と勝さんのメッセージ付きだ。

「4番の女の子〜?」

と、勝さんが聞く。
マジ?
私、勝さんとかぁ・・・。
なんか心配・・・。

「2番は?」

と、ぶっきらぼうに土方さんが聞く。

「あ、あたしだ・・・」

空さん、めっちゃラッキーじゃん!
良いなぁ!
恥じらう空さんと、ソッと視線を外す土方さん。
おいおい!

「1番?」

沖田さんが聞き、夏音がその手を取る。
うわぁ! 
カップル・・・。

「俺ら、3番か」

したがって、意味ありげにお兄ちゃんに視線を送る怜那さんとお兄ちゃんの二人。
勝さんが、ルール説明?する。

「デートって言っても、一応この八人で動くから。まあ、最後のしめは別行動オッケーだから!」

と、勝さんが流し目で私を見て笑う。
うぅ・・・。
ある意味、怖いんですけど・・・。                                                    
                                                                      

109:アーヤ◆PY:2018/02/17(土) 20:31

何を仕出かす勝さん!?
そして、新キャラ登場したね❤️

これで恋も進展したら良いよね☺️

110:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/17(土) 21:17

>>109
ありがとう!
勝さんはハチャメチャだからね(*^^*)
怜那さん、どんなキャラで活かそうかな(笑)
進展するよ!(たぶん←)       

111:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/17(土) 21:33

3,ハピリンワールド

ハッピーランドのマスコットキャラクター、ハピリンっていうウサギのキャラクターがいるんだ。 
耳の所に、音符とハートが散らばってる。
顔は、ニコニコ顔。

「女子で、ハピリンカチューシャ、買おうよ!」

夏音にさんせーい!
私たち─────夏音と私と、空さんに怜那さんは笑いあって、ハピリンカチューシャに手を伸ばす。

「紗彩ちゃん、似合うよ、絶対!」

勝さん・・・照れますよ。
顔が熱くなってきたけど、無視。
ハピリンカチューシャを付けて、男子たちを見ると。

「夏音さん、似合いますね〜」

「えへへ・・・」

微笑みあってるバカップル。
土方さんは、はにかんで笑ってる空さんを見て、顔をそらす。
けど、照れてるのが丸わかり。

「ほらぁ、似合ってる〜!」

えへへ。
勝さん、やめてくださいよ・・・。
お兄ちゃんの方を振り仰げば、顔が真っ赤だった。
怜那さんが可愛いから?
胸が、チクンッと痛んだ。 

「次、ハピリンワールド!」

ハピリンワールドは、やっぱり夢かわなアトラクションを揃えている。
カップル対象だからか、メリーゴーランドも子供っぽくない。

「男子が女子を後ろから抱える・・・みたいな感じで乗って!」

勝さんの的確な指示で、私たちは馬に乗る。
乙女チックだけど、普通に楽しい!
後ろから勝さんが私を抱きしめてるのはアレだけど。

「空を見てみなよ。顔、とろけてない?」

私は、勝さんが言ったとおりに、空さんの方をみる。
わぁっ!
空さん、めちゃくちゃ嬉しそう!

「土方さんに春が〜」

夏音と沖田さんが、ニヒヒと土方さんをいじる。
あっ、これ、後で二人がげんこつもらうパターンだな。
でも、楽しいな・・・。
お兄ちゃんとだったら、もっとドキドキしてたかも・・・。                                                                                                   
                                    

112:相原梨子◆x.:2018/02/17(土) 21:38

リリカちゃんもなつねって呼んでたんだね!
夏音ちゃんって名前カワイイから気に入ってたんだ〜!
リリカちゃんってネーミングセンスあって羨ましい。

113:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/18(日) 07:17

>>112
ありがとう!
あんまり呼び方が分かんなかったからさ、『夏音』って。
ありがとう〜!
もし良かったら、使っちゃって〜(*´ω`*)
いやいや、ネーミングセンス、そんなに無いよ(*´∀`)             

114:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/18(日) 07:25

4,ジェットコースター

ハピリンワールドのアトラクションをし終わり、次へ向かう。
勝さんが、地図を取り出す。
そっと覗けば、いろいろ書き込んである。

「いろいろ調査してたからね♪」

って、勝さんは笑った。
へぇ・・・。
みんなのために、調査済みなのかぁ・・・。
私は、勝さんを見直し(?)た。

「次、ジェットコースター!」

ええっ!?
私、ジェットコースターは苦手だよぉ〜。
でも、デートだしな・・・。
係員の人が、にっこり笑って、

「はいっ!シートベルトはしっかりしてくださいね」

ハーイ。
私たちは、各自席に乗り、シートベルトを確認。
ええっ!?
私と、勝さんが一番前!?

「うわぁ!楽しそう〜」

勝さん・・・。 
私、もうスゴいだるくなってきた・・・。

「出発〜!」

うわぁ!
いきなり、動き出した・・・。                                                     

115: アーヤ◆TQ :2018/02/18(日) 09:07

勝が沙彩がジェットコースターが苦手って気付くか、朝陽が先に気付くのかだね!
でも私は勝が先に気付いて欲しい!

116:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/18(日) 14:29

>>115
ありがとう!
勝、意外と気が利くからね(*´ω`*) 

117:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/18(日) 14:35

5,優しさ

私は、ギュッと目をつぶる。
怖くて・・・!
と・・・。

「紗彩ちゃん、手、伸ばして」

・・・?
勝さん・・・?
私は、不可思議に思いながらも、そろそろと手を伸ばす。

「これなら、安心するっしょ?」

うわぁ・・・勝さんが、手をつないでくれた・・・。
スゴい安心する・・・。
ジェットコースターはどんどんスピードを増し、そして一気に落ちる!

「キャーッ・・・!!」

勝さん、スゴく優しさがあるなぁ・・・。
悲鳴をあげながら、そんなことを考えていた。こりゃあ、勝さんがモテるのも当たり前だよね!
勝さんのおかげで、ジェットコースターは少し楽しめた。                                       

118:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/18(日) 14:44

6,ゴーストアパート

「次は、ゴーストアパート!」

ゴーストアパートは、名前の通りお化けが出るアパートを冒険するアトラクション。
ゴーストアパート近くに行けば、

「ギャー!!」

とか、

「キャーッ!!」

とかの絶叫が聞こえてきた。
私、こういうお化け屋敷とかは得意なんだよね。
ぶるりとお兄ちゃんと、土方さんが震えた。
怜那さんが、流し目を送ってから、

「朝陽、いつでも抱きついて良いからね♪」

ええっ!?
新たなライバルだ、怜那さんって!
バカップルはもはや二人の世界だし、土方さんは空さんと目すら合わせてない。

「あたし、嫌われてんのかな・・・」

ヤバい!
空さん、ヘコんでる・・・。
私は、思わず土方さんに物申した。

「空さんの気持ち、考えてくださいよ!目ぐらい合わせて!」

土方さんは、ツーンとしたまま。
夏音が、ニコニコと笑う。

「だいじょーぶ!土方さん、怖がりだから!」

へえっ!
それは、空さん、期待しても良いんじゃない?僅かに空さんの顔が明るくなった。
勝さんが、

「ゴーストアパートへレッツゴー!」

私たちは、ゴーストアパートへ入った。                                                                       

119:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/18(日) 18:24

7,怖がりお兄ちゃんと土方さん

ケタケタケタ・・・・

入った途端に、不気味な笑い声が響いた。
なんか、骸骨が笑ってるみたいに・・・。

「紗彩ちゃん、抱きついても良いよ〜♪」

勝さんっ!
あの、肩は抱かなくても・・・。
めちゃくちゃドキドキするじゃないですか・・・。

キャハハハ・・・

怖い!
女の人の笑い声。
それと同じくして、足に顔をうずめてる女の人が現れた。

「あの、大丈夫ですか?」

夏音、勇気あるね・・・。

「ハ・・・ハハ・・・キャハハハ!!」

もしかして!
笑い声の人って・・・!
女の人は、ゆっくりと立ち上がって振り向く。なんと、骸骨・・・!!

「空・・・助けてくれっ!」

うわぁ!
あの土方さんが、怯えて空さんに抱きついてる!
空さんの顔、こんな場合なのにゆるんでる。

逃げないでぇ・・・キャハハハ・・・

女の人の声!
そして、いきなりバッと駆け出してくる・・・!
怖すぎる!

「紗彩ちゃん!」

抱きついてしまった私。
戸惑ったような、嬉しそうな勝さんの声。
そしてそのまま、私を抱えて全力疾走!
他のみんなも、あとに続く。 

「お、重くないですか・・・?」

勝さん、ニコッ。

「ぜーんぜん♪」

ひょえ!
他にも、女の人以外にも、斧を振り回す男に、血まみれの女の子とか!
めちゃくちゃ怖かったよ〜・・・!

「怜那ぁ〜!」

お兄ちゃん、怖がりだから、怜那さんに抱きついてる。
ムッ!

「朝陽ったら・・・」

と言いながら、めちゃくちゃ嬉しそうな怜那さん。
しゃくに障る・・・。
でも、怖がりなお兄ちゃんと土方さんが面白かったな〜。                                                                                                           

120:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/18(日) 21:21

8,クレープ

もう、お昼時。
何か、食べなきゃ。
勝さんが、怯えきってる二人を見て、にっこり。

「安心しなよ!次、二人ずつでお昼ご飯、購入してね」

お昼ご飯かぁ・・・。
レストラン的なのは、お金が足りないし・・・。
勝さんが、屋台を指す。

「あのハピリンクレープは?ボリューミーだしさ」

良いですね!
私たちは、ハピリンクレープの屋台へと向かう。
デザート系とか、おかず系がある。

「半分こね」

ええっ!?
じゃ、責任重大じゃない・・・。

「俺、デザート系が良いなぁ」

良かった!
私、おかず系のクレープは食べたこと無い。
私は、生クリーム+イチゴとアイスのクレープを選んだ。

「紗彩ちゃん、甘党なんだ」

はい!
私、辛党ではない。
甘党だよ〜。

「美味しいですね!」

もう、最高!
ハッピーランドのデザートは美味しいことが良くわかった!

「紗彩ちゃん、生クリームついてる」

ええっ!?
どこにですか・・・?
勝さんが、意地悪そうに笑んだ。

「なめてあげる」

ひょえっ!
マジで!?
勝さんが、指を私の頬に押し当てる。
ひぁっ・・・。

「甘い」

勝さん・・・。
めちゃくちゃ意地悪!
私、ドキドキして損したよ・・・。                                                                                 

121: アーヤ◆TQ :2018/02/19(月) 09:26

勝の優しさはズルくって反則だよね、好きになってしまう(*μ_μ)♪
それにしても相変わらず土方さんは怖がりさんだね……、朝陽は意外って思ってしまったけどね。

122:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/19(月) 18:43

>>121
ありがとう!
チャラそうに見えるけど、めっちゃ優しいよね、勝!
朝陽と土方さん、ツンデレで怖がりなんだよ(*´ω`*)            

123: アーヤ◆TQ :2018/02/20(火) 07:40

私も昨日更新したよ          

124:らいみぃ:2018/02/20(火) 17:16

時初を久しぶりに全部よんだよ!
最後泣いちゃった…(>人<;)ヤバイ、やっぱリリカの小説最高!頑張れ

125:リリカ@恋歌◆Wg りこぴー卒業!?(T-T)  :2018/02/20(火) 18:34

>>123
ありがとう!
いつも、楽しみに読んでるよ!
コメしないと←はよやれ

>>124
ありがとう! 
全部!?
長かったよね、私のせいだわ←おい 
ええっ!?
泣いた・・・?!
私、書いといて泣いてな・・(爆)
らいみぃよりは劣ってるぜよ!←はいこれ、確定
らいみぃも、頑張ってね(*´∀`*)ノ                     

126:リリカ@恋歌◆Wg りこぴー卒業!?(T-T)  :2018/02/20(火) 18:43

9,気持ちの変化〜土方さん〜

空さんが、ニコニコと駆け寄ってくる。
良いこと、あったのかな?

「やっと、まともに話せたの!照れちゃってて可愛かった・・・」

うぉぉ!
これ、劇的に変化してる!
私は、あったかい眼差しで、

「土方さんの氷の季節、溶けて春が来ますよ・・・今から」

にっこり、土方さんに笑いかけた。

「・・・フン!」

怒ってるようだけど、耳が真っ赤。
ツンデレって、こんな時に萌えるよね!

「あたし、期待しても良いかなぁ・・・?」

絶対!
振り向いてもらえますよ! 
空さん、自信もって!
空さんは可愛いし、辛抱強いもん。

「振り向かなかったら、私が土方さんをひっぱたきますよ!『振り向かないのは、おかしいです!』って!」

途端に、土方さんがビクつく。
嘘・・・ではないな。
空さんを泣かせたら、流石の土方さんでも、許しませんよ?

「紗彩・・・」

あっ、お兄ちゃん。
私は、嬉しくなって振り向いた。
けど、そのまま凍ってしまった。

「ごめん、遅れて」

だって・・・。
怜那さんと、腕を組んでたから・・・。                                                                               

127: アーヤ◆TQ :2018/02/20(火) 20:41

なんだかんだ片想いの二人息もピッタリだし、なんとあのツンデレ野郎がやっとのこさ空と喋ってくれた。
これはレア物だよね!
カメラマンにでもなって記者になったつもりで土方さんが好きな空にいつ告白するのかをインタービューしたい

128:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/20(火) 21:24

>>127
ありがとう!
空と紗彩、意外と仲良くなってるよね(*´ω`*)
意外とむっつりだし、苦労するよね〜(^-^;)
激レアだよね!
番外編で書こう!←めちゃくちゃ乗り気              

129:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/20(火) 21:31

番外編

☆恋のインタビュー☆

私、紗彩!
恋愛記者。
嘘だけどねっ!

