つけ組シンデレラ

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1:箕犁:2017/07/30(日) 17:55

抜けメンも参加!

シンデレラ (もちゃ)
継母(ぽたろのすけ)
姉1(リノール)
姉2( のろりん)
王子(駄犬)
魔法使い(コアラ)
王子の側近(リノールの旦那)

・シンデレラの設定を全てブチ壊しています。
・つけ組知らない人からすれば「なんのこっちゃ…」です
・二次創作ではないから移動なし

90:ゆのる◆Qw:2017/08/20(日) 11:40

あ、もし魔王くん死んでも
死体食べたら私的には生きてることになるぬぬぬ。

91:箕犁:2017/08/20(日) 12:47

やめろヤンデレラ

92:箕犁:2017/08/20(日) 23:57

rk
ごめんね。


好き。好き、好き、好き、好き、好き好き好き好き好き好き好き好き好き。
こんな言葉じゃもう足りない。
あなたの全てが欲しい、全てを捧げたい、あなたの全てを受け入れたい。
愛しい。恋しい。私はあなたを、


「誰より何より、愛してた。」


今も彼女は、彼女への想いを声に出すことがあります。
彼女がこの世から姿を消した日のような、雲が月を隠す夜に。

彼女の異常な愛は、執着という形で
今も強く残っています。
恋愛感情は失せてしまったのに。
彼女が固執するのは、その少女ただ一人だけ。
恋でもない、愛でもない。友人なんてベクトルではない。
じゃあ、何なのか。
それはきっと自分ですら、分かっていないのでしょうね。






迷いこんだ森の奥。
彼女の心を癒したのは、誰より優しい青年でした。
孤独を恐れ、しかし孤独を望む。

愛に飢えた彼に、彼女がほんの少し『執着』を見せるまで、あと少し。

93:箕犁:2017/08/21(月) 10:16

地下牢の鍵を、借りようか。

魔王城に戻るか、このまま進むか。
シンデレラは悩んでいました。
(成功率を上げるためには…戻った方がいい。)

魔王くんは言っていました。
『城も衣服も全て国支給』の物だと。
現世の怪物を閉じ込めておく城が、森にたまたま建っていた屋敷だとは考えにくい。
(おそらく…国が、魔力を抑え込むための仕掛けをしてある。)
屋敷にか、土地にか。恐らく両方に。

国指定の建造物の地下牢の鍵は全て同じ。
そして魔王城は、国によって作られたものであるはずです。
(鍵師は、元は公爵家の息子…代々家業を続けている。)
流石に、500年も前からつまらない悪戯をしているとは思えませんでしたが…
「とりあえず、行ってみよう。」

姉の敵は国です。
やれる事はやっておかなければ、
自分まで死んでしまう。
照れを必死に殺し、シンデレラは魔王の城へと走ります。

……2分後にはスタミナが切れ、
歩いていったのは言わずもがな。

94:ゆのる◆Qw:2017/08/21(月) 10:18

3分は走れるよ!!!!!!!!!

95:箕犁:2017/08/21(月) 21:16

rk

はい、箕犁です。
暇潰し板を覗いていたら、もちゃが
ぬいぐるみに名前をつけて愛でている
残念女子であると分かりました。

「桃はこれくらい余裕っすよw」
魔法使いさん、それマ?
「マ。あのピンクの熊も、いつから部屋にいるんだろうな?」

ぬいぐるみと戯れる中学生。
とことん残念シンデレラですね…

96:箕犁:2017/08/21(月) 22:04

深い森の奥、ひとりぼっち。

狂愛の牢獄から出られない。


『どれだけお互いを求めても。』




つけ組シンデレラ、ゆずかぼすの
悪ノリで同人誌出ます。
“例えばこんな二人がいるなら”
まおシンをメインに他CPもあり。

本家サイトにて試し読みできまーす。
※年齢制限あり。URL、検索キーワード非公開。ご了承下さい

97:ゆのる◆Qw:2017/08/22(火) 15:41

狂愛って。
まじでヤンデレラにする気?

98:箕犁:2017/08/23(水) 08:54

「うわ……夜に来ると超不気味…。」

城に戻ると決めたはいいものの、道に迷ってたどり着けず……
完全に日が沈んだ頃。
漸くシンデレラは、城の前に立つことができました。

(おばけ屋敷そのものって見た目… 
城の主は、おばけより恐ろしいかもしれないけど。)

ただ。扉の前まで来ても、シンデレラは中には入りませんでした。
昼に、うっかり伝えてしまった『アレ』が頭をよぎるともう。

「っああああああああああああああああわたしなんてことしたのもうひゃああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」

バンッ!!!!!!
「真夜中にうるせぇよ誰だ……あ。」

叫び声を聞いて、やって来た城の主。
彼を見てシンデレラは、

「ぃいいやああああああああああおばけぇええええええええええええええええええええええ!?」
「いやなんでだよ!!!!」
「何か白くてふわふわしてるおっきいおばけがいるいいいいいやああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」

真っ白の髪と、これまた白い肌。
服も基本色が白。
そのせいで魔王様、シンデレラには、
暗闇で浮かぶお化けにしか見えなかったようです。
ちなみに彼女は右目0.8、左目0.05。


「落ち着け俺だ魔王だ!!!」
慌てた魔王様が、なんとかして落ち着かせようとするも、

「魔王くんのおばけ!?生き霊っ!?」
「ちげぇよ!!!!!!!!」

パニック状態のシンデレラ。
話が全く通じません…


結局、『この蛆虫が!!黙るか死ぬか好きな方選べ!!!!!』の一言で
ときめかせ(狙った訳ではない)
なんとか正気に戻しました。
今日もお疲れ様です、魔王様…


「……とりあえず中入れ。」
「はい…ごめんなさい…………。」

99:箕犁:2017/08/24(木) 08:59

rk

「負け組シンデレラ読みたいのに、全く更新されないよぉ…」
人の作品の名前、勝手に出さないの。
「ごめんなさい。」

あー…あれでしょ?ちょっと前に
名前そっくり!って、喜んでたやつ。
「そうそう!」
あれはパクられたって怒っていいと思うんだけどね…
「こんなセンスの欠片もないタイトルパクって得なくない?」
こら。
「ごめんなさい」

というか…あれ、読んでたんだ。
「うん。あれと、明●イと、●己満足と、●霊のやつは読んでる」
伏せ字入れても分かるよシンデレラ。

なんで?面白いから?
「急展開ものが好きだから」
おい。
「だって面白いものが読みたいなら、本屋に行けばいいんだもん。一気に話が進む感じが好きなの。」
面白さはどうでもいいんですか……
「いや面白いと思って読んでるけど」
最初からそう言えよ!!

「急展開>面白さ>名前の奇抜さ」
何ですか、これ?
「私が読むって決める基準」
雑すぎない!?
「もちろん同人とかの場合だよ?
商業小説なら、面白さ>読みやすさ」

……私は面白さしか基準にないわ
「あ、なら二次創作板のマ●オと●ッパss」
ホント勝手に名前出して大丈夫!?
「伏せ字入れてるじゃん…」
分かるよ一発で!

駄目だ。ちょっと今回危ない、早めに切ります…!!
「えー私まだ話した」では次回!!

100:箕犁:2017/08/24(木) 17:09

rk
おまけ絡み1発目、まおシン


「あっ、シロツメクサだ…こんなにいっぱいある。」
魔王城の外に広がる芝生の庭。
そこに見えるシロツメクサに、シンデレラがはしゃいでいます。

「春になると何時もこうだよ。」
「へぇ…!!いいなぁ、これだけあったら冠たくさん作れそう。」
そう言った彼女の手元には、既に大量に摘まれたシロツメクサ。
「本当に沢山あるな。」
やや呆れた様子の魔王様。
「えっへへ…沢山かんむり作りたいもの。魔王くんにもつけるからねっ!!」
「俺には似合わないよ?」
「もう、そんなことないって……」

「なくない。」

「どうしたの?魔王く…」

魔王はもう一度言いました。

「幸運なんて。絶対に…俺には似合わないよ。」

春の暖かさの中に咲く、幸運の花言葉。
自分には似合わないと、魔王は
「それ」を拒絶しました。

その後、なんとなく二人とも声を出せずにいて。
静かにかんむりを編むシンデレラを、魔王が黙って見ていました。


「……できた。」

白い塊をいくつもつけた冠。
不器用な彼女は、時間をかけて編みあげたそれを、「てやっ。」

「……何のつもりだ?」

魔王の頭にぽんとのせました。

「さっき俺には似合わないって…」
「あのね魔王くん」
言葉を遮り、シンデレラは言います。

「これ、魔王くんに似合うよ?」
「は?」

「だって、シロツメクサの花言葉、
『復讐』だもん。」

瞬間、魔王の視線が鋭く刺さります。
「何を、知ってるの?」
その視線を向けられてなお、シンデレラは
「さぁ。」
何も答えはしませんでした。

「お前は…」
「うん?」

「お前は俺に、復讐の花が似合うと思うのか…?」

ぽつりと魔王が聞きました。

「どうかなぁ…」
珍しく無感情な瞳で、それに答えます。

「『幸せは似合わない』なんて自分で言ってるうちは、『復讐』が似合ってるよ。」

熱のないその答えに、魔王もまた
「そうか。」
とだけ返事をしました。



復讐の白い花は、まだ沢山咲いています。

101:箕犁:2017/08/26(土) 17:08

rk
2発目はそくひい。


「君にこれを贈りたいんだ。」

王子よりも王子らしく、愛する姫に花を手渡す男が一人。
そんな彼を、うっとりと見つめる姫の手には、王子から贈られた桔梗の花。

「それは、僕の気持ちだよ。」
受け取ってもらえるかな?
はにかみ笑うのは、『王子の片腕』と有名な、側近のヒロ。
家名は誰も知らないと言うが
容姿の特徴から、王族の隠し子ではと噂されている。

「確か、桔梗の花言葉は…」

思い出して頬を赤く染めたのは、
蝶よ花よと可愛がられ、相応の美貌で成長した男爵令嬢。

色とりどりの花が咲く丘で、二人は
いつも通りに、甘いひとときを楽しんでいました。


「君に僕の全てを捧げるよ。心から、愛している。」
「それは、私の台詞ですよ…」

桔梗の花が、風で嬉しそうに揺れていました。

102:箕犁:2017/08/27(日) 11:06

rk 【エンジュ×シンデレラ】
本編とは関係ないですが、裏設定を生かしてあげたかった。
気が向いたら続きを書きます。


「本当に貴女は馬鹿だ…」

珍しく、柔らかく笑う魔王の横には、ちんまりふわふわ、いかにも
『か弱い乙女』といった容姿の人間。

その姿を初めて見た瞬間から…

『僕は貴女を、奪って見せます。』


もう一人の魔王は、そう呟いて微笑んだ。

103:箕犁:2017/08/27(日) 11:58

rk 【エンジュ×シンデレラ】
>>102の続き


「………またぁ?」

シンデレラは、手紙…だった、
びりっびりに破かれた紙きれを
踏みながら、うんざりといった表情でため息をつきました。

「これでもう78通。」

ここのところ毎日、目が覚めると枕元に置かれている手紙。
家族も、使用人も、不信人物は
いなかったと言う。
寝ずの番をつけても捕らえられない。
なのに、手紙だけは枕元に必ず置かれているのです。

「今日のは特に強烈だったわね…」

『もう目が覚めたのかな?僕の愛しいお姫様。
君の愛らしい瞳や、そよ風のように柔らかい声、どんな素晴らしい陶器にだって負けない白い肌。今日も本当に美しいね。
君に会えない一瞬を、何十年にも何百年にも感じるよ。
君が他の男と話していると考えると、全身の毛穴から血を噴き出して死んでしまいそうになる。
僕の全ては君の物だ。髪も皮膚も爪も内蔵も眼球も、当然心の全ても。
愛している、どうか僕だけのお姫様になってくれないかな?』

シンデレラは、最後まで目を通し、すぐにそれをビリビリに破いた。

「僕だけのものになれも何も、宛名も無いし…返事すら書けないわ。」

勿論、宛名があったら彼女は手紙を突き返しに行くでしょうけど。

そこまで考えたところで、シンデレラは、ふわりと頬を撫でる柔らかい感触に気がつきました。
それが『人間の指』であることに気がつき、ぶわりと鳥肌がたちました。
『それは、僕の物になる気があるって事でいいのかな?』

こんな状況だというのに、うっかり胸がときめいてしまうような甘い声。
恐る恐る、声のする方を向くと…


『やっと会えたね、お姫様。』


天使のような笑顔の、魔王がそこにいました。

104:箕犁:2017/08/27(日) 15:53

rk 【エンジュ×シンデレラ】
>>103の続き。楽しい。


「………お引き取り下さい。」

美しい。
手紙の送り主の容姿は、それしか口に出来ない程に、美しかった。

(魔王くんも凄く綺麗な顔してるんだけど……何だろう。別格?)

