原作通りになりそうだから、E組のみんなが死神につかまってからの話を書きます。
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>>395
カルマside
海の言う通りだったな。
そう思いながら、俺はビッチ先生を見た。
B班が捕まった理由は、ビッチ先生の裏切りらしい。
死「あとはもう、人質としておとなしくしてればいいよ」
渚くんはさっきからぽけーっとしてる。
茅「渚……」
なすすべなし、か。
死「うん? 1人足りないな」
ビ「海でしょ。ガキども、海はどこに行ったの?」
倉「海ちゃんは単独行動してるよ」
ビ「なんですっ……⁉」
ビッチ先生の言葉がそこでとまった。
茅「う、海ちゃん⁉」
海「今すぐ全員を解放しろ」
海がビッチ先生の肩に乗りながら、日本刀をビッチ先生の首にあてていた。
海「じゃねぇと、こいつの首、根元からいくぞ」
ビ「海、あんた正気?」
海「たりめぇだろ。裏切った人間はもう仲間じゃねぇし、仲間が捕らえられてるとなったら、手段なんか選ぶ必要もねぇよ」
口の悪さ的に、カイじゃないかって思うけど、どうやら海みたいだ。
死「いいのかな、海さん。もしも君がイリーナを殺したら、僕はこの子たちの首にある爆弾を残らず爆破させるよ?」
海「……人質だろ?」
死「別に人質は1人でも事足りる」
海「要するに、私ってことか」
海は日本刀をいったん、背中にある鞘にしまった。
何をする気だ?
海「だったら……」
バァンッ
渚「⁉」
あれは、死神が渚くんにやったのと同じ。
渚「クラップ、スタナー……」
死「へぇ、まさか君もそのスキルを身に着けているなんて」
ビッチ先生が音をたてて崩れ、その瞬間。海はビッチ先生から飛び降りた。
海「てめぇを先に!」
死「君になら、わかるだろう?」
海「何をだ」
死「僕のスキルさ。君が仮に僕を殺せたとするよ? でも、それと同時に僕がこの爆破スイッチを押すことなんて容易さ。そうだな、例えば出席番号……」
海が鞘から日本刀をだしながら、構えの姿勢をとった。
死「1番、7番、11番。そこらが君と仲の良いお友達かな」
海「⁉」
杉「1番と7番と11番って……」
岡「カルマと茅野と渚か⁉」
カ「………」
死「彼らの爆破を先に済まそうかな。それとも……」
死神の顔が、不敵な笑いをみせた。
死「理由は知らないけれど、君が命を懸けてでも守ろうとしている子が先、か」
海「!」
死「さ、どうする?」
海の顔が、牢屋の中の俺たちに向いた。
追い詰められて、どうしようもない顔をしている海を、俺たちは初めて見た。
海「チッ」
海はすぐに日本刀を遠くの方へぶん投げた。
死「うん、正しい判断だね」
海「お前がおとなしく私を人質として扱うわけないよな……。要件は何?」
死「物わかりが良くて助かるよ。そうだね、君には僕の仕事の協力をしてほしい」
海「? そんなの、イリーナ先輩が」
死「君がスタンさせちゃったじゃないか」
海「………」
俺たちが見守っている中で、海はビッチ先生の首のあたりに手刀をくらわせた。
ビ「かはっ……」
死「……へぇ、何それ」
海「クラップスタナーは相手の意識の波長の山に山をあてるスキル。でも、この手刀を使えばクラップスタナーは一瞬で無効になる。クラスタを受けた波長に別の波長を当てることで、被験者を正常に戻すスキルだよ」
そのとき、設置されていた監視カメラの映像の中に見覚えのある人物が映った。
カ「死神さーん、あんた、また勘違いしてるみたいよ」
死「何故分かった」
見覚えのある人物、まぁ1人は人外だけど。
原「烏間先生と殺せんせー!」
中「殺せんせー、ブラジルに行ってたんじゃ!」
死「困ったなぁ、だいぶ予定が狂ってしまった。プラン16で行こう」
ビ「私の出番ね」
死「海はそこにいて」
海「気安く呼ぶな」
海が袖口から何かを飛ばした。
だが、それを死神は普通に避けた。
死「君はいったい、どんな武器を仕込んでいるかわからないから怖いね」
袖口から飛ばした何かは、矢だった。
死神とビッチ先生は立ち去った。
海「はぁ……。みんな、無事?」
中「なんとかね」
海はゆっくり歩きだして、さっきどこかへ投げ捨てた日本刀を取りに戻ってきた。しばらく日本刀をじっくり眺めてから。
海「よし、平気だ」
海は満足そうにうなずいて、柄にあるボタンを押した。すると、刃が柄の中に戻っていって、もとの20センチくらいの棒に戻った。いったい、どういう構造になってるんだか。
そこへ。
殺「にゅやーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
殺せんせーが牢屋の中に落ちてきた。
上の方で死神の声が聞こえた。
死「あっけなかったなぁ、人質を使うところまでもいかなかった」
殺「皆さん、無事ですか?」
岡野「殺せんせーまで捕まっちゃうなんて……」
殺「海さんは何故牢屋の外に?」
死「裏切ったのさ」
カ「はぁ?」
海が裏切るとか、誰が言ったんだよ。
海「ふざけんな、死神。私は裏切ったわけじゃない!」
殺「にゅう……。とりあえず海さんも無事そうなので安心です」
そう言いつつ、殺せんせーは牢屋の檻に触れた。瞬間、触手が溶け始めた。
死「ここは君が最期を迎える場所だよ、殺せんせー。洪水対策で国が作った放水路さ。密かに僕のアジトにつなげておいた。指令室で指示をだせば、水がすごい勢いででてきて、君はところてん状にバラバラになる」
烏「⁉ 待て、生徒ごと殺す気か⁉」
死「当り前さ、今更待てない」
烏「イリーナ、お前はそれを知って?」
ビッチ先生は顔をそむけていた。
殺「対せんせー物質の檻ですか。たしかに厄介ですが、私の肉体はついにこれを克服しました! 初めて見せますよ、私のとっておきの体内器官を!」
殺せんせーは四つん這いになると、檻をぺろぺろと、舌を使ってなめはじめた。
菅「た、たしかに殺せんせーの舌は初めて見るけど……」
殺「消化液でコーティングされた舌です。こんな檻、半日もあれば溶かせます」
皆「おせーよ!」