「では、インタビュー始めます!空さんに恋したのはいつですか?告白はいつを予定してますか?」

パシャパシャ

カメラのフラッシュをたく。
パチパチした光に驚いたのか、土方さんが肩をすぼめる。

「えっと、恋したのは、最近・・・何を言わせてる!」

ひぇ!
ナイス、ノリツッコミ!
私は、ニヤニヤ笑って、嫌みったらしくメモした。
しばらく、このネタでいじれそうだし、聞き出したい。

番外編 終了                                               

130: アーヤ◆TQ :2018/02/21(水) 06:56

沙彩もっとつついて、そして勝のことを好きで朝陽と二人の人に揺らいで欲しい

131:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/21(水) 18:37

>>130
ありがとう!
絶対、揺らぐよ(*´∀`*)ノ  

132:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/21(水) 18:45

10,気持ちの変化〜私と勝さん〜

固まった私を見て、怜那さんがニッと笑う。
胸がもやもやした・・・。
怜那さんは綺麗だけど、なぜだろう、冷たさとか、意地悪とか言ったような、オーラ・・・。

「紗彩ちゃん、最後の別行動ね♪」

勝さん・・・・。
別行動か・・・。
空さんと土方さんの、距離が狭まってるのを見たら、あったかい気持ちになった。

「観覧車に決定〜♪」

空さんと怜那さん、ぜんぜん違う。
観覧車の列に並びながら、考える。
空さんが清純でかわいい系に対して、怜那さんは色気?みたいのがムンムン。
仲良くなりたいのは、間違いなく空さんの方ですけどね!

「紗彩ちゃん、悩んでる?」

ひょえっ!
勝さん、ヤバいです・・・。
顔が、近すぎ・・・。                                                                 

133: アーヤ◆TQ :2018/02/21(水) 19:17

やっぱり私も仲良くなりたいって思うのは、空だよ!
それにしても、勝は時々かなたまにだけど不意討ちみたいに近付いたりして先が読めにくい時があってドキドキするよ❤❤

134:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/21(水) 21:17

>>133
ありがとう! 
空、爽やかだし、いい子だよね(*´ω`*)
勝は、不意打ちキュンキュンヤバいよね(*^^*)
あんまり読めないキャラです(●´∀`●)              

135:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/21(水) 21:27

「勝さん・・・!?ここではダメですって!」

私は、真っ赤になりながら、勝さんの体を押し返す。
ダメだって・・・公衆の面前では!
勝さんは、意地悪な顔で笑んだ。

「へぇ?じゃあ、もっと薄暗いとこがいい?」

ふぇ!?
ん・・・!
勝さん・・・!
意地悪!ドS!

「私、勝さんのことを見直しましたよ」

まあ、いい意味でも、悪い意味でも。
優しくって、ドSとか。
正反対だよね、言葉的に。

「へぇ?それは、光栄」

うぁ!
勝さんが、私の手を取って、観覧車へと導く。いつの間にやら、順番が来ていた。

「姫様、どうぞお乗りに」

ひぇ!
姫様・・・!?
私は、勝さんに対する気持ちの変化を抱きながら、キュンキュンする胸を押さえた。
変だな、私・・・。

「紗彩ちゃん、空のいる方、見てみなよ」

勝さんが目をキラキラさせて。
私は、お兄ちゃん一筋だった・・・ハズなのに。
なんで、キュンキュンしちゃってるの・・・?                                                                                           

136: アーヤ◆TQ :2018/02/21(水) 22:25

ヤバいって狡いって、このまま乗り換えしても良いけど付き合えないって断ったら嫌だよ勿体無いぐらいの……
勝も長々の憎めないキャラだからね,あんなに優しくされて好きな気持ちを言っているから余計に思うよ!  

だけど、沙彩が未練無くなって

137: アーヤ◆TQ :2018/02/21(水) 22:27

ヤバいって狡いって、このまま乗り換えしても良いけど付き合えないって断ったら嫌だよ勿体無いぐらいだし二度現れないと思うからね……
勝も長々の憎めないキャラだからね,あんなに優しくされて好きな気持ちを言っているから余計に思うよ!  

だけど、沙彩が未練無くなって勝と幸せに付き合って欲しいね

138:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/22(木) 18:20

>>137
ありがとう!
紗彩、何気にスゴいから(*´ω`*)
勝、女子に優しいから(●´∀`●)
私も、紗彩に幸せになってもらいたい!←え
その前に、お兄ちゃんを片付けないとね♪←             

139:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/22(木) 18:31

11,「朝陽なんか・・・」

私は、少し恥じらいながら、観覧車の窓に体を寄せる。
空さん、距離が近付いてるかなぁ・・・?
と・・・。

「紗彩ちゃん」

へっ?
勝さん・・・?
ちょっと体を、勝さんに向けようとすると。

トンッ

軽やかな音とともに、勝さんの手が、私の顔の横に。
いわゆる、壁ドン・・・。

「紗彩ちゃん、朝陽のこと、見てたよね?」

「ええっ!?」

素っ頓狂な声を出してしまった。
図星だ。
勝さんの髪が、射し込んできた光を受けて、キラキラと輝く。
この世の者では、ないみたい。

「見てたし、俺」

ヤバい、これは言い逃れできないよ。
勝さんの手が、私の髪に触れる。
体が、ビクッと動く。

「朝陽なんか・・・止めなよ。紗彩ちゃんを傷つけるだけだし」

勝さんの顔が、近付いてくる。
逃げなきゃ、と思うのに。
動けない・・・。
そのまま、優しい唇が、ふわりと私の唇に重なった。                 
                                                                    

140: アーヤ◆TQ :2018/02/22(木) 19:23

沙彩と勝がキスを交わしたけど、ファーストキスだったりするの!?
そして勝の壁ドンときたら少し切なそうな感じがあって、よほど沙彩のことが一途に好きなんだって分かるけど……
沙彩が朝陽のことを好きって分かるのは、もうあと一歩っていうところだけど勝と朝陽の友情が壊れたら嫌だなぁ…

もうあんな勝を見たくないから、沙彩が勝を異性として意識したら良いって思うなぁ

私も更新しました

141:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/22(木) 21:19

>>140
ありがとう!
ファーストキスだと思う(●´∀`●)
切ない壁ドンだよね(´-ω-`)
勝は、意外と一途だよ(*^^*)
果たして、友情は・・・!?
だいぶ意識してると思うよ(´V`)♪

読んでてつっこんだよ!(愛実ちゃんに)
面白いよ〜!!                   

142:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/22(木) 21:29

12,嫉妬・・・? ※朝陽side

俺は、怜那となんか、デートなんてしたくなかった・・・俺は・・・。
さっきから、これのループ。
隣では、俺の腕を胸の前に持っている怜那。

「朝陽、聞いてる?」

「ん・・・あ?」

興味が無くて、聞いてなかった。
軽く謝り、またループ。
俺は、一緒に回りたかった女の子がいたのに・・・。

「朝陽!あれ、見て・・・」

怜那の驚いた声。
なんだよ・・・。
驚かせて、キスでもすんのか・・・?
ちょっと身構え、怜那の指した先を見れば。

「はっ・・・!?」

声が、出た。
観覧車の中で、紗彩とキスしてる勝が見えた・・・。

「ねぇ、私らもしない?」

身をくねらせ、怜那が誘惑するが軽く無視。
気持ちの整理がつかない・・・。
紗彩・・・!
可愛い妹、以上の気持ちが膨れてる。

「ごめん、怜那!」

怜那の手を振り解き、俺は観覧車の出口まで走る。
胸をくすぶるこの気持ちは・・・嫉妬・・・なのか・・・?                                                                                                  

143: アーヤ◆TQ :2018/02/22(木) 22:16

朝陽の頭のなかで沙彩がいるってことだけど、ここで朝陽が沙彩のことを気にかかるっていうのおかしいよ!
朝陽は出遅れて割って入る様にして今の二人のことを邪魔するんだったら、今は観覧車の方に行かないでほしい。

沙彩が勝に好きって言ったら、朝陽は邪魔をしないのかな?

144:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/23(金) 18:34

>>143
朝陽、鈍感にしてもヤバいよね(^-^;)
果たして、間に合うのか・・・?
邪魔は・・・どうだろ?      

145:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/23(金) 18:41

13,諦めたい想い

ファーストキス!
ヤバい、心臓が・・・!
飛んでかないかな・・・宇宙の果てまで。

「紗彩ちゃんって、キス顔可愛いね〜♪」

んにゃ!?
勝さん・・・!
私、照れちゃって黙り込む。

「だから、付き合ってくれる?姫様・・・?」

私、今、揺れてる。
お兄ちゃんへの諦めたい想いと、勝さんへの恋心(?)に。
どうすればいいの?
陽太がいてくれたら、聞きたかった。
私、答えれば良いのかな?

「・・・お兄ちゃんに想いを伝えたら、付き合います」

言っちゃった。
でも、これが良いと思うの。
勝さんが、にっこり笑った。

「そのとき、楽しみにしてるね♪」

うぁ!
私、ヤバいこと約束したかも・・・!!

『青春*恋色ブルー』C end                        
    
                                 

146:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/23(金) 18:51

あとがき

はい!
もう、C完結しましたね!
速くてびっくり。

紗彩と勝、めちゃくちゃ距離が狭まりましたよね(●´∀`●)
書いてて、キュンキュンしました(*´ω`*)

では、Dのあらすじ!

「俺・・・決めた道を歩いていくから・・・」
紗彩のことで、留学を決意する朝陽。

「朝陽には会うな・・・」
切ない気持ちで紗彩を想う勝。

「私、お兄ちゃんが・・・」
告白を決意する紗彩。

揺れ動く三人に注目!
空さんの恋も、すれ違いが・・・!?
キュンキュンする、Dになったら、嬉しいです!

コメントくださったみなさま、ありがとうございます。
Dでも、よろしくお願いします。

       *+リリカ*+                                                              

147: アーヤ◆TQ:2018/02/23(金) 19:02

三人が選んだ行動がとっても気になるけど、勝の発言と沙彩がどっちを選んだってところが気になっているよ!

Iまで行って欲しい、がんばれ👊😆🎵

148:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/23(金) 21:18

>>147
ありがとう!
紗彩、果たして・・・!?
Iまで行けたら良いなぁ(*´ω`*)
アーヤの小説、大好きだよ!       

149:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/23(金) 21:23

『青春*恋色ブルー』D 登場人物

深代 紗彩
明るく、優しい。
朝陽に恋してたけど・・・?

深代 朝陽
元気。
チャラそうだけど、根は、真面目。
紗彩のことで、あることを決意して・・・?

楠木 勝
朝陽の親友。
優しくてドS。
紗彩が好き。

川宮 空
朝陽と勝の友達。
紗彩と仲がよい。
土方さんに、恋してる。                               

150:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/23(金) 21:30

1,雨

ざぁっ────ざぁっ────

雨が、途切れなく響く。
洗濯物を取り込んで、私────深代紗彩はホッと溜め息をつく。

「間に合った〜」

私は、お兄ちゃんのバスタオルを手にとって、ちょっと固まる。
お兄ちゃん・・・。

「紗彩〜」

ギャッ、お兄ちゃん。
私は、小さく飛び退いた。
バスタオルが、かがみこんだお兄ちゃんと私の頭に落ちる。

「お兄ちゃん・・・」

目の前に、綺麗な顔。
心臓がバクバク。
コクりたい・・・。

「・・・俺、勉強するからな。洗濯物、よろしく」

お兄ちゃんが、唐突にタオルから脱出。
私は、少し呆けてから、洗濯物をたたむ。
雨のときなら、コクれるのかな・・・?
そんなことを考えながら。                                                    

151: アーヤ◆TQ:2018/02/23(金) 21:59

雨じゃなくってもコクってよ朝陽に、それにしても陽太が重要人物じゃなくなって変わりに勝がなったけど……
三人の一方通行な恋がどっち方向に行くか今後のみどころだね!

152:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/24(土) 07:31

>>151
ありがとう!
陽太は、紗彩のアドバイザーかな。
恋が、どう絡み合うか注目してね(*´ω`*)        

153:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/24(土) 07:43

2,怜那さんの噂

翌日、学校。

私は、眠い目をこすりながら、登校。
もう来月にまで迫ってる、バレンタインのチョコを考えてたから・・・。

「おはよー、紗彩ちゃん!」

わぁっ!
空さん、あれからスゴい元気ですねぇ。
わからなくもないけど。

「そう言や、勝が呼んでたよ。高等部の校舎裏に来てって」

なんだろう・・・?
私は、ちょっとためらいながら、荷物を教室に置き、高等部の校舎裏へ。

「空から、伝言聞いた?」

勝さん。
私は、うなずいた。
勝さんが、切なさそうに、目を細めて笑む。

「怜那のこと、気になるよね?」

ドキッ!
勝さんには、全部見透かされてる気が・・・。エスパー?

「怜那ってさ、学年の男子全員誘惑してんの。俺は、断ったけど─────で、今は、朝陽がターゲット。噂では、彼氏がいて、浮気してるとか」

ギョッとした。
怜那さん、彼氏いるのにお兄ちゃんを!?
同時に、ムラムラした怒りが・・・。

「私、戻りますね!」

お兄ちゃんに、伝えなきゃ。
怜那さんがヤバいって・・・。

ギュッ

ふえ!?
私、勝さんに後ろから抱きしめられてる・・・。
何これ、心臓がぁっ!

