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【桜空vs翼腕の鴉】
翼腕の鴉
「ふざけやがって!この餓鬼がァ!!」
翼腕の鴉は遠距離攻撃は効果が無いと言うことや、挑発を受けて頭に血が登った事で近接攻撃を仕掛けようと、両足の巨大な鈎爪を剥き出し、それによって桜空に向けて再度飛び掛かる。
翼を持ち、自由に空を飛べると言うことからその速度はかなりのものだが、その分動きも単調になってしまっている……
空間移動させる事が出来れば相手の攻撃を無力化させる事も出来ると思われるものの、それだけでは相手を倒す事も出来ない。
更に……この鴉の後には霞鴉も控えているため、悪戯に異能を使うのは得策とは言えないだろう。
【紀vs霞鴉】
霞鴉
『部下二人は暫くは使えないか……
仕方がない、こうなればボク自身も戦うとしよう。』
《ザアァァァァァァァァァァァァァァ……》
霞鴉は紀の前、6m程前方にて、周囲を覆う濃霧の一部が集束し始め、人の形を成すと、そこにはカランビットナイフを持った綺麗な白髪に碧色の瞳をし、右目が髪で隠れ、黒いスーツのような服に身を包んだ霞鴉が現れる。
漸く霞鴉が姿を見せたのだが、彼女の先程の発言から霞鴉一人で幾万人分の戦闘能力を持っている事がわかるため、無策で現れた訳ではないのだろう。
桜空「お前が猫だとするなら俺はネズミだが、ネズミはちいせぇ分動きが早いらしいな、正に今の俺とお前じゃないか・・・・・」
スッ・・・・・
(桜空は小さい分、その小ささを戦闘で活かし、攻撃を見切って避ける以外に身軽さで攻撃を避けるということも出来る・・・・・
体格差という部分では桜空の方が一歩も二歩も有利なような気もするが、相手は相手でその凶暴さと爪を活かした猛攻で攻めてくる・・・・・
桜空の目的は相手を〇すことではなく、相手の動きを完全に止めることであり、タイミングを見計らって不意打ちを仕掛け気絶でもさせることができればいいのだが・・・・・)
紀「やっとお出ましですか・・・・・」
(こちらはもう能力のせいでかなりボロボロなのに、相手はやっと姿を現したことから、相手にとっては今までは単なるお遊び程度であり、これからが本当の地獄の幕開け、といったところか・・・・・)
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