真っ赤な秋

次第に黒く染まり行く茜空を眺めて
寒さはそろそろ冬を思わせる___。

(/…うわぁん…口の中やっちゃった…)

(/ ....どぉしたの？大丈夫？ )

(/ちょっぴり重めの口内炎…
驚くくらい集中できない
…眠気も起きないし
ずっと[ｽﾞｷｯ]てする )

(…ごはん食べる時も全然おいしくない…)

(/ ...あ〜〜〜、あるよねぇ ....うぅ、そうだよね
　ゆっくり休みなよ、痛いのは分かるし ... ... )

(/…い、いつ治るかなぁ〜っ…早く治したいなぁ…
　これ、ほんと無理…何しても楽しくないぃ…)

(/ ...お薬あるからあげたくなるぅ ... )

(/ 少しは楽しめる様に、なんか返すね？ )

(/…あ、ありがとう…うぐ、…うぅ〜っ
　頭の中が痛いしか入ってこない…
　と、とりあえず数日安静にして
　これすぐ治す事にするよっ！！
　こ、…こんな人生楽しくない
　病気はすぐ治すに限るもんね！
　…また、苦労掛けちゃうけれど…
　必ず報いるよ…！えぇーい治れ治れ…)

(/ ...無茶はしない様にねぇ、俺もその痛さは全然分かるから、辛いのも知ってるし ... )

(/…うむ、なるべく傷に触れないようにして
　安静と快復を目指すとしよう　…それまで
　あんまり君に…報いれなかったら…ごめんね？)

(/ き〜にしないの！ ...流石に今日は俺も疲れてるから、もう眠いし ...
取り敢えず悪化させない事！...ね？ )

(/…分かった！寝る！…快復したら、…また！よろしくっっ)

(/ ...ぐぅっすりねてたや、 ...何か楽しめる様に、返すからね！ )

(/おぉ…祈りのお陰が大分治って良いもの思い付いた！
口内炎は、歯と同じくらい膨れてたのが半分位に！
　…良いものは、【ミーティア・アルケトフ】が
　休日に、花束を持ってる姿をちょっぴり親しい
　部下が目撃し、追跡したお話だ！)

(/ pray pray pray pray pray pray ....
　...にひひ、やぁ！少し元気になってくれたのならば良かった！ )

(/おや、何かエラーでも起こしたかと一瞬思ったよ
…きひひっ　わたくしですもの！元気は取り柄のひとつ
　長い心配はご無用にございますことよ。)

(/ ...にひひ、いやぁ、少ししたい事があったんだけどそれはそれ、かなって思って！ )

(/play…　というと、わたくしのレイドバトル？
　それとも機械系やゲーム関係でして？)

(/ ...playじゃないよ、pray、だよ ...にひひ )

(/…早とちりしちゃってましたわね
　さて！なら、やりたいことを伺いましてよ？)

(/ ...ん〜〜〜、まぁ ...そんな変な事では無いよ？懺悔室的な、シスターと言うか ...にひ )

(/…シスター、聖職者は居ませんでしたわね
　ま。魔王と名乗るモノが居城におられるわけが
　ございませんわ、…きひひ)

(/ ...意外と好きなんだよねぇ〜っ！ ...にひひ
　危険度にも登場させる予定だし ...あ、それとはまた別だけどね？ )

(/…魔の森的な場所に定住する聖職者、と言いましたら
ブラック・ラグーン的なシスターを思わせますわね)

(/ ...ふふふふ、さぁ、どうなるかな？ ...なんて )

[とことことこ]

(/……ふーん)

___目の前、…正確には足元

(/ .....ん？ ...んん？ )

[ぴんっ]　「ていっ」

(__女椀を指で弾き)

「 ___ひにゃんっ！！？ 」

( ...思わず、両手で隠す様に抑え ...顔、真っ赤に染めて )

「 …聞きましてよぉ〜？　だぁんなさま。…わたくしの
【尸龍系統:ドラゴニュウム】…試験薬を飲んだ時 …

　__ニャルにだぁいたんなイタズラ。したそうですわね 」

(にぃ〜っ…と笑みつつ、…隣で __かつての"大人薬"を飲み)