「朝陽には会うな・・・」

低い声で、ささやかれた。
私は、黙ってうなずいて、教室に戻るしかできなかった・・・。                                                                                                    

154: アーヤ◆TQ:2018/02/24(土) 17:19

もう切なすぎるし,だけどバレンタインデーは本命チョコはやっぱり勝が良いなあ!
そして義理チョコは朝陽にして欲しい!

このまま揺れずに行って欲しい!

155:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/25(日) 18:05

>>154
ありがとう!
本命→勝
本義理(まだ恋心があったり)→朝陽
かな。       

156:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/25(日) 18:11

3,今年のチョコ計画

放課後

「バイバイ、紗彩」

友達と別れ、私は陽太と玄関へ。
空さんが、駆け寄る。

「紗彩ちゃん、帰ろ」

帰ろ=夏音の家に寄っていこう。
ん、空さんの考えが手に取るようにわかる。
私は、にっこり笑う。

「帰りましょう!ついでに、夏音の家に寄りましょう!」

「イエス!」

私たちのノリについていけないのか、陽太が呆れたように肩をすくめる。
夏音の家についた。

「上がってね〜」

うぁ!
珍しく、叔母さんが実験室から出て来た。
お腹、膨らんでる・・・。
新しいいとこができるんだね!

「上がって、二人とも!今年のチョコ計画立てよう!」

夏音が、エプロン姿のまま、現れた。
私と空さんは、夏音の家にお邪魔した。                                                      

 

157: アーヤ◆TQ:2018/02/25(日) 20:58

勿論夏音は沖田さんで、空は土方さん?

本命勝だよ

158:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/25(日) 21:16

>>157
ありがとう!
夏音はもちろん!
空は、土方さんだね(*´ω`*)
紗彩、チョコは渡せるか・・・?       

159:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/25(日) 21:25

4,チョコリスト

「まず、本命から言っちゃって♪」

夏音が、ウキウキと聞く。
本命・・・。
勝さん、かな。
お兄ちゃんもだけど、何だろう。
最近、変わってきた気がするから・・・。

「勝さんかな」

夏音が、にっこり笑う。

「あれから、進展したんだ?頑張れ〜」

ん、もうっ!
そんなに言うな。
照れるし・・・。
空さんは、もじもじしながら、

「・・・土方さん」

まあ、当たり前か。
夏音が、考え込み、

「私たち、友チョコ作らないといけないよね。私は、家にいる居候にも配らなきゃだし・・・」

うぁ!
スゴい大変だ・・・。
私たちは、とりあえず配る人の名前をリストに書き出す。

「今年は三人で頑張ろう」

ん、だね!
ところが、空さんは不安げな顔。
どうしたんだろう・・・?

「受け取ってくれるか、不安になって・・・」

あー、アイツの場合、それも考えないとね。
ツンデレ、こんな時、困る・・・。

「ラッピングでカバー!とりあえず、バレンタインの前日に集まって、作ろう」

私は、空さんのことが不安で心配だったけど、笑ってうなずいた。                                                                                

160:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/26(月) 21:20

5,素直になれる薬

叔母さんがにっこり笑いながら、割り込んできた。
叔母さんのノリ、軽いよね〜。 

「空ちゃんにプレゼント☆これ、素直になれる薬☆」

小瓶には、澄み切った青色の液体。
怖いを通り過ぎて、興味津々。

「チョコに二適入れたら、効果バツグンよ♪」
 
へぇ!
叔母さん、スゴい・・・。
空さんの顔が、パァッと明るくなった。

「あたし、頑張れます!」

空さんが元気になって、良かった。
バレンタインが、ちょっぴり楽しみになった。                                

161:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/26(月) 21:26

6,空さんの涙

その数日後───────・・・。

バレンタインまで、あと三日。
実質、チョコ作る日を除けば、あと二日弱。

「バレンタインのラッピング、これでいいよね・・・」

私は、カバンからチョコのラッピングを取り出して確認。
ドット柄で可愛い。
友チョコとしても、本命としてもいける。

ポツン

あっ、雨・・・。
最近、雨がよく降るような気がするな・・・。家に帰って、家事をしてると。

ピンポーン

インターホン。
私は、少し不思議に思いながら、ドアを開ける。
そこには・・・。

「・・・どうしよ、紗彩ちゃん・・・」

涙の空さんが。
どうしたんだろう?
私は、戸惑いながら空さんを家に上げる。                                                 

162:アーヤ◆We.:2018/02/27(火) 16:25

空何があったの

163:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/27(火) 18:27

>>162
ありがとう!
果たして・・・? 

164:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/27(火) 18:41

7,「好きにはなれない」

空さんが落ち着くまで、私は黙ってお茶を入れた。

「あ、あたし・・・。土方さんに、嫌われ、てる・・・」

へっ?
私は、思わず口を開けた。
そんなこと、あり得るの・・・?
この間のデートで、距離が縮まったんじゃ・・・?

「あたしも、そう思ってたよ・・・今日ね、夏音ちゃんの家に行って、おしゃべりしてて」

ほうほう。
それで・・・?

「チョコの話題になった途端、土方さんの視線が、スイッと夏音ちゃんに行っちゃって・・・」

あー、そういうこと。
話が、見えてきた。

「でね、誰か────子犬みたいにかわいい系の人(斎藤さんだby紗彩)が、からかうように」

言っちゃったらしい。
しかも、

「副長、空が好きだろ?」

と、どストライクで。
当然、うなずくかと思ってたら。
土方さん、顔をしかめて、

「好きにはなれない」

と。
ヒドすぎる!!
空さんの気持ちを踏みにじって〜!!

「私、直談判して来ます!」

空さんが、しゃくりあげながら、立ち上がる。
目が、真っ赤。
許さん、土方さん!
私は、気持ち的には赤鬼になって、空さんと夏音宅に向かった。                                                                                      

165:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/28(水) 18:30

8,叶わない恋に揺れて

私は、ピンポーンとインターホンを押し、夏音に家に上げてもらった。

「空さん・・・、ごめんなさい、家の土方さんが」

空さんの真っ赤な目を見て、夏音が謝る。
私と空さんは、チラリと見やってから、リビングへ。

「まったく、好意を持ってくれている女の子に、あれは無いだろう!」

お説教食らってるね、土方さん。
でも、まだ私には怒りがくすぶっていた。
空さんを泣かせたから。

「空さんを泣かせたら、タダじゃおかないって、言いましたよね・・・」

私の怒気に気づいたのか、みんなが身をすくませる。                                            

166:アーヤ◆PY:2018/02/28(水) 19:47

怒れ‼️
そして、謝りなさい

167:アーヤ◆PY:2018/02/28(水) 20:52

私は、空の味方だよ。

168:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/28(水) 21:16

>>166
ありがとう!
紗彩、どう切り出すのか・・・?

>>167
空、どうなるかな・・・?    

169:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/28(水) 21:24

私は、ドシドシと大股で土方さんに、駆け寄る。
そして・・・。

パシンッ!

