>>262
氷華
「それじゃあ、さようなら。」
氷華は自分の事を最後まで話すこと無く"さようなら"と言うと、氷の足場に乗ったまま夜の闇に紛れるようにして立ち去ろうとする……
これで立ち去れれば彼女の記憶には、昔に一度助けてくれた人。と言うだけで直ぐに日々の記憶に埋没して自分の事も忘れ、変わらぬ日常を遅れるだろうと考えている。
夕渚「・・・・・あ、ありがとうございましたっ・・・・・!」
(ただただ、立ち去る相手に出来るお礼といえば、頭を下げて感謝を述べるくらいだ・・・・・
だが、これが最善の手だということに、夕渚自身もわかっていた・・・・・
が、やはり相手のどこかさみしそうな表情が、頭から離れなかった・・・・・)
【数日後…】
夕渚「・・・・・近くにいる気がする・・・・・」
(下校帰り、今度は前のようにチンピラに誘われたりとかはないものの、何かを感じる・・・・・
あの人が近くにいる、そんな気がした・・・・・
何の根拠もないただの勘だが、昔から夕渚の勘はよく当たり、今回ももしかしたら、と勘だけで普段は通らない裏路地を歩いてゆく・・・・・)
悠矢「ほぉ〜・・・・・俺みたいにねぇ〜・・・・・♪」
(そういうと、顔を近づけて「悪いことは言わない、やめておけ」と、予め伝えておく・・・・・
悠矢自身が自分のキャラを確立している上での発言か、それとも相手のことを思ってかは定かではないが、悠矢にしては珍しくまともな判断である・・・・・)
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