Episode 2 春のまったり村! 花粉のまったり村!
ほのあが新村長に就いてから少し立ったある日のこと。村長の仕事は、昨日役場の村長室で秘書のよもぎから教えられた。
大まかに説明すると、村長ができる村づくりは公共事業と村の条例の2つ。
公共事業とは村になにかを作ったりすることで、作る人には工事費を支払うことになる。なのでこれは同じ村に住んでいる住民たちで、募金をしてもらうことになっているのだ。そのベンチを作るところは、ロープで囲んである。真ん中のところには募金箱が置いてあるので、そこにお金を入れて募金をする、という感じだ。
今は土が道になっているところにあった右側の芝生に、小さな木のベンチを作ろうと募金を始めたところ。公共事業は村の住民から作ってほしいとのリクエストがあった場合、それを作ることもできるそう。
村の条例というのは、このまったり村だけの法律のようなもの。例えば、道にゴミを捨ててはいけないなどの決まりごとである。しかしそんなすぐには思い付かないので、条例の方はまだ保留だ。
この他にも村の環境をよくするための会議、イベントなどの参加もするようだが……まあ、とりあえず村長の仕事は色々ある。
そして驚いたことに、すずかは副村長、ももともみじは公共事業を作る人だったらしい。わかっていると思うが、よもぎは秘書だ。
だから、引っ越してきた初日の時も、村の代表として駅前で出迎えてくれたのだろう。
そんな話は置いておくとして、本題に入るとしよう。今日は日曜日。村長のほのあも、副村長のすずかたちも休日の日だ。
なので、ほのあとすずかとももはもみじの家の先を行ったところへ行った。ここの道も土が道になっていて、周りが木と家に囲まれているところだ。そこに来て東に目を向けるとあんこの家、その隣にはほのあたちが通う学校、先隣は小さな空き地……といったようにになっている。
真ん中にはお花畑。今までは村の代表であるすずかたちが水やりをしていたが、新村長のほのあも来たことなので、ほのあも水やり当番をする人となった。
現在ほのあたちがいるところは、道をまっすぐ行くとあっという間に着いてしまう、石のベンチと街灯があるところだ。もうちょっと道の先を行くと、なぜか手荒い場がある。
今日は、その場所を舞台としてハチャメチャ日常が始まったようだ。
「 ぶえーっくしょん! 」
「 おえーっくしょん! 」
「 ちょっとふたりとも! 汚いからやめなさいよ! あたしの方に向けて! しかも、すずかは完全に嘘のくしゃみなんだからそういうことはしないの! 」
『 ごめんよ〜 』
最近は花粉の季節。つまりもう春が始まったといってもいい時期だろう。
花粉症のほのあは、春にはとても頭を悩まされている。春は好きだが、花粉症のせいでまともに春を楽しめないのだ。それを理由に、今も盛大なくしゃみがももめがけてぶちまけられた。
「 でも花粉症は大変よねえ……春はいいけど、花粉症が悩みどころよね 」
「 そういうももは花粉症じゃないからいーのっ! 」
「 あなただって花粉症じゃないじゃないのよ! 」
少し口喧嘩になりかけそうになったふたり。しかしそれを吹き飛ばすように、ほのあはくしゃみをした。
「 ハーックション!! 」
「 つ、唾が飛んだ…… 」
自分もやられて嫌なことを友達にしてしまったので、ごめんごめん、と目をかきながら素直に謝る。
すずかの顔には、ほのあの唾が汚く飛んでしまっている。
「 けれど、本当にどうしたらいいのかしらね? もうすぐ桜が満開になるのに…… 」
「 うえーっくしょん! 」
「 ちょっと! あたしが話してる時にくしゃみなんてするんじゃないわよ! 」
今度は手で抑えてやったので飛ばなかったが、手が汚れてしまった。なので、近くの手洗い場で手荒いをしてくることに。
道の先へ行き手荒い場に着くと、さっそく手を洗い始める。これはいつものことだが、バシャバシャとあちらこちらに飛ばしながら洗っている。水しぶきがすごい。これでは手洗いではなく、手荒いだ。
ディアン さん
返信遅くなってごめんなさい! いつもコメントありがとうございます!
どうでもいいですが、ゲームはそこそこ得意で、アニメオタク……というのがすずかの特徴です。
交流板には行けたら行きますね!
お久しぶりです。ずっと更新してなくてごめんなさい! あと、ものすごくどうでもいいですが……。
>>31に書いてある “ 今は土が道になっているところにあった右側の芝生に、小さな木のベンチを作ろうと募金を始めたところ ” というのは、>>16の
“ 今度は土が道になっていた。その周りは芝生 ” という場面と繋がっています。意味わからなかったらすみません!
話は変わりますが、1日に1回は更新することを目標として、これからも頑張ります! 何卒よろしくお願いします。