>>977
氷華
「貴方はそこで歩みを止めて見ているといいわ。」
氷華は次第に体が氷に包まれていく桜空を見て、あと数分で全身が凍り付いて凍死するであろう事から決着は着いたと考え、最後の仕上げをするために凍り付いた国会議事堂に向かって歩き始める。
そんな中で、桜空の懐には先程、装甲者の中にいた機動隊員から手に入れた対異能弾を装填された拳銃がある。
実質的に決着が付き、ほぼ全身が凍り付いてしまった桜空に対しての警戒が緩んでいるようで、今、彼女の背中からこの銃弾を打ち込めば倒すことは出来なくとも更なる弱体化を狙えるかもしれない。
ピキッ・・・・・パキッ・・・・・
桜空「ぅ・・・・・あ・・・・・」
《くそっ・・・・・!体が・・・・・動かねぇ・・・・・》
(平和の実現の為ならば、悪人になっても平和を望む実の弟すらも手にかけることを躊躇わない氷華の作り上げた氷は、まるで氷華の今の人間性や心を表すかのように、硬く、そしてどこまでも冷たい・・・・・
桜空は、力を振り絞り懐の拳銃を取り出そうと必死に腕を動かすものの、わずか数ミリ動かすのがやっとであり、桜空はどんどん氷像へとなってゆく・・・・・)
>>978