怪盗レッドのオリジナル小説書いてみます!(3)

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659:神出鬼没:2016/05/15(日) 20:37 ID:oGs

>>658の続き
>>636喜べ、響がでるぞ!

「こんなもんかな?」

アーテルは、スマホのマイクから口を離した
これから、怪盗達と探偵を仕留めに行くのだ

彼が今回とった作戦
それは、誘き出すという単純な方法だ
長所は、自由に場所と誘き出す相手が選べれるところ
短所は、誘き出すものを手元になければいけないこと
だがそんな短所は、花里琴音という存在により解決している
ちなみに、漆黒の涙は一種のおまけだ

そして、人質の存在を利用し交渉という形で響と警察を引き離すことに成功
同時に、警察が勝手に侵入しないように能力【作り変える】をフル活用にして木々に姿を変えさせた
もちろん、メディアや目立ちたがりの一般人も木々となっている

「ここに居ましたか…」

アーテルの凛とした声が薄暗い屋敷に響いた
後ろを振り向けば、穢れ無き真っ白なコートを羽織り、曇りなき眼鏡から強い意思を持った瞳で見つめ返す少年がいる

「来るの早いじゃねぇか…中学生探偵白里響さんよぉ〜」

「それより、琴音さんはどこですか?」

あえて上から舐めるように言い放った言葉は通用せず、本題を響は切り出していた
挑発するつもりでいたが思ったより響は乗らない
ならば、とことん舐めればいいのだ

「琴音?そんなこと聞いたって無駄だろ?」

「えぇ、分かっております。ですが、一刻も早く救出したいのでね」

どうやら響も内心焦っているようだ
手掛かりなし誘拐
事件の真実を暴くヒントにならない意味不明な目撃情報
そんな最中に届いた挑戦状
探しても見つからない花里琴音
これが響の背中に石のように重なっている
大切な物が失えば誰でもそうなる

もっと言えば、冷静に考えることは難しくなるのだ
響の推理力は、多少だが鈍らせることぐらいは出来ている
花里琴音の存在はここまでの影響を出すとは…嬉しい誤算だ
心の底で喜びつつ、リンドウと漆黒の涙が入っている鳥籠を右手で持ち上げ
左手でカンテラに弱い光を灯し、腰に引っ掛けた

「なぁ響、夜は冷えるだろう?暖炉つけるから温まるか?」

「結構です」

「おいおいおい!お前、冷たすぎだろ!?せっかく、俺なりの慈悲を与えてやるって言っているのに断るとはね」

「僕は、そこまで寄り道している暇なんてないので、それでは」

特に闘うことはなく響は、アーテルの横を通り過ぎていく
小さくなっていく白い背中を見ながら思わずため息をついた
確かに推理力を鈍らせることには成功したが逆に挑発に乗ることはなかったのだ
あくまでも響の場合だが、少し予想外の結果

多分、レッドやファンタジスタもこの屋敷に侵入しているはず
とはいえ、それぞれ探索しているだろう
花里琴音がどんな姿になっているかも知らずに

「とりあえずこのスマホ、暖炉で焼いて喰うか」

先程まで人間の姿だったスマホの持ち主の木から枝をへし折りながらアーテルは呟いた


神出鬼没◆A.:2016/05/28(土) 20:20 ID:s9c [返信]

お久しぶりだな、忙しくて来れなかった
アスカ目線に挑戦したが…飛鳥、冷たい感じになった
>>659の続き

『飛鳥、この先を抜ければ約束された場所につく』

「わかった」

私はケイの言葉に短く返事しながら暗い森の中を走っていた
なんでこんなことをしているかと言うと、数日前に琴音さんが誘拐
同時に、犯人らしい人から挑戦状が来たんだ
ケイが言うには、相手は金目とか花里家グループの座とか関係なく、誘き出すためにやっている可能性が高いんだって
流石に何のために誘い出すかは分からないけど気をつけたほうがいいみたい

そんなことを考えながら暗い森を抜けていくと指定していた場所でもある屋敷が見えてきた
でも…あれ?響も来ているはずだから警察やパトカーがあってもおかしくないんだけど…

「ケイ、これって…?」

『飛鳥、残念だがそこまでは分からない。ただ相手は、どうやら響と警察を引き剥がしたのは確かだ』

なるほど!といいつつも外から少し屋敷を観察してみた
屋敷は少し古い感じかな?あと洋風…おばけとかでないよね?
と思いながら少しだけ窓に手を掛けてみた
…開いているみたい

『飛鳥、一度探索しておこう。もしかしたら何かあるかもしれない』

「了解!…琴音さん、助けるからね」

薄暗く不気味な廊下を進む
うーん、一応ケイが調べてくれたから間取りとかわかるけど…っておばけ!?
………なんだ、西洋風の鎧か…おばけじゃなくてよかった

『飛鳥、大丈夫か?』

「大丈夫!ちょっと驚いただけ」

槍を構えるようなただ住まいをする鎧の前を通り過ぎ警戒しながら進む
あ、そうそう、どうやらこの屋敷にな監視カメラが一切ついてないんだって
というか、無理矢理撤去されているって言ったほうが正しいかもしれない
実は、私から斜め上の天井にその監視カメラが設置された跡があるんだけど…力技で引き千切ったみたいになっている
まるで人間とは、かけ離れた者がやったかのような…
その時、ふわりと私の肩に生暖かい何が置かれた

「うあぁっ!?」

思わず私はその場から素早く2、3歩ぐらい飛びのぞき、思わず振り返った…え?
思わず私は、さっきの行動に少し後悔した
だって、私の目の前にいる人は怪盗ファンタジスタだったからだ

「どうした?怪盗レッド、なにかいたのかい?」

「ちょっと!間際らしいことしないでよ!」

「なんですか?先程の悲鳴は…」

声を荒らげる私の後ろから中学生探偵白里響の声が聞こえた
どうやら、私の悲鳴で来たみたい
ライトを片手に持ちながら響は近づいてきた

「やはり、あなた達も来ていたのですね」

「まぁな、相手からの送られ挑戦に答えるのも美学だからね」

肩をすくめて答えるファンタジスタを見ながら響は、監視カメラがあった跡にライトを当ていた
そして、小さく呟いた
たぶん、あの人が…みたいなことを言っていたと思うんだけど…

『飛鳥、相手はどうやら捕まえる気も戦う気もないらしい。先にいたようだし、何か情報を聞き出してくれないか?』

「わかった!えーと…誰から聞こう…」

今この場にいる二人は嫌いじゃないんだけど…苦手なんだよね
響は、まだ観察しているみたいだし…しょうがないファンタジスタに聞こう


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