____[ひゅるっ]


「 … そんなに欲求不満でしたのぉ？ わたくしに言えば
　　すぐに身も心も 溶かして、尽くして差し上げましたわぁ 」

(__背高の変化はあんまり。…魔人の肩より少し大きい位
　…　なまめかしく、…片足に股を掛けるように距離を詰め)

　「 ....ｲﾔ、ちょっと ...それはその、誤解というか ...
　　...ちょ、ま、待とうか？ ...ね？ 」


　( ___たじたじ、 ...じりじり追い詰められては少し後退り ...視線は泳ぎっぱなし )

　　「 気持ちは嬉しいし、ありがたいんだけど ...ち、ちょっとさ？ ...待とう？勘弁、して欲しいと言うかぁ... 」

[ひゅぅぅ___]　「だぁめ🖤」

( 指を振って …わたあめのように集めた"黒い霧"。
ふわふわのそれを床に落とすと、…"穴"が空いて
… 黒、はそこに落ち　__魔人の後ろに飛び出した！)

[ひしっ] …　__双椀 …持ち上げるみたいに胴へ抱きつき


「 これ、飲んだら数日間ぐらいもとに戻る反応で
疲労気分になっちゃいますのよぉ？__こうなったら
わたくし、…愛しい欲求だとか、満たさなくっちゃ
勿体なくってしょうがありませんわぁ？…きひひっ 」

(/ ___...色々終わらせたら、存分に付き合って、あげるから )

(/きひひっ)

(/ ....にひ❤️ )

(/あらぁ、…先程とはちょっぴりテンション
違ってまして？非力でｶﾜｲｲだんな様の時とは
随分まとう雰囲気が違いましてよ …きひひっ)

(/ ...う〜〜るさいっ ...やりたいんなら存分に付き合ってあげるからさぁ〜〜 ... )

「 …　ふぅ〜ん 」

___"から"…何かしら？


( 腕組みから__…片手をゆらりと上げ
指を舐め …見下すような目付き。… )

　「 ....責任さぁ、取ってよ？ 」

( ...頬、フグの様に膨らませながら ...裾を掴み、擦り寄り )



　　___もぉ、...本当、ナイアには敵わないんだから

[ぐぃっ__(くるりと回り込み…背後から双椀を寄せ上げ)]

「 おいぬみたいなコトをしながら、…かよわぁく
　甘味な泣き言を仰いますのね？__何時でも"強い"
　魅力充分なだんなさま。…けれど、そぉんなコトを
　仰るのなら __かくも言葉相応しい …牝のおいぬに
　その身も、ココロも堕とし尽くしてさしあげますわぁ… 」

___身長差の縮まりを得て、…言葉巧みを耳元で囁く
　…息遣いに併せ、双椀を上げる手を広げ …柔らかい
　 牝の実りを…蛇、這うように伝わせ…緩く、掴む

　「 ...っ ...く、口だけは大した物だね ...や、やれる物ならしてみたらぁ ...？ 」

　( 背筋を這う悪寒に加えて ...頬を伝う冷や汗
　...弱点を攻めるような言葉の棘に、双椀を揉み上げられるだけで ...全身から力が抜けていく ...
　...もたれかかるように体重を傾けて、...脳内でずっと再生され続ける黒の言葉に ...じわりじわりと興奮して )


　　「 ...ナイアの欲、つっよいんだから ... 」

「 …　知ってる、私って昔から欲深いから 」

　　[くるくるくる__ひゅぅぅ]【黒吨】

( 先程と同じ。…くるりと、黒い霧を集めて__
白い混じり気の黒い炎が螺旋の奔流となって
流れる場所を、落ちていく感覚。…肩を掴み )

「 なんでもかんでも　…昔っから同じだよ
　欲しくて欲しくて欲しくて、欲しい。…

　　___だから…ニャルもテホプも
　　　 作って貰うみたいに作った 」


[ﾄﾞｽﾝｯ]…　真っ暗な、…黒の部屋。__ベッドの上で
　　　　　堂々　押し倒す姿勢を作る、…顔を眺める


「 …でも、キミにはずっと欲しいが尽きない
　だからって代用しようとなんて全然思わない

　___…私って欲深いでしょ？　ザレッド
　　ずぅっと。…欲しいって、当たり前のコト
　　…　思い続けちゃうくらいなんだから 」

( 不純物のない __素の笑顔、…頬を撫でながら
顔を近づけ　…軽いキスをして 満面の笑み___ )

「 ...寂しいならさっさと、そう言えっての ...もぉ ...

