大幅に飛ばしマウス。
えーっと、2学期中間からスタートさせるよ。
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>>376
つい2週間前のことだった。僕らは自分たちの力を試そうとして街中でフリーランニングを使っていた。そこで誤って児童保育施設の松方さんに怪我を負わせてしまった。怪我をさせてしまった賠償責任として、殺せんせーが僕らに課したのは、松方さんの仕事を手伝うことだった。僕らはそこで2週間。さまざまなことを学んだ。
でも、その課題が終わった日は、中間テストの前日だったんだ。結果は惨敗。E組の大半はトップ圏内からはじき出されてしまった。
で、今。五英傑のみんなにバカにされている最中……。
瀬「棒倒しで潰すまでもなかったな」
小「フンッ、言葉も出ないか」
榊「ま、当然だね。この学校では下の者は上に対して発言権はないからね」
カ「へぇ。じゃあお前らは俺に対して何も言えないわけね」
僕らが驚いてそちらを向くと、そこにはカルマくんと海がいた。
カ「ま、どうせうちの担任は、1位じゃないからダメですねぇとかぬかすんだろうけど……。気づいてないのぉ? 今回本気でやったの俺だけだよ。お前らも毎回負けてちゃ立場がないだろうからって」
荒「何ぃ?」
カ「でも、次はみんなも容赦しない。3学期になったら内部進学のお前らと高校受験の俺らじゃ試験が変わる。同じ条件のテストを受けるのは次が最後なんだ。だから、2学期期末テスト。そこで全ての決着つけようよ」
そしてカルマくんは僕らの方を向いて。
カ「みんな、帰ろうぜ」
カルマくん、僕らのことフォローしてくれたんだ……。
カ「てかさ、海。1学期期末のときに『席はとっといた』って言ってたよね。結果俺は2位とったわけだけど、その言い出しっぺが2位のままってどういうことぉ?」
海「う、うるさい、カルマっ! 次は1位とるんだから覚悟してろ、バカッ!」
カ「えぇ? 次の1位は俺だよぉ? 1位は2人もいらないし」
海「何言ってんだよ、お前が2位で僕が1位だよ!」
なんて、2人は言いあいを続けていた。
☆
そして、その数日後に事件は起こった。
その事件の内容は、半分は僕らの責任だった。僕らが起こした軽率な行動のせいでビッチ先生を怒らせてしまったのだ。そして、ビッチ先生はあれ以来、学校に来ていない。何故か海も……。
茅「せんせー、海ちゃんは今日は来ないのぉ?」
殺「今日は遅刻の連絡が来ていますから、おそらく来ると思いますよ」
そっか。
もしも海が来られたら、ビッチ先生があれからどうしているのか詳しく聞けるかもしれない。
でも、結局海は学校に来なかった。
殺せんせーは海やビッチ先生に動きがあったら知らせてほしいと言って、ブラジルにサッカー観戦しに行った……。
矢「海ちゃんは来ないし、ビッチ先生はあれから連絡ないし……。携帯もつながらないんだよね」
岡野「海っちは携帯どうなの?」
渚「LINEにはよく浮上してるけど、今日は返事ないよ」
律「イリーナ先生は公共の監視カメラにも写っていません」
ビッチ先生は?
渚「ねぇ、律。海は監視カメラに入ってるの?」
律「あ、はい。何度か病院に行く姿が目撃されています」
カ「また病院?」
海「おはよー」
⁉
茅「海ちゃん!」
海「って、もう放課後か。殺せんせーに一言謝りに来たんだけど、もういない?」
渚「ブ、ブラジルにサッカー観戦しに……」
海「えぇ⁉ せっかく数学教わろうと思ってたのに……。あー、もう肝心なときにいないんだからさぁ」
カ「海、ビッチ先生知らない?」
海「先輩? いや、知らないけど」
え……。
海「何さ、何かあったの?」
僕は事情を話した。
烏間先生にビッチ先生のプレゼントを渡すように仕向けたことを、事細かく……。
海「へぇ、大変だったんだね」
渚「って、まるで他人事のように……」
海「そんなの一時的なもんでしょ。そのうちフラ〜ッと戻ってくるよ」
そこで千葉くんが言った。
千「もし、このままバイバイだったら?」
?「そんなことはないよ。彼女にはまだやってもらうことがある」
岡野「だよねぇ、なんだかんだ居たら楽しいもん」
海「⁉」
渚「海?」
海「おい、みんな。頭伏せろっ!」
え⁉
海はウェストバッグからなんと、ガドリングを取りだした。
僕らは慌てて頭を伏せた!
海がガドリングを四方八方に回しながら教室じゅうに弾を撃ち始めた。
う、うるさい!
カ「あの弾、本物じゃね⁉」
渚「え⁉」
よく見ると、教室のところどころに穴が開いていた。
海「チッ」
海はその場から飛び出すと、今度は20センチくらいの棒を取りだした。そこについているボタンを押した瞬間、そこから刃渡1メートルはあろうかという刃が飛び出てきた。
杉「日本刀⁉」
海「やぁっ!」
教卓にいる誰かに向かって、その剣を振りかざした。
渚「危ないっ!」
キ――――――――ン
海「くっ」
?「あー、よかった。もしも渚くんが注意してくれなかったら、危うく当たるところだったよ」
海「てめぇ、何者だ!」
僕らはそっと様子をうかがった。
渚「え⁉」
この前の、花屋さん?
?「はじめまして。僕は死神と呼ばれる殺し屋です。今から皆さんに、授業をしたいと思います」
僕は、夏休みの南の島で出会ったトゥイードルダムという名の殺し屋が海のことを「死神もどき」と呼んでいたことをふと、思い出した。
そのときの、海の厳しい表情をも、思い出した。
海「しに、がみ……?」
海は信じられないという顔をその死神と名乗った花屋さんに向けていた。
死「そうさ。はじめまして、本郷海さん。いや、死神もどきと言った方がいいのかな?」
海「……っ!」
海は、動揺している様子だった……。
死「花はその美しさにより、人間の警戒心を打ち消し人の心を開きます。渚くん、君たちに言ったようにね」
………。
死「でも、花が美しく育った本来の目的は。律さん、送った画像を表示して」
律からピコンという、メールの受信音が聞こえた。
画面から律が消え、代わりに現れたのは。
矢「ビッチ先生⁉」
律から映し出された画像は、両手足をロープで縛られたビッチ先生だった。
死「彼女を助けたければ僕が指定する場所まで来なさい。来たくなければ来なくていいよ。そのときは彼女を君たちに届けます。全員に行きわたるよう、小分けにして。そして、次の花は君たちのうちの誰かにするでしょう」
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ガドリングの説明、ちょっとムズイので「うぃき」で調べて( ノД`)