つけ組シンデレラ

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102:箕犁:2017/08/27(日) 11:06

rk 【エンジュ×シンデレラ】
本編とは関係ないですが、裏設定を生かしてあげたかった。
気が向いたら続きを書きます。


「本当に貴女は馬鹿だ…」

珍しく、柔らかく笑う魔王の横には、ちんまりふわふわ、いかにも
『か弱い乙女』といった容姿の人間。

その姿を初めて見た瞬間から…

『僕は貴女を、奪って見せます。』


もう一人の魔王は、そう呟いて微笑んだ。


箕犁:2017/08/27(日) 11:58 [返信]

rk 【エンジュ×シンデレラ】
>>102の続き


「………またぁ?」

シンデレラは、手紙…だった、
びりっびりに破かれた紙きれを
踏みながら、うんざりといった表情でため息をつきました。

「これでもう78通。」

ここのところ毎日、目が覚めると枕元に置かれている手紙。
家族も、使用人も、不信人物は
いなかったと言う。
寝ずの番をつけても捕らえられない。
なのに、手紙だけは枕元に必ず置かれているのです。

「今日のは特に強烈だったわね…」

『もう目が覚めたのかな?僕の愛しいお姫様。
君の愛らしい瞳や、そよ風のように柔らかい声、どんな素晴らしい陶器にだって負けない白い肌。今日も本当に美しいね。
君に会えない一瞬を、何十年にも何百年にも感じるよ。
君が他の男と話していると考えると、全身の毛穴から血を噴き出して死んでしまいそうになる。
僕の全ては君の物だ。髪も皮膚も爪も内蔵も眼球も、当然心の全ても。
愛している、どうか僕だけのお姫様になってくれないかな?』

シンデレラは、最後まで目を通し、すぐにそれをビリビリに破いた。

「僕だけのものになれも何も、宛名も無いし…返事すら書けないわ。」

勿論、宛名があったら彼女は手紙を突き返しに行くでしょうけど。

そこまで考えたところで、シンデレラは、ふわりと頬を撫でる柔らかい感触に気がつきました。
それが『人間の指』であることに気がつき、ぶわりと鳥肌がたちました。
『それは、僕の物になる気があるって事でいいのかな?』

こんな状況だというのに、うっかり胸がときめいてしまうような甘い声。
恐る恐る、声のする方を向くと…


『やっと会えたね、お姫様。』


天使のような笑顔の、魔王がそこにいました。


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