　___そんなの、俺もなんだからさ？ 」

　( ....気持ちは良く分かる、だからこそ ...もっと求めて欲しくなる ... ...貪欲に、強欲に ... )

　

　　[ ...ぎゅう ]


　( ...弱々しく腕を回して、抱き締めて ...キスした後で、舌舐めずりし ... ___にぃと、笑みを浮かべて )


　　___したいだけしてあげるよ、ナイア

「 …私、努めてるって訳じゃないけど
　優しいときとお高く、気取ってる時…
　ザレッドはどっちが良いと思う？」

( そぉっ、と…上半身を立たせて座らせ
隣に座りながら … 二の腕を持って上げ
__何時もの…針を、ちくっ と流し入れ )

_______

「 ひとつに絞るって訳じゃないけど
　キミと、…色々する時はどうしたら
　より良くなるかな　…って。__まぁ
　こんなこと、しながら聞く事じゃない
　…とは、思うけど　気になっちゃって 」

___気恥ずかしげに、頬をかきながら苦笑い

　「 ...そんな事気にしてる様じゃまだまだ！
　...にひ、だってさぁ、どっちもナイアな訳じゃん？ ...それに優劣をつけるのは、その方のナイアを否定する ...そんなの俺には ...にひ、出来ないねっ 」

　( ...若干服が緩く、身長の差は明確に
　...顔も丸く、肌の柔らかさも増して ...女体らしく
　　___お互いに望んでいるからこそ、何時もより効果は大きく表れていて )


　　「 ...俺はどのナイアも好きだし ...なんて、こたえにならないけれどさ？ 」

「 … でしたら、される事に文句は言えませんわぁ？ 」


　　　___突然女椀の先を指で弾き、…

( 上擦る魔女を再び押し倒し …胸元を緩ませ
もとは魔人であることすら信じられないほど…
艶やかで、…色っぽい肌と…豊かな椀を露にし )

　「 と〜ぜ ...ひゃぅっ、っあ ...
　　....で、でも、ナイアぁ ...や、優しく、ね？ 」


　( ...緩めば大きく弾みながら現れる ...女性の証
　流石に医霊程では無いものの...白めな肌が映える
　...頬を赤らめながら、力も弱く __押し倒されれば抵抗は不可能に近い )

[___ぬるり…　ゅん…ゅる　__]

「 … もともと、…だぁんな様を堕とすために
　　薬まで飲んだんですもの。…自重は忘れて
　　好き放題、…苛めて なぶって 食べますわ？ ​」

( 双椀の間に舌を這わせ __…首元を、滴るように
唾液濡れに__双椀を両手に納め、…軽く握りつつ )

「 ひ、ぅ ...もぉおお ...き、今日したら暫くは出来ないと思ってよぉ...？ ...っあ、りゃ ..う ..んっ 」

　( ...蛇の様な攻め方ばかりに身震いを起こしながら
　...双椀は柔らかく 簡単に形を歪ませる ...頬は赤らみ、目は垂れて ...体が奥から熱くなっていく )


　「 ...っひ、はぁ〜〜 ....ふぅ〜〜 ...っ 」

…でしたら、お眠りはほどほどに。__ですわぁ

　　[ にゅルッ…ちぶ、ちゅぶ…ぬる__ ]

( 両足の奥…間に膝を入れ、…双椀の付け根に
回し掴む手付き。…豊かな丘の、先 …甘い液の
出口を舌で苛め… 力を込めずに、…歯で圧して
　__並んで…雑巾でも絞る位乱暴に双椀を圧し
　…力を緩めながら、先の方へするりと手を引く

　__双椀を苛める度 奥に当てた膝を擦る )

　「 .....ナイアの為にも遅くまで付き合ってあげるからさぁ.... っひ！？まっ、ないあ、力つよ ...ぉ"っ ...やっあっ ...ん"っ ...ぉ"っ ...っふ ぅあ ...ぁあああっ ...！！ 」

　[ ...っだぷ、どぷ ...どくっ ... ...ちゅぶ ]

