>>74 / Natalie ・ 異世界のアリス
野良猫はご主人様にしか礼を尽くせないんでね。
(態とらしい仕草にはおどけた様子で肩を竦め、釣られるように暗闇に浮かぶ月を見上げる。現在最有力候補として上げられている国を治めているのは幼い暴君。名君とは程遠く、このまま全ての王冠を手にした時、国の未来はどうなるのかと想像する。けれど、野良猫にとってはやはり取るに足らない事。何処にも属せず、家を持たない野良猫にとっては関係のない話。だから、彼女の真意がどうであれ、それは関係のない話。深く溜息を一つ。今夜は宿探しを諦めて、朝までの暇潰しに切り替える。暇潰しがてら、秘密のお茶会にでもアリスを連れて行ってみようか。幼い少女に内緒話でもするように、野良猫はニヤリと笑う。きっと彼女なら、滅茶苦茶にしてくれるだろう。そんな期待を胸に、エスコートをするよう手を差し出した。)
……ああ、そう言えば。ハートのジャックが女王のパイを盗もうと、今夜秘密のお茶会を開くとか。アリスもどうだい?早く行かないと紅茶が冷めてしまいそうだ。
>>75 / セリリ ・ 二尾の人魚
(一先ずは邪険に扱われる事のない事に小さく安堵の息を吐く。適当な真実と嘘を織り交ぜて、振る舞うのは無害な記者。今日は爪を立てるつもりも、牙を剥くつもりもない。普段から所持している偽造の名刺を差し出し、多少の信頼を得るべくこちらの身分を証明する。まずは当たり障りのない事から。今回は敢えて深入りする必要はない。普段の野良猫の姿を知る人からは想像出来ないであろう人の良さそうな、そして気の弱そうな不器用な笑顔を被って相手の表情を伺うように首を傾げ。)
私はQueen of Heartから来た記者のチェシアです。今、移住を考える人の為の記事を書くべく様々な国へ取材に回っていまして。…良ければ、お話を聞かせて頂けませんか?
構いませんが…でも可笑しいですね
数日前からこの国の警備はとても厳重で
ただの国民でも中々入れないはずですが
何故『記者の』貴方がこうやって易々と
入れたのでしょうか?
記者さんの依頼でも受けた『猫さん』しか渡れないような
道があるのかしら?
(あくまでこちらも国民のふりをするが
記者のという言葉と猫さんという言葉を少し強調して言って
相手の正体を見抜いているのかいないのか
分からないような表情でクスクスと上品に笑い
「あるいは貴方が猫さんなのかしら?」と不敵な笑みを浮かべて。
誘惑のチェシャ猫のことも知っているようで
そのことを知ってるあたりかなり別国のことを
調べあげているようで相当相手のことを疑い
「あの猫さん、私苦手なんですよね」と
ズバッと言って、実はもしかしてという疑問はあるものの
決定打には至ってないが全てかまをかけているから
国の警備が厳重もチェシャ猫が苦手なのも嘘である
>>98 誘惑のチェシャ猫さん