「あれ?」
少女が消えたのを気にしてるのではない。別の気配がした。
「………誰ですか」
補佐は慌ててそう言ったが、気づいた時にはその気配はなくなっていた。
そこから一時間たった。
少女は指定の場所で待ってると言ったので、補佐はその指定の場所にやって来た。いざ来たと思ったら、少女は今度はベンチに座って待っていた。
「本当に来るのね」
少女は相変わらずの様子だった。可愛らしい顔で、一枚の白いワンピースで裸足。茶髪のセミロング。
補佐は少女の隣に座って、また僅かにだが笑った。
「あのさ……お前の名前確か……」
ノリで言おうとしたが、思い出せない。誰だっけ。たった500年しか、たってないはずなのに。
「…………?」
誰だっけ?
続く…………?
>>5 一話目
>>6 二話目
>>12 三話目
>>13 四話目
まとめました。安価がちゃんとついてればそこのレスまで飛べます。全て補佐の話です。
続き
(そういやアイツ猫耳も生えてない。本来ならば生えてるはずなのに。)
補佐は、笑っている少女にこう話しかけた。
「お前は誰だ?」
あまりにも唐突だったが、知り合いってこともわかってる。仲良しだってこともわかってる。お互い__________
「え?」
少女は少々驚いた様子で補佐を見ていた。それは「なんでわからないの?」という目ではなく、「なんでそういうことを聞こうとするの?」という目に見えた。
「あっ、わかった。お前…」
「ちょっと待って!!」
少女は急になき始めた。その少女の手には、いかにも新しい紙をちぎった紙切れがあった。
「もう 忘れないでね。」
少女は補佐の手にその紙切れを握らせると 手を叩いた。
そして、叩いた瞬間に少女は綺麗な花弁となって消えてしまった。
「ちょっ……」
自然と涙が流れてきた。自分は覚えていないけど、どうやら体はしっかり覚えていたようだ。
補佐は慌ててもらった、紙切れをすぐさま見始めた。
続く