鈍い音。
私は、ちょっとヒリヒリしてきた手を隠して、赤くなってきた土方さんを凝視。

「空さんを泣かせるから、自業自得です」

・・・わかってる。
私、知ってるもん。
土方さんが、夏音への叶わない恋に揺れてること。

「すいません・・・」

軽く頭を下げる。
綺麗な顔に、傷つけちゃったらどうしよう・・・。
私、斬られんじゃなかろうか・・・。
急激に冷や汗が噴き出てきた。

「・・・俺が悪かった」

うぁ!
認めた!
私は、空さんに目配せした。

「でも、まだわかんねぇ」

マジですまなさそうに、土方さんは、頭を下げた。
それでも良いんじゃない?

「あたし、待ちますから」

はにかんだように笑む、空さんの笑顔はキラキラと輝いていて、まぶしかった。                                                          

170:アーヤ◆We.:2018/03/01(木) 13:58

空の最後に待ちますって言葉が、凄かった

171:リリカ@恋歌◆Wg:2018/03/01(木) 18:56

>>170
ありがとう!
空、強いからね(*´ω`*) 

172:リリカ@恋歌◆Wg:2018/03/01(木) 21:28

9,お兄ちゃんの進路(みち)

空さん、スゴい・・・。
私は、帰途につきながらずうっとそれを考えていた。
あんな、まぶしすぎる笑顔、ヤバい。
私が男子だったら、クラッときてる。

「ただいま〜」

私は、家の中に入る。
若干、ピリッとしてる空気・・・。

「おかえりー、紗彩」

陽太。
もしかして、お風呂入ってた?
スゴいシャンプーの匂いが。

「お兄ちゃんは?」

途端に、陽太は顔をしかめた。
やむなくという感じで、

「部屋で勉強中。あいつ、進路変えるんじゃね?高校、変えるとか言ってはばからなかったし」

えっ!?
マジ!?
お兄ちゃん、進路(みち)変えるの!?

「私、お兄ちゃんに聞いてくる!!」

聞いてくるのと一緒に、告白したい。
私は、陽太に目配せして、二階に駆け上った。お兄ちゃん、どうするつもりなの・・・?                                                                      

173:アーヤ◆We.:2018/03/02(金) 09:52

気になる展開だよ

174:リリカ@恋歌◆Wg:2018/03/02(金) 21:14

>>173
ありがとう!
気になる?
めっちゃ嬉しいヾ(^v^)k
アーヤも頑張ってね(^_-)-☆     

175:リリカ@恋歌◆Wg:2018/03/02(金) 21:24

10,決意

ドンドン!

「お兄ちゃん、入るね」

私は、お兄ちゃんの部屋に転がり込んだ。
相変わらず、難しそうな本があるなぁ。

「お兄ちゃん、進路変えるの?」

お兄ちゃんは、机から僅かに距離を置き、クルリといすごと振り向いた。
目の下に、クマがある。
勉強頑張ってるのが、わかった。

「紗彩。ん、まあそうかな」

えっ!?
マジ!?
お兄ちゃんは、真面目な顔になった。

「今の高校中退して、東京の高校に行くことになる」

東京・・・!?
お兄ちゃんの決意がマジだとわかった。
応援するしか、できない・・・。

「お兄ちゃん、頑張ってね・・・」

私は、ふにゃふにゃと力が抜けてくのを感じながら、部屋を出ようとした。

「待てよ、俺さ、紗彩に言いたいことがあるんだ」

トンッと私は、お兄ちゃんと壁の間に挟まれた。
何、話って・・・?                                                                     

176:リリカ@恋歌◆Wg:2018/03/03(土) 11:06

11,暴露された恋愛

お兄ちゃんの顔に、影が差した。
それが、お兄ちゃんの端正な顔の美しさを際立たせている。

「紗彩に、最近ずっと惹かれて・・・」

聞いてて、いいの?
私への告白・・・。

バンッ!

はっ!?
突然、ドアがスゴい音を立てて、開いた。
ドアの向こうには、真っ青な顔をした夏音・・・。
その後ろには、夏音の家の居候たち。

「どーゆーことなの、朝陽くん、紗彩・・・」

ヤバいな。
夏音は、私の家庭の事情は知らない。
内密だからだ。
これじゃ、私の想いや恋愛、暴露しなくちゃいけない・・・。

「二人とも、座って。斎藤さん、ドア閉めて」

有無を言わさぬ夏音の迫力に、私とお兄ちゃんはのまれた。                                                             

177:リリカ@恋歌◆Wg:2018/03/04(日) 07:15

12,許されない恋

全てを暴露。
夏音の顔は、無表情。
それがとっても怖いのなんの。

「・・・ふぅん?つまり・・・」

うぁ。
めちゃくちゃドスが利いている声・・・!
自分たちの家なのに、生きて帰れない気がする・・・。

「許されない恋、してるワケ?」

うっひゃ!
固まる私の代わりに、お兄ちゃんがうなずく。鬼が来てるのに・・・!

「紗彩、逃げた方が良いぞ」

斎藤さん・・・!
逃げれるモンなら、逃げてます!
グリンッと、夏音が私をみる。

「朝陽くんが、高校変えるの、私は賛成よ。だって、二人でいちゃいちゃしてるかもしれませんからね。この家だと」

えっ・・・。
いちゃいちゃ・・・!?

「でも、陽太がいるから・・・」

途端に、クワッと鬼が振り向いた。
私は、黙り込んで鬼から目をそらした。                                                          

178:アーヤ◆We.:2018/03/04(日) 09:48

朝陽は遅すぎるけど、勝に惹かれていることを皆に言って欲しいですよ
そうでもしないと勝が可哀想だから、紗彩は勝に揺れていることを証明して欲しい
朝陽は過去に好きたっだ人にしてください。

179:リリカ@恋歌◆Wg:2018/03/04(日) 11:16

>>178
ありがとう!
公開処刑だね(*^^*)
勝の方が、紗彩を幸せにできるよね(*´ω`*)
朝陽は昔、になるかなぁ        

180:リリカ@恋歌◆Wg:2018/03/04(日) 11:20

13,夏音の家で暮らす!?

鬼が、判定を下した。
私は、いやな予感を感じた。
鬼(=夏音)が優しく笑うけど、不気味だし怖いよ!
 
「朝陽くんは、この家で陽太と暮らして。紗彩は、叔母さんが戻ってくるまで家で一緒に暮らそ」

ええっ!?
兄妹を、引き離すの!?