世の中には時折、絶対的な美というものが存在する。
あれに比べてとか、個人的にはとか、そんな相対評価での審美を超越した、誰の目にも明らかなそれ。
あれくらい普通だよ、などと強がろうものなら却って薄ら寒くなってしまうほどの、絶対的な美。

(この人は、そういう類だ…)

圧倒的な容姿を持つ彼に、その場で固まってしまうシンデレラ。
そんな彼女を見て、嬉しそうに笑みを深め、言葉を続けた。

「はじめまして、シンデレラ。
僕の名前はエンジュ、気軽にエディでいいよ。
一応、魔王として闇の存在達を統治してる。どうぞよろしくね。」

言葉に邪気がなかったため、
ついシンデレラも返してしまいます。

「は、じめまして?
この男爵家の養女の、アヤです。
どうかシンデレラと呼んで下さい。」
「分かった。よろしくね、シンデレラ。」
「は、い。エディ…?」

握手をして、にこりと見つめ合…

「っっって、そうじゃないっ!!貴方が手紙の送り主!?私のこと愛してるってどういう事なの!?ていうか、魔王って!!エディが魔王なら、魔王くんは何なのよ!?」

わず、シンデレラはパニックになって、エディに質問を浴びせました。

「あ、あはは…落ち着いてよ。1つずつ、ちゃんと答えるからさ」

105:箕犁:2017/08/27(日) 16:07

決まり確認

* rk と書かれている ↓
(番外編、おまけ、息抜きなど。読んでも読まなくても大した問題なし)

* rk【エンジュ×シンデレラ】
と書かれている ↓
(IF番外編。エンシンが主役、本編とは一切関係なし。)

*何もなく、文が始まっている ↓
本編。更新回数は少ない。

106:箕犁:2017/08/27(日) 18:06

rk 【エンジュ×シンデレラ】
>>104の続き

「まず、手紙を出したのは僕だよ。
それから…君の事は、森で見て、一目惚れしたんだ。それから君の事が頭から離れない。愛してるよ」
「なにこのひと怖い」

質問に答えていくエディ。
今の話をきく限りでは、一目惚れした、名前も知らぬ相手に毎晩熱いラブレターを書く変態(超絶美形)

シンデレラはかなり警戒しつつ、残った質問を再度繰り返しました。

「…っそれで、魔王って、どういう事なの?
私の知ってる魔王くんは、そんな甘く微笑んだりしないわよ」

さりげなく魔王をdisりつつ、一番聞きたかったことに触れると

「ああ。彼は国に雇われて『魔王』を
名乗っているだけだよ?
世界創造の時から、魔族を統制してきた僕が、本物の魔王。」

これはとんでも事実です。

「表舞台どころか、人間と会話したの君が初めてだし、存在は知られていないけどね。」

それもとんでも事実です。
確かに、エディが存在すると
知られていれば、魔王様は『魔王』で
いられなかったでしょうけど。

「で、これで質問は終わりだよね?
僕と婚約してくれる?」
「お断りします」
「子供は二人欲しいね、シンデレラ」
「私は子供が嫌いです」

考えることを放棄したシンデレラは、
エディとの、中身のない会話を続けることにした。

「おやどうして嫌いなの」
「私が子供ですから。自分のこと嫌いなんですよ、私」
「僕は好きだよシンデレラ」
「私は好きじゃないですけどね。」

107:箕犁:2017/08/28(月) 16:15

「………………それ止めろ」
「嫌です」

空気は、最悪。
昼間に想いを告げてから、まだ5時間程しか経っていないのです。
加えて、暗闇のせいでお化け扱いまでしてしまいました。
そんなシンデレラが、真っ先に行った事は。
「本当に本当に本当に申し訳ありませんでした…!!!!!」

   
    そう、土下座。


完璧な頭の角度、手をつく位置。
そして、半泣きなのが分かる声で、心の底からの謝罪。

(窃盗の初犯くらいなら、余裕で許してもらえそうだな。コレ)

思わずそう唸ってしまうほどの完璧な土下座。
更に言えば焼き土下座くらいしそう。

「私、私…か、勝手に告白なんかしちゃって…しかもさっきは、お化けとか言っちゃって、もう、魔王く…」

そこまで言って、我慢の限界が来たようで。
本格的に泣き出してしましました。

「お化けはともかく、その…告白は、悪くないから謝るな」
「でも…えぐ、わ、私かって、に…」

(駄目だ。頭働いてねぇな)

「かぎかりにきたのに…っひ、ねえさま…おばけっていって、ねえさましんじゃうの…う、ひぃ…」
「マジで落ち着けよ……」

泣きながら土下座する美少女と
その子の頭を撫でる魔王。

(どうすりゃいいんだよ…。)

今日もご苦労様です、魔王様。

108:箕犁:2017/08/28(月) 22:56

rk 【エンジュ×シンデレラ】
>>106の続き

「じゃあシンデレラは、どんな男が好みなのかな?」
口をつんと尖らせたエディが、シンデレラに問いかけます。

初めて顔を会わせたあの日以来
三日に一度だけ、森の奥で会っている
エディとシンデレラ。
(『魔王様を殺されたくないよね?』
という脅しに屈した)

「魔王くんみたいな人です、というか魔王くんです」
「俺かぁ、照れちゃうな!」
「違います。」

「じゃあ具体的に特徴を言ってよ。性格とか外見とか…」
めげないエンジュはごねります。

そんな彼に、シンデレラは淡々と答えました。

「自分で選んだ、誠実で優しい、私よりも長生きしてくれる男性が好きです」


「…それ、だけ?」
「はい。」
「他には、なにも無いの?」
「私を愛してくれたら、更に嬉しいですね。」

相思相愛って、奇跡じゃないですか?
そう言ってシンデレラはふわりと微笑みました。


その笑顔にたまらなくなり……
初めて彼女を見た日から、ずっと我慢していた事を聞いてしまいました。


「……魔王は、君を愛しているの?」


その問いに、シンデレラは一瞬固まりましたが、まばたきし終える頃には再び元の笑顔に戻っていました。


【そんなの、私が一番知りたいです】

唇が、そう動いた気がしました。

109:箕犁:2017/08/29(火) 13:30

rk 【エンジュ×シンデレラ】

「ッてぇな……」
痛みで目を覚ましたのは、国の雇われ魔王様。
右半身に濡れたような感触を感じ、目を向けると

「………………は?」

無いのは肘から下だけの筈だよな?
そう呟く魔王様の視線の先には、抉り取られたような傷跡。
右肩が無くなっていました。

(いやいやいやいや意味わかんねぇ…)

温かい血液が、ぶしゅぶしゅと勢いよく溢れます。
まぁ、仮に血液全て流れ出ようと死なないので、放置。
それよりも、傷が治らないということが理解できませんでした。

治癒力は、魔力の量と直結します。
加害者側の魔力が、被害者よりも少なければ?
瞬時にその傷は塞がるでしょう。
差がありすぎれば、刃物を使っても
傷すらつかない場合もあります。

魔王様は、あらゆる生物の中で、最も多い魔力保持者です。

その彼の傷が塞がらない。

「面倒臭いことになる、よな…」

相手に殺す意思がないから、右肩で済んだようなもの。
殺そうと思えば殺せたのです。

傷口を焼いて血を止めながら、犯人の目的を考える魔王様。


の様子を、城の外から透視して笑うのはエディ。

「シンデレラ、この男欲しがってたもんな…♪」
今後は気まぐれに四肢を切断していき、ダルマにしてから城で生かす。

全ては愛しの姫の為に。

彼女の性癖を調べあげた、エディの
サプライズプレゼント計画。
まだまだ始まったばかりです。

「次は何を使って切ろうか…♪」

ぶつぶつと物騒なことを呟きながら、
エディは森を去ります。
整った美しい顔に、天使の笑みを浮かべて。

110:箕犁:2017/08/29(火) 18:14

rk

「えー今回は、シンデレラと」
「姉2役をやっています、舞と」
「りのー。」
の三人で、溜まった恋愛相談をぶった切ります。


シ「まず一人目。」

【私には好きな人がいます。結構距離も近くて、好きアピールもしてるのに、全然好きだと気がついてもらうません。どうしたらいいですか?】

シ「気づいてもらってどうするの、振られたいの?」
1「意識してもらいたいんだろうけど、曖昧な好意って結構困るよ?」
2「しかも、好きじゃない相手からだと迷惑ですよね。」

ばっさり三姉妹。

回答↓
『曖昧な好意は困るだけなので、相手に気づいてもらおうって考え捨てて下さい。』


1「いきなり気分悪いわあ、次。」

【私の好きなHくんは、友達のSと付き合っています。Sは私がHくんのことを好きなのを知っていて取りました。悔しくてたまりません。】

シ「取ったも何も貴女の彼氏じゃないでしょ。」
2「SちゃんはHくんに好かれたくて行動して、成功しただけですよ。」
1「アンタ見てただけじゃん」

回答↓
『現実を見ろ』


2「何が『取られた』ですか。
何もしてないで結果だけ求めないで
下さいよ、次です。」

【私は数ヵ月前、2人の男の子に告白されました。正直どちらも好きです。誠実に答えたいのですが、私はどうしたらいいですか?】

シ「ネットで答え聞いてる時点で誠実もクソもないよー」
1「数ヵ月も待たせてて誠実って…」
2「新手のボケですかね?」

回答↓
『まず貴女の“誠実”を教えて。』


シ「イラついてきたから、次で終わりましょうか。」

【彼氏がデート中にスマホばっかりいじっててイライラします。どうしたらいいでしょうか?】

シ「それくらい我慢しようよ」
1「元彼にいたわ。スマホと付き合えって行って帰った」
2「かまってアピールします。成功しなかったらスマホ奪い取って叩き割ります」

回答↓
「我慢。限界なら別れよう」



シ「いじょーでしたー。楽しくなかったね。」
1「最初の質問が一番イライラした」
2「私二番目のやつ…」
シ「わたしも二番目。」

111:箕犁:2017/08/29(火) 18:12

rk

「えー今回は、シンデレラと」
「姉2役をやっています、舞と」
「りのー。」
の三人で、溜まった恋愛相談をぶった切ります。


シ「まず一人目。」

【私には好きな人がいます。結構距離も近くて、好きアピールもしてるのに、全然好きだと気がついてもらうません。どうしたらいいですか?】%

112:箕犁:2017/08/29(火) 18:20

>>111は何かのミス

113:ゆのる◆Qw:2017/08/30(水) 22:19

うぬ。エンシンすき

114:箕犁:2017/08/31(木) 17:28

rk
言いたい放題回。


「ここほんと馴れ合いばっか…」

気持ち悪いものを見るような目で
一人ごちる、姫1こと、りの。

「まぁまぁ…葉っぱ天国ってそういうところだよね?」
「ダイエット板も、恋愛板も、美術板も馴れ合い祭りだよー??」

それをフォローする気もなさそうな
妹二人。

「匿名板とか、某無法地帯でも
言われてるよね。
雑談と台本書きばっかーって」
「某無法地帯わろた」
「りの姉様、シンデレラ、このスレも人のこと言えないわよ?」

某無法地帯板に過剰反応、姫2。
あわてて話題をそらします。

「わかってるよ。こんな小説(笑)
しか書けない奴が人の批判すんなって思うよね」
「自分の書いたものが、小説(笑)
だって分かってるだけで十分です
りのお姉様」
「『妄想垂れ流し板』に改名したほうがいいんじゃない?」
「二人とも!必殺仕事人が来ちゃうからやめてぇ!!」

その後も、やれ
「友達とうまいね!すごいね!とか言ってるだけ」だの
「学年にキラキラネーム何人いるんだよ」だのふざけまくる二人。


魔王様から(そろそろ黙れ)と
お声がかかるまで、胃を荒らし続けた姫2でした。

115:箕犁:2017/08/31(木) 17:29

元ネタは鍵部屋

116:箕犁:2017/08/31(木) 20:17

rk

「最近、嵐が多いらしいですよ。
陛下はどう思います?」
「知るか。そんなの管理人がなんとかするだろ」

話したい側近と、興味がない王子。

117:箕犁:2017/09/02(土) 00:45

rk
本編にしようと思ってた(ボツ)

「何故ですか、お父様……
この者達は、いずれ国の王となる私の
求愛に応えなかった!!たかが男爵令嬢の分際で!」

飽きることなく喚き散らす王子。
二人は既に会場の外に出され、門を出たあたりで待機(見張りつき)。


城には、王子と国王、そして成り行きを見守る娘達。

『自分の求愛を断った』ことを理由に打ち首を求める息子に、国王は

「確かに身分の差はある。あの娘たちは他にとるべき態度があった」
「なら…!!」

「だが貴様の態度は犬以下だ。
お前はやがて国の王になると言ったが、その権利剥奪も考えている」

冷たい瞳で、そう告げました。

王族という、高貴な身分に
産まれたにも関わらず、やりたい放題で責務は何一つ果たさない。

「お前の体は、髪の一本一本まで全て民の血税で出来ている。
殺せば税が無駄になると思い生かしていたが……今は、それすらも馬鹿らしく思えてしまう。」


言葉をひとつひとつ飲み込み、脳内で繰り返し、理解し刻みこんだ王子は
たちまち顔を青く染めました。

「お、お父様…!!俺は決して、分かっていないわけではないのです、ただ少し遊びたく…「無知を自覚していないのか。」



何を言っても無駄だと悟った国王は
失望を隠さない声色で、一言呟きました。


『お前は本物の馬鹿だな。』

118:箕犁:2017/09/02(土) 18:12

rk
ボツその2、薄情魔王様。

取り乱し、号泣する彼女を、どうにか
こうにかなだめて、全ての事情を
吐かせた魔王様は、どうしたもんかと唸ります。

(まず、コイツはさっきのでかなり動揺してる。使い物にならない)

まだしゃくり上げているシンデレラに目を向け、駄目だこれはとため息をつきます。

(つっても、俺が巻き込まれてやる理由もねぇしな…)


