>>432
磯「じゃあ、殺せんせー。夕飯のあとは暗殺なんで……」
殺「はーい」
殺せんせー、いくらなんでも遊びすぎじゃ。
なんであんなに日焼けしたんだ。
海「真っ黒じゃん」
殺「おやおや、船上でのディナーですか。どうやら私を酔わせて、戦力を削ぐつもりですね」
磯「ええ、これも暗殺の基本ですから」
殺「ですが、本気になったせんせーにとって、船酔いなど恐るるに……」
中「だから黒いよっ!」
たしかに、黒すぎる。
目も、口もわからない……。
海「挙句、お歯黒じゃん」
殺「そんなに黒いですか?」
中「表情どころか、前も後ろもわからないわよ」
片「ややこしいからなんとかしてよ」
殺「ヌルフフフ。私の脱皮をお忘れですか?」
しゅるん
殺せんせーが黒い皮を脱ぎ捨てた。
不「あ、月1回の脱皮だ」
殺「そうです。本来はヤバいときの奥の手ですが……あ」
皆「あ」
あっ!
殺せんせーの弱点、脱皮直後は反応速度が落ちる!
杉「ばっかでー。暗殺の前から自分で戦力減らしてやんの」
この日のために、みんなで準備をしてきた。
みんなで、この作戦なら!
殺「にゅやぁぁ……」
海「結局酔ってんじゃん」
磯「じゃ、せんせー。次はこっちです」
そこは、水上チャペルだった。
微妙に飛ばす!
各教科で1位をとった生徒7人がせんせーの触手を破壊し、続いて全体での暗殺を開始する!
律「暗殺開始」
カルマくんと茅野、海、原さん、竹林くんがチャペルの天井を破壊した。
茅「どう⁉」
海「うまくいったよ!」
カ「ハハッ」
原「やった」
竹「フッ」
建物の檻から水の檻へ!
杉「殺せんせーは環境の劇的な変化に弱い!」
前「反応速度をさらに鈍らせる!」
続いて、水の檻から対せんせーBB弾で弾幕を張る。
磯「殺せんせーは当たる攻撃に敏感だ!」
だからあえて、その攻撃はせんせーを狙わない。逃げ道を防ぐためだ。
中「かーらーのぉ」
とどめの2人!
速水さんと千葉くんの銃でとどめだ!
放たれた、BB弾。
○○○○○○○○
暗殺は、失敗に終わった。
挙句、殺せんせーは完全防御形態になって速水さんと千葉くんの攻撃を免れたのだった。
前「あーあ、もう何もやる気起きねぇ」
寺「ったく、お前ら。もうやることはやったんだ。明日一日遊べんじゃねぇか」
岡「そうさ。明日こそ水着ギャルをじっくり見るんだぁ」
渚「あはは」
それにしても、おかしい。
いくらなんでもみんな、疲れすぎじゃあ。
僕が席から立つと、そばを歩いていた中村さんとぶつかった。
中「ごめん、渚くん。ちょっと肩かして」
中村さんが、壁をつたって倒れた。
渚「中村さん⁉」
岡「うっ」
岡島くんが鼻血をだした。
渚「岡島くん⁉」
次々倒れる、一部の人たち。
これはいったい⁉
海「何の騒ぎ⁉」
海はどうやら無事みたいだった。
海「ちょっとごめん、陽菜乃」
海は倉橋さんの額に手をやった。
海「ひどい熱!」
⁉
そのとき、烏間先生の携帯が鳴った。
?「やぁ、先生。かわいい生徒が随分苦しそうだね」