「当たり前よ。紗彩のため」

私の、ため?
ワケがわからない。
でも、私たちはその決定に従うしかできなかった。                                     
  

181:リリカ@恋歌◆Wg:2018/03/04(日) 11:26

14,いばらさん登場

「はぁ・・・」

夏音の家に移って、はやくも三日目。
お兄ちゃん、陽太とうまく行ってるかなぁ?
それが不安で。

「・・・はぁぁ・・・」

何度目かの溜め息を吐いた。
私は、夏音に割り当てられた部屋で、寝転がる。
お兄ちゃんと陽太に会いたい・・・。

「夏音、空さんに会いに行ってきていい?」

たずねると、夏音がうなずいた。

「良いけど、土方さんを見張りに連れて行くから」

もう・・・最悪。
私は、黙って立ち上がり、コートを着た。
そして、土方さんと空さんの家へ。
ところが、空さんはいなかった。

「空なら、近くのスケートリンクに行ったかも」

空さんのお母さんにお礼を言い、私たちは近くのスケートリンクへ。
少し込み合っていたけど、空さんはすぐわかった。

「あれか・・・?」

土方さんが驚いたように、指す。
だって、空さんの周りだけ輝いてるような気がした。
さっきまでの、暗い気持ちが吹き飛んだ。                                                                 

182:アーヤ◆We.:2018/03/04(日) 12:55

突き放す方が紗彩の身の為だしね

183:アーヤ◆PY:2018/03/04(日) 17:07

あと、夏音には朝陽の事は好きだった人って言って欲しい。
勝は今惹かれ初めて好きになっていっている事を,ちゃんと夏音には言って欲しいって思うよ。

夏音も絶対に、紗彩が勝の事でドキドキしているって言ったら絶対に認めて貰うと思うけどやっぱり監視をした方が良いって思うよ。

184:リリカ@恋歌◆Wg:2018/03/04(日) 21:13

>>182
ありがとう!
確かにね、紗彩のタメだよね。

>>183
過去形で言わなきゃね、夏音に。
夏音、妙に手厳しいからね(*^^*)        

185:リリカ@恋歌◆Wg:2018/03/04(日) 21:25

「空さん・・・」

空さんに駆け寄ろうとして、はたと立ち止まる。
土方さんが、私にぶつかる。

「どうした?」

私は、黙って空さんに向き合ってる人を指さす。
その人は、綺麗な栗色の髪を流していて、淡いピンク色のワンピースを着ていた。

「空、コンテストの演目、決まったの?」

茶化すような明るい声。
誰だろう・・・?
空さんは、ちょっと顔を強ばらせた。

「あたしは、シンデレラ」

シンデレラ?
どういうことなのかな。
空さんは、口を尖らせて聞き返す。

「いばらは、カルメン?」

いばらさんが、フフッと笑んだ。
空さんのライバル・・・みたい。

「ん。今年は、私が勝からね」

空さんは、黙っていばらさんと別れようとした。
いばらさんが、こっちに向かってくる。
土方さんとすれ違おうとした瞬間。

「カッコイいわぁ。ねぇ、あなた」

と、土方さんに腕を絡ます。
空さんの体が固まった。
ついでに私も。

「私と、一緒に遊びに行かない?」

いばらさんの甘い声。
土方さんは眉一つ動かさない。
もしや、慣れてるのか?

「無理だ。俺は、空に会いに来た」

途端に、空さんの顔が明るくなった。
いばらさんは、微かに目を細める。
何かを考えてるみたい。

「決めた。私、コンテストで空に勝ったら、あなたと付き合う。こういう賭け、しましょう?」

ええっ!?
空さんは、黙ってうなずいた。
その顔は、青白く見えた。
どうなるの・・・!?

『青春*恋色ブルー』D end                                                                               
                                    

186:アーヤ◆PY:2018/03/05(月) 19:51

嫌な感じのライバルの人だね

空負けないで勝って、奪われるな

187:リリカ@恋歌◆Wg:2018/03/05(月) 19:56

あとがき

速いもので、完結予定のD終わりです。

何か、色々広げすぎてる気がして終われるか、心配性なリリカです。

さて。

紗彩と朝陽の禁断(?)の関係が夏音にバレてしまいました。
勝への想いに揺れていた紗彩だけど?

空の恋が、複雑になりましたね(*´ω`*)
いばらさん、クセが強そうです。

☆Eのストーリー☆

夏音に引き剥がされた紗彩と朝陽。
朝陽の紗彩への想いが募るけど、一方の紗彩は、勝へチョコを渡し、朝陽に渡さないことを決意。

そんな中、空といばらの恋のスケート対決が始まって・・・?
果たして勝つのは!? 

Eも楽しみにしててください*

Thanks

アーヤ
(コメントありがとう(*'-'*)応援してるよ!)

他にも目をかけてくださった方々、ありがとうございます。

Eでもよろしくお願いします。

        * リリカ *                                                                       

188:リリカ@恋歌◆Wg:2018/03/05(月) 19:58

>>186
ありがとう!
自信満々な感じかな、いばらは。
好感度上がれば良いな(*^^*)
空には勝ってもらわないと(*´ω`*)        

189:リリカ@恋歌◆Wg:2018/03/06(火) 18:30

E登場人物

深代 紗彩
主人公。
朝陽に恋心を抱いていたけど、今は勝に惹かれてる。

深代 朝陽
紗彩の義理の兄。
紗彩に想いを募らせる。

楠木 勝
朝陽の親友。
紗彩が好き。

川宮 空
朝陽のクラスメート。
土方さんに恋してる。
スケートを習っている。

野崎 いばら
空のスケートでのライバル。
土方さんが好きで、空とバトルして土方さんを奪いたい。

城里 夏音
紗彩と朝陽のいとこ。
紗彩と朝陽を引き離してる。
意志が強い。                                                

190:リリカ@恋歌◆Wg:2018/03/06(火) 18:37

1,空さんの不安

いばらさんが、うふふと笑みを浮かべ、スケートリンクに向かって声をかける。

「絹子コーチ、私、帰りま〜す」

絹子コーチと思しき中年のおばさんが、いばらさんをチラッと見やり、

「わかったわ。いばら、カルメンでオーケーね?」

いばらさんは、自信満々にうなずく。
絹子コーチは、どこかに立ち去る。
いばらさんが、にっこり空さんに笑いかける。

「ね、空。楽しみねぇ」

いばらさんは、土方さんにヘラリと笑いかける。
気付かないかな・・・?
空さんと土方さんから、とてつもない殺気を感じる・・・。

「じゃあね」

いばらさんは、小さく手を振り、スケート場をあとにした。
空さんが、近くにあったソファに腰掛ける。

「あたし・・・スゴい・・・不安」

私は、空さんに笑いかける。

「空さんなら、勝てますよ!私が保証します」

空さんは、力なく背もたれにもたれた。                                                                       

191:リリカ@恋歌◆Wg:2018/03/06(火) 21:22

2,嫌いな女

思えば、と言うか、今気がついたけど。

「いばらさん、香水つけてません?」

香水臭い。
鼻に、ツーンとくる。
空さんが、クスッと笑った。
私の顔、変だったかな?

