「 お着物が汚れてしまいますよ、 」
( 血を拭われるのをみて少し慌てたように言いつつ、すぐさまにこりといつも通りの胡散臭い笑顔を張り付ける )
【かまわないさ、このくらい】
(血を拭うと、パチンとローブなどに染み込んでしまった血が、まるで逆再生用に浮き出る)
【……きみたちも、なにかあったんだね】
(そして見透かすような言葉を吐きながら、彼女の顔を覗き込む、その宇宙のような瞳に引きずり込まれるような感覚を覚える)
「 おぉー、すごいですね… 」
( 染み込んでいた血が消えたのを見ると素直に感心したかのように目を見開き )
「 ふふっ、まぁ、結構ありましたけど私の身の上話は…そうですね、そこに隠れてる従者さんも退屈するぐらいたいしたことはありませんよ? 」
( にぃっと相変わらず胡散臭い笑顔のまま綺麗な瞳をみて告げる、 )