　( ...膝が当たる度に段々湿り ...甘い液は垂れて溢れて止まらずに ...圧せば圧す程に ...滲み出て 口の中に ...
　乱暴な位が体への快感も強く ...全身を駆け巡り、雌の表情へ ... ...吐息も荒く熱く 手足も跳ねる様に反応を続ける )

　( ...それでも、悦んでいる様に見えるのが __魔女らしい )

【四肢狩りの影縛り】___[ジャリンッ]

( 手枷、足枷、首枷 __唾液濡れが圧する感覚
影から伸びる黒い鎖と枷が、……"魔女"らしく
体の自由を奪い、…体位を強要させる乱暴さ。
　___うつ伏せに腰を浮かせ、…上半身を
　　 肘で立たせる屈辱的な姿勢で固定し )

「 ふふっ…やぁっと… 牝らしく鳴いて下さいましたわぁ
　でもまだ、まぁだ足りませんわぁ… __この豊かな … 」

[ ぺしぃんっ ]

( つき出す格好の臀部をはたき、…背中に乗っ掛かる
開いたクチに指を入れ…舌を絡めて軽く引っ張り …
片手でまたも、椀を搾りつつ …太股で股奥を押す )

「 ところだとか。…苛めながら、お聞かせ下さいまし 🖤 」

(/ ....っあぁぁぁぁぁ！！！！もぉおおっ！！！ごめんっ、本当にごめぇええんっ！！！ )

(/…ふぁ〜っふ__ごきげんよう。…夜だよ)

(/ ...にゃあ〜っ )

(/……焦らせてくれやがったにゃぁ〜っ　__大好き！)

(/ ....へ、へぁ！！？ ...うぐ、んぐぐ、ん、あ、ありがとう ... )

(/…ロッソ君みたいになってるねぇ？
　くく、なら…明日は〖第二ウェーブ〗
　でもやるとしよう。…いいね？)

(/ ... ...... ...ん！ ...今日は、どうする？ ....一応ゆっくり起きてられるけれど )

(/…そうだな、私が好きなタイプの重苦しい話でも
どうかな？　私は〖ガンダム〗だとか〖特撮〗…
東野圭吾〖ガリレオ〗などが好きでね、小説は
よく読んでいる。…そんな中で、私が深く
刺さった話を…　過去、中二板で作った

〖ミーティア・アルケトフ〗に設定で付けていたんだ
　…　なかなか、こたえのある話ができそうだけれど？)

(/ ....ほほう、成る程ねぇ .... にへ、中々楽しそう、だね！ )

(/設定メモ引っ張ってくる、待ってて！)

(/ んにゃ！待ってるのだ！ )

(っし、…まず　この話を扱うのは〖シャングリラ戦記〗
に於ける"休日"、ミーティアの後輩を話の中核に予定し
… 始まる筈だったストーリーさ、…まず　"後輩"は…)


___なにもすることがない… 暇を持て余し町へと繰り出す

(/ ...珍しいね、その時点でかなり )

( 見慣れた町並み、つまらない町並みを散策しながら
つまらないこと繋がりで 後輩はお堅い"先輩"の …
説教をする顔を思い出すんだ、…うげぇとか思いつつ

　__あの人の弱みとか何か…見てみたいとか上の空 )

(/ ... ...ふむ、ふふ、へぇ ..かなり関係性が良好なんだねぇ ... )

( そんなとき、…思いがけないものを後輩は目にする
視線の先は〖あけぼの〗…しがないフラワーショップ

重要なのはそれではなく、出入りしている客だった
… 噂をすればなんとやら __それこそまさに…

〖ミーティア・アルケトフ〗…弱みを握ってみたい
お堅い先輩、その人だったのだ。… )

(/ ....へぇ〜〜〜 ...成る程、にひ )

:彼は、店員から花束を受け取った。…色鮮やかながら
何処か控えめな印象にも見えるそれは、ミーティア…
その人となりにピッタリだと、後輩は思う。…そして

( … 花束を買うような用事と言えば？__後輩は影で笑う
それこそ、からかうにはうってつけの材料ではないか！
… 浮わついた話など、関連付けにくい先輩だからこそ
花束を買い、緊張の為か表情が強張るその姿は　…
思わず、ふふふと笑ってしまいそうになりながら我慢する )

(/ ...ふふ、成る程ぉ ...確かにそりゃあ面白いし、揶揄いやすいね ... )