「いばら、いつも香水つけてるから。紗彩ちゃん、よく気付いたね」

あはは!
当たりだぁ。
土方さんが、顔をしかめる。

「あいつ、嫌な女だな。好きになれん」

マジ!?
私もっ。
いばらさん、プライドがヤバそうだし、空さんに突っかかってるし。

「無理だ。あんなのといると、余計なことが起きる」

しめしめ。
空さん、土方さんの中でのいばらさんの好感度、超低いですよ。
空さんが勝てば良いなぁ。                                                   

192:リリカ@恋歌◆Wg:2018/03/07(水) 19:03

3,バレンタインのチョコ作り@

はふぅ。
私は、レシピ本をかざす。
夏音が、クスッと笑う。

「可愛い」

可愛い、かな。
私。

「恋してるのがだだ漏れ」

ええっ!?
そんなぁ・・・。
私は、慌ててレシピ本で顔を隠す。

「やっぱり、カップケーキが良いかなぁ」

勝さん、どんなのが良いのかな。
あと、お兄ちゃんへの・・・。

「お兄ちゃんには、どんなのが・・・」

途端に、夏音から殺気を感じた。

「朝陽くんに、あげないでね?」

うわぁ・・・怖いよ。
私は、ガクガクとうなずいた。                       
       
    

193:乙葉@恋歌◆Wg:2018/03/08(木) 17:41


お知らせ

新作と一緒に、ほそぼそとやっていきます。
名前変えました。
よろしくお願いしますね(*^^*)    

194:乙葉@恋歌◆Wg:2018/03/08(木) 21:19

4,バレンタインのチョコ作りA

勝さんへのラッピング、どうしよう・・・。
空さんと買いに行こうかな。

「私、空さんと出かけるね」

夏音は、にっこり。
と、土方さんが挙手した。

「俺も行く」

うわぁ!
空さん、良かったね!
私は、土方さんと空さんの家へと向かう。

「何を買いに行くんだ?」

ズコッ。
私は、

「ちょっと女の子の用事です♪」

土方さんは、眉をひそめた。                          

195:乙葉@恋歌◆Wg:2018/03/09(金) 17:38

むむむ・・・。
私は、空さんと百円ショップで悩む。
たかが百円とは言え、かなりデザインが豊富・・・。

「速くしろ。そこまで俺も、暇じゃあねぇんだ」

土方さんのせっかち!
空さんは、慌てたように、

「すいません・・・っ!」

謝ることないのに。
私は、悩み抜いて、ついに決めた。
可愛らしいポップな星が飛び散ってる、絵柄のラッピング。

「勝さん、喜ぶかな・・・?」

照れるけど、楽しみだ。                         
         

196:乙葉@恋歌◆Wg:2018/03/10(土) 15:16

5,不器用に恋する

空さんは、ジィッとラッピングを選りすぐっている。
そんな空さんを、土方さんが眺めていた。
思い返せば、最初の頃より空さんを見る目が、柔らかくて優しくなってきてる。

「変わりましたね、土方さんっ!」

私は、コソッと耳元で言った。
怪訝そうに見られ、

「空さん見る目が、めちゃくちゃ優しいですよ!」

途端に、土方さんがあわてる。

「紗彩、何をほざいて・・・」

慌ててるので丸わかり。
照れてる・・・!
顔も、赤いし。

「不器用ながら空さんに、恋してるんですね〜」

私は、胸が温かくなって、微笑んだ。                                 
      

197:乙葉@恋歌◆Wg:2018/03/10(土) 21:23

6,決戦!チョコ作り

夏音宅。

私は、空さんと夏音と、一緒にエプロンに着替える。
三角巾もつけて、しっかりマスク。

「じゃあ、心を込めて!作りましょう」

夏音の号令。
私たちは、顔を合わせてうなずく。
まずは、ボールを用意・・・。

「ひゃあ、夏音、どいて!」

「紗彩ちゃん、包丁使うから離れて!」

「二人とも落ち着いて〜!」

あっという間に台所には、怒号が飛び交う。
私は、必死にチョコを作る。
どうか、勝さんにこの気持ち、伝わりますように・・・!              
                     

198:乙葉@恋歌◆Wg:2018/03/11(日) 13:53

7,笑顔

「ふわぁ・・・終わった」

怒号が飛び交ったけど、なんとか作り終わった。
可愛くラッピングして、フィニッシュ。

「届けてこようよ」

空さんの提案に、私たちはうなずいた。
私は、夏音宅を出て、勝さんの家へ。
お兄ちゃんのおかげで、家がわかるんだ。

ピンポーン

「あの、深代です。勝さん・・・」

と、言い掛けると。
ガチャッとドアが開いて、笑顔の勝さん。

「紗彩ちゃん、どうしたの・・・あっ、チョコくれるの??」

勝さん、察しが良い。
私は、

「ど、どうぞ!」

と、チョコを差し出す。
勝さんは、笑顔で受け取ってくれた。
良かった・・・喜んでくれて。
私は、嘆息した。 
                                         

199:乙葉@恋歌◆Wg:2018/03/11(日) 21:23

8,砕けたチョコレート

夏音の家に戻ると、困った顔の空さんが。
土方さんに届けたのでは?

「いないの・・・」

どこ行ったんだろう?
照れくさくなって行方不明?
私たちは、とりあえず家の外に出た。

「いばらが関係してるのかな・・・」

不安そうな空さん。
いばらさん、嫌な人だもん・・・。
と・・・。

「あぁら?私より愛されてる可愛い空じゃなぁい?」

いばらさんがコツコツと道の角から現れた。
涙目・・・?
目が、潤んでる・・・。

「そのチョコレート・・・」

いばらさんは、ジィッと空さんの可愛くラッピングしたチョコレートを舐めるように見る。
いばらさんは、フフッと笑った。

「ねぇ、空。チョコレート、貸して?」

瞬間、いやな予感。

「空さん、貸しちゃダメ!」

私が叫んだとき、遅かった。
いばらさんは、わざと頭の上からチョコレートを落とす。

バラッ

チョコレートが、地面に叩きつけられて・・・。
いばらさんは、

「あぁら?可愛い空ったら。本命にチョコレート、あげれないわね。残念〜」

声高に笑って、空さんを睨みつける。

「私はあんたみたいに恵まれてないの!土方さんぐらい、譲りなさいよ!」

そう言い捨てて、いばらさんは去っていった。空さんが、地面にへたり込む。

「あたしの・・・チョコレート・・・が・・・」 

途切れ途切れの言葉の端に、悲しみが溢れている。
私は、何も言えない。

「あたし・・・どうしよ・・・あたしっ!」

空さんの目から、大粒の涙が溢れ出た。                                                                                                 

200:乙葉@恋歌◆Wg:2018/03/12(月) 18:16

9,「おまえの方が好きだ」

私は、呆然としながら、可愛くラッピングされた紙袋を拾う。

「あたし・・・チョコあげれない・・・ヒック」

泣きじゃくる空さん。
と、曲がり角からちょうどよいタイミングで、土方さんご登場。

「空・・・!?」

私は、目を丸くする土方さんに事情を話す。
チョコあげるのは内緒で。
空さんの目は、泣きはらしていて真っ赤だった・・・。                           


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