>>32のつづき
『それで、みんなが俺を探しに来てくれたんだけど、ついカッとなっちゃったんだ…』
「そこまで、つらかったんですね……」
リーリエが、不安そうな顔をして心配してくれた。だけど、『リーリエ、気を使ってくれてありがとな。で、変に考え込んでいたんだけど、やめて全力で走ったんだ』とリーリエを心配しながら、笑顔で言った。
「サトシらしいね」
『…そうかな?』
「コウガ」
ゲッコウガがウンウンと頷いた。
なんか、照れくさいな……。
『まぁいいや、それで走って行ってきたときに吹雪が酷くなったんだ…』
「大丈夫だったの!?」
「それだったら、サトシはここにいないよ」
また、スイレンに突っ込まれた。マオは「あ、そっかぁ〜」と呑気に言った。
『それで、俺は洞窟の中で休んていたんだ。』
実は、こんなことが1回だけあった。ヒトカゲの炎が消えそうになったり、みんなが凍死しそうになりそうだったから、モンスターボールを出して戻そうとしていたけど、誰も戻ってくれなかった。どころか、みんなが温めてくれた。俺は、雪の壁が空いていたから体を張って穴を塞いでいた。それを見たみんながほっといてくれなかった…。
今回はそんなことに酷くなかったけど、今回の場合は、野生のポケモンが寒そうにしていた。
『野生のポケモンが俺のとこに来てくれて、一緒にあったまっていたんだ。』
「どんな神経してんだ……」ボソッ
「カキ、そんなこと言っちゃ駄目だよ。というか、ポケモンに懐かれているんだね!」
「だからサトシのポケモンは、仲が良いんですよ!!」
マオとリーリエは、俺のことを尊敬していた。リーリエはポケモンに触れることが苦手で仲良くできるのかも不安、だけどポケモンは大好き、俺は絶対出来ると信じている。
>>33のつづき
『で、みんなであったまっていたときなんだけど、猛吹雪の中、大木の上にコフーライが5、6匹いたんだ。』
「ええっ!?」
『俺は、コフーライを救おうとした。そして、残りの1匹が他のコフーライよりも怯えていたんだ。何とかして飛んで来てくれたんだけど………枝が折れて落ちて行ったんだ』
「「「きゃー!!!」」」
マオ、スイレン、リーリエが悲鳴をあげた。そして怯えていた。
「大丈夫だ、サトシはここにいる。」
「今いるサトシは本物だよ!!」
カキとマーマネが3人をなだめようとしていた。3人はさっきよりも震えは収まっていてそして落ち着いて話を聞く状態に戻った。
『で、落ちて『もう駄目だッ!』って思ったそのとき……ゲッコウガが来てくれて、何とかはなったんだが…猛吹雪でコフーライを手放してしまったんだ。』
「そんなぁ!!」
『そして、ゲッコウガと『助けたい』そんな気持ちであのゲッコウガが、真の姿になったんだ。』
「それが、あのときの姿………」ボソッ
『『俺たちなら…やれる!』そんな気持ちでうまくなれたんだ。そしてコフーライを助けた。』
みんなが、凄い…という顔をしていた。
『そして、ゲッコウガに『ゼロからやり直そう』と決めたんだ。』
「へぇ〜……で、その後もう1回ジム戦をして勝ったんだよね!?」
『当ったり前だ!ゲッコウガと迷わないように決めたんだ!!あそこで負けられなかったんだ!!』
「やっぱ、サトシはサトシだね!!」
「うん…!」
「そうですね!」
『?』
俺はよく分からなくて首を傾げた。ゲッコウガは呆れながら「コウガ……;;と」一鳴きした。