:…むろん、後輩は彼のあとを追い回す。…裏路地へ入り
見慣れぬ道路を渡り、昭和のかほり溢れる家並みへと
彼の健脚に難儀しながら デートスポットには地味だ
それも先輩らしいと言えば、らしいと思いつつ　…

____遂に、…　目的地へと互いを知らぬ２人は着いた


( … 家並みのひとつ、札に〖タチバナ〗と漢字で書かれた
　昭和感に溢れた一軒家。…彼は其処で、ブザーを押して
　自分の名を名乗る ___いよいよご対面だ　後輩は…
　少し離れた電柱の後ろでまじまじと様子を見つめる )

(/ ....ほほう )

　「　帰 れ っ っ　！！　」


:物凄い剣幕の男性の声だ。…声質から30代後半位だろうか
突き飛ばされた様子で先輩は玄関の外に出され、…ぴしゃり
乱暴に扉は閉められた。__花束を握り、項垂れる先輩。

( …後輩は、痛快な位だった。__あの小うるさい先輩は
　愛する人の父親か誰かに嫌われたようなのだ。…そう
　弄るには丁度良い、…重くも軽くもない弱みじゃないか )

(/ ....ふ、ぅむ ...雲行きが少し怪しくなった、かな？ )

「 ……… 」


:項垂れ、沈んだ様子の彼は 玄関で暫く立ち尽くし
元来た道を帰り始めた。…ただの荷物となった花束
ただ重いだけのそれを握って。さぁ…元気付けもとい

　____からかいに行こう…！








_____[イキマスカ？]

はい　←
いいえ

(/…選んで貰えるかな？)

(/ ....じゃあ、はいで )

「 …◯◯か、妙な所を見せてしまったな 」

:彼は、何時ものように冷静な受け答えを返してきた
その様子は失恋に遭い、意気消沈した男のものとは
ほど遠い。…構わず、からかったり …元気付けを
繰り返すと ___彼は言った


「 … 隠すような事じゃないな　…暇はあるか？ 」



__後輩はこう思っていた。…コーヒーか、酒でも振る舞い
　　馴れ初めや愚痴でも聞かされるのであろうと　……

_____やってきたのは…　掠れた札で読めない文字
　　　 得体の知れない　…町外れの廃ビルだった


:後輩は、訝しむ。…慰めに使うには　少々寂しい場所だ
だが 彼の険しくも…冷静な表情に気圧され、渋々寂れた
陰気なビルへと足を運ぶ。…何があると言うのだろうか？

「 … 此処は、元々とある商事が所有していた
　　◯◯年前までは仕事も順調で、毎日何人もの
　　人々が出入りしていたらしい …その時代は
　　おれが、警察官に就職する前の時代だった 」

:階段を登りながら、先輩は話し始める
… 風化にしては このビルの損傷は
　妙に激しい。…まるで嵐に遭ったよう

「 ある日を境に…経営が立ち行かなくなったそうだ
　 丁度、[異能力者]が問題になり始めた時期だよ

　__怪死、前例のない汚職、暴露された賄賂の数々
　…無関係ではなかっただろうな、…数年も経たずに
　此処はこの有り様だ。…買い手もなく、放棄された 」


(　先輩の手を借りながら、…幽霊でも化けて出そうな
　薄暗い通路を進む。…また、説教が始まったのかと …
　後輩はウンザリしかける ___だが　…何かが違う　)


:…説教をする時　__先輩は生気のない声を出さない
何時かの傷を負って、入院してた時よりも …覇気がない

「 … 此処が、[異能力者]による被害を受けたと
　警察が目星を付ける事ができた頃には …手遅れさ
　おれは、初の[人口異能]使用者として積極的に
　活動していた頃、…こんな事が起きないよう
　気合いを入れ直していたよ __あの日が来るまでは 」


:最後の言葉を言い終える頃には、彼の歩みは
驚くほど遅くなっていた …後輩は気が付く

　　 __床や壁に…激しい戦闘の痕がある。

「 … ある日、[異能力者]の犯罪者グループが
　　警察に終われ　此処に立て籠った。…おれは
　 [人口異能]者として …突入部隊へ部下と共に
　 　参加を認められた。…まだ、COP ARMYも
　…所属の[異能力者]も少数の時期だったからな 」


