>>119のつづき
一方、サトシは森の中で1人だった……。突然、茂みがガサゴソと音がして警戒をしていたが…出てきたのはピンク色の大きくて可愛い熊だった。
「キーッ?」
「な、何だあのポケモン!?ロトム!教えてくれ……ない…か…」
サトシはロトムがいなかったことを気付き、不安という気持ちが強くなっていた。
「キー…」
熊のポケモンはサトシを抱きしめて心を落ち着かせようとしてくれていた。
「…ありがとな」
「キー♪」
すると、次は…体が大きくて草履を履いている人がやってきた。
「おや、迷子になったんですか?」
「あ、いいえ…。ところで、あなたは?」
「申し遅れました。私はハラです。」
「あ、俺はサトシです……」
自己紹介を終えていると、ハラさんはサトシの左腕を見ていた。
「む?それは……Zリング…」
「え!?知っているんですか!?」
「ええ。私も付けてますし」
「あ…本当だ。」
「それに、これを作ったのも私ですから」
「えぇっー!?!?!?」
>>120のつづき
「も…もしかして、このデンキZって…」
「私が作ったものです」
ハラさんの言葉にサトシは黙り込んだ。むしろサトシは何故カプ・コケコからZリングをくれたのかが気になっていた。
「あれは、カプ・コケコが何故かデンキZごと持っていたんですが…まさか、サトシ君だったとはね…」
「え?何のことですか?」
サトシはハラさんの言っていたことがよくわからなかった。ハラさんは「いや、こっちの話です」と言う。
「……………」
「それに、してもサトシ君」
「はい?」
「あの凶暴なポケモン…“キテルグマ”がサトシ君に懐いてるのが……」
「へぇー、キテルグマって言うのか…」
キテルグマはサトシを強く抱きしめていた。サトシは首を閉められて窒息死しそうになる。
「ゴホッ!!ヒヘブフハ!フフヒヒ…!!(キテルグマ!苦しい…!)」
「キーッ!!」
キテルグマはすぐに首を閉めるのをやめた。サトシは「死ぬかと思った…」と大袈裟に言う。