>>306-307何言ってんの!(*`Д')みさは超超超超面白いよ!
>>310ありがとう美羽!!
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〜星空は知っている〜
「フェアな取引、だと?」
「ええ。俺たち知ってるんですよ。この奥に何があるのか、とか」
山野が、明らかに怖がっているのが見て取れた。
そして、懇願するように口を開いた。
「た、助けてくれ!警察には、警察には…」
「だから…」と言って若武が、山野と同じ視線までしゃがむ。
まるで、どこかのやくざみたいだ。
「まず、女の子を返してください。で、俺たちに募金お願いします」
ニコッとさわやかな笑顔で言った。
でも、山野は諦めない。
「そ、そんなことをしてもいいのか?!」
「こっちだって、駒はそろってるんですよ」
後ろを向いて、黒木に軽く手招きする。
隣に来たことを確認すると、指をさしていった。
「こいつですね、警察にすごい知り合いがいるんですよ」
「そんな子供だましが通用するとでも?」
「そうですよねおじさん。なら俺一回かけてみましょうか?」
ポケットからスマホを出す。
さっきまで強気だった山野の顔がまた変わった。
「しかも、俺らの友達を拉致ったんで…」
「わ、わかった。いいだろう、それで…」
「じゃあ、山野井さん。女の子を返してください。あと募金も」
逃げるように一つの部屋に入って行く。
戻ってきたときの手には財布が握られていた。
「い、いくらだ!」
「募金なので、これぐらいかな?って量です」
少ない金で通報されるのを怖がってか、財布から一万円札を五枚出して、箱に入れる。
若武は、得意顔だ。
「さ、女の子は?」
若武は腰に手を当てて言った。
山野の顔が曇る。
「あ、あの子は可愛かったよね。まだ若くて…青々しいよ」
「何言ってんだこいつ…」
さっきまで静かだった上杉がいらいらした口調で言った。
山野の顔は、まるで麻薬中毒者のようにうっとりしたものを見るような目だった。
「俺は確かにあれぐらいの子供が好きなんだけどね。売るんだよ」
「え?…」
「あの子はねちょうど今さっき売ったところなんだ」