「最近いい感じになってたよね〜!絶対そうだって!」
「ヤバいよね。超お似合いだし!帰ってきたら祝ってやろ」
うん、分かってたけどね。クラスメイトの子達が噂をしている。
きみにとっては良い噂。わたしにとっては悪い噂。
そりゃそうだよね。わたしのこと好きになってくれるはずがない。私ときみは女の子だから。
暫くの間何も考えずに席に座ってボーっとしていた。わたしはどうにもできないから。
わたしが今から引き留めて告白するの?少女漫画か何か?
わたしたちはそうなれない。わたしはずっと諦めているのに。
そう考えている内に゙ふたり゙でやってきた。わたしは何にも言えなかった。
なんだか頭がクラクラしてきて気持ち悪い。吐きたい。みんな祝福してるのにわたしだけ出来ない。
目を合わせないようにしながらわたしは校門前まで出てきてしまった。
早く教室に行かないと、授業に遅れる。先生に怒られる。
そう分かっているのにわたしの足はフラフラと横断歩道のところへ行く。
トラックが来たってわたしは構わない。親に迷惑かけちゃうのは申し訳ないな。
あはは、。乾いた声で笑う。きっと今のわたしも無表情なんだろうなあ。、ばいばい、