ヤマザキから呼び出しを受け、仕方なく公園のベンチに座っている。目の前には、当の本人。見上げただけで苛立ちが込み上げるようで、視線はずっと逸らしたままだ。
「話って、なんだよ」
「そう急かさないでよ。時間はたくさんあるんだからさ」
「そりゃお前だけだ」
ヤマザキが俺の隣に腰を下ろす。目の前に立たれるよりかはマシだが、小さいベンチに男二人なんて、暑苦しいことこの上ない。
公園に来る途中で買った天然水を、一気に半分ほど飲み干す。話はまだ、始まらない。一体いつまでこうしているつもりなのか。
「いいか、俺には時間がない。さっさと話せ」
「仕方ないなあ」
自分から呼び出したくせに、なにが仕方ないだ。天然水を再び煽って、苛立ちと共に飲み込む。
それから少しして、ようやく、ヤマザキの話が始まった。
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続くよ なにも考えていない
>>125,>>127,>>129,>>152,>>165/元地味男と元王子様のはなし(人を選ぶ話なので迂闊に見ると死にます)