よし、鍵を貸して城から出そう。

119:箕犁:2017/09/03(日) 01:01

rk 【エンジュ×シンデレラ】
安価は忘れたのでナシで。


「ぃいいやぁあぁあぁああぁぁあぁああぁあ!!!!!!」

森の奥のお屋敷に、甲高い悲鳴が響きわたりました。


「ッるせ……もう少し静かに」
その悲鳴に顔をしかめた美青年は、
城の主でこの世の支配者、魔王。

でも、そんな彼の言葉を無視するかのように、来客シンデレラは
「静かになんてできないよ!?一体どうしたの魔王くん!!」
と、半泣きで叫びました。

無理もありません。
絢爛豪華な調度品に飛び散り、床も、天井にまでべったりとついているのは血液。
そして、そんな部屋に座り込むのは
右半身を血で濡らした魔王。

朝の散歩ついでに立ち寄った魔王城。
まさか殺人現場レベルのスプラッタールームになっているなど、平和ボケした貴族…でなくても想像できません。

「とととととととにかく手当てっ。手当てしないと!!」
「あーもう大丈夫。切り口は焼いたから出血は止まった」
「なんてことしてるの!?」


泣きながら手当てするシンデレラと
彼女の狼狽え様に驚く魔王様。
千里眼で見ていたエンジュが、嫉妬に狂ったのはまた次回。

120:箕犁:2017/09/03(日) 11:26

ぴょこぴょこ、てとてとてと。

(足音にも個性が出るものだな。)

全く足音を立てない自分の横を
歩くシンデレラに、
『どうやったらそんな足音が出る』と聞きたくなる。

大泣きする彼女をどうにか落ち着かせ
事情を吐かせた魔王様。
自分の関与が国に知られても、どうとでもねじ伏せることが可能だ。
そう思い、鍵を貸すことは了承。
したのですが……

「どうして、地下に行くのにお前もついてくるんだ?」

応接室で待っていろ、という言葉を無視してついてきたシンデレラ。
『ぴよぴよ』という音で後ろを振り返ったら、小走り(彼女は「全力疾走なんだよ!!」と言い張る)で、ついてきていた。

「魔王城の内部って、あんまり見たことないし…気になる」
「実験用の獣とかいるからな。貴女くらい弱かったら、邪気で死ぬ」
「えっ」

軽い脅しで行動を制限していると、
「ここだ、着いたぞ」


いつ来ても、息苦しくなる程の魔力で満ちている。
自分の足元さえもよく見えない暗闇、
うめく魔獣と奴隷の声。
叩かれ引っ掛かれ噛まれ、それでも傷1つない鉄格子がガシャガシャと音を立てる。

(……人間の娘には少しキツいか?)

そう思い、横を見ると…
「え?」

シンデレラは、自分の横には居なかった。
元貴族の男婦がいる牢に近づき、なにやら話をしている。

自分の支配下なので、一応安全。
別に止める理由もないので無視し、奥の隠し扉から、牢の鍵を取り出す。

「まーおーうーくーん」
「っあ"!?」

……今度はいきなり声をかけられた。

「何だ。ほら、これが牢の鍵、好きに使えよ」
「ううん、それはもういいの」
「は?」

意味がわからない、と困惑する魔王様を無視して、シンデレラは笑顔で言いました。

『お願い、あの牢に入ってる男、私に頂戴!』

121:箕犁:2017/09/03(日) 19:47

rk
エリエゼル王国あれこれ。


ここエリエゼル王国は、最古の魔法使いが、三人の仲間と共に築いたとされる国。
そこに深く関わったとされている
エリエゼル、ロシャス、オルコック
の家名は、国の象徴とされている。

ただ、国に最も深い関わりをもちながら、存在した記録すら消された人物がいる。
それが、膨大な魔力によって闇の存在を統治していた、影の支配者
エンジュ・ライオット。

圧倒的な力と美貌を持ち、更に全く
衰えることのない彼を、三人は人間として見ることが出来なかった。
にこにこ笑う笑顔が、出会った時から。信頼し合えたあの日から。国を築いた時から。そして、今も。
何十年と時を重ねても、彼だけが。
あの時と何も変わらない容姿で笑っている。

友人として接してきた彼は、おそらく
魔物の一種だ。

偶然と言えばそれまで。たまたま時期が悪かったのだと。
けれど、その『偶然』は彼を殺した。

エンジュに従わないタチの悪い魔物達が、国の民を襲ったのだ。
そして、視察で農村に訪れていたエリエゼルの妃が、魔物から子供を庇って死亡した。
彼女につけていた護衛の人選も、今回の視察の行き先も、全てエンジュが決めていた。

『お前が仕組んだんたろう』『所詮貴様も魔物か』『殺してやる』
彼は散々な言葉を浴びせられ、更には
打ち首刑にまでなった。
しかし、いくら首を落とそうとしても
その肌には傷ひとつつかない。
『魔力は治癒力に直結する』
魔力量の劣る者は、自分より多く魔力
を持つ者に攻撃できない。
傷はすぐに塞がるし、酷いときには傷をつけることすら出来ない。
国にエンジュを殺せる人間は、誰一人としていなかった。


最悪の扱いをしたエンジュの復讐に
怯えた三人は、ロシャスは右目。
オルコックは右腕。
そしてエリエゼルは右足を差し出し、
自分達を殺しても構わないから、人間に近づかずに暮らして欲しいと頼み込む。

そんな三人を嘲笑ったエンジュは、
ある条件を提示し、三人の頼みを気まぐれに了承した。

それは、村娘の一人を生け贄に差し出せというもの。
エンジュには純人間の恋人がいたの
だが、『人間に二度と関わるな』と
言われては、恋人にも近づけない。
少女を贄に寄越せというのが、彼のただひとつの望みだった。
それが最小の犠牲だと信じた三人は
娘を差し出す。
こうして国の最重要人物の一人だった
エンジュは、日のあたる場所から姿を消した。


時が過ぎ、娘も喪った。
娘との子供は別の男の元に嫁ぎ、後にその男は爵位を賜り貴族となった。
家名はカレルド、位は公爵。

カレルド家の子供が、代々受け継ぐものが2つある。
1つが、他言禁止の『ライオット』の真実。
そしてもう1つが、エンジュと同じ、鮮やかな桃色の髪。

不思議なことに、桃色の髪で産まれるのは、カレルド家を継いだ者の子供だけ。

長男が継げば、次男の家庭に子供を授かろうと、桃の髪では産まれない。
歴史から消されたライオットの血は、
未だ受け継がれている。

122:箕犁:2017/09/03(日) 21:16

rk
姫1とナレで例のアレ。

「タイトル酷似二つ目ktkt」
喋る時にネットスラング使わない。
「えー、いいじゃん。
負け組シンデレラの時といい、
文字数までピッタリ同じなのは一周回ってすこwww」
前回は純粋に喜んでたのに、今回は
妙に煽るね…
「負け組はブッとんでて面白かったもん。」
でも、アレも名前奇抜だよ。あんたの好みじゃないの?
「明らかにボーカ●イドパクの名前じゃん。オリジナルでぶっとんだ名前つくる人が好きなのよ私は」

姫1さん、これ悪口とか言われて削除とか不安だから、抑えて?
「は?具体的にどのスレとは言ってないし、何かされても無視でいいよ。このスレに執着もないし、あれを『パクッてないです』って言えるくらい図太いなら私は好きw」

悪女ですねぇ……
「私なにも悪くないっつーの」

123:箕犁:2017/09/04(月) 20:57

rk
この先の展開が不安。

「やっほーダーリン。この組み合わせ久しぶりだね」
「誰がダーリンだ」
「だって…本編でふられたら、こんな事絶対言えないもん。今なら冗談ですむでしょ?」
「仮にお前を選んでも、ダーリンとは呼ばせねぇよ?」
「な……!!ダーリンとハニーは恋人の基本でしょ!?」
「俺の知ってる男女交際と違う」

124:箕犁:2017/09/04(月) 21:20

(>>123はまおシン)

125:箕犁:2017/09/05(火) 19:49

rk
殿下の愚痴を聞く会。


六「板のルール守ってねぇから注意したのに『いちいちうるせーよw』はねぇだろ、特定しろよりの」
り「はぁあ?なんでアンタのために」

ご立腹の殿下は、姫1に八つ当たりをします。
愚痴る相手としては最悪です、殿下。

六「大体最近多すぎんだよ。ラブライブだのプリキュアだの。二次創作板見えないの?」
ゆ「サイトマップに小説って書いてるから、オッケーだと思っちゃうんでしょうね……」
天「紛らわしいもんねェ。」
六「るせーリア充共…」
麕「嫉妬乙ーwww」

六「俺の出番全くねぇし。あーいらいらする。あーイライラする!」

ぽ(むしろそれが本心で、注意も八つ当たりなんじゃ…)
ゆ「板チは板チだから、八つ当たりでもオッケーだよ」
ぽ「心を読むな」

126:天尽禍終霊◆Qw:2017/09/05(火) 20:19

口癖を理解してやがる……!?

127:箕犁:2017/09/06(水) 16:07

暇潰し板も結構見てるんで。
天さんのカタカナ小文字…気になる…

128:箕犁:2017/09/07(木) 00:36

rk
CPに対しての文句回。

1.シンデレラ
「飽きてはないけど、エンシン公式にしてほしい……」
そりゃまたなんでよ?
「全く会ってないし、ここで絡んでるの見ても正直気持ち悪い。」
バッサリ言うねあんた…
「検討して…まじで。もう嫌」
はいはい考えますよ。

2.魔王様
「円満な離婚ってあるだろ?そんな感じにさ、終わらせよう」
貴方までCP解消希望ですか…
「飽きるんだよ」
(……シンデレラも本音はこんなとこだろうなぁ。)

3.エンジュ
「エンシンを公式にエンシンを公式にエンシンを公式にエンシンを公式にエンシンを公式にエンシンを公式にエンシンを公式にエンシンを公式にエンシンを公式にエンシンを公式にエンシンを公式にエンシンを」
うるさいです。

4.アルマ
「僕はあの子を選ばない……舞ちゃんには悪いけど。」
だからアルひに解消希望と?
「うん」
だったら舞に気を持たせるの止めましょうよ…
「そこは、ホラ。男だから」

続くかも?

129:箕犁:2017/09/07(木) 22:51

rk 【エンジュ×シンデレラ】


「あのね、エディ。この前魔王くんの片腕がなくなっててね?」
「うん」
「すっごく格好良かったの…私の理想の王子様。」

いつもの森の奥で、怪しい会話をする
魔王エディとシンデレラ。

「シンデレラは、どうしてそんなに欠損が好きなの?」
「へ?」
「不完全な物は、完璧なものより親しみやすい…とか、そんな感じかな?」
「うーん……そこにあったものとか、失った時の顔を想像するのが楽しいのよ。ミロのヴィーナスだって、腕がないからあんなにも美しい。」

「……実はシンデレラ、サディストの気が有りそうだよね。」
「やだぁ。私は痛めつけられるのが好きなのよ?」


うふふふ、はははは、と笑う二人の瞳には、光が全くありません。
病んだお姫様、初恋に狂った王子様、
厄介なのはどっちでしょうね。

130:箕犁:2017/09/08(金) 00:07

rk
鍵部屋内での会話をそのまま。もちゃで遊ぶ回


ゆ「どうしよう」
り「どしたのびすすん」
ゆ「天さんが…いや何でもない」
コ「のろけるならタヒねよ」
り「おまいう」
ゆ「天さんがまた恥ずかしいこと言ってるの!!」
り「どんな?」
ゆ「………………………」
コ「"つけ組シンデレラ色々"で検索検索ゥ!!」
り「見てくる〜」
コ「いてら」

コ「で?」
ゆ「嬉しいけど、身が持たないつらい恥ずかしいうぅぅ」
り「見てきた〜!何を今更」
ゆ「……?」
り「天さん迷言集15、『長文ラブレター』に勝るものはないでしょ?」
コ「ああ、『命より重いんだよ!!』な」
ゆ「いぃいやああああああああああああああ!!!!!!!!」
り「びすすん照れてる〜w」

コ「他にも読み上げよう。」
研「『こういう所は子猫みたいで可愛いんだけどねェ。』」
ゆ「やめてぇええええええ!!!!!!」

り「えっと…『なら死ぬまでか。嬉しい事言ってくれるじゃァないの。』」
ゆ「……………………っ!!!!!!」
研「これ若干カマ臭いよな」
コ「やめて差し上げて。それでも桃ときめいてるから」

研「お前もたまには愛を囁け」
ゆ「むり。てれる。天さんは全く照れないけど」
り「びすすん照れ顔大好きなのに、見れないの〜?」
ゆ「うん。照れないねぇ」
コ「フツーに、桃が、上手いこと照れさせればいいんじゃねえの?」
ゆ「何をして?」

コ「…………押し倒すとか?」
ゆ「力が足りない」
研「だから、愛を囁けよ」
ゆ「HPが足りません」
研「うるせぇ薬草食ってろ」
り「愛って、愛してるよ〜!とかすきだよ〜!とか?」
研「まぁそうか。」

コ「やってみてよ」
り「挑戦挑戦!」
研「っぱ、練習は大切だぞ。」
ゆ「…………」



この先は可哀想なので秘密。
「大好き」までは言えたことを報告して、今日は終わり。

131:箕犁:2017/09/08(金) 23:38

「きんじゅちゅ…禁術、無効化っ!」

この言葉に答えるかのように、淡い光が牢の中の男を包み…そして
【バリッ】という音を立て、弾かれました。
ですがそれよりも気になるのが、
「…………噛んだねェ」
「気のせいっ!」


