>>595
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巨大ムカデ
『ギィィィィィィィィィィィィィッ!!!!』
中川の放ったショットガンと同等の威力の砂利と、桜空からの連撃を外骨格の亀裂や破損箇所に直撃した事で巨大ムカデが深刻なダメージを受けていく……
そんな中で巨大ムカデは顎をガチガチと鳴らしながら、二人を道連れにしようとするかのように無差別にのたうち回り、周囲の壁や床を破壊して暴れ回りながらも、その体は少しずつ塵となって崩れ始める。
水鴉
「嘘だろ……たった二人だけで……あの巨大蜈蜙を………!?」
武装組織を丸ごと殲滅出来るだけの力を持ったムカデが、中川と桜空の二人を前に追い込まれ、消滅し始めているのを見た水鴉は自分の戦闘力では勝つことが出来ないと悟り始める。
桜空「・・・・・」
(桜空は、消滅してゆく巨大蜈蚣を見ると、目を閉じて合掌する・・・・・
かつて、大切な人から教わった、命の大切さ・・・・・
例えそれがどんなおぞましい化け物であろうと、一つの命に変わりはない、桜空はどこまでも優しい考え方の悪人だった・・・・・)
桜空「・・・・・さて、どうしたものか・・・・・
(しばらくして、近くにいた水鴉を見ては、巨大蜈蚣との死闘が終わったばかりなのに、もしかしてまだ戦わなければならないのだろうかという、疲労困憊の表情で上記を呟く・・・・・
「お前も八咫烏のメンバーなんだろ?」)
>>597
>>597、600、601
「ヒューッ! 信じられねえぜ、あのデカブツが沈んじまった!」
想定外の大金星をあげられたことに、思わず口笛を吹く。とりあえず今回ばかりは桜空の行動力に感謝だ。
「うぉっ!? っとっとぉ、危ねえ危ねえ」
蜈蚣の最後の意地なのか、のたうち回っての打撃が襲いかかる。
「そうは、いかねえよ!!」
ガントレットの要領で、右腕に鋼を纏う。
そして掌をかざし、打撃が当たる瞬間に、円形の壁を作るように掌を一回転させた。
回し受け。
空手の基礎的な防御技術。あらゆる受け技の基礎とも称される。円の動きをすることで、衝撃を分散させることが出来る。
「ぐおあああっっ!!」
鋼の腕で受け流した甲斐あって、一撃での粉砕を免れ、10m程吹っ飛ばされるだけで済んだ。
「あぁ〜っつつつ……ったく、やってくれるぜ」
ふらつく頭を押さえながら立ち上がる。
「! あいつは……ありゃ?」
ふと視界に水の男を捉え、第2ラウンド開始かと思いきや、桜空と言葉を交わした?直後逃げ出してしまった。
(いや、それよりも……)
放置された紀が気がかりだ。そして蜈蚣が暴れた影響で建物自体が崩壊を始めている。彼女も回収し脱出しなければ。
「……っと、おやぁ〜大将? 美味しい役回りですなあ?」
自分が動く前に、桜空が救出してくれた。そんな彼を茶化しつつ、後を追う形で走り出す。