>>201の続き ミクside
_好きな映画は何ですか?
_好きな言葉は何ですか?
…今、会いたい人は誰ですか…?
__きっとそれは、僕じゃないんだろうけど。__
私達はクリプトン事務所に所属している新人アイドル。
今日は歌番組の収録!
「ここの振りどうだったかなぁ?」
「ここはターンして、ステップを踏むんだよ。
こうやって」
そう言ってターンするルカはとても綺麗。
この振り、私が大好きなところなんだ。
綺麗でかわいい感じで大好き。
それをルカがやったら凄く綺麗で惹かれるの。
綺麗でおしとやかで近寄りがたそうな雰囲気だけど、話すと気さくで可愛い人。
つまりは私はルカが恋愛で好き。
世に言うレズっていうやつ…
それでも好きになっちゃったんだから仕方ない。
「ありがとう!流石ルカ♪」
にこっと微笑んでみせる。
きっとこの恋は実らず終わるだろうな。
ルカは私と友達としか思ってないし、
さっきのカフェで『とても素敵な人が居る』とも言ってた。
その人が誰なのかは…分からないけど、きっとレン君やカイト先輩みたいなカッコいい男の人かもしれない。
ワールドエンドダンスホールの衣装に着替えながらモンモンと考える。
「ミク、行こう。」
ぱしっと手を掴まれ、言われるがままに進む。
ルカの手、温かいなぁ…
って、何考えてるんだ私!
と脳内で叫んでるのを表に出さないように、ステージに立った。
【次回最終回にしたい】
>>214の続き
sideルカ
…手、繋いじゃった。
ミクの手、少し冷たい…
緊張してるのかな?
それでも何でもない振りをした。
「続いては今大人気の新人アイドル、M*Rのお二人です!どうぞ!」
MCのMAYUちゃんが言い終わると同時にステージに上がる。
ミクと背中合わせに立ち、イントロを待った。
ワールズエンドダンスホールのイントロが流れ出した。
その曲に合わせてクルッとターンしたり、
ステップを踏んだり。
ミクがマイクに口を近付けて綺麗な透き通った声で歌い出す。
その声に合わせるように私も歌った。
「♪ホップステップで踊ろうか、世界の、隅っこで1、2!」
サビに入ると会場は一層盛り上がった。
そして曲も終わり、会場に集まってくれたファンのみんなに
手を振ったり、礼をしたり。
最後まで手を振りながら楽屋に戻っていった。
「ルカ、お疲れ様〜!」
「ミクも、お疲れ様。
ミス無かったじゃん、よかった〜♪」
茶化すように撫でてやる。
…今は楽屋に二人きり。
マネージャーさんも居ないことを充分に確認する。
「…あのっ、ミク、大事な話があって…」
いざ告白となると恥ずかしいものだ。
顔に熱が溜まっていく。
次の言葉が喉の奥からなかなか出てこない。
「わ、私っ…ミクのことがっ…」
sideミク
突然ルカが真剣な顔になる。
もしかして、アイドル活動のことかな…
それとも、告白…?
告白、という言葉が頭をよぎった瞬間、顔が赤くなったような気がした。
sideルカ
ミクの顔が赤くなってる…。
これはチャンス?
「私っ、ミクのことが会ったときから好きでした!
そっ、その…付き合ってくださいっ!」
お願いと、今の顔を見せたくないので頭を下げた。
ミクは驚いたような、嬉しそうな、
曖昧な表情を浮かべている。
「…私も、ルカのこと…
…す、好き…です。
こんな私で良ければ、お願いしますっ…」
ミクはたどたどしくも言葉を紡ぐ。
…つまり、これは喜んでも良いのだろうか?
「そ、それ本当…?」
「っ、当たり前だよっ」
嬉しさで涙が溢れた。
何とか声を出す。
「よろしくお願いしますっ…」