「私の力じゃだめかぁ…ねぇ貴方、悪いけど自分で解いてくれない?」
「すみません、嫌です」
「本人に頼むか普通………」

『奴隷を渡すにしろ渡さないにしろ、まず理由を言え。』
そう言われたシンデレラは
『見せたほうが早いからー』と、男に禁術破りの魔法をかけた…が、弾かれた。

「お前の技弾くって高位だな」
「うー…魔王くんもやってみて」
「いや、俺がやったら出来るに決まってるじゃない?」

禁術がどの程度のものかも、この男の
素性も何も知りはしません。
けれど、魔王様は確認されている
生物で最も多くの魔力を、有しています。
彼の攻撃が効かぬ生物はいません。

「禁術無効化。」





生存を確認されている、生物には。

132:箕犁:2017/09/09(土) 09:32

rk

エ「急にファンタジーになったね」
シ「ねー。」
魔「技名が適当すぎる気がス」
エ「箕っちゃんこういうの苦手なんだってよ。」
シ「てかなんでエディがいるの」
エ「さぁ?」

133:箕犁:2017/09/09(土) 15:22

rk 【エンジュ×シンデレラ】


「やっほー魔王く……ん…………」
「ゲホッ、おー…お前か」

一瞬で、笑顔をひきつらせた
シンデレラを、血を吐きながら出迎えるのは魔王様。

「今回は右足を持っていかれた。
全く、たまんねぇよコレは………」

肉の断面からは、鮮やかな赤い血が流れ続けています。

「ひぃ…痛そう、でも焼いちゃダメだよ。傷口が酷いことに」
「一番手っ取り早いんだよ」



「…………でもちょっと格好いいね」
「何か言ったか?」
「なんでもなーいよー。」

134:箕犁:2017/09/10(日) 10:37

>>121必読、本編です


光は男の体を包み、ゆっくりと
何かを溶かす「はぁ!?」

……前に、跡形もなく消え去りました。
魔法が効かない、それは相手が自分よりも多く、魔力を持っているという事になります。
世界最強のはずの、魔王よりも。


「あーやっぱ魔王くんもダメかぁ…」
「お前何か知ってんの?」


シンデレラは、顔をしかめている魔王様に、「えーっとねー?」と、呑気に
語り始めました。
国の成り立ちと、歴史から消されたライオットの事を。




「……で、それがこの男と何の関係があるんだよ?」

長い長い、作り話かと疑うような国の真実を聞いて、皺をさらに深めた魔王
様。
「うん。これは私の予想だけどね?」

そこまで言うとシンデレラは、牢の中の奴隷を指さしました。


「この人さぁ、エンジュ・ライオットだと思うんだけど。」



「…………」
「魔王くんの魔法弾いたし、家宝のエンジュの像に瓜二つだし」
「………………」
「だからね、多分、何かの術で髪色隠してるんだろうなーと思って、解除魔法かけたけど効かなくて…」
「……………………」
「でもでもやっぱりエンジュさんにしか見えな……あれ、魔王くん?」

魔王様、フリーズ。

「ままままままま魔王くん?具合悪いの、どうしたの??」
「子煮えお不ぃ怨v祖;胃のwg時青gjp和m場卯ぇ時g日おw車」
慌てるシンデレラと、固まったまま言葉にならない言葉を発する魔王。


「っふ………!!!!」

に、堪えきれないと声を漏らしたのは
牢の中の男。

「あ、聞いてたなら教えて下さい、エンジュさんですか?」
「ffiああああlfもeudflぬめすtgkねむhjcるeにくwめmめiyl…」
「ひっははははははは…!!!!!!!」
「笑ってないで教えて下さいよー」
「agむk5jct3見tn部mkojぬ寝sdhko」


「ははははは…あー笑った笑った…
久々に面白かったし、教えてやるよ」
「やっとですかぁ…」

「ぶはっ……拘束術式、解禁…」

笑いながら男が声を発すると、
黒かった髪と瞳が、光に包まれ
鮮やかな桃色に変わっていきました。

「あーほらやっぱりー。」
「んなっ…………………………」

正気を取り戻し、驚きに目を見開く魔王様。
「あたり」と薄く微笑むシンデレラ。


「よく分かったな嬢ちゃん、正解。
俺が、国を作った魔王のエンジュ・ライオットだ」
「いやー、昔住んでた家に飾ってた
肖像画に瓜二つだったんで」
「ん?つぅ事は…」
「ええ。まぁ訳ありですけど」
「…………ほぉ」

訳のわからない会話に、置いていかれる魔王様。

「ちょっ………いやその、貴方は何なんですか?」
「魔王だけど?」
「一応、俺も魔王なんですけど…」
「冥界とか魔界の統治してるの俺だもん。君は国のシステムだろ?」

まあ、本気出したら俺より強そうだけど。と付け足して、エンジュはため息をつきました。

「しっかしエンジュさん…凄い美形ですね、魔王くんがいなかったら惚れてました。」
「おお、そうだろ?」
「シンデレラ待て、お前にも聞きたい事があるんだ」
「へ?」

「何でお前が、カレルド家のみに伝わる話を知っていた?」


「あー。気づいてないのね?」
「大体話の流れで分かるよなあ。」
「うん。まぁいいか…えいっ、禁術かいきーん」

ぐちゃっ、と何かが潰れたような音がした後、シンデレラは。

「挨拶し直しかな?
カレルド家三女のアヤノ・カレルドだよ。まぁ訳あって絶縁されてるけど…血筋は確か!」

エンジュと同じ、桃色の髪を揺らしながら笑いました。

135:箕犁:2017/09/10(日) 11:45

衝撃の事実2連発に、再度フリーズする魔王様。
を、スルーして、二人は会話を続けます。
「で、アヤノちゃん」
「シンデレラって呼んで下さい」
「アヤちゃん」
「その愛称は親しくなってからで」


「……シンデレラ、お前は俺に何を望むの?」


「えぇ?」
困惑するシンデレラ。
「わざわざ俺の正体暴いて、血縁見せつけて、何がしたかったのかなって。
力が欲しい?殺したい奴がいる?」

何でもいいけど、面倒な事は嫌だよ?
と笑うエンジュ。
震える程美しいその笑顔に、シンデレラは見とれることも、怯むこともせず、

「別に力は使わなくていいです。
ただ、ちょっと私に付き合ってくれませんか?」

と言って、彼によく似た顔で笑いました。

「意外だね、付き合うって何処にかな?」
「ちょっと王宮まで」
「え?」

今度はエンジュが困る番。
頭にハテナマークを浮かべた彼に、
シンデレラがかいつまんで事情を説明しました。

「……っはははははははは!!!
お前、自分と彼氏だけじゃなくて、家族まで面白ぇな!!」
「あそこで固まってる人は彼氏じゃないからね。」
「ぶはははははははそうなんっははははは!!!!!」
「笑いすぎでしょ…」
「面白ぇじゃん!!それで?俺が必要なのはどうして?」
「え、騒ぎの中、一緒にドーン!と
登場して、皆がピンク髪に驚いてる隙をついて姉様奪還するんですよ」
「ぶあっはははははははははははははははは!!!!!!!」
「いつまで笑ってるんですか…」

お腹を抱えて笑うエンジュ。
たっぷり五分ほどかけて落ち着き、涙をぬぐって言いました。

「いい!お前気に入った!!
王宮だっけ、どこでも一緒に行ってやるよ」
「いぇーい成功」


「そんじゃ」
バキッ。音を立てて手錠を割り、牢の鉄格子をねじ曲げ、あっさり外に出てきたエンジュ。

そして、
「はっ!俺は…………」
ようやく気がついた魔王様。
(そうか、きっと俺は変な夢を見ていたんだな。)

「あ、おはよう魔王くん。
エンジュ乗り気になったから、ちょっと二人で城まで行ってくるねー」
「夢じゃねぇのかよ!」


「っし、いくぜシンデレラ。
それ転移!!」
「はーいれっつごー!!!」
「……………」

二人が立っていた場所に舞う、黄金の粒を見つめる魔王様は、もう
ツッコむ事すらせず、静かに目を閉じる前に……

「………あ。」

恐らく必要になる、シンデレラの忘れ物に気がつきました。
……気がついて、しまいました。

136:箕犁:2017/09/10(日) 13:03

rk
エディと王子。

エ「何か本編登場しちゃったけど、いいの?俺あいつ殺るよ??」
王「貴様ごときの存在で揺らぐCPではないのだろう。あの二人はバカップルだぞ」

エ「イラつく餓鬼だな…」
王「貴様もだ。だが、ふむ……」
エ「?」

王「なかなか美しい顔をしている。抱いてやってもいいぞ?」
エ「いや俺男なんだけど。」
王「心配するな。私は下半身の注射が大得意だ。貴様の脳を溶かす薬を注射してやる」
エ「いや何言ってんスか…?」

王「男も女も関係ない、見目麗しい人間は、全員抱ける!!」
エ「うわああああああこっちくんなああああああああ!!!」

137:箕犁:2017/09/10(日) 22:42

トンッ。
静かに着地した二人の足元は、先程までのコンクリートではなく、固められた土の道。

「ここで合ってるか?」
「うん。それにしても……」
「…?」
「衣装、似合ってるね。」
「!!!」

舞踏会に乱入しても問題ないよう、シンデレラとエンジュは服を着替えていました。
ドレスも装飾品も全て、12時の鐘で解けるエンジュの魔法です。
彼曰く、『この区切りが一番維持が楽で成功しやすい魔法』なんだとか。

シンデレラは小花の髪飾りに、透け感のある淡いピンクのドレス、靴は細かな装飾のついたガラス製。
同行するエンジュは、人を選びそうな真っ白の燕尾服。
眩しいくらいに似合っていますが。

「さて……これから、どうするんだったっけ?」
「髪を地毛に戻して、大声で歌いながら乱入するの。皆こっちを見るわ。
その隙にズバァンと姉様達を取り戻すのよ!!」
「すげぇ意味わかんねぇ」

どこか嬉しそうに言うエンジュ。
そして、そんな彼を見上げて満足そうなシンデレラ。

「ちょ……っと、待て…よ……」

の、間に乱入者。

「まさか気づかれたっ!?」
「退いてろシンデレラ、俺が殺って、や…………」
「あれ………?」

殺気が空気をひりつかせたのは、一瞬のみ。
何故なら、目の前で荒い息を整えているのはどう見ても……


「どしたの魔王くん。」

138:箕犁:2017/09/11(月) 20:11

rk
『ぐちゃっ』の話。


「はいはーいシンデレラだよー」
「本編に出れらません…。姫2です」
「ども、雇われ魔王です」
「俺も魔王やってる、エディだよ」

今回は、この暇人四名です。
「誰が暇人だー!!」
「シンデレラ耳元で騒ぐな。煩い」

「…で、シンデレラがいるならちょうどいいです…聞きたいことがあるんですけど。」
「ん、舞ちゃんグイグイくるね!」
「どしたのお姉様」

>>134で…シンデレラが術を解除したときの効果音が気になって。」
「うわマジ、『ぐちゃ』って何アヤちゃん」
「シンデレラです。」
「タチ悪ィ呪術でも使ってんの?」

「や、ただ細胞潰した音」




…………絶句。

「んとね、私魔力のわりに器の体が丈夫じゃなくて、負荷に耐えられないんだよね。」
「は、はい……」
「だから普通の魔法苦手なのー。
特に、外見変えたりとかは維持できないっていうか…あは。」
へらへら笑っていますが、結構危険な事実です。

「でもお前、髪色変えたままにできてるじゃねェの」
「うん。だから禁術。」
「………え?」

「臓器とか細胞の動きを止めて、そっちのエネルギーを使って維持してんのー。寿命縮みまくり。」
「アヤ、それ怪我でもしたら…」
「死ぬねぇ。
働いてないから再生しないし。
あ、流石にずっとは無理だから、たまに解除してるよ?」
「……シンデレラ、あの『ぐちゃ』はまさか…」

「ちょっと耐えられなくなって、いくつか潰れたっぽい。」
「きゃああああああああああああああああああ!!!!」

姫2の絶叫が響きます。

「つぅか、臓器止めてて何で生きてんだよ。」
「そこはエ……げふんげふん、ネタバレはよくないね、にゃはは」


こっそり寿命を削り続けるヒロイン。
魔王様を振り向かせるまで、生きていられるかも怪しいです。

139:からちき:2017/09/13(水) 17:47

俺マダー?

