>>967
氷華
「……………。」
自分と一緒にやり直してくれると言う夕渚の言葉を聞いて、何も言葉を返すことが出来ず、少しの沈黙をもって応えると、静かにスマホの通話を切る。
何も言葉を返さずにいたため、その本心はわからないものの、夕渚の言葉で氷華の心に張り詰めていた氷が微かに溶けたのか、氷華が迎撃用に展開していた巨大な氷柱が崩れ始め、桜空の頭上に浮かばせていた氷の棘珠もその硬度を大きく落ち、破壊が容易なものとなる。
これで多少なりとも氷華の力が落ちたものの、それでも依然として世界最強クラスである事に変わりはない無い。
桜空「・・・・・っ・・・・・!」
ガッ・・・・・!
(桜空は、頭上のものを素手で殴りバラバラにして砕くと、そのまま氷華に突進して掴みかかり
「てめぇ・・・・・!ダチすら大切にできねぇのか・・・・・!」
と、怒号を浴びせる・・・・・
精神的にかなり揺らいではいるものの、依然としてまだ力の差はある相手に対して怖じ気付くことなく立ち向かう桜空の姿は、当の本人である氷華の目にはどう映るのか・・・・・)
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