>>10
氷華
「裁いても裁いても悪は消えない……
ならばこの世界そのものを裁く。」
《ドガガガガガガガガガガッ》
ゲートを繋げた先で氷塔が突き刺さり、また桜空の展開する巨大なゲートによって氷塔から逃れることが出来ているものの、大量にある氷から生じる冷気は着実に彼の体を蝕んでいく……
《パキパキ…》
大規模な転移ゲートを開いた桜空の足下から新たに小さな氷の棘が伸び、巨大な氷塔からの猛攻を防ぐ事に集中しなければならない彼へ容赦なく奇襲を仕掛けようとする。
桜空「・・・・・堕ちたな、ほんとに・・・・・」
(昔は純粋なヒーロー像を抱いていた実の姉が、こうも歪みきった正義の道へと足を踏み入れてしまったことに対して、悲しみを通り越して呆れを感じる・・・・・
人間は欲の塊の生き物だ、どんな人間でも、何かしらきっかけがあればどんな悪にでも変化する、もしそうなった時の歯止め役として正義がいるのではないかと桜空は思う・・・・・)
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