140:箕犁:2017/09/14(木) 20:00

>>139 マダー。


rk 【エンジュ×シンデレラ】

「………っひゃ!?」

早朝、目を覚ましたシンデレラは
枕元に置かれている物を見て、小さく声をあげました。
ごぼっ………………。
綺麗にラッピングが施された箱から、音を立ててこぼれる鮮血。

(な、何が入ってるの、これ……)

箱から溢れる液体が、あとからあとからベッドをシーツを濡らしますが、
シンデレラは箱に触れる事ができません。
中に入っているのは、確実に良くないもの。

「あ………っ…」

むせかえるような臭いに、嗚咽をもらします。

「っ……で、も…このままじゃ……」

恐怖心を必死に堪え、血に染まる箱に手を伸ばすと同時に


『あれ……まだ見てなかったの?』


ふわ、と花の匂いを惑い、天使の笑みを浮かべた、悪魔がそこにいました。

141:箕犁:2017/09/14(木) 22:08

rk

「………なんだこれは」
「アイビー。プレゼントだよっ」

ニコニコ顔のシンデレラに、植木鉢を渡された魔王様。

「いきなりこんなもん貰っても…つか、どうした?」
「んー……私の気持ちを示そうかと」
「はァ?」

後日花言葉を調べ、魔王様が冷や汗をかいたことを彼女が知っているのか
……誰にもわかりません。

142:箕犁:2017/09/16(土) 09:42

「どうしたの雇くん」
「そんなに息切らして……走って来たの!?」
「ちげぇよ!!テレポートは魔力消費
激しいから疲れてんだよ!」

肩で息をしながら、汗に濡れた額を
拭う魔王様。
その手には、何やら黒くて柔らかそうな、布が握られています。

「………それなに?」
シンデレラが布を指さします。

「あー、これをお前に届けに来たんだよ…ったく。」
「え、私何か忘れてた?」
「ああ。後で使うだろ、コレ」

ほらよ、と投げて寄越しますが……


「ふきゅっ!?」
「投げたんだから取れよ!!」


そこは運動神経0のシンデレラ。
キャッチできずに黒布被りのお化けになります。

「何してんの雇くん…」
「まさか、キャッチ出来ないと思わなくてね」

エディと魔王様が話している間も
うぞうぞと布から脱出しようと頑張ります。
そして、ようやく抜け出た彼女が
手につかんだそれは…

「うにゅ…なにこれ、ローブ?」


「おーアヤノちゃんお疲『シンデレラ』
「……シンデレラお疲れ」

「で、魔王くん、これなに?」
「見ての通りローブだ。」


髪で注意を引き付けるなら、
最初から見せてるより、自分に注目
させてから見せる方が効果あるんじゃねーの。

そう言って、魔王様はローブを着せ直しました。

「それいいね。俺も着よう」
ポムッ…
「物質生成魔法とは、流石人間じゃないだけありますね。」
「伊達に魔王やってないんだよ」
「それかんけーある?」
「突っ込むのはやめなさいシンデレラ」


「っし…じゃあローブも届けたし。
俺は帰るから頑張れよ」

そう言って、魔王様は去っ『…………え?』

去って……行けませんでした。

ピンク髪二人に、全力で足と腕を掴まれます。全く身動きがとれない状態で、シンデレラが話しかけます。

「は、離せ……っ」
「いやこの状況で帰る!?」
「俺には関係ねェだろ」
「むー、協力してくれないの?」
「しねェ!!」

なら仕方ないや。呟いた直後に、

ちゅく…

「ッ………!?」

「やるねアヤノちゃん」
「魔王くんだって男だもん。これが一番効くよー」

ぢぅ、ちゅ…くちゅ。
わざと音を立てて、耳と首筋に舌を這わせるシンデレラ。

「あ…ちょ、何してんだお前!」
「にゃはははは。娼館出身アヤノ・カレルド、男の身体なんて知り尽くしてるわ!!」
「娼館出身って…」
「うるさーい!
これ以上の事されたくなかったら、黙ってお城に来るのっ!!」

赤い痕を増やしながら、器用に叫ぶシンデレラ。
エディに至っては、

「あんた何写真撮ってんだ!!」
「え?面白そうだから…
バラまかれたくなきゃあ来なよ。雇くん」

『お前ら二人とも最低だ!!
……あ"ーもう、行けばいいんだろ、行けば!!』

ついに魔王様、折れました。

143:箕犁:2017/09/17(日) 10:38

rk

シ「娼館設定って出していいの?」
気に入ってるからつい。
いいこと、よいこのみんなはggってはいけないよ!
エ「高級娼館『薔薇の蜜』か。いいとこ働いてんねアヤノちゃん」
シ「従業員スペースの環境は劣悪でしたよぉ。当然ですけど」
エ「……つけシンは苦労人が多いね」

144:箕犁:2017/09/17(日) 10:51

「だいたい貴様の態度が悪いから
こんな会を開いているのだ!!」
「ですが私と婚約したい娘もいるはずでしょう!?」
「いないから開いてんだよ!!
来たくもないのに連行された娘もいる!
少しは恥を知れ馬鹿息子!!!」
「それが王族に無礼を許す理由にはならないでしょう父上!!」



「ねぇお姉様…いつまでこの言い争い、続くんでしょうね?」

姫2がうんざりした声で姉に話しかけます。しかし…

「りの、喉渇いてない?果汁貰ってきてあげようか」
「いいの、目立っちゃ悪いわ!」
「ははっ……僕のお姫様は本当にいい子だね」
「や、やだもう……」

(うーわバカップル糞うぜぇ…)

国王の態度から、姫優勢なのは分かりますが……あれだけの暴言で無罪はあり得ません。
馬鹿を懐柔し、国を手にしたい
有力貴族『王子派』も、一定数いる
なかで、その王子に楯突いたことは
事実なのです。

(うまいこと逃げないと…王家の権力
なんてグラグラだし、国王味方につけても安心できないよねぇ……)

一か八か、兵士を刺して逃げようか。

短剣のしまい場所を思い出そうとした、その時。


「…………ッ!?」


閃光に目を焼かれるような感覚……に、僅かに遅れて。
爆音が、会場を支配します。

145:箕犁:2017/09/17(日) 11:46

「あ、やべ。強すぎた」

ぺろっと舌を出し、気絶しそうな程
美しい笑顔を、シンデレラに向けるエンジュ。

「いまのなーにー?」
「爆炎魔法……名付けてエクスプロージョン。援護ありがとうね、雇くん」
「いえ…俺も何かしないと、やってらんないです」
「なんかその技名聞いた事ある…」
「我が名はエディみん!」
「やめて下さい、エンジュさん」

エンジュが爆発を引き起こし、魔王様が同等の威力の氷魔法をぶつける。
打ち消し合いによる爆発で、光と音が発生。シンデレラがバリアを張って、被害は出さない……

「今使った魔力、魔石に込めて売ったら惑星買えそうですね」
「一番消耗少ないアヤノちゃんのだけで……国宝全部買い取って、お釣りが来るかな?」
「えっ、私もちょっと凄くない?」

ちょっとどころじゃなく、凄いです。



「あ………あ…あっ……」
「なななに、なに……」
「なんなの今、の……音……っ?」


「…話してる時間ねぇか。」

呆気にとられていた参加者が、徐々に異常に気付き始め………


『き………きゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!』


誰かの悲鳴を皮切りに、本格的に混乱が始まります。

「注目はばーっちりだね、よし、ローブ脱いで、エディ!」
「いや、お前も脱げよ」
「ううん、もうエディがいるから私は脱ぐ必要ないわ。」
「は?」
「アヤノちゃ………あー。成る程ね」

一人で納得したエディが、自分にかけていた術を解除。
誰よりも濃い桃色の髪を、会場のど真ん中で、堂々と晒します。


「大混乱、成功だね…さてと。」

そのまま会場内を走り回るエディ。

悲鳴の中を駆け抜け、状況を更に掻き回し……
静かに口元を歪めたその顔は、確かに魔王のそれでした。

146:箕犁:2017/09/18(月) 16:51

rk

※シンデレラに大量に魔法を使わせてはいけません。

「いーびるなーいとー!!」
ぐちゃっ。
「みょるにるいっけー!」
ごきっ。
「くらえー、いんびじぶぶ…ぶ、る、でぃあぼろすっ!!」
ぐち……べちゃ。

敵は死にますが自分も死にます。

2「それより、このアホッぽい話し方が気になります……」
魔「ぽいじゃねェだろ、アホだ」
2「そうでしたね」

147:箕犁:2017/09/21(木) 20:30

すさまじい衝撃音と、見たこともないような光の雨。
姫2は爆風を体で感じ………る事は、
何故だか、ありませんでした。
その代わりなのでしょうか?
閉めきった会場に、一瞬そよ風がふきます。

「っ………な、なに…?」

微かになびいた髪をかきあげ、会場の中心に目を向けると。

『化け物だ!!』
『黒い魔女と魔王がいる…!』
『あんな魔法は有り得ない。人が使える限界を越えている!!』

『傍らの男は桃の髪をしているぞ?』
『……カレルド家を陥れたい馬鹿の、悪戯じゃないのか?』
『それはリスクが高すぎるだろう。』
『権力争いから消された、本当の長男だったり…』

(こ、混乱しすぎて何がなんだか…)

とにかく事態を把握したくて、前へ前へと無理矢理に進む姫2。
人混みに突っ込み、ドレスが乱れても構う様子はありはせん。

ようやくたどり着いた最前列。
そこには…

「にゃははは…エディすっごい楽しそうだねー!」
「悪そうな笑顔だねェ…」
「悪そうじゃなくて悪いんでしょ。
あ、魔王くん、そこに適当に光ぶっぱなしてみて」
「適当………?」

その少女の言葉の通り、適当かつ凄まじい威力の、光弾を撃つ青年。

青年には見覚えがありませんが、黒ローブから顔を覗かせる彼女は…どう見ても、バレバレでした。


「貴女、一体…何をやってるのよシンデレラ……」

148: アーヤ◆TQ:2017/09/21(木) 20:56

続きが気になるよ

149:ゆのる◆Qw:2017/09/22(金) 06:55

イケメンくだしぁー。
なるさんの出番少ないの悲しい

150:箕犁:2017/09/22(金) 16:05

>>149 はいよ

rk

「柚だけの騎士、ヒロです」
「全く出番が無いけど覚えているかしら…継母よ」
「俺薄すぎません?国王っす」
「俺も忘れられてそうだよね。
森に放置プレイな魔法使いだよ!」
「ども…呼ばれました、アルマ・リィです。」


出番少ない人達。

※以下
魔法使い→魔「」
国王→国「」
ヒロ→側「」
継母→釜「」 の表記。
アルマ→ア「」


釜「この小説、魔王二人以外の
男キャラクターの扱いksよねェ。」
側「短編や、番外編でも、俺たち
ロクに出ませんしね」
国「俺は一度もまともな紹介が無い」
ア「プレイボーイ推しすぎてませんか?俺、彼女いるって書いて下さい」
魔「そろそろ森から動きたい…」

ごそごそ、ぴらっ。

ヒ「ん?
何もないところから、紙が……」
魔「空間歪曲と転送魔法か。」
国「何か書いてあるな。そこの軽薄そうな男、ちょっと読んでみろ」

ア「軽は……えーっと。

『箕犁の推しCPはまおシンなので
他カプは書いてても、そこまで楽しくない。
つか天さんのデレが面白くて、それをネタに、遊びたかっただけの小説なんだもん。』

……だそうですよ?」

国「無茶苦茶だな」
釜「無茶苦茶ねェ」
側「無茶苦茶ですね…」
魔「無茶苦茶かよ」
ア「以下略…」

ぴらっ。

魔「………。

『…そういう事言うなら、もう二度と出してやらんよ』

へいへい、すいませんでした、神様仏様作者様。」

国「しかしだな、もう少し出番を増やして貰いたい。」
側「このままじゃ、読者に忘れられてしまうからね…」

ぴらっ

釜「えっと?
『存在しない読者に忘れられるとかwwwwwwwおまいら器用だなm9(^д^)』

あ、煽るわねェ……」

ぴらぴらっ

国「連続とか殺意しか沸かね…

『心配せんでも、そろそろ王族関係者は出番増える。』

え?………これマジなの?」

魔「えー俺も増やしてくれよ」
ア「俺からも、ぜひお願いしたいところだなぁ。」
釜「アタシも出しなさい?」

ひら…

魔「なになに…

『釜はもうすぐしたら、ちょっとだけ出ると思う。
後の二人は全く決めてない』

嘘だろおい!いいから出せよ俺たちを本編に!!!」


ぴらっ。

国「やけに短いな…

『飽きたからもう終わるよ』

って、ちょっと待てよ!!」


ア「俺達の出番増やせよ!!!」
魔「そうだそうだ!!」

シ「はーい、呼ばれて飛び出て
ゆのるちゃんだよー。
強制ブラックアウトに参ったぜ」

釜「いやまだ喋りた
ゆ「黙らっしゃい、強制ブラックアウト行けおらああああああああ!!」


      ピッ……

151:箕犁:2017/09/23(土) 15:13

『ヒロインは私なの。
黙って体を渡しなさいよ、白雪』


乗っ取り系ヒロイン×ヤンデレ王子
入れ替わりがバレたら即惨殺!

