リッカがそう思っていると、ひなみが突然リッカのほうを見つめた。
まるで、ひなみがリッカの心を見透かしたように。
そして、リッカのお弁当に入っている唐揚げを箸で掴み、口元にもってくる。
「リッカくん、口を開けてください」
「え、はい」
なぜか敬語になってしまった。そして、ひなみの言う通りに口を開けて、唐揚げを食べさせてもらった。
「美味しいですか?」
ひなみが微笑みかけてくる。
「う、うん…!」
リッカはまた顔がにやけそうになる。
すると今度は梅が不機嫌になる。
(リッカ…ひなみさんは俺と付き合っているのに…!)
しかし、2人とも、ある考えにたどり着く。
ひなみは、付き合っていることは内緒にしてほしいと言っていた。だから、2人を同等に扱うことで、付き合っていることをバラさないようにしているのではないか?と…
〜続く〜
真央、大丈夫だよ。
>>345の続きだよ。
もうすぐ予告時間だ。
時計が置いてあるガラスケースの周りには、何人もの警官が立っている。
ひなみ達は部屋の隅にいた。
「いよいよ、ですね…」
「早く出てこい、時計うさぎ!」
「絶対に捕まえてやる!」
リッカと梅は気合いを入れる。
予告時間の午後七時。
「きゃっ⁉」「うわっ⁉」
突然、停電した。
「大丈夫だ、予備の電源があるはずだ!」
三毛門が言ったのと同時に、電気が復旧した。
「それで、宝石は⁉」
ガラスケースを見ると、時計はちゃんとその場所にあった。
「何だ、盗まれてないのか」
「み、三毛門さん!床に何か落ちています!」
ひなみが言った。
ガラスケースの近くの床に、カードが落ちていた。
三毛門がそれを拾う。
「何だと…⁉」
「三毛門さん、どうしたの?」
リッカ達もそのカードを見に来る。
宝石の腕時計は頂いた。
時計うさぎ
「頂いたってどういうことだ⁉」
その場にいた全員が驚いた。
「まさか、今ある時計は偽物だとか?」
梅が言う。
「おい、館長を呼べ!星野さん、時計を鑑定してください!」
三毛門刑事は玉来刑事や、星野に指示した。