>>75 ▼ リリィ様
【 ありがとございます ! !
よろしくおねがいします ! ! 】
「 ひぃ」
( わたしは、同じ団の仲間たちが来てくれるだろうと、どこか期待しています。
ペンダント時計の針で時間を確認します。
いちじかん が経ちました。
にじかんが経ちました。
「 まっ 」
わたしは、今、石の敷き詰められた地面をじっと見ています。なぜなら、蟻が団として列状にポツポツ歩いているからです。蟻は仲間とはぐれないために一生懸命です。ソーキュートな感じです。
ぐしゃ。
そうです。この世界には人間という巨人がたくさん歩いているのでした。当然、蟻は踏み潰されます。omgな感じです。
ぐしゃ。ぐしゃ。
そして、蟻たちはお互いにバラバラに逸れ、結局、みんな迷子になってしまうのです。
あぁマリア様。ああカミ様。どうか迷える仔羊をお救いください。)
『 何かお困りかしら? 』
( 女の人の声です。わたしのささいな願いが天に届いたのでしょうか?その声の主の顔を視界に収めます )
「まりぴぃぉ…」
( 聖母様のようで、鼻が高くて美しいお顔。
垂れ目の微笑女。わたしは、彼女のエメラルドの瞳ーー街の光を取り込み、幻想的な輝きを秘めた瞳ーーを見つめ返しました。そして精一杯に、自分のお困りの何かを伝えるために、 スッーと息を吸います )
「 ……ま ! ご !
ん! …まい、お ! !
んん! あ ! ! いご!
んんんぁあぁあぁ ! ! ! 」
( まいご。その言葉がどうしても言えません。わたしには主張能力が欠乏しているのです。なので、イライラしてしまって、地団駄を一回。ぐしゃ )
>>79 ▽ コノアちゃん
ああ、ほら、落ち着いて? …大丈夫よ、ちゃあんと伝わったわ
( 地団駄を踏み出す少女を慌てて宥め。まいお、まいお…なにかしら。頬に手を添え僅かに首を傾げたが、案外分かりやすかったのか直ぐにその表情は明るくなり。少女の頭をそっと撫でれば、伝わったということを伝えて。お話することが苦手…な訳ではないようね?上手く言えず地団駄を踏む様子を見てはそんなことを思って。上手く話せない理由でもあるのかしら。兎に角、この少女が迷子であるという事実がハッキリしたからには何とかしなければ。ただ単に道に迷ったのか、誰かとはぐれてしまったのか。にこりと微笑んでは再び少女に語り掛け )
この人混みの中、ひとりで不安だったでしょう?もう大丈夫よ。 貴女が無事に帰れるように、お手伝いするわ