>>82のつづき
勝負の結果は………
ゲッコウガがふらついたが、何とか耐えたと思ったら普通の姿に戻り倒れた。一方、サトシは息切れをしていた。サトシにとって、全力で戦っていたんだと思う。脳筋ポケモンもふらつき、倒れた。よって、この勝負は引き分けに終わった。
「引き分け……」
「だけど、あっちもなかなかの強者だったよな………」
『気になることがありすぎて頭がおかしくなりそうだロト。』
ロトムは気になることが多すぎて頭がパンクしかけていた。脳筋ポケモンはこの前の奇声ポケモンみたいに消えていった。そして、丁度いいタイミングで授業が終わった。
>>83のつづき
夜になり、今日のことを思い出していたサトシ。
(ゲッコウガと久しぶりにあのチカラを使っていてあまりこなしていない気がする……。何もかもかがゼロになった気分だな……。それにあのポケモンは一体…。何でほしぐもちゃんを狙うんだ…?)
「サトシ、考え事ですか?」
「あ、あぁ…。」
『サトシにしては珍しいロト』
サトシはいつもとは違う感じだった。何故なら、ゲッコウガと互角のポケモンに会ってばっかりだからだ。いつも相手は圧倒されていたけど……いつもとは違い、苦戦をしていたからである。
「俺には足りないものが…まだまだきっとあるんだ…」
「全く、そうには見えませんよ…」
次第にリーリエも笑顔をなくす。ほしぐもちゃんは心配そうに見つめ、ロトムが『理解不能理解不能』と混乱をする。
「…ピカピ。ピカ、ピカピカチュウ!」
ピカチュウはサトシが笑顔じゃないことを“そんなの、サトシじゃない!”と否定していた。
「…!」
『俺は、もう迷わない!』
サトシはふと、8個目のバッジを手にするための2回目の挑戦のことを思い出し、次第にサトシから笑顔が戻ってくる。
「ピカチュウ、わりぃ。もう過去のことは繰り返さないって決めたことをすっかりと忘れていたぜ。」
「…!ピカピ!!ピカピカチュウ!!」
「そう、それでこそサトシです!」
「ぴゅうぴゅう!!」
ゲッコウガはモンスターボールに入れていたが、ゲッコウガも同じことを考えていたのではないかとサトシは思っていた。そして、こんなタイミングにモクローの寝言を聞き、呆れる一同だった…。