( 死んだ、そう思ったのは攻撃の一瞬が嫌に長く感じられ、且つ自分が冷静に居られたからかもしれない。斧に入った僅かな亀裂、目前に迫るツルハシと表情こそ見えないものの、何処か勝利を確信したような敵の姿。私は最後まで戦うぞ、そんな意味を込めて力を入れ続ければ何が起こったのか、敵の首は落ちていて。自分で状況が分かっていないのか、一言も発せずに暫し呆然と立ち尽くしては横たわる敵を見つめ。崩れゆく黒いモヤと、合わせるように溶けていく斧。ふら、とよろめくも踏ん張り。)
終わっ 、た … ?
( そうぽつりと呟いたタイミングで、少女の声が聞こえて。項垂れた様子に、外傷はなくともかなり負荷が掛かっているような気がして。力ない呟きに、どうやら異能が暴走してしまったと判断したらしく。周囲への被害は不思議と少ないが、移動させてしまった人達を戻すことや、少女の体調を考えては 今何を最優先にすればいいのかしら なんて思考がぐるぐると追い付かず。そんな自分への苦笑もあるが、少女の安否が確認できた安堵やなんとも唐突で迫力ある体験への驚きに、思わず笑みが溢れて。再び少女と目線を合わせるように座り込めば、その頭を撫でようと手を伸ばしつつ。)
…… ふふ 、ちゃんと謝れて偉いですよ 。お互い吃驚しちゃいましたね 。大きな傷は見られませんが …… 体は大丈夫ですか ?
>>23 阿笠さん
(頭を撫でながらまるで今起こったことが大したことではなかったように言ってくれる言葉。表情に。どうしてそこまで…と申し訳無さでいっぱいになる。なんと言えばいいかわからなくなる)
私は大丈夫です…お姉さん…ありがとうございます…。
(まずは自分の安否を伝えて、やっと言えた言葉がお礼の言葉だった。もっと言うべきことがある気がして、でも出てきたのはその言葉だけだった。綴の方に視線を向けて、それが彷徨う。その表情にはもしどこかに怪我があったらと不安でいっぱいになっていた)
>>24 姫宮様