___そして辿り着く …一際激しい損傷のある部屋へ

「 …… おれは部下と別行動を取り、強力な[異能]を
　　 使役する犯罪グループの１人を此処に追い詰めた

　　　　　抵抗を止め、投降しろとおれは言い
　　　　…逆上したそいつは、[異能]を解放した 」


　 　___銃を手に取り …麻酔弾を手に取った瞬間　


　「 …おれの体と、手は凍り付いた。…異能の強風
　　 それで剥がれたフードの下から出てきたのは …

　　…まだ、学校に通っているような子供だったんだ 」



:…　激しい戦闘の痕。…彼が、如何に未熟だったとしても
　 真面目に戦えばこうまでなるほど長引いた筈がない。
　　 後輩は、風化した銃の弾が転がっているのに気付く

「 …その子供は、___[異能]を憎んでいた。
[人工]もなにも関係ない …おれが[異能者]
それも …警察と答えると、子供は叫んだ 」


__ おまえたちの…ｯ　おまえたちの…ｯ　せいで…ｯｯ!!


「 あれほど…憎しみと、絶望にまみれた声を
　今に至るまで聞いたことがない。…凍り付き
　冷静さを失ったおれは …部下の声が聞こえて
　現状を理解するまで … 何をすることも出来なかった 」



　___子供は、…おれを呼んだ部下たちに殺意を向けた
　 … おまえの大切なモノを奪ってやる。…そう叫んだ

　…　私は、慌てて銃の引き金を引いた。_____




　…　血が、飛び散った。…おれが正気に戻った時
　…　麻酔弾は、…銃を持った方とは逆の手に
　…　固く、握り締められていたよ

:後輩は、言葉を詰まらせる。…そして疑問に思う
此処に連れてきて それを話す意味がなんなのか

( それを汲むように、…彼は朽ちた銃弾を拾う )


「 … このビルを持っていた商事の名は…

　〖タチバナ〗。…〖タチバナ商事〗だ

　__そしておれが"殺した"、子供の名前も… 」



:　タチバナ。__後輩は、察してしまっていた。
…彼が 諦観のような目で 床の一角を見ている

　____おそらく　…そこにあったのが　…

___おれは　…　処分を受けた。…"5ヶ月の謹慎"だ。


:驚き、後輩は彼を見た。…__何よりも
深い何らかの感情を彼は発していた。
汲み取る事などできない、深いなにか


「 当時のおれが立てた功績、…数少ない[異能者]である事実
　それらで上層部は勝手に処分を取り決めた。…　おれは　…


　　　____許される訳もないのに　…許された 」



…




「 … タチバナ商事が倒産、…破綻し莫大な債務が
　　 元経営者、及びその家族に押し付けられた。…
　　 当然、ただの人間にそれを解決する術はない 」


____おれは …その家族の事を調べた。

「 … 倒産から4ヶ月も経たないうちに __心労と疲労で
　　父母、一人娘のうち　…母が他界した。…当然ながら
　　　　…葬式に掛けられる金も無かっただろう

　　___その半年後、…娘は行方不明になっていた
　　　… 父親は、捜索願を出してはいなかった。… 」

…


「 …恨まれるのも、裁かれるのも当然のことだった
　　 ___準ずる正義など、何処にもありはしない

　…あの家族に残ったのは　"悲劇" だけでしかない 」

…


____後輩は　…この日、理解した


____彼の果てしない杞憂の正体を


____〖ミーティア・アルケトフ〗の…　許されざる、罪を。

(/…長くなったね。)

(/ ..寝ちゃってたねぇ、ごめんよ )

(/感想はどうかな？思ったより重苦しく
なっちゃったけど　…ただいま休憩中)

(/ とっっても面白いなってのが一言目にくる！ ...深いなぁってのも、理由づけもしっかりされてるし )

(/ 言って貰える事がそれなのだから嬉しいよ
　 正直、君が好きな重苦しさに沿うかどうか
　 心配で仕方がなかった　…ふー)

(/ ...にひひひ、帰って来たらまた色々、ね？ )

(/ やぁ〜っ )

(/ うしし ... )

(/…じゃ、やる？)

(/ .... ....にへ、お任せするよ ...きひ、にひひひ )

(/前と同じく乱入、飛び入り参加はオッケー！)