「……そうか。それが一番……それも、
考え方としては、何も間違ってはいまいな。」
(相手の困惑に反し、答えを聞いた男は
コクっとひとつ頷いて、理解を示した。)
「戦い、勝利して、支配する。それが、
それまでの世界の条理。今もそうだ。
だがお前の思う様に、手を取り合い、協力し、
共存する。そんな世界の在り方こそが、
皆にとっての最善の世界やもしれぬな。」
(闘いに生きる道を求め、力に固執する。
騎士とは生来そういうものであり、
この男もまた、それに人生を捧げてきた者。
だが人類とは、常に在り方が変わるもの。
それを理解しているからこそ、この男は
相手の持つその価値観を否定しなかった。)
「王国も、魔術師も、そして吾も……、
生き方、考え方を、改める余地があるやも…、
いや、改めるべ̀き̀、なのかも知れんな。」
(魔術師の反乱も、思えば自由を求めての企て。
反乱の意思が生まれる様な抑圧感を与えたのは
紛れもなく王族。各々のエゴのぶつかり合い。
男の思考には、一抹の疑問が生じていた。)
「吾は……、何を生きる道とするべきか……。」
(ふと、そんな言葉が、口から漏れ出た。)
>>77 リリィ
>>78 ▽ クリフさん
あら、難しいことを考えるのね
( 彼の口から漏れた言葉に反応して、僅かに視線を上げる。くすくすと笑い声を漏らせば思ったままに口にして。何を生きる道とするべきか、かぁ。この方は今まで何を自分の道としてきたのかしら。…兎に角、その道を変える必要は無いと思ったらしく。無理に別の道を選んだとしても、それは苦しくなるだけなのではないかしら。例えば、私がこの人の生きる道に憧れたとして、真似たところで上手くいく気はしない。ほら、百合が薔薇になりたいからって頑張っても、難しいでしょう。百合には百合の、薔薇には薔薇の生き方があるもの。)
するべき、っていうのは何だか違う気がするわ。自然と歩んできたそれが、生きる道になっているんじゃないかしら