瀬戸田ではありません。
正しくは、瀬野田でした。
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>>2・1,立花彩のモノローグ
>>2・2,転校生
>>3・3,カッコいい?
3,カッコいい?
「おい、瀬野田ぁ。」
佐田さんの後ろの子、山内さんが上目遣いで言う。
山内さんの隣にいる見合さんも言う。
「アンタ、髪の毛切りな。」
瀬野うらちゃんは、戸惑いを隠せずにいる。
瀬野うらちゃんの髪の毛は、ふわふわしている感じで、胸の辺りまである、二つ縛りの癖のない髪の毛。
きっと、自分以上の物を持っていて、悔しいんだ。
自分が一番でいたいから。
「瀬野田さぁ、私らのグループ入る?楽しいよ。」
佐田さんが、瀬野うらちゃんを誘う。
きっと、悪用するだけだ。
でも、優しい瀬野うらちゃんは、
「ありがとう。入りたいか、」
瀬野うらちゃん、止まった?
もしかして気づいたのかな?
「みんなと平等でありたいから、グループには入らない主義かな。誘ってくれてありがとね。あと、髪の毛は伸ばしてるから、無理。あなたも髪の毛伸ばしてみたら可愛いと思うよ。」
おお、瀬野うらちゃんカッコいい!
周りの男の子達も、「おおっ!」ってしてる。
翼もっ?
「アーヤ、瀬野うら、めっちゃ可愛いじゃん。かっけえし。」
私の前で言われると、ちょっとイラッってするんだけど!
んんんんっ!もう!
「ちょっと、用事。」
翼は、クスッっと笑って、私を見送った。
見送らなくて、いいっ!
目次
>>2・1,立花彩のモノローグ
>>2・2,転校生
>>3・3,カッコいい?
>>4・4,告白っ?
4,告白っ?
それから、普通に授業を受けて帰ろうとしたんだけど。
「ねえ、瀬野田さん。ちょっと。」
え、男子、瀬野うらちゃん気に入ったんだ。
初日で告白!?みたいな。
佐田さん達は、瀬野うらちゃんを睨んでいるし。
まあ、関係ないからいっか。
「立花さん。一緒に来て。私みたいなひとりの子、あなたしかいないから。ね?いいでしょ?」
わ、私?
突然の瀬野うらちゃんの発言に、私以外のみんなも驚いている。
でも、いつもクラスで私が浮いていることを軽く見ているようで、もっと言ってくる。
「立花さん、ひとりでいたいんじゃなくて、ひとりでいなくちゃいけないんでしょ?私が、それを変えてあげるから、来てね。」
ちょっと、何その言い方っ!
浮いているってこと、強調したいだけでしょっ!
「プッ!わはははは!お前、超絶受けるわ。」
佐田さん達は、瀬野うらちゃんに近付く。
受けるって、面白いってことだよね。
「本当にのったんだね、瀬野うら。」
佐田さんは笑いながら言う。
の、のった?
それって、ある計画に手を貸したってことだよね。
…瀬野うらちゃん、もしかしてっ!
「いいのよ。真理子ちゃん。まあ、本当よね、立花さんがめっちゃ浮いてるの。さあ、立花さんは来なくていいのよ。真理子ちゃん、着いてきて。」
うっ、いきなりいじめっ!
酷すぎるでしょっ!
翼、忍、言ってくれるよね?
期待を込めて見たけど、、、翼も忍もいないってどーゆーことっ?
もう、こういうときに!
「瀬野田さん。ここでいいよ。」
瀬野うらちゃんを呼んだ男子が言う。
ここでいいって、まさか、ここで告白するのっ?
ああ、聞きたくないっ!
ひとまずここは、逃げるぞっ!