つけ組白雪姫(偽)追加しました。

152:箕犁:2017/09/23(土) 15:42

「んん…? どこだろ。」

ローブを脱ぎ捨て会場を走り回る
シンデレラ。
見慣れた黒髪ストレートの少女を
探す事10分、全く見つかりません。

(そろそろ時間がまずいなぁ…)

二人の魔王に時間稼ぎを頼みましたが、あくまで危害のない魔法を選んでいます。
警備隊がその事に気がつくのも、時間の問題です。

「しっかたないなぁ…探知っ!!」
ぐちゃ。

気分が悪くなる音の後に、【あっちに行け】と囁く小さな声が。
その声のする方へと走って走って…

見つけました。

揺れる黒髪に薄紅色のリボンを飾った
女の子は、間違いなく姉。


「ねーえーさーまぁー!!!」
「え"……」
「何やってるんですか姉様ー!!」
「なんか声が近づいて…」
「私ですよ姉様ー!!!!」
「や…やば…」


「姉様っ!!」


抱きついてくる妹を見て硬直する姉と、その姉に首輪をはめる妹。

「やっと見つけました。帰りますよ、姉様。」

「え、や、どっから入ってきたの…」
震える声で尋ねる姫2。

「正面入り口だよ?」
「………………………!!!」
「ほらぁ帰るよー」
「さ、さっきのって、やっぱり…」

「あー、爆発と光?友達がやってくれたの。
私がバリア張ったから被害0だし、注意引くにはぴったりでしょ?」
「……………」

青い顔で姉が後ろを指さします。
不思議に思いつつ見てみると……

「…あらぁ大変。」

うふふふふ…と笑って誤魔化します。
勿論誤魔化せていませんが。

「………あらぁじゃねぇよ!!
無礼者が、貴様の死刑が最優先事項だからな……!」


姫2の後ろにいたのは、額にかすり傷を作った王子様。
シンデレラさん、バリア薄いです。

153:箕犁:2017/09/23(土) 19:07

rk
鍵部屋での会話2『何股まで可能?』

コアラ→コ    |
骨さん(特例)→屑 |
リノール→り   |
研修→研     | です。


研「俺は2人までだな。バレないように維持するのはキツい」
り「え、研修普通〜。」

屑「考えたけど、俺は5人で」
コ「多くない?」
研「ワオww何で何で?」

屑「今4股なんすけど、物足りないんですよね。でも昔6で即バレして全員にキレられまして…」
り「わぁー見事なまでにクズーい」
コ「つか今多くねぇ?w」
研「いやァ4股とは恐れ入った」

コ「俺は一人だな!!」
り「やっぱりコアラ一途だよね〜」
コ「しいだけを愛してんだ!」
屑「羨ましいっす」
研「何時かあぁなってみたい。って気持ちは無くもない」

り「びすすんと毒は?」
研「桃が一人、麕もだな。」
り「えっ?」
屑「亜弥は8人くらい余裕だろ…」
研「『いっぱいいると忘れるし。』だそうだ」
屑「あー……」
コ「麕はなんで一人なん」
研「『今の幸せだけでいい』らしい」
り「砂糖吐けそう」

り「何でバカップルばっか…」
研「特 大 ブ ー メ ラ ン」
コ「wwwwww」

屑「で、結局何人なんスか?」
り「鍵部屋平均だそっか〜」
研「5+1+1+3+2+1+4+2+1÷9?かな……2.22222222222…」
コ「二人だね、無難かな?」

本日の結論、浮気相手は二人まで。

154:箕犁:2017/09/24(日) 10:06

rk 【エンジュ×シンデレラ】


(……………)

「絶好のー、瞬間を♪」

(歌ってる………)


「ここに君の、熱いショットガンで…♪」

「!?」

木陰でエディを待っていて、退屈したシンデレラ。
本人に聴かれているとも知らずに歌っています。

「絶対に離さない…」

(何だか意外な曲だな…。アヤノの見た目からは想像できない)

「おーい、シンデレラ」 
ちょん。
「……っ!?」

「おまた……せ…わぁ」

みるみる顔が赤く染まります。
うっすらと頭の上に見えるのは……湯気?

(これは可愛い)

「き、き、き、き、聴いたの…?」
「何をだ?」
「し、ショットガン・ラヴァーズ…」
「ああ、ばっちり。」
「嘘ぉ…………」


エディは今日もご機嫌です。

155:箕犁:2017/09/24(日) 17:36

「貴様は国の塵だ……屑だ、苦しんで朽ち果てる未来を与えてやる…!!」

ぎゃあぎゃあ喚く金髪碧眼の男を、
面倒臭そうな顔で見つめるシンデレラさん。

「し、シンデレラっ…とにかく謝らないと殺されちゃうわよ!?」
「ごめんなさい…」
「許すわけないだろうが売女!!」
「ですよね」

確かに、額に傷を負わせたのは自分が悪い。悪いけど……

(血も出てない程度の怪我で、人を殺そうとするってどうなのよ。)

王子の額は、ほんの一部がうっすら赤くなっている程度。
皮がめくれているわけでも、流血しているわけでもありません。
なのにここまで怒るなんて…と、純粋に驚いていました。

「俺の顔に傷をつけやがって……
俺の、俺の美しさを損なう行い、償いは貴様の死だ…!!」

(ああ、この人ナルシストなのか。)

気がついたシンデレラは、ひゅっと息を吸い大きな声で…


『エディ、ちょっと来てくれないかなーっ!!』


と叫びました。

「何を言っている貴さ「はいよ。なんか用?」

王子の言葉はそこで途切れました。

宝石をはめこんだ様な瞳は、月光に似た淡い黄色。
柔らかそうな桃の髪は誰よりも美しく、肌はどんな美女でも敵わぬ程
白く透き通っている。
体は程よく鍛えられ、筋肉質な印象を受ける。

『完成された美』という言葉は、この男の為にあるのだろう。
自分至上な彼ですらそう思う、絶対的な存在。

「……なんだコイツ。喋らなくなったな」
「心折れたんだろうねー。
エディのあまりのイケメンっぷりに驚いたんだよ」
「なにそれ俺すごい」

「あ…あの…その人は?」
状況についていけない姫2が、おずおずと声をかけてきます。

「あー。悪いね、えっと…アヤノのお姉さん?」
「は、はい…」
「俺はエンジュ。しがない魔王だよ」
爆弾をひとつ投下。
「……………はい?」
「気にしないで、姉様。」
「え、ええ…私はマイです…姫2と呼ばれています」

「ふぅん。まぁいいや、俺君と君の姉ちゃん回収しろって言われてるから、ついてきてくんない?」
「指示クソ雑っ!」
「深窓の令嬢がクソとか言わないの、姉様はもう。」
「あ、ご、ごめんなさい…」
本日のお前が言うな大賞ですね、シルデレラ。

「さて、じゃあ行…「ま、待てよ愚民共が…!!」

「はう素敵っ!」
「なに興奮してんのアヤノちゃん…」

「話はまだ終わっていない…
俺は、俺は王子で。誰よりも偉く、美しく、そして敬われて当然の存在なのだぞ……!」

卑下た、しかし泣きそうな王子の笑い顔。
姫2は、流石に少し……可愛そうになりました。
「殿下……」
「だから、貴様らなんて所詮は屑にすぎないっ……!!!」


「「は?」」

……まぁ、他二人はそうは思っていませんでしたが。

156:綿100%:2017/09/24(日) 22:46

立てたよ、作詞スレ。
びすたっぷは…あんまり、絵描いてないけど、絵スレはあるみたいだよ。

157:箕犁:2017/09/24(日) 23:22

rk

>>156 産休オリゴ糖誤解門()

今回は、アホ度と読みにくさマシマシで書こうと思います。
シ「は?」
更に文法をグッチャグチャに。
シ「……なにそれ?」
やってみれば分かりますよ。
シ「ふーん…まぁいいや。やろっか」

_________________


「あーあーもう朝からだるいし眠いしわけわかんない。魔法使いったら何の用よ!」
シンデレラが森にきている理由は、魔法使いから朝早くに『いいもの見せるから森に来い』と言われたという理由なのだ。
「いらいらするわー」
シンデレラが大声で呟いていると目の前に、
「おう桃、来たかあ」
朝もはよから人を呼びつけた迷惑で性格の悪い野郎があらわれました。
「なんの用よはやく帰らせてよ」
「ちょっと待てよはやいな」
魔法使いがぴくぴくと眉を動かしていますがとても気持ち悪く感じる動きです。
「きもい虫みたいw」
シンデレラは超嫌そうに言いました

_________________


シ「え、終わり?」
飽きました。ってか書いててイライラします。
理由は理由なのだって何だよ。
改行しろよ。句読点うてよ区切れよ言葉の使い方違うよ草生やすなよ!!!!!!
シ「こ、興奮しすぎみもりん…」
自分で狙って書いたのに超絶不快になったわ。何このクソ文章

シ「…何がしたかったの?」
私にも正直よくわからないわ。アホね

158:箕犁:2017/09/25(月) 20:59

みりんの役が無い。これは駄目ね。
駄犬や屑と違って現役メンバーだもの

……いっそ新ヒロインに

159:天尽禍終霊◆Qw:2017/09/25(月) 21:01

ヒロイン増やすと
話が更にややこしくなるでしょうが。

160:ゆのる◆Qw:2017/09/25(月) 22:37

シンデレラ退場させよう

161:箕犁:2017/09/25(月) 23:10

>>159 今更じゃないですか〜

>>160 
メ イ ン ヒ ロ イ ン

162:箕犁:2017/09/26(火) 19:18

rk
魔王城のある夜、的な。


深夜、風がカタカタと窓を小さく
揺らす音で目覚めた魔王様。
「ん……」
すぐに二度寝しようと、寝返りを打った、先に

ごつんっ!

「っ!?」
謎の固い感触。

慌てた魔王様、よく目を凝らしてそれを見るとなんと………

「すぅ……すぅ…」
「何やってんだよお前は!!!!!」

まさかのシンデレラ。
これは世に言う……添い寝、というものでしょうか?

(なんでコイツこんな所にいるんだよ!?)

俺は言った。『天気が悪いから泊まっても構わない』と。

(だが、こいつには確かに、隣室を使わせていたはずなのに………!!)


「……とりあえず起こすか」


肩掴み、軽く揺さぶってみます。
「おい起きろ、おいって」
「んう…」

失敗。

「息の根止めてやろうかこの女…」
作戦2、鼻つまみ。

10秒…

30秒……

1分………「大丈夫か?」

1分30秒………「………」

2分……顔が青くなってきました。
それでもまだ寝ています。

2分10秒「いやコイツなんで起きねぇんだよ!!!!」

作戦、中止。


(口呼吸ってわけでもなさそうだし…大丈夫だよな、生きてるよな?)

若干心配になり顔を覗きこんだ魔王様。そして、あるものを見つけました。

「なんだこれ…耳栓?」

シンデレラは、うさぎ型のちいさい耳栓をしていました。
それをひょいっと摘まんで外「ひゃああああっ!?」

「!?」
「あ、やっと起きたか」
(耳栓外したら起きるって何だよ)

「で、どうして此処にいる?」
「うぇえ……?あ、あー。なるほど」

とろんとした目をこすり、いつものぽやぁ…とした口調で言いました。

「夜這いに来たのー。」

「………」
「…………?」
「…………………」


ひょいっ、とつまんで、部屋の外へポーイ。

「ちょっ」
ガチャン。と音が響いて、施錠完了。

外から 何もしてないよー! とか、寝顔見てただけだよー!! とか声がしますが、無視。


(もう二度とアイツを屋敷には泊めねぇ…!!)

そう固く誓う魔王様でした。







※ちなみに、その一週間後に決意は
無駄になりました。

163:箕犁:2017/09/26(火) 20:45

元ネタはシンデレラと門番の中の人。
最フリーダムカップル

164:箕犁:2017/09/28(木) 20:49

rk
実は。

「あ」

「お」

「「……………」」


人混みの中、お互いの姿を見つけたシンデレラとアルマ。
彼の横には女の子が、可愛らしく腕を絡ませていました。

「相変わらずですね、アルマ」
「アヤノも…昔と全く変わらない可愛さだな」
「黙って下さい」

シンデレラ、今はノーメイク。
気合いを入れていた“あの頃”と
『変わらない』と言われ、地味に傷つきました。

「リィさん、この人……」

横にいた女の子が、不安そうにアルマを見上げます。

「ああ、こいつはアヤノ。俺の……元お気に入り兼、追っかけ?」
「えっ……」
「元ですよ。元。今は、他に好きな人がいます」

少女一瞬で表情を曇らせた事に焦り、
らしくもなく、フォローを入れるシンデレラ。
その甲斐あって、安心したような笑顔を見ることはできました。


「じゃあ私もう行くから。」
「おー」
「さ、さようならっ…」


会話を終え、後ろを振り向き。
ちょこちょことアルマの横を歩く少女を見て、シンデレラは泣きそうになりました。

(あの子も…アルマを好きなのに。)


あくまで、本命の彼女だけに愛を向けているアルマ。
体はそれでは満足しないらしく…多くの少女と関係を持っていますが。

シンデレラは、アルマの優しさが好きでした。

(でも……)


彼の優しさは愛情じゃない。
どこまで求めても、優しさは優しさのままなの。

これをあの子に言えたら、どんなにいいでしょう。

彼の優しさは、蜜のような毒。

それに気がついた時にきっと、あの子も私みたいに………

「……やめよう。」


これ以上考えたくない、思い出したくない。
シンデレラが森へ向かう理由は…
恋でしょうか、それとも……逃げでしょうか?

