今日は思いのほか、スレッドにたくさん人が来てくれたから感激してる(;''∀'')
それと、部活の勧誘のほうも! 30人くらい来たよぉ‼
では、更新‼
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>>589
裏山に着くと、渚は木の下で腰を落ち着かせた。私もその隣に座った。
「で、何の相談?」
「渚はさ、自分に自信がなかったときってある?」
渚は目をぱちくりさせた。それから悩むように「うーん」と唸ったあと、
「そんなのいつもだよ。その点、速水さんは本当にすごいと思うよ」
「渚の方がすごいよ」
「え、そうかな」
私はうなずいた。
例えば、鷹岡先生と戦ったとき。本気で本物のナイフを振れるなんて普通はできないことだ。このクラスで一番暗殺者として有能な人は渚だ。普段はおとなしい、どちらかというとあまり目立ちそうにない人なのに。
「僕はさ、このクラスに来たときから自信なんてなかったよ」
「それはみんなも同じでしょ」
「ははは」
渚が空を仰いだから、私もなんとなく隣で空を仰いでみた。
きれいな空だったけど、なんか「きれい」の一言で片づけられる空だった。
今朝見た空とは、全然違う気がする。
「私、となりに信頼できる奴がいないだけで、射撃の結果が悪い気がするんだよね」
「その人って千葉くん?」
⁉
私は驚いて渚を見た。
「なんでわかんの?」
「だって、いつも一緒にいるでしょ。良いコンビだよね」
渚は立ち上がった。
「僕から言わせてもらうと、それは気の持ちようの問題なんじゃないかなぁって思うけど……。きっとそんな一言で片付くほど、軽い話ではないんだろうね」
私はそのとき、渚はすごい奴だと思った。
人が気づきそうにないところまでちゃんとフォローしている。岡野が渚を信頼している理由、分かった気がした。
「渚、ありがと。すっきりした」
「え、こんなんで大丈夫なの? 僕、大したこと言ってない」
「ううん。話しただけで、だいぶ楽になった」
私は立ち上がる。渚はにこりと笑った。
「なら良かった」
「それじゃあね、渚」
「うん、また明日」
私たちは別れた。
さて、このあとどうしようかな。射撃の練習しようと思ってたんだけど……。でも、1日サボったら腕落ちそうだな。
「速水」
声をかけられてそちらの方を向くと、そこには……
「千葉……」
千葉がいた。
「まだ残ってたんだ」
「ああ」
な、なんか気まずい。
「これから自主練か?」
「え、まぁそんなとこ……」
私は千葉の近くを通り過ぎようとした。
瞬間、思い切り腕をつかまれた。
ちょっと、痛かった。
「何、千葉……」
「さっき、渚と裏山に行ったろ」
「うん」
私は自分の腕を見て、
「千葉、痛い」
と言った。
すると彼は「悪い」と言って慌てて手を放した。私はつかまれた腕をぼんやりと見つめた。
「それがどうかしたの?」
「何を話してたんだ」
どうしてそんなことを聞くんだろう。
「別に。千葉には関係のないことだから」
そう言ってからハッとした。
まずい、こんな言い方じゃ傷つけちゃう。
また、私は……。
「そうか」
千葉は普通だった。
「ごめんっ!」
私は急いで謝ると、居ても立っても居られなくて校舎でカバンを手に取ると走って帰った。
ごめん、千葉……。