暗殺教室〜もうひとつの物語〜Part4♪

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899:凪海◆3A:2016/04/17(日) 23:10 ID:ySs

 修学旅行2班、3班は一緒に行動してることにします!

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>>880

 渚に言われるまま、なんとなく走ってきたけど。
 私、何やってんだろ……。
 立ち止まろうとすると、いきなり腕をつかまれた。

「きゃ……ムグッ」
「静かにしろ、茅野」
「って、寺坂か……」

 あー、びっくりした……。

「よかったー、見つかって」

 物陰から現れたのは中村さんたちだった。

「ねぇ、渚どうしちゃったの?」
「そのことなんだけどさ、茅野ちゃん。お茶係って茅野ちゃんだったよね?」

 何で今、その話?

「そうだけど」

 そう答えると、みんなが落胆した。

「え、え? どうしたのよ」
「……お茶、途中で足りなくなった?」
「うん」

 そして、さらに落胆。
 え、何なの?

「……それでさ、そのあと冷蔵庫にあったボトル、使った?」
「あ、あれね。使ったよ」
「あの中身、なんだと思う?」
「お茶じゃないの?」

 そう言った瞬間、みんなから信じられないような顔をされた。

「え、ウソ! まさか違ったの⁉」
「違うも何もねぇよ! あの中身、ビッチが用意した酒だよ、酒‼」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇ⁉」

 ウソでしょっ⁉
 だからあんなに頭痛そうにしてて、なおかつテンションが高かったんだ。思えば、普段やりそうにないことも平気でやってのけてたし……。

「ど、どうしよう……。私、とんでもないことしちゃった……」
「……これ、とにかく渡すわ」

 不破さんから渡されたのは、小瓶だった。

「何これ」
「奥田さんが作った睡眠薬なの。それを渚くんに飲ませれば寝てくれるから、それで万事かいけ……」

 不破さんが言い終える前に。

 パァンッ

「うぉっ⁉」
「危なっ‼」

 対せんせー弾……。

「言ったよね。邪魔したら容赦しないって」
「渚……」
「はいはい、私たちは引きさがりますよ」

 中村さんは降参するように両手を挙げた。みんなもそれをマネして、ゆっくりと後ずさっていく。

「行くよ、あかり」
「う、ん……」

 私は渚に引っ張られるまま、また歩きだした。
 はぁ、また追いかけっこの始まりかな……。
 それにしても、不破さんに渡されたこの薬。どうやって盛ろうかな。

「渚、ごめんね」
「何が?」
「私のせいで、渚……」

 申し訳ないったらない! もし、私があのとき冷蔵庫にあるお酒を取らなかったら。もし、私が配分をしっかり決めてお茶を入れていれば……。

「あかり、落ち込んでるの?」
「ちょっと、かな……」
「落ち込む必要ないよ」
「え?」

 顔をあげると、そのときの渚の表情は普段の渚に見えた。気のせいかもしれないけど……。

「何があっても僕が守ってあげるから」

 ⁉
 うなずこうとして、ちょっとためらった。
 今はきっと、お酒の力で言ってるだけなんだ。普段の渚だったら、絶対そういうこと言わないもん。

「……あかり?」
「大丈夫、何でもない。心配かけちゃって、ごめんね」

 私はほほ笑むと、渚の手をギュッと握って歩きだした。
 と、近くに自販機を発見した。
 これは、チャンスかもしれない。


凪海◆3A:2016/04/18(月) 01:39 ID:ySs [返信]


「ねぇ渚、ちょっと走ったり歩いたりで疲れちゃったからさ。休まない?」
「そうだね……」

 見ると、渚はどこか疲れているようだった。まぁ、あんなに大暴れしてたから疲れて当然なんだけど。それにしても、お酒の力ってすごいなぁ。

「飲み物買ってくるよ」
「あ、僕が行くよ」

 渚はそう言って自販機に行った。
 チャンスッ!

「お待たせ」
「ありがと」

 って、1つだけ?
 渚はペットボトルのフタを開けた。そして、自分で飲み始めた。

「はい、残りあげるよ」

 はぁぁぁぁぁぁぁ⁉
 て、てっきりそろそろ酔いが醒めるかと思ってたんだけど、どうして、どうして、まだ酔ってるのぉ⁉

「飲まないの? それとも飲ませてあげようか?」

 渚が上目づかいで聞いてくる……。
 ま、まだ酔ってる……。

「うぅっ……、の、飲むよ……」

 か、間接キスとか。さっき、けっこうキスされたばかりなのに……。
 そ、それに不破さんに渡された薬、盛る機会がなくなりそう。
 えいっ。

「やった、間接キスだね!」

 な、なんでそんなに喜んでるの、渚……。
 とりあえず少し残しておいた。バレないように、そっと不破さんからもらった睡眠薬をペットボトルの中に流しこんだ。
 よし、完了!

「……渚、ごめんね」
「うん?」
「渚がおかしくなったのは、私のせいだから」
「僕、おかしいかな?」
「うん。おかしいよ。今までにないくらい……」

 私はなんだか笑いたくなった。

「でも、楽しかったかも」
「?」

 私は渚にペットボトルを渡した。
 たぶん、無意識の行動だったんだと思う。渚はそれを受け取り、そのままキャップを回して中身を飲んだ。

「うっ……」
「渚、ありがと。楽しかったよ」

 渚はくずれるようにして、その場で倒れた。

「終わった?」

 そっと現れたのは、カルマくんと杉野、神崎さん、奥田さんだった。

「あ、カルマくん。やっと終わったよ……」
「あーあ、人騒がせだったな」
「みんな、ごめんね。私のせいで……」
「とりあえず2人とも無事でよかったわ」
「そうだねー、こんな画像も手に入ったし」

 カルマくんがにやにやしながら私にスマホの画面を見せてきた。

「ほら、これとか。これも」
「っっっっっ‼」

 な、な、なんで⁉
 ど、どこで撮ってたのよーーーーーーーーーーーーーー‼
 カルマくんが私に見せてきた画像、それは。

 私が渚にDキスされてたときとか、一緒にいるときとか、お、おもむろにキスしそうになったときとか……。それに、さっきの間接キスのとか……。
 あーーーーーーーーー! 私もう、恥ずかしくて渚と顔を合わせられないーーーーーっっ‼

「動画もあるけど見る?」

 やめてーーーーーーーーーーーっっ‼

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 茅野が言っていた、「おもむろにキスしそうになったとき」とは、千葉と速水が現れる少し前に渚と茅野の会話があったんだが、そのとき茅野が「そして、そのまま……」のあとの箇所です。「キスしそうになった」と書いたら雰囲気壊しそうなので書かなかった。ごめんね。

 あーあ、キャラ崩壊した……Ω\ζ°)チーン


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