165:ゆのる◆Qw:2017/09/29(金) 16:08

逃げ。

166:箕犁:2017/09/29(金) 17:46

本人ェ・・・

167:ゆのる◆Qw:2017/09/29(金) 22:33

きっかけは適当、途中からは逃げ
最後に好意。
好きになるの遅かったんよ

168:天尽禍終霊◆Qw:2017/09/29(金) 23:09

結果を慮る俺氏に取っては
幸福な事この上ないねェ。

169:箕犁:2017/10/01(日) 09:59

rk ですよね。


シ「本編で分かったけど、エディって私と血縁あるよね?」
エ「アヤノちゃん俺の子孫だしね。
俺の血がカレルドの元になってるからシ「じゃあ、エンシンって……近親相k『ストップ』
エ「くらえ、忘却魔法!」

シ「……あれれ、私、何の話をしてたんだっけ?」

エ「裏道の野良猫がかわいいよって話だよ。」
シ「わー、そっかぁ!」

170:箕犁:2017/10/01(日) 12:37

rk

「何ですかコレ…」

掌にのせられた物を眺めて
魔王様は困惑したような視線を向けました。

「黒水晶だよ。浄化作用が強くて強くて…俺には扱えないから。あげるよ」
「え、いや あの……」

突然、高価そうな黒水晶を
貰ったことよりも、贈り主がエンジュだという事実に戸惑います。

「君さあ、多分…相当ためこんでるでしょう?」
「は…………」
「怨みの念が強すぎるんだよお前。」

いきなりドスの効いた声で言われ
流石の魔王様も…一瞬、怯みました。

「っは……」
「君の出生も過去も何も、俺は興味がないしどうでもいい。でもな…」

そこまで言って、エンジュはにこりと
微笑みました。

「強すぎる邪気は、周りの生物にも影響してしまう。だから俺は、お前にこれを持っていて欲しい。」

「………【お前の事情なんぞに
興味は無いが、いつも側にいる女が
壊れては俺が困る】的な解釈でいい
ですか」
「驚いた、完璧だよ」
「……褒められた気がしませんね」

今何か言えば、殺される。
怒りと、微かに感じる…骸の意識を
静かに飲み込んで、魔王様も微笑んで見せました。

171:箕犁:2017/10/02(月) 17:01

不快そうに眉をひそめた二人。
勿論、姫2ではなく、シンデレラとエンジュ。

「税で生かされてる豚が何様のつもりですか?ああ…それ人語じゃなくて豚語なんですね。成る程!」

煽りに煽るはシンデレラ、

「調子に乗るなよ人間風情が。
…よほど自殺願望が強いらしいな?」

隣のエンジュはマジ切れ。

「……貴様ら!王族たる私へのその物言い、死刑になる覚悟はあるな!?」
わなわなと震えながら叫ぶ王子。
しかしシンデレラはゆったりと…

「え、なりませんよぉ」

と言って笑いました。

「どういう事よシンデレラ…」
「姉様は黙ってて?」
「…………………はーい。」

「いいですか王子。
法は、『守らなくてはいけない』ものではなく、『犯すと捕まる事柄を示した』ものです」
「それが何だと言うのだ!!」
「だから、犯したことがバレなければ
捕まりません。」

「な……っ!これだけの騒ぎを無かったことになど出来るものか!!」

「あー、じゃあ国を滅ぼそう」

今度はエンジュの軽い声。
……軽いのは声だけ。

「そんな事出来るわけが!!」
「出来るよ。てめぇみたいな奴の親が統治してる国なんざ、ここで滅べばいい」
「ひっ……」

と、そこに

「……エンジュさん、目が全く笑ってないですよ」
「降ろしなさいよぉお!!」

「……何だ、雇くんか」
「あれ?遅かったね」
「いや、この女が暴れ回るから…」

不満をもらす姫1を担いだ魔王様、
ようやく合流。


キレた魔王、煽る姫、二人に責められる王子様。
背後の国王は姫2と共に石像状態…
そこに登場、雇われ魔王様と姫1。

「カオスって…こういう事なんでしょうか?」
「ワシに聞くな、娘…」

国王と姫2の呟きは、会場の喧騒に混じり…お互い以外に聞かれることは
ありませんでした。

172:箕犁:2017/10/02(月) 19:06

rk

「ヒロさんと姉様って、どうやって出会ったの?」
「やだ。シンデレラったら…」
「だって全く説明ないんだもん」

シンデレラがそう言うと、姫1は微笑みながら話しはじめました。

-------------------------------------


「お嬢ちゃん!すまないけど、道を教えてくれないかい?」

街に来ていた姫1は、露店の前でそう
呼び止められました。
今日は秋の豊穣祭。普段街に来ない人も多く、道に迷うのも仕方ありません。

「いいよ。どこに行きたいの?」
「すまないねぇ……この屋敷に、貢ぎ物を持って行くところなんだが」

そう言って、男が差し出したメモに
書かれていたのは…この辺りでは一番大きな、エイベル伯爵家への道筋。

「わぁ…エイベル家へ行くんだ。それ、急いだ方がいいよ」
「どうしてだい?」

男は不思議そうな顔をしています。

「エイベル伯爵、とても時間に厳しい方なの。
去年、貢ぎ物を5分遅れで運んだ
娘さんを慰み者にしたって話、ここらじゃ有名……」
「な、何だって…!?そりゃあ不味い、急いで教えてくれ!」
「といっても、複雑な道で…そっちがいいなら、一緒に行こうか?」

一瞬で真っ青になった男を放っておけず、そう提案すると、
「本当かい、それは有難い!」
と、すぐに良い返事を貰えました。



「こっち。あ、そこ気をつけてね、毒草だらけだから」
「おお…酷いな」

道と呼べるかも怪しい道を通って
エイベル家を目指す二人。

「お嬢ちゃん、綺麗な服を着ているけど、お洒落が好きなのかい?」
「え、普段着よ?」
「はは。そんな普段着の平民があるかい!!」

年寄りをからかうのは止めな!と笑う
おじさんに、姫1はうっかり

「やだぁ。私、一応男爵家令嬢よ?」

と、いつもの調子で言ってしまいました。
すぐに固まるおじさん。

「…………」
「え、おじさん?」
「………それ本当かい?」
「嘘ついても仕方ないじゃない」

「お貴族様…?」
「の、端くれかしら…」

「お貴族様に、俺、お嬢ちゃんだの急いで教えろだの……」
「…気にしてないわよ?」
「ど、どうしたら…」
「だから気にしてないって」
「俺あ…おれぁ…!」
「おーい、…おじさーん?」


「申し訳ありませんでしたあっ!!」


そう叫ぶと、おじさんは道の真ん中で
いきなり土下座。

「ちょ、いいって…!!」
「無礼をどうかお許し下さい、大変失礼いたしましたっ…」
「ゆ、許すから!てか気にしてない!!」
「お許しください…!」
「おじさん私の声聞こえてる!?」

許す、と言っているのに許しを乞い続けるおじさん(土下座維持)。

姫1が必死に話しかけ、顔をあげさせるまで、たっぷり20分もかかりました。


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「長いので切りますね。」
「続くよ!」

173:箕犁:2017/10/02(月) 22:35

投稿量が大きすぎます?→データ消滅

書き直し嫌だ…続き放置。
二時間返せクソシステムが!!

174:箕犁:2017/10/03(火) 21:48

rk
まおシン親子IF。

「いいかいシンデレラ。
お父さんが今から言うことを、そのまま口に出しなさい」

魔王様…改め魔王お父様は、目の前で
居眠りをしそうな娘に、険しい顔で言いました。

「はぁい……」
目を擦りながら、半分夢の中状態で
うなずくシンデレラ。


「その1、王族は絶対です」
「おうぞくはぜったいです」

「その2、機嫌を損ねれば処刑されるのが当たり前です」
「きげんをそこねれば、しょけいされるのがあたりまえです。」

「その3、身分は絶対です」
「みぶんはぜったいです」

「その4、王の言った事が真実です」
「たとえば?」
「王が『カラスは赤い』と言えば、カラスは赤いというのが正しいんだよ」
「決まった常識があるのではなく、王が常識となるのね」
「いきなり流暢に……!?」


この子は将来どうなるんだ…と
小さくため息をついた、魔王お父様。

『おとうさん、どうして身分に縛られる必要があるのですか?』

まだ年若い娘は、『そういうものだ』
という割り切りを理解出来ない。
けれど、早いうちに教えこまなければ
何時貴族の怒りを買うか。

一人娘を溺愛する魔王お父様は
今日も、繰り返し繰り返し教えます。


「いいかい、『身分が全てです』」

175:箕犁:2017/10/03(火) 22:51

「大体……二人を奪ってから
周りの記憶消せば済むでしょう。何遊んでるんですか」
呆れ顔でエンジュに言う魔王様。
ですが……

「それじゃつまらないだろう?」
「…………。」

力をもて余しているエンジュは、享楽的なところがありました。

「この国ブッ潰して、なんならこの世界も破滅に追い込んで……
可愛い自分の子孫と暮らすんだ」
「わ……それも楽しそうだね!!」

「……なんつぅ恐ろしい血」

はしゃぐ二人を見て頭を抱える魔王様。

「………とにかく、この女どもは俺が逃がします。適当に収集つけてから俺の城で会いましょう」

「了解だよ」
「ほいほいあとでねー」

ひょいっ。
「えっ、ちょ……シンデレラ!?」
「離せ男めぇ!!」
「はいはい黙って下さい。それとも
殺されたいんですか?」

そして、さっさと姉達を抱えて
会場から走り去る魔王様。

最後の一言から、いかに彼がイラついているかが伝わります。
………頑張って下さい、魔王様。

176:箕犁:2017/10/04(水) 17:29

ざく、ざくざくざく…

この場に自分の魔力を残せば、後から王族が煩い。
会場を奇襲した際は、魔王の力で相殺されたので証拠は残りませんが、ここは自分一人。
後々余計な詮索をされないために
魔王様は走ります。

…………それにしても。

(ぎゃあぎゃあ煩い女だな…こいつら本当に血縁者か?)

硬直したままの姫2と、泣き喚くため
猿轡(シンデレラの私物)をかませた姫1を脇に抱えながら、そんな疑問が浮かびました。



「あたしをどうする気なの!?
ヒロくんから離れさせて、危険な所に連れて…」
「お前の妹の連れだぞ俺は。助けだって察せねぇの?」
「………うあ…………ぅ」
「そっちの姫さんは落ち着きなよ。
顔色が青…通り越して白い」

まあ、この二人が巻き込まれた事態を考えれば『仕方ないか…』とすら
思えてきますが。

無理に連れられた舞踏会で、無能な王子に求愛され、断って死罪要求。

(いや、王族の求婚断るこいつらが
バカなんだけどな。)

金髪碧眼の美しい王子。
魔王様が、最期に見た彼の顔は恐怖に怯えていましたが……

(この後、まだ何かされるなァ…。)

桃色の髪をした二人の、底意地悪そうな笑顔を思い出し、魔王様も口許を歪めました。


王族なんて滅んでしまえ。

自分を助けてくれる人など、何処にも居なかった。
だから、自分で自分を救ったのだ。

(……それなのに王は、孤独のみ与え、俺を隔離した)

「王族なんて滅んでしまえ……」

「今何か言ったぁ?」
「いいや、何も言ってないよ」

177:箕犁:2017/10/04(水) 17:48

rk 軽〜く会場の状況

オカn……魔王様退場。


    ↓↓現在の会場↓↓
* 石像化した国王様
* 腐れ外道王子
* 鬼畜覚醒シンデレラ
* 魔王(本物)
……その他モブの方々

監視員が去った今、ピンク二人を
止める者はいません。

178:箕犁:2017/10/04(水) 20:40

rk

魔「ぶっちゃけ、広げすぎて収集つかなくなってるよね?」
シ「原作はすぐ終わったもんね」
雇「つーか、本編も番外編(?)も
俺ら目立ちすぎじゃねェか?」

今後空気になる人もいますから…
まおシンをなるべく出しておきたくて。

雇「ああ…今後、俺らの中の誰かが
出なくなるのかな。」
シ「まだ1章の途中だもんね…次章の空気は誰だろ」

予定ではエンジュか魔王様です。

シ「……私は?」

ヒロインに休みなんかないですよ。
24時間365日仕事です

魔「わぁお…引くほどブラック」
シ「…………( ;ω; )」
雇「これ聞いた後だと、むしろ出たくなくなった。」
魔「俺もだよ雇くん」

そういう事で、収集つかなくて
グチャグチャですが、まだ続きます。
お付き合い下さいねー。


シ「長時間労働……肉奴隷…時空管理人訴訟……」
雇「おい大丈夫か」

179:箕犁:2017/10/05(木) 07:07

rk 1日遅れ。


「アルマ、お誕生日おめでとう!」
「おめでとうございます…」
「ね、私の家でお祝いしよう?」
「抜け駆けしてんじゃないわよ、このブス女!!」
「リィさん、ケーキ焼いたんです。
食べて下さい!」
「あーら不味そうね。果物も、どれも固くて酸っぱそう…あたしのケーキはとっても甘いよ!」

(この子たち、本当に煩いなぁ…。)

乙女たちの熾烈な争いの中心で、うんざりした顔をしているのはアルマ・リィ。本日お誕生日。

肉欲を満たす為だけに、来るもの拒まず状態な彼ですが…
愛しているのは、ただ一人の少女だけです。

「ごめんね皆、今日は先約がいるからまたね?」

と彼が言うと。

「誰誰誰誰誰誰誰誰誰となの!!」
「アルマはいつもそうよ。バレンタインも誕生日もクリスマスもいつもいつも!!!」
「決まった相手がいるなら言って下さいよ!」
「皆、言ったらその子に何もしないって……誓える?」
「無理ですリィさん、殺します」
「そうよ。私達のアルマを奪う女なんて要らないわ……!」

(絶対教えられないな、これは)

無自覚爆弾投下、その後オイル追加。
ヒートアップが止まらない女の子達に
困り果てたその時……


「邪魔です皆様。平民風情が
私の通る道を塞ぐなんて有り得ませんよ?」


「……っな!?」
「誰よあな、た………は、メイザス男爵家の……」
「は、またあの貴族女…」
「馬鹿、聞かれたら殺されるわよ!?」

悪役然とした物言いで登場したのは、
メイザス家のご令嬢。

(ああ、あの子確か……俺のファンの、お貴族様?)

長い黒髪をなびかせながら、煩い女達の真ん中を通ってこっちに来ます。
……え、こっちに?

動揺している間にも接近していて
もうすぐそこに。
そして、目の前で歩みを止めた彼女は

「今日は私と約束があるんです。
分かったら平民の皆様は散って下さらない?」

即座に上がる耳障りな悲鳴。

「え、いや………」
慌てて否定しようとすると、
「……嘘ですから、話を合わせて下さい。」
お貴族様が小声で指示してきました。
平民のアルマが逆らえるはずもなく、黙ってこくこくと頷きます。

「……そういう事ですから。では皆様さようなら」
「ま、またね……?」

まだ理解しきれていないアルマを
引っ張っていくお貴族様。
悲鳴を振りきるように急ぎます。


−−−−−−−−−−−−−−−−

15分後。


「…ここまで来ればもう大丈夫。」

人気がまるでない路地裏に入り込み
安心したように言うお貴族様。
…… こんな道にいていいんだろうか
この人は。

「うん?で、あの、俺予定が」
「知ってます。」

(ん、知ってて連れ出した?)


「先約の方と過ごしたいのに、彼女達が邪魔なんだろうな…と思ったので
権力行使で連れ出してしまいました。」

それから、『ご迷惑でした?』と
付け足して、首をかしげるお貴族様。

(権力行使って… 家名に泥塗った自覚あるのかな、このお姫様は)

まぁそれはともかく…行動そのものは
とても有難い。

「ありがとう。実はそうなんだ、おかげで楽しい時間を過ごせるよ」
「はいっ。」

お礼を言うだけで嬉しそうに笑う。
(……ちょっと面白い)


「じゃあさような……あっ」
「?」
「アルマさん、お誕生日おめでとう
ございます。……さようなら」
「うん。またね」


無事解放されたアルマは、愛する彼女の元へ向かいます。
…お貴族様への好感度は、やや上がったみたいです。

180:箕犁:2017/10/05(木) 16:11

少女達の悲鳴が響く広いホール。
白を基調とした室内は、現在とても
鮮やかな赤で染まっています。

「………っ、が…」

揺れる金髪と白い肌は赤で濡れ、元の
色を見せません。

「無様だなぁ……気分はどうです、殿下さん」
それを嘲笑う桃色と、
「直前で蘇生魔法かければいいし
好きに痛めつけられるねぇ 」
心から楽しそうな桃色。

「あ、悪魔!この悪魔め…!!」

耐えきれず叫ぶ国王。
その声にゆらりと振り返り、桃色は

「ああ、貴方も後でしてあげるよ」

狂喜の笑顔を浮かべました。


「ねぇ…カレルド家だけの物よね?
桃色の髪って」
「そのはずよ。自然に産まれる遺伝子ではないの……なのに。」
「あの方達は、カレルド公爵と関係が……」
「王族に手を出したなんて、公爵といえど家ごと潰れるわね」
「その王族が生きていられればね」


そう、王族が生きていられれば。

既に殿下は尋常ではない血液を流しており、魔法で無理矢理、生かされている状態。

シンデレラが『すぐ殺るより、ギリギリで生かして何度も痛めつけたほーが楽しいよー』
と言った事に、エンジュが賛成して
しまったのです。
邪魔だからと騎士や警備隊は気絶させ
『動いたら同じ目に合わす』と参加者を脅迫。

結果、邪魔されることなく
王族リンチが開催されてしまいました。

「………っ、どうしたら、どうしたら良いのだ…!!」
息子が駄目になれば、我が身を
痛めつけられる国王は恐怖に叫び…

「あれは…4つの時に森に捨てた娘……それに、あの男はどう見たって肖像画の」
「お父様、我が家は……!」
桃色を持つ二人に怯えるカレルド家。

「あああああああの子、あの子あの子あの子あの子あの子…まさかあの子…!!!」
会場の隅で錯乱して暴れているのは
女……?のような招待客。


「カテーテルで尿道にワイン流し込もうよ。アルコールで、働き鈍くなるかも」
「男として死ぬのは流石に…」
「えー。回復させるし、楽しもう?」
「…………いいけど。」


長い夜になりそうです。

181:箕犁:2017/10/05(木) 21:55

rk
またまたまた鍵部屋の会話。

−−−−−−−−−−−−−−−
ゆのる→桃
コアラ→コ
りの→局
からちき→屑  
       こんな表記。
−−−−−−−−−−−−−−−

屑:そろそろ亜弥の誕生日来るな
桃:忘れてくれます?
屑:冷たッ。エターナルフォースブリザード級!
局:うざあ………
屑:い、今傷つきましたよ?

局:びすすん何欲しい?
コ:すげえ。骨さん無視した
桃:………愛。
屑:は?
コ:桃がまた暴走してるよ
桃:言葉間違えたかな…温もり…?
屑:落ち着け。何かに飢えてるのは伝わった
局:びすすんがおかしい…

桃:最近人と会ってないから。
宗明と優月と咲、あと慧…?ぐらい
屑:寂しいなソレ
コ:可哀想になってきた
屑:男求めろ。浮気していいだろ
局:天さんを怒らせるんだ。ぜーんぶチクるけどいいのぉ?
桃:出来ないわぁ…天さん怖いし、天さん以外の男は気持ち悪い

コ:怖いんだな
桃:怖いよ?
局:たしかにこわいよ
屑:……どういう所が怖いの?

桃:なんだろう…『理性的な狂気』を
常に見てる気分っていうか
屑:なるほどわからん
局:本当にそのままだよ?
理性的な狂気…『常識あるサイコパス』とかそんなの〜
屑:酷評だなあ…
コ:桃の例えがまさにそれだろ。

屑:関わりたくないタイプじゃないですか…!!
桃:や?頼りになるし優しいよー。
交際相手より、結婚相手に向くタイプ
コ:自分の彼氏分析するなよ
桃:つい。
局:需要は数年先かあ…。逃がしちゃダメだよびすすん!
桃:その時はその時ー

屑:どういう意味だ?それ
桃:へ、そのまんま。

コ:つーか何の話だった?
桃:わすれぷ
屑:俺もう寝ますね(勝手)
局:じゃああたしも〜
桃:便乗してさらばーっ!!!!!

コ:……雪崩?
コ:誰もいなくなりやがった
コ:暇

コ:しぃでも抱くか…

182:箕犁:2017/10/05(木) 21:59

rk
扱いにキレた継母さん。


「アタシが、アタシが隅っこで喚いてるだけの女ァ!?」
落ち着いて下さい継母さん…!!
「落ち着けるか馬鹿!やっと出番があったのに、こんな!」
反省してますから、箕犁反省してますから…

「……じゃあ出番増やしてくれる?」

いえ、無理です。

「馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿ァアアアアア馬鹿箕犁!クズ!無能外道汁男優の都合良い肉便器!!!」

……ねえ酷すぎない?

183:箕犁:2017/10/06(金) 18:44

rk
侵入する前に。


「お?何やってんだアヤ」

いざ舞踏会に乗り込まん…と、城に
侵入しようとした、その時。
眠そうな声がシンデレラを呼び止めました。

「…………どちら様でしょうか」
「そんなんで誤魔化されるか!」


「……機嫌なおしなよアヤち「『シンデレラ』」
「その呼び方、諦める気は無いんですか?」
「ねぇよ全く」

「…で、そちらの方は?」

エンジュが顎で示した先には、騎士団の白い制服を纏った男。

寝癖だらけでぼさぼさの黒髪、引きこもりを疑う青白い肌。
眠そうな半開きの瞳は燃える赤。
そして、それら全てを『仕様』だと
言い張れるほどに整った容姿。

「騎士やってます、門番とか骨とか好きに呼んで下さい。アヤノの知り合いっすか?」

「声まで気怠そうだなァ」
「ミステリアス系ってこういう男を言うのか?」
「……聞いてます?」

挨拶無視で話をされ、僅かに苛立ちを見せた男。

「城に入るなら身体検査しますんで
そこ立って下さいね。
心配しなくても魔法透視なので触りませんよ」

「そんな事よりアヤノちゃんとどんな関係だよ」
「話聞いて下さい…!」

自分が呼ぶと殴られる愛称『アヤ』
を、咎められることなく使っている騎士に興味津々なエンジュ。
……今から城に乗り込むって時に。


「もういい…そこ並んで下さい」
「友達?彼氏?ねえねえ」
「お願いだから黙ってエディ……」
「もっと言えアヤ」

必死に言い聞かせること10分。
『検査しながら話す』と言って、ようやく三人は騎士の前に並びました。


「俺達は……まあ。元恋人もどきっスかね?」
「恋人いたんだ…………もどき?」
「門番の両親厳しくて。情報漏らさないために、付き合わなかったの。事実カップルかな?」
「そうそう……動かないで下さい」

エンジュの魔力が高すぎて器具が破損、結局手探りで身体検査中。



「……はい、終わりました。皆さん通っていいですよ」
「おー」
「ありがとねー」
「じゃあ。」


「あ、いい忘れた。門番」
「?」

くるっと振り返ったシンデレラは、彼に笑顔を向け…

「ちょっと寝ててね?」
「は、」

ぱぁん!!!

圧縮した空気を体に当て、木の幹に打ち付けました。


「……よし、行こっか」
「容赦無いな…」
「元彼相手でもあぁなんだ?」


仲間の言葉も無視して、シンデレラは
笑顔を作り直します。



「ほら行くよ、爆破準備して!!」

184:箕犁:2017/10/06(金) 22:38

rk

シ「つけ組合唱『あなたへ』
大分仕上がってきて嬉しいぬよー」

殿「……指揮ムズイ」
1「男声が足りないわ、男声が…」
2「それを言うなら、ソプラノは
びす一人です。アルト多すぎます」

シ「あれ、まだ駄目……?」

地「まあ…皆で頑張れば、どうにか
聴ける歌になるよ」
2「『なる』んじゃなくて『する』んですよ。」
研「おー舞ちゃん良い事言うね。」


−−−−−−−−−−−−−−−

もちゃのクラス合唱が【ヒカリ】に
       ↓
「あなたへ歌いたかったああああ…」
       ↓
……みんなで歌えばいいんじゃね?
       ↓
   練習に励む←イマココ

185:ゆのる◆Qw:2017/10/06(金) 23:03

らくがき飽きました
描きたい時にhogeてのせてく。

186:箕犁:2017/10/07(土) 00:15

頑張ってよ専属絵師

187:箕犁:2017/10/07(土) 01:30

「私は頭が悪いの」
べきゃっ。
「ついでに体も弱いわ」
ぶちゃ。
「地位も何も無い。力を使う事も
命懸けよ」
めこっ。
「でもね、逆に言えば、命を削れば
力を使えるのよ私。」
ごきっ。
「ああ…ごめんなさい、そろそろ死ぬかしら?回復魔法かけないと………
えい。」

その一言で光が王太子の体を包み……
体の傷が半分ほど癒えた。

「っあ"…ぐ……!!」

地面に這いつくばり、臓物を撒き散らしたままうめく姿。
これでもこの国の王子。

「アヤノちゃん容赦ねぇなあ…」
「貴方こそ。抉った息子の部位を
父親に食べさせるって、随分狂った
考えよね…」

眼球を抉り、腸を引きずり出し、そしてそれを国王の口へ。
ちなみに王子の臓物は、回復魔法と
共に新たに生成している。
国王は、その内限界を迎え、胃液と共に吐き出すだろう。

自分の息子が、目の前で苦しみながら
奪い取られた物を。


「さ、次は何されたい?
容器に血液を溜めて、自分の血の中で泳いでみる?
拷問は止めないから、血液は出続けるよ。自分の血液で溺れ死ぬなんて凄いわね!!」


権力も財力も武力も役に立たない。
全てをねじ伏せるこの二人は、記憶を書き換える手段すら持っている。

(私達は明日には、全てを忘れ……この二人を放置する。
この国どころか、世界をも滅ぼせる
二人を。
その事実が、これから受ける拷問などよりも恐ろしい…)


涙か血か、分からない液を垂れ流す
国王を、桃髪の姫が嬉しそうに見つめていました。

188:箕犁 :2017/10/07(土) 11:02

rk (招待された令嬢視点)
こわいな〜こわいな〜と思ってね…


何なんでしょう、これは?

「ほらほら食べなよ国王さん。お前の息子の腸だぞ?」
「グ……お"、がァッ……」

「ふざけるな娘……何とか言え!!」
「なんとか」
「嘗めてるのか貴様!!!」

突然の乱入者によって、血で染め上げられた会場。
死ぬことすら許されず、その身体を
痛めつけられ続ける国王と王太子。


騎士様も、警備隊の方々も、気絶してしまいました。
手を出せば殺されてしまいます、私達も、何もできません。

こんな事をして、あの方たちは自分がどうなるか考えていないのでしょうか……?

「下餞の身の分際で我々を侮辱するなど、死にたいのか貴様!」

…そうですよ、桃の姫様。
ですがあの人は笑って言いました。


「ねぇ皆さん、記憶消去魔法ってご存知ですか?」



………ああ、成る程。
彼女達は全てを消し去るつもりなのです。
会場の証拠も、記憶も何もかも。

ここで王族の方たちが死に目にあった事は、彼らすらも忘れてしまう。
ここまでの事を出来る彼女達を、何も知らずまた野放しにしてしまう。


「この一夜の拷問は全て無意味だ。
どうせ明日には忘れるよ……俺達の
気が済むまで死んでくれ、王族。」

何もかも忘れてしまうとしても、彼女達がそこまで王家を怨む理由を知りたい。
血の臭いに包まれながら、私はそんな事をぼんやりと考えました。

189:箕犁 :2017/10/07(土) 11:57

王家を嫌う理由(エンジュ)
      ↓
自分の手柄横取りした奴等の末裔だから。許すもんか。


王家を嫌う理由(シンデレラ)
      ↓
魔王様から普通の生活を奪った奴等だから。悪役押し付けてのうのうと生きてんじゃねぇよ。


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